第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループでは、今後の世界経済やわが国経済の変化を先取りして、事業の転換を図っていくことが不可欠であるとの認識の下、特に、大きな経済成長が今後とも期待できるアジア地域において、事業を拡大するとともに、そのネットワーク化によるシナジー効果が最大限に発揮されるよう事業展開を図っていくことを今後の主要な課題としております。

今後も更なる経営基盤強化と持続的な成長を図るため、その実現に向けた取組みを行ってまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2020年3月27日)において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業体を目指す」のビジョンのもと、景気動向に業績が左右されない銀行業、債権買取回収事業を中核とする総合金融サービスを目指してまいります。収益モデルにつきましては、特に韓国に代表されるように規制の影響が少なからずある中で、各国の規制の変更に柔軟に対応しつつ、持続的に事業拡大が望める銀行業からの利益貢献を中心とすることにより利益確保を図ってまいります。また、経済成長を遂げる東南アジアにおいてリテールファイナンスを制覇することを目標に掲げ、銀行業及びデポジット(預金)のとれるファイナンス事業を中心に積極的にM&Aを行ってまいります。さらには、コンプライアンスやガバナンスを第一に考えた経営を機軸におき、お客様に付加価値の高い金融サービスを提供するなど地域とともに共存共栄で発展していく企業体を目指してまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

日本金融事業

信用保証業務では、既存の債務保証残高からの安定的な保証料収入をベースとして、海外不動産担保ローン等の不動産担保ローンやリバースモーゲージ型商品に対する保証事業、クラウドファンディングを活用した保証事業等を中心とした事業を展開してまいります。アパートローン保証につきましては、サブリース案件など不動産業界で起きた問題を契機に新規実行は急激に減少し、今後、保証残高の増加は見込めない状況にありますが、アパートローンの保証残高は2019年12月末で157,883百万円と積みあがっており、今後も保証料収入は安定的に計上される予定です。また、実行済みのアパートローン保証の主な投資主体と投資目的は、サラリーマン投資家によるアパート投資であり、立地条件や利回りにこだわるため、必然的に、東京・大阪・名古屋・福岡を中心とする大都市圏限定で、駅徒歩圏内、新築案件が多くなっており、入居率は約99%(2019年12月現在)と高く、現在まで保証履行も延滞もほとんど無い状態で推移しています。海外不動産担保ローンに対する保証は米国ハワイ州を中心とする不動産の購入者に対して銀行が円で融資を行い、その融資金額に対して保証するものです。現在は株式会社西京銀行、株式会社SBJ銀行、株式会社東京スター銀行及び株式会社香川銀行の4行と提携しておりますが、対象者は富裕層が多く、他の金融機関からも本商品に対する取扱の要望が多いことから、お客様にとってメリットがあれば、提携先を増やすことについて検討してまいります。リバースモーゲージ型商品等の保証は、昨今の高齢者世帯が増加し、老後の安定した生活の困難さが社会問題化する中、解決策の一つとして注目されているもので、当社グループでは電鉄系不動産会社、地域金融機関等との連携による地域経済活性化を進め、対象となる案件の発掘に努めてまいります。また、クラウドファンディングを活用した保証事業につきましても、業務提携先であるSAMURAI&J PARTNERS株式会社グループのクラウドファンディングサイト「SAMURAI」や、その他クラウドファンディング業者との提携を通じて、債務保証を組み込んだファンドの共同組成に取り組んでまいります。

債権回収業務では、全体の市場規模が縮小する中、信販リース部門の市場は増加が続いており、キャッシュレス決済が今後進んでいけば、市場に出回る債権もさらに増えるものと考えております。ネット系のカード会社などは、自社で回収しようというビジネスモデルではないため、当社グループが当該債権を買取ることによってアセットの増加を図ってまいります。今後も当社グループの高い回収力をバックに高い値付けをすることにより安定的・継続的な仕入れを実現し事業拡大を図ってまいります。

 

韓国及びモンゴル金融事業

韓国においては、毎年のように規制強化が繰り返されており、貯蓄銀行業においては、個人信用貸付の総量規制が2020年度も継続される見込みであります。また、追加的緩和策として総量規制外とされた中金利商品の条件についても、2019年は、平均金利16%、1件でも19.5%を超える債権がないことが条件とされましたが、2020年度はより厳しい条件となることも予想されます。また、貸倒引当率の段階的引き上げ(3年連続実施中)や預貸率規制の段階的施行も決定しています。さらに法定最高金利は2018年2月に24.0%に引き下げられましたが、現大統領が法定最高金利の20%までの引き下げを公約としていることから任期中にもう一段の引き下げの可能性もあります。キャピタル業においても、貸付業務営為比率規制(30%ルール)における規制対象が、個人信用貸付のほか貸付業者に対する貸付も含む内容への規制強化が継続中です。さらに、昨今、日韓関係の悪化が伝えられていますが、現在のところ事業への影響についてはほとんど無く、今後も動向を見守っていきたいと考えています。

このような規制強化の中、韓国4社(韓国金融グループ)では目標として緩やかな成長をかかげ「量の成長」から「質の成長」を目指し、バランスの取れたRisk-Returnを目標に一定の資産規模を維持し、資産内容の質的な向上を追求してまいります。そのため個人信用貸付顧客の質的向上については、他社に先立ち中金利商品を主力として、徹底した顧客属性分析によりTargetを定め、Target顧客との安定的な関係を維持して行くための手法(Retentionマーケティング)を強化してまいります。また、Fintechを活用した審査システムを導入し、個人信用貸付の審査時間と費用を削減、継続的な審査基準のアップデートを行ってまいります。また、審査の基本に徹し、資金の必要性、担保の流動性を重視してまいります。さらに債権回収システムの強化にも努め、人員拡充や教育など量的拡大はもちろん、事前モニタリングや法的措置など能動的な債権回収活動を職員各人に意識付けてまいります。

現在の韓国のNPL市場は価格高騰により競争が激しく利鞘の確保は難しい状況にあります。そのため、債権回収業においては、NPL市場の価格が高騰している機会をとらえ、NPL債権の売却益を計上することができましたが、今後、新たな債権の購入のタイミングや、韓国で培った高い回収力と遵法性を背景に市場としては未成熟な東南アジア市場への進出などを模索してまいります。

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいては、2020年度は安定したインフレ率と順調な雇用・所得環境に支えられ、民間消費は底堅く推移するものと思われます。銀行業界でも、インドネシア金融監督庁が、商業銀行の貸付成長率について2019年度は8%~10%になるとの予想に対し、2020年度は9.5%とする目標を示しています。また、銀行業界ではデジタル化への適応が課題となっており、今後、Fintech企業との提携拡大などが予想されます。

