当連結会計年度(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)における世界経済は、米国は国内の雇用情勢が改善を続けていることを背景に住宅投資・個人消費が堅調に推移し、また、トランプ政権による税制改革やインフラ投資計画など先行きに対する期待が高まりました。欧州では、個人消費が底堅く推移し、内需が牽引する緩やかな景気拡大が続いております。一方で、英国ではEU離脱の影響に対する懸念や景気減速の兆候が出てきており、景気の先行きに不透明感が強まりました。中国は経済成長率が上向き、デフレ圧力が緩和、消費も堅調に推移しました。インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムのASEAN諸国の経済は低インフレ率や各国中央銀行による緩和的な金融政策等により、米大統領選による一時的な懸念は見られたものの、経済は底堅く推移しました。国内経済は、企業業績や雇用情勢が改善しており、緩やかな回復基調にあります。
国内株式市場は、当連結会計年度の前半は円高による企業業績悪化懸念や英国のEU離脱決定等の影響を受け軟調に推移し、6月24日には当連結会計年度の最安値である14,864円01銭をつけました。その後、7月末に日銀による金融緩和が決定され底を打つとしばらくこう着状態が続きましたが、11月8日の米国大統領選挙でトランプ氏が勝利すると、米国の資金環流への期待から円安ドル高となり、日経平均株価は大きく上昇に転じ、19,000円台を回復しました。平成29年1月以降はトランプ大統領の政策や発言により振れ幅の多きな展開が続きました。3月に入りFRB(米連邦準備理事会)による追加利上げ観測を背景に円安・ドル高が進行し、3月2日には当連結会計年度の最高値である19,668円01銭をつけましたが、その後為替が円高・ドル安に転じたことやトランプ大統領の政策の実現性に対する懸念が高まり軟調に推移し、当連結会計年度の終値は18,909円26銭となりました。
このような状況のもと、当社グループは「超リテール証券」を目指し、徹底した差別化戦略としてアジア株取引の拡大、地方創生に関する取り組み、地域金融機関や大学との連携に加え、取扱商品の更なる充実、M&Aによる営業基盤の拡大等に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における主な施策は次のとおりです。
・ベトナム株式取引の制限解除による利便性の向上
・深セン・香港ストックコネクト(深センA株)の取扱い開始
・「『クロスボーダー型インターンシップ』による地域人材育成と地域企業支援」の取り組みが、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部から金融機関による地方創生のための「特徴的な取組事例」に証券会社として唯一選定され、内閣府特命担当大臣(地方創生担当)より表彰されました。
・徳山大学と産学連携に関する業務協力覚書を締結
・「アイザワ ファンドラップ」の取り扱い開始
・日本アジア証券株式会社を平成29年3月1日に子会社化
以上のような諸施策を実行した結果、営業収益は104億61百万円(前年度比15.5%減)、営業損失は2億78百万円、経常利益は6億0百万円(同62.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億90百万円(同44.8%減)となりました。
当連結会計年度における業績の内訳は次のとおりです。
当連結会計年度の受入手数料は、66億21百万円(前年度比25.6%減)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。
委託手数料は国内株式売買代金の減少により、50億60百万円(同22.7%減)となりました。
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、国内株式の引受額の減少により26百万円(同68.6%減)となりました。
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、投資信託の販売の減少等により6億35百万円(同49.9%減)となりました。
その他の受入手数料は、投資一任運用サービス「ブルーラップ」の契約の減少等により、8億99百万円(同10.2%減)となりました。
当連結会計年度のトレーディング損益は、32億73百万円(同23.7%増)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。
外国株国内店頭取引売買代金の増加により、21億41百万円(同43.0%増)となりました。
外国債券の取扱いの増加により、7億17百万円(同74.8%増)となりました。
外国為替取引から生じる損益の減少等により、4億13百万円(同44.0%減)となりました。
金融収益は信用取引収益の減少等により4億88百万円(同31.4%減)、金融費用は支払利息の減少等により1億8百万円(同14.3%減)となりました。これにより、金融収支は3億80百万円(同35.1%減)となりました。
販売費・一般管理費は、取引関係費、人件費の減少等により、106億31百万円(同7.2%減)となりました。
営業外収益は受取配当金4億44百万円、投資事業組合運用益2億11百万円等により8億90百万円となりました。営業外費用は和解金11百万円等により11百万円となりました。これにより営業外損益は8億78百万円の利益となりました。
