第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国の堅調な景気拡大にけん引され緩やかな回復が見られるものの、長期化する米中の貿易摩擦問題や減速傾向にある中国経済、英国のEU離脱問題等、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。一方、わが国経済においては、堅調な企業業績や設備投資、雇用・所得環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調にありますが、今後の米中の貿易摩擦問題がわが国経済に与える影響や、2019年10月に予定されている消費税率引き上げの影響等が懸念されております。

このような環境のなか、当社グループでは、今後の世界経済やわが国経済の変化を先取りして、事業の転換を図っていくことが不可欠であるとの認識の下、特に大きな経済成長が今後も期待できるアジア地域において事業を拡大するとともに、そのネットワーク化によるシナジー効果が最大限に発揮できる事業展開を図るなど、更なる経営基盤強化と持続的な成長の実現に向けた取り組みを行っております。当第1四半期連結累計期間においても、銀行業を中心とした持続的な利益拡大を目指して、日本国内外において、積極的に企業価値の向上や事業基盤の強化等に取り組んでまいりました。

 

a.日本での事業展開について

株式会社KeyHolder(以下、「キーホルダー」及び傘下の子会社を総称して「キーホルダーグループ」という。)においては、積極的なM&Aの実施による機動的な事業再編やキーホルダーグループ全体の経営資源の最適配分を図るため、2019年4月に、広告企画開発業務を行う株式会社allfuz(以下、「オルファス」という。)及び映像制作業務を行うフーリンラージ株式会社(2019年8月1日商号変更、新商号:株式会社UNITED PRODUCTIONS、以下、「フーリンラージ」という。)を取得いたしました。また、2019年5月に、オルファスが株式会社KeyStudio(以下、「KS」という。)と、フーリンラージが株式会社KeyProduction(以下、「KP」という。)とそれぞれ子会社間における吸収合併契約を締結し、さらに2019年6月には、フーリンラージが民事再生手続中のイメージフィールド株式会社の映像制作業務について、裁判所の許可が得られることを条件として譲受けを行うことを決議し、事業譲渡契約を締結いたしました。

また、前連結会計年度に、当社及び株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)とキーホルダーがそれぞれSAMURAI&J PARTNERS株式会社(以下、傘下の子会社を総称して「SAMURAIグループ」という。)と業務提携を行っておりますが、2019年5月には日本保証の債務保証を組み込んだ商品をSAMURAIグループのクラウドファンディングサイト「SAMURAI」にて共同で組成し即日完売となるなど順調にスタートしており、今後も両社グループの企業価値の向上に努めてまいります。

 

b.海外での事業展開について

当社グループは、成長戦略の一環として、主に東南アジアにフォーカスした事業の拡大を目指して、銀行業及びファイナンス事業を中心に積極的にM&Aを行っており、これまで当社グループが日本、韓国そしてインドネシアで培ってきた、特にリテール分野での金融事業のノウハウを対象国における金融事業に活かせるものと考えております。

2018年5月にANZ Funds Pty Ltd.との間で発行済株式の55%の株式取得に関する株式譲渡契約を締結しておりましたカンボジアの商業銀行であるANZ Royal Bank(Cambodia)Ltd.につきましては、現在、同行と協力しつつ、新しいITプラットフォームの構築や関連する行員のトレーニング、当社の下での事業運営に向けた各種継承・移管作業を行っております。当社では、顧客サービスに支障を来すことのないように万全な準備を行っていることから、クロージングは第2四半期連結会計期間中となる予定です。

 

c.その他

当社は、当社グループの営業収益の半分以上を海外子会社にて獲得しております。今後も海外を中心に事業展開を進めていくなかで、ほとんどの海外子会社の決算期である毎年12月31日に決算期をそろえることが、更なるグローバルな事業の一体運営を推進し、さらに経営情報の適時・適切な開示による経営の透明化がより一層図られるものと考えており、2019年6月26日に開催された定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、当社の決算期の末日を毎年12月31日に変更いたしました。

 

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における営業収益は18,279百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は481百万円(前年同期比40.4%減)となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期損失は、前第1四半期連結累計期間に為替差益を計上したことに比べ減少したこと等により160百万円(前年同期は1,492百万円の親会社の所有者に帰属する四半期利益)となりました。

なお、前第3四半期連結会計期間において、当社グループが保有するハイライツ・エンタテインメント株式会社の全株式を譲渡いたしました。そのため、当該事業について非継続事業として分類し、それに伴い、比較年度の「営業収益」及び「営業利益」につきましては、非継続事業を差し引いた継続事業から生じた金額を表示しております。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金控除前の残高で記載しております。

(日本金融事業)

信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、クレジット・信販業務につきましては、Jトラストカード株式会社が、そして、その他の金融業務につきましては、日本保証が行っております。

債務保証残高は、無担保貸付に対する保証では18,055百万円(前年同期比4.6%増)、有担保貸付に対する保証では賃貸住宅ローン保証が増加したことにより190,866百万円(前年同期比34.0%増)となり、債務保証残高の合計では208,922百万円(前年同期比30.8%増)となりました。また、買取債権残高は14,676百万円(前年同期比10.7%増)、割賦立替金残高は2,823百万円(前年同期比15.9%増)、商業手形は2,127百万円(前年同期比153.3%増)、営業貸付金は2,925百万円(前年同期比22.6%増)とそれぞれ増加いたしました。