2020年1月8日からインドネシア証券取引所でPT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)の株式取引が再開されました。これにより銀行の再生を広くアピールできるとともに、将来的には社会における信用度が格段に向上していくものと思われます。同行ではNPL債権(不良債権)の処理に伴い銀行業における貸出金残高が減少しておりましたが、今後は増加に転じPT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)とのジョイントファイナンスを中心に貸出を強化していく予定であります。また、高金利の定期預金の削減やモバイルバンキングの稼働による低コスト預金の増加を見込んでおり、貸出の増加とCOF(調達金利)の低下により徐々にNIM(純利鞘)は改善される見込みであります。さらに、外国為替取引等フロー収入の強化を図るなど収益体制の改善を図ってまいります。また、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIAではJトラスト銀行インドネシアから移転されたNPL債権について、回収人員や法的回収人員(弁護士資格又は弁護士試験の合格者)の増員、鑑定評価士の採用等を行い、回収金額の最大化に向け尽力することにより、業績を回復させ債務超過を解消すべく取り組んでまいります。さらにJTOでも、営業貸出金残高の増加に向けて、Jトラスト銀行インドネシアのバックファイナンスを背景に中古車ローンや農機具ローン以外の新商品や、営業拠点、ディーラーネットワークの拡大等、独自性を活かしたビジネスの展開を図ってまいります。このように銀行、債権回収会社、ファイナンスカンパニーの三位一体の事業セグメントが構築され、幅広いエリアにおける多様なニーズに応えられる体制が整ったことから、今後は、効果的なマーケティング戦略を展開し、グループのネットワークを活かした付加価値の高い金融サービスを提供することにより事業基盤の強化を図ってまいります。

さらに、当社グループでは経済成長を遂げる東南アジアにおいてリテール・ファイナンスを制覇することを目標に、当連結会計年度にカンボジアのJ Trust Royal Bank Ltd.( 旧 ANZ Royal Bank (Cambodia) Ltd.

(ANZR銀行))の株式を取得し連結子会社といたしました。今後は、ANZR銀行当時のカンボジア国内の上位1%の企業と人口5%の富裕層を顧客対象とする戦略から、ターゲット市場を、市場規模が大きく、潜在成長力の大きい顧客層まで裾野を拡げていくリテール戦略に変更し事業規模の拡大を図ってまいります。グループイン以降、貸出金残高は、優良企業向け貸付を中心に順調に増加しておりますが、預金残高が対応していないことが課題となっております。今後、貸出金の中堅企業への展開や、各種キャンペーンの実施や預金レートの見直し等による預金残高の増加を図ってまいります。

 

(総合エンターテインメント事業)

ライブ・エンターテインメント業務につきましては、所属するアーティスト・モデル・女優・タレント・スポーツ選手などの様々な活動を通して、多くのファンの皆様にご支援いただけるプロダクション運営を行ってまいります。また、養成スクールの運営及びスカウティング活動などにより、新たな新人の発掘・育成を行い、事業規模の拡大及び早期収益化に向けて、さらに取り組みを強化してまいります。

カラーコンタクトレンズ業務につきましては、協力企業との連携を図りつつプロモーション活動も展開するなど、引き続き販売強化に努めてまいります。

デジタル・コンテンツ業務につきましては、引き続きスマートフォン向けのゲームアプリの企画・管理・運営やプロモーションに関わる支援のほか、今後創出する自社IPコンテンツを活かしたスマホアプリの開発や支援にも積極的に取り組むことで、更なる事業規模の拡大に努めてまいります。

映像制作業務は、大規模な組織再編により社員が400名を超える独立系の映像制作会社として業界トップクラスの規模となりました。今後は、現在の主流であるテレビ局から依頼される番組制作を継続しながらも、より主体的にゼロから企画の立案、コンテンツの制作、さらには納品まで行える体制の構築を目指します。

広告代理店業務につきましては、大手コンビニエンスストアチェーンや有名アーティストなどとのタイアップにより、イベントの企画・提案・開発のほか、企画に基づく商品企画のマネタイズなど強みを活かした積極的な営業戦略によって、事業規模の拡大に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、業績に影響を及ぼしうる要因の全てを網羅するものではありません。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めてまいる所存であります。

本項におきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2020年3月27日)において判断したものであります。

 

(1)法的規制等に関するリスクについて

① 銀行業務に関連する業務規制について

当社グループは、韓国の貯蓄銀行業務において、「貯蓄銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。また、インドネシア及びカンボジアの銀行業務においても「銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。

当社グループではコンプライアンスの精神のもと業務を行っておりますが、万が一、法令に抵触する行為が発生し、業務の全部又は一部停止等の行政処分を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、韓国において、「貸付業などの登録および金融利用者保護に関する法律」の改正法律が2018年2月8日に施行され、これを受け同日より法定最高金利の水準が年24.0%に引き下げられ、新規に締結、更新、延長される貸付契約に対し適用されました。

当社グループでは、韓国法定最高金利の段階的引き下げについては、あらかじめ想定の範囲内で対処してまいりましたが、今後、想定以上の引き下げが決定された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 貸金業法の業務規制について

2007年12月に改正・施行された「貸金業法」に基づき、行為規制の強化、業務改善命令の導入、強力な自主規制機関として日本貸金業協会の設立等が実施され、2010年6月より、上限金利引下げ、総量規制の導入等が行われております。当社グループは、日本貸金業協会作成の貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則において定められた過剰貸付防止等の規定に基づき、与信の厳格化に努めております。今後、各種規制がさらに強化された場合、利益の減少や新たな規制への対応コストの増加など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)の業務規制について

当社グループは、債権回収業務において、「サービサー法」に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 割賦販売法の業務規制について

当社グループは、クレジットカード事業(包括クレジット)・信販業務(個別クレジット)において「割賦販売法」に基づく各種規制を受けております。同法は2018年6月に一部改正された「改正割賦販売法」が施行されました。加盟店管理の強化、クレジットカード情報の適切な管理、Fintechの更なる参入を見据えた環境整備のため、「クレジットカード番号等の適切な管理及び不正利用防止の義務」「アクワイアラー、決済代行事業者の登録制」「加盟店調査等の義務」「事業者に対する改善命令、登録の取消し等」「書面交付義務の緩和」「営業保証金の供託規定の削除」「認定割賦販売協会の業務等」「特定商取引法改正の対応措置」が定められました。

また、「犯罪収益移転防止法」の適用も受けており、同法の定める取引時確認及び疑わしい取引の届出を遵守した業務運営を確保する必要があります。

当社グループでは、法令を遵守するために、コンプライアンス態勢の整備に取り組んでおりますが、万一法令に抵触する行為があった場合には、当局から法令による処分(業務改善命令、業務の一部又は全部の停止命令、登録の取消など)を受ける可能性があり、その場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

