第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当行は、「熱意」「調和」「誠実」の経営理念のもと、2024年4月から3年間(2024年度~2026年度)を計画期間とする中期経営計画『地域とこうぎんの「みらい」 第Ⅰ期:展望の共有』をスタートさせております。中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。

 

 地域とこうぎんの「みらい」 第Ⅰ期:展望の共有

わくわくする「みらい」へ ~地域と共に~

 

当行は、2018年度から2026年度までの9年間を「こうぎん新創造」の計画期間とし、目指す姿「地域の価値向上に貢献する金融インフラ」を掲げて、中期経営計画第Ⅰ期「変革」、第Ⅱ期「進化」に取組んでまいりました。この間に、コロナ禍により社会・生活様式が様変わりし、金融政策が見直され、また、当行は公的資金を前倒しにて償還するなど、内外ともに環境や計画の前提条件が大きく変化しました。

こうした変化を受け、この度、中期経営計画のフェーズを刷新し、2024年度から2029年度を『地域とこうぎんの「みらい」』の計画期間とし、当初の3年間を第Ⅰ期「展望の共有」、次の3年間を第Ⅱ期「共に実現」との計画フェーズとして、ステークホルダーからの期待に応えるべく、経営スタイルの変革をより一層進めます。

 

(2)中期経営計画における基本方針と基本戦略

高知銀行を地域の「わくわく(=価値)」が集まる新世代ターミナルと見立て、地域の持続的な発展のために、地域の事業者さまの「人・事業・財」の調和と、地域で暮らす人々のウェルビーイングの向上を目指します。当行は「わくわく」を提供するための情報活用を充実させ、お客さま向けのサービスやコンサルティングを磨き上げていきます。

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ソリューション提供・イノベーション推進室

地域の事業者さまの商流をめぐる課題を解決するため、イノベーション推進室に特定のテーマ・業種ごとに専門担当者を置き、営業店の渉外担当者と連携を図りながらコンサルティング、マッチング、セミナー(行内外)などを実施。

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資産運用センター

お客さまの明るいみらいに向けた資産形成をサポートするため、資産運用センターに専門担当者を置き、法人・法人オーナー・個人の領域それぞれにつき、事業計画、ライフプランに基づくゴールを明らかにする、オーダーメイド型の資産運用提案を実施。

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顧客体験再設計 × DX戦略①

内務適正配置、店舗網・渉外力、ミドルオフィスセンター

営業店における“face to face”のコンサルティングサービスを強化するために、店舗網の見直しや行員の再配置を行い、地域のみらいに向けた伴走型サービス提供を拡充。

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顧客体験再設計 × DX戦略②

顧客DX、ATM

地域のお客さまの利便性向上のために、個人向けデジタルUIをBYODファーストで設計。スマホアプリの機能や無通帳口座を拡大。他業態連携によりサービスを向上するとともに、ATM網の再構築を検討。

Bring Your Own Device : お客さま自身の端末(スマートフォン、PC)で操作していただく

地域の事業者さまに当行ソリューションをご活用いただくため、事業者さま向けサービスをホームページに一覧化。

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顧客体験再設計 × DX戦略③

事務省力化、経費コントロール

コンサルティング業務の充実を目的に、営業店の定型事務を削減し、現金、通帳、書類などの現物管理を中心とした事務オペレーションをデジタル化等により効率化。 BPR推進委員会と人事総務部が連携し、業務フローを抜本的に見直すことで経費管理を強化。また、機能・サービス内容を精査し、コストに見合った手数料体系を再構築。

 

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人的資本経営に基づく人事制度改革

地域のお客さまから厚い信頼を得られるバンカーへと成長するために人事制度を改定。さまざまな専門スキルを持つ人財に対応できるように組織をフラット化し、すべての行員の成長の可能性を拡大。

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金融市場運用・顧客サービス強化

金融市場環境が変化するなかで、預貸金を含めたALMを見直し。資金運用において市場部門が受け持つ領域を拡大し、運用ポートフォリオの最適化を促進。

(3)経営環境

2024年度(2024年4月1日から2025年3月31日)の日本経済は、個人消費の一部に足踏みがみられたものの、公共投資は底堅く推移し、設備投資も持ち直しの動きが継続しており、全体としては緩やかな回復の動きとなりました。

当行の主要営業基盤である高知県の経済は、住宅投資は弱めの動きが継続し、生産は一部に弱さがみられたものの、設備投資は持ち直しの動きとなりました。また、個人消費は堅調に推移しており、雇用所得環境も改善しつつあり、全体としては緩やかな持ち直しの動きとなりました。

〔 2024年度の実績 〕

地域と共にわくわくする「みらい」を創る活動を通じてKGI(計画数値)を達成するために、重要なプロセス等にKPIを設定しており、2024年度のKPIおよびKGIは以下の結果となりました。

KPIは、渉外活動に充てる時間は計画を下回ったものの、業務効率化を推進し、預金関連事務のセンター処理や紙媒体削減を前倒しで進めました。2026年度末の手形・小切手全面電子化を見据えた提案活動を進める中で、でんさい契約先数は計画を下回りましたが、法人インターネットバンキング(法人IB)を含む各種法人セミナーへの参加者は計画を大きく上回り、経営相談受付件数やソリューション成約率も順調に推移しております。

KGIは、貯蓄から投資へ向かう流れの進展により預金平均残高は計画を下回り、業種や地域による資金需要動向の違いなどから貸出金平均残高も計画を下回りました。一方、積極的な事業者への経営改善支援やソリューション活動の展開などにより実質与信費用が減少して役務取引等利益が増加したことなどから、収益関係の実績は計画を上回りました。

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(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

地域経済は、少子高齢化や生産年齢人口の減少等の構造的な課題に直面する一方で、海外における紛争や貿易摩擦などの国際的な事象が地域経済にも影響を及ぼすようになり、グローバルな不確実性が高まる中で、大きな変革の時期を迎えております。

こうした中、国内外の経済動向や金利環境の変化が地域経済や事業者さまに与える影響を的確に捉え、適切な対応を行うことが、当行として重要な課題であると考えております。

当行は、地域の持続的な発展を実現するために、地域の事業者さまの「人・事業・財」の調和と、地域で暮らす人々のウェルビーイングの向上を目指すことが重要な使命であるとの認識のもと、2024年度よりスタートさせた中期経営計画『地域とこうぎんの「みらい」第Ⅰ期:展望の共有』に掲げた「地域のわくわくが集まる新世代ターミナル」の実現に向けて、地域と共に持続的な成長を目指す施策をブラッシュアップしながら展開しております。具体的には、長年地域に根差して活動してきた当行ならではの独自の目線を活かし、地元の事業者さまや個人のお客さまに対して、これまでなかった新しい「デジタル取引」などの高品質サービスをご提供できるよう努めております。

