文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「社会が求める金融サービスを提供し、顧客と共に事業を成長・発展させ、もって社会へ貢献すること」を経営理念とし、ファイナンシャル・アドバイザリー事業と不動産投資事業及び投融資事業を主たる事業としております。
当社グループは、単に事業規模の拡大を目指すのではなく、常に顧客にとって最良の金融サービスを提供していくことで、顧客ならびに市場から評価され信頼される金融サービス会社として企業価値を高めていくことを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは未だ業歴が浅く、今後一層の経営基盤の強化・安定化を進めていく必要があります。そのために当社グループは、着実な利益の成長と資本効率の向上を図る必要があると考えており、具体的には、①営業収益及び経常利益の増加及び②自己資本利益率の向上を目指すことを目標としてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは創業来、不動産流動化・証券化に関するストラクチャリング業務を中心とした金融サービスを提供してまいりました。今後もその創業来培った金融サービス力をベースに、「人材」・「資金」といった経営資源の活用を通じ事業領域及びサービスの幅を広げていくことを目指しております。
ファイナンシャル・アドバイザリー事業においては、当社の金融サービス力を活かしながら業容の拡大に努めてまいります。
投融資事業においては、ファンドとの関係を強化するための出資や、様々な資金ニーズ対応できる投融出資を行っていきます。
不動産投資事業においては、変転する不動産市況を睨み、賃料及び運営により収益を計上できる収益不動産物件の取得に努めます。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、不動産流動化・証券化に関するストラクチャリング業務並びに不動産投資業務からなるファイナンシャル・アドバイザリー事業と不動産担保ローン事業を主たる業務とする金融サービス会社でありましたが、創業当時と比較して、事業を取り巻く環境は大きく変わり、ストラクチャリング業務だけでは目指す収益の獲得が困難となりました。そのため事業の矛先を不動産投資業務や不動産担保ローン事業へと転換を図りましたが、赤字決算や業績下方修正を繰り返すこととなりました。このような状況から脱却するためには、事業の見直しや新たな収益基盤の確立が喫緊の課題であるとの認識のもと、具体的な戦略を伴った事業展開を行っていくことが、最善の解決策であると考えます。その解決策として当面の事業戦略において①収益不動産の取得、②不動産、金融に関わる新たな事業展開に注力し、安定的な収益基盤を築いていくこととに努めてまいります。
①収益不動産の取得
平成29年3月期までの区分所有マンションの売買を中心とした利幅と効率性の低い事業から、中長期で保有できる収益不動産を取得し、安定的に賃料収入を得ていく事業への切り替えを図ります。
取得するアセットの種別は絞らず、インフラ関連不動産も含めて多様な物件を取得していく予定ですが、リノベーションやオペレーションの改善によるキャッシュ・フローの向上、維持が見込める物件(築古オフィス、マンションやホテル、ドミトリータイプを含め共用スペース等が充実した宿泊施設であるホステル、商業施設等)に関しては、運営の力で収益性を向上、維持できるため、不動産マーケットの動向に左右されにくいことから、注力して取得して参ります。
②不動産、金融に係る新たな事業の展開
これまで行ってきたファイナンシャル・アドバイザリー業務と不動産担保ローン事業の経験を活かし、プロジェクトファイナンスや多様な新興企業への投融資業務も展開し、収益の安定化を目指します。
(5)その他、会社の経営上重要な事項
該当事項はありません。
当社グループの事業展開上のリスク要因となりうる事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月25日)において当社が判断したものであります。
(1) 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況について
当社グループは、当連結会計年度において、82,257千円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上しましたが、前事業年度において当期純損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなったため、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないものと判断しております。
なお、詳しい内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策」に記載しております。
(2)経済情勢の動向
当社グループ業務の対象とする不動産への需要は景気の動向に左右されることから、国内外の経済情勢が悪化した場合には、当社の事業に影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。また、貸出金の担保対象となる不動産価値が低下した場合には、当社グループの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)金利の変動
将来において、金利が急激に上昇した場合には、資金調達コストの増加や不動産への投資期待利回りの上昇、また住宅購入顧客の購買意欲の減退等により、当社グループの事業に影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(4)不動産及び金融関連税制の変更
将来において、不動産及び金融関連税制が変更された場合には、資産保有および取得・売却時のコストの増加、また住宅購入顧客の購買意欲の減退等により、当社グループの事業に影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(5)不動産及び金融関連法制の変更