個別クレジットの提携先は「特定商取引に関する法律」の適用を受ける取引類型である「特定継続的役務提供」が大半であります。当社グループは直接的に同法の適用を受けませんが、提携先が同法に抵触するような方法で商品販売や役務提供を行った場合、これに関連して当社グループと消費者との間で成立した契約等にも深刻な影響が生じる可能性があります。

⑤ 宅建業法の業務規制について

当社グループは、不動産事業において「宅建業法」をはじめとする関連法令に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 総合エンターテインメント事業に関連する法令及び条例等について

(ライブ・エンターテインメント部門)

当社グループが運営するライブ・エンターテインメント部門における施設運営は「興行場法」及び関連法令による規制を受けております。当社グループは、同法及び関連法令の規制を遵守しつつ運営を行っておりますが、新たな法令の制定、同法及び関連法令の規制内容の変更などがなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(映像制作部門)

当社グループが運営する映像制作部門は、在京キー局複数社と取引を行っております。取引先である在京キー局は、放送事業を行うにあたって放送法・電波法などの法令による規制を受けており、認定放送持株会社の資産に関する基準など放送法で定める要件を満たさない場合、総務大臣から免許や認定の取り消しを受けるリスクがあります。また、新たな法令の制定、同法及び関連法令の規制内容の変更などがなされたことにより、在京キー局の業績や動向に影響を及ぼした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(芸能プロダクション部門)

当社グループが行う芸能プロダクション部門は、アーティストの楽曲などに紐づく著作権や当該本人等の肖像権のほか、契約等によって取り決めのある各種知的財産権の権利物を扱っております。こうした権利物を扱う場合には、権利関係の事前調査や顧問弁護士等への相談を徹底し、第三者の知的財産権等の権利侵害が発生しないように努めておりますが、第三者の権利を侵害してしまう可能性や、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性があります。このような場合、損害賠償等に係る訴訟に発展する可能性もあり、当社グループの業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

(カラーコンタクトレンズ部門

当社グループが企画・開発・販売するカラーコンタクトレンズは、医薬品医療機器等法において「高度管理医療機器」に指定され、医療機器製造販売業や高度管理医療機器販売業のほか、医療機器製造業の分類によって行政機関への届出により、許認可及び登録が必要となります。当社グループでは同法に基づく規制に従い、高度管理医療機器販売業の許可を取得して各種規制に抵触しないよう事業を展開しておりますが、法令に抵触するような事態が発生した場合、許可を取り消される可能性があります。また、関連法令の改正や規制強化により、当社グループの対応が遅れた場合や、既製品を回収せざるをえない事態が発生した場合など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 個人情報保護法について

当社グループは、2005年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」における個人情報取扱事業者に該当しております。当社グループにおいては、個人情報取扱い及び情報管理等に関する「個人情報保護方針」を定め、個人情報漏洩を未然に防ぐための規程並びに社内体制の整備を図っております。これに基づき個人情報の取扱いに関する社員教育の徹底や、個人情報へのアクセス管理、セキュリティシステムの改善など、内部の管理体制について強化しております。

また、当社グループでは、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者に対して認定される「プライバシーマーク」等の取得を通じて、お客様に一層の安心と継続的なサービスの提供が可能となるよう、さらに日々業務の遂行に努めております。

しかしながら、万が一不測の事態により、個人情報の漏洩又は個人情報保護法等に違反した場合には、同法による制裁を受けるだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)信用リスクについて

① 貸出債権の貸倒リスクについて

当社グループは、貸出金等の債権について、劣化に対する予防策やリスク管理を強化する等、信用リスクに対して様々な対策を講じております。

当社グループは、今後も貸出金等の信用リスクのある金融商品のリスク管理には十分留意してまいりますが、国内外の経済情勢並びに金融情勢の大幅な変化等により債務者等の状況が悪化し、報告日において著しい信用リスクの増加や信用毀損が生じた場合や、会計基準の変更等により、貸倒引当金が増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 売掛債権の貸倒リスクについて

当社グループは、取引先に対する売掛債権など信用リスクのある債権を有しております。

当社グループでは債権回収リスクに留意し、債権保全の強化、与信管理体制の強化を推進しておりますが、取引先の売上動向によっては売掛債権の貸倒リスクが高まる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 転貸収入債権の貸倒リスクについて

当社グループは、保有不動産のテナントリーシング及び賃借物件の転貸において、債権回収リスクに留意し、債権保全のため、与信管理体制の強化を推進しておりますが、転貸先の業績状況によっては転貸収入債権の貸倒リスクが高まる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替リスクについて

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替相場の変動リスクに晒されております。海外子会社においては、売上、費用、資産等を連結財務諸表の作成時に円換算するため、換算時の為替相場が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)ビジネスリスクについて

① 業務拡大のリスクについて

当社グループでは、事業再編や当社グループが展開する金融事業との相乗効果が見込まれる事業へ国内外問わず積極的に業務を拡大しておりますが、事前に十分な分析・調査等を実施したにもかかわらず、これらの事業再編・業務拡大等がもたらす影響について、想定したビジネス戦略が有効に機能せず、戦略自体の変更を余儀なくされるなど、当社グループが予め想定しなかった結果が生じる可能性も否定できないことにより、以下のようなリスクや課題が存在します。

・新たなビジネス戦略が想定どおり機能するとは限らず、収益があがらないこと。

・新たなビジネスを統轄・管理・遂行する能力を持った人材を確保し、育成していかなければならないこと。

・新たな事業に取り組むに当たり、法的及びその他のリスクに直面する可能性があること、またその管轄当局から指導を受ける可能性があること。

また、上記以外にも業務拡大について、当社グループがかつて経験したことがない、また経験の乏しいリスクや課題に直面する可能性もあります。このような事象に適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 業務提携先のリスクについて

当社グループは、国内において複数の金融機関等と信用保証業務等において業務提携を行っております。また、東南アジアにおいても財閥グループ系・銀行系若しくは日系を中心とした協力先企業と提携し事業展開を行っております。当社グループ又は業務提携先の業績が悪化した場合、業務提携先の事業に関わる法制度の変更により事業の安定性が損なわれた場合、業務提携先との合弁事業や提携事業が期待した業績を達成できなかった場合、又は提携に関して予め想定しなかった事象が生じた場合など、合弁事業又は提携事業が順調に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 不動産事業に関するリスクについて

