第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

(経済環境)

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府及び日銀の各種政策の効果により、雇用・所得環境の改善が続くなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、中国を中心としたアジア新興国の経済成長の減速や原油等の資源価格急落による資源国の景気下振れの影響が、わが国の景気を下押しするリスクとして懸念され、依然として先行き不透明な状況で推移しました。

(経営環境)

当社グループの主たる事業である投資・金融サービス業においては、中国を中心とした新興国の景気減退懸念や原油等の資源価格の急落、各国中央銀行による金融政策などの影響を受け、東京商品取引所におきましては、全体的にボラティリティの高い市場環境となりました。特にドバイ原油については、平成28年2月8日に上場来最高の取引高76,109枚を記録するなど活況を呈し、平成27年5月に上場しました東京ゴールドスポット100についても平成28年2月の一日平均取引高が17,247枚と上場来最高を記録し、ドバイ原油に次ぐ取引高となっております。その結果、国内商品取引所の総売買高は、53,117千枚(前連結会計年度比15.4%増)と4期ぶりに増加しました

生活・環境事業においては、環境意識の定着や電力コストの増加により太陽光発電機やLED照明の需要は依然高水準にあるものの、価格競争が激しさを増し販売においては厳しい環境になりました。また、スポーツ施設提供業においては、前半は、週末を中心に好天に恵まれ客足を伸ばしましたが、後半は、周辺のゴルフ場との価格競争が激化するなど集客に苦戦を強いられました。不動産業においては、外国人観光客数の増加やオリンピック需要などの影響で、都市圏のビジネスホテルやシティホテルを中心に高稼働率が続き、賃貸業を含め全体的に高水準で推移しております。

(業績)

このような事業環境のもと、投資・金融サービス業においては、商品先物取引業を専業としていた当社連結子会社の株式会社共和トラストが解散したため、当社グループの受取手数料は1,086百万円(前連結会計年度比26.5%減)となりました。また、自己ディーリング部門は、ボラティリティの高い市場環境の恩恵を受け、331百万円の売買益(前連結会計年度比312.7%増)となっております。

生活・環境事業においては、生命保険・損害保険の募集業務に関しましては、既存顧客へのサービス強化に努めたことにより、顧客単価を増加させたため、募集手数料は124百万円(前連結会計年度比37.8%増)となりました。これ以外の太陽光発電機・LED照明等の売上高は、157百万円(同44.2%減)となり、映像コンテンツ配信業務の売上高37百万円(同12.2%減)に、当連結会計年度より株式会社三新電業社及び看板資材株式会社を連結子会社化したことによる広告用電設資材卸売業の売上高590百万円などを加えた、売上高は914百万円(同119.4%増)となっております。

スポーツ施設提供業においては、周辺のゴルフ場との価格競争のため、来場者数は減少しましたが、料金システムの改定により客単価が上がり、売上高は442百万円(同0.3%増)となっております。

不動産業においては、ビジネスホテル、マンション等の賃貸料収入により賃貸部門は堅調に推移しております。一方、販売部門は中古区分マンションや戸建用地など短期転売を目的とした仕入・販売を行った結果、売上高は571百万円(同4.7%減)となり、その他の事業を含めた営業収益は3,499百万円、営業総利益は2,217百万円となっております。

一方、営業費用は2,370百万円となり、経常損失109百万円(前連結会計年度は経常損失179百万円)となりました。また、投資有価証券売却益124百万円などの特別利益215百万円を計上しましたが、当社連結子会社株式会社共和トラストの解散に伴う事業構造改善費用145百万円及び退職特別加算金217百万円、当社連結子会社株式会社フジトミの貸倒引当金繰入額208百万円などの特別損失620百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は563百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益171百万円)となりました。

なお、平成27年2月より連結子会社化しました株式会社三新電業社及び看板資材株式会社の平成27年3月分を含めているため、当連結会計年度につきましては、両社の13ヶ月間(平成27年3月1日~平成28年3月31日)を連結対象期間とした決算となっております。このため、対前年連結会計年度比につきましては記載しておりません。

また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益又は当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失」としております。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

① 投資・金融サービス業

 当連結会計年度の投資・金融サービス業の営業収益は1,417百万円(前連結会計年度比9.1%減)、セグメント損失は36百万円(前連結会計年度は58百万円のセグメント損失)となりました

当連結会計年度における投資・金融サービス業の営業収益は、次のとおりであります。

イ 受取手数料

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

商品先物取引

 

 

 

現物先物取引

 

 

 

農産物市場

23,950

△8.9

 

貴金属市場

881,445

△32.5

 

