第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

  当連結会計年度における業績等の概要は、次のとおりであります。

 

(金融経済環境)

 当連結会計年度におけるわが国経済は、アベノミクスの推進により雇用・所得環境の改善が続く中、個人消費に足踏みが見られたものの、緩やかな回復基調が続きました。また、海外では、米国におけるトランプ政権による政策運営の不確実性の高まりや追加利上げの動向、BrexitによるEU諸国への影響、さらには中国をはじめとした新興国経済の減速懸念等、先行きの不透明感は払拭できない状況が続きました。

 一方、国内の金融市場環境においては、9月に日本銀行が「量的・質的金融緩和」導入以降の政策効果についての総括的な検証を行い、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」等を導入したことを受け、長期金利は、概ね0%近辺で推移しました。また、日経平均株価は、トランプ政権の減税等による景気上振れ期待を背景とした米国株上昇の流れを受け、12月に19,000円台まで上昇した後、年度末にかけて、もみあう展開となりました。

 

 (業績)

 当連結会計年度は、市場環境の変化に応じた投資対象資産の見直しなど、安定したポートフォリオを維持するための取組みを継続しました。

 その結果、当連結会計年度においては、以下のとおりの業績を上げることができました。

 

・損益の状況

 経常収益は、前年度比171億円、5.6%増収の3,193億円となりました。これは、金利低下により貸出金利息等の資金運用収益が減少したものの、ヘッジ付債券の売却に伴い国債等債券売却益が増加したことによりその他業務収益が増加したこと等によるものです。一方、経常費用は、同245億円、10.1%増加の2,664億円となりました。これは、金利低下により預金利息等の資金調達費用が減少したものの、ヘッジ取引の解消に伴い金融派生商品費用が増加したことにより、その他業務費用が増加したこと等によるものです。

 これらの結果、経常利益は、前年度比73億円、12.1%減益の528億円となりましたが、法人税等合計が同83億円減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、同10億円、2.5%増益の438億円となりました。

 また、報告セグメントである信金中央金庫の事業における経常収益は、前年度比143億円増加し2,840億円となりました。一方、経常費用は、同220億円増加し2,356億円となりました。

 これらの結果、経常利益は同76億円減益の483億円、当期純利益は同5億円増益の413億円となりました。

 

  ・資産、負債等の状況

 資産の部合計は、前年度末比2兆3,716億円増加し37兆4,645億円となりました。このうち現金及び預け金は、当座預け金の増加を主因に、同1兆4,984億円増加し10兆6,119億円となりました。また、貸出金は、事業会社および国・政府関係機関向け貸出の増加を主因に、同1兆2,315億円増加し7兆9,953億円となりました。一方、有価証券は、国債の減少を主因に、同6,441億円減少し17兆1,644億円となりました。

 負債の部合計は、前年度末比2兆3,788億円増加し35兆8,387億円となりました。このうち預金は、定期性預金の増加を主因に、同1兆9,361億円増加し29兆1,500億円となりました。

 純資産の部合計は、前年度末比ほぼ横ばいの1兆6,258億円となりました。

 なお、不良債権比率は、前年度末比0.02ポイント低下の0.52%となり、貸出資産は引き続き極めて高い健全性を維持しています。

 

(キャッシュ・フローの状況)

1.営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度比47億円減少し、1兆1,577億円の収入となりました。

 

2.投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度比7,581億円減少し、5,025億円の収入となりました。

 

3.財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度比2,072億円減少し、1,263億円の支出となりました。

 

4.現金及び現金同等物の期末残高

 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前年度末比1兆5,339億円増加し、9兆6,683億円となりました。

 

(1) 国内・海外別収支

 当連結会計年度において、国内では、資金運用収支が前連結会計年度比14億67百万円増加し793億83百万円、信託報酬が同3億32百万円減少し6億69百万円、役務取引等収支が同26億18百万円増加し293億45百万円、特定取引収支が同73億34百万円減少し48億76百万円、その他業務収支が同52億62百万円減少し△149億49百万円となりました。

 海外では、資金運用収支が前連結会計年度比37百万円減少し1億37百万円、役務取引等収支が同53百万円減少し△36百万円、特定取引収支が同30百万円増加し3億86百万円、その他業務収支が同11百万円減少し20百万円となりました。

 以上により、合計では、資金運用収支が前連結会計年度比14億91百万円増加し794億55百万円、信託報酬が同70百万円減少し5億95百万円、役務取引等収支が同22億54百万円増加し279億1百万円、特定取引収支が同72億95百万円減少し52億60百万円、その他業務収支が同53億68百万円減少し△155億5百万円となりました。

 

