第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

なお、前第4四半期連結会計期間において、当社グループが保有するアドアーズ株式会社(以下、「アドアーズ」という。)の全株式を譲渡いたしました。そのため、当該事業について非継続事業として分類し、それに伴い、比較年度の「営業収益」及び「営業利益」につきましては、非継続事業を差し引いた継続事業から生じた金額を表示しております。

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間における世界経済は、欧米経済において緩やかな成長が見られるものの、米国の保護貿易策が貿易摩擦を拡大させるといった政策動向に伴う影響や、中国・新興国経済の成長鈍化懸念、中東・東アジアの地政学的リスク等、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。一方、わが国経済においては、政府による経済再生に向けた各種政策の効果により企業収益が改善され、雇用・所得環境も改善傾向が見られるなど、緩やかな回復基調にあります。また、アジア地域においては、韓国で、依然、半導体の輸出が好調に推移しておりますが、失業率が高い水準にあるなど雇用問題が足かせとなり経済成長率は徐々に低下しつつあります。また、インドネシアでは、商業銀行の貸出残高が引き続き堅調に拡大していることから企業の設備投資意欲は着実に改善しており、資源価格の上昇を背景とした資源関連産業への設備投資や、政府主導のインフラ開発プロジェクトによる建設投資も堅調に伸びております。今後さらに、輸出と投資の拡大を背景として雇用・所得環境の改善が期待されております。

このような環境のなか、当社グループでは、今後の世界経済やわが国経済の変化を先取りして、事業の転換を図っていくことが不可欠であるとの認識の下、特に大きな経済成長が今後も期待できるアジア地域において事業を拡大するとともに、そのネットワーク化によるシナジー効果が最大限に発揮できる事業展開を図るなど、更なる経営基盤強化と持続的な成長の実現に向けた取り組みを行っております。当第1四半期連結累計期間においても、銀行業を中心とした持続的な利益拡大を目指して、日本国内外において、積極的に企業価値の向上や事業基盤の強化等に取り組んでまいりました。

 

a.日本での事業展開について

信用保証業務においては、2018年4月に、株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)が新たに株式会社SBJ銀行と保証業務提携契約を締結したほか、2017年12月に株式会社西京銀行との間で開始した海外不動産担保ローンに対する保証について、順次、保証対象エリアの拡大を図りました。

また、株式会社KeyHolder(以下、「キーホルダー」及び傘下の子会社を総称して「キーホルダーグループ」という。)においては、今後、積極的なM&Aの実施による機動的な事業再編やキーホルダーグループ全体の経営資源の最適配分を図るため、総合エンターテインメント事業において、2018年3月に売却したアドアーズが行っていた総合エンターテインメント施設運営業務等に代わる中核業務としてライブ・エンターテインメント業務、テレビ番組制作業務を開始し、それぞれ株式会社KeyStudio(以下、「KS」という。)、株式会社KeyProduction(以下、「KP」という。)を設立いたしました。

 

b.海外での事業展開について

当社グループは、成長戦略の一環として、主に東南アジアにフォーカスした事業の拡大を目指して、銀行業及びファイナンス事業を中心に積極的にM&Aを行っており、これまで当社グループが日本、韓国そしてインドネシアで培ってきた、特にリテール分野での金融事業のノウハウを対象国における金融事業に活かせるものと考えております。当第1四半期連結累計期間におけるM&A案件の成立は以下のとおりであります。

 

① 2018年4月、JTRUST ASIA PTE.LTD.(以下、「Jトラストアジア」という。)が、インドネシアの中古車ローンのマルチファイナンスを主たる事業とするPT.OLYMPINDO MULTI FINANCEについてオーナー及びその親族から発行済み株式の60%の株式取得を決議し、株式譲渡契約を締結いたしました。2018年8月30日までに取得を予定しております。

② 2018年5月、Jトラストアジアが、モンゴル国におけるファイナンス事業会社であるCapital Continent Investment NBFI(以下、「CCI」という。)の全株式をジャパンポケット株式会社から取得いたしました。

③ 2018年5月、カンボジアの商業銀行であるANZ Royal Bank(Cambodia)Ltd.についてANZ Funds Pty Ltd. から発行済み株式の55%の株式取得を決議し、株式譲渡契約を締結いたしました。2019年5月までに取得を予定しております。

また、当第1四半期連結累計期間におけるJトラストアジアによるGroup Lease PCL(以下、「GL」という。)とその関連法人、及び此下益司氏(GL元最高経営責任者(CEO)、以下、「此下氏」という。)らとの訴訟については、タイにおいて、偽計取引に係る補償請求などの訴訟を提起しており、シンガポールにおいて、此下氏やGroup Lease Holdings Pte Ltdなどに対し、共同不法行為を原因とする損害賠償請求訴訟をシンガポール高等裁判所に提起しているほか、英領バージン諸島、キプロスにおいても、此下氏や関連法人等に対して、訴訟を提起しております

 

c.その他

当社は、株主の皆様の日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資意欲を高め、中長期的に当社株式を保有いただくことを目的として、継続的な株主優待制度を導入いたしました。

