第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断、予測したものであります。

1 経営方針

当社グループは、2018年4月1日より「日本とアジアをつなぐ投資会社として少子高齢化が進む社会に安心・安全で質と生産性の高い未来を創ります」を経営理念として掲げ、全てのステークホルダーへの利益還元を果たして参ります。

 

2 経営環境と対処すべき課題

  (1)外部環境の認識

 近年、当社を取り巻く日本とアジアのマクロ経済環境は、大きく変化しました。特に2000年以降は、アジア諸国で持続的な経済発展が続き、今や日本を超えるGDPを抱える巨大市場が形成されました。その結果、アジアから日本への直接投資は拡大傾向にあり、訪日観光客数に代表されるようにアジアからの人的資本の流入も急速に増加しています。

 同時に、技術革新や高齢化・地球温暖化などの社会問題に伴い、世界的なパラダイムシフトも生じています。エネルギー分野では、2015年のパリ協定締結以降、地球規模で低炭素社会を目指す動きが活発です。また、AIやIoT等の技術革新は、第四次産業革命と呼ばれ産業構造に大きな変化をもたらしています。加えて、日本だけでなくアジアにおいても少子高齢化の影響が顕著に表れ始めました。

 この様な中、当社は、投資会社として今後の社会に貢献できることは何か、自分たちの存在義を改めて見つめ直しました。その結果、当社は、アジアへの取り組みを通じて、日本企業のリソースをアジア諸国と共有してその発展を支援するだけでなく、アジア諸国の持つリソースを日本に呼び込み、新しい日本経済の成長の枠組みを創造することを使命と考えました。また、当社は、投資活動を通じて、少子高齢化社会の課題解決や、安心・安全でより質と生産性の高い社会を実現することで貢献していくことを決意しました。この想いを率直に表現したものが上記の経営理念です。今後は、新経営理念を通じて、全役職員が当社の将来の姿をより具体的に理解し、一丸となってさらなる成長を目指して参ります。

 

  (2)当社の現況と課題

   イ.安定収益の確保

 当社の収益構造は、かねてより、収益の大半がベンチャー投資のキャピタルゲインに依存しており、不安定な状態にありました。当社は、これを改善すべく、安定収益である管理報酬を増額する目的で、大型ファンドの設立を目指してきました。加えて、売電収益を源泉とする安定収益を拡大する目的で、プロジェクト投資事業を開始し、再生可能エネルギープロジェクトへの投資も進めてまいりました。

 しかしながら、明確な投資戦略を打ち出せずに、現在までに大型ファンドの設立は実現できておりません。加えて、プロジェクト投資事業においても、一部のプロジェクトを売却したため資産の積上げ速度が低下し、現在残されたプロジェクトだけでは販売費及び一般管理費を賄うだけの充分な安定収益を確保することが出来ないという課題があります。

 

   ロ.更なる財務健全性の向上

 当社は、借入金の圧縮と資本増強を進めてきましたが、2018年3月末現在では、従来連結基準(注)で、借入金の残高が119億円であるのに対し、現預金と流動性の比較的高い再生可能エネルギープロジェクト等の投資資産残高の合計は109億円に留まり、両者がバランスしていません。依然として回収の不確実性が高いプライベートエクイティ投資資産の投資資金を、借入金で調達している状態にあります。

 

ハ.返済優先の財務対応の見直し

 当社は、これまで返済優先の財務対応により収益償還力を超えた返済を継続してきているため、充分な投資資金が確保できない状況が続いています。今後の成長のためには、より積極的な投資活動を行うための投資資金を確保する必要があり、金融機関と返済額の見直しについて交渉中です。

 

  (3)中期経営計画

   当社は、今般、上記(2)「当社の現況と課題」を踏まえ、2019年3月期から2021年3月期までの3年間の中期経営計画を策定しました。その内容及びそれに基づく施策は、次のとおりです。

 

イ.資産の入替を促進

 これらの課題を解決するために、今後は、資産の入替を進めます。具体的には、これから投資の収穫期を迎える既存のプライベートエクイティ投資資産の大半を3年間で売却し、資金と利益を獲得します。売却によって得た資金で、積極的に新たな投資を行い、その残高を積上げていきます。

 

 プロジェクト投資においては、再生可能エネルギーに加え多様なプロジェクトに積極的に投資を行い、その投資残高を増加させます。その結果、流動性の高い資産へと入れ替えが進むとともに、将来的に、プロジェクトから発生する安定収益を確保することが出来ます。また、プライベートエクイティ投資においても、投資戦略の抜本的な見直しを行い、新たな投資資産を積上げます。

 

ロ.事業テーマの絞り込み

 当社は、当社自身の強みを、新規ビジネスに対する情報収集力やベンチャー企業とのネットワーク、ファイナンススキーム構築力にあると認識しています。これに、社会的な要請や事業の専門性、事業パートナーの存在などを考慮した上で、注力すべき事業テーマとして、(1)再生可能エネルギー、(2)スマートアグリ(植物工場等)、(3)ヘルスケア(介護・医療)の3つを選定しました。今後先ずはこのテーマに沿って重点的に投資を行いつつ、情勢に応じた柔軟なテーマ設定を継続して参ります。