当社グループは、不動産事業において、収益不動産の取得・売却、保有並びに保有時テナントリーシング、対個人向けの一戸建分譲を行っております。景気動向、金利動向、地価動向や税制改正といった外的要因により、賃借人あるいは購買者の需要動向が左右されるため、賃借・購買需要の極端な変動があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、不動産事業における戸建住宅の販売においては、物件の引渡し時が売上の計上時期となるため、天災やその他の予想し得ない事象による工期の遅延等、不測の事態により引渡し時期に大幅な遅れが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、日本金融事業において、不動産担保貸付及び不動産担保貸付に対する信用保証業務を行っており、不動産担保貸付及び不動産担保貸付に対する信用保証業務における不動産の担保価値が毀損し貸倒引当金の設定額に影響するなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 総合エンターテインメント事業に関するリスクについて

(ライブ・エンターテインメント部門)

ライブ・イベント施設「KeyStudio」及び「SKE48劇場」における賃貸人の方針変更による賃借期間期限前の解約や賃貸人の倒産、同業他社のみならず他の余暇産業業種との競合による来店客数の低下及び売上単価の低下、社会情勢の変化に伴う個人消費の抑制心理の発生及び自然災害や疫病等による需要の縮小があった場合、更にはライブ・イベントの企画の突然の仕様変更、イベント主催者側の広告費の削減や広告代理店の変更、ライブ・イベントの実施期間及び売上時期の変更等による予算変動があった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

映像制作部門

広告主である企業からの広告収入が当該部門の収入源である在京キー局の番組制作費に影響を及ぼすことから、広告収入が企業の業績や背景となる国内景気の変動により増減した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。またメディアの多様化により映像コンテンツへの接触機会がますます拡大した場合、テレビ放送の媒体価値が相対的に低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(芸能プロダクション部門)

当社グループでは、コンテンツホルダーとして保有するアーティストやタレント等についてマネージメント業務を行う場合には、基本的に専属契約を締結し、長期的なマネージメントを行うことを前提としておりますが、アーティストやタレントとの専属契約が更新に至らなかった場合や取引先との契約違反等によるトラブルが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該部門は基本的に人気の上昇や低迷のほか、ヒット商品の有無等の影響を受け易いビジネスモデルであり、消費者ニーズの変化などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、コンサート等の観客動員数や、CDやDVD、グッズなどの売上が想定を下回った場合、その他、各種メディアへの出演に関しても、当社グループの意思に反して、各種メディアの都合によって出演契約の取り止めがあった場合や放送の延期、中止などがあった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「Twitter」「Facebook」「Instagram」等の、いわゆるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の取り扱いに関するガイドラインを作成し、所属するアーティスト、タレント及び従業員への社内啓蒙を行っておりますが、SNS上では、アーティストが発信した情報や当社の情報等が真意に関わらずネガティブな情報として拡散される可能性があり、その場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(デジタルコンテンツ部門)

当社グループでは、IPコンテンツを利用したモバイルコンテンツゲームアプリを展開しております。インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われておりますが、新技術に対する対応が遅れた場合には競争力が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、何らかの要因によりユーザーニーズの的確な把握ができない場合や、ニーズに対応するコンテンツの提供ができない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、AndroidやiOSといったOS(オペレーティングシステム)を搭載したスマートフォン等のモバイル端末向けのデジタルコンテンツを、Apple Inc.及びGoogle Inc.が提供しているプラットフォームを用いて展開しておりますが、何らかの事由によりサービスが中止若しくは制限された場合や、その対応に多大な支出が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

カラーコンタクトレンズ部門

当社グループではカラーコンタクトレンズの販売に際し、厳しい品質管理基準を設けているほか、販売を行う各小売事業主に対しても様々な安全基準に準拠するよう要請した上で、企画、開発、販売を行っております。しかしながら、将来にわたって製品の品質が保証されているものではないため、何らかの不備が原因で訴訟等の事態に発展した場合、損害賠償や社会的信頼の喪失等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(広告代理店部門)

当該部門の収入源は、主に広告主である国内企業からの支出によるもので構成されており、企業の業績やその背景となる国内景気の変動により増減した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に広告媒体の構造変化に適切に対応できない場合や、広告主の都合等により継続的な取引関係に変更が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該部門は、大手広告代理店を中心とした競争に加え、海外広告代理店の日本市場への参入など、市場環境は常に変化しております。当社グループでは、当社グループ独自のノウハウや各取引先の協力による専門的な広告手法を得意としており、他社との差別化を図っておりますが、同様の広告手法を行う新規参入企業の台頭や、市場の更なる競争の激化などに晒された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 投資事業におけるリスクについて

当社グループは、経営戦略上、今後も大きな経済成長が期待できるアジア地域において積極的にM&Aを推進し、事業基盤の拡大を図っていくため、新会社の設立や既存の会社の買収等の投資を行っており、今後も行い続ける予定です。しかしながら、当社グループが想定する時期若しくは方法により投資を回収できないなど、これらの投資から期待どおりの成果を上げられない可能性があります。また、当社グループは、投資事業において事業のシナジー性、商品力やサービス力などを総合的に判断した後、投資先を選定しておりますが、これは国内外の金融市場に加えて、政治・産業、風評等の動向に大きく影響を受けることが考えられます。これらの外部要因により投資環境が悪化することによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ その他の事業に関するリスクについて

当社グループは、韓国における貯蓄銀行業務やキャピタル業務、インドネシア及びカンボジアにおける銀行業務、インドネシアにおけるマルチファイナンス業務、国内における信用保証業務や債権回収業務、さらにはクレジット業務やシステム関連業務など幅広い事業を展開しております。これらの事業には様々な不確実性が存在するため、今後、想定を超えるリスクが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ のれんの減損リスクについて

当社グループは、連結財務諸表について国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)を適用しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準とは異なり、のれんの定額償却は不要となりますが、一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。また、日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSではのれんの償却が行われないため、減損リスクは将来にわたり残り続けることになることから、減損処理を行った際の損益に与える影響は大きなものとなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 訴訟等のリスクについて

当社グループでは、訴訟等のリスクを回避するために、重要な契約書の作成等に当たりましては、弁護士等の専門家からの助言を得ながら、リスクの最小化を図っております。

また、当社グループは国内のみならず、韓国、モンゴル、東南アジアにおいても事業展開しており、各地域ごとの弁護士等の専門家と連携を密にとりながら、リスクの最小化を図っております。

しかしながら、将来において法令違反や不完全な契約締結といった法律上の問題を原因とした重要な訴訟等が発生した場合や、各地域ごとの裁判制度等の違いや手続きについて見通しがつきにくいため、通常の想定を超えた不利益な判決や金額の支払いが命じられた場合、さらに現在係争中の重要な事案で敗訴となった場合等において、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5資金調達に関するリスクについて

当社グループの銀行等からの借入金につきましては、変動金利の借入金も含まれております。当社グループは、資金調達の多様化を図っておりますが、金融情勢の変化による調達コストの上昇や資金調達そのものが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)経済環境・外部環境に関するリスクについて