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

77,916

174

127

77,964

当連結会計年度

79,383

137

66

79,455

うち資金運用収益

前連結会計年度

204,846

174

148

204,873

当連結会計年度

201,575

138

75

201,637

うち資金調達費用

前連結会計年度

126,930

0

21

126,908

当連結会計年度

122,191

0

8

122,182

信託報酬

前連結会計年度

1,001

336

665

当連結会計年度

669

73

595

役務取引等収支

前連結会計年度

26,727

17

1,097

25,647

当連結会計年度

29,345

△36

1,407

27,901

うち役務取引等収益

前連結会計年度

43,438

53

3,593

39,897

当連結会計年度

46,605

15

3,935

42,685

うち役務取引等費用

前連結会計年度

16,710

35

2,496

14,249

当連結会計年度

17,260

52

2,528

14,784

特定取引収支

前連結会計年度

12,210

356

10

12,555

当連結会計年度

4,876

386

2

5,260

うち特定取引収益

前連結会計年度

12,290

356

90

12,555

当連結会計年度

4,916

386

41

5,260

うち特定取引費用

前連結会計年度

80

80

当連結会計年度

39

39

その他業務収支

前連結会計年度

△9,687

31

481

△10,137

当連結会計年度

△14,949

20

576

△15,505

うちその他業務収益

前連結会計年度

38,320

45

806

37,559

当連結会計年度

59,822

20

814

59,028

うちその他業務費用

前連結会計年度

48,007

14

324

47,696

当連結会計年度

74,772

237

74,534

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」という。)であります。

2.「海外」とは、海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」という。)であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

4.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度422百万円、当連結会計年度198百万円)を、控除して表示しております。

5.前連結会計年度において、「役務取引等収益」に含めていた「信託報酬」は、本中金において信託業務の取扱いを開始したことにより当連結会計年度より独立掲記しており、前連結会計年度についても、当該表示方法の変更を反映した組替え後の数値を表示しております。

 

 

(2) 国内・海外別資金運用/調達の状況

 当連結会計年度における資金運用勘定平均残高(相殺消去前)は、国内で前連結会計年度比2兆891億10百万円増加し36兆2,783億11百万円、海外で同16億16百万円減少し62億75百万円となりました。また、資金調達勘定平均残高(相殺消去前)は、国内で同2兆9,639億60百万円増加し35兆9,600億99百万円となりました。

 利回りについては、合計の資金運用勘定の利回りは、貸出金の利回りが低下したことを主因に、前連結会計年度比0.05ポイント低下し0.55%となりました。また、合計の資金調達勘定の利回りは、預金の利回りが低下したことを主因に、同0.04ポイント低下し0.34%となりました。

 

① 国内

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

34,189,201

204,846

0.59

当連結会計年度

36,278,311

201,575

0.55

うち貸出金

前連結会計年度

6,482,081

23,783

0.36

当連結会計年度

8,011,809

17,869

0.22

うち預け金

前連結会計年度

9,231,819

9,514

0.10

当連結会計年度

8,959,924

8,436

0.09

うち買入手形及び

コールローン

前連結会計年度

438,972

1,064

0.24

当連結会計年度

453,822

753

0.16

うち買現先勘定

前連結会計年度

24,306

20

0.08

当連結会計年度

37,704

0

0.00

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

67,430

75

0.11

当連結会計年度

1,218,445

148

0.01

うち有価証券

前連結会計年度

17,736,865

169,527

0.95

当連結会計年度

17,245,136

173,829

1.00

資金調達勘定

前連結会計年度

32,996,139

126,930

0.38

当連結会計年度

35,960,099

122,191

0.33

うち預金

前連結会計年度

27,347,291

44,594

0.16

当連結会計年度

30,407,834

39,690

0.13

うち譲渡性預金

前連結会計年度

18,533

1

0.00

当連結会計年度

14,106

0

0.00

うち債券

前連結会計年度

3,034,389

10,579

0.34

当連結会計年度

3,032,272

8,005

0.26

うち借用金

前連結会計年度

969,970

10,933

1.12

当連結会計年度

855,644

8,292

0.96

うち売渡手形及び

コールマネー

前連結会計年度

341,392

690

0.20

当連結会計年度

29,831

254

0.85

うち売現先勘定

前連結会計年度

56,925

239

0.42

当連結会計年度

132,022

1,062

0.80

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

1,371,226

4,478

0.32

当連結会計年度

1,540,533

9,267

0.60

(注) 1.平均残高は、原則として日々の残高に基づいて算出しておりますが、金融業以外の国内連結子会社については、月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

3.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度150,958百万円、当連結会計年度86,501百万円)及び利息(前連結会計年度422百万円、当連結会計年度198百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

 

② 海外

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

7,891

174

2.21

当連結会計年度

6,275

138

2.19

うち貸出金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

2,725

21

0.79

当連結会計年度

1,903

13

0.70

うち買入手形及び

コールローン

前連結会計年度

当連結会計年度

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

5,165

153

2.96

当連結会計年度

4,372

124

2.85

資金調達勘定

前連結会計年度

0

当連結会計年度

0

うち預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

0

当連結会計年度

0

うち売渡手形及び

コールマネー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

(注) 1.海外連結子会社の平均残高は、月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。

 

③ 合計

種類

期別

 平均残高(百万円)

 利息(百万円)

利回り(%)

 小計

 相殺

消去額

(△)

 合計

 小計

 相殺

消去額

(△)

