第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府及び日銀の各種政策の効果により雇用・所得環境の改善が続くなかで、景気は、一部に弱さや改善の遅れがみられるものの、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、アジア新興国等の経済成長の減速や、英国のEU離脱問題に揺れるユーロ圏や新政権に移行した米国の経済政策に関する不確実性の影響が、わが国の景気を下押しするリスクとして懸念され、先行きは引き続き不透明な状況にあります。

当社グループの主たる事業である投資・金融サービス業においては、6月の英国によるEU離脱の是非を問う国民投票や11月の米大統領選挙といった欧米のイベント時には、貴金属市場を中心に市場は活況となりましたが、FRBによる利上げ判断の動向や米国の新政権による経済政策の先行きを睨んだ様子見ムードにより、期間全体を通して積極的な取引を手控える期間が長引きました。その結果、国内商品取引所の総売買高は、前期と比較して2.9%減の51,581千枚となりました。

生活・環境事業においては、省エネやコスト削減の意識の高まりが引き続きLED照明等の需要を支えておりますが、その莫大な需要を巡って価格競争が激化したため、販売環境は厳しい状況になりました。また、スポーツ施設提供業おいては、天候により来場者数、売上が左右されるなか、各ゴルフ場間での価格競争の激化が、集客に苦戦を強いられる要因となりました。不動産業においては、外国人観光客数は、前年度と比較すると減少しておりますが、依然高水準で推移しており、都市圏を中心にホテル業はその恩恵を受けております。

このような事業環境のもと、投資・金融サービス業においては、当社連結子会社の株式会社フジトミが平成28年1月より取扱いを開始した取引所為替証拠金取引(くりっく365)及び取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)が加わったため、当社グループの受取手数料は1,210百万円(前連結会計年度比11.4%増)となりました。また、自己ディーリング部門は、48百万円の売買損(前連結会計年度は331百万円の売買益)となっております。

生活・環境事業において、生命保険・損害保険の募集業務では、所属員の総合的な提案スキルを向上させ、生損保のクロスセリングの推進により顧客基盤の拡充を図ったため、募集手数料は143百万円(前連結会計年度比15.6%増)となりました。これ以外の事業では、協業体制を強化し最大限にシナジー効果を発揮させることにより収益の確保へ繋げた結果、太陽光発電機・LED照明等の売上高は171百万円(同9.3%増)となり、当社連結子会社の株式会社三新電業社及び看板資材株式会社が営む広告用電設資材卸売業の売上高513百万円などを加えた、売上高は879百万円(同3.8%減)となっております。

スポーツ施設提供業においては、当社が所有するゴルフ場(ゴールデンクロスカントリークラブ)ですが、前半は比較的天候に恵まれ、来場者数の増加に繋がりました。後半は周辺のゴルフ場との価格競争の激化に天候不良が重なり苦戦を強いられましたが、料金設定の見直しなど営業活動に注力した結果、売上高は450百万円(同1.7%増)となっております。

不動産業において、不動産賃貸では、当社グループが所有する賃貸用不動産は、入居率、稼働率ともに高水準で推移しており、安定した収益源となっております。また、不動産売買では、短期に収益を獲得できる案件に加え、安定性のある優良賃貸物件等の獲得にも力を入れました。その結果売上高は590百万円(同3.4%増)となり、その他の事業を含めた営業収益は3,227百万円営業総利益は1,993百万円となっております。

一方、営業費用は2,204百万円となり、持分法による投資損失229百万円を営業外費用として計上したため、経常損失353百万円(前連結会計年度は経常損失109百万円)となりました。また、貸倒引当金戻入額112百万円などの別利益126百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は128百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失563百万円)となりました。

なお、平成27年2月より連結子会社化しました株式会社三新電業社及び看板資材株式会社の平成27年3月分を含めているため、前連結会計年度につきましては、両社の13ヶ月間(平成27年3月1日~平成28年3月31日)を連結対象期間とした決算となっております。このため、対前年連結会計年度比につきましては記載しておりません。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