① 競争に関するリスクについて

当社グループの主要事業である金融業界は、金融業界再編に伴う合併、業務提携による異業種からの新規参入、優良顧客層への営業力強化などにより、顧客獲得競争が一層激化する可能性があります。このような事業環境において、優位な競争力を得られない場合に、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

総合エンターテインメント業界は、当社グループと類似のサービスを提供している企業や新規参入による競争が激化しております。当社グループでは市場内における他社との差別化を図っておりますが、新規参入企業の台頭や、市場の更なる競争の激化などに晒された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

不動産業界は、大手企業を含む多数の事業者が存在しております。不動産業の中でも不動産流通業は、多額の資本を必要としないことから、一般的に参入障壁が低いと言われており、競争は大変厳しいものとなっております。また今後においても、更なる競争の激化に直面するものと考えられます。当社グループには、優れた人材や独自の営業システムが存在すると考える一方で、将来においては競合他社の台頭等により、現在の優位な競争力が得られない場合に、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、商業施設向け設計・施工業務において、遊技場やカラオケ店、飲食店等の内外装工事を主として受注しておりますが、内外装工事は業者数が多いことから受注単価の変動が激しく、受注競争も激しくなってきており、工事受注の獲得に支障をきたす可能性や、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 風評等に関するリスクについて

当社グループは、当社グループに損害を与えかねない風評等には十分留意しておりますが、風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題が発生した場合には、迅速かつ適切な対応を実施することでその損害を最小限度に止める体制を取っております。また、近年急速に広まっているソーシャルメディアに対しては、「ソーシャルメディアポリシー」及び「ソーシャルメディアガイドライン」を策定し、誹謗中傷や風評被害などソーシャルメディアの不適切な利用による当社グループ役職員と当社グループへの悪影響に対し防止に努めております。

しかしながら将来においては、必ずしも当社グループの責めによらない、またコントロールすることが困難な様々なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

このような事象が発生した場合、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 自然災害等に関するリスクについて

大規模な地震、津波、台風等の自然災害や、疫病の発生・蔓延等により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害及び疫病等に起因する社会的要請等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは大規模災害発生時のBCP(Business Continuity Plan)に基づく災害対策本部の設置や緊急連絡体制の整備など、社員啓蒙を含め、迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化しておりますが、想定を大きく超える災害が発生した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。

④ カントリーリスクについて

当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの在外会社につきましては、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、自然災害や疫病の発生、為替、その他の様々なカントリーリスクが存在しております。法律・規制の変更や、予期せぬ政治・経済の不安定化及びテロ・戦争・その他社会的混乱や大規模な自然災害等が実際に発生した場合、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、若しくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 増税による個人消費への影響について

当社グループは、一般消費者に対し、ライブ・イベント施設の運営や所属アーティストによるライブ・コンサートや各種イベントの実施、楽曲CD、DVD及び公式グッズの販売、スマホアプリの配信・運営、さらに戸建分譲住宅等の販売を行っております。今後の消費税増税、所得税率の引上げや社会保険料の負担増などによって、個人消費への抑制心理が働いた場合、消費マインドの冷え込み等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)オペレーショナルリスクについて

① 財務報告における内部統制について

「金融商品取引法」における開示制度拡充の一環として、2008年4月以降開始する事業年度より上場企業等に対し、内部統制の構築・評価とその開示を求める「内部統制報告制度」が導入されております。監査法人による内部統制監査の結果、当社グループ内の内部統制に開示すべき重要な不備等が指摘され、限定意見等が付された場合には、市場等からの当社に対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② コンプライアンスリスクについて

当社グループは、「金融商品取引法」「貸金業法」等の各種法令を遵守する必要があります。また、法令に限らず、社会の良識や常識といった社会規範や倫理観など広く社会のルールを遵守することが求められております。

当社グループはコンプライアンス体制の整備に努めておりますが、不祥事が発生した場合や社会規範が遵守されなかった場合には、罰則の適用や社会的信用の失墜などにより当社グループの営業に影響を及ぼすほか、市場等からの当社グループに対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生じる混乱、故障、その他の損害について

当社グループは、事業継続に重大な影響を及ぼす自然災害や火災、事故等の発生時に被害を最小限に留めることができるよう、コンピュータシステムのバックアップ体制を構築しております。しかしながら、想定を超える規模の地震、台風等の自然災害等が発生した場合には、営業の中断を余儀なくされる可能性があります。

また、当社グループは業務を適切に管理・運営するために内部及び外部の情報及び技術システムに依存しております。当社グループが使用するハードウェア及びソフトウェアは、人為的過誤、自然災害、停電、サイバー攻撃、テロ活動、コンピュータウイルス及びこれに類する事象、電話会社及びインターネットプロバイダー等の第三者からのサポートサービスの中断等によって悪影響を被る可能性があります。さらにこれら事由によりサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失や、当社グループのシステム自体への信頼性の低下及び損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。

④ 人材の育成及び確保について

当社グループでは、豊富な経験、各事業分野における高度な商品知識など専門性を持った人材を必要としております。当社グループでは教育・研修制度の充実、従来の年功序列型賃金体系の見直しや内部昇格制度の見直しを図るなど、優秀な人材の確保・育成に尽力しております。これにもかかわらず、重要な人材を十分に確保できない場合や、雇用している有用な人材が退職した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。

 少子化問題について

当社グループが展開する事業、特に総合エンターテインメント事業は、独自のノウハウに基づいた高効率な事業展開を行っておりますが、商圏人口や若年層人口の分布にも相応の相関を有しております。

このような背景から、今後、少子化問題が更に進行した場合、将来的に当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

なお、当連結会計年度は決算期変更により9ヶ月決算となっているため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、米国や欧州など先進国経済は堅調を維持するも、長期化する米中の貿易摩擦問題や減速傾向にある中国経済、英国のEU離脱問題、中東及び東アジアの不安定な情勢等、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。一方、わが国経済においては、堅調な企業業績や設備投資、雇用・所得環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調にありますが、今後の米中の貿易摩擦問題の進展や、2019年10月に実施された消費増税の影響等が懸念されております。

このような環境のなか、当社グループでは、今後の世界経済やわが国経済の変化を先取りして、事業の転換を図っていくことが不可欠であるとの認識の下、特に大きな経済成長が今後も期待できるアジア地域において事業を拡大するとともに、そのネットワーク化によるシナジー効果が最大限に発揮できる事業展開を図るなど、更なる経営基盤強化と持続的な成長の実現に向けた取り組みを行っております。当連結会計年度においても、銀行業を中心とした持続的な利益拡大を目指して、日本国内外において、積極的に企業価値の向上や事業基盤の強化等に取り組んでまいりました。