 合計

資金運用勘定

前連結会計年度

34,197,092

74,166

34,122,925

205,021

148

204,873

0.60

当連結会計年度

36,284,587

80,217

36,204,369

201,713

75

201,637

0.55

うち貸出金

前連結会計年度

6,482,081

6,482,081

23,783

23,783

0.36

当連結会計年度

8,011,809

8,011,809

17,869

17,869

0.22

うち預け金

前連結会計年度

9,234,545

19,051

9,215,493

9,536

3

9,532

0.10

当連結会計年度

8,961,827

25,110

8,936,717

8,450

1

8,448

0.09

うち買入手形及び

コールローン

前連結会計年度

438,972

0

438,972

1,064

0

1,064

0.24

当連結会計年度

453,822

0

453,821

753

0

753

0.16

うち買現先勘定

前連結会計年度

24,306

24,306

20

20

0.08

当連結会計年度

37,704

37,704

0

0

0.00

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

67,430

67,430

75

75

0.11

当連結会計年度

1,218,445

1,218,445

148

148

0.01

うち有価証券

前連結会計年度

17,742,030

55,114

17,686,916

169,680

144

169,535

0.95

当連結会計年度

17,249,509

55,106

17,194,402

173,953

74

173,879

1.01

資金調達勘定

前連結会計年度

32,996,139

21,288

32,974,850

126,930

21

126,908

0.38

当連結会計年度

35,960,099

29,254

35,930,845

122,191

8

122,182

0.34

うち預金

前連結会計年度

27,347,291

18,788

27,328,503

44,594

3

44,590

0.16

当連結会計年度

30,407,834

25,012

30,382,821

39,690

1

39,689

0.13

うち譲渡性預金

前連結会計年度

18,533

18,533

1

1

0.00

当連結会計年度

14,106

14,106

0

0

0.00

うち債券

前連結会計年度

3,034,389

2,000

3,032,389

10,579

17

10,561

0.34

当連結会計年度

3,032,272

1,991

3,030,281

8,005

7

7,998

0.26

うち借用金

前連結会計年度

969,970

969,970

10,933

10,933

1.12

当連結会計年度

855,644

855,644

8,292

8,292

0.96

うち売渡手形及び

コールマネー

前連結会計年度

341,392

0

341,391

690

0

690

0.20

当連結会計年度

29,831

0

29,831

254

0

254

0.85

うち売現先勘定

前連結会計年度

56,925

56,925

239

239

0.42

当連結会計年度

132,022

132,022

1,062

1,062

0.80

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

1,371,226

1,371,226

4,478

4,478

0.32

当連結会計年度

1,540,533

1,540,533

9,267

9,267

0.60

(注) 1.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

2.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度150,958百万円、当連結会計年度86,501百万円)及び利息(前連結会計年度422百万円、当連結会計年度198百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

 

(3) 国内・海外別役務取引の状況

 当連結会計年度における役務取引等収益は、前連結会計年度比27億88百万円増加し426億85百万円、役務取引等費用は、同5億35百万円増加し147億84百万円となりました。

 

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

43,438

53

3,593

39,897

当連結会計年度

46,605

15

3,935

42,685

うち預金・債券・

貸出業務

前連結会計年度

376

0

376

当連結会計年度

401

0

400

うち為替業務

前連結会計年度

434

1

433

当連結会計年度

430

1

429

うち証券関連業務

前連結会計年度

10,411

53

2,477

7,988

当連結会計年度

11,673

15

2,684

9,004

うち代理業務

前連結会計年度

2,265

2

2,263

当連結会計年度

2,228

2

2,225

うち保証業務

前連結会計年度

8,793

0

8,793

当連結会計年度

9,569

0

9,569

うち受託業務

前連結会計年度

20,560

1,111

19,448

当連結会計年度

21,792

1,246

20,546

役務取引等費用

前連結会計年度

16,710

35

2,496

14,249

当連結会計年度

17,260

52

2,528

14,784

うち為替業務

前連結会計年度

245

245

当連結会計年度

243

243

うち代理貸付業務

前連結会計年度

756

756

当連結会計年度

655

655

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

 

(4) 国内・海外別特定取引の状況

① 特定取引収益・費用の内訳

 当連結会計年度における特定取引収益は、前連結会計年度比72億95百万円減少し52億60百万円となりました。

 

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引収益

前連結会計年度

12,290

356

90

12,555

当連結会計年度

4,916

386

41

5,260

うち商品有価証券

収益

前連結会計年度

236

356

90

501

当連結会計年度

177

386

41

522

うち特定取引

有価証券収益

前連結会計年度

129

129

当連結会計年度

53

53

うち特定金融

派生商品収益

前連結会計年度

11,785

11,785

当連結会計年度

4,638

4,638

うちその他の

特定取引収益

前連結会計年度

138

138

当連結会計年度

46

46

特定取引費用

前連結会計年度

80

80

当連結会計年度

39

39

うち商品有価証券

費用

前連結会計年度

80

80

当連結会計年度

39

39

うち特定取引

有価証券費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融

派生商品費用

前連結会計年度

当連結会計年度

うちその他の

特定取引費用

前連結会計年度

当連結会計年度

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

 

② 特定取引資産・負債の内訳(末残)

 当連結会計年度における特定取引資産は、前連結会計年度末比420億65百万円減少し2,320億88百万円、特定取引負債は、同451億16百万円減少し843億45百万円となりました。

 

