第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな景気拡大の動きが続きました。世界経済の拡大基調から輸出は堅調に推移し、生産も回復傾向が続きました。企業の景況感も高水準を維持しており、雇用情勢は引き続き改善傾向となりました。一方で、賃金の伸びは鈍く、消費者物価(生鮮食品を除く)は緩やかに上昇したものの、エネルギーを除く指数では前年比ゼロ%近辺での動きが続きました。

為替市場では、ドル円相場は1ドル=107円~115円程度のレンジでの動きが続きました。9月上旬には一時1ドル=107円台まで円高ドル安が進みましたが、米国経済が堅調に推移するなか、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和縮小を進めたことから円安ドル高に転じ、1ドル=112円台で年内の取引を終えました。他方、ユーロ円相場は域内景気の回復や政治不安の後退などから円安ユーロ高が一段と進みました。ECB(欧州中央銀行)の金融緩和縮小を巡る思惑も支援材料となり、年末には1ユーロ=135円台をつけました。

株式市場では、日経平均株価が約26年ぶりにバブル崩壊後の高値を更新するなど上値を追う展開となりました。日経平均株価は6月に約1年半ぶりとなる2万円台を回復したものの、北朝鮮リスク等の高まりや円高ドル安の進行を受けて8月にかけて調整局面を迎えました。しかし、衆院選での与党勝利による政治基盤の安定化や円高一服を好感し、10月には日経平均株価が過去最長となる16連騰を記録するなど堅調に推移しました。さらに、国内企業の業績期待も支援材料となり、11月には一時23,000円台に乗せ、バブル後の戻り高値を更新しました。年末にかけても高値圏を維持し、日経平均株価は22,764円94銭で年内の取引を終えました。

債券市場では、9月に10年国債利回りが一時マイナス圏に低下する場面もみられました。しかしその後、日銀が国債買入れ額を徐々に減額した一方、物価安定目標の達成に目途が立たないなか、長期金利をゼロ%程度に推移させるという日銀の金利操作方針自体に当面変化はないとの見方が広まったことから、10年国債利回りはプラス圏でほぼ横ばいの推移となり、0.045%で年内の取引を終えました。

このような状況のもと、中核子会社の岡三証券株式会社においては、新規出店など営業機能の強化や市況に即した投資情報の提供に努め、引き続き地域密着型の営業活動を展開するとともに、グループ内外の証券会社等との連携による確定拠出型年金サービスの提供先拡大や、金融情報分析AI開発企業との業務資本提携など新たな取り組みを推進しました。一方、インターネット取引専業の岡三オンライン証券株式会社においては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)情報をAIで解析し投資情報として提供するサービスの開始など、サービスの拡充に加え、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したルーティン業務の省力化に取り組みました。また、岡三アセットマネジメント株式会社においては、運用パフォーマンス向上のため、経済環境分析や企業調査等に注力したほか、投資先企業の企業価値向上に資するため投資先との対話(エンゲージメント)や議決権行使に取り組む一方、機関投資家向けに私募投信の提案を行い運用資産の拡大に努めました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの営業収益は617億86百万円(前年同期比102.5%)、純営業収益は608億85百万円(同102.4%)となりました。販売費・一般管理費は517億88百万円(同106.2%)となり、経常利益は95億66百万円(同83.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は42億66百万円(同53.4%)となりました。

 

① 損益の概況

受入手数料

受入手数料の合計は399億14百万円(前年同期比115.3%)となりました。主な内訳は次のとおりです。

 

前第3四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成29年4月1日

至 平成29年12月31日)

(百万円)

委託手数料

12,122

14,951

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

277

574

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

9,353

11,513

その他の受入手数料

12,876

12,875

合計

34,629

39,914

 

a.委託手数料

当第3四半期連結累計期間における東証の1日平均売買高(内国普通株式)は23億58百万株(前年同期比91.7%)、売買代金は3兆788億円(同112.7%)となりました。こうしたなか、株式委託手数料は146億98百万円(同127.4%)となりました。また、債券委託手数料は2百万円(同17.7%)、その他の委託手数料は2億51百万円(同44.0%)となり、委託手数料の合計は149億51百万円(同123.3%)となりました。