 

a.日本での事業展開について

前連結会計年度に、当社及び株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)と株式会社KeyHolder(以下、「キーホルダー」及び傘下の子会社を総称して「キーホルダーグループ」という。)がそれぞれSAMURAI&J PARTNERS株式会社(以下、傘下の子会社を総称して「SAMURAIグループ」という。)と業務提携を行っております。これにより、当社では2019年10月及び11月に、SAMURAIグループのクラウドファンディングサイト「SAMURAI」を通じた資金調達を実施し、日本保証でも2019年5月から債務保証を組み込んだファンドを共同で組成しクラウドファンディングを活用した信用保証業務を開始しております。また、日本保証は、2019年10月に子会社のパルティール債権回収株式会社とともにmaneoマーケット株式会社の信用回復に向けた業務提携を開始したほか、2019年12月には株式会社香川銀行と海外不動産担保ローンに対する保証取扱いを開始いたしました。

キーホルダーにおいては、積極的なM&Aの実施による機動的な事業再編やキーホルダーグループ全体の経営資源の最適配分を図っております。2019年4月に、主に広告企画開発業務を行う株式会社allfuz(以下、「オルファス」という。)及び映像制作業務を行うフーリンラージ株式会社(現 株式会社UNITED PRODUCTIONS、以下、「ユナイテッド・プロダクションズ」という。)を取得いたしました。また、2019年5月に、オルファスが株式会社KeyStudioと、ユナイテッド・プロダクションズが株式会社KeyProductionとそれぞれ子会社間における吸収合併契約を締結し、さらに2019年7月には、ユナイテッド・プロダクションズが事業再生に向けスポンサー支援を行っていたイメージフィールド株式会社の映像制作業務の譲受けを行いました。また、2019年10月には、キーホルダーが主にメディアで活躍するクリエーターやスタッフの人材派遣業務を行うワイゼンラージ株式会社の全株式を取得し、さらに2019年12月には株式会社角川春樹事務所と合弁で、イベントの企画・運営に加え、ファッション誌「Popteen」を中心とした専属モデル等の卒業後の活躍も視野に入れたマネジメントなどを行う株式会社ホールワールドメディアの設立を決議いたしました。

 

b.海外での事業展開について

当社グループは、成長戦略の一環として、主に東南アジアにフォーカスした事業の拡大を目指して、銀行業及びファイナンス事業を中心に積極的にM&Aを行っており、これまで当社グループが日本、韓国そしてインドネシアで培ってきた、特にリテール分野での金融事業のノウハウを対象国における金融事業に活かせるものと考えております。

2019年8月、当社はカンボジアの商業銀行であるANZ Royal Bank(Cambodia)Ltd.(現 J Trust Royal Bank Ltd. 以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)につきまして、ANZ Funds Pty Ltd.から発行済株式の55%の株式を取得し連結子会社といたしました。今後、これまでの事業の一層の成長を図りつつ、リテール戦略を革新し、ターゲット市場を、市場規模が大きく、潜在成長力の大きいセグメントまで拡大することを目指しております。また、Jトラストロイヤル銀行の豊富な多国籍顧客基盤、当社グループの高い債権回収ノウハウ、新商品開発力や日系企業のネットワークを活用し、更なる事業拡大を図りたいと考えております。

 

c.その他

当社は、当社グループの営業収益の半分以上を海外子会社にて獲得しております。今後も海外を中心に事業展開を進めていくなかで、ほとんどの海外子会社の決算期である毎年12月31日に決算期をそろえることが、更なるグローバルな事業の一体運営を推進し、さらに経営情報の適時・適切な開示による経営の透明化がより一層図られるものと考えており、2019年6月26日に開催された定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、当社の決算期の末日を毎年12月31日に変更いたしました。

 

この結果、当連結会計年度における経営成績は以下のとおりとなりました。

当連結会計年度における営業収益は58,105百万円、営業利益は287百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は繰延税金資産の回収可能性を見直し取り崩したことに伴い、法人所得税費用に830百万円を追加計上したこと等により、3,249百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(日本金融事業)

信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、クレジット・信販業務につきましては、Jトラストカード株式会社が、そして、その他の金融業務につきましては、日本保証が行っております。

営業収益は保証料収益が順調に増加したこと等により7,676百万円、セグメント利益は3,085百万円となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国において、JT親愛貯蓄銀行株式会社及びJT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、JTキャピタル株式会社が割賦業務及びリース業務を行っております。また、TA資産管理貸付株式会社がNPL債権(Non-Performing Loan:不良債権)の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。

営業収益は期中平均金利の低下に伴い利息収益が減少した一方で、債権売却益が増加したこと等により29,585百万円、セグメント利益は債権回収実績率の見直しに伴い貸倒引当金繰入額が減少したこと等により7,500百万円となりました

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいて、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)が銀行業務を行っております。また、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA(以下、「JTII」という。)が債権回収業務を、PT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)が自動車ローン、農機具ローン等のファイナンス業務を行っております。また、カンボジアにおいて、2019年8月19日からJトラストロイヤル銀行が銀行業務を開始しております。

営業収益はJトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金の減少に伴い利息収益が減少したこと等により9,673百万円となりましたが、セグメント損失は、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたことに伴い負ののれん発生益を計上したこと等により4,647百万円となりました。

 

(総合エンターテインメント事業)

総合エンターテインメント事業につきましては、主にオルファスが広告企画開発業務、ライブ・エンターテインメント業務を、ユナイテッド・プロダクションズが映像制作業務を、株式会社FA Projectがエンターテインメントコンテンツの企画・開発・制作業務を、株式会社ゼスト(2019年7月1日商号変更、旧 株式会社SKE)が芸能プロダクション運営業務を行っております。

営業収益は4,849百万円、セグメント損失は159百万円となりました。

 

(不動産事業)

不動産事業につきましては、主にキーノート株式会社(以下、「キーノート」という。)が、不動産アセット業務につきましてはキーホルダーが行っております。

営業収益はキーノートにおける保有不動産の売却等により4,729百万円、セグメント利益は829百万円となりました。

 

(投資事業)

投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.が投資事業及び投資先の経営支援を行っております。

営業収益は815百万円、セグメント損失は訴訟関係費用の増加等により1,768百万円となりました。

(その他の事業)

その他の事業につきましては、主にJトラストシステム株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。また、キーノートが商業施設建築事業を行っております。

営業収益はキーノートにおける工事契約収益の減少等に伴い1,187百万円、セグメント損失は472百万円となりました。

 

