第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により世界各国で経済環境が急変し、産業構造が大きく変動している中にあって、事業の収益性の今後の見通しについて、抜本的な見直しが求められているとの認識の下、既存の事業ポートフォリオの価値や将来性を徹底的に見直し、株主価値の最大化を目指した事業展開を図っていくことを今後の主要な課題としております。

今後も更なる経営基盤強化と持続的な成長を図るため、その実現に向けた取組みを行ってまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2022年3月30日)において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業体を目指す」のビジョンのもと、景気動向に業績が左右されない銀行業、債権買取回収事業を中核とする総合金融サービスを目指してまいります。収益モデルにつきましては、既存の事業ポートフォリオの価値や将来性を徹底的に見直すことにより収益構造の改善を図ってまいります。今後はこの方針をさらに加速させ、聖域を設けることなく、事業ポートフォリオの価値を見直し、新たな成長戦略を構築することにより、株主価値の最大化に努めてまいります。さらには、コンプライアンスやガバナンスを第一に考えた経営を機軸におき、お客様に付加価値の高い金融サービスを提供するなど地域とともに共存共栄で発展していく企業体を目指してまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

(日本金融事業)

信用保証業務では、既存の債務保証残高からの安定的な保証料収入をベースとして、アパートローン保証を中心とした収益構造から、不動産担保ローンやリバースモーゲージ型商品に対する保証事業、クラウドファンディングを活用した保証事業等へと軸足を移すべく、新商品の開発(多角化)を推進しております。不動産業界で以前問題となったアパートローンの保証につきましては、2021年12月末で154,713百万円(前年同期比0.2%減)と一定の残高を維持しており、今後も保証料収入は安定的に計上される予定です。また、入居率は問題以前とほぼ変わらず、現在まで保証履行も延滞もほとんど無い状態で推移しております。日本金融事業における主要な課題、対策は以下のとおりです。

 

項目

課題

対策

不動産担保ローンに対する保証事業

海外不動産に対する保証では、新型コロナウイルス感染症による海外渡航制限などにより低調に推移

不動産担保ローンに対する資金需要は旺盛であり、重点施策として不動産関連の保証事業に注力。2021年12月に京阪電鉄不動産株式会社と新たに不動産担保ローンに対する保証を開始するなど、国内において債務保証残高の増加に努める

リバースモーゲージ型商品に対する保証事業

・提携金融機関の拡大

・高齢者のお客様の資金需要に対応した商品設計

老後の安定した生活の困難さが社会問題化するなどリバースモーゲージの潜在的需要の高まりにつれて、着実な増加を見込む

クラウドファンディングを活用した保証事業

・大手が参入しないニッチな分野をターゲットとして、クラウドファンディング(不動産特定共同事業法に基づくものも含む)等を活用した保証事業について、積極的に参入を検討

・クラウドファンディング業者との連携強化

現在、クラウドファンディング業者8社(注)と提携し、株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)の債務保証を組み込んだファンドの共同組成に取り組んでいる。融資型クラウドファンディングにおける債務保証や、不動産投資型クラウドファンディングにおける不動産買取保証などの取扱高が2021年12月時点で50億円を達成するなど順調に増加しており、今後も収益基盤の強化に努める

 

(注)

提携先グループ

金融2種免許認可会社又は

不動産特定共同事業認可会社

ファンド名

SAMURAI FINANCIAL HOLDINGS株式会社

SAMURAI証券株式会社

SAMURAI FUND(融資型)

株式会社CAMPFIREグループ

株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITAL

CAMPFIRE Owners(融資型)

株式会社財全グループ

ソーシャルバンクZAIZEN株式会社

Pocket Funding(融資型)

株式会社ZUU

(東証マザーズ:4387)

株式会社COOL及び

株式会社COOL SERVICES

cool(融資型)

株式会社ミライノベート

(旧 株式会社プロスペクト)

(東証2部:3528)

株式会社グローベルス

大家.com(不動産投資型)

株式会社イーダブルジー

TOMOTAQU(不動産投資型)

ONE DROP INVESTMENT株式会社

FUNDROP(不動産投資型)

株式会社プレサンスコーポ

レーション

(東証1部:3254)

株式会社プレサンスリアルタ

プレファン(不動産投資型)

 

また、日本ファンディング株式会社が販売するIoTを標準搭載した賃貸物件(ROBOT HOUSE)の銀行取引顧客へのマッチングや購入者に対して日本保証が行うローン保証についての金融機関との提携交渉、不動産特定共同事業法(以下、「不特法」という。)に基づく事業を行っている不動産事業者への不特法事業用システムの販売や買取保証交渉等も進めてまいります。

さらに、債権回収業務では、全体の市場規模が縮小する中、債権購入価格の高騰が続いておりますが、金融機関等が実施するバルクセールにおいては、当社の過去の回収実績等により、高い利益率が見込まれるため、積極的に買取を進めてまいります。また、特に大型のカード債権は利益率が高く収益貢献に大きく寄与することから、今後も当社グループの高い回収力を背景として安定的・継続的な仕入れを実現し事業拡大を図ってまいります。

当社は2022年2月9日開催の取締役会において、HSホールディングス株式会社(旧 澤田ホールディングス株式会社、以下、「HSホールディングス」という。)の子会社であるエイチ・エス証券株式会社(以下、「エイチ・エス証券」という。)の発行済株式の全てを取得し子会社化するとともに、金融商品取引法に基づく金融商品取引業を開始することを決議し、HSホールディングスと株式譲渡契約を締結いたしました。今後、エイチ・エス証券が有する機能や顧客層での強みを生かしつつ、投資銀行部門、IPO審査業務の強化を図ってまいります。また、証券会社のツールを取得したことにより、地域金融機関と連携した当社グループの保証事業や海外金融事業とのシナジー効果が発揮され、新たな商品の提供やサービスの拡充を通じて、より一層の事業拡大が図れるものと期待しております。さらに、ベンチャー起業層のニーズに応えられるプライベートバンキング事業への進出も検討してまいります。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国においては、総合金融サービスを展開する上でのインフラが整っており、JT貯蓄銀行株式会社、TA資産管理貸付株式会社における安定的な収益計上が見込まれております。当社は2022年1月12日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社、Nexus Bank株式会社(以下、「Nexus Bank」という。)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施することにつき決議し、Nexus Bankと株式交換契約を締結したことにより、JT親愛貯蓄銀行株式会社が連結子会社となり、更なる安定基盤の構築が見込まれることとなりました。また、韓国においては、直近では法定最高金利が2021年7月7日より24.0%から20.0%に引き下げられるなど毎年のように金融規制の変更が繰り返されておりますが、従前より影響を極力回避できるよう、柔軟に対応しております。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響も長引いておりますが、特段の影響は受けておりません。

