第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、当初は足踏み状態が続きましたが、徐々に底入れの動きが出てきました。輸出は全体では冴えないものの一部新興国向けは持ち直し、生産も回復の動きが見られました。また、雇用情勢の改善が続くなか、個人消費関連の指標においても小売業販売統計や新車販売台数など一部で底入れの兆しが見られました。

為替市場では、英国民投票でのEU離脱派勝利などを受けて一時金融市場が不安定となり、ドル円相場は6月に一時1ドル=99円台まで円高ドル安が進みました。しかし、11月の米大統領選挙でトランプ氏が勝利したことをきっかけにリスク選好の流れが強まったこと、さらに12月には米国の利上げにより円安ドル高が進み、1ドル=116円台で12月末の取引を終了しました。また、ユーロ円相場は、英国民投票を巡って波乱となる場面はあったものの年末にかけて強含みとなり、12月末は1ユーロ=122円台で取引を終了しました。

株式市場は、海外株式市場や為替市場の影響を大きく受け、乱高下しました。円高による国内企業の業績悪化懸念に加えて6月の英国民投票の結果も重しとなり、日経平均株価は一時15,000円を下回りましたが、売り一巡後は買い戻しの動きも見られました。また、11月の米大統領選挙後は、トランプ新政権に対する期待に加え、急速な円安ドル高の進行も追い風となり、日経平均株価は12月に19,000円の大台を回復しました。その後も年末にかけて堅調な推移となり、大納会の日経平均株価は19,114円37銭で取引を終了しました。

債券市場は、根強い金融緩和期待や日銀の国債買入れオペに支えられて堅調に推移し、10年国債利回りは7月に一時マイナス0.30%まで低下しました。ただ、その後は追加の金融緩和が見送られ、9月には日銀が10年国債利回りをゼロ%程度で推移するよう操作する方針を示したことから、利回りは上昇に転じました。11月には米大統領選挙の結果を受けて世界的に長期国債利回りが上昇し、10年国債利回りはプラスに回復しましたが、日銀の緩和的な金融政策に支えられ、欧米主要国に比べて利回りの上昇は小幅にとどまりました。

このような状況のもと、中核子会社の岡三証券株式会社においては、地域旗艦店舗の移転リニューアルを進めるなど営業機能を強化するとともに、市況に即した投資情報と多様な商品ラインアップを活用した地域密着型の営業活動を引き続き展開しました。一方、インターネット取引専業の岡三オンライン証券株式会社においては、操作性や機能性を追求した新たな発注ツールの提供や投資信託積立サービスの導入、株価指数証拠金取引や先物・オプション取引の新商品の取扱い開始など、サービスの一層の拡充を図りました。また、岡三アセットマネジメント株式会社においては、パフォーマンスの向上やタイムリーな情報発信に努めるとともに、市場環境の変化に対応すべく、毎月決算型投信の分配金見直しや公社債投信の繰上償還等を行う一方、機関投資家向けに私募投信の提案を積極的に行いました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの営業収益は602億81百万円(前年同期比93.6%)、純営業収益は594億29百万円(同93.8%)となりました。販売費・一般管理費は487億60百万円(同95.7%)となり、経常利益は114億5百万円(同74.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は79億89百万円(同86.3%)となりました。

 

① 損益の概況

受入手数料

受入手数料の合計は346億29百万円(前年同期比76.4%)となりました。主な内訳は次のとおりです。

 

前第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

(百万円)

委託手数料

16,624

12,122

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

463

277

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

12,196

9,353

その他の受入手数料

16,061

12,876

合計

45,345

34,629

 

a.委託手数料

当第3四半期連結累計期間における東証の1日平均売買高(内国普通株式)は25億73百万株(前年同期比89.1%)、売買代金は2兆7,317億円(同88.7%)となりました。こうしたなか、株式委託手数料は115億38百万円(同74.7%)となりました。また、債券委託手数料は12百万円(同329.5%)、その他の委託手数料は5億70百万円(同48.5%)となり、委託手数料の合計は121億22百万円(同72.9%)となりました。

