文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、第三次中期経営計画で課題となった安定的に収益をあげるための収益基盤の拡大に努めるとともに、下記の(1)目標とする経営指標に記載しております第四次中期経営計画の計数目標及び(2)中長期的な会社の経営戦略に記載しております定性目標の達成を目指し、経営ビジョンの実現に向けて取り組んでまいります。
当社は後述の中長期経営戦略「経営ビジョン」及び、第四次中期経営計画において、以下の経営指標及び計数目標を掲げております。
経営ビジョン(経営指標) (対象期間:2015年4月~2022年3月)
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平均ROE 8% (2016~2018年度) |
ストック収入による |
ファンドラップ |
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平均ROE 10% (2019~2021年度) |
第四次中期経営計画(計数目標) (計画期間:2016年4月~2019年3月)
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平均ROE 8% (2016~2018年度)
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ストック収入による |
ファンドラップ |
※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ手数料の合計を販
売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバー出来ているかを示すも
のです。
<経営ビジョン>
当社は2015年3月に中長期経営戦略「経営ビジョン」(対象期間2015年4月~2022年3月)を策定しました。これは、2021年に到来する創業100周年に向けて当社のあるべき姿を明確化し、次の100年の礎とするために、経営理念を具体化したものであり、2016年度を初年度とする第四次中期経営計画及び2019年度から始まる第五次中期経営計画の指針となるものです。
当社はこのビジョンをお客さま、株主さま、社員、地域社会の皆さまなど多くのステークホルダーに示し、中長期的に自らの企業価値を高めていくことを通して、社会の中でかけがえのない存在となることを目指してまいります。
経営ビジョンの根幹となる4つのあるべき姿は以下のとおりです。
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経営ビジョン
1.お客さまからの信頼度No.1の会社 2.社員が誇りを持って働き自己実現できる会社 3.金融サービスと情報発信で地域社会の発展に貢献する会社 4.ビジネス構造の変革に挑戦し続ける会社 |
上記の経営ビジョンを達成するために、以下の7つの基本戦略を策定しました。
<7つの基本戦略>
・資産運用アドバイザーの実践
・ビジネス倫理・法令遵守の徹底
・全社員のスキルアップ
・多様な働き方に応じた人事・評価制度
・収益基盤の拡充
・地域貢献への取組み
・戦略的な店舗展開
<第四次中期経営計画>
当社は第三次中期経営計画の課題の達成及び「経営ビジョン」の実現に向けて、第四次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)を策定しました。その具体策は上記7つの基本戦略に紐づいており、主要な施策の概要は以下のとおりです。
① ファンドラップや当社推奨ファンドの充実、株式取引のニーズに応えるための情報提供力の強化、資産運用に関するアドバイススキルの向上等に取組み、お客さまの中長期的な資産形成に資する勧誘・販売体制の強化を図る。
② 富裕層向けの包括的サポートの充実、ITの活用によるお客さまの利便性向上や業務の効率化、出店エリアの地域特性に合わせた店舗戦略、経営方針を現場へ浸透させる為の幹部社員のマネジメント力強化等に取り組み、お客さまサービスの向上を図る。
③ 多様な働き方を可能とする人事制度の改定や評価体系の見直しなど、社員の意欲や能力が十分発揮できる環境整備を推進し、社員満足度の向上を図る。
④ CSR原則に基づき地域貢献に継続的に取り組み、当社の社会的価値を高める。
⑤ 上記①~④を通して当社のブランド力向上を図る。
本年度は、第四次中期経営計画の最終年度にあたります。各施策のうち未達成の項目に取り組むと共に、第五次中期経営計画への橋渡しとなる施策にも取り組んでまいります。
当社は、3ヵ年の中期経営計画として、第四次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)を2016年4月にスタートしました。第四次中期経営計画では、続く第五次中期経営計画とともに、2015年に策定した「経営ビジョン」の達成を目指しております。