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引資産

前連結会計年度

274,753

600

274,153

当連結会計年度

233,088

1,000

232,088

うち商品有価証券

前連結会計年度

33,828

600

33,228

当連結会計年度

27,385

1,000

26,385

うち商品有価証券

派生商品

前連結会計年度

11

11

当連結会計年度

6

6

うち特定取引

有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引

有価証券派生商品

前連結会計年度

1

1

当連結会計年度

6

6

うち特定金融派生

商品

前連結会計年度

62,882

62,882

当連結会計年度

47,645

47,645

うちその他の

特定取引資産

前連結会計年度

178,028

178,028

当連結会計年度

158,044

158,044

特定取引負債

前連結会計年度

129,461

129,461

当連結会計年度

84,345

84,345

うち売付商品債券

前連結会計年度

18,438

18,438

当連結会計年度

7,930

7,930

うち商品有価証券

派生商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引売付

債券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定取引

有価証券派生商品

前連結会計年度

当連結会計年度

うち特定金融派生

商品

前連結会計年度

111,022

111,022

当連結会計年度

76,414

76,414

うちその他の

特定取引負債

前連結会計年度

当連結会計年度

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

 

(5) 国内・海外別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

27,236,693

22,796

27,213,896

当連結会計年度

29,176,089

26,014

29,150,074

うち流動性預金

前連結会計年度

1,741,893

12,850

1,729,042

当連結会計年度

1,765,000

15,068

1,749,932

うち定期性預金

前連結会計年度

25,138,691

9,939

25,128,751

当連結会計年度

27,110,997

10,939

27,100,057

うちその他

前連結会計年度

356,108

6

356,102

当連結会計年度

300,091

6

300,085

譲渡性預金

前連結会計年度

130

130

当連結会計年度

40

40

総合計

前連結会計年度

27,236,823

22,796

27,214,026

当連結会計年度

29,176,129

26,014

29,150,114

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.流動性預金=当座預金+普通預金+通知預金

4.定期性預金=定期預金+積立定期預金

5.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

 

 

(6) 国内・海外別債券残高の状況

○ 債券の種類別残高(末残)

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

利付信金中金債

前連結会計年度

3,055,520

2,600

3,052,920

当連結会計年度

2,952,900

2,900

2,950,000

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

 

 

(7) 国内・海外別貸出金残高の状況

① 業種別貸出状況(末残・構成比)

a 直接貸出

 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

(除く特別国際金融取引勘定分)

6,508,326

100.00

7,737,483

100.00

製造業

208,748

3.21

242,705

3.14

農業,林業

漁業

鉱業,採石業,砂利採取業

700

0.01

700

0.01

建設業

26,783

0.41

25,575

0.33

電気・ガス・熱供給・水道業

104,316

1.60

106,783

1.38

情報通信業

74,956

1.15

76,626

0.99

運輸業,郵便業

219,551

3.37

307,955

3.98

卸売業,小売業

267,675

4.11

249,556

3.22

金融業,保険業

806,731

12.40

1,513,113

19.56

不動産業,物品賃貸業

799,243

12.28

910,147

11.76

地方公共団体

319,482

4.91

312,616

4.04

その他

3,680,136

56.55

3,991,703

51.59

海外及び特別国際金融取引勘定分

0

100.00

政府等

金融機関

その他

0

100.00

合計

6,508,326

7,737,484

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「国内」の「その他」には、国・政府関係機関を含んでおります。

 

b 代理貸付

 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

255,498

100.00

257,907

100.00

製造業

22,282

8.72

22,849

8.86

農業,林業

519

0.20

545

0.21

漁業

290

0.11

183

0.07

鉱業,採石業,砂利採取業

226

0.09

396

0.15

建設業

9,688

3.79

11,500

4.46

電気・ガス・熱供給・水道業

560

0.22

964

0.38

情報通信業

388

0.15

601

0.23

運輸業,郵便業

4,731

1.85

4,855

1.88

卸売業,小売業

20,605

8.07

21,666

8.40

金融業,保険業

143

0.06

74

0.03

不動産業,物品賃貸業

152,959

59.87

153,399

59.48

地方公共団体

その他

43,103

16.87

40,870

15.85

合計

255,498

257,907

(注) 「国内」とは、本中金のみであります。

 

c 合計

 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

(除く特別国際金融取引勘定分)

6,763,824

100.00

7,995,391

100.00

製造業

231,030

3.42

265,554

3.32

農業,林業

519

0.01

545

0.01

漁業

290

0.00

183

0.00

鉱業,採石業,砂利採取業

926

0.01

1,096

0.01

建設業

36,472

0.54

37,076

0.46

電気・ガス・熱供給・水道業

104,876

1.55

107,748

1.35

情報通信業

75,344

1.11

77,227

0.97

運輸業,郵便業

224,283

3.32

312,810

3.91

卸売業,小売業

288,280

4.26

271,222

3.39

金融業,保険業

806,875

11.93

1,513,187

18.93

不動産業,物品賃貸業

952,202

14.08

1,063,547

13.30

地方公共団体

319,482

4.72

312,616

3.91

その他

3,723,240

55.05

4,032,574

50.44

海外及び特別国際金融取引勘定分

0

100.00

政府等

金融機関

その他

0

100.00

合計

6,763,824

7,995,391

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「国内」の「その他」には、国・政府関係機関を含んでおります。

 

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

   「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度末(平成28年3月31日)及び当連結会計年度末(平成29年3月31日)とも、該当はありません。

 

(8) 国内・海外別有価証券の状況

○ 有価証券残高(末残)