ゴム市場

15,165

4.4

 

石油市場

31,912

△40.7

 

小計

952,473

△32.0

 

現金決済取引

 

 

 

石油市場

9,516

131.7

 

貴金属市場

115,052

59.9

 

小計

124,568

63.8

商品先物取引計

1,077,042

△27.1

金融商品取引

 

 

 

取引所株価指数証拠金取引

6,535

 

取引所為替証拠金取引

1,084

金融商品取引計

7,619

証券取引等(金融商品仲介等)

1,451

1.4

合計

1,086,112

△26.5

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ロ 売買損益

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

商品先物取引

 

 

 

現物先物取引

 

 

 

農産物市場

30,181

389.8

 

貴金属市場

14,382

 

ゴム市場

10,086

 

石油市場

230,310

495.7

 

小計

284,959

255.1

 

現金決済取引

 

 

 

石油市場

46,151

 

貴金属市場

218

 

小計

46,369

商品先物取引計

331,328

312.9

金融商品取引トレーディング損益

△106

合計

331,222

312.7

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ハ その他

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

その他(情報提供報酬等)

357

△27.2

合計

357

△27.2

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

当社グループの商品先物取引の売買高に関して当連結会計年度中の状況は、次のとおりであります。

ニ 商品先物取引の売買高の状況

市場名

委託(枚)

前年同期比

(%)

自己(枚)

前年同期比

(%)

合計(枚)

前年同期比

(%)

現物先物取引

 

 

 

 

 

 

農産物市場

12,592

△21.0

3,402

△40.4

15,994

△26.1

貴金属市場

190,225

△51.2

3,058

17.9

193,283

△50.7

ゴム市場

17,908

17.6

732

△27.4

18,640

14.8

石油市場

25,498

△37.9

2,424

△0.1

27,922

△35.8

小計

246,223

△46.7

9,616

△18.1

255,839

△46.0

現金決済取引

 

 

 

 

 

 

石油市場

9,794

40.8

530

10,324

48.4

貴金属市場

126,707

57.1

200

126,907

57.3

小計

136,501

55.8

730

137,231

56.6

合計

382,724

△30.4

10,346

△11.9

393,070

△30.0

 

 (注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりです。

前連結会計年度

自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日

当連結会計年度

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

取引所名

銘柄名

委託売買高

(枚)

割合(%)

取引所名

銘柄名

委託売買高

(枚)

割合(%)

㈱東京商品取引所

290,927

52.9

㈱東京商品取引所

118,457

31.0

白金

95,625

17.4

金ミニ

75,411

19.7

ガソリン

38,608

7.0

白金

70,120

18.3

ゴム

15,230

2.8

金限日

36,267

9.5

トウモロコシ

13,325

2.4

ガソリン

23,859

6.2

2.商品先物取引における取引単位の最低単位を枚と呼び、例えば㈱東京商品取引所の金は1枚1kg、ガソリンは1枚50klというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。

 

当社グループの商品先物取引に関する売買高のうち、当連結会計年度末において反対売買により決済されていない建玉の状況は、次のとおりであります。

ホ 商品先物取引の未決済建玉の状況

市場名

委託(枚)

前年同期比

(%)

自己(枚)

前年同期比

(%)

合計(枚)

前年同期比

(%)

現物先物取引

 

 

 

 

 

 

農産物市場

595

30.2

595

30.2

貴金属市場

4,774

△35.4

100

4,874

△34.1

ゴム市場

256

△26.9

256

△26.9

石油市場

346

△54.5

100

446

△41.3

小計

5,971

△33.4

200

6,171

△31.1

現金決済取引

 

 

 

 

 

 

石油市場

255

62.4

100

355

126.1

貴金属市場

6,091

87.5

6,091

87.5

小計

6,346

86.4

100

6,446

89.3

合計

12,317

△0.4

300

12,617

2.0

 

② 生活・環境事業

当連結会計年度の生活・環境事業の営業収益は914百万円(前連結会計年度比119.4%増)、セグメント損失は33百万円(前連結会計年度は66百万円のセグメント損失)となりました