このような中で、韓国各社は、翌連結会計年度につきましても、引き続き目標として緩やかな成長をかかげ「量の成長」から「質の成長」を目指し、バランスの取れたRisk-Returnを目標に一定の資産規模を維持し、資産内容の質的な向上を追求してまいります。法定最高金利の引き下げや家計貸付の総量規制等金融規制が強化される中、貸付資産の収益性を改善するためには、資産健全性の強化(質の改善)が最も重要であり、これに向けて個人信用貸付の貸付審査システムの高度化及び延滞率改善、企業向け貸付の強化を最重要課題として認識し実行してまいります。一方で、量的成長も重要な課題と認識しており、営業力を最大限拡大し資本(BIS比率)の許す範囲で持続的な収益創出を行っていく予定です。また、Fintechを活用した審査システムを導入し、個人信用貸付の審査時間と費用を削減、継続的な審査基準のアップデートを行ってまいります。さらに債権回収システムの強化にも努め、人員拡充や教育など量的拡大はもちろん、事前モニタリングや法的措置など能動的な債権回収活動を職員各人に意識付けてまいります。

債権回収事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年2月以降に延滞発生した債権は売却禁止となっておりましたが、現在も引き続き売却制限が継続中であります。これまで定期的に実施されていた債権売却は、より延滞状況が進んだ債権に限定され供給の絶対値が減少しているため、競争が激化し価格が高騰しております。今後、新たな債権の購入のタイミングが重要となっており、これまでに培った高い回収力と遵法性を背景に事業拡大を図ってまいります。

 

(東南アジア金融事業)

東南アジア金融事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動等の停滞にやや回復の兆しがあり、新型コロナ対策の活動制限が徐々に緩和されたことで、内需を中心に経済活動が回復し、人流も戻りつつあります。インドネシア中央統計局の発表によると、2021年通年の国内総生産(GDP)成長率は、活動制限の緩和を受けて経済回復が進んだことにより、物価変動を除いた実質で、2020年のマイナス2.07%からプラス回復し、前年比3.69%で推移したとしております。このような中、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)及びJ Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)では、コロナ禍にもかかわらず、積極的な残高増強策により貸出金残高が増加しており、また、各種キャンペーンの効果により預金残高も増加し、流動性が改善され、COF(調達金利)も低下しております。Jトラスト銀行インドネシアにつきましては、長く営業損失が続いておりましたが、業績も上向きで年々赤字幅を縮小しており、今後は収益の柱の一つになるものと期待しております。東南アジア金融事業における主要な課題、対策は以下のとおりです。

 

項目

課題

対策

貸付債権の

積み上げ

収益基盤の強化

貸出増強に向けたミーティングをビジネス部門と日次実施し、ビジネス/審査部門の連携強化により体制を見直し、不良債権リスク低減を図りつつ積極的にローン残高、社債残高の積み上げを図る

自己資本の拡充

規制改正に伴い、インドネシア金融庁(OJK)が自己資本比率14.0%の達成を要請

Jトラスト銀行インドネシアへの資本注入により、2021年12月末の自己資本比率は15.6%となり、現状クリア。今後もOJKの要請に柔軟な対応が必要

マーケティング活動、流動性の確保

・債権の積み上げに対応する安定的な資金の確保

・新型コロナウイルス感染症の影響による想定外の流動性の不足への対応

・収益改善策としてCOF(調達金利)の低下

・TikTok等を利用した各種キャンペーンやイベント開催による新規顧客獲得、高金利預金の継続時金利引き下げ、その他個人向けモバイルバンキングシステムの稼働等により流動性を改善し、COF(調達金利)の低下を図る

・飯田グループホールディングス株式会社傘下のインドネシア子会社との住宅ローン業務提携を展開していく予定であり、今後の収益拡大に期待

 

また、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIAでは、他の金融機関から買取りを行った不良債権について、回収人員や法的回収人員の増員、法的回収の強化等による回収金額の最大化を図っておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響の下、債権回収がやや低調に推移しております。今後、この状況が改善し、債権の買取がさらに増加するにつれて、不動産売却市場の活性化が図られ債権回収も増加し好転していくものと考えております。さらにPT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCEでも、新規貸付の抑制により利息収益が大幅に減少している他、債権の不良化により貸倒費用が増加するなど厳しい状況が続いておりますが、コストを徹底的に下げて赤字幅を縮小し、債権回収の強化等による収益改善や、農機具等のローンの融資への特化を検討する等努めてまいります。

カンボジアにおいて、新型コロナウイルス感染症の影響は比較的小さく、カンボジア国立銀行(NBC)からの返済猶予等条件緩和の要請も現在終了しております。カンボジアの資金需要は堅調であり、Jトラストロイヤル銀行につきましては、預金残高の増加にあわせて貸出金残高もビジネスバンキング部門を中心に堅調に推移しており、既に成長モードに移行しているものと認識しております。今後も、業容拡大方針を維持し、COF(調達金利)を意識した金利の設定・管理や、低金利預金の獲得強化、新規顧客層の開拓強化、大企業取引との取引拡大、富裕層向け商品や各種普通預金商品のラインアップの充実、モバイルアプリ、ネットバンキングのサービス拡充等を通じて安定収益の確保を目指してまいります。

(投資事業)

投資事業においては、Group Lease PCL(以下、「GL」という。)に対する債権回収に努めてまいります。今後も裁判費用等の回収コストを抑制しつつ、回収強化を図ってまいります。なお、GLに対する債権につきましては、すでに全額引当を行っていることから、回収がなされる都度収益計上されます。

 

当社グループは、当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により世界各国で経済環境が急変し、産業構造が大きく変動している中にあって、事業ポートフォリオについて、抜本的な見直しが求められているとの認識の下、コロナ後をも見据えて、積極的に事業基盤の強化や持続的な成長の実現に向けた取り組みを行ってまいりましたが、事業ポートフォリオの再構築は翌連結会計年度で一定の目途がつき、以降はグループが大きく成長していくフェーズに入ると捉えております。そのような中でも、手元流動性、事業基盤の強化及び持続的な成長の実現等について、様々な選択肢の中から最適な成長戦略を検討してまいりたいと考えております。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、業績に影響を及ぼしうる要因の全てを網羅するものではありません。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めてまいる所存であります。

本項におきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2022年3月30日)において判断したものであります。

 

当社グループの中長期的な成長を図るための経営方針・経営戦略との関連性を示し、主要なリスクが顕在化した場合に、当社グループの中長期的な成長に与える影響範囲とその程度を記載し、さらに、その対応策を記載しております。当該リスクが顕在化する可能性の程度につきましては、以下に記載した対応を行うことにより、合理的に予見している限りにおいて、低いものと考えられることから、顕在化の時期等も含めて具体的な言及は行っておりません。

 

<経営方針>

①総合金融サービスグループとして事業基盤の強化

②事業ポートフォリオの価値の見直しによる収益構造の改善

③株主価値の最大化

④コンプライアンスやガバナンスを経営の基軸とし、地域とともに共存共栄で発展

 

<経営戦略>

①日本金融事業

②韓国及びモンゴル金融事業

③東南アジア金融事業

④その他

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

(1)法的規制等に関するリスクについて

①銀行業務に関連する業務規制について

当社グループは、韓国の貯蓄銀行業務において、「貯蓄銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。また、インドネシア及びカンボジアの銀行業務において、「銀行法」及び関連法令に基づく各種規制を受けております。万が一、法令に抵触する行為が発生し、業務の全部又は一部停止等の行政処分を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

