当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載
した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな景気拡大の動きが続きました。世界経済の拡大基調から輸出は堅調に推移し、鉱工業生産指数が2014年4月の水準まで上昇するなど、生産も回復傾向が続きました。一方、雇用情勢の改善が続く中で、家計調査が示す個人消費は引き続き鈍く、消費者物価(生鮮食品を除く)はやや強含みとなったものの、エネルギーを除く指数では前年比ゼロ%近辺での推移となりました。
為替市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利上げ姿勢などを背景に、ドル円相場は7月に1ドル=114円台をつけましたが、北朝鮮を巡る地政学リスクが強く意識されたことなどから、9月上旬には一時1ドル=107円台まで円高ドル安が進みました。しかし、FRBが金融緩和政策の縮小を進めたことで日米の金融政策の方向性の違いが改めて鮮明となり、1ドル=112円台で9月の取引を終えました。また、ユーロ円相場は、欧州域内の景気回復や政治不安の後退を好感し円安ユーロ高が一段と進み、ECB(欧州中央銀行)の金融緩和政策縮小を巡る思惑も支援材料となり、1ユーロ=132円台で9月の取引を終えました。
株式市場では、日経平均株価は4月に年初来安値を更新しましたが、その後は国内企業の好業績期待を支えに、6月に約1年半ぶりに2万円を回復しました。8月には北朝鮮情勢の緊迫化が意識され、下げに転じる場面もありましたが、その後は円安の進行を追い風に日経平均株価は再度上げ幅を拡大し、20,356円28銭で9月の取引を終えました。
債券市場では、世界経済の回復期待などから7月に10年国債利回りが一時0.10%を上回りました。しかし、日銀が指値オペを実施し、利回り上昇を抑える姿勢を明確にしたことをきっかけに金利は低下に転じ、9月には10年国債利回りが一時マイナス圏に低下する場面も見られました。ただ、その後は高値警戒感や衆院の解散・総選挙に関する思惑などもあり10年国債利回りは再び上昇し、0.060%で9月の取引を終えました。
このような状況のもと、中核子会社の岡三証券株式会社においては、新規出店や既存店舗の移転リニューアルを実施するなど営業機能を強化するとともに、市況に即した投資情報と多様な商品ラインアップを活用した地域密着型の営業活動を引き続き展開しました。一方、インターネット取引専業の岡三オンライン証券株式会社においては、日本株取引システムのリプレースや、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)情報をAIで解析し投資情報として提供するサービスの開始など、一層のサービス拡充を図りました。また、岡三アセットマネジメント株式会社においては、運用パフォーマンス向上のため、経済環境分析や企業調査等に注力したほか、投資先企業の企業価値向上に資するため投資先との対話(エンゲージメント)や議決権行使に取り組む一方、機関投資家向けに私募投信の提案を行い運用資産の拡大に努めました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの営業収益は393億12百万円(前年同期比101.9%)、純営業収益は387億39百万円(同101.9%)となりました。販売費・一般管理費は342億74百万円(同105.8%)となり、経常利益は48億35百万円(同77.2%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億56百万円(同28.3%)となりました。
① 損益の概況
受入手数料
受入手数料の合計は248億59百万円(前年同期比113.2%)となりました。主な内訳は次のとおりです。
|
|
前第2四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年9月30日) (百万円) |
当第2四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年9月30日) (百万円) |
|
委託手数料 |
7,729 |
8,766 |
|
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料 |
158 |
397 |
|
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料 |
5,451 |
7,216 |
|
その他の受入手数料 |
8,619 |
8,479 |
|
合計 |
21,959 |
24,859 |
a.委託手数料
当第2四半期連結累計期間における東証の1日平均売買高(内国普通株式)は24億2百万株(前年同期比95.5%)、売買代金は2兆8,947億円(同109.6%)となりました。こうしたなか、株式委託手数料は86億7百万円(同117.8%)となりました。また、債券委託手数料は1百万円(同14.9%)、その他の委託手数料は1億57百万円(同37.9%)となり、委託手数料の合計は87億66百万円(同113.4%)となりました。
b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
当第2四半期連結累計期間における株式の引受けは、大型案件の引受けや主幹事案件が寄与し、引受金額は大幅に増加しました。一方、債券の引受けは、地方債や事業債の主幹事を務めるなど実績を重ね、引受金額は増加しましたが、前年度に国内転換社債型新株予約権付社債の引受けがあった反動から、手数料は減少しました。
これらの結果、株式の手数料は3億46百万円(前年同期比428.8%)、債券の手数料は50百万円(同65.3%)となり、株式・債券を合わせた引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は3億97百万円(同250.6%)となりました。
c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料につきましては、投資信託関連収益がその大半を占めています。
