(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「誠実な企業活動を通じて、社会より支持を得る」との経営理念のもと、金融ビジネスの本質である経営のリスク管理に重点を置き、お客様の期待を超えるサービス・商品を提供し、国内外で信頼され、必要とされるグローバル金融グループを目指しております。
また、今後の市場環境の変化に柔軟に対応できるよう、金融の多角化を進め「収益性」「安定性」「成長性」「人財力」のバランスをとりつつ、強固なグループ一体経営を確立し、お客様をはじめ、全てのステークホルダーの皆様の信頼と期待に応え、社会とともに継続的に発展していくことを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループが目標とする経営指標としましては、経営における収益性と安定性の観点から、総資産経常利益率(ROA)の向上と自己資本の拡充を重要な指標として、株主価値の向上を目指しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、消費者・事業者向けのローンやクレジットカードなどの国内での金融事業、ASEANを中心とした海外事業、国内外いずれにおいても成長局面であり、今後安定した成長が見込めます。一方で、消費者金融業界の事業リスクである利息返還請求については、ピーク時からは大きく減少し、足元においては減少トレンドがより鮮明となったものの、未だ注視が必要な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、経営の最重要課題である利息返還請求へ対応しつつ、金融事業の多角化による事業ポートフォリオの組換えや更なる営業アセットの増加に努めるとともに、資金調達の多様化による財務基盤の強化やグループ全体での事業効率の向上を目指してまいります。また、コーポレートガバナンスにおいては、今後の経営環境の変化に的確に対応すべく、引き続き社内規程や内部管理態勢の強化に努め、コンプライアンス態勢の充実を図ってまいります。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要な事項には、以下のようなものがあります。当社グループといたしましては、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、以下の記載が、当社グループの事業等のリスクのすべてを網羅しているものではなく、今後、様々な不確定要因により新たな事業等のリスクが発生する可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの財政状態及び経営成績の推移は多くの要因によっており、そのうち、想定される主な要因は以下のとおりであります。
(1) 経済情勢及び市場動向
(2) 他社との競合の激化
(3) 多重債務者の増減動向等
(4) 法的規制等
(5) 資金調達
(6) 財務体質の健全性
(7) 繰越欠損金解消に伴う法人税負担の発生
(8) 有価証券の減損
(9) 情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生ずる混乱、故障、その他の損害
(10) 信用保証事業
(11) 海外事業
(12) 代表取締役及びその親族等の当社株式保有並びに処分
(13) 災害等の発生
(14) 各種手数料や広告宣伝費、人件費などをはじめとする費用又は損失の変動(提携先ATM手数料の増加、アフィリエイト広告に係る委託先への支払報酬増加、テレビその他各種媒体における単価の上昇・出稿数増加による広告宣伝費の増加、営業拡大に伴う人員投下による人件費増加等)
(15) 当社グループ及び消費者金融業界に対するネガティブな報道や不祥事の発生(銀行カードローン問題に関するネガティブな報道による風評被害を受けるリスク、一部の従業員等による不適切行為の動画がインターネット上に公開されることによる当社グループのブランドイメージを大きく損なうリスク等)
当社では2007年4月より、取締役会直属機関としてリスク管理委員会を設置し、各部署で発生するリスクないし企業活動を脅かすリスクを横断的に統括管理し、リスクの顕在化の未然防止及び危機発生時の体制整備をしております。しかしながら、これらの対応にもかかわらず法的規制の強化若しくは緩和も含めた経営環境の変化、競合の状況、景気の変動等によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの戦略の見直しを余儀なくされる可能性があります。上記のうち、特に重要な項目について、詳細を記載いたします。
(経済情勢及び市場動向について)
当社グループは、日本のみならず、東南アジアを対象として事業を営んでおります。また、個人向けの事業を営んでいることから、各国における経済情勢の悪化、特に雇用環境の悪化や個人消費の低迷により、支払いが困難となるお客様の増加、営業貸付金の減少などの影響を受けるリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(他社との競合の激化について)
当社グループは、主に消費者金融事業及び事業者金融事業を営んでおり、両市場において、銀行、クレジットカード会社、信販会社等と競合する可能性があります。これらの競合の激化が消費者金融事業及び事業者金融事業における貸出金利の引下げ圧力、リスクの高い貸付先への貸付増加へとつながった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(多重債務者の増減動向等について)
当社グループにおいては、個人信用情報機関のデータと独自の与信システムに基づく返済能力の調査(お客様とのお取引期間中における途上与信を含みます。)や、与信基準の厳格化を図っております。
しかしながら、これらの施策にかかわらず、今後の経済情勢等によって多くのお客様の資金繰りが悪化し、更には多重債務者が増加することにより、未回収の貸付金が増加し、その結果貸倒率が上昇した場合には、当業界の市場規 模が縮小し、貸倒償却などのクレジットコストが増加することで、当社の口座件数の減少、1口座当たりの平均ご利 用残高の低下、営業貸付金の減少に伴う受取利息の減少などが想定され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(法的規制等について)