 

b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

当第3四半期連結累計期間においては、株式市場の動きが概ね堅調に推移したものの、国内金利は長期的に見て引き続き低い水準にあるとの見方から債券での資金調達が引続き活発な状況となりました。このため、株式の引受けは件数・金額ともに前年同期比で減少となった一方、債券の引受けでは、地方債や事業債の主幹事を務めたことに加え大型案件の引受けを行うなど実績を重ねました。

これらの結果、株式の手数料は1億53百万円(前年同期比40.9%)、債券の手数料は1億23百万円(同142.5%)となり、株式・債券を合わせた引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は2億77百万円(同59.9%)となりました

 

c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料につきましては、投資信託関連収益がその大半を占めています

当第3四半期連結累計期間においては、ハイイールド債券や公益株を含む高配当株式等で運用する、相対的に高い利回りが期待できるファンドの販売が比較的順調でした。また、米国株式やコモディティ価格が堅調に推移した年後半にかけては、原油価格回復の恩恵を受ける原油関連企業に投資するファンドや、成長が期待されるAI関連企業に投資するファンドのほか、米国の銀行株に投資するファンドなどを導入し、米大統領選挙後のリスク選好の動きにも合致した商品の拡充を図りました。

しかしながら、前年同期比で販売金額が減少したことから、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は93億53百万円(前年同期比76.7%)となりました。また、その他の受入手数料についても、投資信託の信託報酬減少などにより128億76百万円(同80.2%)となりました。

トレーディング損益 

 

前第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

(百万円)

株券等トレーディング損益

7,842

15,034

債券等トレーディング損益

8,691

9,191

その他のトレーディング損益

159

△251

合計

16,693

23,974

 

株券等トレーディング損益は主に米国株式を中心とした外国株式の国内店頭取引、債券等トレーディング損益は外国債券の顧客向け取扱いに伴う収益がその大半を占めています。

当第3四半期連結累計期間においては、米大統領選挙を控えた時期に一時的なリスク回避の動きが見られましたが、選挙後は円安ドル高が進み、株価も堅調に推移しました。

これらの結果、株券等トレーディング損益は150億34百万円(前年同期比191.7%)、債券等トレーディング損益は91億91百万円(同105.8%)となり、その他のトレーディング損益2億51百万円の損失(前年同期は1億59百万円の利益)を含めたトレーディング損益の合計は239億74百万円(前年同期比143.6%)となりました。

 

金融収支

金融収益は10億88百万円(前年同期比62.5%)、金融費用は8億51百万円(同84.3%)となり、差引の金融収支は2億37百万円(同32.4%)となりました。

 

その他の営業収益

金融商品取引業及び同付随業務に係るもの以外の営業収益は、5億88百万円(前年同期比97.8%)となりました

 

販売費・一般管理費

販売費・一般管理費は、取引関係費や人件費の減少等により、487億60百万円(前年同期比95.7%)となりました。

 

営業外損益及び特別損益

営業外収益は8億57百万円、営業外費用は1億21百万円となりました。また、特別利益は金融商品取引責任準備金戻入の計上等により16億50百万円、特別損失は2億93百万円となりました。

 

② セグメント別の業績状況

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

証券ビジネス

証券ビジネスにおいては、株式委託手数料や投資信託の販売にかかる手数料の減少等が影響し、当第3四半期連結累計期間における証券ビジネスの営業収益は532億83百万円(前年同期比96.8%)、セグメント利益は93億79百万円(同95.7%)となりました。

 

アセットマネジメントビジネス

アセットマネジメントビジネスにおいては、パフォーマンスの向上やタイムリーな情報発信に努めるとともに、市場環境の変化に対応すべく、毎月決算型投信の分配金見直しや公社債投信の繰上償還等を行う一方、機関投資家向けに私募投信の提案を積極的に行いました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間におけるアセットマネジメントビジネスの営業収益は95億15百万円(前年同期比73.6%)、セグメント利益は10億74百万円(同47.4%)となりました。

 

サポートビジネス

当第3四半期連結累計期間におけるサポートビジネスの営業収益は89億59百万円(前年同期比101.0%)、セグメント利益は3億4百万円(同37.3%)となりました。

