第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は足踏み状態が続きました。7-9月期の実質GDP(2次速報値)は前期比年率+1.0%と前四半期のマイナス成長から改善しましたが、新興国経済の減速感が強まるなか、中国向けを中心に輸出が伸びず、鉱工業生産も横ばいの動きとなりました。また、訪日外国人旅行者数の高い伸びや雇用環境の改善は続きましたが、個人消費は盛り上がりに欠ける展開となりました。
為替市場は、6月に一時1ドル=125円台まで円安ドル高が進んだものの、リスクオフの流れが強まった8月には一時116円台まで円高が進みました。その後はいったん円安基調に転じましたが、12月に米国が利上げを実施すると材料出尽くし感から再び円高に振れたことで、年末には1ドル=120円台で取引を終了しました。一方ユーロ円相場は、欧州中央銀行が追加金融緩和を実施したことで円安基調の足かせとなり、1ユーロ=130円台で年末の取引を終了しました。
株式市場は、当初は国内企業の企業統治改革や業績好調を好感する海外投資家の買いが日本株の上昇を牽引し、日経平均株価は6月24日に2000年のITバブル高値を超える20,868円3銭をつけました。しかし、8月以降は新興国を中心とした世界経済の先行きに対する懸念から、一時17,000円を下回るなど波乱の展開となりました。年末にかけては、米国の利上げに対する不透明感を徐々に織り込み、再び20,000円の大台を回復しましたが、大納会の日経平均株価は19,033円71銭で取引を終了しました。
債券市場は、金融緩和に支えられて利回りが低水準で推移しました。10年国債利回りは、6月に一時0.5%台まで上昇しましたが、日銀の国債買入れオペによる良好な需給環境に支えられ、7月以降は緩やかな低下基調となりました。国内景気の先行き不透明感が強まるなか、日銀の追加金融緩和への根強い期待も利回りの低下要因となり、10年国債利回りは年末にかけて0.2%台後半まで低下しました。
このような状況のもと、中核子会社の岡三証券株式会社においては、新規出店や既存店舗のリニューアルを実施するなど営業機能を強化するとともに、充実した投資情報と商品ラインアップを活用した地域密着型の営業活動を引き続き展開しました。一方、インターネット取引専業の岡三オンライン証券株式会社においては、発注ツールの機能強化を行ったほか、先物取引の新サービス導入、取引所為替証拠金取引の新商品「くりっく365ラージ」の取扱い開始などサービス拡充を図りました。また、岡三アセットマネジメント株式会社においては、ファンダメンタルズを重視した組織的な運用とタイムリーな情報発信を行うとともに、中長期的な投資環境を捉えた商品提案を行い、運用資産の拡大に努めました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの営業収益は643億82百万円(前年同期比90.4%)、純営業収益は633億72百万円(同90.2%)となりました。販売費・一般管理費は509億37百万円(同103.4%)となり、経常利益は154億7百万円(同71.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は92億54百万円(同76.3%)となりました。
① 損益の概況
受入手数料
受入手数料の合計は453億45百万円(前年同期比94.9%)となりました。主な内訳は次のとおりです。
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前第3四半期連結累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日) (百万円) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日) (百万円) |
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委託手数料 |
14,108 |
16,624 |
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引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料 |
353 |
463 |
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募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料 |
20,396 |
12,196 |
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その他の受入手数料 |
12,930 |
16,061 |
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合計 |
47,790 |
45,345 |
a.委託手数料
当第3四半期連結累計期間における東証の1日平均売買高(内国普通株式)は28億88百万株(前年同期比102.4%)、売買代金は3兆804億円(同120.3%)となりました。こうしたなか、株式委託手数料は154億43百万円(同111.8%)となりました。また、債券委託手数料は3百万円(同79.2%)、その他の委託手数料は11億76百万円(同413.0%)となり、委託手数料の合計は166億24百万円(同117.8%)となりました。
b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