また、これまでの“face to face”によるきめ細やかな対応を大切にして、「真っ先に相談したい」と思っていただける銀行を目指してまいります。さらに、気候変動問題への積極的な取り組みを通じて、地域金融機関としての責務を果たし、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当行グループは、「地域の皆さまとともに歩み、地域とともに発展する銀行」を目指して「熱意」「調和」「誠実」を経営理念として掲げており、この経営理念に基づき策定した以下の基本方針に則り地域の持続的な発展に貢献する取り組みを行ってまいります。

 

《サステナビリティ基本方針》

当行グループは、経営理念に基づく長期的な視点による「地域のために地域と協働する活動」を通じて、地域社会や地域の産業の持続的な発展に貢献するとともに、当行の企業価値の向上を目指します。

1.お客さまや地域の課題解決、産業の活性化に貢献するためコンサルティング機能を発揮します。

2.環境問題への対応や防災に向けた取組みをサポートし、地域が享受する自然の恵みを守ります。

3.人権を尊重し、多様なステークホルダーと協働することを通じて社会的な課題の解決に貢献します。

 

(1)ガバナンス

当行は、地域の持続可能性向上に貢献すること等を目的とした「サステナビリティ委員会」を取締役会の下部組織として設置しております。同委員会は、取締役頭取が委員長を務めるほか、経営統括部担当取締役や関係部の部長により構成しており、当委員会における審議事項は、取締役会等に報告するとともに重要事項につきましては経営会議ならびに取締役会にて審議する体制としております。

「サステナビリティ委員会」では、お取引先の業種や市場の変化など様々な切り口から気候変動に伴うリスクおよびそれらへの対応サポート等を通じたビジネス機会を洗い出すとともに、気候変動を含むサステナビリティ関連事項の審議および進捗管理を行っております。また、経営方針や計画、予算等との関連付けを深度あるものとするよう、関係部との協働に努めてまいります。

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(2)戦略

①サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取り組み

当行グループは、経営理念に基づき策定したサステナビリティ基本方針に則り、グループ全体で気候変動問題への対応を含む地域の持続的な発展に貢献する取り組みを行ってまいります。また、この取り組みを通じて収益機会を拡大させる好循環を実現し、企業価値の向上を図ってまいります。

なお、投融資に取り組む際には、サステナビリティ基本方針に基づき定めた投融資ポリシーに沿って判断を行います。

《投融資ポリシー》

当行グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、地域の持続可能性を高める自然環境の保全や社会的課題の解決に資する事業等に積極的に投融資を行います。また、環境や社会にネガティブな影響を及ぼすことが想定される事業等については以下のとおり対応します。

環境や社会にネガティブな影響を及ぼすことが想定される事業等

1.石炭火力発電事業

新設・設備拡張を資金使途とする投融資は行いません。ただし、災害時の対応策としての事業である場合や国のエネルギー政策に沿った事業である場合等については、慎重な判断を行います。

2.森林伐採事業・パーム油農園開発事業

違法な森林伐採や焼却を伴う事業および児童労働など人権侵害が行われている事業に対する投融資は行いません。森林伐採やパーム油農園開発が資金使途に含まれる投融資については、法令遵守状況のほか国際的に認められている認証の取得状況や環境への配慮状況等を考慮のうえ慎重な判断を行います。

3.兵器の製造事業

非人道的な兵器の製造に関与する投融資は行いません。

4.その他

環境や社会に対するリスクまたは負の影響によって地域社会や地域の産業の持続可能性を損なうおそれのある事業に対する投融資は行いません。

 

気候変動に関するリスクとして、以下のリスクを認識しております。これらを対象とした気候変動のシナリオ分析の手法につきましては、今後検討を進めてまいります。

1.移行リスク

気候変動に係る規制や炭素価格上昇が及ぼす与信先のビジネスモデルや財務への影響等による信用リスクなど

2.物理的リスク

気候変動を要因とした自然災害等の影響がお取引先に及ぶ信用リスク、および当行が被るオペレーショナル・リスクなど

②人的資本(当行単体)

事業内容が異なる連結グループ全体での設定が困難なため、当行単体で指標及び目標を設定しております。

当行が中長期的に企業価値の向上を図るためには、人財育成が重要課題の一つであると認識しております。中期経営計画においても、「人財は重要な経営資源であり、育成していくべき財産である」という人的資本経営の考え方に基づき、行員一人ひとりが成長を実感できるよう評価制度を見直すとともに、当行グループ内の知的資源の活性化、働き甲斐のある職場づくりにつながる施策を掲げており、その実現に向け取り組んでおります。

○ 人的資本への投資

当行は、重要課題の一つである人財育成の取り組みとして、役職員それぞれのスキルレベルに応じた研修・セミナー等を実施しており、2025年5月にはe-ラーニングの学習コンテンツを大幅に増加・充実させているほか、外部資格取得の奨励や取得のサポートなども行っております。デジタル人財に関しては、データ分析人財育成、データリテラシー向上を目的に、一部職員を対象に外部クラウドサービスの育成プログラムを導入しています。ワークライフバランス推進の取り組みに関しては、若手職員を職場でサポートするエルダー制度や、結婚・育児・介護等により退職した職員が復職できるキャリアリターン制度を導入するなどの各種サポート体制の充実を図り、従業員の健康保持・増進に注力した結果、日本健康会議より「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」の認定を受けております。引き続き、人財育成ならびに職場環境整備に努めてまいります。

○ 多様性の確保

当行は、地域経済の持続的な発展に貢献する地域金融機関として公共性を鑑み安定経営を維持するために、経営の中核人財を登用する際には、当行の経営理念に適う人物像やスキルを重視しており、そこには女性・外国人・キャリア採用者等による区別はございません。採用活動におきましても性別や国籍によることなく実施しており、キャリア採用も通年行っております。

当行は、国内を営業基盤とする地域金融機関であり外国人の「自主的かつ測定可能な目標」は定めておりませんが、キャリア採用者につきましては、2025年3月末で62名(うち管理職は12名)が在籍しております。このうち、2024年5月より導入したリファラル採用の実績は1名です。