 

ハ.プライベートエクイティ投資

 当社の自己資金を用いた投資については、投資方針を転換し、これまでの確率論に従った散発的なテーマに向けた投資を取りやめます。今後は、経営に深く関与して投資先企業のバリューアップを図ることを追求し、当社がスペシャリストとして特色ある投資ができる分野に業界や企業ステージ又は投資エリアなどを特定し、集中した投資を行います。

 当社が特色を出せる分野は、経営理念に基づき当社として取り組むべき事業テーマを明確に持ち、そのテーマを軸に「企業への投資」と「プロジェクト(事業)への投資」を組み合わせる投資です。当社では、これを「戦略的投資」と名付け、今後推進していく方針です。例えば、プロジェクト投資を行う上でパートナーとなる企業に戦略的な投資を行います。投資後は、当社が事業上のパートナーとなり、事業での協業を通じて資金支援や営業支援を行います。

 なお、ファンドからの投資については、従来どおり、ファンド出資者のニーズに基づきファンドの運営方針に従って行います。

 

プロジェクト投資

 再生可能エネルギープロジェクトについては、本中期経営計画期間中に当社持分で50MW程度の投資資産の積上げを目指し、積極的に投資を行います。メガソーラープロジェクトについては、固定買取価格が32円以上の案件への投資機会がまだ充分にあると考えています。加えて、固定買取価格の低下に合わせて、パネルやパワーコンディショナー等の設備の価格も低下傾向にあります。また、両面で発電するパネルや水上発電などの技術革新をこれらの事業を手掛けるベンチャー企業と共に追い求めます。その結果、将来的には、買取価格が20円台のプロジェクトでも採算が確保できるようになると考えています。さらに、これまで培ったノウハウを活用し、バイオマスやバイオガス等、メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトや、植物工場などのスマートアグリプロジェクトにも参入します。また、ヘルスケアプロジェクトでは、高齢者向け施設への投資を拡大していきます。

 

3 目標とする経営指標

   当社は、上記2(3)に記載した中期経営計画を通じて次のような姿を目指します。

イ.安定収益の維持

 安定収益(管理報酬、プライベートエクイティ投資のインカムゲイン、プロジェクト投資のインカムゲインの合計額)を維持していきます。従来連結基準(注)において、2018年3月期は、販売費及び一般管理費の合計額が約13億円に対し安定収益は約5億円であり、販売費及び一般管理費の約38%をカバーするに留まっています。これを、今般の中期経営計画期間が終了する3年後には、安定収益を約6億円に維持し、従来連結基準(注)による販売費及び一般管理費約11億円のうち過半を賄うことを目指します。

 

ロ.財務体質の改善

 3年間でプロジェクトへの投資を積極的に推進し、従来連結基準(注)で、プロジェクト投資資産の残高を90億円まで増加させることを目指します。その結果、3年後に予想される借入金の残高70億円は、プロジェクト投資資産の残高の範囲内に収まるようにバランスします。

 

ハ.拡大成長を支える充分な投資資金

 中期経営計画期間の3年のうちに一段の業績の回復と財務体質の改善を進め、金融機関と交渉して当社単体の現行借入の約定弁済を圧縮する一方、プロジェクトにおける借入資金の拡大を図ります。

 その結果、収益とキャッシュ・フローを安定化させ、潤沢な投資資金を基に積極的な投資を行い、更なる成長を遂げる計画です。

 

(注)従来連結基準

 当社グループでは、2007年3月期より、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 2006年9月8日 実務対応報告第20号)を適用し、当社グループで運営している投資事業組合等の一部を連結の範囲に加えて連結財務諸表等を作成しております。しかしながら、投資家及び株主の皆さまに、当社グループの経営成績及び財務状況を正しくご認識いただくためには、従来からの会計基準による財務諸表等の開示も必要と考えております。

 以上のことから、従来の会計基準に従って、投資事業組合については、資産、負債及び収益、費用を外部出資者の持分を含まない当社及び関係会社の出資持分に応じて計上し、また、会社型ファンドについては連結の範囲から除いた連結財務諸表等を「従来連結基準」として、決算短信等において継続的に開示しております。

 

2【事業等のリスク】

 当社及び当社グループの事業等のリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる主要な事項を記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)経済環境及び投資環境に係るリスク

 当社グループは、自己資金及び当社グループが管理運営するファンドの資金により、日本・アジアを中心とした未上場株式等への投資を行い、投資先企業の株式上場による株式市場での売却や第三者等への売却によるキャピタルゲイン、並びに管理運営するファンドからの成功報酬及び管理報酬を得るプライベートエクイティ投資を行っております。このため、当社グループの経営成績及び財政状態は世界各国の株式市場及び投資対象地域の経済環境の影響を受けることとなります。世界経済が不況に陥った場合、投資先企業の業績の不振が当社グループの投資資産価値の減価につながる可能性がある他、投資資金を回収する局面において株式市場が活況でなく新規株式上場市場も低調である場合や、経済環境が低迷し、売却交渉に悪影響を与える場合には、当社グループが得るキャピタルゲイン及び成功報酬が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 業績変動リスク