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

広告用電設資材卸売業

590,346

太陽光発電機・LED照明等の販売事業等

157,406

△44.2

生命保険・損害保険の募集

124,527

37.8

映像コンテンツ配信業務

37,872

△12.2

その他

4,542

268.1

合計

914,694

119.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③ スポーツ施設提供業

当連結会計年度のスポーツ施設提供業の営業収益は442百万円(前連結会計年度比0.3%増)、セグメント利益は15百万円(同41.3%減)となりました

④ 不動産業

当連結会計年度の不動産業の営業収益は571百万円(前連結会計年度比4.7%減)、セグメント利益は249百万円(同37.8%増)となりました

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産販売収入

332,785

△17.4

不動産賃貸料収入

238,793

21.4

合計

571,579

△4.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

⑤ その他

当連結会計年度のインターネット広告業などの営業収益は153百万円(前連結会計年度比46.5%増)、セグメント利益は18百万円(同3.4%減)となりました

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースのキャッシュ・フローは、営業活動による支出235百万円(前連結会計年度は330百万円の支出)、投資活動による収入267百万円(前連結会計年度は126百万円の支出)及び財務活動による支出27百万円(前連結会計年度は49百万円の支出)でありました。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,947百万円(前連結会計年度末比3百万円増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、235百万円となりました。これは主に、事業構造改善費用145百万円及び退職特別加算金217百万円の計上等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果得た資金は、267百万円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出612百万円及び投資有価証券の売却による収入803百万円の計上等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、27百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出21百万円、配当金の支払額23百万円及び非支配株主への配当金の支払額12百万円の計上等によるものであります。

 

2【営業の状況】

 当社グループは、投資・金融サービス業を主業務としており、通常の記載形式によることが困難であるため、営業の状況につきましては、「1.業績等の概要」に含めて記載しております。

3【対処すべき課題】

 当社グループが置かれている経営環境は、厳しい環境が続いていることから、経営資源の最適な配分を図るために、グループ事業の選択・再構築を推し進めております。このような状況のもと、対処すべき課題は、次のとおりであります。

《投資・金融サービス業》

 当社グループの営業総利益のうち、投資・金融サービス業による営業収益への依存度が高く、なかでも商品先物取引の受取手数料が最大の収入源となっていることから、顧客基盤の拡大が最優先課題となっております。同部門においては、多様化するお客様一人ひとりのニーズに応じるため、幅広い資産運用の提供ができるよう体制整備に力を入れてまいります。また、顧客層を拡大するため、さまざまな情報提供の場を充実させ、顧客数や預り資産の増加へと繋げてまいります。

《生活・環境事業》

 保険募集業務においては、協業体制を充実させ、最大限にシナジー効果を発揮させることにより、顧客基盤の拡大に努めてまいります。また、太陽光発電機・LED照明等の販売及び広告用電設資材卸売業については、2020年の東京オリンピックに向け更なる需要が見込める分野と位置付け、積極的に営業活動を行い、収益の拡大を目指してまいります。

《スポーツ施設提供業》

 スポーツ施設提供業では、当社所有のゴルフ場(ゴールデンクロスカントリークラブ)の来場者を増やすため、設備の充実やサービスの拡充に取り組み、利用者の満足度向上に努めてまいります。

《不動産業》

 不動産賃貸においては、当社グループの所有不動産を賃貸することで安定した収益を確保してまいります。また不動産売買においては、更なる安定収益の獲得を目的とした賃貸物件等を取得していくことに加え、慎重かつ収益性を重視した仕入や販売を行いバランス良く投資してまいります。

 これらの既存事業以外にも、継続的に安定した収益が期待できる事業分野に関しましては、新規参入を含めて検討してまいります。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資の判断をする上で、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載するとおりであります。また、当社グループはこれらのリスク発生要因を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 市況による影響について

 当社グループの受取手数料は、商品先物取引における受取手数料が大半を占めております。当該取引は相場商品を取引の対象としていることから、受取手数料は国内外の金融市場の動向や経済情勢の影響を受けやすい傾向にあり、結果、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、これらの要因により長期間にわたって商品市場における売買高の低迷や減少が続いた場合には、当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、金融商品取引(くりっく365及びくりっく株365)におきましても、為替市場や株式市場の市況動向の影響を受ける傾向があります。

② ディーリング業務について

 当社グループでは、受託業務に伴う流動性を確保するマーケットメーカーとしての役割及び積極的に収益機会を獲得するために自己の計算による商品先物取引を行っております。当社グループの営業収益のうち、売買損益とは当該業務による商品先物取引等の売買に伴う損益を指しますが、自己玉については、建玉の数量制限など商品取引所毎に市場管理基本要綱が定められております。また、当社グループは自己ディーリング業務運用規程などによる厳しい社内規程に基づきリスク管理を行っております。なお、当社グループでは金融商品取引のディーリング業務も行っております。また、これらのディーリング業務につきましては、取引対象が相場商品であることから、市場動向を見誤った場合や不測の自体が生じた場合等には、当初想定していないリスクが顕在化し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法的規制及び改定等による新たな規制の導入について