当第3四半期連結累計期間における株式の引受けは、大型民営化案件の日本郵政グループ上場に際して岡三証券株式会社が国内特定区分の主幹事を務めたことから、引受金額が大幅に増加しました。また、債券の引受けでは、地方債および財投機関債において主幹事および事務幹事をそれぞれ務めましたが、引受金額は減少となりました。これらの結果、株式の手数料は3億76百万円(前年同期比156.8%)、債券の手数料は86百万円(同76.8%)となり、株式・債券を合わせた引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は4億63百万円(同131.2%)となりました。
c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料につきましては、投資信託関連収益がその大半を占めています。
当第3四半期連結累計期間においては、高成長が期待されるアジア地域に投資するファンド、継続的な成長が期待される医療・バイオテクノロジー関連株式に投資するファンド、世界的な低金利のなかで高いインカム収益を目指すハイイールド債券ファンド等の販売が比較的堅調でした。また、長期投資に対応する商品としてラップ型ファンドを設定したほか、アセットアロケーション型ファンドなども導入し、品揃えの充実に努めました。しかし、前年同期の実績には及ばず、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は121億96百万円(前年同期比59.8%)となりました。一方、その他の受入手数料につきましては、投資信託の残高が高水準を維持したことで信託報酬が増加し、160億61百万円(同124.2%)となりました。
トレーディング損益
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前第3四半期連結累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日) (百万円) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日) (百万円) |
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株券等トレーディング損益 |
12,182 |
7,842 |
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債券等トレーディング損益 |
9,131 |
8,691 |
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その他のトレーディング損益 |
△196 |
159 |
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合計 |
21,117 |
16,693 |
当第3四半期連結累計期間においては、当初は比較的好調だった米国経済の影響で円安、株高基調が続きましたが、8月以降の各国株式市場の混乱、新興国通貨の下落、さらには年末にかけての原油価格の下落や米国利上げによる世界経済の先行きへの懸念から取引が膨らまず、収益は減少しました。これらの結果、株券等トレーディング損益は78億42百万円(前年同期比64.4%)、債券等トレーディング損益は86億91百万円(同95.2%)となり、その他のトレーディング損益1億59百万円(前年同期は1億96百万円の損失)を含めたトレーディング損益の合計は166億93百万円(前年同期比79.1%)となりました。
金融収支
当第3四半期連結累計期間における金融収益は17億41百万円(前年同期比100.4%)、金融費用は10億10百万円(同110.8%)となり、差引の金融収支は7億31百万円(同88.9%)となりました。
その他の営業収益
当第3四半期連結累計期間における金融商品取引業及び同付随業務に係るもの以外の営業収益は、6億1百万円(前年同期比107.1%)となりました。
販売費・一般管理費
当第3四半期連結累計期間における販売費・一般管理費は、主に取引関係費の増加により、509億37百万円(前年同期比103.4%)となりました。
営業外損益及び特別損益
当第3四半期連結累計期間における営業外収益は持分法による投資利益の計上等により31億99百万円、営業外費用は2億26百万円となりました。また、特別利益は3億74百万円、特別損失は1億45百万円となりました。
② セグメント別の業績状況
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
証券ビジネス
証券ビジネスにおいては、国内株式等の委託手数料が堅調に推移した一方、投資信託の募集や外国株式国内店頭取引の取扱いに係る収益が減少しました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間における証券ビジネスの営業収益は550億54百万円(前年同期比85.4%)、セグメント利益は98億3百万円(同51.2%)となりました。
アセットマネジメントビジネス
アセットマネジメントビジネスにおいては、ファンダメンタルズを重視した組織的な運用とタイムリーな情報発信を行うとともに、中長期的な投資環境を捉えた商品提案を行い、運用資産の拡大に努めました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間におけるアセットマネジメントビジネスの営業収益は129億22万円(前年同期比128.3%)、セグメント利益は22億64百万円(同182.5%)となりました。
サポートビジネス
当第3四半期連結累計期間におけるサポートビジネスの営業収益は88億71百万円(前年同期比97.3%)、セグメント利益は8億14百万円(同114.4%)となりました。
なお、上記のセグメント別営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高が含まれております。