① 投資・金融サービス業

 当連結会計年度の投資・金融サービス業の営業収益は1,161百万円(前連結会計年度比18.1%減)、セグメント損失は115百万円(前連結会計年度は36百万円のセグメント損失)となりました

当連結会計年度における投資・金融サービス業の営業収益は、次のとおりであります。

イ 受取手数料

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

商品先物取引

 

 

 

現物先物取引

 

 

 

農産物市場

30,175

26.0

 

貴金属市場

894,465

1.5

 

ゴム市場

16,386

8.1

 

石油市場

36,217

13.5

 

小計

977,245

2.6

 

現金決済取引

 

 

 

石油市場

7,063

△25.8

 

貴金属市場

113,818

△1.1

 

小計

120,882

△3.0

商品先物取引計

1,098,127

2.0

金融商品取引

 

 

 

取引所株価指数証拠金取引

97,632

1,394.0

 

取引所為替証拠金取引

14,188

1,208.9

金融商品取引計

111,820

1,367.6

金融商品の媒介等

233

△83.9

合計

1,210,181

11.4

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ロ 売買損益

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

商品先物取引

 

 

 

現物先物取引

 

 

 

農産物市場

△4,656

 

貴金属市場

34,271

138.3

 

ゴム市場

△13,745

 

石油市場

△38,470

 

小計

△22,600

 

現金決済取引

 

 

 

石油市場

△28,200

 

貴金属市場

32

△92.6

 

小計

△28,168

商品先物取引計

△50,768

金融商品取引トレーディング損益

1,857

合計

△48,910

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ハ その他

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

その他(情報提供報酬等)

314

△11.9

合計

314

△11.9

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

当社グループの商品先物取引の売買高に関して当連結会計年度中の状況は、次のとおりであります。

ニ 商品先物取引の売買高の状況

市場名

委託(枚)

前年同期比

(%)

自己(枚)

前年同期比

(%)

合計(枚)

前年同期比

(%)

現物先物取引

 

 

 

 

 

 

農産物市場

15,012

19.2

1,972

△42.0

16,984

6.2

貴金属市場

187,792

△1.3

13,912

354.9

201,704

4.4

ゴム市場

20,499

14.5

642

△12.3

21,141

13.4

石油市場

20,485

△19.7

2,030

△16.3

22,515

△19.4

小計

243,788

△1.0

18,556

93.0

262,344

2.5

現金決済取引

 

 

 

 

 

 

石油市場

10,119

3.3

2,122

300.4

12,241

18.6

貴金属市場

125,301

△1.1

76

△62.0

125,377

△1.2

小計

135,420

△0.8

2,198

201.1

137,618

0.3

合計

379,208

△0.9

20,754

100.6

399,962

1.8

 

 (注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりです。

前連結会計年度

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

当連結会計年度

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

取引所名

銘柄名

委託売買高

(枚)

割合(%)

取引所名

銘柄名

委託売買高

(枚)

割合(%)

㈱東京商品取引所

118,457

31.0

㈱東京商品取引所

129,792

34.2

金ミニ

75,411

19.7

金ミニ

61,689

16.3

白金

70,120

18.3

白金

56,653

14.9

金限日

36,267

9.5

金限日

56,517

14.9

ガソリン

23,859

6.2

ゴム

20,499

5.4

2.商品先物取引における取引単位の最低単位を枚と呼び、例えば㈱東京商品取引所の金は1枚1kg、ガソリンは1枚50klというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。

 

当社グループの商品先物取引に関する売買高のうち、当連結会計年度末において反対売買により決済されていない建玉の状況は、次のとおりであります。

ホ 商品先物取引の未決済建玉の状況

市場名

委託(枚)

前年同期比

(%)

自己(枚)

前年同期比

(%)

合計(枚)

前年同期比

(%)

現物先物取引

 

 

 

 

 

 

農産物市場

669

12.4

669

12.4

貴金属市場

5,911

23.8

50

△50.0

5,961

22.3

ゴム市場

433

69.1

60

493

92.6

石油市場

441

27.5

120

20.0

561

25.8

小計

7,454

24.8

230

15.0

7,684

24.5

現金決済取引

 