キャリア採用者はシステム関係分野や有価証券運用部門などの各専門分野における即戦力人財や中核人財としての活躍が期待できることから、積極的な採用に努めてまいります。

引き続き、多様な人財の採用・登用に努めるとともに、それぞれの能力を最大限に発揮できるよう人財育成ならびに職場環境の整備を推進してまいります。

 

 

(3)リスク管理

当行は、リスクを「信用」「市場」「流動性」「オペレーショナル(事務/システム/法務/人的/有形資産/風評)」に分類し、それぞれのリスク主管部署による検討結果をリスク管理委員会によってコントロールする体制としております。

また、気候変動対応が急速に進むことに伴う移行リスクや気候変動対応の遅れ等による自然災害等の物理リスクなど、当行の事業戦略の実行を妨げる可能性、あるいは顕在化しつつあるリスクを、統合的リスク管理における「エマージング・リスク」としてとらえております。

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(4)指標及び目標

①外部環境に与えている各種効果の定量的指標および削減目標等

○ CO2排出量(Scope1・Scope2)

当行グループにおける二酸化炭素(CO2)排出量の削減目標は、2030年度において2013年度実績比50%削減することを目指しており、引き続き、環境に配慮した営業店設備や営業車両の導入などを進めてまいります。

CO2排出量の実績値は以下のとおりです(カッコ内は、2013年度対比増減率、小数点第2位以下切り捨て)。

2024年度は営業活動拡大によるガソリンの使用量増加により、Scope1の排出量が増加。また、2024年度の夏場は2023年度と比べ気温が高く空調による使用電力量が増加したことに加えて電力会社における換算係数の上昇により、Scope2の排出量も増加しております。

(単位:t-CO2)

連 結

Scope1

Scope2

合 計

 

単 体

Scope1

Scope2

合 計

2013年度

110

2,861

2,971

 

2013年度

52

2,764

2,816

2023年度

172

1,604

1,776

(△40.2%)

 

2023年度

137

1,558

1,695

(△39.8%)

2024年度

177

1,665

1,842

(△38.0%)

 

2024年度

140

1,616

1,755

(△37.6%)

※2013年度のCO2排出量は、ガソリンと電気のみで算出しています。

※Scope2の排出量は、電力会社が発電時のCO2排出量に応じて年度毎に定める換算計数の変動の影響から、電力使用量が同じであっても変動いたします。

○ 機会指標

当行は、ESG(環境・社会・ガバナンス)の視点や、SDGsの達成に向けた企業活動に期待が高まっていることから、以下の11分野を社会課題の解決に資する「サステナブル分野」と定め、資金供給をより一層強化してまいります。

サステナブル分野

①研究開発

②環境・エネルギー事業

③医療・介護・健康関連・保育・育児事業

④高齢者向け事業

⑤観光事業

⑥農林水産業・農商工連携事業

⑦防災対策事業

⑧食料品加工・製造関連事業

⑨起業・事業再編

⑩デジタル・クリエイティブ事業

⑪カーボンニュートラル(脱炭素)事業

 

当行は、地域の事業者の脱炭素化の推進やSDGsの達成に向けた取り組みをサポートするため、「こうぎん・グリーン・ファンド」を活用した投融資を積極的に推進し、地域のサステナビリティ向上に貢献してまいります。

こうぎん・グリーン・ファンド

投融資の目標(累計実行額)

2,000億円

投融資の実績(累計実行額)

298億円

取組期間

2023年3月31日から2030年3月31日まで

対象事業および資金使途

国際原則や高知県脱炭素社会推進アクションプランに基づく投融資など、脱炭素化に資する事業向けの運転資金および設備資金

○ 炭素関連資産

当行の貸出金に占める炭素関連資産(エネルギー、運輸、素材・建築物、農業・食糧・林産品)の貸出金に占める割合は32.10%です。ただし、再生可能エネルギー発電事業等を除いております。

(2025年3月31日基準)

エネルギー

運輸

素材・建築物

農業・食糧・林産品

1.92%

3.17%

23.52%

3.47%

 

②人的資本に関する課題と取り組み等(当行単体)

事業内容が異なる連結グループ全体での設定が困難なため、当行単体で指標及び目標を設定しております。

当行は、取締役には社内社外それぞれ1名ずつ女性取締役を選任しており、さらに支店長にも4名起用しておりますが、将来の経営幹部としての役割を期待される女性の総合職が少ないことを課題と認識しております。また賃金の高い上位職ほど女性の占める割合が低いことが、男女の賃金に差異が生じる主な要因であると考えております。なお、職位・職務等が同等であれば男女間で賃金の差異が生じることはありません。

この認識のもと、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づき、一般事業主行動計画を策定し、本計画に沿って、女性が活躍できる雇用環境の整備に努めております。

○ 一般事業主行動計画

2025年3月31日に前計画期間が終了し、計画目標2項目につきましては目標を達成することができましたが、自主目標3項目につきましては目標達成には至りませんでした。

未達成となった項目については、人員構成の変化や営業体制強化の取り組みなどが要因として挙げられます。これらの項目は、引き続き重要な課題であると認識しており、更なる業務効率化を図るなど、組織全体での取り組みを強化してまいります。

新計画は、中期経営計画に掲げるウェルビーイングの向上および新人事制度の内容を踏まえ、前計画では目標に届かなかった管理職の女性比率について、さらに高い目標を設定することとし、下記3項目を計画目標として掲げ、引き続き女性活躍の推進およびワークライフバランス(WLB)の実現に向けて取り組んでまいります。

前計画(計画期間2022年4月1日~2025年3月31日)

《女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画》

1.計画期間

2022年4月1日 ~ 2025年3月31日

2.計画目標(2025年3月31日)および実績(2025年3月31日現在)等

<目標1>女性総合職数を増やす

総合職の女性比率 数値目標 10以上  実績 11.6

<目標2>WLBを実現できる職場環境の整備

有給休暇取得率  数値目標 65以上  実績 76.8

※女性活躍推進に係る上記以外の自主取組目標(計画期間、目標および実績の時期は同上)

<目標1>男女の平均継続勤務年数の差異の縮小

継続年数の差異  数値目標 80以上  実績 76.8

<目標2>女性管理職を増やす

管理職の女性比率 数値目標 30以上  実績 27.9

<目標3>WLBを実現できる職場環境の整備

所定外労働時間  数値目標 15時間以内 実績 16時間56分

 