1.法令等遵守態勢
当社では、貸金業に関わる法令違反・情報漏えい等の不祥事件の発生を抑止するため、取締役会直属諮問機関としてコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関する情報の収集及び法令違反予防措置を講じることで全社的なコンプライアンス態勢の検証・把握を行っております。さらに、当社グループ全体において統一した企業倫理を共有し、当社グループ全体のコンプライアンス態勢を確立することを目的として、アイフルグループコンプライアンス委員会を設置しております。また、2007年4月には、ホットライン(社内通報制度)の一元管理化、コンプライアンスに関する情報の収集機能強化、賞罰に関する機能の一元化等、内部統制機能の強化を行い、法令等遵守態勢の強化を図っております。
その他、法令等遵守の啓蒙機能を備えた営業ルールの策定・社内教育における法令知識習得や法令等遵守意識の浸透の強化・通話モニタリング等の内部監査の実効性強化・その他の施策を講じるとともに、これらを適宜見直す体制を整えております。
これらの対応にもかかわらず、当社グループの従業員等により法令等違反行為を含む不正や不祥事が発生した場合には、行政処分等の法的措置が執られるほか、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
2.事業規制等
(1) 貸金業法・割賦販売法の業務規制
事業に対する法的規制について、当社グループの主要事業である消費者金融事業等のローン事業は、貸金業法の 適用を受けております。貸金業法により、各種の事業規制(禁止行為、利息・保証料等に係る制限等、返済能力の調査、過剰貸付け等の禁止、貸付条件等の掲示、貸付条件の広告等、誇大広告の禁止等、契約締結前の書面の交付、契約締結時の書面の交付、受取証書の交付、帳簿の備付け、帳簿の閲覧、取立て行為の規制、債権証書の返還、標識の掲示、債権譲渡等の規制、取引履歴の開示義務、貸金業務取扱主任者の設置、証明書の携帯等の規制)を受けております。
その他、当社グループにおける包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業は、割賦販売法の適用 により各種の事業規制(取引条件の表示、書面の交付、契約の解除等に伴う損害賠償等の額の制限、信用購入あっせん業者に対する抗弁、支払可能見込額の調査、支払可能見込額を超える与信の禁止、継続的役務に関する消費者トラブルの防止等)を受けております。
(2) 日本貸金業協会による自主規制
貸金業法に定める自主規制機関として2007年12月に設立された日本貸金業協会は自主規制基本規則を設け、過剰 貸付け防止等に関する規則や広告及び勧誘に関する規則等を規定しております。また、日本貸金業協会の監査に関する業務規則において、その実効性を高めるため、協会員に対する調査・監査権限及び自主規制を遵守しない協会員に対する過怠金の賦課・除名処分等の制裁権限が日本貸金業協会に付与されています。当社は、日本貸金業協会の協会員であることから、これらの規制の適用を受けております。
当社グループでは、上記(1)の法令や日本貸金業協会が定める諸規則で定められている事項に基づき、社内規程 を整備し、従業員への教育を徹底することで、コンプライアンス態勢の強化に努めております。
しかしながら、従業員の法令違反による行政処分や、新たな法令や規則の改正によって事業規制が強化された場 合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
3.貸付金金利
2010年6月18日に改正貸金業法が完全施行され、これにより、出資法の上限金利が年29.2%から年20%へと引き 下げられるとともに、後述の貸金業法上のみなし弁済制度が廃止されました。当社では、この完全施行に先立ち、これに対応すべく、2007年8月1日以降、国内で新たにご契約いただくお客様及び新融資基準により契約が可能なお客様に対して、貸出上限金利の引下げを実施し、現在年18.0%以下としております。今後、法令等の改正によって利息制限法及び出資法の上限金利がさらに引き下げられた場合や、既に契約を締結しているお客様との利息契約について、経済情勢や法律上の保護を求める消費者の増加等が社会的な問題となることにより、更に利息の引下げを余儀なくされる場合などには、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
4.利息返還損失
利息制限法第1条第1項で、金銭を目的とする消費貸借上の利息の契約は、利息の最高限度(元本が10万円未満 の場合年20%、10万円以上100万円未満の場合年18%、100万円以上の場合年15%により計算した金額)の超過部分について無効とするとされておりますが、上記完全施行前の利息制限法の下では、債務者が当該超過部分を任意に支払ったときは、その返還を請求することができないとされておりました。
また、上記完全施行前の貸金業法第43条では、同法第17条に規定する書面等が金銭貸付時に債務者等に交付さ れ、かつ、当該超過部分について債務者が利息として任意に支払った場合で、支払時直ちに同法第18条に規定する書面が交付され、その支払が同法第17条に規定する書面等が交付された契約に基づく支払に該当するときは、利息制限法第1条第1項の規定にかかわらず、有効な利息の債務の弁済とみなすとされておりました(以下、当該規定による弁済を「みなし弁済」といいます。)。
しかしながら、2006年1月13日の最高裁判所判決において、利息制限法上の上限金利を超過する部分を含む約定 利息の返済が遅れた場合に残債務の一括返済を求める特約条項は、利息制限法第1条第1項に定める利息の最高限度を超過する部分の支払に対する事実上の強制であり、特段の事情のない限り債務者が任意に支払った場合にあたらないとしたほか、受取証書への契約年月日等の記載は契約番号で代替できるとする貸金業の規制等に関する法律施行規則第15条第2項は、法律の委任の範囲を超えており無効であるとの判断がなされました。