 

 

 

 

 

石油市場

166

△34.9

180

80.0

346

△2.5

貴金属市場

9,382

54.0

9,382

54.0

小計

9,548

50.5

180

80.0

9,728

50.9

合計

17,002

38.0

410

36.7

17,412

38.0

 

② 生活・環境事業

当連結会計年度の生活・環境事業の営業収益は879百万円(前連結会計年度比3.8%減)、セグメント損失は13百万円(前連結会計年度は33百万円のセグメント損失)となりました

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

広告用電設資材卸売業

513,511

太陽光発電機・LED照明等の販売事業等

171,991

9.3

生命保険・損害保険の募集

143,905

15.6

映像コンテンツ配信業務

37,872

0.0

その他

12,713

179.9

合計

879,994

△3.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.広告用電設資材卸売業につきましては、平成27年2月より連結子会社化しました株式会社三新電業社及び看板資材株式会社の平成27年3月分を含めているため、前連結会計年度は、両社の13ヶ月間(平成27年3月1日~平成28年3月31日)を連結対象期間とした決算となっております。このため、対前年連結会計年度比につきましては記載しておりません。

③ スポーツ施設提供業

当連結会計年度のスポーツ施設提供業の営業収益は450百万円(前連結会計年度比1.7%増)、セグメント利益は16百万円(同7.9%増)となりました

④ 不動産業

当連結会計年度の不動産業の営業収益は590百万円(前連結会計年度比3.4%増)、セグメント利益は227百万円(同8.7%減)となりました

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産販売収入

336,359

1.1

不動産賃貸料収入

254,385

6.5

合計

590,745

3.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

⑤ その他

当連結会計年度のインターネット広告業などの営業収益は145百万円(前連結会計年度比5.4%減)、セグメント利益は17百万円(同6.8%減)となりました

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースのキャッシュ・フローは、営業活動による収入221百万円(前連結会計年度は235百万円の支出)、投資活動による支出218百万円(前連結会計年度は267百万円の収入)及び財務活動による支出6百万円(前連結会計年度は27百万円の支出)でありました。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,943百万円(前連結会計年度末比4百万円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は、221百万円となりました。これは主に、たな卸資産の減少100百万円の計上等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、218百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出378百万円の計上等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、6百万円となりました。これは主に、短期借入れによる収入50百万円、長期借入金の返済による支出20百万円及び配当金の支払額23百万円の計上によるものであります。

2【営業の状況】

 当社グループは、投資・金融サービス業を主業務としており、通常の記載形式によることが困難であるため、営業の状況につきましては、「1.業績等の概要」に含めて記載しております。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、投資・金融サービス業(商品先物取引、金融商品取引)、生活・環境事業(生命保険、損害保険の募集、太陽光発電機・LED照明等の販売事業、映像コンテンツ配信業務、広告用電設資材卸売業)、スポーツ施設提供業(ゴルフ場関連事業)、不動産業(不動産賃貸業、宅地建物取引業)、その他(インターネット広告業、コンピューターハードウェア・ソフトウェアの販売)を事業領域としております。各事業部門ともにお客様の視線に立った公正・公平で誠実な経営を心がけてまいります。また、社会の責任ある一員として、順法精神と倫理観を大切にし、価値ある商品・サービスを提供することにより、すべてのステークホルダーの皆様とともに、豊かな社会の実現に寄与してまいります。

また、当社グループの業績は、営業総利益の大半を投資・金融サービス業が占めており、なかでも商品先物取引の受取手数料が当社グループの収益源となっております。国内の商品市場は、平成16年の法改正(平成17年5月施行)以降、低迷が続いており、平成29年3月期の総売買高は、51,581千枚と市場が活況であった平成16年3月期の83.5%も少ない水準にあります。当社グループといたしましては、国内の商品市場の活性化や発展に寄与するように努め、商品取引所の売買高の早期回復を目標に邁進してまいります。

(2)経営戦略等

当社グループでは、不採算事業で将来性の見込めない部門からは早期に撤退を進め、事業再編・組織再編やM&Aなど機動的な再編を行い、安定した収益源の確保に向けて積極的な経営戦略に取り組んでまいります。