第四次中期経営計画の2年目である2017年度の状況については以下の通りです。
(計数目標)
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項目 |
① 平均ROE |
② ストック収入による |
③ ファンドラップ 預り資産 |
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目標 |
8% (2016~2018年度平均) |
25%以上 (2018年度) |
870億円 (2019年3月末) |
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2016年度実績 |
2.5% |
19.3% |
560億円 |
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2017年度実績 |
6.6% |
22.0% |
716億円 |
※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ手数料の合計を販売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバー出来ているかを示すものです。
① ROEについては、国内株式市場の活況を背景に株式委託手数料や、前年度より引き続き上昇基調が続いた米国株式を中心としたトレーディング収益、運用の好成績を背景に投資信託の募集・売出手数料が増加しました。しかしながら第4四半期においては1月からの市況の調整局面を受けて株式委託手数料、トレーディング収益が落ち込んだことにより、2017年度のROEは6.6%と目標とする3年間平均の数値(8%)に届きませんでした。
② 販管費カバー率については、ストック収入であるその他受入手数料が、ファンドラップの残高増加に応じてファンドラップ報酬が増加したものの、投資信託において基準価額上昇による分配金の支払いが買付による残高増加を相殺し、2017年度の販管費カバー率は22%に止まりました。
③ ファンドラップ預り資産については、着実な積み上げが奏功し、2018年3月末の預り資産は716億円と前年度末預り資産(560億円)と比較して156億円(+28%)の増加となるなど、最終年度の目標(870億円)達成に向け順調に進捗しております。
(定性目標)
指針となる経営ビジョンとして掲げる4つのビジョンについての成果等
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1.お客さまからの信頼度№1の会社 (成果) ● お客さま向けセミナー等によるきめ細かいアフターフォローに取り組みました。 ● 手数料の明確化や商品のメリット・デメリットのわかりやすい説明等、お客さま本位の業務運営に取り組みました。 ● お客さまに安心してお取引して頂くため、営業員の知識・スキルの向上のための研修を定期的に行いました。 (課題) ● 事務ミスを無くす等、お客さま本位の業務運営の更なる向上を目指します。 |
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2.社員が誇りを持って働き自己実現できる会社 (成果) ● 当社が社員のスキルアップの一環として推進している2級FP資格保有者の割合が89.5%に達しました。 ● 女性社員の更なる活躍を目指し、自己の役割の重要性を再確認するための「セルフイノベーション(自己変革)研修」を実施しました。 ● 社員からの申告をもとに適性等を勘案し、適材適所、営業施策に沿った人事異動を実施しました。 (課題) ● 女性管理者の比率を増やすため、働きやすく能力を発揮できる体制を目指します。 |
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3.金融サービスと情報発信で地域社会の発展に貢献する会社 (成果) ● 本社・各営業部店がそれぞれの地域に根差した貢献活動(清掃活動、障がい者支援ボランティア、金融教育支援等)を実施しました。 ● スポーツ・文化・地域の発展を支援するため、各種スポンサー・協賛を実施しました。(主な事例:いきいき茨城ゆめ国体・大会2019、水戸ホーリーホック(サッカーJ2)、水戸証券チャレンジフェスティバル(ジュニアサッカー大会)、茨城ロボッツ(バスケットボールB2)、水戸室内管弦楽団、未来サポート制度による支援等) (課題) ● 地域貢献活動の継続と充実を目指します。 |
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4.ビジネス構造の変革に挑戦し続ける会社 (成果・課題) ● 営業員の営業時間の創出を目指して、全社の業務の効率化、スリム化、コスト削減を推進する「業務改革プロジェクト」を設置しました。営業員のお客さま接触時間を増やすことにより、さらなるサービス向上を目指します。 |
当社としましては、上記成果を踏まえ、また課題については前向きに検討し、経営ビジョン及び第四次中期経営計画の達成に向け、施策を推進してまいります。
