文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行グループが判断したものであります。
(経営の基本方針)
当行は、経営理念として、「1.地域社会の発展に貢献し、信頼され、愛される銀行となる。」、「2.常に魅力あるサービスを提供し、お客さまのニーズに積極的に応える。」、「3.創造力豊かで、活力にみちた、明るい人間集団をつくる。」の3つを掲げ、経営の基本方針としております。また、当行の連結子会社及び関連会社(持分法適用会社)は当行の経営方針に基づいた業務運営を行っております。
(中長期的な経営戦略)
当行は、中期経営計画「お客さまのために考動するしまぎん」(計画期間:2019年4月~2022年3月)に基づき、顧客中心主義を基本として組織全体の意識転換を図った上で、お客さまとのリレーションに重点をおき、お客さま一人ひとりのニーズに応じて考動する営業活動を展開することで、お客さまと役職員の双方が満足度を高め、ひいては、お客さまに末永くお付き合いをして頂ける銀行を目指してまいります。
また、これを持続的に実現するため、本部機構の改革、業務効率化、各種経費の徹底した見直しなど、経営の合理化・効率化を果敢に実行し、コア業務純益の継続的且つ安定的な黒字化を実現することで、経営基盤の強化を図り、ステークホルダーからの信頼を高めてまいります。また、「顧客中心主義の徹底」に基づいた戦略としては、当行及びSBIグループとの具体的な取組み施策、全行をあげて取組むための体制並びに新型コロナウイルス感染症の影響を受けたお客さまへの支援について明確化しております。なお、当行の連結子会社及び関連会社(持分法適用会社)につきましても、当行の中期経営計画に基づいた業務運営を行っております。
中期経営計画における数値目標は、次のとおりであります。

当地山陰におきましては、人口の減少や少子高齢化の進行などにより、経済規模は縮小傾向にあり、景気回復を実感できるには至っておりません。加えて、今や世界的規模で広がりを見せております新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、緊急事態宣言等の発令が及ぼす経済活動の縮小、それに伴う企業の資金繰り悪化等、多大なる影響が生じており、先行きが非常に不透明な情勢となっております。
このような中、当行はSBIグループと各種営業施策で連携を行うとともに、営業コストの最適化など、抜本的な収益改善策にも取り組んでまいりました。その結果、銀行単体の2020年度決算において、当期純利益は前期比2,602百万円増加の322百万円となり、本業部門の収益力を示すコア業務純益については、前期比811百万円増加の887百万円となりました。
昨今の新型コロナウイルス感染症を巡る対応につきまして、当行は、お取引先に寄り添い、ウィズコロナ・アフターコロナの様々な経営課題の解決に向け、全力で対応しております。また、より総合的な支援を実現するため、行内外の機能・ネットワークをフル活用した企業支援室を2020年12月1日付で新設し、2021年4月1日より、企業支援室のメンバーを増員するとともに、別途、外部アドバイザーを招聘し本格活動しております。
当行は、顧客中心主義を基本として組織全体の意識転換を図った上で、お客さまとのリレーションに重点をおき、お客さま一人ひとりのニーズに応じて考動する営業活動を展開することで、お客さまと役職員の双方が満足度を高め、ひいては、お客さまに末永くお付き合いをして頂ける銀行を目指してまいります。
この他、社会貢献活動についても積極的に推進してまいりますとともに、これからも地域に根ざした銀行として、当地域の経済を支えていくという重要な使命を全うするため、役職員が一丸となって邁進する所存でございます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当行グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(経営戦略とリスク管理)
当行は、顧客中心主義を基本として、お客さまとのリレーションに重点をおき、お客さま一人ひとりのニーズに応じて考動する営業活動を展開することで、お客さまが満足度を高め、ひいては、お客さまに末永くお付き合いをして頂ける銀行を目指しております。
また、これを持続的に実現するため、様々な経営戦略を実施し、経営基盤の強化を図り、ステークホルダーからの信頼を高めていくこととしております。
経営戦略の実施にあたっては、想定される各種リスクを個別の方法で質的又は量的に評価した上で、当行全体のリスクの程度を判断し、当行の経営体力と比較することによってリスク・テイク方針を定めております。
各種リスクの状況については、ストレステストや各種シミュレーション等によるモニタリングを行っておりますが、過去に経験のない事象の発生や市場の混乱等により、リスク管理が有効に機能しない可能性があります。
このような認識のもと、リスク管理においては、特定の手法によるモニタリングによらず、複眼的なモニタリングを行うことにより、経営戦略の実現と適切なリスク管理態勢の構築に努めております。
(重要なリスクへの対応)