営業収益は保証料収益や債権回収における利息収益が堅調に推移したことからほぼ前年同期並みの2,345百万円(前年同期比1.1%減)、セグメント利益は貸倒引当金繰入額の減少により1,078百万円(前年同期比11.1%増)となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国において、JT親愛貯蓄銀行株式会社及びJT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、JTキャピタル株式会社が割賦業務及びリース業務を行っております。また、TA資産管理貸付株式会社がNPL債権(Non-Performing Loan:不良債権)の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。

銀行業における貸出金は、規制強化により残高が伸び悩んだうえ、債権回収や債権売却等により減少した一方で、新規貸付が一定の条件の下で総量規制対象外となる中金利帯の貸付を中心に増加したことからほぼ前年同期並みの271,947百万円(前年同期比1.3%減)となりました。買取債権残高は積極的な債権買取により増加し3,144百万円(前年同期比27.4%増)となりました。また、営業貸付金は債権回収やNPL債権売却により減少し58,392百万円(前年同期比4.3%減)となりました。

営業収益は中金利帯の貸付が増加したことによる期中平均金利の低下に伴い利息収益が減少したこと等により9,777百万円(前年同期比3.9%減)となりましたが、セグメント利益は債権回収実績率の見直しに伴い貸倒引当金繰入額が減少したこと等により2,548百万円(前年同期比74.7%増)となりました。

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいて、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)が銀行業務を行っております。また、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIAが債権回収業務を、PT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)が自動車、農機具等のファイナンス業務を行っております。

銀行業における貸出金は、前連結会計年度にJトラスト銀行インドネシアにおいて不良債権を一括して処理したこと等により53,794百万円(前年同期比42.3%減)、買取債権残高は22,080百万円(前年同期は849百万円)となりました。また、前第3四半期連結会計期間にJTOの連結取り込みを行ったことにより営業貸付金は4,877百万円(前年同期は零)となりました。

営業収益はJトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金の減少に伴い利息収益が減少したこと等により2,726百万円(前年同期比13.2%減)となりました。また、セグメント損失はJトラスト銀行インドネシアにおいて、フォークローズドアセット評価損(差押え担保資産の評価損)を計上したことや、新たに連結取り込みを行ったJTOが損失となったこと等により1,889百万円(前年同期は783百万円のセグメント損失)となりました。

 

(総合エンターテインメント事業)

総合エンターテインメント事業につきましては、オルファスが広告企画開発業務を、KSがライブ・エンターテインメント業務を、フーリンラージ及びKPが映像制作業務を、株式会社FA Projectがエンターテインメントコンテンツの企画・開発・制作業務を、株式会社SKE(2019年7月1日商号変更、新商号:株式会社ゼスト)が芸能プロダクション運営業務を行っております。

営業収益は1,712百万円(前年同期は5百万円)、セグメント利益は39百万円(前年同期は13百万円のセグメント損失)となりました。なお、前年同期はKSが業務を開始した2018年6月8日以降の実績であります。

 

(不動産事業)

不動産事業につきましては、主にキーノート株式会社(以下、「キーノート」という。)が、不動産アセット業務につきましてはキーホルダーが行っております。

営業収益は1,334百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント損失は21百万円(前年同期は11百万円のセグメント利益)となりました。

 

(投資事業)

投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.が投資事業及び投資先の経営支援を行っております。

営業収益は272百万円(前年同期比15.3%減)、セグメント損失は510百万円(前年同期は186百万円のセグメント利益)となりました。

 

(その他の事業)

その他の事業につきましては、主にJトラストシステム株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。また、キーノートが商業施設建築事業を行っております。

営業収益は237百万円(前年同期比28.5%減)、セグメント損失は155百万円(前年同期は19百万円のセグメント損失)となりました。

 

(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ44,371百万円減少し624,006百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が27,348百万円、銀行業における貸出金が14,873百万円それぞれ減少したこと等により減少したものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ43,326百万円減少し514,323百万円となりました。これは主に、銀行業における預金が45,894百万円減少したこと等により減少したものであります。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ1,044百万円減少し109,682百万円となりました。これは主に、海外子会社等の換算差額等の減少によりその他の資本の構成要素が2,066百万円減少したこと等により減少したものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ27,348百万円減少し、59,801百万円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は、24,591百万円(前年同期は4,198百万円の資金の減少)となりました。これは主に、銀行業における預金の減少額が29,354百万円と資金が減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の増加は、404百万円(前年同期比87.1%減)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の売却による収入20,140百万円が、銀行業における有価証券の取得による支出17,461百万円を上回ったことにより資金が増加したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、563百万円(前年同期は550百万円の資金の減少)となりました。これは主に、社債の発行・償還に係る純増額が2,858百万円と資金が増加した一方で、長期借入金に係る純減額が1,507百万円、短期社債の純減額が1,750百万円とそれぞれ資金が減少したことによるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。