(その他の課題)
当事業年度は安定的な収益基盤構築を最重要課題と定め、お客さま本位の営業姿勢の徹底を趣旨とした「行動スタイルの変革」を掲げて、株外新規資金の導入に取り組んでまいりました。また市況に鑑み、新興国通貨建債券やEB債の販売を期中に休止する一方、堅調な米国株式の取次に注力いたしました。その結果、新規資金導入や米国株式の販売に一定の成果を上げることができました。また、当社が従来より主力商品として販売を強化しているファンドラップについても、長期・国際分散投資の啓蒙セミナーや販売後のアフターフォロー等によって、順調に残高を積み上げることができました。
一方、投資信託の残高積み上げについては、基準価額上昇による解約や想定以上の分配金の払出しの影響もあり、投資信託の買付金額から解約額と分配金の額を控除した純増額は微増に止まりました。今後も引き続き純増額に重きを置く施策により残高積み上げをさらに強化してまいります。
また、中・長期的な課題として、証券会社が将来に向かって成長していくには、新規口座の獲得やお客さまの年齢層の若返りは重要な課題であります。セミナーの開催やキャンペーンの実施、相続財産の取り込みなどを強化し、若い世代の口座数の増大を図ってまいります。今後、証券業界を取り巻く競争環境はさらなる変化が予想されます。そうした変化をいち早く捉え、当社の企業価値拡大に繋げられるような経営を引き続き目指してまいります。
なお、当社は昨年6月に「お客さま本位の業務運営を実現するための方針」を策定・公表し、お客さまの最善の利益を追求するため、お客さまニーズに沿ったポートフォリオ等の提案、分かり易い手数料や投資情報の提供、役職員のスキルアップ研修などに取り組んでおります。今後も当社は経営理念に掲げるお客さまにベストを尽くすことや、「お客さま本位の業務運営を実現するための方針」の実践等により、経営ビジョンに掲げる「お客さまからの信頼度No.1の会社」を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項は以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 収益変動リスク
当社の主要な収益源である受入手数料及びトレーディング損益は、株式市況や為替市況の変動に大きく影響を受けます。このため、企業業績や国内外の政治・経済情勢の悪化等により市場が低迷した場合、当社の業績は大幅に変動する可能性があります。
(2) 事務リスク
当社では、社内規程やマニュアルに則り正確な事務処理を行うよう体制を整備しておりますが、役職員の故意、過失又は事故などにより正確な事務処理が執行されなかった場合、経済的損失の発生や社会的信用が失墜する可能性があります。特に誤発注に関しては、未然防止のため管理者及びシステムによるチェック体制を整備しておりますが、万一誤ったデータが取引所に送信された場合、損失を被る可能性があります。
(3) 市場リスク
当社は、自己の計算において国内外の有価証券を保有しております。リスク管理においては、市況の変動や財務の健全性を勘案してリスク限度枠や損失限度額を設定し、管理しておりますが、政治・経済情勢等の急変等により相場の急激な変動があった場合、損失を被る可能性があります。
(4) 資産価値の下落に係るリスク
当社は、事業運営のため土地建物等の有形固定資産、コンピュータソフトウェア等の無形固定資産、有価証券等の資産を保有しております。これらについて時価の下落、収益性の低下、陳腐化などが生じた場合、損失が発生する可能性があります。
(5) 流動性リスク
当社の事業運営資金は、主に自己資金と金融機関からの借入によっておりますが、当社の財政状態について信用不安等が広がった場合、資金調達コストが著しく上昇し、あるいは資金調達が困難になり事業運営が制約される可能性があります。
(6) 取引先リスク
当社の保有する金銭債権や預金などの資産は、相手先が資金繰りの悪化などにより債務不履行に陥った場合、回収不能となり損失が発生する可能性があります。
(7) システムリスク
当社の業務上使用するコンピュータシステムに、品質不良、回線トラブル、外部からの不正アクセス、災害などにより障害が発生した場合、緊急時の業務執行体制を整備しておりますが、障害の規模・状況によっては取引の縮小や中断を余儀なくされる可能性があります。
(8) 情報セキュリティーに係るリスク
当社は、お客さま情報の管理について万全を期しておりますが、不正な手段や過失等により、万一情報が外部に漏洩した場合、賠償金の発生や社会的信用が失墜する可能性があります。
(9) 法令・諸規則等に係るリスク
当社は、金融商品取引業者として多くの法令・諸規則のもとに業務を遂行しておりますが、規制が強化又は緩和された場合、既存業務に対する制約や競争の激化により、収益が低下する可能性があります。また、「金融商品取引法」に基づき、自己資本規制比率を算出しておりますが、数値が定められた水準を下回った場合、業務停止等を命じられる可能性があります。