 

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における営業収益は17,834百万円(前年同期比1.0%増)となりました。営業利益は韓国及びモンゴル金融事業、東南アジア金融事業において国際財務報告基準第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」という。)の適用に伴い貸倒引当金の繰入れが増加したこと等により593百万円(前年同期比75.9%減)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は為替差益の計上等により1,492百万円(前年同期比16.1%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金控除前の残高で記載しております。

(日本金融事業)

信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、クレジット・信販業務につきましては、Jトラストカード株式会社が、そして、その他の金融業務につきましては、日本保証が行っております。

債務保証残高は、無担保貸付に対する保証では17,269百万円(前年同期比9.1%増)、有担保貸付に対する保証では賃貸住宅ローン保証が増加したことにより142,488百万円(前年同期比72.2%増)となり、債務保証残高の合計では159,757百万円(前年同期比62.1%増)となりました。また、買取債権残高は13,253百万円(前年同期比17.5%増)と増加いたしましたが、割賦立替金残高は2,437百万円(前年同期比14.2%減)、商業手形は840百万円(前年同期比8.0%減)、営業貸付金は2,385百万円(前年同期比24.5%減)とそれぞれ減少いたしました。

営業収益は利息収益及び保証料収益が堅調に推移したことから2,370百万円(前年同期比2.4%増)、セグメント利益は買取債権の将来キャッシュ・フローの見直しに伴い貸倒引当金の繰入れを行ったこと等により970百万円(前年同期比13.4%減)となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

JT親愛貯蓄銀行株式会社及びJT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、JTキャピタル株式会社が割賦業務及びリース業務を行っております。また、TA資産管理貸付株式会社がNPL債権(Non-Performing Loan:不良債権)の買取及び回収業務を行っております。

銀行業における貸出金は企業向け貸付を中心に増加し275,605百万円(前年同期比18.6%増)、営業貸付金は有担保(不動産・政府保証等)貸付や大企業向け貸付等が増加したことにより59,788百万円(前年同期比21.3%増)、買取債権残高は2,468百万円(前年同期比36.8%増)となりました。また、CCIにつきましては、当第1四半期連結累計期間において、財政状態計算書のみ連結への取り込みを行っており、営業貸付金は1,232百万円となりました。

営業収益は順調に利息収益が増加したことから10,172百万円(前年同期比15.3%増)となりましたが、セグメント利益はIFRS第9号の適用に伴い貸倒引当金の繰入れが増加したこと等により1,458百万円(前年同期比11.4%減)となりました。

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいて、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)が銀行業務を行っております。また、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIAが債権回収業務を行っております。

銀行業における貸出金は、貸出ポートフォリオの入れ替えに伴い大口の貸出金を圧縮した一方で、小口・リテールの貸出金を増加させたことにより93,238百万円(前年同期比9.4%増)、買取債権残高は849百万円(前年同期比68.0%減)となりました。

営業収益はJトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金が増加した一方で、平均貸出金利が低下したことから利息収益が伸び悩み3,139百万円(前年同期比12.6%減)となりました。また、セグメント損失はIFRS第9号の適用に伴い貸倒引当金の繰入れが増加したこと等により783百万円(前年同期は154百万円のセグメント利益)となりました。

(総合エンターテインメント事業)

総合エンターテインメント事業につきましては、主にハイライツ・エンタテインメント株式会社が遊技機並びに遊技機の周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売業務を行っております。また、ライブ・エンターテインメント業務を行うKSにつきましては、ライブ・エンターテインメント施設「KeyStudio」を6月8日にプレオープンした以降の実績であり、KPにおけるテレビ番組制作業務につきましては、7月1日からの事業開始であることから、当第1四半期連結累計期間には含まれておりません。

営業収益はキャンペーン販売等が堅調に推移したことにより451百万円(前年同期比6.9%減)、セグメント損失は遊技機の在庫の一部について棚卸資産評価損を計上したこと等により228百万円(前年同期は318百万円のセグメント損失)となりました。

 

(不動産事業)

不動産事業につきましては、主にキーノート株式会社(以下、「キーノート」という。)が、不動産アセット業務につきましてはキーホルダーが行っております。

営業収益は戸建分譲において一部の引渡しが7月以降にずれ込んだこと等により1,199百万円(前年同期比21.4%減)、セグメント利益は11百万円(前年同期比87.9%減)となりました。

 

(投資事業)

投資事業につきましては、主にJトラストアジアが投資事業及び投資先の経営支援を行っております。

営業収益は利息収益が減少し322百万円(前年同期比52.4%減)、セグメント利益は186百万円(前年同期比36.9%減)となりました。

 

(その他の事業)

その他の事業につきましては、主にJトラストシステム株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。また、キーノートが商業施設建築事業を行っております。

営業収益は前第1四半期連結累計期間において期を跨いだ案件を計上したことに比べ減少し332百万円(前年同期比25.4%減)、セグメント損失は19百万円(前年同期は10百万円のセグメント利益)となりました。

 