新一般事業主行動計画(計画期間2025年4月1日~2028年3月31日)

《女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画》

1.計画期間

2025年4月1日 ~ 2028年3月31日

2.計画目標(2028年3月31日)および実績(2025年3月31日現在)等

<目標1>女性管理職(課長級以上)を増やす

課長級以上の女性比率   数値目標  35%以上 実績 27.9%

<目標2>男性の育児休業等の取得状況を次の水準とする

男性の育児休業等の取得率 数値目標 100%以上 実績 100%

<目標3>WLBを実現できる職場環境の整備

有給休暇取得率      数値目標  80%以上 実績 76.8%

 

 

《女性が活躍できる環境の整備に向けた取り組み》

1.育児休業者を対象にした「遅出・早退制度」の導入

2.職場以外でもスマートフォン、タブレット、パソコンを使ってキャリアアップのための学習ができる「e-ラーニングシステム」の導入

3.結婚・育児等により退職した職員が職場復帰できる「キャリアリターン制度」の導入

4.女性管理職の育成を目的とした研修の実施

5.非正規社員から正社員への転換が可能となる「職員登用制度」の導入

 

一般事業主行動計画や女性が活躍できる雇用環境の整備に向けた取組につきましては、当行ホームページをご参照ください。

《次世代育成支援・女性活躍推進》

https://www.kochi-bank.co.jp/about/csr/rewarding-work/women-empowerment/

《一般事業主行動計画》

https://www.kochi-bank.co.jp/about/csr/rewarding-work/action-plan/

 

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当行が判断したものであります。

当行及びグループ各社は、これらのリスク及び各社固有のリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(特に重要なリスク)

(1)信用リスクについて

当行は、個別債務者に対する厳正な与信審査・管理を行うことで個別債務者の信用リスクを管理するとともに、与信ポートフォリオ管理を行い信用リスクの分散にも留意しており、リスク管理部門はモニタリング結果を定期的にリスク管理委員会に報告しております。

また、原材料やエネルギーなどの価格高騰や米国の関税政策の対応による影響が、事業規模を問わず幅広い業種に出ることが予想されますが、当行は関係機関と緊密に連携し、取引先の資金繰り支援に全力を尽くすとともに、様々なソリューション提供を行うことで、取引先の事業を支援していきたいと考えています。

① 不良債権について

貸出先の経営状況の変化や景気動向、とりわけ経営基盤としている高知県の景気動向によっては、当行の不良債権が増加する可能性があります。なお、当行は不良債権への対応を経営の主要課題と位置付け、その処理を進めておりますが、原材料価格の高騰の影響が深刻化した場合等で想定以上の処理費用が発生する可能性があります。

② 貸倒引当金について

当行は、貸出先の状況、担保・保証の価値及び過去の貸倒実績率等に基づいて、貸倒引当金を計上しております。実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における見積り等と乖離し、貸倒引当金を超える可能性があるとともに、経済環境の悪化、担保価値の下落又はその他予期せぬ事由により設定した見積り等を変更せざるを得なくなり、貸倒引当金の積み増しが発生する可能性があります。

③ 経営改善支援について

地域経済においては、雇用所得環境が改善し、個人消費の持ち直しが見られる一方で、円安等を起因とする原材料価格の高騰等の影響を受け困難な経営状況にある中小企業等の健全化に向け、当行は経営改善支援の取組を通じて、地域経済の活性化や発展に貢献していく必要があると認識しています。この認識のもと、経営改善支援を強化するため、必要に応じて外部専門家等とも連携し実現可能性の高い抜本的な経営改善計画の策定に向けたサポートを行うとともに、その計画を完遂することに重点を置いた支援活動を行っておりますが、経営改善・再建が奏功しない場合には、企業の倒産が新たに発生する可能性があります。

④ 地元の経済状況について

当行は、本店を高知県におき、四国島内の他3県のほか、東京都、大阪府、岡山県で営業展開しておりますが、営業の主要な基盤は高知県であります。地元の高知県は、相対的に公共投資への依存度が他県に比べ高く、経済規模も小さいことから、日本経済はもとより、地元経済の悪化が当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)市場リスクについて

当行は、下記の金利リスクや価格変動リスク等についてバリュー・アット・リスク(VaR)などによりリスク量を計量化し、リスク管理委員会で市場リスク量が自己資本の一定範囲に収まっていることを確認するとともに、市場リスクの適切なコントロールに努めております。

① 金利リスクについて

資金運用手段である貸出金の貸出金利、債券投資等の利回り、資金調達手段である預金の金利は市場金利の動向の影響を受けております。これらの資金運用と資金調達との金額又は期間等のミスマッチが生じている状況において、予期せぬ金利変動が生じた場合、当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有価証券の価格変動リスクについて

当行は、資金の運用効率を高めるため、有価証券運用を重視しております。有価証券運用に当たっては年度毎に取締役会で方針を決定し、また運用ポジションの限度額やロスカットルールを半期毎に定め、厳格なリスク管理を行っております。これらの保有有価証券は、金利上昇等の市場の変動や発行体の信用状況の変化によって、価格が低下する可能性があります。また、大幅な価格下落が継続する場合には、保有有価証券に減損または評価損が発生し、当行の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(その他の重要なリスク)

(1)流動性リスクについて

当行は、資金の大半を預金により調達しておりますが、予期せぬ預金の流出等によって、資金繰りに支障を来たし、あるいは通常よりも割高な金利での調達を余儀なくされることにより、損失を被る可能性があります。

流動性リスクの主管部である市場金融部においては資金繰り管理部門(キャッシュ・フロー管理)と流動性リスク管理部門(ALM管理)を分離することにより相互牽制機能を確保する体制としております。

(2)オペレーショナル・リスクについて

当行は、リスク顕現化の未然防止と発生時の影響を極小化することをオペレーショナル・リスク管理の基本方針としております。オペレーショナル・リスク統括管理部署の経営統括部、事務リスクの主管部の部店サポート部、システムリスクの主管部のITイノベーション部、法務リスクの主管部のコンプライアンス統括部、人的リスク・有形資産リスクの主管部の人事総務部が、リスクの状況についてモニタリングを行うとともに、業務運営部署を指導・監督しております。