種類

期別

国内

海外

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

9,855,041

9,855,041

当連結会計年度

7,908,654

7,908,654

地方債

前連結会計年度

358,089

358,089

当連結会計年度

586,126

586,126

短期社債

前連結会計年度

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

2,944,390

2,000

2,942,390

当連結会計年度

3,572,447

1,900

3,570,547

株式

前連結会計年度

111,946

46,173

65,773

当連結会計年度

111,013

46,173

64,840

その他の証券

前連結会計年度

4,588,581

5,666

6,941

4,587,305

当連結会計年度

5,036,397

4,799

6,941

5,034,256

合計

前連結会計年度

17,858,049

5,666

55,114

17,808,601

当連結会計年度

17,214,640

4,799

55,014

17,164,425

(注) 1.「国内」とは、本中金及び国内連結子会社であります。

2.「海外」とは、海外連結子会社であります。

3.「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引等によるものであります。

4.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(9) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況

 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む連結会社毎の信託財産額を単純合算しております。なお、連結会社のうち、該当する信託業務を営む会社は前連結会計年度は株式会社しんきん信託銀行1社、当連結会計年度は本中金及び株式会社しんきん信託銀行です。

① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)

資産

科目

前連結会計年度

(平成28年3月31日)

当連結会計年度

(平成29年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

有価証券

19,923

0.91

8,507

0.46

信託受益権

1,751,012

80.28

1,694,135

91.12

受託有価証券

263,000

12.06

63,000

3.39

金銭債権

101,930

4.67

64,163

3.45

その他の債権

18

0.00

8

0.00

銀行勘定貸

3,324

0.15

360

0.02

現金預け金

42,077

1.93

28,986

1.56

合計

2,181,287

100.00

1,859,161

100.00

 

負債

科目

前連結会計年度

(平成28年3月31日)

当連結会計年度

(平成29年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

金銭信託

196,320

9.00

81,360

4.38

投資信託

1,293,242

59.29

1,450,501

78.02

有価証券の信託

427,100

19.58

116,300

6.26

金銭債権の信託

102,990

4.72

65,149

3.50

包括信託

161,634

7.41

145,849

7.84

合計

2,181,287

100.00

1,859,161

100.00

(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度末及び当連結会計年度末の取扱残高はありません。

 

② 有価証券残高の状況(末残・構成比)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国債

11,423

57.34

2,007

23.60

社債

5,000

25.09

5,000

58.77

その他の証券

3,500

17.57

1,500

17.63

合計

19,923

100.00

8,507

100.00

 

③ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)

科目

前連結会計年度

当連結会計年度

金銭信託

(百万円)

貸付信託

(百万円)

合計

(百万円)

金銭信託

(百万円)

貸付信託

(百万円)

合計

(百万円)

銀行勘定貸

74

74

資産計

74

74

元本

74

74

その他

0

0

負債計

74

74

(注) リスク管理債権については、前連結会計年度末及び当連結会計年度末の残高はありません。

 

(自己資本比率の状況)

 

(参考)

 自己資本比率は、信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第14条の2の規定に基づき、信用金庫及び信用金庫連合会がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第21号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

 なお、本中金は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

                         (単位:億円、%)

 

平成28年3月31日

平成29年3月31日

(1)連結自己資本比率 (2)/(3)

41.10

37.03

(2)連結における自己資本の額

18,248

17,646

(3)リスク・アセットの額

44,394

47,653

(4)連結総所要自己資本額

1,775

1,906

 

単体自己資本比率(国内基準)

                         (単位:億円、%)

 

平成28年3月31日

平成29年3月31日

(1)単体自己資本比率 (2)/(3)

42.38

38.28

(2)単体における自己資本の額

18,008

17,422

(3)リスク・アセットの額

42,485

45,503

(4)単体総所要自己資本額

1,699

1,820

 

(資産の査定)

 

(参考)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、本中金の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、債務保証見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

 要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

 

債権の区分

平成28年3月31日

平成29年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

2

2

危険債権

53

108

要管理債権

309

306

正常債権

68,327

80,601

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 「生産、受注及び販売の状況」は、信金中央金庫の事業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 本中金における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものであります。

 

(経営方針)

・経営の基本方針

 本中金は、次のような経営理念と運営方針に基づき事業運営を行っております。

 

(1) 経営理念

 信用金庫の中央金融機関として、信用金庫業界の発展につとめ、もってわが国経済社会の繁栄に貢献する。

 

(2) 運営方針

イ.信用金庫の経営基盤の強化、業務機能の補完、信用力の維持・向上につとめる。

ロ.信用金庫からの安定的な資金調達につとめるとともに、資金調達手段の多様化をはかる。

ハ.市場運用力の強化、金融サービスの拡充をはかる。

ニ.金融環境の変化に柔軟に対応するとともに、新規業務にも積極的に取り組む。

ホ.地域の一員として、信用金庫とともに地域の発展と活性化に貢献する。

ヘ.健全経営の理念のもと、経営の効率化、自己資本の充実、リスク管理の強化につとめる。

ト.プロフェッショナルな人材の養成と魅力ある職場づくりをはかる。

チ.社会一般に高く評価される金融機関を目指す。

 

・経営戦略

 本中金は、平成28年度から平成30年度までの3か年を計画期間とする中期経営計画「SCB中期アクション・プログラム2016」を策定しており、2年目となる平成29年度を「次なる10年に向けて、持続可能なビジネスモデルの構築に挑む1年」と位置付けております。

 「東日本大震災および熊本地震からの復興に向けた支援」に引き続き取り組むとともに、本計画に掲げる各種施策を着実に実践・実行することで、信用金庫の中央金融機関として、業界の総合力の発揮に全力をあげてまいります。