当第2四半期連結累計期間においては、先進国との比較で相対的に値上がりが期待できる新興国株式に投資するファンドや、ハイイールド債券や高配当株式等で運用する、相対的に高い利回りが期待できるファンドの販売が堅調となりました。また、今後の成長が期待できる分野としてペット関連事業を行う企業の株式に投資をするファンドを導入する一方、安定的な値動きが期待できる高利回りCBに投資を行うファンドを導入するなど、品揃えの拡充を図りました。
これらの結果、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は72億16百万円(前年同期比132.4%)となりました。一方、その他の受入手数料については、投資信託の信託報酬等により84億79百万円(同98.4%)となりました。
トレーディング損益
|
|
前第2四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年9月30日) (百万円) |
当第2四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年9月30日) (百万円) |
|
株券等トレーディング損益 |
9,308 |
8,739 |
|
債券等トレーディング損益 |
5,915 |
4,619 |
|
その他のトレーディング損益 |
270 |
△191 |
|
合計 |
15,494 |
13,167 |
株券等トレーディング損益は主に米国株式を中心とした外国株式の国内店頭取引、債券等トレーディング損益は外国債券の顧客向け取扱いに伴う収益がその大半を占めています。
当第2四半期連結累計期間においては、米国株式市場は地政学リスクを意識して一時的に弱含む局面もあったものの概ね堅調に推移した一方、為替市場ではやや不安定な動きも見られました。
これらの結果、株券等トレーディング損益は87億39百万円(前年同期比93.9%)、債券等トレーディング損益は46億19百万円(同78.1%)となり、その他のトレーディング損益1億91百万円の損失(前年同期は2億70百万円の利益)を含めたトレーディング損益の合計は131億67百万円(前年同期比85.0%)となりました。
金融収支
金融収益は8億71百万円(前年同期比120.9%)、金融費用は5億72百万円(同103.2%)となり、差引の金融収支は2億98百万円(同180.2%)となりました。
その他の営業収益
金融商品取引業及び同付随業務に係るもの以外の営業収益は、4億14百万円(前年同期比105.7%)となりました。
販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、人件費や事務費等の増加により、342億74百万円(前年同期比105.8%)となりました。
営業外損益及び特別損益
営業外収益は6億51百万円、営業外費用は2億80百万円となりました。また、特別利益は投資有価証券売却益31億71百万円の計上等により33億43百万円、特別損失は減損損失48億23百万円の計上等により48億64百万円となりました。
② セグメント別の業績状況
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
証券ビジネス
証券ビジネスにおいては、投資信託販売にかかる手数料や株式委託手数料の増加等が寄与し、当第2四半期連結累計期間における証券ビジネスの営業収益は348億3百万円(前年同期比102.8%)、セグメント利益は50億18百万円(同103.6%)となりました。
アセットマネジメントビジネス
アセットマネジメントビジネスにおいては、運用パフォーマンス向上のため、経済環境分析や企業調査等に
注力したほか、投資先企業の企業価値向上に資するため、投資先との対話(エンゲージメント)や議決権行使
に取り組みました。また、機関投資家向けに私募投信の提案を行い、運用資産の拡大に努めました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間におけるアセットマネジメントビジネスの営業収益は61億95百万円(前年同期比97.1%)、セグメント利益は6億57百万円(同94.8%)となりました。
サポートビジネス
当第2四半期連結累計期間におけるサポートビジネスの営業収益は60億22百万円(前年同期比100.7%)、セグメント損失は8億64百万円(前年同期は1億81百万円の利益)となりました。
なお、上記のセグメント別営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高が含まれております。
(2)財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ644億円増加し6,172億44百万円となりました。これは主に、トレーディング商品が399億98百万円、有価証券担保貸付金が110億4百万円、預託金が89億16百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ665億19百万円増加し4,411億7百万円となりました。これは主に、有価証券担保借入金が332億13百万円、短期借入金が260億87百万円、預り金が153億21百万円増加した一方で、トレーディング商品が136億29百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ21億19百万円減少し1,761億37百万円となりました。