法令及び各種規則を遵守し、コンプライアンス体制の整備に努め、業務を行ってまいります。

①④

②③

②貸金業法の業務規制について

2007年12月に改正・施行された「貸金業法」に基づき、行為規制の強化、業務改善命令の導入、強力な自主規制機関として日本貸金業協会の設立等が実施され、2010年6月より、上限金利引下げ、総量規制の導入等が行われております。今後、各種規制がさらに強化された場合、利益の減少や新たな規制への対応コストの増加など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

日本貸金業協会作成の貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則において定められた過剰貸付防止等の規定に基づき、与信の厳格化に努めてまいります。

①④

③債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)の業務規制について

当社グループは、債権回収業務において、「サービサー法」に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。

①④

 

④宅建業法の業務規制について

当社グループは、不動産関連業務において「宅建業法」をはじめとする関連法令に基づく各種規制を受けております。これらの法令等が改正された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

法令等の改正内容に迅速及び適切に対処してまいります。

①④

 

⑤個人情報保護法について

当社グループは、2005年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」における個人情報取扱事業者に該当しております。万が一不測の事態により、個人情報の漏洩又は個人情報保護法等に違反した場合には、同法による制裁を受けるだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

個人情報取扱い及び情報管理等に関する「個人情報保護方針」を定め、個人情報漏洩を未然に防ぐための規程並びに社内体制の整備を図っております。これに基づき個人情報の取扱いに関する社員教育の徹底や、個人情報へのアクセス管理、セキュリティシステムの改善など、内部の管理体制について強化しております。

また、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者に対して認定される「プライバシーマーク」の取得等を通じて、お客様に一層の安心と継続的なサービスの提供が可能となるよう、さらに日々業務の遂行に努めてまいります。

 

①④

(2)信用リスクについて

 

当社グループは、貸出金等の信用リスクのある金融商品を保有しており、国内外の経済情勢並びに金融情勢の大幅な変化等により債務者等の状況が悪化し、報告日において著しい信用リスクの増加や信用毀損が生じた場合や、会計基準の変更等により、貸倒引当金(損失評価引当金)が増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

貸出金等の債権について、劣化に対する予防策やリスク管理を強化する等、信用リスクに対して様々な対策を講じており、今後も貸出金等の信用リスクのある金融商品のリスク管理には十分留意してまいります。

①④

①②

(3)為替リスクについて

 

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替相場の変動リスクに晒されております。海外子会社においては、収益、費用、資産等を連結財務諸表の作成時に円換算するため、換算時の為替相場が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

為替動向に留意し、為替変動リスクの軽減を図ってまいります。

②③

(4)ビジネスリスクについて

①業務拡大のリスクについて

当社グループでは、国内外問わず、当社グループが展開する金融事業との相乗効果が見込まれる事業へ積極的に事業再編や業務拡大を行っておりますが、事前に十分な分析・調査等を実施したにもかかわらず、これらの事業再編や業務拡大等がもたらす影響について、想定したビジネス戦略が有効に機能せず、戦略自体の変更を余儀なくされるなど、当社グループが予め想定しなかった結果が生じる可能性も否定できず、以下のようなリスクや課題を抱えております。

・新たなビジネス戦略が想定どおり機能するとは限らず、収益があがらないこと。

・新たなビジネスを統轄・管理・遂行する能力を持った人材を確保し、育成していかなければならないこと。

・新たな事業に取り組むに当たり、法的及びその他のリスクに直面する可能性があること、またその管轄当局から指導を受ける可能性があること。

また、上記以外にも事業再編や業務拡大等について、当社グループがかつて経験したことがない、また経験の乏しいリスクや課題に直面する可能性もあります。このような事象に適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針であります。加えて、進出国の経済、政治、社会的状況、紛争情報についても当社グループ内で共有化を図っており、これまで行ってきた海外M&Aで得たノウハウや知見を活かしながら、グループ横断的なリスク管理体制を構築しております。

①②③④

①②

③④

②業務提携先のリスクについて

当社グループは、国内において複数の金融機関や、貸金業者及び不動産特定共同事業認可会社等と信用保証業務等において業務提携を行っております。また、東南アジアにおいても財閥グループ系・銀行系若しくは日系を中心とした協力先企業や住宅販売業者等と提携し事業展開を行っております。当社グループ又は業務提携先の業績が悪化した場合、業務提携先の事業に関わる法制度の変更により事業の安定性が損なわれた場合、業務提携先との合弁事業や提携事業が期待した業績を達成できなかった場合、又は提携に関して予め想定しなかった事象が生じた場合など、合弁事業又は提携事業が順調に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

業務提携先との友好な関係とコミュニケーションの維持を図ってまいります。また、業務提携先について、業績や財政状態等についての詳細な調査に加えて、シナジー効果等について事前に検討することによって可能な限りリスクを回避するように努めてまいります。

①②③④

①②

③④

③不動産関連業務に関するリスクについて

当社グループは、不動産担保貸付及び不動産担保貸付に対する信用保証業務を行っており、当該不動産の担保価値が毀損した場合には、貸倒引当金(損失評価引当金)の設定額に影響するなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

貸付先及び保証先の状況等をモニタリングし、不動産の担保価値について定期的に検証するなど、適切に対処してまいります。

①②③④

①②

 

④投資事業におけるリスクについて

当社グループは、経営戦略上、今後も大きな経済成長が期待できるアジア地域において積極的にM&Aを推進し、事業基盤の拡大を図っていくため、新会社の設立や既存の会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、当社グループが想定する時期若しくは方法により投資を回収できないなど、これらの投資から期待どおりの成果を上げられない可能性があります。また、投資先の選定にあたっては、国内外の金融市場に加えて、政治・産業、風評等の動向に大きく影響を受けることが考えられます。これらの外部要因により投資環境が悪化することによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

投資事業において事業のシナジー効果、商品力やサービス力などを総合的に判断した後、投資先を選定しております。また、投資を伴う買収等の業務提携を行う際には、デューデリジェンスなどを通じて相手方企業の分析を行い、リスク等を加味したうえで適切な投資額となるよう努めております。

①②③④

 

⑤株価に関するリスクについて

当社グループは、資本性金融商品を保有しております。市場経済の動向や投資先の財政状態等により、株価及び評価額に著しい変動が生じる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

保有株式の株価変動が当社グループの財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知するため、定期的に時価や発行体の財務状況を把握しております。

①②③④

 

⑥関係会社の事業に関するリスクについて

当社グループは、関係会社を通じて、信用保証業務や、債権回収業務、銀行業務、貯蓄銀行業務、マルチファイナンス業務、投資事業、不動産事業、さらにはシステム関連業務など幅広い事業を展開しております。これらの事業には様々な不確実性が存在するため、今後、想定を超えるリスクが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

各関係会社において、「グループ規程管理規程」に基づき体制の整備・強化を図るとともに、「関係会社管理規程」及び「関係会社専決事項運用基準」を定め、重要な事項については、当社への報告を義務付け、必要に応じて関係会社に適宜、指導・支援等を実施することにより、当社との緊密な連携のもと、当社グループベースでリスク管理の高度化を図っております。

①②③④

①②

③④

 