当社グループは、これらの司法判断を真摯に受け止め、これを反映した契約書への切り替え等の対応を行ってお ります。当社グループが現在提供しているローン商品の約定金利には、利息制限法に定められた利息の最高限度の超過部分を含んでいるものがあります。なお、当業界において、貸金業法に定める契約書記載事項等の不備等を理由に、この超過部分について返還を求める訴訟がこれまで複数提起され、これを認める判決もなされました。
当社グループに対しても、係る超過利息の返還を求める複数の訴訟がこれまで提起され、貸金業を営む当社グ ループが貸金業法上のみなし弁済の適用を受けるために必要な要件を満たしていないとの原告の主張が認められ、あるいは、和解により超過利息の返還を行った事例があります。このような利息返還請求はピーク時からは着実に減少しているものの、未だ不透明感が続いております。今後、当社グループの想定以上に利息返還請求が増加したり、貸金業者に不利となる司法判断が下された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可 能性があります。
また、2006年10月13日、日本公認会計士協会より、2006年9月1日以後終了する中間連結会計期間及び中間会計 期間に係る監査(当該中間連結会計期間及び中間会計期間が属する連結会計年度及び事業年度に係る監査を含みま す。)から適用されるものとして、「消費者金融会社等の利息返還請求による損失に係る引当金の計上に関する監査上の取扱い」(業種別委員会報告第37号(以下、「第37号報告」といいます。))が公表されております。当社グループにおいても第37号報告に従い、利息返還損失引当金を計上しております(営業貸付金に優先的に充当されると見積られたため貸倒引当金に含められた返還見込額を含みます。)。
しかしながら、会計上の見積りは、過去の返還実績や最近の返還状況などに基づき見積られているため、これら の見積り上の前提を超える水準の返還請求が発生した場合や会計基準が変更された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
5.総量規制
2010年6月18日に改正貸金業法が完全施行され、いわゆる総量規制が導入されました。これにより、総借入残高が年収の3分の1を超える貸付けなど返済能力を超えた貸付けが原則として禁止されることとなりました。当社グループでは、係る改正法の完全施行前より総量規制の導入を見据えて、厳格化した貸付基準にて貸付を実施しておりますが、想定以上に利息収入や貸付残高が減少した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
6.その他の法律関係について
(1) 個人情報の保護に関する法律と個人情報の取扱い
2005年4月1日に個人情報の保護に関する法律(以下、「個人情報保護法」といいます。)及びこれに伴い各省庁 において定める個人情報保護に関する各種ガイドライン(以下、「ガイドライン」といいます。)が施行されました。個人情報保護法において、個人情報取扱事業者には、必要と判断される場合に一定の報告義務が課され、また同法の一定の義務に反した場合において個人の権利利益を保護するために必要があると認めるときは、主務大臣は必要な措置をとるべきことを勧告又は命令することができるとされております。また、ガイドラインにおいては、個人情報の利用目的を通知・明示・公表すること、必要に応じ債務者より個人情報の取扱い等に関する同意を取得すること、個人情報の取扱いを委託する場合はその委託先を監督すること、安全管理措置として組織的・人的・技術的観点からの体制を整備すること、個人情報の取扱いに関する基本方針を公表すること等が求められておりま
す。
当社グループはこれらに従い、個人情報の取扱い状況の見直し等を行うとともに「プライバシーポリシー」を制定し、当社グループからの個人情報漏えいを未然に防ぐ措置を講じておりますが、万一何らかの理由による個人情 報漏えいが発生した場合や主務大臣から勧告又は命令を受けた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) その他の法律改正による影響
破産法、民事再生法及び特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律等の各種法令等が改正された場合、改正の内容によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(資金調達について)
当社グループは、金融機関からの借入れ、シンジケートローン、社債及び債権の流動化等により、資金調達を行っておりますが、市場環境、当社の信用力低下や格付けの変動等により資金調達が困難になる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、資金調達に係る契約には財務制限条項や早期償還条項が付されているものが存在することから、当社グループの財政状態及び経営成績又は営業貸付金等の債権内容が大きく変化した場合には、期限の利益を喪失するおそれがあり、資金繰りや財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、資金調達に係る調達金利は、市場環境等により変動することがあり、これに対して金利変動リスクの軽減を図っておりますが、将来における金利上昇の程度によっては、当社グループの資金調達に影響を及ぼすおそれがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(財務体質の健全性について)
消費者金融業界において、2006年1月13日の最高裁判所判決及び法令の改正等を受けて、利息返還請求が増加いたしました。これにより、当社グループも財政状態及び経営成績に大きな影響を受けており、自己資本比率や純資産額等の財務体質の健全性を示す経営指標については、現時点でも上記最高裁判所判決前の水準まで回復するに至っておりません。そのため、将来的に当社グループの事業等のリスクが顕在化して当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす事態が生じた場合、当該影響に対応するうえで当社グループの財務体質が十分ではなく、当社グループの事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。
(繰越欠損金解消に伴う法人税負担の発生について)