当行は地域金融機関として、金融仲介機能を通じた地方創生を担っており、貸出金を中心とした信用リスクを最も重要性のあるリスクであると認識しております。また、当行の資金運用手段である貸出金の貸出金利、債券投資等の利回り、資金調達手段である預金の金利は市場金利の動向の影響を受けるとともに、預金・貸出金等の金利更改期日の違いから発生する長短金利ギャップを抱えております。当行ではこれらのリスクを財政状態、経営成績等に影響を与える重要なリスクであると認識しております。
上記の認識のもと、当行では統合的リスク管理の実践に努めており、信用リスク、市場リスク及びオペレーショナル・リスク等について、バリュー・アット・リスク等の共通の尺度を用いて計量化し、自己資本等の経営体力に収まるようモニタリングを実施するなどの管理を行っております。
また、これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績や業務運営に影響を及ぼす可能性があることから、当行では事業を行う上で想定されるリスクに対し、仮説に基づくストレステストやシミュレーションを実施するなど、リスク顕在化時の影響を最小限にとどめるよう努めております。
(個別のリスク)
当行グループでは、与信ポートフォリオにおいて、中小企業向けや個人向けの貸出金が大きな割合を占めており、融資先のモニタリングを通じて、事業性評価に基づく融資や経営改善・支援等に積極的に取組んでおります。また、不良債権への対応を経営の主要課題と位置づけ、信用リスク管理の徹底を進めております。
しかしながら、今後、貸出先の経営状況の変動、地域経済の変動、不動産価格の変動や、内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズム若しくは新型コロナウイルス感染症等の影響等により、想定を超える新たな不良債権が発生し、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
② 貸倒引当金について
当行グループでは、自己査定及び償却引当に関する基準に基づき、過去の実績だけではなく、将来のリスクについてダウンサイドシナリオに基づくストレステストを実施するなどにより、貸倒引当金の水準の妥当性の検証に努め、貸倒引当金を計上しております。
しかしながら、実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における見積りと乖離し、貸倒引当金が不十分となる可能性があるとともに、経済情勢の悪化、担保価格の下落、又は、その他の予期せぬ理由により、貸倒引当金の積増しが必要となり、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 営業地域、業種別貸出金の状況
当行グループでは、島根県及び鳥取県(以下、「山陰両県」という。)を主たる営業地域としていることから、当該地域の経済動向の影響を受けることとなります。特に当該地域は建設業を営む中小企業や不動産賃貸業を営む個人の方の資金需要が高く、同業種に対する貸出の割合も高くなっております。
当行グループでは、貸出先の業種分散・小口分散に努めるとともに、困難な経営状況にある中小企業等に対し事業再生に向けた取組みを強化しております。
しかしながら、地域経済動向の悪化等の変動により、業容の拡大が見込めない場合や、与信関連費用が増加した場合などには、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
資金運用手段である貸出金の貸出金利、債券投資等の利回り、資金調達手段である預金の金利は、市場金利の動向の影響を受けております。また、預金・貸出金等の金利更改期日の違いから発生する長短金利ギャップを抱えております。当行では、経営体力に見合ったリスク限度等を設定した上で、資金運用勘定、資金調達勘定のポジション等を管理し、安定的な収益確保を目的とした対策を講じております。
しかしながら、これらの資金運用と資金調達との金額及び期間等のミスマッチが生じている状況において、新型コロナウイルス感染症等の影響等も含め、予期せぬ市場金利の変動が生じた場合には、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
② 有価証券の為替リスク及び価格変動リスク
当行は、株式、市場性のある債券及び受益証券等の有価証券を保有しております。有価証券運用にあたっては、年度毎に取締役会で方針を決定し、運用限度額やロスカットルールを定め、厳格なリスク管理を行っております。
しかしながら、これらの保有有価証券については、新型コロナウイルス感染症等の影響も含め、著しい株価下落や急激な金利上昇、予想を超える大幅な外国為替相場の変動等が生じた場合には、発行体の信用状況等の変化によって価格が下落し、減損又は評価損が生じ、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当行は、安定した資金繰りを行うために、担当部署において、リスク管理上必要な流動性資産の水準を定めたガイドラインに基づき、運用予定額、調達可能額の把握を行っております。また、流動性危機時における対応策を策定し、危機管理体制を確立しております。