⑦のれんの減損リスクについて

当社グループは、連結財務諸表について国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)を適用しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準とは異なり、のれんの定額償却は不要となりますが、一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。また、日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSではのれんの規則的な償却が行われないため、減損リスクは将来にわたり残り続けることになることから、減損処理を行った際の損益に与える影響は大きなものとなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用しております。買収価格については、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前調査を行い、過度なリスクを取ることのないよう妥当性を十分検討した上で決定しております。出資後においても買収時の収支計画実現に向けたフォローアップや経営環境の定期的なモニタリングを行っております。

①②③④

①②

③④

 

⑧持分法適用関連会社に関するリスクについて

当社グループは、主に総合エンターテインメント事業を営む持分法適用関連会社を傘下に保有しております。持分法適用関連会社が損失を計上した場合は、当社の持分比率に応じて連結財務諸表に悪影響を及ぼします。また、持分法適用関連会社の業績が著しく悪化した場合、当該持分法適用関連会社の株式等について減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当該持分法適用関連会社は通常、自らの方針のもとで、経営を行っているため、持分法適用関連会社の収益向上の取り組みをモニタリングするとともに、必要な諸施策を実施し、リスク低減に努めてまいります。

①②③④

 

⑨訴訟等のリスクについて

将来において法令違反や不完全な契約締結といった法律上の問題を原因とした重要な訴訟等が発生した場合や、各地域の裁判制度等の違いや手続きについて見通しがつきにくいため、通常の想定を超えた不利益な判決や金額の支払いが命じられた場合、さらに現在係争中の重要な事案で敗訴となった場合等において、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

訴訟等のリスクを回避するために、重要な契約書の作成等に当たり、弁護士等の専門家からの助言を得ながら、リスクの最小化を図ってまいります。また、当社グループは国内のみならず、韓国、モンゴル、東南アジアにおいても事業展開しており、各地域の弁護士等の専門家と連携を密にとりながら、リスクの最小化を図ってまいります。

①②③④

①②

③④

(5)資金調達に関するリスクについて

 

当社グループの銀行等からの借入金につきましては、変動金利の借入金も含まれております。金融情勢の変化による調達コストの上昇や資金調達そのものが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等、資金調達方法の多様化を図っております。今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。

①②③④

①②

③④

(6)経済環境・外部環境に関するリスクについて

①競争に関するリスクについて

当社グループの主要事業である金融業界は、金融業界再編に伴う合併、業務提携による異業種からの新規参入、優良顧客層への営業力強化などにより、顧客獲得競争が一層激化する可能性があります。このような事業環境において、優位な競争力を得られない場合に、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

顧客の利便性に貢献する付加価値サービスの提供を強化することにより、競合他社との差別化や競争力向上に努めてまいります。

①④

①②

③④

 

②風評等に関するリスクについて

当社グループは、当社グループに損害を与えかねない風評等には十分留意しておりますが、風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題が発生する可能性があります。また、将来においては、必ずしも当社グループの責めによらない、またコントロールすることが困難な様々なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

このような事象が発生した場合、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

風評等やそれによって当社グループの経営の根幹に関わるような問題に対して、迅速かつ適切に対応することでその損害を最小限度に止める体制を取っております。また、ソーシャルメディアに対しては、「ソーシャルメディアポリシー」及び「ソーシャルメディアガイドライン」を策定し、誹謗中傷や風評被害などソーシャルメディアの不適切な利用による当社グループ役職員と当社グループへの悪影響に対し防止に努めてまいります。

①④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

③自然災害等に関するリスクについて

大規模な地震、津波、台風等の自然災害や、疫病の発生・蔓延等により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害及び疫病等に起因する社会的要請等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大につきましては、懸念された変異株の脅威について一部の国でピークを越えつつあるとはいえ、現時点においても、日本国内のみならず世界的に様々な影響が顕在化しております。当社グループでは新型コロナウイルス感染症による影響は2022年度中に徐々に回復していくとの仮定のもと会計上の見積りを行っております。新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響により見積り及びその基礎となる仮定に関する不確実性が高まった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

災害や事故、新型コロナウイルス等の感染症の流行などの緊急時に備えて、人命・安全の確保及び事業の継続に向けたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に基づく災害対策本部の設置や緊急連絡体制の整備など、社員啓蒙を含め、迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化してまいります。

①④

①②

③④

 

④カントリーリスクについて

当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの在外会社につきましては、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、自然災害や疫病の発生、為替、その他の様々なカントリーリスクが存在しております。法律・規制の変更や、予期せぬ政治・経済の不安定化及びテロ・戦争・その他社会的混乱や大規模な自然災害、疫病等が実際に発生した場合、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、若しくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

海外子会社等を通じて現地の情報収集及びリスクの洗い出しなどに努めるとともに、グループ内での対応策の検討及び実施により、グループ間の相互補完体制を活用しながら適切に対処してまいります。

①②③④

②③

(7)オペレーショナルリスクについて

①財務報告における内部統制について

「金融商品取引法」における開示制度拡充の一環として、2008年4月以降開始する事業年度より上場企業等に対し、内部統制の構築・評価とその開示を求める「内部統制報告制度」が導入されております。監査法人による内部統制監査の結果、当社グループ内の内部統制に開示すべき重要な不備等が指摘され、限定意見等が付された場合には、市場等からの当社に対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでまいります。

①④

①②

③④

 

 

リスク項目

リスクが顕在化した場合の

経営成績等の状況に与える影響等

当該リスクへの対応等

経営方針、

経営戦略との

関連性

経営

方針

経営

戦略

 

②コンプライアンスリスクについて

当社グループは、「金融商品取引法」「貸金業法」等の各種法令を遵守する必要があります。また、法令に限らず、社会の良識や常識といった社会規範や倫理観など広く社会のルールを遵守することが求められております。

不祥事が発生した場合や社会規範が遵守されなかった場合には、罰則の適用や社会的信用の失墜などにより当社グループの営業に影響を及ぼすほか、市場等からの当社グループに対する評価や企業イメージ等の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

国内外の法令・規制を遵守するため、グループ・コンプライアンス規則を制定し、また、コンプライアンス・リスク管理委員会を設け、グループ全役職員にコンプライアンスマインドを浸透・定着させるための取り組みを、全社をあげて実施しております。

①④

①②

③④

 

③情報ネットワークシステム、インターネットサービス等又は技術的システムに生じる混乱、故障、その他の損害について

想定を超える規模の地震、台風等の自然災害等が発生した場合には、営業の中断を余儀なくされる可能性があります。

また、当社グループは業務を適切に管理・運営するために内部及び外部の情報及び技術システムに依存しており、当社グループが使用するハードウェア及びソフトウェアは、人為的過誤、自然災害、停電、サイバー攻撃、テロ活動、コンピュータウイルス及びこれに類する事象、電話会社及びインターネットプロバイダー等の第三者からのサポートサービスの中断等によって悪影響を被る可能性があります。さらにこれら事由によりサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失や、当社グループのシステム自体への信頼性の低下及び損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。