当社グループには現時点で税務上の繰越欠損金が存在するため、法人税が軽減されております。しかしながら、 繰越欠損金の繰越期間の満了で欠損金が消滅した場合、法人税等の税金負担が発生するため、当社グループの財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(有価証券の減損について)
当社グループは、お客様のニーズに合わせた商品やサービスを提供するために、子会社及び関連会社に係る投資 有価証券を保有することで、ローン事業(消費者金融事業及び事業者金融事業)、クレジットカード事業、保証事 業、海外事業など、金融事業の多角化を図っております。しかしながら、子会社等の不採算が想定より長引くことにより投資有価証券について減損に至るおそれがある場合には、当社グループの財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、上場・非上場の投資有価証券を保有しております。これらの資産の価値が収益性の悪化等による毀損により減損に至るおそれがあり、その場合には当社グループの財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生ずる混乱、故障、その他の損害について)
当社グループは、営業を管理するために、内部・外部を問わず、情報・技術システムに依存しておりますが、事 業店舗ネットワーク、口座データを含む当社グループ事業を構成する種々の情報を管理するために、ソフトウエ ア、システム及びネットワークへの依存をより深めつつあります。当社グループが使用するハードウエア及びソフ トウエアは、人為的過誤、自然災害、停電、コンピューターウィルス、外部からのサイバー攻撃及びこれに類する 事象による損害若しくは中断等により、あるいは、電話会社及びインターネットプロバイダ等の第三者からのサ ポートサービスの中断等により、影響を被る可能性があります。
このような情報・技術システムの混乱、故障、遅延その他の障害により、口座開設数が減少し、未払い残高の返 済が遅延し、当社グループの事業に対する消費者の信頼が低下することで、当社グループの財政状態及び経営成績 に影響を及ぼす可能性があります。
(信用保証事業について)
当社グループは、信用保証事業を営んでおり、保証提携先拡大に向けた営業や新商品の提案・販売促進支援に取り組んだ結果、当該信用保証事業に係る信用保証収益の連結営業収益に対する割合が恒常的に10%以上の比率を占めるに至っております。今後、信用保証事業が想定以上に成長しない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(海外事業について)
当社グループは、日本のみならず、東南アジアにおいても事業を展開しております。これらの海外市場への事業展開にあたっては、国内とは異なる予期しない法律又は規制の変更、景気後退、消費者需要の落ち込み、政治情勢の混乱、為替の変動等のリスクが内在しており、これらの事態が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(代表取締役及びその親族等の当社株式保有並びに処分について)
当事業年度末現在、当社の代表取締役である福田吉孝及びその創業者一族は、関連法人と併せて当社の発行済株 式の約37%を実質的に保有する株主となっております。その結果として、当社の支配権の譲渡、事業の再編及び再構築、他の事業及び資産への投資、並びに将来の資金調達等の重要な企業取引を含む当社の事業活動に影響を及ぼす重要な意思決定に対して影響力を行使することができます。
また、これらの株主は、現在までのところ安定保有を維持しておりますが、今後、その所有株式の一部を処分する可能性があります。その場合、市場における当社株式の供給が増加することが考えられ、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。
(災害等の発生について)
当社グループは、災害等の非常事態が発生した場合でも安定的に業務の運営ができるように平時より設備のメンテナンスや対策に努めております。しかしながら、予想を超える災害が発生し、通常通りに設備が使用できなくなる場合や、災害に伴い被害を受けたお客様の状況悪化により貸倒償却などの費用が増加する場合などは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローは以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩和的な金融政策を背景とした雇用・所得環境の改善により緩やかな回復を続けている一方、米中貿易摩擦などに起因した海外経済の不確実性の高まりから、依然として先行き不透明な状態が続いております。
消費者金融業界におきましては、大手各社における新規成約件数は引き続き安定して推移しており、これに伴い営業貸付金残高も緩やかに増加しております。一方、業界最大の事業リスクである利息返還請求については、ピーク時からは大きく減少し、足元においては減少トレンドがより鮮明となったものの、未だ注視が必要な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、経営の最重要課題である利息返還請求へ対応しつつ、グループ全体で営業アセットの拡大と金融事業の多角化に努め、「安全性」「収益性」「成長性」のバランスを重視した経営に取り組んでまいりました。
(業績の概況)
当連結会計年度における当社グループの営業収益は115,328百万円(前期比0.1%減)となりました。その主な内訳といたしましては、営業貸付金利息が65,456百万円(前期比16.3%増)、包括信用購入あっせん収益が16,466百万円(前期比2.7%増)、信用保証収益が13,953百万円(前期比7.4%増)、買取債権回収高が1,709百万円(前期比17.6%減)、償却債権取立益が6,320百万円(前期比1.4%減)となっております。