 

b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

当第3四半期連結累計期間における株式の引受けは、大型案件の引受けや主幹事案件の獲得などが寄与し、引受金額・引受件数ともに増加しました。一方、債券の引受けは、地方債や事業債の主幹事を務めるなど実績を重ねましたが、手数料は前年同期比で減少しました。

これらの結果、株式の手数料は4億74百万円(前年同期比308.6%)、債券の手数料は99百万円(同80.4%)となり、株式・債券を合わせた引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は5億74百万円(同206.9%)となりました

 

c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料につきましては、投資信託関連収益がその大半を占めています。

当第3四半期連結累計期間においては、相対的に高い利回りが期待できる、ハイイールド債券や高配当株式等で運用するファンドの販売が堅調だったほか、株式市場が堅調な推移を続ける中、特に成長著しいアジアの株式に投資するファンドの販売が堅調でした。また、今後の成長が期待できるテーマとして強いリーダーシップを発揮する創業経営者に着目した日本株ファンドや、ハイテク分野で注目される中国企業の株式に投資するファンドを導入するなど、品揃えの拡充を図りました。

これらの結果、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は115億13百万円(前年同期比123.1%)となりました。一方、その他の受入手数料については、投資信託の信託報酬等により128億75百万円(同100.0%)となりました。

トレーディング損益 

 

前第3四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成29年4月1日

至 平成29年12月31日)

(百万円)

株券等トレーディング損益

15,034

13,718

債券等トレーディング損益

9,191

6,414

その他のトレーディング損益

△251

△197

合計

23,974

19,934

 

株券等トレーディング損益は主に米国株式を中心とした外国株式の国内店頭取引、債券等トレーディング損益は外国債券の顧客向け取扱いに伴う収益がその大半を占めています。

当第3四半期連結累計期間においては、米国株式市場は地政学リスクを意識し一時的に調整する局面があったものの、同国の堅調な経済や税制改革への期待などが相場の下支えとなり、概ね堅調に推移した一方、為替市場は方向感の出づらい状況となりました。

これらの結果、株券等トレーディング損益は137億18百万円(前年同期比91.2%)、債券等トレーディング損益は64億14百万円(同69.8%)となり、その他のトレーディング損益1億97百万円の損失(前年同期は2億51百万円の損失)を含めたトレーディング損益の合計は199億34百万円(前年同期比83.1%)となりました。

 

金融収支

金融収益は13億33百万円(前年同期比122.5%)、金融費用は9億1百万円(同105.9%)となり、差引の金融収支は4億32百万円(同182.4%)となりました。

 

その他の営業収益

金融商品取引業及び同付随業務に係るもの以外の営業収益は、6億3百万円(前年同期比102.6%)となりました

 

販売費・一般管理費

販売費・一般管理費は、人件費や事務費及び不動産関係費等の増加により、517億88百万円(前年同期比106.2%)となりました。

 

営業外損益及び特別損益

営業外収益は7億85百万円、営業外費用は3億15百万円となりました。また、特別利益は投資有価証券売却益の計上等により33億54百万円、特別損失は減損損失の計上等により48億67百万円となりました。

 

② セグメント別の業績状況

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

証券ビジネス

証券ビジネスにおいては、投資信託販売にかかる手数料や株式委託手数料の増加等が寄与し、当第3四半期連結累計期間における証券ビジネスの営業収益は550億87百万円(前年同期比103.4%)、セグメント利益は95億91百万円(同102.3%)となりました。

 

アセットマネジメントビジネス

アセットマネジメントビジネスにおいては、運用パフォーマンス向上のため、経済環境分析や企業調査等に注力したほか、投資先企業の企業価値向上に資するため、投資先との対話(エンゲージメント)や議決権行使に取り組みました。また、機関投資家向けに私募投信の提案を行い、運用資産の拡大に努めました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間におけるアセットマネジメントビジネスの営業収益は93億58百万円(前年同期比98.3%)、セグメント利益は10億32百万円(同96.2%)となりました。

 

サポートビジネス

当第3四半期連結累計期間におけるサポートビジネスの営業収益は91億18百万円(前年同期比101.8%)、セグメント損失は9億26百万円(前年同期は3億4百万円の利益)となりました。