セキュリティ対策プログラムを有するとともに、事業継続に重大な影響を及ぼす自然災害や火災、事故等の発生時に被害を最小限に留めることができるよう、コンピュータシステムについて、安定稼動のためのシステム運用やバックアップシステムの構築などの対策を講じており、当該リスクの顕在化の抑制に努めております。

①④

①②

③④

 

④人材の育成及び確保について

当社グループでは、豊富な経験、各事業分野における高度な商品知識など専門性を持った人材を必要としております。しかしながら、重要な人材を十分に確保できない場合や、雇用している有用な人材が退職した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。

教育・研修制度の充実、年俸制の導入や内部昇格制度の見直しを図るなど、優秀な人材の確保・育成に尽力しております。

①④

①②

③④

 

⑤代表者への依存について

当社グループの事業の推進者は、当社の筆頭株主であり、代表取締役社長でもある藤澤信義氏であります。同氏は、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、技術、財務の各方面の事業推進において重要な役割を果たしております。このため、当社の役員の人事も含め当社グループの最終決定における同氏の影響力は大きいものと考えられ、その決定により当社グループの事業が左右される可能性があります。現時点で同氏が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

藤澤信義氏に過度に依存しない組織体制の整備や経営体制の構築を推進してまいります。

①②③④

①②

③④

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中の対立問題や世界的な景気減速懸念等に加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大に伴う経済活動の停滞の影響が長引き、極めて厳しい状況にあります。これまで世界各国で感染拡大防止に向けて様々な対策が講じられてきましたが、欧米諸国を中心に、ワクチン接種の普及等による行動制限の緩和等により、経済・社会活動が回復しつつある一方で、新型コロナウイルス感染症の従来株から新たな脅威となり得る変異株への置き換わりにより感染拡大が懸念されるなど、経済回復への道のりは未だ先行き不透明な状況で推移しております。

こうした中にあって、わが国経済においても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済活動の停滞が依然として続いており、一時、感染対策の浸透やワクチン接種の普及等により経済・社会活動への制限が段階的に縮小され、持ち直しの動きも見られましたが、新型コロナウイルス感染症の変異株の確認により、再度感染拡大が懸念されるなど、引き続き厳しい状況で推移しております。

当社グループは、当連結会計年度において、このような新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により世界各国で経済環境が急変し、産業構造が大きく変動している中にあって、事業ポートフォリオについて、抜本的な見直しが求められているとの認識の下、コロナ後をも見据えて、積極的に事業基盤の強化や持続的な成長の実現に向けた取り組みを行ってまいりました。

 

a.日本での事業展開について

当社は2021年3月に当社が保有するNexus Bank株式会社(東証JASDAQ上場、証券コード:4764、以下、「Nexus Bank」という。)の新株予約権の一部を株式会社オータス(本社:東京都渋谷区、代表取締役 竹谷治郎)に譲渡いたしました。また、2021年8月にファクタリング業を営む株式会社Frontier Capitalを設立いたしました。

株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)は、保証商品の多角化の一環として不動産担保ローンやクラウドファンディングを通じた保証を強化しております。不動産担保ローンでは、2021年4月に三井不動産リアルティ株式会社と、2021年12月に京阪電鉄不動産株式会社と新たに不動産担保ローンに対する保証を開始いたしました。また、クラウドファンディングを通じた保証では、提携先企業による日本保証の債務保証を組み込んだファンドの募集を通じて、融資型クラウドファンディングにおける債務保証や、不動産投資型クラウドファンディングにおける不動産買取保証などの取扱高が2021年12月時点で50億円を達成するなど順調に増加しております。当連結会計年度においても、融資型クラウドファンディングでは、株式会社ZUUグループの株式会社COOL及び株式会社COOL SERVICESが運営する「cool」、不動産投資型クラウドファンディングでは、株式会社ミライノベート(旧 株式会社プロスペクト)グループの株式会社グローベルス(旧 キーノート株式会社)が運営する「大家.com」や株式会社イーダブルジーが運営する「TOMOTAQU」、ONE DROP INVESTMENT株式会社が運営する「FUNDROP」等のクラウドファンディングサイトを通じた保証を開始しております。

 

b.海外での事業展開について

シンガポールでは、JTRUST ASIA PTE.LTD.(以下、「Jトラストアジア」という。)が、提起しておりました訴訟において、2020年10月6日、シンガポールの控訴裁判所はGroup Lease PCL(以下、「GL」という。)の完全子会社であるGroup Lease Holdings Pte.Ltd.(以下、「GLH」という。)、此下益司氏(以下、「此下氏」という。)ほか5社に対し、Jトラストアジアへ損害賠償として、70,006,122.49米ドル及び131,817.80シンガポールドルの合計額とシンガポールにおける訴訟費用を支払うよう命じる判決を言い渡しております。これによりJトラストアジアは、GLH及び此下氏より、当該判決の履行として2021年1月11日に37,000千米ドル、GLHより同年4月7日に17,000千米ドル、同年4月29日に7,200千米ドル、同年5月14日に1,250千米ドル及び同年7月19日に9,967千米ドル、さらに同年7月9日に訴訟費用として1,159千米ドルを受領し、当該判決につきましては、これまでの回収金を含め全額を回収いたしました。さらに、同年8月3日には、2020年10月の判決に含まれていなかった投資金額約124百万米ドルに係る損害の回復を求める訴訟を提起しております。

また、韓国では、2021年8月に当社連結子会社である韓国のJTキャピタル株式会社(現 Aキャピタル株式会社、以下、「JTキャピタル」という。)の全株式をVI金融投資株式会社の系列会社が設立する特別目的会社(SPC)への譲渡を完了いたしました。

さらに、インドネシアでは、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)が、2021年11月2日、飯田グループホールディングス株式会社(東証1部上場、証券コード:3291、以下、「飯田グループ」という。)傘下の子会社であるPT.ABDILUHUR KAWULOALIT(代表取締役 渡辺健一郎) と、同社が開発する「REIWA TOWN」の住宅販売に係る業務提携契約を締結しました。また、2021年11月25日、同じく飯田グループ傘下の子会社であるPT.IONE HOME INDONESIA(代表取締役社長 六角 暁) と、同社が開発する「ロンボク島・バリ島事業」の住宅販売に係る業務提携契約を締結しました。今後もインドネシア各地に事業を展開している飯田グループ各社との業務提携を順次増やしていきたいと考えており、引き続き、インドネシアの皆様の豊かな社会づくり及び生活に貢献してまいります。

 

以上の結果、当連結会計年度における営業収益は、コロナ禍にもかかわらず底堅い日本金融事業や韓国金融事業に支えられ、42,325百万円(前年同期比7.5%増)となりました。営業損益は、東南アジア金融事業において銀行業における貸出金残高が順調に回復してきているものの、未だ、利息収益が十分な額に達していないことや、PT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)について、今後の事業計画の見直し等に伴うのれんの減損損失699百万円を計上したことによりその他の費用が増加した一方で、韓国や東南アジアの銀行業において貸出金の増加に伴い利息収益が増加したことや、Jトラスト銀行インドネシアにおいて訴訟損失引当金577百万円を取り崩したこと、上述のとおりGL関連の勝訴判決に係る受領額7,847百万円をその他の収益に計上したこと等により、5,260百万円の営業利益(前年同期は2,403百万円の営業損失)となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期損益は、為替相場が円安に振れ、外貨建資産負債の評価替えによる為替差益を計上したことや、投資有価証券に対する売却損益や評価損益及びそれぞれに対応する税効果の計上に加えて、非継続事業からの損益としてJTキャピタルの株式売却損等を計上した結果、1,123百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益(前年同期は5,342百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。