営業費用につきましては、599百万円減少の112,297百万円(前期比0.5%減)となりました。その主な要因といたしましては、前連結会計年度はソフトウエア開発売上原価11,244百万円が発生しており、また、当連結会計年度に利息返還損失引当金繰入額が882百万円減少の11,501百万円(前期比7.1%減)となったものの、営業アセットの増加などにより貸倒引当金繰入額が9,320百万円増加の29,340百万円(前期比46.6%増)となったほか、システム関連などの支払手数料が1,682百万円増加の14,644百万円(前期比13.0%増)となったことなどによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの営業利益は3,031百万円(前期比21.6%増)、経常利益は、4,110百万円(前期比45.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の減損処理による投資有価証券評価損690百万円の計上及び繰延税金資産の追加計上による法人税等調整額△5,621百万円の計上、非支配株主に帰属する当期純損失1,162百万円を計上した結果、9,346百万円(前期比136.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、当社の関連会社である家賃債務保証事業を営むあんしん保証株式会社の重要性が増したため、持分法の適用範囲に含めております。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。
(アイフル株式会社)
〔ローン事業〕
ローン事業につきましては、新シリーズのテレビCMやWEBを中心とした効果的な広告展開を行うととも に、カードレス取引開始などによるお客様へのサービス向上に取り組み、新規成約件数や営業貸付金残高の増加に努めております。
その結果、当連結会計年度における当社の無担保ローン新規成約件数は19万9千件(前期比0.9%増)、成 約率は45.3%(前期比0.3ポイント減)となりました。
また、当連結会計年度末における無担保ローンの営業貸付金残高は379,317百万円(前期末比11.0%増)、有担保ローンの営業貸付金残高は9,306百万円(前期末比25.0%減)、事業者ローンの営業貸付金残高は7,915百万円(前期末比35.3%増)、ローン事業全体の営業貸付金残高は396,540百万円(前期末比10.1%増)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金26,505百万円が含まれております。)。
〔信用保証事業〕
信用保証事業につきましては、個人及び事業者の与信ノウハウや独立系の強みを活かし、保証提携先拡大に向けた営業や新商品の提案・販売促進支援に取り組み、保証残高の拡大に努めております。
その結果、当連結会計年度末における個人向け無担保ローン保証先は98社、支払承諾見返残高は79,349百万円(前期末比18.1%増)となりました。また、事業者向け無担保ローン保証先は98社、支払承諾見返残高は33,715百万円(前期末比0.8%増)となりました。なお、事業者向け無担保ローンの支払承諾見返残高のうち、21,750百万円はビジネクスト株式会社への保証によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における当社の営業収益は70,991百万円(前期比9.8%増)、営業利益は468百万円(前期比27.9%増)、経常利益は1,519百万円(前期比55.1%増)、当期純利益は5,208百万円(前期比113.7%増)となりました。
(ライフカード株式会社)
〔包括信用購入あっせん事業〕
包括信用購入あっせん事業につきましては、アフィリエイト広告の積極展開や新たなタイアップカード、会計の待ち時間がゼロとなる病院との提携カード発行などによる入会申込の拡大に努めるとともに、利用限度額の増額推進やポイント交換特典の追加など、カード会員の利便性向上に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度における取扱高は756,300百万円(前期比3.1%増)、当連結会計年度末における包括信用購入あっせん事業に係る割賦売掛金残高は104,241百万円(前期末比4.3%増)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった割賦売掛金3,060百万円が含まれております。)。
〔カードキャッシング事業〕
カードキャッシング事業における、当連結会計年度末の営業貸付金残高は31,807百万円(前期末比0.7%増)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金1,377百万円が含まれておりす。)。
〔信用保証事業〕
信用保証事業につきましては、個人及び事業者の与信ノウハウや独立系の強みを活かし、保証提携先拡大に向けた営業や新商品の提案・販売促進支援に取り組み、保証残高の拡大に努めております。
その結果、当連結会計年度末における個人向け無担保ローン保証先は163社、支払承諾見返残高は21,444百万円(前期末比3.9%増)となりました。また、事業者向け無担保ローン保証先は39社、支払承諾見返残高は1,619百万円(前期末比16.3%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるライフカード株式会社の営業収益は32,838百万円(前期比23.6%減)、営業利益は3,000百万円(前期比27.2%減)、経常利益は3,132百万円(前期比26.5%減)、当期純利益は2,822百万円(前期比2.8%増)となりました。
(AIRA & AIFUL Public Company Limited)
タイ王国で消費者金融業を営むAIRA & AIFUL Public Company Limited におきましては、タイの経済成長及び消費拡大を背景とした旺盛な資金ニーズにより、当連結会計年度末における口座数は36万4千件(前期末比21.4%増)、営業貸付金残高は22,482百万円(前期末比40.3%増)と順調に成長しております。
以上の結果、当連結会計年度におけるAIRA & AIFUL Public Company Limited の営業収益は5,901百万円(前期比98.2%増)となり、営業損失は1,213百万円(前期は2,016百万円の営業損失)、経常損失は1,210百万円(前期は2,013百万円の経常損失)、当期純損失は前期から803百万円減少の1,210百万円(前期は2,013百万円の純損失)となりました。