特別利益は投資有価証券売却益6億92百万円、負ののれん発生益86百万円等により9億29百万円となりました。特別損失は減損損失1億36百万円等により2億5百万円となりました。これにより特別損益は7億23百万円の利益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ12億48百万円増加し、155億71百万円となりました。当連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は98億14百万円となりました。これは主に信用取引資産の減少、顧客分別金信託の増加、預り金の増加、信用取引負債の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は71億90百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は12億99百万円となりました。これは主に配当金の支払いによるものです。
トレーディング商品:当連結会計年度末のトレーディング商品の残高は以下のとおりです。
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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資産の部のトレーディング商品(百万円) |
3,594 |
2,533 |
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商品有価証券等(百万円) |
3,594 |
2,519 |
|
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|
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株式・ワラント(百万円) |
1,222 |
557 |
|
債券(百万円) |
1,279 |
1,608 |
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|
受益証券等(百万円) |
1,093 |
353 |
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|
為替予約取引(百万円) |
― |
13 |
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先物取引(百万円) |
― |
― |
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|
オプション取引(百万円) |
― |
― |
||
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負債の部のトレーディング商品(百万円) |
24 |
179 |
||
|
|
商品有価証券等(百万円) |
― |
179 |
|
|
|
|
株式・ワラント(百万円) |
― |
179 |
|
債券(百万円) |
― |
― |
||
|
受益証券等(百万円) |
― |
― |
||
|
為替予約取引(百万円) |
24 |
0 |
||
|
先物取引(百万円) |
― |
― |
||
|
オプション取引(百万円) |
― |
― |
||
トレーディングのリスク管理:
トレーディング業務は、市況の変化に影響を受けやすく、取引商品の多様化並びにマーケットリスクが複雑化しておりますので、リスク管理は極めて重要と認識しております。当社のリスク管理の基本は、財務状況に合せたリスクを適切にコントロールすることであります。このため当社では「自己計算による売買取引の実施権限に関する規程」を定め、ポジション枠、ロスカットルール、与信枠等の設定をしております。また、リスク管理は、商品部門、営業部門から独立した営業管理部が掌握し、トレーディングポジションの状況は経営者に毎日報告されており、損益と合せて報告書が月例取締役会に提出され分析・検討が行われております。
また、自己売買に関するポジション管理を目的とした、リスク管理委員会において、多様な取引手法やポジション枠の増加につきリスクをより正確に把握、監視する体制としております。
2 【生産、受注及び販売の状況】
当社グループの事業区分は、「投資・金融サービス業」という単一セグメントであります。このため、当該箇所において記載できる情報がないことから、当該事業の収益の状況等については、1[業績等の概要]に含めて記載しております。
文中の将来に関する情報は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「より多くの人に証券投資を通じ、より豊かな生活を提供する」を経営理念とし、お客様から信頼され、選ばれる存在であり続けるために、企業規模ではなく、お客様に提供する価値の大きさで評価される企業を目指します。
我々の使命は「お客様に富と喜びと希望を与えること~世代、世帯に応じた幸せ~」であり、「超リテール証券」になるために以下を基本方針としています。
我々は金融商品の提供を通じ、お客様に希望を宅配する「Hope Courier(希望の宅配人)」となってお客様の希望に溢れた未来を共に創るパートナーになることを目指します。
従来の証券会社が軽視していたお客様の心に注目し、「お客様のことを思う気持ち」を大事にします。お客様に喜んでいただくこと、お客様に感謝されることを常に考え、お客様第一の姿勢で、お客様満足度日本一の証券会社を目指します。