(10) 法務リスク
当社は、金融商品取引法、その他法令・諸規則等を遵守し業務を遂行しておりますが、役職員の故意又は過失により法令違反が発生した場合、行政処分等を受け社会的信用が失墜し、取引の減少を招く可能性があります。また、お客さまや取引先等との間で紛争が生じた場合、提訴される可能性があります。なお、現在、当社の業績に大きな影響を与える訴訟はありません。
(11) 災害等に関するリスク
当社は、緊急時の業務継続体制を整備しておりますが、大規模災害等の発生により当社営業基盤の地域に重大な影響が及んだ場合、事業運営が制約される可能性があります。
当事業年度のわが国経済は、着実な成長軌道に乗りました。実質国内総生産(GDP)は2017年10-12月期まで8四半期連続で成長を果たし、特に4-6月期と7-9月期は年率換算で2%を超える好結果となりました。外需の伸長や円安による企業収益押し上げもあり、日本銀行は2017年4月に景気の基調判断を「緩やかな拡大に転じつつある」とし、約9年ぶりに「拡大」という表現を盛り込みました。世界経済においては米国が底堅い成長を維持していることを受けて、連邦準備制度理事会(FRB)は2017年3月、6月、12月、2018年3月と継続的に利上げを実施した他、10月から保有資産の縮小を開始し、量的緩和政策を終了させました。欧州や新興国においても景気の改善が見られる状況となり、国際通貨基金(IMF)は今後の世界経済成長見通しを2017年10月、2018年1月と連続して上方修正し、日本や米国、ユーロ圏の他、新興市場国(アジア・欧州)などが順調な成長を見せると予想しました。
当事業年度の国内株式市場は8月から9月上旬にかけてと2月以降調整したものの、概ね上昇基調で推移しました。期初は、トランプ大統領のドル高牽制発言に加え、米国のシリア攻撃や北朝鮮のミサイル発射実験など地政学リスクの影響により、8~9月は北朝鮮の水爆実験実施により、リスク回避の円高・株安の動きとなりました。しかし、10月に入ると日本企業の業績の伸張に対する評価や期待が高まり、日経平均株価は史上最長となる16連騰(10月2日~24日)を記録しました。さらに、2018年1月23日には1991年11月15日以来となる、終値で24,000円台を回復するなど、上昇基調が鮮明となりました。その後、森友問題の再燃や年度末にかけての米中通商問題の激化などが嫌気され調整色が強まったものの、最終的に当事業年度末の日経平均株価は2017年3月末と比べ13.5%高い21,454円30銭で取引を終えました。
このような状況のもと、当事業年度の業績は、営業収益が161億52百万円(前期比 120.6%)と増加し、営業収益より金融費用71百万円(同 92.7%)を控除した純営業収益は、160億81百万円(同 120.8%)と増加しました。また、販売費・一般管理費は131億25百万円(同 106.6%)となり、その結果、営業利益は29億55百万円(同 295.0%)、経常利益は33億47百万円(同 232.9%)となりました。特別利益が3億9百万円(前事業年度実績 66百万円)、特別損失が20百万円(同 85百万円)、税金費用が10億51百万円(前期比 230.5%)となったことから、当期純利益は25億84百万円(同 268.6%)となりました。
主な概要は以下のとおりであります。
イ 受入手数料
当事業年度の受入手数料の合計は、110億93百万円(前期比 122.9%)となりました。
a 委託手数料
「委託手数料」は、50億95百万円(同 118.3%)となりました。これは、株券委託売買金額が9,520億円(同 124.5%)と増加したことにより、株式の委託手数料が50億58百万円(同 119.3%)となったことによるものです。また、受益証券の委託手数料は36百万円(同 54.2%)となりました。
b 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
「引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」は、47百万円(同 103.5%)となりました。
c 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料、その他の受入手数料
主に投資信託の販売手数料で構成される「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、30億30百万円(同 134.4%)となりました。これは、日本の中小型株式や豪州の高配当株式、世界のAI関連企業へ投資する投資信託の販売が好調だったことによるものです。また、「その他の受入手数料」は、ファンドラップ手数料や投資信託の代行手数料の増加等により29億20百万円(同 120.9%)となりました。
ロ トレーディング損益
当事業年度のトレーディング損益は、株券等が米国株式の売買高の増加により36億89百万円(前期比 279.6%)、債券・為替等は11億7百万円(同 39.3%)となり、合計で47億97百万円(同 115.8%)となりました。