② 資産・負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ62,891百万円増加し731,268百万円となりました。これは主に、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたこと等により銀行業における貸出金が43,939百万円、その他の金融資産が7,458百万円それぞれ増加したこと等により増加したものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ54,665百万円増加し612,315百万円となりました。これは主に、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたこと等により銀行業における預金が46,391百万円増加したこと等により増加したものであります。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ8,226百万円増加し118,953百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期損失を3,249百万円計上したこと等により利益剰余金が3,354百万円減少した一方で、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたこと等により非支配持分が12,392百万円増加したこと等により増加したものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,236百万円減少し、81,913百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、20,829百万円となりました。これは主に、銀行業における預金の減少額が13,724百万円、銀行業における貸出金の増加額が17,559百万円と資金が減少したことによるものであります

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、15,431百万円となりました。これは主に、銀行業における有価証券の取得による支出74,266百万円が、売却及び償還による収入68,860百万円を上回り資金が減少した一方で、子会社株式の取得による収入24,370百万円が、取得による支出752百万円を上回り資金が増加したことによるものであります

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、18百万円となりました。

 

(2)営業実績

① 貸付金残高の内訳

区分

前連結会計年度末

(2019年3月31日現在)

当連結会計年度末

(2019年12月31日現在)

金額(百万円)

構成割合(%)

金額(百万円)

構成割合(%)

国内

消費者向業務

無担保貸付

277

0.1

194

0.0

有担保貸付

172

0.0

178

0.0

小計

450

0.1

373

0.0

事業者向貸付業務

商業手形割引

2,168

0.5

1,451

0.3

無担保貸付

2

0.0

0

0.0

有担保貸付

1,647

0.4

2,495

0.6

小計

3,818

0.9

3,948

0.9

商業手形割引 合計

2,168

0.5

1,451

0.3

営業貸付金 合計

2,099

0.5

2,869

0.6

合計

4,268

1.0

4,321

0.9

海外

消費者向貸付業務

無担保貸付

21,591

5.2

19,708

4.4

有担保貸付

19,277

4.7

14,089

3.1

小計

40,868

9.9

33,798

7.5

事業者向貸付業務

無担保貸付

52

0.0

20

0.0

有担保貸付

25,071

6.0

27,408

6.1

小計

25,124

6.0

27,429

6.1

営業貸付金 合計

65,993

15.9

61,228

13.6

銀行業における貸出金

韓国

277,940

67.0

284,329

63.2

インドネシア

66,969

16.1

47,520

10.6

カンボジア

52,646

11.7

小計

344,910

83.1

384,497

85.5

合計

410,903

99.0

445,725

99.1

総合計

415,171

100.0

450,047

100.0

(注)貸倒引当金控除前の貸付金残高であります。

 

② 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

 (自 2019年4月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

日本金融事業(百万円)

韓国及びモンゴル金融事業(百万円)

東南アジア金融事業(百万円)

総合エンターテインメント事業(百万円)

157

不動産事業(百万円)

2,623

投資事業(百万円)

その他の事業(百万円)

内部取引消去(百万円)

△0

合計(百万円)

2,781

(注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度は、決算期変更により2019年4月1日から2019年12月31日までの9ヶ月間となっております。従いまして、前年同期比については記載しておりません。

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2020年3月27日)において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 『3.重要な会計方針』及び『4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断』」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

a.財政状態

当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ62,891百万円増加し731,268百万円となりました。これは主に、東南アジア金融事業において、NPL債権の移転等により銀行業における貸出金が減少し、買取債権が増加した一方で、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたことや、韓国金融事業で債権回収実績率の見直しに伴い貸倒引当金が減少したこと等により銀行業における貸出金が43,939百万円、営業債権及びその他の債権が7,207百万円、その他の金融資産が7,458百万円それぞれ増加したこと等により増加したものであります。

 

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ54,665百万円増加し612,315百万円となりました。これは主に、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたこと等により銀行業における預金が46,391百万円、当連結会計年度からIFRS第16号「リース」を適用したこと等によりその他の金融負債が6,524百万円それぞれ増加したこと等により増加したものであります。

 

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ8,226百万円増加し118,953百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期損失を3,249百万円計上したこと等により利益剰余金が3,354百万円減少した一方で、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたこと等により非支配持分が12,392百万円増加したこと等により増加したものであります。

 

b.経営成績

営業収益につきましては、韓国の貯蓄銀行において中金利商品を中心とする個人向け無担保貸付や企業向け有担保貸付の増加により期中平均貸出金利が低下したことや、Jトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金が減少したこと等を要因として銀行業における利息収益が減少したことや、キーノートの商業施設建築事業における工事契約収益が減少した一方で、韓国金融事業において大規模な債権売却を実施したこと等により債権売却益が増加したことや、キーホルダーグループにおいて新規連結した子会社の業務拡大に伴い役務収益が増加したこと等により、58,105百万円となりました。

 

営業費用につきましては、キーホルダーグループにおいて新規連結した子会社の業務拡大に伴い役務原価が増加したことや、インドネシア3社で貸倒引当金を積み増しした一方で、前連結会計年度に、不良債権処理に係る損失を大幅に計上したことに比べ減少したことに加え、韓国貯蓄銀行において、債権回収実績率が向上したことに伴い見直した結果、貸倒引当金繰入額が減少したことや、キーノートの商業施設建築部門において工事契約原価が減少したこと等により35,706百万円となりました。また、当連結会計年度の営業収益に対する営業費用比率は当連結会計年度61.5%となりました。

 

販売費及び一般管理費につきましては、東南アジア金融事業及び総合エンターテインメント事業における連結子会社の増加等により新規連結に係る経費が増加したうえ、M&A関連費用の増加や、東南アジア金融事業や投資事業における訴訟関係費用の増加等により支払手数料が増加したこと等によりその他の販売費及び一般管理費が増加した結果、27,370百万円となりました。

 

その他の収益につきましては、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたことに伴い負ののれん発生益3,355百万円を計上したこと等により5,624百万円となりました。

その他の費用につきましては365百万円となりました。

 

以上の結果、営業利益につきましては287百万円となりました。

金融収益につきましては、受取利息、受取配当金等の計上により121百万円となりました。

金融費用につきましては、主に当社における円に対する米ドルの下落等による為替差損を403百万円計上したことや、支払利息等の計上により712百万円となりました。

持分法による投資損失につきましては9百万円となりました。

 

以上の結果、税引前損失につきましては312百万円となりました。

 

法人所得税費用につきましては、韓国及びモンゴル金融事業において業績好調に伴い法人税等の負担が増加したことや、総合エンターテインメント事業において繰延税金資産の回収可能性を見直し取り崩したことに伴い830百万円を追加計上したこと等により3,413百万円となりました。

また、非支配持分に帰属する当期損失につきましては、キーホルダーグループの損失計上等により476百万円となりました。

 

以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は3,249百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、以下のセグメントごとの経営成績の記載における営業債権の残高につきましては、貸倒引当金控除前の残高で記載しております。

(日本金融事業)