 当社グループは、投資先企業の株式上場による株式市場での売却や第三者等への株式等の売却によるキャピタルゲインを主たる収益の1つとしております。売却の時期や売却価額は、株式市況や個々の投資先企業の特性、その他様々な要因の影響を受けて想定外に変動する可能性があります。その結果、会計年度によって得られるキャピタルゲインの金額が大きく変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)投資活動に係るリスク

 当社グループは、未上場株式等や再生可能エネルギーを始めとする多様なプロジェクトを投資対象としており、その投資活動については以下のようなリスクがあります。

①当社グループが投資対象とする未上場企業は、成長過程にある企業であるため、収益基盤や財務基盤が不安定であったり、経営資源も限られるといったリスク要因を内包しております。そのため、投資後に企業価値が低下したり、倒産するなどして損失が発生する可能性があります。

②当社グループによる未上場株式等への投資から株式上場もしくは第三者等への売却に至るまでには通常長期間を要するため、途中で業績悪化等により当該投資先の企業価値が当初の見込みと異なって変動する可能性がある他、経済環境や株式市場動向等外部要因の影響を受けて投資採算が当初の見込みと大幅に異なり、キャピタルゲインの減少、もしくはキャピタルロスや評価損が発生する可能性があります。

③当社グループが投資対象とする未上場株式等は、上場企業の株式等に比較して流動性が著しく低いため、投資回収において、その取引参加者の意向により取引条件が大きく変動し、当社グループの希望する価額・タイミングで売却できる保証はなく、キャピタルロスが発生したり、長期間売却できない可能性があります。

④当社グループが投資対象とする再生可能エネルギーを始めとする多様なプロジェクトは、投資判断を行う上で一定の前提条件のもとに、発電所やその他プロジェクトの投資対象となる施設等の建設費用等の総事業コストや完成後の長期間にわたる発電量やその他の変数を見積もり、採算性の検証を行っております。そのため、これらの前提条件が想定以上に変動したり、自然災害や固定価格買取制度、その他各種取引条件の大幅な変更や改正等想定外の事象が発生した場合には、その内容によっては、プロジェクトの投資採算性が見込みと大幅に異なり、プロジェクトから得られる収入の減少、もしくは、プロジェクトに対する投資資産の評価損が発生する可能性があります。

なお、プロジェクトの投資対象となる施設等の自然災害による被害に関しては、例えば、太陽光パネルに長期のメーカー保証を付けているほか、施設等に対する動産総合保険等によりこれらの被害を最小限に収める対策をしております。

 

(4)株価下落のリスク

 当社グループは、投資先企業の株式上場等により、市場性のある株式を保有しております。また、プライベートエクイティ投資において投資領域を拡大する方針に伴い、今後は市場性のある株式に投資を行う可能性があります。そのため、株式市場において株価が下落した場合、保有有価証券に評価損が発生するおそれがあるとともに、株式売却によって得られるキャピタルゲインが減少するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 また、新規上場銘柄のうち一部の銘柄につきましては、各証券取引所の関連規則又は投資先企業との契約によって上場後一定期間売却が制限されることがあります。当該期間中に株価が下落した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)為替リスク
 当社グループは、海外での投資を行っているため、保有する外貨建資産につきましては、外国為替の変動の影響を受けます。なお、プライベートエクイティ投資の特性上、投資資金の回収期間が長期となり、また、回収金額及び回収時期の特定ができず将来のキャッシュ・フロー予測が困難であるため、為替予約などによる為替リスクヘッジ取引等は行っておりません。

 

(6)貸付金に対する貸倒リスク
 当社グループは営業貸付金及び破産更生債権等の残高を有しており、貸金業法及び「出資の受入れ、預かり金及び金利等の取締りに関する法律」(以下「出資法」という)の適用を受けております。
 当社グループは、貸出先の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体に関する前提及び見積りに基づいて貸倒引当金を計上しておりますが、個別貸出先の状況の変動や経済環境の変化等外部要因等により、実際の貸倒れが当該前提及び見積りを上回り、貸倒引当金が不十分となり、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)役員派遣に係るリスク
 当社グループの役職員を投資先企業の非常勤役員として派遣することがありますが、投資先企業に対して派遣した当社役職員が損害賠償請求等をされた場合、当社グループに使用者責任及び当該賠償金額を負担する義務が発生する可能性があります。

 

(8)資金調達リスク

投資業務は、投資してから資金の回収までに長期間を有するため、投資資金の回収を含む資金調達額と投資実行額がアンバランスになり、財政状態及びキャッシュ・フローの状況が短期的に大きく変動したり、あるいは悪影響を被る恐れがあります。

当社は、上記①のような事業の性質上、業務に必要な資金を長期的かつ安定的に調達する必要がありますが、現時点においてその大部分を負債性資金により調達しております。

負債性資金については、当社グループは、2009年3月以降複数回にわたり、全取引金融機関から返済条件の変更等を主としたリスケジュールにご同意を頂いており、現在の返済計画は、2017年8月1日から2018年7月31日までとなっています。