また、当社グループの業績については、事業環境の低迷によって平成19年3月期より続いている営業利益での赤字から脱却し黒字転換を実現するために、経営資源の適切な配分かつリスク管理の徹底に努めながら、安定した経営体制の確立に取り組んでまいります。

(3)経営環境

国内経済につきましては、今後も雇用・所得環境の改善が続いていくなかで、景気は緩やかな回復基調で推移することが予想されます。一方で、東アジアや中東の地政学的リスクの懸念や、ユーロ圏の政治的情勢の不透明感や米国の新政権の政策不確実性の影響による為替や資源等の価格変動リスクが潜在するなど、当社グループを取り巻く経営環境をより一層不透明にしていくことが予想されます。

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの主たる事業である投資・金融サービス業は、商品市況、株式市況、為替相場等の変動に大きな影響を受ける傾向にあり、先行き不透明な事業環境なかで今後の見通しを判断することが困難となっております。このような不確定要因が混在している業種の特異性から、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等はありませんが、継続的な営業損失から脱却することが当社グループの最優先事項であります。

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループが置かれている経営環境は、厳しい環境が続いていることから、経営資源の最適な配分を図るために、グループ事業の選択・再構築を推し進めております。このような状況のもと、対処すべき課題は、次のとおりであります。

《投資・金融サービス業》

 当社グループの営業総利益のうち、投資・金融サービス業による営業収益への依存度が最も高くなっていることから、顧客基盤の拡大が最優先課題となっております。同部門においては、多様化するお客様一人ひとりのニーズに応じるため、営業組織の拡充や体制整備に力を入れてまいります。また、投資情報番組の提供や投資セミナー等の実施により顧客数や預り資産の増加を図り、安定した収益源の基盤となるよう努めてまいります。

《生活・環境事業》

 保険募集業務では、協業体制をより強化し、生損保のクロスセリングの推進により顧客基盤の拡充に努めてまいります。また、LED照明等の販売及び広告用電設資材卸売業においては、2020年の東京オリンピックに向け更なる需要が見込めるなか、最大限にシナジー効果を発揮させることにより、収益の拡大を目指してまいります。

《スポーツ施設提供業》

 スポーツ施設提供業においては、周辺のゴルフ場との差別化を図るため、幅広いサービスを提供し利用者の満足度を向上させ、来場者数の増加に繋げてまいります。

《不動産業》

 不動産業のうち、不動産賃貸では、当社グループの所有不動産を賃貸することにより安定した収益の確保に努め、また、不動産売買では、慎重かつ収益性を重視した仕入や販売を行い、リスクを分散しながらバランス良く投資してまいります。

 これらの既存事業以外にも、継続的に安定した収益が期待できる事業分野に関しましては、新規参入を含めて検討してまいります。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資の判断をする上で、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載するとおりであります。また、当社グループはこれらのリスク発生要因を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 市況による影響について

 当社グループの受取手数料は、商品先物取引における受取手数料が大半を占めております。当該取引は相場商品を取引の対象としていることから、受取手数料は国内外の金融市場の動向や経済情勢の影響を受けやすい傾向にあり、結果、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、これらの要因により長期間にわたって商品市場における売買高の低迷や減少が続いた場合には、当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、金融商品取引(くりっく365及びくりっく株365)におきましても、為替市場や株式市場の市況動向の影響を受ける傾向があります。

② ディーリング業務について

 当社グループでは、受託業務に伴う流動性を確保するマーケットメーカーとしての役割及び積極的に収益機会を獲得するために自己の計算による商品先物取引を行っております。当社グループの営業収益のうち、売買損益とは当該業務による商品先物取引等の売買に伴う損益を指しますが、自己玉については、建玉の数量制限など商品取引所毎に市場管理基本要綱が定められております。また、当社グループは自己ディーリング業務運用規程などによる厳しい社内規程に基づきリスク管理を行っております。なお、当社グループでは金融商品取引のディーリング業務も行っております。また、これらのディーリング業務につきましては、取引対象が相場商品であることから、市場動向を見誤った場合や不測の自体が生じた場合等には、当初想定していないリスクが顕在化し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法的規制及び改定等による新たな規制の導入について

