第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)においては、営業収益が26,136百万円と、前年同期と比べて2倍以上に増加(前年同期比111.6%)し、第1四半期としては、過去最大となりました。営業利益は、9,293百万円(前年同期比365.2%)となり、第1四半期としては、やはり、過去最大益となっております。この結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益も9,124百万円(前年同期比147.7%増)となり、第1四半期としては、これまでで最大となっております。

当期において、このような順調なスタートを切ることができたのは、東南アジアにおける銀行事業の成長や株式会社ミライノベート(以下、「ミライノベート」という。)の吸収合併など、事業ポートフォリオの価値や将来性を徹底的に検証することによって、事業再生や成長につなげていくというこれまでの経営努力の成果であると考えております。今後とも、株主価値を最大化し、株主の皆様に報いる株価とするべく最大限の努力を行ってまいります。

こうした事業ポートフォリオの見直しを踏まえて、当期より、不動産及び再生可能エネルギー事業を新たなセグメント「不動産・再生可能エネルギー事業」として区分することとし、以下においては、前第1四半期連結累計期間の数値も組み替えて比較分析を行っております。また、前第1四半期連結会計期間において行われた企業結合に係る暫定的な会計処理を、前第4四半期連結会計期間に確定させたため、前第1四半期間連結累計期間の関連する数値を遡及修正しております。

 

(1)経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間においては、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)が、厳格な審査体制を維持してNPL比率を低下させつつ、貸付残高を着実に増加させる一方で、金利上昇を予め見込んで、調達コストの増加に見合う貸出金利の引上げを柔軟に行い得る体制の構築、保有債券からの損失発生の抑制、貸倒引当金(損失評価引当金)の予防的積み増しなどを行ってきたことから、営業収益を4,840百万円(前年同期は2,964百万円)、セグメント利益を553百万円(前年同期は254百万円)とするなど順調な成長を遂げました。また、J Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)も、営業収益を3,115百万円(前年同期は2,445百万円)、セグメント利益を439百万円(前年同期は467百万円)と好調を維持するなど、東南アジアにおける銀行事業が当社グループの成長を牽引しています。

韓国における貯蓄銀行事業においては、金利上昇に伴う調達コストの増加に貸付金利の引上げが追いついていなかったことから、昨年末以降、業績が悪化しており、当第1四半期は、JT貯蓄銀行株式会社(以下、「JT貯蓄銀行」という。)は357百万円のセグメント利益(前年同期1,243百万円)を計上したものの、昨年第2四半期より当社グループ入りしたJT親愛貯蓄銀行株式会社(以下、「JT親愛貯蓄銀行」という。)は924百万円のセグメント損失となっております。しかしながら、韓国の中央銀行にあたる韓国銀行による基準金利の引き上げが既に一段落し調達金利が低下傾向に転じたことから、その損失は、当期初に見込んでいたほどの額とはなっておらず、当期後半からの回復を見込んでおります。

日本においては、不動産事業及び再生可能エネルギー事業を行うミライノベートを吸収合併し、事業範囲を拡大することといたしました。日本基準によって会計処理を行っていたミライノベートの資産及び負債を、当社グループが適用する国際財務報告基準(IFRS)により調整した等から、9,328百万円の負ののれん発生益を計上しております。なお、日本金融事業は安定した利益水準で推移しております。

当第1四半期連結累計期間における当社グループの新たな事業展開の詳細は以下のとおりとなります。

 

(日本での事業展開について)

当社は、2023年2月にミライノベートを吸収合併したほか、同月、2022年4月に株式交換により取得済みのNexus Bank株式会社を吸収合併することを決議し、2023年4月1日に合併いたしました。また、2023年3月に組織体制を変更し、当社グループの迅速な意思決定と実践展開、機動的な経営資源の活用等の観点からグループ制の導入を図りました。また、株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)では保証商品の多角化の一環として、2023年1月に博多不動産販売株式会社と、同社が運営するクラウドファンディングに対する買取保証提携を締結いたしました。

 

さらに、J Sync株式会社では、電子決済等代行業の登録を行いました。これにより同社の不動産クラウドファンディングにおいて、金融機関とのAPI連携に基づき、預金者の銀行口座から他の銀行口座への振込等の指図を預金者の代わりに銀行に対して伝達することが可能となります。今後も、高いセキュリティ水準を確保しながら、サービスを利用する皆様の利便性向上とサービス導入事業者様の業務効率化をより一層進めてまいります。

 

(海外での事業展開について)

