なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期累計期間のわが国経済は、雇用環境が良好であったにもかかわらず、社会保障費の負担増加などにより給与所得者の手取額が増加せず、消費が停滞する状況となりました。こうした状況を受け、安倍首相は平成29年4月に予定していた消費税率の引き上げを2年半延期することを決定しました。5月下旬に開催された伊勢志摩サミットでは先進各国が「世界経済危機の回避のため全ての政策対応を行う」ことで一致したものの、安倍首相が目指した財政出動の一斉実施では足並みが揃わず、具体策は各国の状況に応じて進めることになりインパクトに欠ける結果となりました。その一方で、安倍政権は8月上旬に事業規模28兆円超の経済対策を閣議決定し、景気回復に取り組む姿勢を強めました。また、世界経済においては、米国が底堅い成長を維持した他、欧州も健闘し、新興国でも一部で改善が見られる状況となりました。しかし、国際通貨基金(IMF)は英国の欧州連合(EU)離脱による影響や反グローバリズム、保護主義的な動きの強まりなどを考慮し10月の世界経済見通しにおいて2016年の先進国見通しを7月に続き下方修正しました。
当第3四半期累計期間の国内株式市場は、米大統領選挙を契機に様相が大きく変わる格好となりました。平成28年初頭からの円高による輸出企業の業績停滞懸念により上値の重い展開となる中、6月の英国民投票での欧州連合(EU)離脱派勝利がサプライズとなり動揺する展開となりました。11月に行われた米大統領選挙では事前予想を覆し共和党トランプ候補が勝利したことを受け、東京株式市場は一旦急落しましたが、市場では「公共投資の拡大を契機とした米景気回復」や「米長期金利上昇」などを織り込む、所謂トランプ・ラリーの展開となり、円安ドル高が急速に進んだ結果、東京株式市場は大型株や国際優良株が見直され上昇に転じました。この結果、当第3四半期累計期間末の日経平均株価は平成28年3月末と比べ14.1%髙い19,114円37銭で取引を終えました。
このような環境下、当第3四半期累計期間の業績は、営業収益が95億81百万円(前第3四半期累計期間比 92.7%)と減少し、営業収益より金融費用54百万円(同 123.5%)を控除した純営業収益は、95億26百万円(同 92.6%)と減少しました。また、販売費・一般管理費は90億39百万円(同 98.3%)となり、その結果、営業利益は4億87百万円(同 44.4%)、経常利益は8億66百万円(同 58.8%)、四半期純利益は6億円(同 29.3%)と減少しました。
主な概況は以下のとおりであります。
① 受入手数料
当第3四半期累計期間の受入手数料の合計は、66億30百万円(前第3四半期累計期間比 81.7%)となりました。
(委託手数料)
「委託手数料」は、31億85百万円(同 90.3%)となりました。これは、主に株券委託売買金額が5,565億円(同 86.7%)と減少したことにより、株式の委託手数料が31億23百万円(同 90.1%)となったことによるものです。なお、受益証券の委託手数料は61百万円(同 99.2%)となりました。
(引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料)
「引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」は、29百万円(同 33.3%)となりました。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料)
主に投資信託の販売手数料で構成される「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、16億40百万円(同 63.0%)となりました。これは、豪州の不動産やインフラ関連株、日本の超小型株、米国の中小型成長株へ投資する投資信託の販売に注力しましたが、投資環境が悪化し販売額が減少したことによるものです。また、「その他の受入手数料」は、ファンドラップ報酬が増加する一方、投資信託の代行手数料の減少等により17億74百万円(同 93.6%)となりました。
② トレーディング損益
当第3四半期累計期間のトレーディング損益は、株券等が米国株式の売買高の増加により7億7百万円(前第3四半期累計期間比 169.7%)、債券・為替等が外国債券の売買高の増加により20億81百万円(同 130.3%)となり、合計で27億89百万円(同 138.4%)となりました。
③ 金融収支
当第3四半期累計期間の金融収益は、信用取引収益の減少等により1億47百万円(前第3四半期累計期間比 85.0%)、金融費用は信用取引費用の増加等により54百万円(同 123.5%)で差引収支は92百万円(同 71.8%)の利益となりました。
④ 販売費・一般管理費
当第3四半期累計期間の販売費・一般管理費は、賞与引当金繰入が増加する一方、広告宣伝費や器具・備品費が減少したことなどから90億39百万円(前第3四半期累計期間比 98.3%)となりました。
⑤ 特別損益
当第3四半期累計期間の特別利益は、金融商品取引責任準備金戻入が18百万円(前第3四半期累計期間実績 -百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当第3四半期会計期間の流動資産は、前事業年度に比べ46億36百万円増加し、478億19百万円となりました。これは、商品有価証券等が21億3百万円、信用取引貸付金が19億71百万円減少する一方、預託金が41億3百万円、現金・預金が30億82百万円、募集等払込金が8億37百万円、信用取引借証券担保金が4億28百万円、未収還付法人税等が2億14百万円増加したことなどによるものです。
② 固定資産
当第3四半期会計期間の固定資産は、前事業年度に比べ3億71百万円増加し、161億80百万円となりました。これは、投資有価証券が4億54百万円増加したことなどによるものです。
③ 流動負債
当第3四半期会計期間の流動負債は、前事業年度に比べ47億8百万円増加し、210億1百万円となりました。これは、約定見返勘定が15億78百万円、未払法人税等が4億15百万円減少する一方、預り金が58億22百万円、信用取引負債が9億61百万円増加したことなどによるものです。
④ 固定負債及び特別法上の準備金
当第3四半期会計期間の固定負債及び特別法上の準備金は、前事業年度に比べ67百万円増加し、50億6百万円となりました。これは、金融商品取引責任準備金が18百万円、リース債務が8百万円減少する一方、繰延税金負債が98百万円増加したことなどによるものです。
⑤ 純資産
当第3四半期会計期間の純資産は、前事業年度に比べ2億32百万円増加し、379億92百万円となりました。これは、剰余金の配当で6億40百万円減少する一方、四半期純利益で6億円、その他有価証券評価差額金で3億52百万円増加したことなどによるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期累計期間において、従業員数の著しい変動はありません。
(6) 主要な設備
当第3四半期累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前事業年度末における計画の著しい変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社の純営業収益は受入手数料、トレーディング損益、金融収支、その他の営業収益からなっております。当第3四半期累計期間のこれらの占める割合は受入手数料69.6%、トレーディング損益29.3%、金融収支1.0%、その他の営業収益0.1%となっております。このことから当社の収益は受入手数料に依存しているといえます。
また受入手数料は、委託手数料、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料からなっており、これらの純営業収益に占める割合は委託手数料33.5%、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料0.3%、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料17.2%、その他の受入手数料18.6%となっております。
委託手数料は株式市場の変動、特に売買代金に多大な影響を受けます。また、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料やその他の受入手数料についても、投資信託の販売額やファンドラップの取扱高が市場変動の影響を受けております。
一方、費用の大部分を占める販売費・一般管理費については、当社の場合、収入の増減との連動性は低く、正比例的に増減するものではありません。以上のことから当社においては、委託手数料と募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料の増減が経営成績に重要な影響を与えております。
従って、株式市場等の変動に当社の経営成績は重要な影響を受けております。
(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金は、主に借入金及び自己資本で賄っております。また、現金・預金については、当第3四半期会計期間で226億55百万円有しており、今後の設備及び有価証券等への投資を考慮しても、十分な流動性を確保していると考えております。