① 事務リスクについて

当行は、預金・為替・貸出などの銀行業務に加え、証券・保険などの業務も行っており、こうした業務毎に規程・事務取扱要領・マニュアル等を定め、事務の厳正化に努めておりますが、故意又は過失等による事務事故が発生し、損失を被る可能性があります。

② システムリスクについて

当行は、コンピュータシステムの安全稼動に万全を期すとともに、外部からの不正アクセスや情報漏洩の防止等セキュリティ対策を講じておりますが、当行及び外部のコンピュータシステムに障害が発生した場合は、業務に制限が加わる可能性や当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 法務リスクについて

当行は、主に予防法務に重点を置き、弁護士等の専門家や部署間との連携を行いながら、リスクの極小化に努めておりますが、法令違反や不完全な契約締結といった法律上の問題を原因として、損失あるいはトラブル等が発生する可能性があります。

④ 人的リスクについて

当行では、職員等に対する面談の実施や職員等の勤務時間、休暇取得状況などの確認を通じて、人事管理上のリスク発生の未然防止に努めております。

⑤ 有形資産リスクについて

当行では、強盗や交通事故などによる被害に備えた訓練の実施、建物の耐震対策等の強化、必要なセキュリティ対策の導入など、適切な措置を講じることでリスクの管理と抑制に努めております。

⑥ 風評リスクについて

当行は、「風評リスク発生時の緊急時対応計画(コンティンジェンシープランⅡ)」を制定し、風評リスク発生時に適切に対応策を講じるよう体制の整備を行っておりますが、銀行業界及び当行に対するネガティブな報道や悪質な風評が流布された場合には、その内容の正確性にかかわらず当行の業務運営に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)自己資本比率について

当行は、海外営業拠点を有しておりませんので、単体及び連結自己資本比率を銀行法で定められている国内基準の4%以上に維持する必要があります。当行の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。

十分な自己資本を確保するため、信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスク等の各種リスク量と自己資本の相対比較、与信集中リスクや金利リスクが自己資本に与える影響度の分析、検討等を行っております。

(4)繰延税金資産について

当行は、税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得見積額の変更等により、当行が繰延税金資産の一部または全部の回収が困難であると判断した場合、当行は繰延税金資産を取り崩すことになり、その結果、当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)退職給付関係について

退職給付債務を計算する前提となる割引率等の基礎率の変更、退職給付水準の改定、ならびに年金資産の運用実績等の要因により、退職給付費用が増加する可能性があります。

(6)固定資産の減損会計について

2006年3月期から固定資産の減損に係る会計基準が適用されており、当行におきましても減損会計を適用しております。今後の事業年度においても、収益性の低下や地価の下落、使用範囲又は方法の変更等により、当行が所有する固定資産に減損損失が発生する可能性があり、それにより当行の経営成績は影響を受ける可能性があります。

(7)お客さま情報の管理について

当行は、業務の運営に際して、多数の個人情報をはじめとするお客さまの情報を取得し、利用しております。当行は、個人情報保護法に定められる個人情報取扱事業者として、当該法令に基づき個人情報の利用目的の公表又は通知、個人データの安全管理、本人からの保有個人データの開示請求、個人情報の苦情処理等の対応を行うなど、お客さま情報の管理体制を構築しておりますが、将来において、お客さま情報の漏洩等、法令に反した場合は、主務大臣からの勧告及び命令、罰則規定の適用を受けるほか、当行への損害賠償請求や信用の低下等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)当行のビジネス戦略が奏功しないリスクについて

当行は、収益拡大を図るため、中小企業向け貸出及び個人向け貸出の増大や投資信託等の販売強化など、多様なビジネス戦略を実施しておりますが、様々な要因により想定した結果を得られない可能性があります。

(9)主要な事業の前提事項に関するリスクについて

当行は、銀行法第4条第1項の規定に基づき、銀行の免許を受け、銀行業を営んでおります。銀行業については、有効期間その他の期限は法令等で定められておりませんが、銀行法第26条及び同第27条にて、業務の停止等及び免許の取消等となる要件が定められており、これに該当した場合、業務の停止等及び免許の取消等が命じられます。

なお、現時点において、当行はこれらの事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来、何らかの事由により免許の取消等があった場合には、当行の主要な事業活動に支障を来たすとともに、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また当行は、前記の銀行法をはじめとする各種規制及び法制度に基づいて業務を行っております。将来において、法令諸規則、会計制度及び税制等が変更された場合には、当行の業務運営や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)災害により損失を被るリスクについて

当行は、金融は経済活動を支える重要な社会インフラであると認識しており、災害等発生時における現金供給や資金決済などの金融機能を維持するため、業務継続計画(BCP)の策定、役職員の安否確認システムの導入、店舗等の耐震化、定期的な防災訓練の実施などの対策を講じております。

当行の主要な営業基盤である高知県を中心とした南海トラフ地震が発生した場合や台風などの自然災害の被害を受けた場合には、店舗の損壊等、被災による損害のほか、取引先の被災による信用リスクの上昇を通じて、当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当行グループ(当行及び連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費の一部に足踏みがみられたものの、公共投資は底堅く推移し、設備投資も持ち直しの動きが継続しており、全体としては緩やかな回復の動きとなりました。

当行の主要営業基盤である高知県の経済は、住宅投資は弱めの動きが継続し、生産は一部に弱さがみられたものの、設備投資は持ち直しの動きとなりました。また、個人消費は堅調に推移しており、雇用所得環境も改善しつつあり、全体としては緩やかな持ち直しの動きとなりました。

このような情勢のもと、当連結会計年度における経営成績は、次のとおりとなりました。

譲渡性預金を含めた預金等は、一般法人預金、個人預金、金融機関預金が減少しましたが、公金預金が増加したことから、前連結会計年度末比33億円増加(0.32%増加)して、当連結会計年度末残高は1兆316億円となりました。一方、貸出金は、運輸業・郵便業、金融業・保険業、製造業等が増加しましたが、各種サービス業、地方公共団体等が減少したことから、前連結会計年度末比18億円減少(0.24%減少)して、当連結会計年度末残高は7,455億円となりました。また、有価証券は、国債が増加しましたが、社債、その他の証券等が減少したことから、前連結会計年度末比149億円減少(5.01%減少)して、当連結会計年度末残高は2,839億円となりました。