今後、2018年7月31日に期限が到来するに当たり当該対象債務の残債務については、再び新たな弁済計画について全取引金融機関からご同意をいただくべく協議中でありますが、協議が纏まらない場合には、期限の利益を喪失するなど、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、この新たな返済計画は、これまでと同様に融資期間が1年間であり、返済期限を2019年7月31日としています。今後、2019年7月31日の返済期限が到来する際に、当該対象債務の残債務について再び新たな弁済計画について協議を行う必要があり、協議が纏まらない場合には、期限の利益を喪失するなど、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)カントリーリスク

 当社グループは、アジア諸国などでも投資活動を行っているため、営業活動する国における経済情勢の変化、政治的要因の変化、法制度の変更、テロや伝染病の発生などの社会的混乱等により投資先企業や当社グループ会社の事業活動に影響を及ぼすリスクが内在します。

 

(10)人材流出及び労務管理のリスク

 当社の行う投資事業における成功には、有能なキャピタリストやファンドマネージャーの存在とその育成が不可欠であり、当社グループの重要な競争力の源泉であります。人事評価における成果主義の導入と、優秀な人材を確保するため、人件費が増加する可能性があります。また、優秀な人材の流出により、当社グループの将来の成長、事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす場合があります。

 

 また、当社グループは労働環境の充実や改善、適正な労働時間の管理や時間外労働の抑制等に継続的に取り組んでおりますが、万一、過重労働や不適切な労務管理によって当社の信用に著しい低下がみられた場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)法的規制によるリスク

①当社グループは、本邦、アジア諸国及びケイマン諸島などのオフショアと呼ばれる地域他各国において、ファンドの管理運営業務及び投資事業等を行っているため、これらの地域における法的規制(会社法・金融商品取引法・独占禁止法・租税法・投資事業有限責任組合契約に関する法律・外国為替管理法・財務会計関連法規等)の適用による影響を受けるほか、これらの規制との関係で費用が増加する場合があり、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす場合があります。

②適格機関投資家等特例業務関連
 当社グループ内には当社をはじめとして、本邦におけるファンドの管理運営業務につき金融商品取引法第63条に基づく適格機関投資家等特例業務を営むに当たり、管轄財務局に届出を行っている会社があります。この届出により当社グループが管理運営するファンドは、出資者を適格機関投資家等を主とする投資家に限定するなど一定の要件を満たす必要があります。
 当社グループ各社の行う業務において当該要件を満たせない事象が発生した場合や、適用法令の公権的解釈の変更その他何らかの理由により適格機関投資家等特例業務に該当しなくなった場合、当該事業の業務遂行に支障をきたす可能性があり、その場合には当社グループの社会的信用力が低下し、事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)競合・参入の状況に係るリスク

 当社グループが属する投資業界においては、金融機関、事業会社、外資系企業等による参入があり、競合他社による積極的な投資活動の拡大、優れたポートフォリオの構築、高い投資リターンの実現、低価格サービスの提供等により、当社グループの競争力が相対的に低下し、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)ファンド(投資事業組合等)に係るリスク

①ファンド募集について
 ファンド(投資事業組合等)は、当社グループにとって投資原資であるだけでなく、管理報酬や成功報酬等の収益源、また様々な企業と提携してシナジー効果を生み出す上で有効なビークルでもあります。ファンドの募集活動において、出資者から十分な資金を集められない場合、投資活動に支障をきたす可能性があるほか、管理報酬が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

②ファンド運営に係る訴訟の可能性等について
 当社グループは複数のファンドを設立しており、無限責任組合員又はゼネラルパートナーとして、その出資額を超える損失を負担する可能性があります。また、ファンドの業務執行組合員としての善管注意義務違反を理由とする訴訟や、ファンド間、当社グループとファンド又は出資者、もしくは出資者間の利益相反等を理由とする訴訟等を提起される可能性があります。こうした当社グループに対する訴訟等により損害賠償義務を負った場合には、損害賠償そのもののみならず、社会的信用の低下から当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(14)情報システム及び情報管理に係るリスク
 当社グループでは適切なシステム管理体制の構築と運用に継続的に取り組んでおりますが、システム運用上のトラブルの発生により、業務運営に支障をきたす可能性があります。

 また、当社グループではコンピューターウィルス対策の整備や、当社グループが保有する取引先の重要な情報並びに個人情報の管理について、各種社内規程等の制定、役職員への周知徹底、情報システムのセキュリティ強化等、情報管理体制の整備を進めておりますが、今後、予測不能のウィルスの侵入や情報への不正アクセスなどの不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合は、業務運営に支障をきたす場合や、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)コンプライアンス違反行為等によるリスク

 当社グループでは、「私たちの行動規範」を制定し法令遵守の徹底を図っておりますが、当社グループの役職員等による法令違反が発生した場合には、それに伴い社会的信用を失墜し、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断、予測したものであります。

Ⅰ 経営成績の状況の分析

 当連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)の日本経済は緩やかな回復基調にあり、株式市況もおおむね堅調に推移しました。そのような環境のもと、当社グループの業績等の概要は、営業収益8,303百万円(前連結会計年度比77.4%増)、営業総利益2,646百万円(同30.0%増)、営業利益1,237百万円(同67.5%増)、経常利益1,047百万円(同93.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,281百万円(同127.1%増)となりました。その内訳や背景となる営業活動の状況は、次のとおりです

