当第2四半期連結累計期間において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクについては、前事業年度の有価証券報告書における記載から重要な変更及び新たに生じたリスクはありません。
2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下の記載における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
金融市場の動向は、長期金利は日本銀行が7月の金融政策決定会合でYCC運用柔軟化を決定し、許容する変動幅の上限越えを容認した流れを受け、8月に一時0.645%まで上昇しました。その後も米国景気の底堅さを示す経済指標の発表や、日銀の金融政策修正観測の強まりから上昇が続き、9月末には0.765%まで上昇しました。
日経平均株価は、米国の政策金利引き上げを受け、一時31,000円台まで下落しましたが、7月末には33,000円台まで回復しました。その後、日米の金利上昇を背景に、8月に再び31,000円台まで下落後、9月は米国金利低下や銀行株価上昇を背景に再び33,000円台まで上昇しましたが、米国の金融引き締め長期化懸念から9月末は31,000円台となりました。
為替は、7月に対ドルベースで138円台まで円高が進みましたが、米国景気の底堅さを示す経済指標の発表により米国金利が上昇し、日米金利差が拡大したことで、9月末には149円台まで円安が進みました。
こうした中、当地山陰経済は個人消費や雇用・所得環境に持ち直しの動きがみられ、設備投資が増加しました。
当第2四半期連結会計期間末における財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末比25億円増加し、5,063億円となり、純資産は前連結会計年度末比1億円減少し、168億円となりました。
主要勘定の実績と増減要因は以下のとおりです。
預金は、公金預金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ36億円増加し4,704億円となりました。
貸出金は、中小企業向け貸出金が減少しましたが、個人向け貸出金や地方公共団体向け貸出金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ117億円増加し3,524億円となりました。
有価証券は、投資信託の解約、国債及び社債を売却したことに加え償還もあり、前連結会計年度末に比べ120億円減少し1,031億円となりました。
当第2四半期連結累計期間の連結経営成績と増減要因は以下のとおりです。
経常収益は、有価証券利息配当金が減少しましたが、貸出金利息、役務取引等収益及びその他業務収益が増加したことなどから、全体では前年同期比292百万円増加し4,371百万円となりました。
一方、経常費用は与信関連費用が減少しましたが、営業経費、役務取引等費用及びその他業務費用が増加したことなどから、全体では前年同期比234百万円増加し3,994百万円となりました。
この結果、経常利益は前年同期比58百万円増加し、377百万円となりました。親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比15百万円増加し、290百万円となりました。
セグメントごとの損益状況につきましては、「銀行業」の経常収益は、前年同期比256百万円増加し3,385百万円、セグメント利益は前年同期比63百万円増加し346百万円となりました。また、「リース業」の経常収益は前年同期比42百万円増加し1,026百万円、セグメント利益は前年同期比6百万円減少し36百万円となり、「その他」のセグメント利益は、持分法による投資利益が0百万円となりました。
連結自己資本比率(バーゼルⅢ国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行が保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」に基づき算出しております。その結果、連結自己資本比率(バーゼルⅢ国内基準)は、8.53%となりました。
当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、30,865百万円(前年同四半期連結会計期間末は56,692百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間において営業活動により使用した資金は、8,397百万円(前年同四半期連結累計期間は693百万円の獲得)となりました。これは主に、預金の増加による収入3,638百万円を、貸出金の増加による支出11,756百万円が上回ったことによるものであります。
当第2四半期連結累計期間において投資活動により獲得した資金は、11,629百万円(前年同四半期連結累計期間は9,630百万円の獲得)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出9,808百万円を、有価証券の売却による収入15,201百万円や有価証券の償還による収入6,381百万円が上回ったことによるものであります。
当第2四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、74百万円(前年同四半期連結累計期間は50百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払による支出73百万円によるものであります。
当第2四半期連結累計期間において、当行グループの経営方針・経営戦略等、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、研究開発活動については該当事項はありません。
当第2四半期連結累計期間において、当行グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次のとおりであります。
(その他有価証券評価損益への対応)
当行は2019年9月に締結したSBIグループとの資本業務提携以降、有価証券の運用方針をインカムゲイン中心の方針に改め、SBIグループと連携し、安定したインカムゲインが期待できる高格付の海外債券(国債・地方債等)を中心とする有価証券ポートフォリオに入れ替えておりますが、2022年度において米国を始めとする海外金利の急上昇により、当行のその他有価証券の評価損が拡大しました。
こうした状況下において、運用会社は更なる金利上昇リスクに対処するため、一部の投資信託についてデュレーションの調整や為替ヘッジの一部弾力化等、市場の変化に応じた対応策を前連結会計年度より講じております。当行は当該対応策の実施について、運用会社からの報告を受け、当行においても当該方針について検討を行い、運用会社の対応策は最善の対応であることを確認しております。また、当第2四半期連結累計期間においては、当該対応策を実施した投資信託の一部について、再度、高格付け債券を中心としたポートフォリオへのシフトを開始した旨の報告を運用会社から受けております。加えて、投資信託の一部を解約して損失を実現させるなど、財務の健全化に向けた対応も行っております。
今後についても当行は海外金利をはじめとする市場環境の見通しや、有価証券ポートフォリオの状況のモニタリング等を通じ、SBIグループと引き続き連携し、課題等を共有することでリスク管理を更に強化し、その他有価証券評価損益全体の改善と収益性の向上に努めてまいります。
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」の記載から重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間の役務取引等収益は前年同期比90百万円増加の582百万円となりました。また、役務取引等費用は、前年同期比51百万円増加の413百万円となりました。
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるものについて債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。