なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期累計期間のわが国経済は、回復歩調となりました。日銀短観における大企業製造業の業況判断指数(DI)は、6月調査では3四半期ぶりに改善する一方、9月調査では3四半期ぶりに悪化し、12月調査では横這いとなりました。また、大企業非製造業の業況判断指数(DI)は、9月調査ではインバウンド消費の恩恵もあり4四半期連続で改善しましたが、12月調査では横這いとなりました。企業業績は大企業を中心に良好であったため、大企業の設備投資計画も6月調査、9月調査ともに連続で上方修正されました。実質国内総生産(GDP)は、4-6月期はマイナス成長となりましたが、7-9月期は改定値でプラス成長へ転換し、有効求人倍率は11月に23年10カ月ぶりの水準へ上昇し、完全失業率もおよそ20年ぶりの低水準を維持しており、雇用関係は改善しました。海外においては、主要国経済がまだら模様となりました。米国では12月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)で2006年6月以来となる9年半ぶりの利上げを決定し、経済の先行きに対する当局の自信を示しました。しかし、欧州では欧州中央銀行(ECB)が、12月初旬に追加緩和策を決め、中国でも度重なる利下げに加え、人民元の切り下げに踏み切るなど、景気下振れ圧力への対応に追われる状況となりました。
当第3四半期累計期間の国内株式市場は、円安や訪日外国人旅行者の急増に伴うインバウンド消費の拡大などを背景とした企業業績の回復や東京証券取引所によるコーポレートガバナンス・コードの運用開始などを契機とした株主重視の経営方針が浸透することが好感され、夏場までは堅調な展開となりました。しかし、8月中旬に中国人民銀行が人民元の切り下げを実施し、同国経済に対する厳しい見方が急速に広まりました。また、原油価格の長期下落に伴う財政状態の悪化を受けて一部の産油国が海外投資の回収に動き始めたこともあり、秋の株式市場は世界的に大きな調整局面となりました。その後、米国景気の回復期待などから持ち直しを見せたものの、日経平均株価は6月の高値を上回ることが出来ず、米国の利上げ決定後は材料出尽くしで年末にかけて方向感を失う状況となりました。こうした状況を受けて、当第3四半期累計期間末の日経平均株価は、平成27年3月末比0.9%安い19,033円71銭で取引を終えました。
このような環境下、当第3四半期累計期間の業績は、営業収益が103億34百万円(前第3四半期累計期間比 89.4%)と減少し、営業収益より金融費用44百万円(同 105.4%)を控除した純営業収益は、102億90百万円(同 89.3%)と減少しました。また、販売費・一般管理費は91億93百万円(同 103.3%)となり、その結果、営業利益は10億96百万円(同 41.8%)、経常利益は14億74百万円(同 50.5%)となりました。特別利益が16億41百万円(前第3四半期累計期間実績 ―百万円)となり、税金費用が10億66百万円(前第3四半期累計期間比 121.9%)となったことから、四半期純利益は20億48百万円(同 100.6%)となりました。
主な概況は以下のとおりであります。
① 受入手数料
当第3四半期累計期間の受入手数料の合計は、81億18百万円(前第3四半期累計期間比 98.1%)となりました。
(委託手数料)
「委託手数料」は、35億29百万円(同 101.5%)となりました。これは、主に株券委託売買金額が6,420億円(同 100.8%)と増加したことにより、株式の委託手数料が34億67百万円(同 100.7%)となったことによるものです。なお、受益証券の委託手数料は62百万円(同 182.3%)となりました。
(引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料)
「引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」は、89百万円(同 165.2%)となりました。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料)
主に投資信託の販売手数料で構成される「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、26億4百万円(同 85.8%)となりました。これは、米国の中小型株、医療やバイオテクノロジーに関連する企業、ROEの向上や株主還元に積極的に取り組む日本企業へ投資するファンドなどを主な投資対象とする投資信託の販売が好調であった一方、世界的に株式市場が乱高下するなど投資環境が悪化したことにより、全体的に投資信託の販売額が減少したことによるものです。また、「その他の受入手数料」は、投資信託の代行手数料やファンドラップ手数料の増加等により18億95百万円(同 110.7%)となりました。
② トレーディング損益
当第3四半期累計期間のトレーディング損益は、株券等が外国株式の売買高の減少により4億16百万円(前第3四半期累計期間比 50.2%)、債券・為替等は15億98百万円(同 71.3%)となり、合計で20億14百万円(同 65.6%)となりました。
③ 金融収支
当第3四半期累計期間の金融収益は、信用取引収益の減少等により1億73百万円(前第3四半期累計期間比 98.3%)、金融費用は信用取引費用の増加等により44百万円(同 105.4%)で差引収支は1億29百万円(同 96.1%)の利益となりました。