 

(1)経営成績の内訳

(a) 営業収益・営業原価内訳                              (単位:百万円)

 

前連結会計年度

  2016年4月 1日~

2017年3月31日

当連結会計年度

  2017年4月 1日~

2018年3月31日

営業収益合計(A)

4,681

8,303

うち 管理運営報酬等

232

177

うち  成功報酬

46

55

うち 営業投資有価証券売却高(B)

3,184

6,747

うち 組合持分利益等

1,153

1,124

うち 利息・配当収入

45

68

うち その他営業収益

20

130

 

 

 

営業原価合計(C)

2,645

5,656

うち  営業投資有価証券売却原価(D)

2,126

4,787

うち 営業投資有価証券評価損・投資損失引当金繰入額 合計(E)

351

630

うち 組合持分損失等

160

232

うち その他営業原価

6

5

 

 

 

営業総利益(A)-(C)

2,036

2,646

 

 

 

実現キャピタルゲイン(B)-(D)

1,057

1,959

投資損益 (B)-(D)-(E)

705

1,329

 

(管理運営報酬等・成功報酬)

 投資事業組合等の管理運営報酬等は、ファンド運用残高の減少に伴い前連結会計年度に比べ減少し、177百万円(前連結会計年度比23.6%減)となりました。成功報酬は、海外で運営するファンドにおいて発生し、前連結会計年度から増加し55百万円(同19.9%増)となりました。

 

(投資損益)

 営業投資有価証券の売却高は、株式の売却が前連結会計年度から減少した一方、再生可能エネルギープロジェクトの売却に伴い匿名組合出資金の持分譲渡が発生したため、前連結会計年度に比べ増加し6,747百万円(前連結会計年度比111.9%増)となりました。これに伴い、売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインも前連結会計年度に比べ増加し、1,959百万円(同85.3%増)となりました。

 営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額は、国内未上場投資先企業のうち業況が悪化した先や破綻した先に対する計上額が増加したため、合計で前連結会計年度から増加し630百万円(同79.2%増)となりました。

 以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、前連結会計年度から増加し1,329百万円の利益(同88.3%増)となりました。

 

 

(組合持分利益等)

 前連結会計年度並みの1,124百万円(前連結会計年度比2.5%減)となりました。再生可能エネルギープロジェクトの売却益が計上されたため、前連結会計年度に続き堅調に推移しています。

 

 以上の結果、営業収益は8,303百万円(前連結会計年度比77.4%増)、営業原価は5,656百万円(同113.9%増)、営業総利益は2,646百万円(同30.0%増)となりました。

 

(b) 販売費及び一般管理費及び営業損益

 販売費及び一般管理費の合計額は、前連結会計年度に比べ増加し1,409百万円(前連結会計年度比8.6%増)となりました。主な増加要因は、再生可能エネルギープロジェクトの投資に関連して、連結子会社に該当する匿名組合が増加したことに伴いプロジェクトの運営費用が増加し、組合持分経費が302百万円(同30.9%増)となったためです。

 これらの結果、営業利益は前連結会計年度から増加し1,237百万円(同67.5%増)となりました。

 

(c)営業外損益及び経常損益

 営業外収益については、前連結会計年度並みの169百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。前連結会計年度及び当連結会計年度共に、投資有価証券に該当するファンドからの受取配当金などが計上されています。

 営業外費用については、前連結会計年度並みの360百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。前連結会計年度及び当連結会計年度共に、借入金の支払利息などが計上されています。

 これらの結果、経常利益は1,047百万円(同93.6%増)となりました。

 

(d)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益

(特別損益)

 特別利益については、前連結会計年度においては、再生可能エネルギープロジェクトを売却したことに伴う固定資産売却益394百万円、及びその他15百万円等を計上し、合計で410百万円でした。これに対し、当連結会計年度においては、再生可能エネルギー投資において匿名組合出資をしている特別目的会社が補助金を受領したため、補助金収入217百万円が発生したほか、その他19百万円等を計上し、合計で237百万円(前連結会計年度比42.3%減)となりました。

 特別損失については、前連結会計年度においては、再生可能エネルギープロジェクトを売却したことに伴うリース解約損181百万円、及びメガソーラー発電所建設プロジェクトの中止に伴う長期前払費用に対する減損損失130百万円、並びに投資有価証券である上場株式の時価が下落したことによる評価損42百万円、その他特別損失35百万円を計上し、合計で389百万円でした。これに対し、当連結会計年度においては、他社の運営するファンドの償還に伴い損失が発生したため、投資有価証券償還損81百万円が計上されたこと等により、合計で82百万円(前連結会計年度比78.8%減)となりました。

 その結果、税金等調整前当期純利益は1,201百万円(前連結会計年度比113.7%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 法人税等合計については、子会社における計上額等19百万円(前連結会計年度比11.6%増)を計上しました。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに税務上繰越欠損金が生じる見込みであることから税効果会計については保守的に見積もっており、繰延税金資産を計上しておりません。