インドネシアでは、Jトラスト銀行インドネシアにおいて、前年度に引き続き、日系大手デベロッパーの現地法人やインドネシアのデベロッパーとの間で住宅販売に係る業務提携を拡大しており、2023年2月10日にはインドネシア大手不動産開発事業者Jababeka GroupのPT PP (Persero) 社が西ジャワ州チカラン市で開発する「Riverview Residence - Tower Mahakam」、2月24日にはインドネシア大手不動産開発業者GREEN WOODS GROUPのPT.Green Woods Bali Graha/PT.Bali Sakanti社他がバリ島で開発する「Damara Village Alaya」及び「Damara Village Jimbaran Hijau」、飯田グループの株式会社アーネストワン現地法人のPT.IONE HOME INDONESIA社がロンボク島で開発する「HIKARI GARDEN RESIDENCE」、さらに、3月28日にはインドネシア大手不動産開発業者Alam Sutera Groupがバンテン州タンゲラン市で開発する「AYODHYA」「Alam Sutera」「Suvarna Sutera」の住宅ローンについて提携契約を締結しております。これにより2023年3月末現在、Jトラスト銀行インドネシアが住宅ローンを提携する提携先プロジェクトは20カ所となりました。引き続き、インドネシアの皆様の豊かな社会づくり及び生活に貢献できるよう、SDGs目標の一つである「住み続けられるまちづくりを」に取り組み、企業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えております。

 

セグメントごとの経営成績の詳細は次のとおりです。

なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の残高で記載しております。

(日本金融事業)

信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、その他の金融業務につきましては、日本保証が、クレジット・信販業務につきましては、Nexus Card株式会社(以下、「Nexus Card」という。)が、金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)につきましては、Jトラストグローバル証券株式会社(以下、「Jトラストグローバル証券」という。)が行っております。

営業債権の残高は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

2022/3

2023/3

増減額

増減率

主な増減要因

債務保証残高

205,144

208,037

2,893

1.4%

 

 

有担保

197,175

202,100

4,924

2.5%

有担保ローンに対する保証の増加

 

無担保

7,968

5,937

△2,031

△25.5%

個品割賦に対する保証について取扱いが減少

買取債権残高

16,449

16,360

△89

△0.5%

 

商業手形残高

1,670

790

△880

△52.7%

期日決済及び実行減少による減少

営業貸付金残高

1,199

2,335

1,136

94.8%

Nexus Cardの子会社化による増加

割賦立替金残高

7,591

7,591

Nexus Cardの子会社化による増加

証券業に関連する資産

28,298

27,285

△1,012

△3.6%

 

 

営業収益は、Jトラストグローバル証券やNexus Cardの子会社化に伴い、証券業務やクレジット・信販業務に係る役務収益等が増加したことにより3,053百万円(前年同期比41.5%増)となりました。セグメント利益は、Jトラストグローバル証券においてTVCM放映等による広告宣伝費が増加したことや、前第1四半期連結累計期間にJトラストグローバル証券の取得に伴う負ののれん発生益148百万円をその他の収益に計上したことに比べ減少し879百万円(前年同期比25.7%減)となりました。

 

(韓国及びモンゴル金融事業)

韓国において、JT親愛貯蓄銀行及びJT貯蓄銀行が貯蓄銀行業務を、TA資産管理貸付株式会社が不良債権の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。

営業債権の残高は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

2022/3

2023/3

増減額

増減率

主な増減要因

銀行業における貸出金残高

183,899

393,232

209,333

113.8%

JT親愛貯蓄銀行の子会社化及び積極的な残高積み上げによる増加

営業貸付金残高

1,584

1,577

△6

△0.4%

 

買取債権残高

1,745

1,960

214

12.3%

定期的な債権買取による増加

 

営業収益は、JT親愛貯蓄銀行の子会社化に伴う銀行業における貸出金残高の増加により貯蓄銀行業務における利息収益が増加したことから11,261百万円(前年同期比166.8%増)となりました。セグメント損益は、韓国銀行による基準金利の段階的引き上げにより預金金利が上昇したことや、貸倒引当金(損失評価引当金)繰入額が増加したこと等により578百万円のセグメント損失(前年同期は1,175百万円のセグメント利益)となりました。

 

(東南アジア金融事業)

インドネシアにおいて、Jトラスト銀行インドネシアが銀行業務を、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA及びPT TURNAROUND ASSET INDONESIAが債権回収業務を、PT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCEが農機具ローン等のファイナンス業務を行っております。また、カンボジアにおいて、Jトラストロイヤル銀行が銀行業務を行っております。