ハ 金融収支
当事業年度の金融収益は、信用取引収益の増加等により2億24百万円(前期比 110.4%)、金融費用は信用取引費用の減少等により71百万円(同 92.7%)で差引収支は1億53百万円(同 121.3%)の利益となりました。
ニ 販売費・一般管理費
当事業年度の販売費・一般管理費は、受入手数料やトレーディング損益などが増加したことに伴い、主に賞与等の人件費が増加したことから、131億25百万円(前期比 106.6%)となりました。
ホ 特別損益
当事業年度の特別利益は投資有価証券売却益が3億9百万円(前事業年度実績 48百万円)となりました。また、特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ20百万円(同 -百万円)となり、差引2億89百万円の利益(同 18百万円の損失)となりました。
イ 流動資産
当事業年度の流動資産は、前事業年度に比べ38億18百万円増加し、507億51百万円となりました。これは、現金・預金が9億6百万円、商品有価証券等が1億76百万円減少する一方、信用取引資産が30億3百万円、預託金が14億1百万円、募集等払込金が4億32百万円増加したことなどによるものです。
ロ 固定資産
当事業年度の固定資産は、前事業年度に比べ16億24百万円増加し、174億50百万円となりました。これは、投資有価証券が14億40百万円、建物が2億28百万円増加したことなどによるものです。
ハ 流動負債
当事業年度の流動負債は、前事業年度に比べ26億73百万円増加し、225億3百万円となりました。これは、信用取引負債が5億54百万円減少する一方、預り金が21億52百万円、未払法人税等が7億9百万円、受入保証金が1億50百万円、未払金が1億38百万円増加したことなどによるものです。
ニ 固定負債及び特別法上の準備金
当事業年度の固定負債及び特別法上の準備金は、前事業年度に比べ4億2百万円増加し、53億5百万円となりました。これは、繰延税金負債が3億36百万円、従業員株式給付引当金が77百万円増加したことなどによるものです。
ホ 純資産
当事業年度の純資産は、前事業年度に比べ23億67百万円増加し、403億94百万円となりました。これは、剰余金の配当で7億8百万円、自己株式の取得で3億59百万円減少する一方、当期純利益で25億84百万円、その他有価証券評価差額金で8億50百万円増加したことなどによるものです。
当事業年度における「現金及び現金同等物の期末残高」は、前事業年度に比べ9億6百万円減少し、203億87百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」は7億79百万円の増加となりました。これは「信用取引資産及び信用取引負債の増減額」で35億58百万円、「顧客分別金信託の増減額」で14億円、「受取利息及び受取配当金」で4億81百万円、「募集等払込金の増減額」で4億32百万円減少する一方、「税引前当期純利益」で36億36百万円、「預り金及び受入保証金の増減額」で22億93百万円、「利息及び配当金の受取額」で4億74百万円、「減価償却費」で3億18百万円増加したことなどが要因であります。なおこれは、前事業年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」26億55百万円の増加と比較すると18億76百万円の減少となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における「投資活動によるキャッシュ・フロー」は5億60百万円の減少となりました。これは「投資有価証券の売却による収入」で3億73百万円増加する一方、「有形固定資産の取得による支出」で5億30百万円、「投資有価証券の取得による支出」で3億6百万円、「無形固定資産の取得による支出」で41百万円、「有形固定資産の除却による支出」で36百万円、「資産除去債務の履行による支出」で20百万円減少したことなどが要因であります。なおこれは、前事業年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」1億54百万円の減少と比較すると4億6百万円の減少となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における「財務活動によるキャッシュ・フロー」は10億82百万円の減少となりました。これは「配当金の支払額」で7億9百万円、「自己株式の取得による支出」で3億59百万円減少したことなどが要因であります。なおこれは、前事業年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」7億86百万円の減少と比較すると2億95百万円の減少となっております。