これは主に、非支配株主持分が11億33百万円増加した一方で、利益剰余金が35億54百万円減少したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末に比べ76億59百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末には588億50百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、195億66百万円(前年同期は414億71百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益33億14百万円を計上したことに加え、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の増減222億8百万円、預り金の増加153億23百万円、減損損失48億23百万円による資金の獲得と、トレーディング商品の増減508億35百万円、顧客分別金信託の増減89億円による資金の使用との差引によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、38億33百万円(前年同期は32億23百万円の資金の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の売却37億34百万円による資金の獲得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、233億95百万円(前年同期は392億80百万円の資金の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増減276億30百万円による資金の獲得と、配当金の支払49億9百万円による資金の使用との差引によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
② 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
基本方針の内容の概要
当社は、上場企業である以上、本来、当社株券等の大規模買付行為は自由であり、誰が当社を支配するかは、最終的には当社株主の皆さまの判断に委ねられるべきもので、当社の経営方針とそれにより実現される企業価値をご理解いただいた上で、当社株主の皆さまに、適切に判断いただくべきものであると考えます。また、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた場合には、その大規模買付行為の内容、大規模買付行為が当社及び当社グループに与える影響、大規模買付者が考える当社及び当社グループの経営方針や事業計画の内容、お客さま、従業員等の当社及び当社グループを取り巻く多くの利害関係者に対する影響、そして、大規模買付行為以外の代替案の有無等について、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、かつ提供された情報を十分に検討するための期間と機会が確保されることが必要だと考えます。
そのためには、大規模買付行為に際して、a.大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならず、b.当社取締役会が当該情報を検討するために必要な一定の評価期間が経過した後にのみ、大規模買付者は大規模買付行為を開始することができるという「大規模買付ルール」を設けるとともに、当該ルールが有効に機能するために必要な方策を整え、明らかに当社の企業価値及び当社株主の皆さまの共同の利益を害するような濫用的買収に対して、会社として対抗策をとることができなければならないと考えております。
基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
当社は、上記基本方針実現のための取組みとして、次に掲げる内容の「大規模買付行為への対応方針」を導入し、平成28年6月29日開催の当社第78期定時株主総会において承認決議されております。
a.大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合は、以下の「大規模買付ルール」に従わなければならないこと。
(ア)大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならないこと。
(イ)必要な情報提供を受けた後、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「評価期間」といいます。)として、60日間又は90日間が与えられること。
(ウ)大規模買付行為は、評価期間経過後にのみ開始されるべきこと。
b.大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対しては、新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。
c.大規模買付ルールが遵守されても、大規模買付者による会社の支配が会社に回復しがたい損害をもたらすとき等には、当社は新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。
d.当社取締役会は、対抗策の発動については社外取締役又は社外有識者等により構成される独立委員会の勧告に原則として従うこと。
具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
a.当該取組みが基本方針に沿うものであること
(ア)大規模買付ルールが遵守される限り、原則として対抗策はとらないこととなっており、誰が会社を支配するかは当社株主の皆さまにおいて決める仕組みとなっております。
(イ)大規模買付者に十分な情報の提供を求めるとともに、情報の提供をしない大規模買付者には対抗策を発動することを警告することによって、情報提供のインセンティブを与えております。
(ウ)濫用的買収に対しては、会社は対抗策をとりうる制度設計となっております。
b.当該取組みが株主共同の利益を損なうものではないこと
対抗策をとりうるのは、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないか、会社に回復しがたい損害をもたらすなどの濫用的買収の場合に限定されており、対抗策は基本的には情報提供のインセンティブを与えるものであります。
c.当該取組みが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
対抗策をとりうる場合が厳しく限定されており、しかも、当社取締役会は独立委員会の勧告に原則として従わなければならないため、当社取締役会の恣意的判断が排除される仕組みとなっております。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。