 また非支配株主に帰属する当期純損益については、主に連結子会社に該当するファンドの損益のうち、当社グループ以外のファンド出資者に帰属する部分が計上されています。当連結会計年度においては、当該ファンド出資者に帰属する損失額が前連結会計年度よりも増加したため、99百万円の損失(前連結会計年度 19百万円の損失)となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,281百万円(前連結会計年度比127.1%増)となりました。

 

(2)営業活動の状況

(a)投資の状況

 当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンドによる投資実行額及び投資残高の内訳は以下のとおりであります。

①投資実行額内訳

 

前連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

当連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

会社数(社)

金額(百万円)

会社数(社)

金額(百万円)

①地域別

 

 

 

 

日本

29

3,731

20

3,639

中華圏(中国、香港、台湾)

4

584

3

191

東南アジア

-

-

-

-

その他

-

-

1

56

②業種別

 

 

 

 

QOL関連

4

176

5

692

再生可能エネルギープロジェクト

17

3,184

11

2,681

IT・インターネット関連

7

459

4

231

機械・精密機器

1

20

1

146

サービス関連

3

432

2

84

その他

1

42

1

50

投資実行額合計

33

4,315

24

3,887

 

②投資残高内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)

 

前連結会計年度末

(2017年3月31日現在)

当連結会計年度末

(2018年3月31日現在)

会社数(社)

金額(百万円)

会社数(社)

金額(百万円)

①地域別

 

 

 

 

日本

139

10,356

97

7,817

中華圏(中国、香港、台湾)

45

6,007

45

5,912

東南アジア

5

189

5

189

その他

7

4

7

61

②業種別

 

 

 

 

QOL関連

37

4,153

30

4,156

再生可能エネルギープロジェクト

29

4,576

24

3,582

IT・インターネット関連

67

3,198

58

2,581

機械・精密機器

11

1,056

8

863

サービス関連

21

1,518

16

1,242

その他

31

2,054

18

1,555

投資残高合計

196

16,558

154

13,981

(注)1 QOL関連とは、生活の質「Quality of Life」を高める事業分野として、バイオ、医療機器、医薬品、環境、福祉・介護などを表しております。

   2 当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドへの出資分は含まれておりません。

 

 当社グループの自己勘定及び当社グループが管理運営するファンドからの投資実行額は、前連結会計年度から減少し総計で24社、3,887百万円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。

 また、当社グループの自己勘定及び当社グループが管理運営するファンドからの投資残高は、前連結会計年度末から減少し、当連結会計年度末において154社、13,981百万円(前連結会計年度末 196社、16,558百万円)となりました。

 

 プライベートエクイティ投資においては、主に国内及び中国瀋陽市で投資を行い、当社グループの自己勘定及び当社グループが管理運営するファンドからの投資実行額は、前連結会計年度から増加し13社、1,205百万円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。投資回収については、ファンドの満期に伴い国内において株式売却を進めましたが、海外では未上場株の売却が減少し、また、国内のIPO(新規上場)社数が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ上場株式の売却が減少しました。

 

 再生可能エネルギー投資の投資実行額は、前連結会計年度から減少し、11件、2,681百万円(同15.8%減)となりました。メガソーラープロジェクトへの投資を行ったほか、新たに、食品残渣等の有機廃棄物の処理に伴い発生するメタンガスを活用する、バイオガスのプロジェクトに投資を行いました

 他方、9件、合計81.8MW(うち当社持分51.9MW)のメガソーラープロジェクトについて売却や回収を行いました。その結果、当連結会計年度末現在において投資を行っているメガソーラープロジェクトは、売却や回収した案件を除き、合計で19件、79.7MWとなりました。このうち、当社が出資した持分に帰属する部分は40.1MWとなります。

 メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトについては、上記のバイオガスプロジェクト1件、1.6MWの他、1件、2.0MWの木質バイオマスプロジェクトが2018年1月に売電を開始しました。また、1件、16.0MWの風力発電プロジェクトについて事業化に向けた調査を行っています。

 

(b)IPO(新規上場)の状況

 当社グループの投資先企業の中からIPOを果たした企業は、国内1社、海外1社、合計2社となりました。なお、前連結会計年度は、既上場会社との株式交換も含め国内で5社のIPOがありました。

 

① 新規上場(IPO)の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)

投資先企業の所在地

前連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

当連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

 国内

5社

1社

 海外

-  社

1社

 合計

5社

2社

(注)上記には、投資実行先企業と既上場企業の株式交換等により取得した上場株式が、前連結会計年度において国内1社含まれております。

② 初値倍率の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)

投資先企業の所在地

前連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

当連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

 国内

5.6倍

3.1倍

 海外

-  倍

3.2倍

(注)初値倍率=初値時価総額の合計/取得額の合計。なお、初値倍率の計算には株式交換等による上場株式取得分は含めておりません。

③ 新規上場した投資先企業の一覧

前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)

社数

投資先企業名

上場年月日

上場市場

事業内容

本社

所在地

国内:4社

海外:-社

(注)