  当社グループの主事業である商品先物取引は、商品先物取引法、同施行令、同施行規則などの関連法令、日本商品先物取引協会が定めた自主規制ルールなどの適用を受けております。また、これらの他に消費者契約法や個人情報保護法などの適用を受けております。金融商品取引(くりっく365及びくりっく株365)は、金融商品取引法を中心とした法令・諸規則の適用を受けております。なお、財務の健全性を測る指標の一つとして純資産額規制比率(商品先物取引法)、自己資本規制比率(金融商品取引法)の制度があり、それぞれに規制比率を120%以上維持することが義務付けられております。
 これらの適用法令に抵触した場合には、許認可及び登録の取消し、業務停止などの行政処分等が行われることがあり、そのような場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 個人情報について

 当社グループは、業務遂行上の必要性から多くの個人情報をコンピュータシステムなどによって取扱っております。当社グループは、個人情報の管理について、個人情報保護管理責任者を設置し、個人情報保護規程や社内システム管理規程等を設けるとともにコンピューターシステムのセキュリティー強化にも努めており、また役職員への啓蒙活動を行い、当該情報の管理に万全を期しております。
 しかしながら、万が一、外部からの不正アクセスなど何らかの方法により個人情報が漏洩した場合には、当社グループはその責任を問われると同時に社会的な信用を失う怖れがあり業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ コンピュータシステムについて

 当社グループは、お客様からのホームトレードシステムによる売買注文の受付、商品取引所への売買注文の発注をはじめ、多くの業務でコンピュータシステムを利用しております。当社グループは、費用対効果を考慮しつつ、システム投資を行い安定稼動に努めておりますが、回線障害、機器の誤作動、プログラムの不備、不正アクセス、自然災害などによりシステムに障害が発生した場合、当社グループの業務に支障が生じ、その規模によっては、業績に重大な影響を受ける可能性があります。

⑥ 訴訟について

 当社及び当社の連結子会社である株式会社フジトミが受託した商品先物取引に関して6件の損害賠償請求事件が現在係争中であります。これは、当社及び連結子会社1社の不法行為により損害を被ったとして、当社及び連結子会社1社を被告として損害賠償請求を裁判所に提訴したものであり、損害賠償請求額は、76,060千円であります。これに対して当社及び連結子会社1社は、何ら不法行為は無かったことを主張しております

⑦ 事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象について

 当社グループの営業総利益の大半を占めている投資・金融サービス業におきましては、平成16年の法改正(平成17年5月施行)以降、低迷が続いている国内商品取引所の総売買高は、市場が活況であった平成16年3月期(311,670千枚)と比較すると、平成28年3月期(53,117千枚)は83.0%も少ない水準にあり、引き続き厳しい経営環境に直面しております。当社グループにおきましても、当連結会計年度は、営業損失153百万円(前連結会計年度は営業損失242百万円)、経常損失は109百万円(前連結会計年度は経常損失179百万円)と引き続き損失を計上しており、親会社株主に帰属する当期純損失は563百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益171百万円)となっております。これにより、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは、過去の実績及び判断により合理的と考えられる数値に基づいて評価及び見積りを行っております。ただし、見積りによる不確実性のため異なる結果となる可能性があり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。

(営業収益)

 営業収益は、受取手数料1,210百万円(前年同期比358百万円減)、売買損益331百万円(前年同期比250百万円増)、売上高1,953百万円(前年同期比482百万円増)、その他の営業収益4百万円(前年同期比3百万円増)となりました。受取手数料は、当社グループの中核事業である商品先物取引業及び金融商品取引業において1,086百万円(前年同期比392百万円減)となりました。これは商品先物取引業を専業としていた連結子会社株式会社共和トラストの解散によるものであります。また、自己ディーリング部門の売買損益は331百万円(前年同期比251百万円増)と増加しました。売上高は、生活・環境事業における広告用電設資材卸売業の590百万円、太陽光発電機・LED照明等の販売事業157百万円及び映像コンテンツ配信業務37百万円、スポーツ施設提供業442百万円、不動産業571百万円、その他153百万円であります。

(営業費用)

 厳しい経営環境が続いている状況をふまえて事業経費の見直しを進めておりますが、営業費用は2,370百万円(前年同期比12百万円増)となりました。主な営業費用の内訳は、人件費が1,411百万円(前年同期比58百万円減)、電算機費が95百万円(前年同期比24百万円減)、取引所関係費が53百万円(前年同期比1百万円増)であります。

(営業損益)

 営業費用は微増となったものの営業損失は153百万円(前年同期比89百万円減)となりました。

(経常損益)