 

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『SCB中期アクション・プログラム2016』

〔コアプラン〕

 1.信用金庫の営業基盤の強化に向けた取組みの支援

 本中金は、信用金庫の営業基盤の強化に向けて、「中小企業」、「個人」および「地域」という3つの主要施策に対する信用金庫の取組みを、引き続き支援してまいります。

 

 2.信用金庫の経営基盤の強化に向けた取組みの支援

 本中金は、信用金庫の経営基盤の強化に向けて、「収益力向上」および「健全性確保」という重要課題に対する信用金庫の取組みを、引き続き支援してまいります。

 

 3.本中金の経営基盤の強化

 本中金は、コアプラン1および2を適時・適切に実行するため、「財務および収益力の安定性向上」に引き続き取り組むとともに、中長期的な時間軸で組織・人材を強化してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

 

『「東日本大震災」および「熊本地震」からの復興に向けた支援』

 1.被災地域の信用金庫に対する支援

  (1) 信用金庫のニーズ・要望に応じた業務支援の実施

  (2) 特定震災特例経営強化計画の履行を確保するための経営支援の実施

  (3) 特定震災特例経営強化指導計画に基づく経営指導およびモニタリングの実施

 

 2.被災地域の信用金庫取引先等に対する支援

  (1) 信用金庫取引先等のニーズ・要望を踏まえた適時・的確な支援の実施

(2) 復興支援ファンド「しんきんの絆」の投資先に対する支援の実施および創業・育成&成長

 支援ファンド「しんきんの翼」の活用

(3) 外部機関との連携による信用金庫取引先等に対する支援の実施

 

・目標とする経営指標

 本中金は、中期経営計画「SCB中期アクション・プログラム2016」において、次の経営指標を目標として掲げております。

  親会社株主に帰属する当期純利益 400億円

 連結自己資本比率(国内基準) 15%以上

 アウトライヤー比率 20%以下

 経費率(OHR) 45%以下

 

(対処すべき課題)

 平成29年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しに加え、米国の景気回復を背景とした輸出や設備投資の増加により、緩やかな回復基調を辿ることが見込まれます。

 一方、信用金庫の営業基盤である地域経済は、人口減少・高齢化など構造的な問題に加え、人手不足や地域間格差の拡大など、依然として厳しい状況が続いています。

 また、日本銀行による異次元の金融緩和の継続により、本中金および信用金庫の収益環境は一段と厳しさを増しているほか、バーゼル規制の見直し・導入など、国際的な金融規制強化の流れは、本中金はもとより、信用金庫にも大きな影響を及ぼすことが予想されます。

 さらに、「第4次産業革命」とも呼ぶべき、IoTや人工知能(AI)による技術革新は、従来の産業構造や就業構造を一変させる可能性を秘めており、歴史的にも大きな転換点を迎えている状況にあります。加えて、金融庁が公表した「金融仲介機能のベンチマーク」や、地方銀行の再編・経営統合など、信用金庫を取り巻く経営環境は、大きく変わりつつあり、信用金庫においては、中長期的に持続可能なビジネスモデルの構築が喫緊の課題となっています。

 ついては、中期経営計画の2年目となる平成29年度を、「次なる10年に向けて、持続可能なビジネスモデルの構築に挑む1年」と位置付け、引き続き、東日本大震災および熊本地震からの復興に向けた支援に取り組むとともに、本計画に掲げた各種施策に役職員一丸となって取り組んでまいります。

 あわせて、本中金は、法令等遵守(コンプライアンス)の徹底、企業統治(コーポレート・ガバナンス)の強化、社会貢献の実践等につとめ、社会一般から高く評価される金融機関となることを目指してまいります。

4【事業等のリスク】

 本中金および本中金グループの事業その他に関するリスクにつきまして、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

 また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、参考になると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。

 本中金グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に万遺漏なきを期してまいります。

 なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものであります。

 

Ⅰ.本中金に特徴的なリスク

1.信用金庫との関係

 本中金は、信用金庫の相互扶助を目的として、信用金庫法(昭和26年法律第238号)に基づき、信用金庫が会員となって出資をすることにより設立された協同組織金融機関であります。本中金の会員である信用金庫は、一定地域内の中小企業や個人を会員(信用金庫の会員になるには、個人事業者にあっては常時使用する従業員が300人以下、法人にあっては常時使用する従業員が300人以下または資本金9億円以下であることという制限があります。)とする協同組織形態(組合員(会員)の相互扶助を基本理念とする非営利法人)の金融機関であります。本中金は、信用金庫を基盤としており、信用金庫の経営成績や財務状態の変動は、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

2.特有の法的規制

 本中金は、信用金庫法に定める信用金庫連合会という特別の法人であり、株式会社形態をとる銀行に比較し、法制面で異なるところがあります。このような法制上の位置づけから、本中金グループの業務は一定の制約を受けております。今後の業務展開の中で、これらの制約によって本中金グループが競争優位を得られない可能性があり、その結果、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。なお、法制面で銀行と異なる主な点は次のとおりであります。

(1) 信用金庫法の認可事項

 本中金は、次のいずれかに該当するときは、内閣総理大臣(金融庁長官に権限を委任)の認可を受ける必要があります。

①定款を変更しようとするとき。

②業務の種類または方法を変更しようとするとき。

 