しかしながら、予期せぬ資金の流出等により、通常よりも著しく高い金利での資金調達となることや、商品によっては、市場規模や厚み・流動性が不十分なことなどにより、通常よりも著しく不利な価格での調達を余儀なくされることにより、資金繰り運営に支障が生じ、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
① 事務リスクについて
当行グループは、預貸金業務を中心に、預かり資産となる投資信託等の仲介業務など様々な業務を扱っております。これらの業務を取扱う上では、リスク管理を重視した事務の取扱いに関する規程・要領等を定め、事務の堅確化に努めております。
しかしながら、故意又は過失等による事務事故が発生した場合には、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
② システムリスクについて
当行グループでは、業務を正確かつ迅速に処理するためのコンピュータシステムを使用しているほか、お客さまに様々なサービスを提供するためのシステムも導入しております。これらのシステムの安全稼動に対し万全を期すとともに、外部からの不正アクセスや情報漏洩の防止等のセキュリティ対策を講じております。
しかしながら、地震等の天災、ハードウェア・ソフトウェアの障害やコンピュータ犯罪等により、重大なシステムダウン、誤作動等による業務の制限等が発生した場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 法務リスクについて
当行グループでは、銀行法、会社法、金融商品取引法等の各種法令諸規則等に基づいて業務を行っております。また、法改正等を含め、準拠法令等に対応した内部規程の整備を図るために、諸規程の制定・改定等を適切に行っております。
しかしながら、役員及び従業員による法令・規程等の違反や不正行為等が行われた場合、あるいは不適切な契約の締結等が行われた場合には、行政処分や罰則を受けたり、お客さまからの信頼失墜等により、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 人的リスクについて
当行グループでは、人事考課規程に基づく公正かつ納得性・透明性の高い人事考課に努めるとともに、良好な職場環境の維持確保のために、管理監督者に対して、会議や研修等を通じて教育を行うなど、リスクを未然に防止する対応に努めております。しかしながら、人事運営上の不公平・不公正、差別的行為等により、労働生産性の低下、損害賠償等が発生する可能性があります。
⑤ 有形資産リスクについて
当行グループの主要な営業基盤である山陰両県において、店舗等の有形資産を保有しており、その保全方法等については規程に定め、有形資産リスクの顕在化防止に努めております。しかしながら、地震や台風等の自然災害、その他の事象により、店舗等の有形資産の毀損・損害等が発生した場合には、当行グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 風評リスクについて
当行グループでは、適時適切な情報開示等により信頼の維持・向上を図り、リスク顕在化の未然防止に努めております。具体的には、風評リスク対応規程を制定し、万一風評リスクが発生した場合には、機動的な対応ができるように体制を整備しております。
しかしながら、金融業界及び当行グループに対する事実無根かつ否定的な噂が、報道機関並びにインターネット等を通じて世間に流れることで、顧客やマーケット等において評判が悪化した場合には、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
当行グループでは、他の金融機関との競争で優位性を得られるように、お客さまのニーズに対して、迅速かつ的確な対応に努めております。
しかしながら、営業基盤である山陰両県においても、多数の金融機関が存在しており、他の金融機関との競争激化等により、他の金融機関に対し優位性を得られない場合、当行グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
当行は、海外営業拠点を有しておりませんので、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」の国内基準が適用され、「自己資本比率規制(第1の柱)に関する告示の一部改正」(以下、「バーゼルⅢ」という。)に基づく基準以上の単体及び連結の自己資本比率を維持する必要があります。
当行の自己資本比率は、バーゼルⅢ国内基準の4%を大幅に上回っておりますが、この要求される基準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な行政処分を受ける可能性があります。
当行の自己資本比率に影響を与える要因には以下のものなどが含まれます。
・債務者の信用力悪化に際して生じうる与信関係費用の増加
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・その他の不利益な展開
年金資産の時価が下落した場合や、年金資産の運用利回りが低下した場合、又は予測給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により、未認識の過去勤務費用が発生する可能性や、金利環境の変動、その他の要因により、年金の未積立債務及び年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。