営業債権の残高は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

2022/3

2023/3

増減額

増減率

主な増減要因

銀行業における貸出金残高

216,560

305,747

89,187

41.2%

インドネシアにおける積極的な貸出残高増強策

 

インドネシア

104,705

175,361

70,655

67.5%

厳格な審査体制の下で積極的な貸出増強策を推進

 

カンボジア

111,854

130,386

18,531

16.6%

預金残高とのバランスを考慮した貸出残高計画に基づく

営業貸付金残高

1,390

714

△676

△48.7%

ファイナンス事業の新規貸付の抑制、農機具ローンに特化

買取債権残高

26,084

27,494

1,409

5.4%

 

 

営業収益は、銀行業における貸出金や保有有価証券の増加に伴う利息収益の増加により8,293百万円(前年同期比43.6%増)となりました。また、セグメント利益は、銀行業における預金が増加したことにより預金利息費用が増加したものの、積極的なマーケティング戦略を継続し、流動性預金残高のかさ上げによりCASA(流動比率)を高め、資金調達コストの抑制や経費の削減を進めたことにより719百万円(前年同期比41.5%増)となりました。

 

(不動産・再生可能エネルギー事業)

不動産・再生可能エネルギー事業につきましては、前連結会計年度ではその他の事業に区分しておりましたが、金額的重要性が増加したため、当第1四半期連結累計期間から新たなセグメント「不動産・再生可能エネルギー事業」として区分しております。主にJグランド株式会社及び株式会社グローベルスが国内での不動産事業を行っており、Prospect Asset Management, Inc.が米国ハワイ州での不動産事業を行っております。再生可能エネルギー事業としては、ミライノベートより、太陽光発電事業を引き継ぎ、太陽光発電設備の運営や太陽光発電プロジェクトへの投資を行っております。

営業収益は、株式会社グローベルスが2023年2月から子会社となったことや、Jグランド株式会社において、当第1四半期連結累計期間での不動産の販売収益が計上されたことにより3,424百万円(前年同期は154百万円)となりました。また、セグメント損益につきましては、ミライノベートの吸収合併に伴い負ののれん発生益9,328百万円を計上した結果、9,270百万円のセグメント利益(前年同期は37百万円のセグメント損失)となりました。

 

(投資事業)

投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.が投資事業及び投資先の経営支援を行っております。

営業収益は92百万円(前年同期比23.0%増)、セグメント損失は訴訟費用の削減に努めた結果、昨年の半分以下に減少したものの、204百万円(前年同期は422百万円のセグメント損失)となりました。

 

(その他の事業)

その他の事業につきましては、主にJ Sync株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。

営業収益は136百万円(前年同期比4.6%減)、セグメント利益は56百万円(前年同期比436.8%増)となりました。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ1,945百万円増加し1,117,872百万円となりました。これは主に、韓国において基準金利の引上げが落ち着きを見せ手元流動性懸念が解消されたことにより、現金及び現金同等物が26,051百万円減少した一方で、営業債権及びその他の債権が5,180百万円、銀行業における有価証券が8,021百万円増加したことや、ミライノベートの吸収合併により棚卸資産が13,132百万円増加したこと等により増加したものです。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ19,048百万円減少し964,530百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が8,172百万円増加した一方で、銀行業における預金が29,324百万円減少したこと等により減少したものです。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べ20,993百万円増加し153,342百万円となりました。これは主に、ミライノベートの吸収合併等により資本剰余金が11,736百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益を計上したことにより利益剰余金が7,980百万円、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が1,215百万円増加したこと等により増加したものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ26,051百万円減少し、105,909百万円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は、25,853百万円(前年同期は16,015百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税引前四半期利益を9,966百万円計上したうえに、銀行業における貸出金の減少額が6,390百万円と資金が増加したものの、負ののれん発生益が9,328百万円計上されたことに加えて、銀行業における預金の減少額が31,580百万円と資金が減少したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、7,346百万円(前年同期は4,538百万円の資金の増加)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の取得による支出35,461百万円が、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入29,413百万円を上回ったことにより資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、4,056百万円(前年同期は432百万円の資金の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減額が1,273百万円、長期借入金の純減額が2,238百万円と、それぞれ資金が減少したことによるものです。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、2023年2月14日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社、当社の連結子会社であるNexus Bank株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付けで合併契約を締結いたしました。

詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 18.後発事象」に記載のとおりであります。