 経常損失は109百万円(前年同期比69百万円減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 特別損失620百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は563百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益171百万円)となりました。

 

前連結会計年度

自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日

当連結会計年度

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

区分

金額(百万円)

営業収益に占める割合(%)

金額(百万円)

営業収益に占める割合(%)

 営業収益

3,121

100.0

3,499

100.0

 内訳 受取手数料

1,568

50.3

1,210

34.6

売買損益

80

2.6

331

9.5

売上高

1,470

47.1

1,953

55.8

その他の営業収益

1

0.1

4

0.1

 売上原価

1,005

32.2

1,282

36.6

 営業費用

2,358

75.5

2,370

67.7

 営業損失(△)

△242

△7.8

△153

△4.4

 経常損失(△)

△179

△5.7

△109

△3.1

親会社株主に帰属する当期純利益又は

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

171

5.5

△563

△16.1

(注)「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、当連結会計年度より、「当期純利益又は当期純損失(△)」を「親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)」としております。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の項目をご参照ください

(4)経営戦略の現状と見通し

 当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」の項目をご参照ください。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金状況

 当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績の概要 (2)キャッシュ・フロー」の項目をご参照ください。

② 資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産額は、前期末と比べ1,796百万円減少し13,882百万円となりました。これは主に、差入保証金の減少411百万円、委託者先物取引差金の減少363百万円及び投資有価証券の減少563百万円であります。
 負債総額は、前期末と比べ932百万円減少し3,858百万円となりました。これは主に、預り証拠金の減少917百万円及び預り証拠金代用有価証券の減少41百万円によるものであります。
 純資産額は、親会社株主に帰属する当期純損失563百万円の計上及びその他の包括利益累計額の減少215百万円により、10,024百万円となりました。

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社グループの業績は、営業総利益の大半を投資・金融サービス業が占めており、なかでも商品先物取引部門の受取手数料収入が当社グループの収益源となっております。平成27年6月1日施行の法改正により不招請勧誘の規制が緩和されたことに伴い、国内の商品市場が回復基調に向かう期待もありますが、国内商品取引所の売買高は依然低迷していおり、当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況が続くものと予想されます。
 当社グループといたしましては、更なる法令順守に心がけ、商品市場の早期回復や発展に寄与するように努めていく一方で、将来的に採算の見込める部門や新規事業等へ投資していくことに加え、不採算事業からのスピーディーな撤退を進めることにより機動的な事業再編を行い、安定した収益の確保に向けて、積極的な経営戦略に取り組んでまいります。

(7)事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象を解消するための対応策

 当社グループでは継続的な営業損失の発生または営業キャッシュ・フローのマイナスという状況から早期に脱却するための改善策として、当社グループの営業総利益のうち、投資・金融サービス業による営業収益への依存度が高く、なかでも商品先物取引の受取手数料が最大の収入源となっていることから、顧客基盤の拡大が最優先課題となっております。同部門においては、多様化するお客様一人ひとりのニーズに応じるため、幅広い資産運用の提供ができるよう体制整備に力を入れてまいります。また、顧客層を拡大するため、さまざまな情報提供の場を充実させ、顧客数や預り資産の増加へと繋げてまいります。

 投資・金融サービス業以外の生活・環境事業では、保険募集業務については、協業体制を充実させ、最大限にシナジー効果を発揮させることにより、顧客基盤の拡大に努めてまいります。また、太陽光発電機・LED照明等の販売及び広告用電設資材卸売業については、2020年の東京オリンピックに向け更なる需要が見込める分野と位置付け、積極的に営業活動を行い、収益の拡大を目指してまいります。

 次に不動産業では、不動産賃貸においては、当社グループの所有不動産を賃貸することで安定した収益を確保してまいります。また不動産売買においては、更なる安定収益の獲得を目的とした賃貸物件等を取得していくことに加え、慎重かつ収益性を重視した仕入や販売を行いバランス良く投資してまいります。

 さらにスポーツ施設提供業では、当社所有のゴルフ場(ゴールデンクロスカントリークラブ)の来場者を増やすため、設備の充実やサービスの拡充に取り組み、利用者の満足度向上に努めてまいります。

 これらの既存事業以外にも、継続的に安定した収益が期待できる事業分野に関しましては、新規参入を含めて検討してまいります。

これらのことを確実に実行し、キャッシュ・フローの改善へとつなげてまいります

このように、上記の既に実施している施策を含む効果的かつ実行可能な対応を行うことにより、継続企業の前提に関して重要な不確実性は認められないものと判断しております。