繰延税金資産の計算は、将来に関する様々な予測や仮定に基づいており、実際の結果が、この予測や仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得の予測に基づいて、繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合や、法改正により税率が変更となる場合、繰延税金資産は減額され、その結果、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、バーゼルⅢの適用に伴い、繰延税金資産はコア資本の基礎項目並びに調整項目から計算される一定の基準額まで自己資本に算入することができます。この基準を超過する場合には、その超過額がコア資本に算入できなくなり、自己資本比率が低下する可能性があります。
(9) 固定資産の減損に関するリスク
当行グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当行グループのキャッシュ・フロー生成能力が低下した場合、将来キャッシュ・フローの見積り額が変動した場合、経済情勢や不動産価格の変動等によって保有する固定資産の価格が大幅に下落した場合などには、固定資産の減損により、当行グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 情報漏洩リスク
当行グループでは、情報管理に関する規程を整備し、情報漏洩が発生しないように、体制の確立並びに情報の管理方法等のルール化を図り、最大限の管理徹底に努めておりますが、万一多くのお客さまの個人情報や内部機密情報が、悪意のある第三者によるコンピュータへの侵入や役職員及び委託先による人為的なミス・事故等により外部へ漏洩した場合、企業信用が失墜し、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 主要な事業の前提事項に関するリスク
当行は、銀行法第4条第1項の規定に基づき、銀行の免許を受け、銀行業を営んでおります。銀行業については、有効期間その他の期限は法令等で定められておりませんが、銀行法第26条及び同第27条にて、業務の停止等及び免許の取消し等となる要件が定められており、これに該当した場合、業務の停止等及び免許の取消し等が命じられることがあります。
なお、現時点において、当行はこれらの要件に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来、何らかの事由により業務の停止等や免許の取消し等が命じられた場合には、当行の主要な事業活動に支障をきたすとともに、経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
(12) 経営計画が未達となるリスク
当行では、2019年度より、中期経営計画「お客さまのために考動するしまぎん」を策定しております。本経営計画では、目標とする経営ビジョンを掲げ、基本方針に基づいて諸施策を展開し、数値目標として掲げる「コア業務純益の安定的な黒字化」、「融資事業先の拡大」、「営業コストの最適化」の達成に向け取組んでおります。また、2019年9月のSBIグループとの資本業務提携締結、その後の各種連携施策の実施等を踏まえ、中期経営計画の見直しを実施しております。
しかしながら、計画期間中の競争の激化、経営環境の変化、経済環境の低迷、お客さまの経営状態の悪化等、内的・外的要因により計画が未達成となった場合、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(13) 感染症の流行に係るリスク
当行グループにおいては、役職員の健康管理及び時差出勤や自宅待機などの感染症予防措置等の態勢を整備しておりますが、新型コロナウイルス等の感染症の感染が拡大し、当行グループの役職員に多数の感染者が出る等、銀行業務継続に支障をきたす恐れがあります。
当行グループでは、業務継続が脅かされる緊急時においては、直ちに対策本部を設置し、緊急時においても最低限の金融サービスを継続できる体制を整備することとしております。
(14) その他各種規制及び制度等の変更に伴うリスク
当行グループでは、法令、規則、政策及び会計基準等に従って業務を遂行しておりますが、将来にわたる規制及び制度等の変更が、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
2020年度のわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、個人消費や非製造業など一部において弱さがみられたものの、持ち直しの動きが続きました。先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、各種政策の効果や海外経済の改善等により、引き続き持ち直していくことが期待されています。
このような中、長期金利は海外金利の上昇等を背景に一時0.15%の水準まで上昇したあと、米国長期金利の低下や国内株式相場の大幅下落の影響を受け0.1%を下回る水準まで低下しました。その後、再び米国長期金利の上昇を受け、3月末は0.12%となりました。