 

なお、第3四半期連結会計期間において、JTキャピタルを非継続事業に分類しております。また、前連結会計年度において、非継続事業に分類しておりましたJT貯蓄銀行株式会社(以下、「JT貯蓄銀行」という。)について、第1四半期連結会計期間に当該分類を中止し継続事業に分類しております。そのため、前連結会計年度の関連する数値については、組替えて表示しております。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(日本金融事業)

日本国内において、主に、日本保証が信用保証業務、債権回収業務及びその他の金融業務を、パルティール債権回収株式会社が債権回収業務を行っております。

営業収益は債務保証残高の減少に伴い保証料収益はやや減少したものの、買取債権における業務が好調に推移し利息収益が増加したことにより、9,781百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益は4,588百万円(前年同期比5.6%減)とほぼ前年同期並みで推移いたしました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国において、JT貯蓄銀行が貯蓄銀行業務を、TA資産管理貸付株式会社が不良債権の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。なお、第3四半期連結会計期間において、割賦業務及びリース業務を行っておりましたJTキャピタルを株式譲渡したことにより、同社の業績並びに譲渡に伴う損益を非継続事業に分類するとともに連結の範囲から除外しております。

営業収益は銀行業における貸出金残高の増加に伴い貯蓄銀行業務における利息収益が増加したこと等により14,806百万円(前年同期比19.5%増)、セグメント利益は3,208百万円(前年同期比58.9%増)となりました。

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいて、主にJトラスト銀行インドネシアが銀行業務を、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA及びPT TURNAROUND ASSET INDONESIAが債権回収業務を、JTOが農機具ローン等のファイナンス業務を行っております。また、カンボジアにおいて、J Trust Royal Bank Plc.が銀行業務を行っております。

営業収益は銀行業における貸出金の増加に伴い利息収益が増加したこと等により16,797百万円(前年同期比5.3%増)となりました。また、セグメント損失は、銀行業における貸出金残高が順調に回復してきているものの、未だ利息収益が十分な額に達していないことや、JTOについて、のれんの減損損失を計上したこと等により6,372百万円(前年同期は5,541百万円のセグメント損失)となりました。

 

(投資事業)

投資事業につきましては、主にJトラストアジアが投資事業及び投資先の経営支援を行っております。

営業収益は642百万円(前年同期比32.6%減)、セグメント損益は、シンガポールにおいて、Jトラストアジアが提起していた訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたこと等により5,445百万円のセグメント利益(前年同期は1,651百万円のセグメント損失)となりました。

 

(その他の事業)

その他の事業につきましては、主にJトラストシステム株式会社及びRobotシステム株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を、日本ファンディング株式会社が不動産業務を行っております。

営業収益は878百万円(前年同期比44.3%増)、セグメント損益は430百万円のセグメント利益(前年同期は310百万円のセグメント損失)となりました。

 

② 資産・負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ80,168百万円増加し610,631百万円となりました。これは主に、売却目的で保有する資産が155,835百万円減少した一方で、銀行業における貸出金が220,433百万円、銀行業における有価証券が26,294百万円増加したこと等により増加したものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ74,680百万円増加し502,685百万円となりました。これは主に、売却目的で保有する資産に直接関連する負債が141,109百万円減少したことや社債及び借入金が40,863百万円減少した一方で、銀行業における預金が253,515百万円増加したこと等により増加したものであります。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ5,487百万円増加し107,945百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を1,123百万円計上したことに加え、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が2,992百万円増加したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ14,054百万円増加し、74,648百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、15,408百万円(前年同期比126.2%増)となりました。これは主に、非継続事業からの税引前損失を2,675百万円計上したうえに、銀行業における貸出金の増加額が77,316百万円と資金が減少した一方で、税引前利益を5,899百万円計上したうえに、銀行業における預金の増加額が89,804百万円と資金が増加したこと等により増加したものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、10,002百万円(前年同期は8,422百万円の資金の減少)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の取得による支出30,051百万円が、銀行業における有価証券の売却による収入15,140百万円及び償還による収入2,403百万円を上回ったこと等により資金が減少したものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、6,129百万円(前年同期は8,638百万円の資金の減少)となりました。これは主に、短期社債の純増額が7,164百万円と資金が増加した一方で、長期借入金の純減額が7,023百万円、短期借入金の純減額が3,502百万円、社債の純減額が2,161百万円とそれぞれ資金が減少したこと等により減少したものであります。

 

(2)営業実績

 貸付金残高の内訳

区分

前連結会計年度末

(2020年12月31日現在)

当連結会計年度末

(2021年12月31日現在)

金額(百万円)

構成割合(%)

金額(百万円)

構成割合(%)

国内

消費者向業務

無担保貸付

127

0.1

89

0.0

有担保貸付

118

0.1

334

0.1

小計

245

0.2

423

0.1

事業者向貸付業務

商業手形割引

1,040

0.6

1,672

0.5

無担保貸付

0

0.0

500

0.1

有担保貸付

893

0.5

1,703

0.5

小計

1,933

1.1

3,876

1.1

商業手形割引 合計

1,040

0.6

1,672

0.5

営業貸付金 合計

1,139

0.7

2,626

0.7

合計

2,179

1.3

4,299

1.2

海外

消費者向貸付業務

無担保貸付

14,179

8.5

1,417

0.4

有担保貸付

9,436

5.6

1,741

0.5

小計

23,615

14.1

3,159

0.9

事業者向貸付業務

無担保貸付

11

0.0

有担保貸付

21,071

12.6

18

0.0

小計

21,082

12.6

18

0.0

営業貸付金 合計

44,698

26.7

3,177

0.9

銀行業における貸出金

韓国

166,315

46.7

インドネシア

51,504

30.8

80,500

22.6

カンボジア

69,041

41.2

102,116

28.6

小計

120,545

72.0

348,933

97.9

合計

165,244

98.7

352,111

98.8

総合計

167,423

100.0

356,410

100.0

(注)貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の貸付金残高であります。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2022年3月30日)において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

a.財政状態

当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ80,168百万円増加し610,631百万円となりました。これは主に、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.売却目的で保有する資産」に記載のとおり、前連結会計年度に株式譲渡契約を締結し非継続事業に分類していたJT貯蓄銀行について、第1四半期連結会計期間に株式譲渡を延期し継続事業に分類したことや、韓国及び東南アジアの金融事業で積極的に残高増加を図ったこと等により、売却目的で保有する資産が155,835百万円減少した一方で、銀行業における貸出金が220,433百万円、銀行業における有価証券が26,294百万円増加したこと等により増加したものであります。

 