④ 販売費・一般管理費
当第3四半期累計期間の販売費・一般管理費は、営業利益が大幅に減少したことにより賞与引当金繰入などが減少する一方、新入社員の増加に伴う人件費やコンピュータ事務委託費などが増加したことから、91億93百万円(前第3四半期累計期間比 103.3%)となりました。
⑤ 特別損益
当第3四半期累計期間の特別利益は、投資有価証券売却益が16億41百万円(前第3四半期累計期間実績 -百万円)となりました。また、特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ0百万円(同 3百万円)となり、差引16億41百万円の利益(同 10百万円の損失)となりました。
なお、当社は2021年に創業100周年を迎えるにあたり、中長期経営の指針となる「経営ビジョン」を昨年3月に策定いたしました。本年4月からこの「経営ビジョン」の達成を目指した第4次中期経営計画がスタートいたします。現在、詳細について策定中ですが、第4次中期経営計画では第3次中期経営計画で目指した安定収益基盤の拡充をさらに推進してまいる所存です。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当第3四半期会計期間の流動資産は、前事業年度に比べ3億37百万円増加し、504億35百万円となりました。これは、預託金が12億99百万円、募集等払込金が11億9百万円、トレーディング商品が9億34百万円減少する一方、現金・預金が38億49百万円、信用取引貸付金が2億31百万円増加したことなどによるものです。
② 固定資産
当第3四半期会計期間の固定資産は、前事業年度に比べ10億88百万円減少し、175億58百万円となりました。これは、投資有価証券が9億52百万円減少したことなどによるものです。
③ 流動負債
当第3四半期会計期間の流動負債は、前事業年度に比べ2億35百万円減少し、235億55百万円となりました。これは、預り金が30億3百万円増加する一方、約定見返勘定が9億58百万円、信用取引借入金が6億82百万円、未払法人税等が4億77百万円、信用取引貸証券受入金が4億30百万円減少したことなどによるものです。
④ 固定負債及び特別法上の準備金
当第3四半期会計期間の固定負債及び特別法上の準備金は、前事業年度に比べ3億1百万円減少し、54億55百万円となりました。これは、繰延税金負債が3億27百万円減少したことなどによるものです。
⑤ 純資産
当第3四半期会計期間の純資産は、前事業年度に比べ2億14百万円減少し、389億83百万円となりました。これは、四半期純利益で20億48百万円増加する一方、剰余金の配当で12億26百万円、その他有価証券評価差額金で6億26百万円、自己株式の取得で4億10百万円減少したことなどによるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期累計期間において、従業員数の著しい変動はありません。
(6) 主要な設備
当第3四半期累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前事業年度末における計画の著しい変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社の純営業収益は受入手数料、トレーディング損益、金融収支、その他の営業収益からなっております。当第3四半期累計期間のこれらの占める割合は受入手数料78.9%、トレーディング損益19.6%、金融収支1.2%、その他の営業収益0.3%となっております。このことから当社の収益は受入手数料に依存しているといえます。
また受入手数料は、委託手数料、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料からなっており、これらの純営業収益に占める割合は委託手数料34.3%、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料0.9%、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料25.3%、その他の受入手数料18.4%となっております。
委託手数料は株式市場の変動、特に売買代金に多大な影響を受けます。また、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料についても、投資信託の販売額が市場変動の影響を受けております。
一方、費用の大部分を占める販売費・一般管理費については、当社の場合、収入の増減との連動性は低く、正比例的に増減するものではありません。以上のことから当社においては、委託手数料と募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料の増減が経営成績に重要な影響を与えております。
従って、株式市場等の変動に当社の経営成績は重要な影響を受けております。
(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金は、主に借入金及び自己資本で賄っております。また、現金・預金については、当第3四半期会計期間で246億91百万円有しており、今後の設備及び有価証券等への投資を考慮しても、十分な流動性を確保していると考えております。