日経平均株価は、米国追加経済対策などを受けた世界景気の回復期待や新型コロナウイルス感染症のワクチン普及による景気回復期待が投資家心理を上向かせ、一時30,500円程度まで上昇したものの、急激な金利上昇への警戒感や日銀金融政策への不透明感から大幅に下落する場面もみられ、3月末は29,000円台となりました。
為替は、米国金利の上昇を受けドルが買われる展開となり、円安・ドル高基調が続き、3月末は110円台まで円安が進みました。
こうした中、当地山陰の経済についても、全国同様、新型コロナウイルス感染症の影響などから、サービス消費を中心に厳しい状況が続いているものの、基調としては持ち直しの動きがみられました。
当行グループの第171期の業績につきましては、役職員一丸となって業績の向上と経営の効率化、顧客サービスの充実に努め、SBIグループとの収益向上に係る各種連携を行った結果、次のようになりました。
預金につきましては、公金預金が減少しましたが、個人預金や法人預金が増加したことなどから、全体では期中823億円増加し4,713億円となりました。
また、貸出金は、個人向け貸出金が減少しましたが、法人向け貸出金や地公体向け貸出金が増加したことなどから、全体では期中226億円増加し3,082億円となりました。
有価証券は、SBIグループの資産運用ノウハウやグローバルなネットワークから得られるファンド情報等を活用した結果、受益証券が増加したことなどから、全体で期中125億円増加し1,167億円となりました。
総資産は前期比874億円増加し5,290億円となり、純資産は35億円増加し178億円となりました。
損益面につきましては、以下のとおりです。なお、増減要因は会計方針の変更による遡及適用後の値で比較しております。有価証券利息配当金を主とした資金運用収益や役務取引等収益が増加しましたが、有価証券売却益が減少し、その他業務収益が減少したことから、経常収益全体では前期比1,614百万円減少し8,184百万円となりました。一方、経常費用は、有価証券売却損が減少し、その他業務費用が減少したことや、与信関連費用や営業経費が減少したことなどから、全体では前期比3,935百万円減少し7,767百万円となりました。
この結果、経常利益は前期比2,321百万円増加の416百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比2,636百万円増加の357百万円となりました。
セグメントごとの業績につきましては、「銀行業」では経常収益1,409百万円減少の6,365百万円、セグメント利益は2,278百万円増加の371百万円となりました。
「リース業」では経常収益が213百万円減少の1,878百万円、セグメント利益は44百万円増加の51百万円となり、「その他」では経常収益及びセグメント利益は、持分法による投資利益が1百万円減少の1百万円となりました。
この結果、連結自己資本比率(バーゼルⅢ国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」に基づき算出した結果、前期比0.21%低下し7.50%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動により使用した資金及び財務活動により使用した資金を営業活動により獲得した資金が上回ったことから、前連結会計年度末比42,313百万円増加し74,982百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、52,051百万円(前連結会計年度は31,625百万円の獲得)となりました。これは主に、貸出金の増加による支出22,656百万円やコールローン等の増加による支出7,999百万円を、預金の増加による収入82,304百万円や借用金の増加による収入2,054百万円などが上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、9,694百万円(前連結会計年度は22,731百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の売却による収入や有価証券の償還による収入を有価証券の取得による支出が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、43百万円(前連結会計年度は2,437百万円の獲得)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出によるものであります。
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行グループの2020年度における損益状況は以下のとおりになりました。
(ア) 連結
(注)1 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+(役務取引収益-役務取引費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
2 2020年度連結会計年度より(会計方針の変更)に記載のとおり、受益証券に係る収益、費用の計上区分の変更を行っており、2019年度連結会計年度の資金利益及びその他業務利益は遡及適用後の数値を記載しております。