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ74,680百万円増加し502,685百万円となりました。これは主に、JTキャピタルの株式譲渡に伴い社債及び借入金が40,863百万円減少したことに加え、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.売却目的で保有する資産」に記載のとおり、第1四半期連結会計期間にJT貯蓄銀行の株式譲渡を延期し継続事業に分類したことや、韓国及び東南アジアの金融事業で積極的に新規口座獲得を推進し残高増加を図ったこと等により、売却目的で保有する資産に直接関連する負債に計上していた141,109百万円が減少した一方で、銀行業における預金が253,515百万円増加したこと等により増加したものであります。

 

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ5,487百万円増加し107,945百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を1,123百万円計上したことに加え、為替相場が円安に振れたことによる海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が2,992百万円増加したこと等によるものであります。

 

b.経営成績

営業収益につきましては、東南アジア金融事業において営業貸付金残高や買取債権の回収が減少したことや、前連結会計年度に保有有価証券を売却したことにより社債残高が減少したこと等を要因として利息収益が減少した一方で、韓国及び東南アジアの金融事業において銀行業における貸出金が増加したこと等を要因として銀行業における利息収益が増加したことや、日本金融事業において安定的に保証料収益の計上が図れたこと、債権回収業務が好調に推移し買取債権回収に係る利息収益が増加したこと等により42,325百万円(前年同期比7.5%増)となりました。

 

営業費用につきましては、Jトラスト銀行インドネシアにおいて、前連結会計年度に保有有価証券売却損を計上したことに比べ当期減少した一方で、韓国や東南アジアの金融事業において銀行業における預金が増加したことに伴い銀行業預金利息費用が増加したことや、東南アジア金融事業において貸倒引当金(損失評価引当金)を保守的に積み増ししたことにより23,017百万円(前年同期比10.7%増)となりました。また、当連結会計年度の営業収益に対する営業費用比率は54.4%となりました。

 

販売費及び一般管理費につきましては、JTキャピタルの株式売却に係る譲渡所得税や、Jトラストアジアにおいて訴訟費用等の支払手数料が増加したこと等により21,560百万円(前年同期比3.2%増)となりました。

 

その他の収益につきましては、Jトラストアジアが提起していた訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたことや、インドネシアにおいて現地にて提起されている訴訟における進展を踏まえて訴訟損失引当金を取り崩したこと等により増加し8,731百万円(前年同期は619百万円)となりました。

その他の費用につきましては、JTOの今後の事業計画及び回収可能性等を検討した結果、のれんの減損損失を計上したこと等により1,218百万円(前年同期比68.4%増)となりました。

 

以上の結果、営業損益につきましては5,260百万円の営業利益(前年同期は2,403百万円の営業損失)となりました。

 

 

金融収益につきましては、為替相場が円安に振れたことにより外貨建資産負債の評価替えによる為替差益を計上したことや、HSホールディングス株式会社(旧 澤田ホールディングス株式会社、以下、「HSホールディングス」という。)の普通株式評価益を計上したこと、Nexus Bankの普通株式及び新株予約権の売却益を計上したこと等により3,020百万円(前年同期比47.2%増)となりました。

金融費用につきましては、Nexus Bankの株式の評価損の計上等により2,728百万円(前年同期比917.0%増)となりました。

持分法による投資利益は347百万円(前年同期は零)となりました。

主な内訳につきましては以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

金融収益

為替差益

657

投資有価証券評価益

HSホールディングス 普通株式評価益

1,778

投資有価証券売却益

Nexus Bank 普通株式売却益

263

Nexus Bank 新株予約権売却益

189

金融費用

投資有価証券評価損

Nexus Bank 普通株式評価損

△87

Nexus Bank A種優先株式評価損

△2,482

持分法による投資利益

347

 

以上の結果、税引前損益につきましては5,899百万円の税引前利益(前年同期は619百万円の税引前損失)となりました。

 

法人所得税費用につきましては、法人税等調整額としてHSホールディングスの普通株式評価益に係る繰延税金負債を計上した一方で、Nexus Bankの株式に係る繰延税金負債の戻入れを行ったこと等により2,311百万円(前年同期比70.2%減)となりました。

主な内訳につきましては以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

法人所得税費用

法人税等調整額

Nexus Bank 株式(A種優先株式)評価損に対する税効果

528

Nexus Bank 株式(普通株式)評価損に対する税効果

46

HSホールディングス 普通株式評価益に対する税効果

△607

JT貯蓄銀行 株式譲渡変更による税効果計上額の見直し

△623

JT貯蓄銀行 株式の留保利益に対する税効果

402

JTキャピタル株式の留保利益に対する税効果

154

 

以上の結果、継続事業からの当期損益は3,587百万円の継続事業からの当期利益(前年同期は8,384百万円の継続事業からの当期損失)となりました。

また、非継続事業からの当期損益はJTキャピタルの株式売却損等の計上により2,646百万円の非継続事業からの当期損失(前年同期は2,369百万円の非継続事業からの当期利益)となりました。

 

非支配持分に帰属する当期損失につきましては、東南アジア金融事業の損失計上等により181百万円(前年同期は672百万円の非支配持分に帰属する当期損失)となりました。

 

以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期損益は1,123百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益(前年同期は5,342百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、以下のセグメントごとの経営成績の記載における営業債権の残高につきましては、貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の残高で記載しております。

(日本金融事業)

日本金融事業では、債務保証残高の増加による安定的な保証料収入と買取債権の高い回収力を両輪に安定した利息収益の確保を目指し業務を行ってまいりました。

営業債権の残高は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

2020/12

2021/12

増減額

増減率

主な増減要因

債務保証残高

209,819

204,278

△5,541

△2.6%

 

 

有担保

197,493

195,716

△1,777

△0.9%

海外不動産担保を含む不動産担保ローンに対する保証が増加するも、アパートローンに対する保証が減少

 

無担保

12,325

8,562

△3,763

△30.5%

個品割賦に対する保証について取扱いが減少

買取債権残高

16,258

16,787

529

3.3%

積極的な債権買取等による増加

商業手形残高

1,040

1,672

632

60.9%

大口商手割引の実行による増加

営業貸付金残高

1,139

2,626

1,487

130.5%

不動産担保ローンの増加

 

営業収益は債権買取を積極的に行ったことに加えて回収も好調に推移したことにより利息収益が増加したものの、債務保証残高の減少に伴い保証料収益が減少したことや、債権売却益が減少したこと等により9,781百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益は4,588百万円(前年同期比5.6%減)となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国及びモンゴル金融事業では、目標として緩やかな成長をかかげ「量の成長」から「質の成長」を目指し、消費者以外の無担保貸付や企業向け貸付を中心に順調に貸出金残高を伸ばしており、安定的な利息収益を確保してまいりました。

営業債権の残高は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

2020/12

2021/12

増減額

増減率

主な増減要因

銀行業における貸出金残高

166,315

166,315

前期、JT貯蓄銀行における貸出金残高を売却目的で保有する資産として計上

営業貸付金残高

42,710

1,638

△41,071

△96.2%

第3四半期連結会計期間にJTキャピタルを株式譲渡により連結の範囲から除外

買取債権残高

1,469

1,748

278

19.0%

定期的な債権買取による増加

 