  当社グループの主事業である商品先物取引は、商品先物取引法、同施行令、同施行規則などの関連法令、日本商品先物取引協会が定めた自主規制ルールなどの適用を受けております。また、これらの他に消費者契約法や個人情報保護法などの適用を受けております。金融商品取引(くりっく365及びくりっく株365)は、金融商品取引法を中心とした法令・諸規則の適用を受けております。なお、財務の健全性を測る指標の一つとして純資産額規制比率(商品先物取引法)、自己資本規制比率(金融商品取引法)の制度があり、それぞれに規制比率を120%以上維持することが義務付けられております。
 これらの適用法令に抵触した場合には、許認可及び登録の取消し、業務停止などの行政処分等が行われることがあり、そのような場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 個人情報について

 当社グループは、業務遂行上の必要性から多くの個人情報をコンピュータシステムなどによって取扱っております。当社グループは、個人情報の管理について、個人情報保護管理責任者を設置し、個人情報保護規程や社内システム管理規程等を設けるとともにコンピューターシステムのセキュリティー強化にも努めており、また役職員への啓蒙活動を行い、当該情報の管理に万全を期しております。
 しかしながら、万が一、外部からの不正アクセスなど何らかの方法により個人情報が漏洩した場合には、当社グループはその責任を問われると同時に社会的な信用を失う怖れがあり業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ コンピュータシステムについて

 当社グループは、お客様からのホームトレードシステムによる売買注文の受付、商品取引所への売買注文の発注をはじめ、多くの業務でコンピュータシステムを利用しております。当社グループは、費用対効果を考慮しつつ、システム投資を行い安定稼動に努めておりますが、回線障害、機器の誤作動、プログラムの不備、不正アクセス、自然災害などによりシステムに障害が発生した場合、当社グループの業務に支障が生じ、その規模によっては、業績に重大な影響を受ける可能性があります。

 

⑥ 訴訟について

 当社の連結子会社である株式会社フジトミが受託した商品先物取引に関して4件の損害賠償請求事件が現在係争中であります。これは、当該会社の不法行為により損害を被ったとして、当該会社を被告として損害賠償請求を裁判所に提訴したものであり、損害賠償請求額は、27,525千円であります。これに対して当該会社は、何ら不法行為は無かったことを主張しております

 なお、係争中でありました損害賠償請求事件のうち1件については、平成29年5月23日に和解が成立し、和解金5,000千円を支払っております。その他の3件の訴訟はいずれも現在手続きが進行中であり、現時点では結果を予想することは困難であります。

⑦ 事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象について

 当社グループの営業総利益の大半を占めている投資・金融サービス業におきましては、平成16年の法改正(平成17年5月施行)以降、低迷が続いている国内商品取引所の総売買高は、市場が活況であった平成16年3月期(311,670千枚)と比較すると、平成29年3月期(51,581千枚)は83.5%も少ない水準にあり、引き続き厳しい経営環境に直面しております。当社グループにおきましても、当連結会計年度は、営業損失210百万円(前連結会計年度は営業損失153百万円)、経常損失は353百万円(前連結会計年度は経常損失109百万円)と引き続き損失を計上しており、親会社株主に帰属する当期純損失は128百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失563百万円)となっております。これにより、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは、過去の実績及び判断により合理的と考えられる数値に基づいて評価及び見積りを行っております。ただし、見積りによる不確実性のため異なる結果となる可能性があり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。

(営業収益)

 営業収益は、受取手数料1,354百万円(前年同期比143百万円増)、売買損益△48百万円(前年同期比380百万円減)、売上高1,909百万円(前年同期比43百万円減)、その他の営業収益13百万円(前年同期比8百万円増)となりました。受取手数料は、当社グループの中核事業である投資・金融サービスにおいて1,210百万円(前年同期比124百万円増)となりました。これは連結子会社株式会社フジトミが平成28年1月より取扱いを開始した金融商品取引が加わったことによるものであります。売上高は、生活・環境事業879百万円、スポーツ施設提供業450百万円、不動産業590百万円、その他145百万円であります。