増減要因については、会計方針の変更による遡及適用後の値で記載しております。
資金利益につきましては、前連結会計年度に比べ473百万円増加の4,903百万円となりました。資金利益増加の主な要因は、預金利息は前連結会計年度に比べ21百万円増加しましたが、有価証券利息配当金が前連結会計年度に比べ423百万円増加し、貸出金利息が前連結会計年度に比べ62百万円増加したことなどによります。預金利息の増加は、預金残高、期中平均残高ともに前連結会計年度に比べ増加したことが要因となっております。有価証券利息配当金の増加は、SBIグループとの連携を通じ、SBIグループの有する資産運用のノウハウやグローバルなネットワークから得られるファンド情報等を活用した結果、受益証券が増加したことが要因となっております。貸出金利息の増加は、コロナ禍において地元企業の資金繰り支援に最大限注力したことや、SBIグループとの連携による地域外向け貸出の取組みにより貸出金残高、期中平均残高ともに前連結会計年度に比べ増加したことなどが要因となっております。
役務取引等利益につきましては、前連結会計年度に比べ123百万円増加の45百万円となりました。役務取引等利益増加の主な要因は、役務取引等費用が前連結会計年度に比べ7百万円減少したことや、役務取引等収益が前連結会計年度に比べ116百万円増加したことによります。役務取引等収益の増加は、SBIマネープラザ株式会社との共同店舗「島根銀行SBIマネープラザ」が計画を上回る販売実績となるなど、地域のお客さまから好評をいただいていることや、保険窓販業務が好調に推移したことなどが要因となっております。役務取引等費用の減少は、営業店の住宅ローン残高が増加したことなどによる保証料増加がありましたが、コスト削減に努め各種支払手数料の減少が要因となっております。
その他業務利益につきましては、前連結会計年度に比べ253百万円減少の281百万円の損失となりました。その他業務利益減少の主な要因は、その他業務費用が前連結会計年度に比べ1,586百万円減少しましたが、その他業務収益が前連結会計年度に比べ1,821百万円減少したことによります。その他業務収益の減少は、債券の売却を抑制したことや、当連結会計年度は貸出債権の売却がなかったことが要因となっております。その他業務費用の減少は、前連結会計年度に含み損を抱える受益証券について抜本的なロスカットを行い、当連結会計年度は受益証券についてのロスカット額が前連結会計年度比減少となったことが要因となっております。
この結果、連結粗利益は、前連結会計年度に比べ343百万円増加の4,667百万円となりました。
経費につきましては、前連結会計年度に実施した店舗統廃合による物件費削減効果が通期にわたり寄与したことや、前連結会計年度に行った第三者割当増資に伴う一過性の増資関連費用が当連結会計年度にはなかったことなどから物件費が減少したことに加え、期中人員の減少に伴う人件費の減少があり、税金についても前連結会計年度に計上した、第三者割当増資に伴う一過性の税金費用が当連結会計年度になかったことなどから税金の減少があり、全体では前連結会計年度に比べ460百万円減少の4,157百万円となりました。
貸倒償却引当費用の減少につきましては、前連結会計年度は大口債務者の民事再生手続きの申立て事象があり、当連結会計年度については大口債務者に係る法的事象の発生がなかったことなどから前連結会計年度に比べ1,322百万円減少の230百万円となりました。
株式等関係損益は、株式等売却益が減少したものの、前連結会計年度は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市場の混乱もあり、株式のロスカット及び償却を行いましたが、当連結会計年度については株式のロスカット額が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ302百万円増加の4百万円の損失となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2,321百万円増加の416百万円となりました。
特別損益の増加につきましては、事業用資産の再編及び廃止等の意思決定を行ったことなどによる減損損失の計上がありましたが、投資信託・債券の取扱いに係る事業譲渡益や遊休店舗の売却益の計上があったことなどから前連結会計年度に比べ92百万円増加の113百万円の損失となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2,636百万円増加の357百万円となりました。
(イ)単体
銀行単体において、中期経営計画「お客さまのために考動するしまぎん」(計画期間2019年4月~2022年3月)、(以下、「中期経営計画」という。)を掲げ、その数値目標達成のため各種施策を積極的に取り組んでまいりました。この結果、中期経営計画の数値目標に対する実績等につきましては、次のとおりとなりました。
コア業務純益につきましては、(ア)連結で記載した要因により、前事業年度に比べ811百万円増加の887百万円となり、2021年度目標(計画期間最終年度)に対する目標水準を大きく上回る推移となりました。
資金利益は、有価証券利息配当金の増加及び貸出金利息の増加を主因に468百万円増加の4,927百万円となりました。