「超リテール証券」になるために、預り資産の増加を最重点課題としています。平成37年3月末までにグループ預り資産を2兆円にすることを計画しておりますが、前倒しで達成できるよう全社をあげて取り組みます。
ゴールベース資産管理型営業は従来型の営業手法の延長線上にはありません。ソリューションスタイルの営業姿勢、研修・指導による営業員の育成により、段階的にゴールベース資産管理型営業へ移行します。
株式委託手数料に依存しない収益体制の構築のため、投資一任運用サービス「ブルーラップ」、「アイザワ ファンドラップ」、投資信託の販売を強化し、従来のようなサテライト資産の獲得だけではなく、資産形成層を中心としたコア資産の取り込みを行うことでストック収益の拡大を目指します。
当社はアジア株のパイオニアであり、アジアの取扱い市場数(12市場)と取扱い銘柄数は業界最大水準です。当社の特長であるアジア株の取組みを強化し、更なる差別化を行うとともに、証券会社で唯一の経営革新等支援機関、地域金融機関や大学との連携などの地域活性化(地方創生)に関する取り組みなどによって徹底した差別化を行います。
ソリューションスタイルによって得られるお客様の「喜び」「感謝」は社員に「仕事の喜び」と「働きがい」をもたらします。我々は社員が仕事の喜びを感じ、幸福を感じることのできる会社づくりに全力を尽くし、働き方改革によるワークライフバランスと全社員の幸福を実現させます。
当社が「超リテール証券」になるためには預り資産の増加が必要です。そのため、預り資産を、平成37年3月末までに2兆円にすることを目標として定めております。
個人金融資産が1,800兆円を超える中で、国民の安定的な資産形成の促進「貯蓄から資産形成へ」のために、投資対象と投資時期の分散による中長期投資や、少額からの積立投資、効果的な投資教育の提供、真に顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)の徹底が証券会社に求められております。
当社はこのような社会的要請に対応し、当社の持続的な高収益体制の構築のために、上記基本方針に則り、以下の重点施策に取り組んでまいります。
・役職員間のコミュニケーション、対話、ディスカッションによる意識改革
・管理職のリーダーシップとマネジメント力の向上
・将来の戦力である若手営業員の育成 など
・顧客本位の業務運営に関する原則の策定および実践
・共通価値の創造、コンプライアンス(法令遵守)やサステイナビリティ(持続可能性)の追求
・顧客の投資意向に沿った適切な投資勧誘 など
・営業基盤の拡大による効果を最大限発揮
・米国株国内店頭取引の発注、アジア株などの商品供給面の交流
・人事交流による役職員の価値観の共有 など
・地域金融機関や大学との連携の拡大
・クロスボーダーソリューションの拡大
・社会貢献による当社レピュテーションの更なる向上 など
・全社的に退社時間を早め、ワークライフバランスを図る
・全社員が従来の業務のあり方を抜本的に見直し、業務効率化の徹底を図る
・ダイバーシティに関する取組みの強化 など
・相続による預り資産流出阻止の徹底
・税理士法人等との連携強化
・生前贈与による次世代への資産継承など顧客高齢化に対する対策の徹底
・認知症サポーターなど、家族と地域に寄り添った高齢者サポートの実施 など
当社グループでは、当面の課題として以下の施策に取り組んでまいります。
当社が「超リテール証券」になるためにはグループの預り資産の増加が必要です。日本アジア証券株式会社を平成29年3月1日に子会社化したことにより、平成29年3月末時点のグループ預り資産は約1兆3,000億円となりました。当社グループは平成37年3月末までにグループ預り資産を2兆円にすることを計画しておりますが、以下の施策に取り組むことで前倒しの達成を目指します。
当社は平成27年9月に株式会社西京銀行(本社:山口県)と包括的業務提携契約を締結し、西京銀行のお客様に金融商品を提供するなどして資産の導入を行ってまいりました。今後も金融商品の提供を拡大するとともに、他の金融機関へも取り組みを拡大してまいります。
当社の特長であるアジア株取引、毎月5万円から積立投資が可能なアイザワ ファンドラップ(ラップ積立プラン)等他社との差別化商品を活用し、新規口座開設と資産導入を強化します。
営業員の成績考課において収益貢献と預り資産純増を同等に扱い、預り資産純増営業に取り組む姿勢も評価します。
金融商品取引業は、経済情勢及び市場環境の変動による影響を大きく受けやすく、当社は営業収益に占める株式関連収益の割合が高いことから、株式市況の影響を大きく受けております。持続的な高収益体制の構築のため、投資一任運用サービス「ブルーラップ」、「アイザワ ファンドラップ」、投資信託の販売及び残高の純増を強化し、ストック収益の増加に取り組みます。
当社は、内部監査の独立性を高めるため、内部監査を所管する内部監査部をいずれの業務ラインにも属さない独立した部署として設置しております。
内部監査部は、「内部監査規程」に基づき、毎期初に策定する「内部監査計画書」に従って監査を実施し、監査結果報告会において監査対象部門と問題点の共有化を図ったうえで改善を指示し、改善状況の確認を行います。