不動産流動化・証券化関連業務及び不動産投資事業においては、「金融商品取引法」「宅地建物取引業法」「不動産特定共同事業法」等、投融資事業においては「貸金業法」等の法律が関係してまいります。将来これらの法律が改廃された場合や新たに制定される場合、又は外部環境の変化等に伴う現行法の解釈の変化が生じた場合には、当該事業が影響を受ける可能性があるほか、所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(6)天変地異等の災害・環境問題等
将来において、天変地異・環境問題・土壌汚染や不動産の瑕疵が判明した等の場合には、所有資産の毀損や仲介・売主責任による補償の義務履行等により、当社グループの事業に影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(7)不動産開発等
当社グループが不動産開発等を行う場合、当社役員・従業員が直接業務を行う場合を除き、建設会社等、一定の技術を有する第三者に業務を委託するほか、地価や開発コストの上昇や工事等の不備等を含む多くの外部要因に左右され、想定外の多額の費用の発生または開発計画の遅延もしくは中止を余儀なくされる場合があり、その結果、当該事業が影響を受ける可能性があります。
(8)少数大口の売上で構成されていることについて
当社グループの事業特性上、各業務の1案件あたりの金額が全売上高に占める割合が高く、各案件の受注状況並びに業務完了の時期により当社業績が大きく変動する可能性があります。
(9)小規模組織であることについて
当社は有価証券報告書提出日(平成30年6月25日)現在、取締役5名、監査役3名、従業員8名、当社の子会社であるGFA Capitalは、取締役3名、監査役1名の小規模組織であり、内部管理体制についても組織の規模に応じたものとなっております。当社グループは今後、業容の拡大に応じて人員の採用を行うとともに社内管理体制の見直しを図っていく方針でありますが、適時・適切に体制構築が進まなかった場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、現状の人的資源に限りがある中、一人一人の役職員の能力に依存している面があり、役職員に何らかの業務遂行上の支障が生じた場合、あるいは役職員が社外へ流出した場合には、当社業務に支障を来たすおそれがあります。
業績等の概要
(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済の業況判断につきましては、日銀短観(平成30年4月2日発表)によりますと、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でプラス24と、前回(2017年12月15日発表)より2ポイントマイナスとなり、8四半期ぶりに悪化しました。資源価格上昇に伴う原料高や人手不足等が影響を与えております。
世界経済につきましては、米国では、好調な内外景気を背景に、企業業況が堅調さを増しておりますが、米国の利上げに伴い新興国資金の米国への還流の影響が懸念されています。また、米国を発端とした貿易戦争の懸念が中国と欧州をはじめとして世界的に影響するとの不安があります。
国内不動産業界につきましては、国土交通省(平成30年3月27日発表)によりますと、平成30年1月1日時点の公示地価は、商業・工業・住宅の全用途(全国)で0.7%のプラスと3年連続の上昇となりました。地方圏においても26年ぶりに上昇に転じ、0.041%のプラスとなりました。金融緩和マネーが下支えし、訪日客増加を受けて地方でもホテルや店舗の需要が増しております。
このような環境のもと、当社グループは、収益獲得のさらなる強化に努めてまいりました。ファイナンシャル・アドバイザリー事業につきましては、信託受益権の売買に関して売主買主のニーズを調整して売買につなげ、報酬を獲得しました。また不動産売買需要のあるお客様に最適な不動産を紹介して手数料を獲得したり、取引先の資金需要に応えるために資金提供先を紹介して手数料を獲得したりしました。不動産投資業務につきましては、これまでの不動産売買業務にとどまらず、インバウンドの宿泊需要の増加を見据えてホステルを取得し、賃料収入を獲得しました。加えて、1棟新築マンションを購入して中長期的な賃料収入を確保したり、中古区分マンションの取得販売により収益を確保したりしました。不動産担保ローン事業につきましては、従来のマンション建設時の資金需要に応える業者向けの融資に加えて、様々な事業者の事業資金需要に応える事業融資を実行しました。さらにこうした様々な金融サービス需要に応えるために子会社を設立して需要を開拓いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における営業収益は1,593,186千円となり、経常利益86,709千円、親会社株主に帰属する当期純利益82,257千円となりました。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
また、セグメント毎の業績につきましては、当社グループは金融サービス事業のみの単一セグメントであるため、記載すべき事項はありません。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は419,811千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は789,381千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上97,785千円による増加があった一方で、販売用不動産の増加689,410千円及び前渡金の増加142,656千円による減少があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は876,842千円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入11,666千円による増加があった一方で、有形固定資産の取得877,075千円による減少があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1,759,702千円となりました。これは主に長期借入金による収入1,193,000千円及び株式の発行による収入661,387千円による増加があった一方で、短期借入金の返済による支出97,980千円及び株式の発行による支出37,331千円による減少があったことなどによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社グループはファイナンシャル・アドバイザリー事業、投融資事業及び不動産投資事業を主たる事業としており、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当社グループは金融サービス事業のみの単一セグメントであるため、当連結会計年度における販売実績を業務収益別に示すと、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