この結果、連結ベースにおける総資産は、前連結会計年度末比111億円増加(0.97%増加)して、当連結会計年度末残高は1兆1,534億円、負債は前連結会計年度末比189億円増加(1.75%増加)して、当連結会計年度末残高は1兆993億円、純資産は前連結会計年度末比78億円減少(12.59%減少)して、当連結会計年度末残高は541億円となりました。

損益面では、連結経常収益は、国債等債券売却益の増加等により、前連結会計年度比4億89百万円増加して234億79百万円となりました。一方、連結経常費用は、国債等債券償還損の増加等により、前連結会計年度比12億17百万円増加して222億54百万円となりました。この結果、連結経常利益は、前連結会計年度比7億28百万円減少して12億24百万円となりました。

特別損益、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加減後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比3億90百万円減少して8億60百万円となりました。

なお、セグメント情報における業績については、銀行業務での経常収益は前連結会計年度比3億65百万円増加して178億40百万円、経常費用は前連結会計年度比9億28百万円増加して167億72百万円、セグメント損益は前連結会計年度比5億63百万円減少して10億67百万円の利益、セグメント資産は前連結会計年度比106億26百万円増加して1兆1,425億95百万円、セグメント負債は前連結会計年度比186億92百万円増加して1兆940億46百万円となりました。

リース業務での経常収益は前連結会計年度比2億95百万円増加して54億35百万円、経常費用は前連結会計年度比3億79百万円増加して52億86百万円、セグメント損益は前連結会計年度比83百万円減少して1億48百万円の利益、セグメント資産は前連結会計年度比3億93百万円増加して120億98百万円、セグメント負債は前連結会計年度比1億87百万円増加して73億93百万円となりました。

クレジットカード業務での経常収益は前連結会計年度比1億29百万円減少して3億75百万円、経常費用は前連結会計年度比62百万円減少して3億63百万円、セグメント損益は前連結会計年度比66百万円減少して11百万円の利益、セグメント資産は前連結会計年度比25百万円増加して33億14百万円、セグメント負債は前連結会計年度比31百万円減少して21億18百万円となりました。

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比317億26百万円増加して、期末残高は943億6百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

譲渡性預金の増加等により258億60百万円となりました。(前連結会計年度比 479億32百万円増加)

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有価証券の運用等により62億79百万円となりました。(前連結会計年度比 122億15百万円増加)

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

自己株式の取得等により△4億13百万円となりました。(前連結会計年度比 172億93百万円増加)

 

③ 国内・国際業務部門別収支

当連結会計年度における資金運用収支は、前連結会計年度比5億86百万円減少して129億76百万円となりました。これは国内業務部門で同3億2百万円減少して124億円、国際業務部門で同2億83百万円減少して5億76百万円となったことによるものであります。

役務取引等収支は、前連結会計年度比1億64百万円増加して12億44百万円となりました。これは国内業務部門で同1億62百万円増加して12億34百万円となったこと等によるものであります。

その他業務収支は、前連結会計年度比1億5百万円減少して△13億49百万円となりました。これは国内業務部門で同88百万円減少して△6億89百万円、国際業務部門で同16百万円減少して△6億60百万円となったことによるものであります。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

12,702

860

13,563

当連結会計年度

12,400

576

12,976

うち資金運用収益

前連結会計年度

12,871

902

13

13,759

当連結会計年度

13,107

630

24

13,713

うち資金調達費用

前連結会計年度

168

41

13

196

当連結会計年度

707

54

24

736

役務取引等収支

前連結会計年度

1,071

9

1,080

当連結会計年度

1,234

10

1,244

うち役務取引等収益

前連結会計年度

2,491

16

2,507

当連結会計年度

2,635

16

2,652

うち役務取引等費用

前連結会計年度

1,420

6

1,426

当連結会計年度

1,401

5

1,407

その他業務収支

前連結会計年度

△600

△644

△1,244

当連結会計年度

△689

△660

△1,349

うちその他業務収益

前連結会計年度

5,074

43

5,117

当連結会計年度

6,003

0

6,003

うちその他業務費用

前連結会計年度

5,674

687

6,361

当連結会計年度

6,692

660

7,353

(注)1.国内業務部門は、当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。

2.連結会社間の取引に係る収益・費用につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

4.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。

 

④ 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況

当連結会計年度における資金運用勘定の平均残高は、前連結会計年度比116億78百万円増加して1兆1,049億60百万円となりました。内訳は、国内業務部門で同128億55百万円増加して1兆1,028億48百万円、国際業務部門で同108億98百万円減少して376億71百万円であります。

資金運用利回りは前連結会計年度比0.01ポイント低下して1.24%となりました。

一方、資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度比171億33百万円増加して1兆802億1百万円となりました。内訳は、国内業務部門で同182億81百万円増加して1兆780億72百万円、国際業務部門で同108億69百万円減少して376億88百万円であります。

資金調達利回りは、前連結会計年度比0.05ポイント上昇して0.06%となりました。

この結果、国内・国際業務部門合計で、受取利息は前連結会計年度比46百万円減少して137億13百万円、支払利息は同5億39百万円増加して7億36百万円となりました。

イ.国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(45,281)

(13)

1.18

1,089,993

12,871

当連結会計年度

(35,559)

(24)

1.18

1,102,848

13,107

うち貸出金

前連結会計年度

723,923

9,525

1.31

当連結会計年度

726,112

9,723

1.33

うち有価証券

前連結会計年度

255,609

3,234

1.26

当連結会計年度

279,939

3,228

1.15

うち預け金

前連結会計年度

65,178

98

0.15

当連結会計年度

61,237

130

0.21

資金調達勘定

前連結会計年度

1,059,791

168

0.01

当連結会計年度

1,078,072

707

0.06

うち預金

前連結会計年度

1,006,957

148

0.01

当連結会計年度

1,017,054

626

0.06

うち譲渡性預金

前連結会計年度

16,829

1

0.01

当連結会計年度

11,853

19

0.16

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

2

0

0.25

うち借用金

前連結会計年度

37,058

17

0.04

当連結会計年度

50,225

61

0.12

(注)1.「国内業務部門」とは、当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は、国内業務部門から除いております。

2.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、当行以外の子会社については、主として月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

3.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

4.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度4,425百万円、当連結会計年度1,529百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,069百万円、当連結会計年度1,069百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。

5.連結会社間の取引に係る債権・債務及び収益・費用につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

 