また、当社の内部統制については、統制組織及び統制手段の両面から内部牽制が有効に機能する仕組みを構築しております。統制組織としては、日本証券業協会の「協会員の内部管理責任者等に関する規則」に基づき、内部管理を担当する取締役1名を「内部管理統括責任者」として定めるとともに、各営業単位毎に「営業責任者」及び「内部管理責任者」を設置しております。内部管理責任者は組織上、コンプライアンス本部の下部組織であります営業管理部に属しており、人事上の評価につきましては組織の上長並びに内部管理統括補助責任者が行うこととしており、営業部店におきましては営業部門からの独立性を保持するとともに営業部門と相互の内部牽制が働く仕組みとしております。営業管理部の主たる業務としましては株式等の売買管理業務をはじめとして、営業に関する考査業務の統括及び顧客管理に関する事項並びに法令諸規則に係る社員の指導等でありますが、下部組織としましてお客様相談課を設置し、お客様からの問合せ並びに業務に関する事項について対応し内部管理体制の充実に努めております。これら制度を通じ、金融商品取引法その他法令諸規則等の遵守、投資勧誘等の営業活動、顧客管理等が適正に行われるよう社内の監査部門が中心となり、内部管理体制の整備に努めております。
金融商品取引法をはじめとした法令・諸規則遵守の強化を図るため、社内に「営業本部・コンプライアンス本部合同会議」を設置し、法令違反の未然防止策の立案、社内の問題点の洗い出しと改善策の検討・具体化を図っております。
内部統制上の会社のリスクを洗い出し、業務に活かすため「リスク管理委員会」を設け、月一回定期的に業務上のあらゆる問題を討議・検討しております。
内部監査部内に内部統制専門の担当者を設け、内部統制の運用を行っております。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。
当社は、主要な事業活動である金融商品取引業務につき、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録(登録番号関東財務局長(金商)第6号)を受けております。金融商品取引業者は、金融商品取引業又はこれに付随する業務に関し、法令又は法令に基づく規定に違反した時は、登録又は認可の取消し、一定期間の業務停止又は何らかの改善命令を受ける可能性があります。現時点において当社はこれらの取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
株式・債券相場の下落又は低迷により、流通市場の市場参加者が減少し、売買高や売買代金が縮小する場合、あるいは発行市場において計画の延期や中止が行われた場合、当社の受入手数料が減少する可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、自己勘定で市場リスクを内包するトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が属する金融商品取引業界においては、株式の売買委託手数料の自由化、規制緩和に伴う他業態からの新規参入等をはじめとした環境変化が進行しております。とりわけ、近年においては、オンライン取引に特化した金融商品取引業者の台頭、銀行の金融商品取引仲介業の解禁等もあり、当業界を取り巻く環境は年々厳しさを増す傾向にあります。そのため、このような事業環境の中で、当社が競争力を低下させた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは株式市況に過度に依存しない収益体質を構築するため、金融商品取引業務以外の金融関連業務を行うことを目的として、投資事業組合や匿名組合等への投資並びに新規業務を行っております。これらの投資及び新規業務への開始に際してはその採算性等について十分な検討を行っておりますが、投資先の事業及び新規業務が計画的に遂行できなかった場合等においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
信用取引においては、顧客への信用供与が発生し、市況の変動によっては顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります。株式相場の変動等により、担保となっている有価証券等の価値が低下した場合など、各顧客に追加で担保の差し入れを求める場合があります。顧客が追加担保の差し入れに応じない場合には、担保となっている代用有価証券を処分いたしますが、株式相場が急激に変動し、顧客への信用取引貸付金を十分に回収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、取引所取引における先物取引及びオプション取引(売建て)につきましても類似のリスクがあります。
当社グループが保有する固定資産について、資産の収益性低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
当社グループは事業の特性上、日常業務の遂行に必要となる大量の資金を機動的かつ安定的に調達する必要があります。このため、長短期借入金といった安定的な資金調達に加えて、金融機関との間にコミットメントラインを設定する等、資金調達手段の多様化を図っております。また、調達による借換リスクを低減させるため、資金調達源の分散を図っております。ただし、経済情勢やその他の要因により、当社グループの経営成績及び財政状態が悪化した場合には、金融市場、資本市場等からの資金調達が困難となる、若しくは資金調達コストが上昇する可能性があります。
当社は、金融商品取引法の他、各金融商品取引所、日本証券業協会等の自主規制機関による法令・諸規則等に従って業務を遂行しておりますが、将来的に当社業務に関係する法令・諸規則や実務慣行、解釈等の変更が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