役務取引等利益は、SBIグループとの連携を推し進めた結果、前事業年度に比べ123百万円増加し46百万円となりました。
その他業務利益は、前事業年度に比べ253百万円減少し281百万円の損失となりました。
経費は、前事業年度に比べ455百万円減少の4,086百万円となりました。
なお、コア業務純益(除く投資信託解約損益)につきましては、コア業務純益と同額の887百万円となっております。
融資事業先数増加率につきましては、当事業年度実績が3,642先となり、2018年度実績3,070先を基準とする増加率は18%となったことから、2021年度目標(計画期間最終年度)に対する目標水準を上回る推移となりました。これは、SBIグループの取扱う幅広い金融商品・サービスの提供を受け、SBIグループの有するノウハウ・リソースを活用することにより、「人・モノ・金」の経営資源を集中投下することが可能となり、「Face to Face」による「顧客中心主義」の営業に徹し、コロナ禍における地元中小企業・個人向けの資金供給を積極的に行ったことや、高度化するお客さまニーズへの対応を積極的に行った結果であります。
経費削減率につきましては、当事業年度経費が4,086百万円となり、2018年度経費実績4,648百万円を基準とする削減率は12%となりました。経費削減実績要因につきましては連結同様に、店舗統廃合による物件費削減効果が通期にわたり寄与したことや、前事業年度に行った第三者割当増資に伴う一過性の増資関連費用が当事業年度にはなかったことなどによるものであります。経費削減は着実に実績として表れておりますが、2021年度目標(計画期間最終年度)に対しては今一歩至りませんでした。
以上のとおり、経費削減率を除く、数値目標は達成となりました。SBIグループとの連携効果は着実に表れており、引き続きSBIグループとの連携を推し進め、2021年度を最終年度とする中期経営計画における数値目標の完全達成を目指し、経営基盤の強化を図るとともに、地域金融機関として新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けておられる、お取引先に対する支援に全力で対応する方針でございます。
当行グループの資金状況は、以下のとおりとなります。営業活動によるキャッシュ・フローについては、貸出金の増加による支出22,656百万円やコールローン等の増加による支出7,999百万円がありましたが、資金調達の源泉である預金の増加による収入82,304百万円や日本銀行借入金の増加による収入2,054百万円等があり52,051百万円の資金獲得となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入11,285百万円、有価証券の償還による収入7,708百万円がありましたが、受益証券等の取得による支出28,723百万円等があり9,694百万円の資金使用となりました。さらに、財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得による支出47百万円があったこと等から43百万円の資金使用となりました。
また、当行グループは資金繰りの把握、資金繰りの安定に努め、適切なリスク管理体制の構築を行っております。貸出金や有価証券等の資金運用については、顧客からの預金を中心に資金調達を行い、一部を日本銀行借入金にて資金調達しております。
なお、当面の設備資金、貸出金、有価証券への投資は預金での調達を主とした自己資金で対応する予定であります。
当行グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、430,199百万円と前期比29,916百万円の増加となりました。また、資金運用利回りは、1.21%と前期比0.03ポイントの上昇となりました。
資金調達勘定平均残高は、443,748百万円と前期比38,203百万円の増加となりました。また、資金調達利回りは、0.07%と前期と同水準となりました。なお、当行グループは、2019年4月1日より外国為替業務を終了しております。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半期毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度4,060百万円、当連結会計年度13,800百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託見合額の平均残高(前連結会計年度261百万円、当連結会計年度509百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
3 連結相殺消去後の金額を記載しております。
当連結会計年度の役務取引等収益は、768百万円と前期比116百万円の増加となりました。また、役務取引等費用は、723百万円と前期比7百万円の減少となりました。
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
○ 有価証券残高(末残)
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
該当事項はありません。