日本金融事業では、安定的な保証料収入と買取債権の高い回収力を両輪に安定した収益拡大を目指し業務を行ってまいりました。

債務保証残高は、無担保貸付に対する保証では15,808百万円、有担保貸付に対する保証では賃貸住宅ローン保証や不動産担保ローンに対する保証が増加したことにより195,015百万円となり、債務保証残高の合計では210,824百万円(前期末は202,810百万円)となりました。また、買取債権残高は債権の買取が好調に推移したことにより15,402百万円(前期末は14,562百万円)、割賦立替金残高は2,793百万円(前期末は2,650百万円)、商業手形は大口割引先の回収により1,451百万円(前期末は2,168百万円)、営業貸付金は有担保貸付を中心に増加し2,869百万円(前期末は2,099百万円)となりました。

営業収益は、買取債権において回収が計画をやや下回って推移したものの、債務保証残高の増加に伴い保証料収益が順調に増加したこと等により7,676百万円、セグメント利益は3,085百万円となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国及びモンゴル金融事業では、目標として緩やかな成長をかかげ「量の成長」から「質の成長」を目指し業務を行ってまいりました。

銀行業における貸出金は、規制強化により残高の伸びが制限されていることに加え、債権回収や債権売却等により減少した一方で、優良な企業向け有担保貸付や、一定の条件の下で総量規制対象外となる中金利帯の個人向け無担保貸付を中心に新規貸付が増加したことから284,329百万円(前期末は277,940百万円)と残高維持が図れました。また、買取債権残高はNPL市場の価格高騰をチャンスと捉え、大規模なNPL債権売却を行ったこと等により減少し109百万円(前期末は3,165百万円)、営業貸付金も債権回収や債権売却等により減少し57,445百万円(前期末は60,001百万円)となりました。

営業収益は企業向け有担保貸付や中金利帯の個人向け無担保貸付が増加したことによる期中平均金利の低下に伴い利息収益が減少した一方で、債権売却益が増加したこと等により29,585百万円、セグメント利益は債権回収実績率が向上したことに伴い見直した結果、貸倒引当金繰入額が減少したこと等により7,500百万円となりました。

 

(東南アジア金融事業)

東南アジア金融事業では、前連結会計年度にNPL債権の一括処理を行い大幅な損失を計上したことにより、当連結会計年度は、事業基盤を整備し土台を構築する期間と位置付けて業務を行ってまいりました。

Jトラストロイヤル銀行を連結子会社とした一方で、Jトラスト銀行インドネシアのNPL債権がJTIIに移転されたことにより銀行業における貸出金は100,167百万円(前期末は66,969百万円)、買取債権残高は29,663百万円(前期末は14,422百万円)となりました。また、営業貸付金はJTOにおいてJトラスト銀行インドネシアとのジョイントファイナンスは順調に増加しているものの、その他の貸付残高が減少したこと等により3,782百万円(前期末は5,991百万円)となりました。

営業収益はJトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金の減少に伴い利息収益が減少したこと等により9,673百万円となりましたが、セグメント損失は、インドネシア3社で貸倒引当金を積み増しした一方で、Jトラストロイヤル銀行を連結子会社としたことに伴い負ののれん発生益を3,355百万円計上したこと等により、前連結会計年度に、不良債権処理に係る損失を大幅に計上したことに比べ減少し4,647百万円となりました。

(総合エンターテインメント事業)

キーホルダーグループでは、将来の収益体質向上を見据え、様々なM&Aによる事業部門の拡大及び子会社の統廃合などの積極的な組織再編を推進いたしました。

営業収益はキーホルダーグループで新規連結した子会社の業務拡大に伴い役務収益が増加したこと等により4,849百万円となりましたが、役務原価の増加や新規連結に伴う費用負担増加等により、セグメント損失は159百万円となりました。

 

(不動産事業)

キーノートでは、東京都内周辺の優良物件に注力するため、事業ポートフォリオの再構築を実施し、大阪、横浜で不良在庫の整理を進めました。

営業収益は保有不動産の売却等により4,729百万円となりましたが、事業ポートフォリオの再構築に係る費用の増加等によりセグメント利益は829百万円となりました。

 

(投資事業)

営業収益は815百万円、セグメント損失は訴訟関係費用が増加した一方で、前連結会計年度に訴訟に係る損失を大幅に計上したことに比べ減少し1,768百万円となりました。

 

(その他の事業)

営業収益はキーノートにおける工事契約収益の減少等に伴い1,187百万円、セグメント損失は472百万円となりました。

 

c.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、子会社株式の取得による収入等により資金が増加した一方で、銀行業における預金の減少及び銀行業における貸出金の増加等により資金が減少した結果、前連結会計年度末に比べ5,236百万円減少し、81,913百万円となりました。

なお、キャッシュ・フローの詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

・財務政策

当社グループの資金需要の主なものは、当社グループ各社の経常的な運転資金のほか、当社グループの長期的な成長に資する企業のM&Aに要する資金であります。

資金需要に対しては、原則としてグループ各社の営業活動により生ずる手元流動資金を充当する方針としており、グループ全体の効率的な資金活用に努めておりますが、必要に応じて外部からの資金調達を検討することとしております。

外部からの資金調達の手法としては、金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等であり、新たな調達手法としてクラウドファンディングを活用した資金調達も実施しております。今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。

なお、当連結会計年度末においての社債及び借入金の残高は85,105百万円となっており、前連結会計年度末と比較し896百万円減少しております

 

(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

 

(金融保証契約)

日本基準では金融保証契約を当初より公正価値で連結貸借対照表に計上することは求められておりませんが、IFRSでは当初契約時点において公正価値により測定しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて連結財政状態計算書の「営業債務及びその他の債務」が14,724百万円増加しております。

 

(のれんの償却)

日本基準ではのれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っておりましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」が1,761百万円減少しています。

4【経営上の重要な契約等】

当社の連結子会社である株式会社KeyHolderは、2019年10月7日開催の同社取締役会において、同社連結子会社が保有する販売用不動産を売却することを決議し、同日付けで売買契約を締結いたしました。

その概要は次のとおりであります。

(1)売却の理由

不動産事業において運用・保有する販売用不動産について、経営資源の効率的な活用と財務体質の強化を図るため、当該不動産を売却することといたしました。

(2)売却不動産の内容

所在地

 

東京都中央区日本橋堀留町二丁目

用途

 

店舗、事務所

(3)売却先の概要

売却先は国内法人1社でありますが、売却先からの意向により公表を控えさせていただきます。なお、当社グループと売却先との間には、資本関係、人的関係、取引関係、関連当事者として特筆すべき事項はございません。

(4)契約締結日

2019年10月7日

(5)物件引渡日

2019年11月29日

(6)売却価額

売却先からの意向により公表を控えさせていただきます。

(7)売却損益

営業利益735百万円を計上しております。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。