(2) 業務の範囲

 本中金の業務は、主に会員である信用金庫に対して行うものであり、会員以外の者からの預金の受入れや会員以外の者に対する資金の貸付けなどの業務については、その取扱いに先立ち内閣総理大臣の認可を受けております。また、債務の保証、手形の引受、有価証券の貸付けなど一部の業務については、会員のほか内閣府令で定める者に対してのみ取扱いが認められているなど一定の制限があります。

 

 

3.業界のセーフティネットの運営に関するリスク

 本中金は、信用金庫業界の信用秩序維持のために、信用金庫経営力強化制度と信用金庫相互援助資金制度を運営しております。

 信用金庫経営力強化制度は、信用金庫業界の経営力の一層の強化をはかるため、経営分析、経営相談および資本増強制度により構成されており、信用金庫業界のセーフティネットの主要な柱であります。本中金はこの経営力強化制度に基づいて信用金庫の経営分析を行い必要に応じて経営相談を実施するほか一定の限度内で個別信用金庫に対して資本を供与しております。供与先信用金庫の経営状況の変化等によっては、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 また、信用金庫相互援助資金制度は、資本増強制度による資本供与に加えて、財政的支援が必要と判断される場合において、信用金庫業界として該当信用金庫に援助を行う制度であります。当該制度を適用して支援を行う必要が生じた場合には、本中金も信用金庫業界の一員として応分の負担を求められる可能性があります。その結果、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

4.有価証券に関するリスク

(1) 金利リスク

 本中金グループは、国内外の債券および投資信託の保有による一定の金利リスクを抱えております。内外の市場金利上昇に伴う価格の下落により評価損が発生した場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 信用リスク

 本中金グループは、有価証券投資に関し国債や地方債を中心としておりますが、社債や投資信託等の保有による一定の信用リスクを抱えております。これが顕在化した場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(3) 為替リスク

 本中金グループは、為替エクスポージャーを有する有価証券を保有しております。これらのエクスポージャーに対し、必要に応じて、為替リスクを回避するためにヘッジを行っておりますが、為替レートが大きく変動した場合等には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(4) 価格変動リスク

 本中金グループは、株式、投資信託などの市場性のある有価証券を保有しております。これらの有価証券は価格変動リスクがあるため、内外経済や証券市場の需給関係の悪化、個別企業の業況悪化等に伴い、保有有価証券の価格の下落により評価損が発生した場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(5) 市場流動性リスク

 本中金グループは、市場で取引される様々な有価証券を保有しておりますが、市場の混乱等により、保有有価証券の市場流動性が著しく低下し、価格の下落により評価損が発生した場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

5.貸出金に関するリスク

(1) 不良債権の状況

 本中金グループの不良債権比率(信用金庫法に基づくリスク管理債権額の対貸出金残高比率)は、0.52%(平成29年3月末現在、連結ベース)と低い水準となっているものの、国内外の事業会社等に対する債権を保有しており、一定の貸倒リスクを抱えております。かかるリスクへの備えとして、所要の貸倒引当金を計上しておりますが、内外経済の動向、不動産および株式等の市況の変動、個別の融資先の業況悪化等によっては、本中金グループの不良債権および与信関係費用が増加するおそれがあり、その結果、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 特定セクターへの集中

 本中金グループは、貸出金に関し国・政府関係機関、地方公共団体および公益法人等に対するものが多くを占めております。本邦政府・政府関係機関の財政状況や信用力等の悪化、ネガティブな報道、格付会社による格下げなどがあった場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

6.資金調達に関するリスク

 本中金グループは、主として信用金庫から余裕資金として預け入れられた預金と金融債により資金を調達しておりますが、市場からの調達も行っております。信用金庫の資金繰りの状況や経済金融環境の変化等によっては、想定を上回る預金の流出や外貨資金調達が困難になること等により、本中金グループの経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。

 さらに、本中金は、内外の格付会社4社から格付けを取得しておりますが、その格付けが引き下げられた場合には、資金調達における取引条件が悪化する、あるいは取引が制約される可能性があります。

 

Ⅱ.金融機関共通のリスク

1.オペレーショナルリスク

 本中金グループが多様な業務を遂行していくにあたっては、オペレーショナルリスクが存在しております。役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等に起因する不適切な事務が行われること等により損失が発生する事務リスクがあります。加えて、品質不良、人為的ミスおよび災害等の要因により発生するコンピュータシステムの障害や、外部からのサイバー攻撃(不正アクセスおよびコンピュータウィルス感染等)に起因する情報漏えいや業務の停止による損失が発生するシステムリスクがあります。これらの損失が発生することにより、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

2.コンプライアンス

 本中金グループでは、法令その他諸規則等が遵守されるようコンプライアンス体制および内部管理体制の強化につとめておりますが、役職員等が法令その他諸規則等を遵守できなかった場合、または予防策が効果を発揮せず役職員等による不正行為が行われた場合には、行政処分や罰則に加え、損害賠償請求を受ける可能性があるほか、顧客または市場からの信頼失墜等により、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

3.自己資本比率規制

 本中金グループは、連結自己資本比率を、信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第14条の2の規定に基づき、信用金庫及び信用金庫連合会がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第21号)により、国内基準(現時点においては4%)以上に維持する必要があります。