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業務収益別の内訳 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
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不動産投資業務収益(千円) |
1,146,099 |
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アドバイザリー業務収益(千円) |
259,709 |
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営業投資有価証券収益(千円) |
170,000 |
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営業貸付金業務収益(不動産担保ローン業務収益を含む)(千円) |
15,337 |
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その他(千円) |
2,040 |
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合計(千円) |
1,593,186 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度における、主な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、A社、B社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表を控えさせていただきます。
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相手先 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
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A社 |
798,721 |
50.1 |
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B社 |
170,000 |
10.6 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社はこの連結財務諸表の作成に当たりまして、貸倒引当金や繰延税金資産の計上、投資その他の資産の評価及び偶発債務の認識等に関して、過去の実績や取引の状況に照らし合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。当該見積り及び判断について当社は継続的に評価を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は2,788,875千円となりました。流動資産の残高は1,861,735千円となり、主な内訳は、現金及び預金が419,811千円、販売用不動産が960,188千円であります。固定資産の残高は889,492千円となり、主な内訳は、建物が308,908千円、土地が541,695千円であります。繰延資産の残高は37,648千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,321,367千円となりました。流動負債の残高は162,344千円となり、主な内訳は、短期借入金が78,360千円、1年内返済予定の長期借入金32,548千円、未払法人税等が23,337千円であります。固定負債の残高は1,159,023千円となり、主な内訳は、長期借入金が1,151,016千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,467,508千円となりました。主な内訳は、資本金が790,147千円、資本剰余金が824,947千円となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。
(4) 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。
(5) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善する
ための対応策
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、当連結会計年度において、82,257千円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上しましたが、前事業年度において当期純損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなったため、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社は、平成29年6月22日に第1回新株予約権発行に関するお知らせで発表しましたとおり、資金調達を決議いたしました。調達した資金を新たな収益不動産の取得やファンドへの関係強化を目的とした出資・その他投融資資金に投下することにより収益の改善・拡大を企図しております。
以上のような事業展開を進めてゆくことによって、営業活動によるキャッシュ・フローについて改善を見込んでいること、また当該事業を展開するに十分な現預金を有していることから、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を解消することが可能であると考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。