(その他)
当連結会計年度における報告セグメントに含まれない連結子会社3社(ビジネクスト株式会社、アストライ債権回収株式会社、AGキャピタル株式会社)の営業収益は5,816百万円(前期比17.2%増)、営業利益は1,060百万円(前期は464百万円の営業損失)、経常利益は1,748百万円(前期は426百万円の経常損失)、当期純利益は2,073百万円(前期は608百万円の当期純損失)となりました。
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度末における資産は、前期末に比べ77,941百万円増加の760,587百万円(前期末比11.4%増)となりました。増加の主な要因は、営業貸付金が45,078百万円増加したことなどによるものであります。
負債につきましては、前期末に比べ69,331百万円増加の632,570百万円(前期末比12.3%増)となりました。増加の主な要因は、借入金が33,756百万円増加したことや社債が19,115百万円増加したことなどによるものであります。
純資産につきましては、前期末に比べ8,609百万円増加の128,016百万円(前期末比7.2%増)となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加などによるものであります。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(アイフル株式会社)
当連結会計年度末における資産は、営業貸付金の増加を主な要因として前期末に比べ56,188百万円増加の556,450百万円(前期末比11.2%増)となりました。負債につきましては、前期末に比べ50,535百万円増加の465,249百万円(前期末比12.2%増)、純資産につきましては、前期末に比べ5,652百万円増加の91,200百万円となりました。
(ライフカード株式会社)
当連結会計年度末における資産は、現金及び預金の増加を主な要因として前期末に比べ16,585百万円増加の196,005百万円(前期末比9.2%増)となりました。負債につきましては、前期末に比べ13,763百万円増加の149,611百万円(前期末比10.1%増)、純資産につきましては、前期末に比べ2,822百万円増加の46,394百万円となりました。
(AIRA & AIFUL Public Company Limited)
当連結会計年度末における資産は、営業貸付金の増加を主な要因として前期末に比べに4,876百万円増加の22,445百万円(前期末比27.8%増)、負債につきましては、前期末に比べ6,197百万円増加の13,900百万円(前期末比80.5%増)、純資産につきましては、前期末に比べ1,321百万円減少の8,544百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前期末に比べ6,784百万円増加の36,108百万円(前期末比23.1%増)となりました。
当連結会計年度における、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは41,765百万円(前期比40.5%減)の支出となりました。これは主に、営業貸付金の増加による資金の減少などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは4,219百万円(前期比18.9%増)の支出となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは52,657百万円(前期比22.1%減)の収入となりました。これは主に、借入れによる収入、社債の発行による収入などによるものであります。
(ア) 営業店舗数及びATM台数
(イ) 営業収益の内訳
(注)1.セグメント区分は、セグメント情報の区分と同一であります。
2.ライフカード株式会社における「その他の営業収益」の「その他」は、カード会費収入等であります。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ア) 営業貸付金残高の内訳
a.貸付金種別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度59,311百万円、当連結会計年度64,037百万円)を含めて記載しております。
b.業種別貸付金残高
(注)1.無担保ローン及び消費者向けの有担保ローンにつきましては、「個人」に含めて記載しております。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度59,311百万円、当連結会計年度64,037百万円)を含めて記載しております。
c.担保種類別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度59,311百万円、当連結会計年度64,037百万円)を含めて記載しております。
d.期間別貸付金残高
(注)1.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度59,311百万円、当連結会計年度64,037百万円)を含めて記載しております。
2.1件当たりの平均期間にはリボルビング契約を含んでおりません。
(イ) 信販事業における部門別取扱高
(注)1.取扱高の主な内容及び範囲は、次のとおりであります。
包括信用購入あっせん………………クレジットカードによるあっせん取引
(範囲)アドオン方式:クレジット対象額+顧客手数料
リボルビング方式:クレジット対象額
2.( )内は、元本取扱高であります。
3.取扱高には消費税等が含まれております。
(ウ) 信販事業におけるクレジットカード発行枚数
(注) 発行枚数は、連結会計年度末における有効会員数であります。
(エ) 信販事業における部門別信用供与件数
(注) 包括信用購入あっせんにおける「信用供与件数」は、クレジットカードの期中新規発行枚数であります。
(オ) 資金調達の内訳
(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債、新株予約権及び非支配株主持分の合計額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、連結会計年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