 本中金グループの自己資本比率はこれらの基準を大きく上回っておりますが、将来、これらの基準を下回った場合、業務の縮小や新規取扱いの禁止等を含む様々な制約を受ける可能性があります。その結果、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 なお、本中金グループの自己資本比率に影響を与える主な要因は以下のとおりであります。

 

・ 有価証券ポートフォリオの価値の低下

・ 不良債権処理や債務者の信用力悪化等による信用コストの増加

 

4.各種の規制および法制度等の変更

 本中金グループが国内外において業務を行うにあたって適用されている法律、規則、政策、実務慣行、会計制度および税制等が変更された場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

5.風評リスク

 内外のメディアにより、本中金グループ、信用金庫業界全体や特定の信用金庫に関する否定的な報道が行われた場合には、それが正確であるか否かにかかわらず、または本中金グループに直接関係しない内容であっても、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

6.競争

 金融業への参入規制緩和や業務範囲の拡大などの規制緩和に加え、日本銀行のマイナス金利政策の導入等に伴い、金融業における競争は激化する傾向にあります。また、本中金グループは新たな収益機会を得るために、業務範囲を拡大することがあり、その結果、新しいリスクに晒される可能性があります。その結果、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

7.繰延税金資産の取崩し

 将来の課税所得見積額および無税化スケジュール等の変更により、繰延税金資産の一部又は全部の回収が困難となり、繰延税金資産の額を減額する必要が生じた場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

8.退職給付債務にかかるリスク

 本中金グループの退職給付費用および債務は、年金資産の期待運用利回りや割引率等の数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。年金資産の時価・運用利回りが下落・低下した場合、または数理計算上の前提条件に変更があった場合には、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

9.個人情報の漏洩

 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)および行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)に基づき、本中金グループは、個人情報取扱事業者や個人番号関係事務実施者として個人情報(特定個人情報を含みます。)の保護にかかる義務等の遵守を求められており、個人情報保護宣言を策定するなど情報管理態勢を整備・運営しております。万が一、外部者による不正なアクセス、役職員の人為的ミスまたは事故などにより、顧客情報が漏洩し、その情報が悪用された場合、顧客に対する損害賠償の費用が発生する可能性があります。また、かかる事件が報道され、顧客または市場からの信頼失墜等により、本中金グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1) 代理貸付制度にかかる貸付業務委託契約の締結

本中金は、昭和33年12月に代理貸付制度を創設し、全ての信用金庫と貸付業務委託契約を締結しており、その主な内容は次のとおりであります。

イ.本中金は、信用金庫の会員または会員となることができる者に対する資金の貸付、貸付債権の管理、回収ならびにこれらに付随する業務を信用金庫に委任する。

ロ.本中金は、信用金庫の取扱いにかかる貸付金について所定の委託手数料を支払う。

ハ.信用金庫が受託業務を処理するに要する費用は、信用金庫が負担する。

ニ.信用金庫は、債権保全に必要な費用を信用金庫の責任において支出する。

ホ.信用金庫は、その取扱いにかかる貸付元利金について期日までに返済がなかったときは、債務者にかわって、遅滞なく本中金に弁済する。

 

(2) 株式会社しんきん信託銀行にかかる事業譲渡および合併

 本中金は、100%出資連結子会社である株式会社しんきん信託銀行(以下「同社」という。)の事業承継を行うため、平成28年10月31日付で、以下のとおり、事業譲渡契約書および子会社の合併にかかる基本合意書を取り交わしました。

・事業承継の概要

 本中金は、同社から証券投資信託受託業務にかかる事業を除く全ての事業を、事業譲渡の方法により承継することとし、同社との間で事業譲渡契約書を取り交わしました。また、同社の証券投資信託受託業務にかかる事業につきましては、信用金庫顧客を中心とした多くの受益者への影響を踏まえ、より円滑な事業承継の方法として、信託業務を営む他の銀行との合併により承継することとしました。

 合併先は、信託業務の機能強化にかかる連携先である三菱UFJ信託銀行株式会社とし、同行と同社および本中金との間で合併にかかる基本合意書を取り交わしました。

 これらの事業譲渡および合併は、当局の認可を得られることを前提として、平成29年9月中旬を目処に完了する予定としております。

 

 

6【研究開発活動】

 該当ありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

 また、本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり今後様々な要因によって変化する可能性がありますのでご留意ください。

 

 当連結会計年度は、市場環境の変化に応じた投資対象資産の見直しなど、安定したポートフォリオを維持するための取組みを継続しました。

 こうした取組みの結果、当連結会計年度の経営成績は、経常利益が前年度比73億円、12.1%減益の528億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同10億円、2.5%増益の438億円となりました。

 

 また、以下のとおり、引き続き高い自己資本比率や低い不良債権比率などに示される健全性および低い経費率などに裏打ちされた効率性を維持しております。

 

・ 連結自己資本比率は、国内基準で37.03%となりました。

・ 連結ベースでの不良債権比率は、前年度末比0.02ポイント低下の0.52%となり、貸出資産は引き続き極めて高い健全性を維持しております。

・ 経費率(単体ベース)は、前年度比横ばいの0.08%となり、引き続き極めて低い水準を維持しております。

 

 平成29年度は、マイナス金利政策の継続が見込まれるほか、金融市場における先行きの不透明感は更に高まることが予想されます。こうした環境のもと、分散投資の推進や法人営業の強化等に取り組み、収益源の多様化を進め、安定的な収益の計上を目指してまいります。