リファインバース㈱

2016年7月28日

マザーズ

廃棄物に再資源化処理を行うことで合成樹脂を製造し販売する再生樹脂製造販売事業、産業廃棄物の収集運搬・中間処理を行う産業廃棄物処理事業

東京都

WASHハウス㈱

2016年11月22日

マザーズ

福証Q-Board

コインランドリー「WASHハウス」のチェーン本部としてフランチャイズシステムの提供等

宮崎県

㈱エルテス

2016年11月29日

マザーズ

リスク検知に特化したビッグデータ解析によるソリューションの提供

東京都

㈱ネットマーケティング

2017年3月31日

JASDAQ

スタンダード

広告主企業に対し、アフィリエイト広告を用いたマーケティング活動の戦略立案・運用支援を行う広告事業、恋愛マッチングサービス「Omiai」他の運営を行うメディア事業

東京都

(注)投資実行先企業と既上場企業の株式交換等により取得した上場株式が国内1社ありましたが、上記表には含めておりません。

 

当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)

社数

投資先企業名

上場年月日

上場市場

事業内容

本社
所在地

国内:1社

海外:1社

蘇州市建築科学研究院集団

2017年9月5日

上海A株

建築調査、新築用建材 等

中国

株式会社ミダック

2017年12月22日

名証2部

産業廃棄物の収集運搬、中間処理、最終処分、一般廃棄物の収集運搬、中間処理

静岡県

 

(c)ファンドの状況

 当連結会計年度末における当社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、12ファンド、19,150百万円(前連結会計年度末15ファンド、28,753百万円)となりました。

 2017年6月に、国内企業向けの事業承継型バイアウトを行う「サクセッション1号投資事業有限責任組合」を株式会社あおぞら銀行と10億円で設立しました。一方で、ファンドの満期や減額の影響により、前連結会計年度末と比べてファンド数や運用残高が減少しています。

 

1)運用残高

 

前連結会計年度

(2017年3月31日現在)

当連結会計年度

(2018年3月31日現在)

ファンド総額(百万円)

28,753

19,150

うち当社グループ出資額

(百万円)

9,427

5,867

ファンド数

15

12

(注)満期を迎えた後に清算期間に入っているファンドは上記の数値に含めておりません。

 

2)新規設立又は運用資産が増加したファンド

前連結会計年度(自2016年4月1日 至2017年3月31日)

新規設立

運用資産増加

ファンド総額(百万円)

500

ファンドの増加額(百万円)

ファンド数

1

ファンド数

 

当連結会計年度(自2017年4月1日 至2018年3月31日)

新規設立

運用資産増加

ファンド総額(百万円)

1,000

ファンドの増加額(百万円)

ファンド数

1

ファンド数

 

3)新規設立ファンド一覧

ファンド名

設立時期

ファンド総額

(百万円)

特徴

サクセッション1号

投資事業有限責任組合

2017年6月

1,000

日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とするファンド

 

4)当連結会計年度末日以降3年以内において満期を迎えるファンド

 

2019年3月期

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

2020年3月期

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

  2021年3月期

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

ファンド総額(百万円)

7,690

5,928

2,030

ファンド数

5

3

1

 (注)上記1)から4)の各表について

  1 外貨建によるファンドは、各連結会計年度末日現在の為替レートを乗じて計算した金額を記載しております。従って、運用資産の増減額には為替による影響額も含まれております。

  2 ファンド総額につきましては、コミットメントベース(契約で定められた出資約束金額ベース)の金額を記載しております。

Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析

 

前連結会計年度

  2016年 4月1日~

2017年 3月31日

当連結会計年度

  2017年 4月1日~

 2018年 3月31日

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,406

1,870

投資活動によるキャッシュ・フロー

△5

238

財務活動によるキャッシュ・フロー

△2,469

△2,173

現金及び現金同等物期末残高

4,815

4,757

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が増加したことや法人税等の還付額を受領したことなどから、前連結会計年度に比べ収入額が増加し1,870百万円の収入(前連結会計年度 1,406百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資有価証券の償還による収入が発生したことなどから、前連結会計年度に比べ収入額が増加し、238百万円の収入(前連結会計年度 5百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

2015年12月に発行した新株予約権の行使が終了したため、新株予約権の行使による株式の発行による収入が当連結会計年度には発生しなかった一方で、長期借入金の返済による支出が減少した結果、前連結会計年度に比べ支出額が減少し、2,173百万円の支出(前連結会計年度 2,469百万円の支出)となりました。

これに現金及び現金同等物に係る換算差額8百万円を加算した結果、当連結会計年度末において現金及び現金同等物の残高は57百万円減少して4,757百万円となりました。

 

Ⅲ 財政状態の分析

(資産)

 連結子会社となる匿名組合が保有する再生可能エネルギー発電所設備が増加したこと等により、資産合計は前連結会計年度末から増加し27,184百万円(前連結会計年度末25,945百万円)となりました。

 このうち、営業投資有価証券の残高は前連結会計年度から減少し9,394百万円(前連結会計年度14,413百万円)となりました。再生可能エネルギープロジェクトにおいて、前連結会計年度に比べ投資実行額が減少した一方で、売却が進捗したことなどにより、前連結会計年度に比べ減少しました。