(ア) 営業店舗数及びATM台数
(イ) 営業収益の内訳
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(ア) 営業貸付金増減額及び残高
(注)1.期中貸付及び期中回収の件数は取引件数を示しているため、件数の加減算の結果は期末残高の件数と一致いたしません。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
(イ) 営業貸付金残高の内訳
a.貸付金種別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
b.業種別貸付金残高
(注)1.無担保ローン及び消費者向けの有担保ローンにつきましては、「個人」に含めて記載しております。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
c.男女別・年齢別消費者向無担保ローン残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度26,190百万円、当事業年度23,410百万円)を含めて記載しております。
d.担保種類別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
e.貸付金額別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
f.貸付期間別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
g.期間別貸付金残高
(注)1.1件当たりの平均期間にはリボルビング契約を含んでおりません。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
h.貸付金利別残高
(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度27,264百万円、当事業年度26,505百万円)を含めて記載しております。
(ウ) 資金調達の内訳
(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債及び新株予約権の合計額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、事業年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループを取り巻く経営環境は、消費者・事業者向けのローンやクレジットカードなどの国内での金融事業、ASEANを中心とした海外事業、国内外いずれにおいても成長局面であり、今後安定した成長が見込めます。一方で、消費者金融業界の事業リスクである利息返還請求については、ピーク時からは大きく減少し、足元においては減少トレンドがより鮮明となったものの、未だ注視が必要な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、経営の最重要課題である利息返還請求へ対応しつつ、グループ全体で営業アセットの拡大と金融事業の多角化に努め、「安全性」「収益性」「成長性」のバランスを重視した経営に取り組んでまいりました。
当連結会計年度におきましては、主力事業であるローン事業を中心に営業アセットは順調に増加したものの、前連結会計年度はソフトウエア開発売上高12,803百万円を計上したため、営業収益は前期比0.1%減の115,328百万円となりました。費用面においては、利息返還請求の減少が当初の想定よりも鈍化している状況を踏まえ、利息返還関連費用を計上した一方で、前連結会計年度はソフトウエア開発売上原価11,244百万円を計上しているため、前期比0.5%減の112,297百万円となりました。
今後の当社グループを取り巻く経営環境は、ローンやクレジットカードのリテール金融市場やASEANを中心とした海外市場が拡大局面にあり、当社グループが営むいずれの事業においても安定した成長が見込めます。今後におきましても、引き続き利息返還請求へ対応しつつ、グループ全体で営業アセットの拡大に取組むとともに、金融事業の多角化に努め、「安全性」「収益性」「成長性」のバランスを重視した経営を行ってまいります。
また、当社グループは、経営における収益性と安定性の観点から、総資産経常利益率(ROA)の向上を重要な指標の一つとして掲げております。当連結会計年度における期中平均の総資産は、営業アセットの増加により71,968百万円増加の721,616百万円となった一方で、経常利益においては、営業利益の増加及び投資有価証券売却益の計上などによる営業外収益の増加によって4,110百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における総資産経常利益率は0.6%となりましたが、今後におきましては、事業ポートフォリオの分散による収益やコストの構造変化により、安定的なROAの向上を目指してまいります。
(営業収益)
当連結会計年度における当社グループの営業収益は115,328百万円(前期比0.1%減)となりました。その主な内訳といたしましては、営業貸付金利息が65,456百万円(前期比16.3%増)、包括信用購入あっせん収益が16,466百万円(前期比2.7%増)、信用保証収益が13,953百万円(前期比7.4%増)、買取債権回収高が1,709百万円(前期比17.6%減)、償却債権取立益が6,320百万円(前期比1.4%減)となっております。
(営業費用)
営業費用につきましては、599百万円減少の112,297百万円(前期比0.5%減)となりました。その主な要因といたしましては、前連結会計年度はソフトウエア開発売上原価11,244百万円が発生しており、また、当連結会計年度に利息返還損失引当金繰入額が882百万円減少の11,501百万円(前期比7.1%減)となったものの、営業アセットの増加などにより貸倒引当金繰入額が9,320百万円増加の29,340百万円(前期比46.6%増)となったほか、システム関連などの支払手数料が1,682百万円増加の14,644百万円(前期比13.0%増)となったことなどによるものであります。