当社は金融商品取引業を営んでいるため、「生産、受注及び販売の状況」については、「(1)業績等の概要①~③」に含めて記載しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績の分析
当事業年度は、日本及び米国の株式市況が概ね堅調だったことから、「委託手数料」は前期比7億87百万円、米国株式等の売買に伴って計上される「トレーディング損益」も前期比6億55百万円増加いたしました。また、安定収益基盤構築を目的に販売に注力した、投資信託及びファンドラップに係る手数料は、「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」が前期比7億76百万円、「その他受入手数料」も前期比5億4百万円増加いたしました。当事業年度は、取引に応じて受け取るフロー収益及び残高に応じて受け取るストック収益の両面で、良好な経営成績を残すことができました。
販売費・一般管理費は、収益が増加したことに伴い、主に賞与が増加したことから、「人件費」が前期比6億72百万円増加し、販売費・一般管理費合計では前期比8億14百万円増加いたしました。
現在、当社は第四次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)を推進中で、この第四次中期経営計画では、その先の第五次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)と併せて2015年3月に策定した経営ビジョン(6ページ参照)の実現を目的としております。第四次中期経営計画の2年目にあたる当事業年度は「行動スタイルの変革」という言葉をスローガンに、安易な乗り換えの抑制、お客さまの含み益重視等、お客さま本位の営業スタイルを実践し、新規資金導入による投資信託及びファンドラップの残高増大に取り組みました。これにより、当社が目指す安定収益基盤の構築に、一定の成果があがったものと考えております。
第四次中期経営計画で掲げた計数目標の当事業年度の達成状況は、①ROE6.6%(目標8.0%)、②ストック収入による販管費カバー率22.0%(目標23.0%)、③ファンドラップ預り資産残高716億円(目標720億円)となりました。①のROEについては、前期の2.5%から大幅に改善したものの、収益基盤構築に重点を置いたために未達となりました。②の販管費カバー率は、分子となる投資信託の代行手数料及びファンドラップ報酬ともに着実に増加しましたが、目標設定時に想定した投資信託の時価残高を下回ったため未達となりました。③のファンドラップ預り資産残高は、目標達成のために期初に設定した販売目標は達成したものの、2018年に入り為替が円高方向に振れたことで値下がりし、目標達成には至りませんでした。
② 経営成績に重要な影響を与える要因の分析
当社は対面及びインターネットの二つのチャネルを展開しており、対面ではフロー収益として、株式委託手数料、投資信託の販売手数料、外国株式・外国債券のトレーディング収益、またストック収益として、投資信託の代行手数料、ファンドラップ報酬を主な収益源としております。株式委託手数料及び外国株式のトレーディング収益は、日本及び米国の株式市況に大きく影響を受けます。また、外国株式は為替の影響も受け、円安になると円ベースの価格が上昇いたします。投資信託は運用する資産や手法により様々な要因で基準価格が上下しますが、基準価格が上昇すると販売が伸びる傾向があるとともに、預り残高が増加することで代行手数料も増加いたします。また、ファンドラップは9種類の投資信託を組み合わせ、国際分散投資をしていることから、運用成績や為替の動向で、残高に対する報酬が増減いたしますが、販売は運用成績にあまり影響を受けず、残高は順調に伸びております。なお、インターネット取引については、開設口座数が少数であるため、収益全体に占める割合は僅かであります。
費用面では、販売費・一般管理費は固定的な費用が大部分を占めておりますが、「人件費」に含まれる賞与は経営成績によって増減いたします。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当事業年度末の現金・預金残高は203億87百万円となっており、日常の運転資金としては十分な額を有しております。また当社は日本銀行に当座預金を開設する金融機関として、万一の場合でも資金決済が滞ることのないよう、非常時に備えた資金を有しておくことが必要であると考えております。さらに、非常時に備え「資金流動性危機対応マニュアル」を策定している他、定期的に資金流動性のストレスチェックテストを実施し、経営会議に報告しております。
現在、信用取引借入金を除く借入金は27億50百万円あり、自己資金で返済することは可能ですが、安定的な資金調達を図るため銀行等との関係を重視し、借入を継続しております。また現在借入実績のない銀行等に対しても借入枠を確保するよう努めております。
なお、現在重要な資金の支出の予定はありません。
当事業年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。
該当事項はありません。