ロ.国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

48,570

902

1.85

当連結会計年度

37,671

630

1.67

うち貸出金

前連結会計年度

5,685

190

3.35

当連結会計年度

4,219

140

3.33

うち有価証券

前連結会計年度

41,254

703

1.70

当連結会計年度

31,662

481

1.51

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

(45,281)

(13)

0.08

48,557

41

当連結会計年度

(35,559)

(24)

0.14

37,688

54

うち預金

前連結会計年度

2,949

9

0.33

当連結会計年度

2,024

23

1.18

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

312

18

5.80

当連結会計年度

99

5

5.24

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1.「国際業務部門」とは、当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は、国際業務部門に含めております。

2.国際業務部門の外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方法)により算出しております。

3.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

4.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度5百万円、当連結会計年度3百万円)を、控除して表示しております。

5.連結会社間の取引に係る債権・債務及び収益・費用につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

 

ハ.合計

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

1,093,282

13,759

1.25

当連結会計年度

1,104,960

13,713

1.24

うち貸出金

前連結会計年度

729,609

9,715

1.33

当連結会計年度

730,332

9,863

1.35

うち有価証券

前連結会計年度

296,863

3,937

1.32

当連結会計年度

311,601

3,709

1.19

うち預け金

前連結会計年度

65,178

98

0.15

当連結会計年度

61,237

130

0.21

資金調達勘定

前連結会計年度

1,063,068

196

0.01

当連結会計年度

1,080,201

736

0.06

うち預金

前連結会計年度

1,009,907

158

0.01

当連結会計年度

1,019,079

650

0.06

うち譲渡性預金

前連結会計年度

16,829

1

0.01

当連結会計年度

11,853

19

0.16

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

312

18

5.80

当連結会計年度

99

5

5.24

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

2

0

0.25

うち借用金

前連結会計年度

37,058

17

0.04

当連結会計年度

50,225

61

0.12

(注)1.国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は相殺して記載しております。

2.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度4,430百万円、当連結会計年度1,532百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,069百万円、当連結会計年度1,069百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。

3.連結会社間の取引に係る債権・債務及び収益・費用につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

 

⑤ 国内・国際業務部門別役務取引の状況

当連結会計年度における役務取引等収益は、前連結会計年度比1億44百万円増加して26億52百万円となりました。これは、国内業務部門で同1億43百万円増加して26億35百万円となったこと等によるものであります。

一方、役務取引等費用は、前連結会計年度比19百万円減少して14億7百万円となりました。これは国内業務部門で同18百万円減少して14億1百万円となったこと等によるものであります。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

2,491

16

2,507

当連結会計年度

2,635

16

2,652

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

583

583

当連結会計年度

614

614

うち為替業務

前連結会計年度

507

15

522

当連結会計年度

510

16

526

うち証券関連業務

前連結会計年度

503

503

当連結会計年度

581

581

うち代理業務

前連結会計年度

28

28

当連結会計年度

25

25

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

5

5

当連結会計年度

6

6

うち保証業務

前連結会計年度

27

0

27

当連結会計年度

22

0

23

役務取引等費用

前連結会計年度

1,420

6

1,426

当連結会計年度

1,401

5

1,407

うち為替業務

前連結会計年度

41

6

48

当連結会計年度

43

5

49

(注)1.国内業務部門は、当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は、国際業務部門に含めております。

2.連結会社間の取引に係る収益・費用につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

 

⑥ 国内・国際業務部門別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

1,025,918

1,904

1,027,823

当連結会計年度

996,044

2,692

998,737

うち流動性預金

前連結会計年度

593,551

593,551

当連結会計年度

581,782

581,782

うち定期性預金

前連結会計年度

430,562

430,562

当連結会計年度

412,362

412,362

うちその他

前連結会計年度

1,804

1,904

3,709

当連結会計年度

1,899

2,692

4,591

譲渡性預金

前連結会計年度

500

500

当連結会計年度

32,900

32,900

総合計

前連結会計年度

1,026,418

1,904

1,028,323

当連結会計年度

1,028,944

2,692

1,031,637

(注)1.国内業務部門は、当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は、国際業務部門に含めております。

2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

3.定期性預金=定期預金+定期積金

4.連結会社間の取引に係る債権・債務につきましては、相殺消去のうえ記載しております。

 

⑦ 貸出金残高の状況

イ.業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

747,342

100.00

745,537

100.00

製造業

59,317

7.94

60,410

8.10

農業、林業

3,361

0.45

3,063

0.41

漁業

5,926

0.79

6,353

0.85

鉱業、採石業、砂利採取業

594

0.08

552

0.08

建設業

40,471

5.41

39,117

5.25

電気・ガス・熱供給・水道業

30,397

4.07

28,121

3.77

情報通信業

9,596

1.28

9,116

1.22

運輸業、郵便業

21,587

2.89

26,222

3.52

卸売業、小売業

91,335

12.22

89,339

11.98

金融業、保険業

59,051

7.90

63,301

8.49

不動産業、物品賃貸業

113,872

15.24

114,203

15.32

各種サービス業

109,902

14.71

106,599

14.30

地方公共団体

82,573

11.05

80,271

10.77

その他

119,355

15.97

118,863

15.94

特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

 合計

747,342

――

745,537

――

(注)「国内」とは当行及び国内子会社であります。

 

ロ.外国政府等向け債権残高(国別)

該当ありません。

 

⑧ 国内・国際業務部門別有価証券の状況

○ 有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

8,930

8,930

当連結会計年度

21,972

21,972

地方債

前連結会計年度

4,305

4,305

当連結会計年度

2,938

2,938

社債

前連結会計年度

199,872

199,872

当連結会計年度

185,370

185,370

株式

前連結会計年度

18,152

18,152

当連結会計年度

17,449

17,449

その他の証券

前連結会計年度

32,202

35,439

67,642

当連結会計年度

26,185

29,999

56,185

合計

前連結会計年度

263,465

35,439

298,904

当連結会計年度

253,915

29,999

283,915

(注)1.国内業務部門は、当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は、国際業務部門に含めております。

2.「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

連結自己資本比率(国内基準)

 

(単位:億円、%)

 

2025年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

9.00

2.連結における自己資本の額

573

3.リスク・アセットの額

6,377

4.連結総所要自己資本額

255

 

単体自己資本比率(国内基準)

 

(単位:億円、%)

 

2025年3月31日

1.自己資本比率(2/3)