(2)財政状態に関する分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ650億12百万円減少し5,844億77百万円となりました。これは主に、投資有価証券が96億5百万円増加した一方で、トレーディング商品が533億40百万円、有価証券担保貸付金が139億53百万円、信用取引資産が88億71百万円減少したことによるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ695億6百万円減少し4,085億72百万円となりました。これは主に、約定見返勘定が161億30百万円、預り金が132億円増加した一方で、トレーディング商品が557億4百万円、短期借入金が318億24百万円、信用取引負債が107億18百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ44億94百万円増加し1,759億5百万円となりました。これは主に、利益剰余金が43億82百万円、その他有価証券評価差額金が13億53百万円増加した一方で、非支配株主持分が13億2百万円減少したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
② 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
基本方針の内容の概要
当社は、上場企業である以上、本来、当社株券等の大規模買付行為は自由であり、誰が当社を支配するかは、最終的には当社株主の皆さまの判断に委ねられるべきもので、当社の経営方針とそれにより実現される企業価値をご理解いただいた上で、当社株主の皆さまに、適切に判断いただくべきものであると考えます。また、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた場合には、その大規模買付行為の内容、大規模買付行為が当社及び当社グループに与える影響、大規模買付者が考える当社及び当社グループの経営方針や事業計画の内容、お客さま、従業員等の当社及び当社グループを取り巻く多くの利害関係者に対する影響、そして、大規模買付行為以外の代替案の有無等について、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、かつ提供された情報を十分に検討するための期間と機会が確保されることが必要だと考えます。
そのためには、大規模買付行為に際して、a.大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならず、b.当社取締役会が当該情報を検討するために必要な一定の評価期間が経過した後にのみ、大規模買付者は大規模買付行為を開始することができるという「大規模買付ルール」を設けるとともに、当該ルールが有効に機能するために必要な方策を整え、明らかに当社の企業価値及び当社株主の皆さまの共同の利益を害するような濫用的買収に対して、会社として対抗策をとることができなければならないと考えております。
基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
当社は、上記基本方針実現のための取組みとして、次に掲げる内容の「大規模買付行為への対応方針」を導入し、平成25年6月27日開催の当社第75期定時株主総会において承認決議されております。
a.大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合は、以下の「大規模買付ルール」に従わなければならないこと。
(ア)大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならないこと。
(イ)必要な情報提供を受けた後、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「評価期間」といいます。)として、60日間又は90日間が与えられること。
(ウ)大規模買付行為は、評価期間経過後にのみ開始されるべきこと。
b.大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対しては、新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。
c.大規模買付ルールが遵守されても、大規模買付者による会社の支配が会社に回復しがたい損害をもたらすとき等には、当社は新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。
d.当社取締役会は、対抗策の発動については社外有識者により構成される独立委員会の勧告に原則として従うこと。
具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
a.当該取組みが基本方針に沿うものであること
(ア)大規模買付ルールが遵守される限り、原則として対抗策はとらないこととなっており、誰が会社を支配するかは当社株主の皆さまにおいて決める仕組みとなっております。
(イ)大規模買付者に十分な情報の提供を求めるとともに、情報の提供をしない大規模買付者には対抗策を発動することを警告することによって、情報提供のインセンティブを与えております。
(ウ)濫用的買収に対しては、会社は対抗策をとりうる制度設計となっております。
b.当該取組みが株主共同の利益を損なうものではないこと
対抗策をとりうるのは、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないか、会社に回復しがたい損害をもたらすなどの濫用的買収の場合に限定されており、対抗策は基本的には情報提供のインセンティブを与えるものであります。
c.当該取組みが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
対抗策をとりうる場合が厳しく限定されており、しかも、当社取締役会は独立委員会の勧告に原則として従わなければならないため、当社取締役会の恣意的判断が排除される仕組みとなっております。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。