 また、当連結会計年度末の投資損失引当金残高は、引当済資産の売却が進捗したことから、1,535百万円(前連結会計年度末2,415百万円)に減少致しました。その結果、当連結会計年度末における引当率(営業投資有価証券の期末残高に対する投資損失引当金残高の割合)は16.3%となり、前連結会計年度末から0.5ポイント低下しました。

 

 

前連結会計年度

( 自 2016年4月1日

   至  2017年3月31日)

当連結会計年度

( 自 2017年4月1日

  至  2018年3月31日)

期末残高

金額(百万円)

引当率(%)

(b)/(a)

金額(百万円)

引当率(%)

(b)/(a)

営業投資有価証券残高(a)

14,413

9,394

投資損失引当金残高(b)

2,415

16.8

△1,535

16.3

 

 

(負債)

連結子会社となる匿名組合が借り入れている、再生可能エネルギー発電所の建設に伴うプロジェクトファイナンスが増加した一方、当社単体の借入額は減少したため、負債合計では前連結会計年度末並みの19,131百万円(前連結会計年度末19,094百万円)となりました。

なお、当連結会計年度末の借入金の残高は合計で18,367百万円(同18,334百万円)となりました。このうち、当社単体の金融機関からの借入額は11,954百万円(同14,128百万円)です。残額は、再生可能エネルギー投資に関する匿名組合のうち連結対象となるものによるプロジェクトファイナンス等の残高6,412百万円(同4,205百万円)です。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末

 

(2017年3月31日現在)

当連結会計年度末

 

(2018年3月31日現在)

借入金・リース債務残高合計

18,334

18,367

うち 当社単体借入額

14,128

11,954

うち 匿名組合によるプロジェクトファイナンス等

4,205

6,412

 

当社単体の借入金については、当連結会計年度中に2,173百万円を返済したため、前連結会計年度末から減少しました。また、2018年4月には、追加で1,468百万円を返済し、その残高を10,486百万円に圧縮しています。今後も当社単体の借入額は引き続き圧縮して参ります。他方、再生可能エネルギー投資のプロジェクトファイナンス等は、事業の進捗に伴い増加する見込みです。

 

(純資産)

純資産のうち自己資本については、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどから、前連結会計年度末から増加し6,503百万円(前連結会計年度末5,293百万円)となりました。その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末から上昇し、23.9%(同20.4%)となりました。

また、純資産全体も前連結会計年度末から増加し、8,053百万円(同6,851百万円)となりました。

 

Ⅳ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況については、「Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。

 当社の借入金の状況については、「Ⅲ 財政状態の分析 (負債)」、及び「第2事業の状況、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、2経営環境と対処すべき課題、(2)当社の現況と課題、ハ.返済優先の財務対応の見直し」に記載のとおりであります。

 当社のファンドの状況については、「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(c)ファンドの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループ及び管理運営するファンドにおける投資活動の状況は「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(a)投資の状況」に記載のとおりであります。

 

Ⅴ 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 当社グループの財政状態や経営成績において大きな影響があり、かつ重要な経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針は、投資損失引当金に関する会計方針です。

 投資損失引当金は、営業投資有価証券について、四半期毎に社内基準に従って個別投資先企業の評価に関する検討を行っております。投資先会社の実情を勘案して投資の損失に備える必要があると判断された場合、将来の損失見積額を計上しております。

 なお、投資資産については、四半期ごとに社内基準に従って個別投資先企業の評価に関する検討を実施し、資産評価の適正性を精査しております。

 

Ⅵ 上記ⅠからⅤの分析等に基づく対応及び、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2事業の状況、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、First Eastern (Holdings) Limited(以下「FE社」といいます。)との間で、資本業務提携契約を締結しております。その概要は下記のとおりであります。

 

 当社は、2015年12月11日開催の取締役会において、FE社との間での資本業務提携契約の締結及びFirst Eastern Asia Holdings Limitedを割当予定先とした第三者割当(以下「本第三者割当」といいます。)の方法による取得条項付第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を行うこと(以下「本資本業務提携」といいます。)を決議し、2015年12月29日付で本資本業務提携を開始致しました。

 

(1)業務提携の内容

当社及びFE社は、相互に協力して、以下の各項目を中心として、両社にとって有益な共同事業を検討して参ります。また、FE社から当社への取締役又は顧問及びその他の人材の派遣についても今後検討して参ります。

①日本での成長企業への投資におけるファンドの設立及び運営を中心とした協力

②日本におけるM&A及び不動産投資に関する助言業務

③中国及び東南アジアにおけるファンドの設立及び運営を中心とした協力

④インフラ及びエネルギーに関連する投資事業における、ファンドの設立及び運営を中心とした協力

 

(2)資本提携及び本第三者割当の概要

 資本提携の具体的な方法は、First Eastern Asia Holdings Limitedが保有する当社に対する貸付金債権835百万円をデット・デット・スワップの方法により、取得条項付無担保転換社債型新株予約権付社債に交換するものです。なお、本新株予約権付社債は2016年2月26日付で当社普通株式に転換された後、2016年11月及び12月に一部売却されており、以降、2018年3月末現在に至るまで、First Eastern Asia Holdings Limitedは、当社の議決権を約7%保有する筆頭株主となっております。

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。