8.82

2.単体における自己資本の額

549

3.リスク・アセットの額

6,223

4.単体総所要自己資本額

248

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

2.危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しないものをいう。

3.要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

4.正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

資産の査定の額

債権の区分

2024年3月31日

2025年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

39

33

危険債権

271

262

要管理債権

8

6

正常債権

7,370

7,345

(生産、受注及び販売等の状況)

(参考)

当行グループは銀行業が主体であり、業務の特殊性から該当する情報はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当行グループが判断したものであり、将来に関する事項は不確実性を内在、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますのでご留意ください。

① 財政状態

イ.資産の部

○貸出金

貸出金は、金融仲介機能を発揮して地域中小企業の資金繰り支援に真摯に取り組んでまいりましたが、前連結会計年度末比18億円減少(0.24%減少)して、期末残高は7,455億円となりました。

業種別では、運輸業・郵便業、金融業・保険業等の増加もありましたが、各種サービス業、地方公共団体等で減少しました。

・金融再生法開示債権及びリスク管理債権の状況

地域企業に対する再建支援を行うとともに、経営破綻した先については、債権売却等による不良債権のオフバランス化を進めた結果、金融再生法開示債権及びリスク管理債権は、前連結会計年度末に比べ17億円減少して306億円となりました。

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

破産更生債権及び

これらに準ずる債権

4,283

3,557

△726

危険債権

27,345

26,491

△854

要管理債権

820

627

△193

三月以上延滞債権額

180

△180

貸出条件緩和債権

639

627

△12

小計

32,448

30,677

△1,771

正常債権

746,539

744,508

△2,031

合計

778,988

775,185

△3,803

 

○有価証券

有価証券は、長期安定的な収益の確保を目指す運用に努めた結果、前連結会計年度末に比べ、149億円減少(5.01%減少)して、期末残高は2,839億円となりました。

ロ.負債の部

○預金

預金は、公金預金は増加しましたが、一般法人預金、個人預金、金融機関預金が減少した結果、前連結会計年度末に比べ290億円減少(2.82%減少)して、期末残高は9,987億円となりました。

ハ.純資産の部

当連結会計年度末は、その他有価証券評価差額金が82億円減少したこと等により、純資産の部の合計は前連結会計年度末に比べ78億円減少(12.59%減少)して、541億円となりました。内訳では、資本金は154億円、資本剰余金は103億円、利益剰余金は305億円、その他有価証券評価差額金は△84億円となっております。

・連結自己資本比率(国内基準)

自己資本額は、前連結会計年度末に比べ2億円増加して573億円となりました。

また、リスク・アセットは同325億円減少して6,377億円となりました。

この結果、連結自己資本比率(国内基準)は、前連結会計年度末に比べ0.47ポイント上昇して9.00%となりました。

 

② 経営成績

当連結会計年度の連結経常収益は、国債等債券売却益の増加等を主因に前連結会計年度に比べ4億89百万円増加して234億79百万円となりました。一方、連結経常費用は、国債等債券償還損や国債等債券売却損の増加等を主因に、同12億17百万円増加して222億54百万円となりました。この結果、連結経常利益は、同7億28百万円減少して12億24百万円となりました。これに特別損益、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加減後の親会社株主に帰属する当期純利益は同3億90百万円減少して8億60百万円となりました。

資金運用収支は、前連結会計年度に比べ貸出金利息が増加しましたが、有価証券利息配当金が減少し、預金利息が増加したこと等により、5億86百万円減少して129億76百万円となりました。

役務取引等収支は、投信販売手数料等の役務取引等収益が増加し、支払保証料等の役務取引等費用が減少したことにより、同1億64百万円増加して12億44百万円となりました。

その他業務収支は、国債等債券損益の減少等により、同1億5百万円減少して△13億49百万円となりました。

営業経費は、税金の減少等により、同94百万円減少して118億70百万円となりました。

その他経常収支は、貸出金償却の減少を主因にその他経常費用が同2億円減少しましたが、株式等売却益の減少を主因にその他経常収益が同4億94百万円減少したことにより、同2億94百万円減少して2億23百万円となりました。

③ セグメントごとの財政状態及び経営成績

セグメント情報における業績については、銀行業務での経常収益は国債等債券売却益の増加等により、前連結会計年度比3億65百万円増加して178億40百万円、経常費用は国債等債券償還損の増加等により、前連結会計年度比9億28百万円増加して167億72百万円となりました。この結果、セグメント損益は前連結会計年度比5億63百万円減少して10億67百万円の利益となりました。セグメント資産は預け金の増加等により、前連結会計年度比106億26百万円増加して1兆1,425億95百万円、セグメント負債は借入金の増加等により、前連結会計年度比186億92百万円増加して1兆940億46百万円となりました。

リース業務での経常収益は割賦収入の増加等により、前連結会計年度比2億95百万円増加して54億35百万円、経常費用は割賦原価の増加等により、前連結会計年度比3億79百万円増加して52億86百万円となりました。この結果、セグメント損益は前連結会計年度比83百万円減少して1億48百万円の利益となりました。セグメント資産は割賦債権の増加等により、前連結会計年度比3億93百万円増加して120億98百万円、セグメント負債は借入金の増加等により、前連結会計年度比1億87百万円増加して73億93百万円となりました。

クレジットカード業務での経常収益は有価証券売却益の減少等により、前連結会計年度比1億29百万円減少して3億75百万円、経常費用は営業経費の減少等により、前連結会計年度比62百万円減少して3億63百万円となりました。この結果、セグメント損益は前連結会計年度比66百万円減少して11百万円の利益となりました。セグメント資産は評価替えによる投資有価証券の残高増加等により、前連結会計年度比25百万円増加して33億14百万円、セグメント負債は未払金の減少等により、前連結会計年度比31百万円減少して21億18百万円となりました。

④ 経営目標の達成状況(単体)

中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の主要計数目標及び達成状況につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」をご参照ください。

⑤ 資本の財源及び資金の流動性

当行グループの中核事業は銀行業であることから、資金調達手段は主に預金であり、資金運用手段は主に貸出金、有価証券であります。当連結会計年度の現金及び現金同等物の期首残高は625億80百万円でありました。営業活動によるキャッシュ・フローは譲渡性預金の増加等により258億60百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは有価証券の運用等により62億79百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得等により△4億13百万円となったことから、期中現金及び現金同等物は317億26百万円増加して、期末残高は943億6百万円となっております。

なお、資本的支出や株主還元等は、自己資金で対応する予定です。

⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。