(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ10,747百万円増加し667,708百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が2,040百万円減少した一方で、銀行業における貸出金が6,717百万円、その他の金融資産が4,251百万円、営業債権及びその他の債権が1,006百万円とそれぞれ増加したこと等により増加したものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ17,097百万円増加し523,282百万円となりました。これは主に、銀行業における預金が12,997百万円、社債及び借入金が2,132百万円、営業債務及びその他の債務が978百万円とそれぞれ増加したこと等により増加したものであります。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ6,349百万円減少し144,426百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する四半期利益を1,492百万円計上した一方で、会計方針の変更による影響額として3,784百万円減額したこと等により利益剰余金が2,909百万円、その他の資本の構成要素が3,143百万円とそれぞれ減少したこと等により減少したものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,040百万円減少し、82,683百万円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は、4,198百万円(前年同期は7,342百万円の資金の増加)となりました。これは主に、銀行業における預金の増加額が18,213百万円と資金が増加した一方で、銀行業における貸出金の増加額が21,004百万円、営業債権及びその他の債権の増加額が2,569百万円とそれぞれ資金が減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の増加は、3,126百万円(前年同期比137.6%増)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の売却による収入47,739百万円が、銀行業における有価証券の取得による支出45,548百万円を上回ったことにより資金が増加したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、550百万円(前年同期は506百万円の資金の減少)となりました。これは主に、長期借入金に係る純増額が1,686百万円と資金が増加した一方で、短期社債の純減額が2,125百万円と資金が減少したことによるものであります

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

総合エンターテインメント事業において、遊技機並びに遊技機の周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売業務を行っており、当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、47百万円であります。

 

3【経営上の重要な契約等】

1.当社及び当社の連結子会社であるJTRUST ASIA PTE.LTD.(以下、「Jトラストアジア」という。)は、2018年4月19日開催の取締役会において、JトラストアジアがPT.OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「OMF」という。)に対して、当該会社のオーナーであるANG ANDI BINTORO氏及びその親族からの株式取得並びにOMFが第三者割当増資により発行する新株式の引受けを行うこと(以下、「本件株式取得等」という。)を決議し、2018年4月20日付けで株式譲渡及び株式引受契約を締結いたしました。

その概要は次のとおりであります。

(1) 株式取得の目的

OMFを当社グループの傘下とすることで、韓国に続きインドネシアにおいても、銀行、債権回収会社、ファイナンスカンパニーの三位一体の事業セグメントが構築され、幅広いエリアにおける多様なニーズに応えられる体制が整うことにより、当社グループにおけるインドネシア金融事業の基盤確立に資するものと判断し、行うものであります。

(2) 株式取得の相手会社の名称

ANG ANDI BINTORO氏及びその親族

(3) 株式取得する会社の名称等

名称

 

PT.OLYMPINDO MULTI FINANCE

住所

 

インドネシア共和国ジャカルタ特別市

代表者の氏名

 

Yudi Gustiawan

資本金の額

 

50,363百万インドネシアルピア(IDR)

(約394百万円、1IDR=0.007815円で換算)

事業の内容

 

中古車ローンのマルチファイナンス事業

(4) 株式取得の時期

2018年8月30日又は当事者間で別途合意した日(予定)

(5) 取得する株式の数、取得価額及び取得後の持分比率

取得する株式の数

 

124,403株

取得価額

 

株式取得の相手方との協議により非公表としております。

取得後の持分比率

 

60.0

(注)上記は、新株式の引受けも含んでおります。

(6) その他重要な事項

本件株式取得等は、インドネシア金融サービス庁、その他インドネシア政府当局等の承認を前提として行われる予定であります。

 

2.当社は、2018年5月17日開催の取締役会において、ANZ Royal Bank (Cambodia) Ltd.(以下、「ANZR」という。)の発行済み普通株式の55.0%をANZ Funds Pty Ltd.から取得することを決議し、同日付けで株式譲渡契約を締結いたしました。

その概要は次のとおりであります。

(1) 株式取得の目的

当社グループが日本、韓国そしてインドネシアで培ってきた、特にリテール分野での金融事業のノウハウを活用してANZRの更なる成長へ大きく貢献するとともに、当社グループの資源を活用することでカンボジアの金融市場は勿論、カンボジアの経済発展にも貢献できるものと判断し、行うものであります。

(2) 株式取得の相手会社の名称

ANZ Funds Pty Ltd.

(3) 株式取得する会社の名称等

名称

 

ANZ Royal Bank (Cambodia) Ltd.

住所

 

カンボジア王国プノンペン特別市

代表者の氏名

 

Alisdair Creanor

資本金の額

 

75百万USD(米ドル)

(約8,201百万円、1USD=109.35円で換算)

事業の内容

 

商業銀行

(4) 株式取得の時期

2019年5月までに完了(予定)

(5) 取得する株式の数、取得価額及び取得後の持分比率

取得する株式の数

 

412,500株

取得価額

 

82.4百万USD

(約9,010百万円、1USD=109.35円で換算)

取得後の持分比率

 

55.0%

(6) その他重要な事項

本件株式取得は、カンボジア当局の承認を前提として行われる予定であります。