 

なお、上記のセグメント別営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高が含まれております。

(2)財政状態に関する分析

 (資産)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ518億93百万円減少し5,009億51百万円となりました。これは主に、信用取引資産が89億5百万円、現金・預金が83億18百万円増加した一方で、有価証券担保貸付金が439億47百万円、トレーディング商品が241億11百万円減少したことによるものであります。

 

 (負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ544億14百万円減少し3,201億74百万円となりました。これは主に、預り金が231億81百万円、約定見返勘定が44億24百万円増加した一方で、トレーディング商品が720億75百万円、有価証券担保借入金が111億98百万円減少したことによるものであります。

 

 (純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ25億20百万円増加し1,807億76百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が17億18百万円、非支配株主持分が14億95百万円増加した一方で、利益剰余金が6億43百万円減少したことによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

① 対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

② 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

基本方針の内容の概要

 当社は、上場企業である以上、本来、当社株券等の大規模買付行為は自由であり、誰が当社を支配するかは、最終的には当社株主の皆さまの判断に委ねられるべきもので、当社の経営方針とそれにより実現される企業価値をご理解いただいた上で、当社株主の皆さまに、適切に判断いただくべきものであると考えます。また、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた場合には、その大規模買付行為の内容、大規模買付行為が当社及び当社グループに与える影響、大規模買付者が考える当社及び当社グループの経営方針や事業計画の内容、お客さま、従業員等の当社及び当社グループを取り巻く多くの利害関係者に対する影響、そして、大規模買付行為以外の代替案の有無等について、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、かつ提供された情報を十分に検討するための期間と機会が確保されることが必要だと考えます。

 そのためには、大規模買付行為に際して、a.大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならず、b.当社取締役会が当該情報を検討するために必要な一定の評価期間が経過した後にのみ、大規模買付者は大規模買付行為を開始することができるという「大規模買付ルール」を設けるとともに、当該ルールが有効に機能するために必要な方策を整え、明らかに当社の企業価値及び当社株主の皆さまの共同の利益を害するような濫用的買収に対して、会社として対抗策をとることができなければならないと考えております

基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要 

 当社は、上記基本方針実現のための取組みとして、次に掲げる内容の「大規模買付行為への対応方針」を導入し、平成28年6月29日開催の当社第78期定時株主総会において承認決議されております。

a.大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合は、以下の「大規模買付ルール」に従わなければならないこと。

(ア)大規模買付者は当社取締役会に対して大規模買付行為に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならないこと。

(イ)必要な情報提供を受けた後、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「評価期間」といいます。)として、60日間又は90日間が与えられること。

(ウ)大規模買付行為は、評価期間経過後にのみ開始されるべきこと。

b.大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対しては、新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。

c.大規模買付ルールが遵守されても、大規模買付者による会社の支配が会社に回復しがたい損害をもたらすとき等には、当社は新株予約権の無償割当を内容とする対抗策をとりうること。

d.当社取締役会は、対抗策の発動については社外取締役又は社外有識者等により構成される独立委員会の勧告に原則として従うこと。

 

具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

a.当該取組みが基本方針に沿うものであること

(ア)大規模買付ルールが遵守される限り、原則として対抗策はとらないこととなっており、誰が会社を支配するかは当社株主の皆さまにおいて決める仕組みとなっております。

(イ)大規模買付者に十分な情報の提供を求めるとともに、情報の提供をしない大規模買付者には対抗策を発動することを警告することによって、情報提供のインセンティブを与えております。

(ウ)濫用的買収に対しては、会社は対抗策をとりうる制度設計となっております。

b.当該取組みが株主共同の利益を損なうものではないこと
 対抗策をとりうるのは、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないか、会社に回復しがたい損害をもたらすなどの濫用的買収の場合に限定されており、対抗策は基本的には情報提供のインセンティブを与えるものであります。

c.当該取組みが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
 対抗策をとりうる場合が厳しく限定されており、しかも、当社取締役会は独立委員会の勧告に原則として従わなければならないため、当社取締役会の恣意的判断が排除される仕組みとなっております。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。