 

なお、上記のセグメント別営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高が含まれております。

(2)財政状態に関する分析

 (資産)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ253億12百万円減少し4,904億30百万円となりました。これは主に、有価証券担保貸付金が80億86百万円、預託金が73億14百万円増加した一方で、トレーディング商品が371億26百万円、現金・預金が36億24百万円、信用取引資産が35億48百万円減少したことによるものであります。

 

 (負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ297億15百万円減少し3,139億30百万円となりました。これは主に、預り金が173億29百万円、有価証券担保借入金が130億87百万円、トレーディング商品が107億36百万円増加した一方で、短期借入金が635億48百万円、長期借入金が26億32百万円減少したことによるものであります。

 

 (純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ44億2百万円増加し1,765億円となりました。これは主に、資本剰余金が34億40百万円、利益剰余金が31億17百万円、その他有価証券評価差額金が21億89百万円増加した一方で、非支配株主持分が45億87百万円減少したことによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

① 対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

② 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

基本方針の内容の概要

 当社は、上場企業である以上、本来、当社株券等の大規模買付行為は自由であり、誰が当社を支配するかは、最終的には当社株主の皆さまの判断に委ねられるべきもので、当社の経営方針とそれにより実現される企業価値をご理解いただいた上で、当社株主の皆さまに、適切に判断いただくべきものであると考えます。また、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた場合には、その大規模買付行為の内容、大規模買付行為が当社及び当社グループに与える影響、大規模買付者が考える当社及び当社グループの経営方針や事業計画の内容、お客さま、従業員等の当社及び当社グループを取り巻く多くの利害関係者に対する影響、そして、大規模買付行為以外の代替案の有無等について、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、かつ提供された情報を十分に検討するための期間と機会が確保されることが必要だと考えます。

 そのためには、大規模買付行為に際して、a.大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならず、b.当社取締役会が当該情報を検討するために必要な一定の評価期間が経過した後にのみ、大規模買付者は大規模買付行為を開始することができるという「大規模買付ルール」を設けるとともに、当該ルールが有効に機能するために必要な方策を整え、明らかに当社の企業価値及び当社株主の皆さまの共同の利益を害するような濫用的買収に対して、会社として対抗策をとることができなければならないと考えております

基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要 

 当社は、上記基本方針実現のための取組みとして、次に掲げる内容の「大規模買付行為への対応方針」を導入し、平成28年6月29日開催の当社第78期定時株主総会において承認決議されております。

a.大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合は、以下の「大規模買付ルール」に従わなければならないこと。

(ア)大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならないこと。

(イ)必要な情報提供を受けた後、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「評価期間」といいます。)として、60日間又は90日間が与えられること。

(ウ)大規模買付行為は、評価期間経過後にのみ開始されるべきこと。

b.大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対しては、新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。

c.大規模買付ルールが遵守されても、大規模買付者による会社の支配が会社に回復しがたい損害をもたらすとき等には、当社は新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。

d.当社取締役会は、対抗策の発動については社外取締役又は社外有識者等により構成される独立委員会の勧告に原則として従うこと。

 

具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

a.当該取組みが基本方針に沿うものであること

(ア)大規模買付ルールが遵守される限り、原則として対抗策はとらないこととなっており、誰が会社を支配するかは当社株主の皆さまにおいて決める仕組みとなっております。

(イ)大規模買付者に十分な情報の提供を求めるとともに、情報の提供をしない大規模買付者には対抗策を発動することを警告することによって、情報提供のインセンティブを与えております。

(ウ)濫用的買収に対しては、会社は対抗策をとりうる制度設計となっております。

b.当該取組みが株主共同の利益を損なうものではないこと
 対抗策をとりうるのは、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないか、会社に回復しがたい損害をもたらすなどの濫用的買収の場合に限定されており、対抗策は基本的には情報提供のインセンティブを与えるものであります。

c.当該取組みが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
 対抗策をとりうる場合が厳しく限定されており、しかも、当社取締役会は独立委員会の勧告に原則として従わなければならないため、当社取締役会の恣意的判断が排除される仕組みとなっております。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。