(営業利益)
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ、539百万円増加の3,031百万円(前期 比21.6%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ、1,287百万円増加の4,110百万円(前期比45.6% 増)となりました。増加となった主な要因は、営業利益が539百万円増加したほか、投資有価証券売却益458百万円の計上などにより営業外収益が785百万円増加したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、前連結会計年度に比べ、5,387百万円増加の9,346百万円(前期比136.1%増)となりました。増加となった主な要因は、経常利益が1,287百万円増加したほか、当社が保有する投資有価証券の減損処理を行い690百万円の特別損失を計上した一方で、繰延税金資産の追加計上により△5,621百万円の法人税等調整額を計上し、また、非支配株主に帰属する純損失1,162百万円を計上したことによります。
(資産)
当連結会計年度末における資産は、前期末に比べ77,941百万円増加の760,587百万円(前期末比11.4%増)となりました。増加の主な要因は、営業貸付金が45,078百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
負債につきましては、前期末に比べ69,331百万円増加の632,570百万円(前期末比12.3%増)となりました。増加の主な要因は、借入金が33,756百万円増加したことや、社債が19,115百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前期末に比べ8,609百万円増加の128,016百万円(前期末比7.2%増)となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加などによるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループのセグメント別の財政状態及び経営成績の状況に関する分析につきましては、「第2 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フロー
ア.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、新たな借入れや社債の発行による資金の増加が、借入金の返済や社債の償還による資金の減少及び営業貸付金の増加による資金の減少を上回った結果、36,108百万円と前連結会計年度から6,784百万円増加しております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業貸付金の増加(45,284百万円)により資金が減少したことなどから、41,765百万円の減少(前期は70,221百万円の減少)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形・無形固定資産の取得(1,161百万円)及び投資有価証券の取得(1,085百万円)などにより資金が減少したことなどから、4,219百万円の減少(前期は3,546百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期及び長期借入金の返済と借入れ(33,846百万円)及び社債の償還と発行(19,115百万円)による資金の純増額などにより、52,657百万円の増加(前期は67,560百万円の増加)となりました。
イ.流動性及び資金需要
当社グループは、以下に掲げる事項に対して流動性のある資金を必要としております。
(ア) 運転資金
当社グループは、金融事業を主たる事業としており、ローン事業におけるお客様の資金需要に対する資金、信販事業における信用購入あっせんに対する資金、債権管理回収事業における金融機関等からの債権の買い取りに対する資金、ベンチャーキャピタル事業における新興企業に対する投資のための資金を必要としております。
また、支払利息等の金融費用をはじめ、人件費や賃借料等の運転資金を必要としております。
(イ) 設備投資
当社グループは、事業の営業基盤拡充を目的とした設備やIT機器への投資に対して資金を必要としております。
(ウ) 法人税等の支払い
当社グループは、法人税等の納付に対する資金を必要としております。
ウ.資金調達
当社グループの主要な資金需要は、各事業における営業活動、新規事業・海外事業に対する投資及び債務の返済等であります。それらに備え十分な資金を確保するため、資金調達及び流動性の確保に努めております。必要な資金は、主に金融機関等からの借入れや社債の発行によって調達しております。また、調達基盤を強固なものにするべく、資金調達の多様化を図り、調達コストの引き下げに努めております。
当社グループは、当連結会計年度の決算日の資金、今後の事業活動によって確保されるであろう将来のキャッシュ・フローは、翌連結会計年度の決算日までの1年間の営業活動を維持するのに十分な水準にあるものと考えております。
エ.契約債務
当社グループは、お客様へのご融資などの営業活動等に対して資金を必要としており、金融機関等からの借入れや社債の発行等により資金調達を行っております。
(ア) 短期有利子負債
当社グループの短期有利子負債は、金融機関等からの借入れによっております。当連結会計年度末の短期有利子負債は86,562百万円であります。その平均利率は1.65%であります。
(イ) 長期有利子負債
当社グループの長期有利子負債は、社債及び金融機関等からの借入れによっております。当連結会計年度末における長期有利子負債(1年以内に返済又は償還が予定されている長期借入金及び社債を含みます。)は332,146百万円であります。長期有利子負債のうち、金融機関等からの借入れは304,531百万円であり、その平均利率は1.46%であります。また社債の発行による資金調達は27,615百万円であり、その平均利率は1.96%であります。社債に係る償還満期までの最長期間は2年6ヶ月(2021年9月)であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。