(営業費用)

 厳しい経営環境が続いている状況をふまえて事業経費の見直しを進めておりますが、営業費用は2,204百万円(前年同期比166百万円減)となりました。主な営業費用の内訳は、人件費が1,411百万円(前年同期比0百万円増)、電算機費が87百万円(前年同期比8百万円減)、取引所関係費が41百万円(前年同期比12百万円減)であります。

(営業損益)

 営業費用は微減となったものの営業損失は210百万円(前連結会計年度は営業損失153百万円)となりました。

(経常損益)

 持分法による投資損失229百万円の計上により経常損失は353百万円(前連結会計年度は経常損失109百万円)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 貸倒引当金戻入額112百万円などの特別利益126百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は128百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失563百万円)となりました。

 

前連結会計年度

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

当連結会計年度

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

区分

金額(百万円)

営業収益に占める割合(%)

金額(百万円)

営業収益に占める割合(%)

 営業収益

3,499

100.0

3,227

100.0

 内訳 受取手数料

1,210

34.6

1,354

42.0

売買損益

331

9.5

△48

△1.5

売上高

1,953

55.8

1,909

59.2

その他の営業収益

4

0.1

13

0.4

 売上原価

1,282

36.6

1,234

38.2

 営業費用

2,370

67.7

2,204

68.3

 営業損失(△)

△153

△4.4

△210

△6.5

 経常損失(△)

△109

△3.1

△353

△10.9

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

△563

△16.1

△128

△4.0

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の項目をご参照ください

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金状況

 当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績の概要 (2)キャッシュ・フロー」の項目をご参照ください。

② 資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産額は、前期末と比べ325百万円増加し14,208百万円となりました。これは主に、差入保証金の増加702百万円、委託者先物取引差金の減少162百万円及び投資有価証券の減少267百万円であります。
 負債総額は、前期末と比べ581百万円増加し4,440百万円となりました。これは主に、預り証拠金の増加190百万円及び受入保証金の増加358百万円によるものであります。
 純資産額は、親会社株主に帰属する当期純損失128百万円及び非支配株式に帰属する当期純損失118百万円の計上により、9,768百万円となりました。

(5)事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象を解消するための対応策

 当社グループの営業総利益のうち、投資・金融サービス業による営業収益への依存度が最も高くなっていることから、顧客基盤の拡大が最優先課題となっております。同部門においては、多様化するお客様一人ひとりのニーズに応じるため、営業組織の拡充や体制整備に力を入れてまいります。また、投資情報番組の提供や投資セミナー等の実施により顧客数や預り資産の増加を図り、安定した収益源の基盤となるよう努めてまいります。

 投資・金融サービス業以外の生活・環境事業のうち、保険募集業務では、協業体制をより強化し、生損保のクロスセリングの推進により顧客基盤の拡充に努めてまいります。また、LED照明等の販売及び広告用電設資材卸売業においては、2020年の東京オリンピックに向け更なる需要が見込めるなか、最大限にシナジー効果を発揮させることにより、収益の拡大を目指してまいります。

 スポーツ施設提供業においては、周辺のゴルフ場との差別化を図るため、幅広いサービスを提供し利用者の満足度を向上させ、来場者数の増加に繋げてまいります。

 不動産業のうち、不動産賃貸では、当社グループの所有不動産を賃貸することにより安定した収益の確保に努め、また、不動産売買では、慎重かつ収益性を重視した仕入や販売を行い、リスクを分散しながらバランス良く投資してまいります。

 これらの既存事業以外にも、継続的に安定した収益が期待できる事業分野に関しましては、新規参入を含めて検討してまいります。

これらのことを確実に実行し、キャッシュ・フローの改善へとつなげてまいります

このように、上記の既に実施している施策を含む効果的かつ実行可能な対応を行うことにより、継続企業の前提に関して重要な不確実性は認められないものと判断しております。