営業収益は銀行業における貸出金残高の増加に伴い貯蓄銀行業務における利息収益が増加したこと等により14,806百万円(前年同期比19.5%増)、セグメント利益は3,208百万円(前年同期比58.9%増)となりました。

 

(東南アジア金融事業)

東南アジア金融事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、マルチファイナンス業務では新規貸付が制限され、債権回収業務でも、訪問回収の制限や法的回収手続きの遅延等を要因として回収額が減少するなど業績は低調に推移いたしましたが、銀行業においては、審査体制の充実を図り、不良債権リスクを低減させ、積極的に銀行業における貸出金残高の増加を推進するとともに、調達金利の低下、自己資本の拡充等を目的とした事業基盤の整備を行ってまいりました。

営業債権の残高は以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

 

 

2020/12

2021/12

増減額

増減率

主な増減要因

銀行業における貸出金残高

120,545

182,617

62,071

51.5%

新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、順調に残高は増加

 

インドネシア

51,504

80,500

28,996

56.3%

積極的にローン残高増強策を推進したことにより、企業向け、金融機関向け貸付が増加

 

カンボジア

69,041

102,116

33,075

47.9%

資金需要は堅調で、預金の増加にあわせて貸出も増加、ビジネスバンキング部門が堅調に推移

営業貸付金残高

1,987

1,538

△449

△22.6%

新規貸付の抑制及び債権売却による減少

買取債権残高

25,506

25,044

△461

△1.8%

回収が買取簿価を上回ったことによる減少

 

営業収益は買取債権の回収益がやや低調に推移した一方で、前期における審査体制の充実を図るまでの間の営業貸付金の新規貸付抑制や保有有価証券の売却の影響から未だ十分に脱しきれていないものの、銀行業における貸出金の増加に伴い利息収益が増加したこと等により、16,797百万円(前年同期比5.3%増)となりました。また、セグメント損失は、前期、保有有価証券の売却に伴い有価証券売却損を計上したことに対し、当期、費用負担が発生しなかったことや、現地にて提起されている訴訟における進展を踏まえて訴訟損失引当金を取り崩したこと等費用が減少した一方で、銀行業における貸出金残高が順調に回復してきているものの、未だ、利息収益が十分な額に達していないことや、JTOについて、新型コロナウイルスの蔓延等のために事業の縮小を余儀なくされ、今後の事業計画の見直し等に伴うのれんの減損損失を計上したこと等により、6,372百万円(前年同期は5,541百万円のセグメント損失)となりました。

 

(投資事業)

営業収益は642百万円(前年同期比32.6%減)、セグメント損益は、シンガポールにおいて、Jトラストアジアが提起していた訴訟に係る勝訴判決の履行を受けたこと等により5,445百万円のセグメント利益(前年同期は1,651百万円のセグメント損失)となりました。

 

(その他の事業)

営業収益は878百万円(前年同期比44.3%増)、セグメント損益は430百万円のセグメント利益(前年同期は310百万円のセグメント損失)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、銀行業における貸出金の増加等により資金が減少した一方で、銀行業における預金の増加等により資金が増加した結果、前連結会計年度末に比べ14,054百万円増加し、74,648百万円となりました。

なお、キャッシュ・フローの詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

・財務政策

当社グループの資金需要の主なものは、当社グループ各社の経常的な運転資金のほか、当社グループの長期的な成長に資する企業のM&Aに要する資金であります。

資金需要に対しては、原則としてグループ各社の営業活動により生ずる手元流動資金を充当する方針としており、グループ全体の効率的な資金活用に努めておりますが、必要に応じて外部からの資金調達を検討することとしております。

外部からの資金調達の手法としては、金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等であり、今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。

なお、当連結会計年度末においての社債及び借入金の残高は26,939百万円となっており、前連結会計年度末と比較し40,863百万円減少しております。

4【経営上の重要な契約等】

1.当社は、2020年10月29日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるJT貯蓄銀行株式会社の全株式を、VI金融投資株式会社(以下、「VI金融投資」という。)に譲渡すること(以下、「本件株式譲渡」という。)を決議し、同日付けで株式譲渡契約を締結いたしました。

本件株式譲渡につきましては、韓国金融委員会の承認を前提としておりましたが、VI金融投資が承認を取り付けることができず、契約履行期限を超過することとなったことから、2021年3月31日付けで当該契約を解除いたしました。

 

2.当社は、2021年4月5日開催の当社取締役会において、当社の連結子会社であるJTキャピタル株式会社(現 Aキャピタル株式会社、以下、「JTキャピタル」という。)の全株式をVI金融投資株式会社(以下、「VI金融投資」という。)に譲渡することを決議し、同日付けで基本合意書を締結いたしました。

また、2021年5月13日開催の当社取締役会において、VI金融投資と株式譲渡契約(以下、「本契約」という。)を締結することを決議し、2021年5月14日付けで締結いたしました。

なお、VI金融投資は、本契約の定めにより、系列会社であるバンカーストリート株式会社またはその系列会社が本契約の取引終結を目的に設立して支配する特別目的会社(SPC、キーストーンバンカーズ1号有限会社)に本契約上の地位及び本契約による権利・義務を譲渡しております。

その概要は次のとおりであります。

(1)株式売却の理由

当社グループ、当該子会社の今後の成長戦略に関して、様々な選択肢について慎重に検討を重ねた結果、新しいスポンサーのもとで新たな戦略に沿って事業成長を図ることが、当該子会社の持続的成長と企業価値の向上に資するものと判断したことや、当社グループにおきましても、既存の事業ポートフォリオの価値や将来性の見直しの観点から、売却資金の有効活用による手元流動性の確保や収益性のバランスに配慮した事業ポートフォリオの再編に資するものと考え株式売却を行うものであります。

(2)売却する相手会社の名称

キーストーンバンカーズ1号有限会社(本社:大韓民国ソウル特別市)

(3)売却の時期

2021年8月31日

(4)当該子会社の名称、事業内容及び会社との取引内容

名称

 

JTキャピタル株式会社

事業の内容

 

リース・割賦業務

会社との取引内容

 

当該子会社の金融機関からの借入に対して当社が保証を行っております。

※当該子会社の売却時点では、当該借入を完済しております。

(5)売却する株式の数、売却価額、売却損益及び売却後の持分比率

売却する株式の数

 

21,600,000株

売却価額

 

116,517百万ウォン(約11,395百万円、1ウォン=0.0978円で換算)

売却損益

 

△2,542百万円

売却後の持分比率

 

-%

 

3.当社は、2021年4月5日開催の当社取締役会において、当社の連結子会社であるJT貯蓄銀行株式会社の全株式をVI金融投資株式会社(以下、「VI金融投資」という。)もしくは同社の基本合意書(了解覚書)上の地位及び権利・義務の譲渡及び移転について当社が同意した譲受人に譲渡すること(以下、「本件株式譲渡」という。)を決議し、同日付けで基本合意書を締結いたしました。

本件株式譲渡につきましては、株式売買契約締結期限を了解覚書及び取引終結期限延長合意書に基づき2021年11月30日としておりましたが、譲受人との間で契約内容の合意に至らないまま、株式売買契約締結期限を迎えたことから、同日付けで本件株式譲渡を中止することといたしました。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。