金融商品取引業者は、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率を120%以上に維持することが求められております。万一、定められた自己資本規制比率を維持できない場合は業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。そのため、当該比率が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは法令遵守(コンプライアンス)体制の整備を経営の最重要課題として位置付け、内部統制の整備を図り、より充実した内部管理体制の確立と役職員の教育・研修等を通じた意識徹底に努めております。こうした内部統制の整備やコンプライアンス研修は、役職員の違法行為を未然に防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除することを保証するものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、総じて周到に隠蔽行為がなされ、長期間にわたって発覚しないケースもあり、将来において当社グループの業績に影響を及ぼすような損害賠償を求められる可能性もあります。このほか、非公開情報の不適切な使用・漏洩・情報受領者と共謀等の不正行為の可能性もあります。これらの不正行為は、会社の使用者責任及び法的責任等を問われることもあり、場合によっては監督官庁より種々の処分・命令を受ける可能性があり、また、当社グループの社会的な信用が低下する可能性もあります。かかる事態の発生により、当社グループが損失(若しくは得べかりし利益の逸失)を被り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
顧客に対する説明不足あるいは顧客との認識の不一致などによって、顧客に損失が生じた場合には、当社が訴訟の対象となる可能性があります。万一、訴訟等に発展し、当社の主張と異なる判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、現在係争中の訴訟案件につきましては当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性は低いと考えております。
当社が提供するインターネット取引システム及び当社が業務上使用するコンピューターシステムが、回線の不具合、外部からの不正アクセス、災害や停電時の諸要因によって障害を起こした場合、障害規模によっては当社業務に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは「リスク管理委員会」を組織し、「情報セキュリティポリシー」、「情報セキュリティ管理規則」及び「情報セキュリティマニュアル」を制定し、情報漏洩防止体制等管理体制の強化を図っておりますが、万一、顧客情報を含む社内重要事実が社外に不正流出した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、さらに技術的、人的安全管理措置等、顧客情報の管理を図って参ります。
有価証券の受発注に関しましては、入力項目の確認等を励行しているほか、システム上の画面表示も注意喚起する等事故防止策が図られております。さらに、約定代金及び売買単位が多量になる場合には、システム的に一定の権限を付与された者以外は入力できないシステムとなっております。しかし、万一入力項目を誤って入力し、約定が成立した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは常に質の高い投資情報サービスを提供し、お客様の満足度の向上を実現できる人材の確保並びに育成が重要な経営課題と捉えております。この観点から、新規採用及び中途採用の両面から積極的に人材を採用し、かつ社内研修の充実度を高めていく方針であります。しかしながら、当社グループが必要とする人材が確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、業務の効率化を図るため、業務の一部を他社へアウトソーシングしております。これらの業務委託先がシステムの故障、処理能力の限界又はその他の理由によりサービスの提供を中断又は停止し、適時に代替策を講じることができない場合には、当社グループの顧客へのサービスの提供が途絶し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの本社ビルや営業拠点は、東京近郊、東海及び関西に集中していますが、一般的に他の地域と比較して地震の頻度が多いため、それに伴う被害も受けやすい地域であるといえます。
また、大規模な地震、津波、台風、噴火等の自然災害による直接的な影響のほか、これらに起因する社会的インフラへの影響、また、コンピューター・ウィルス、テロ攻撃といった事象などにより、同様の混乱状態に陥る可能性があります。
これらの災害等により、金融商品取引に関するインフラ等への物理的な損害、従業員への人的被害並びにお客様への被害等があった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
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契約 |
相手先の |
相手先の |
契約 |
契約期間 |
提携内容 |
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提出会社 |
株式会社 |
山口県 |
平成27年 |
平成28年9月15日から 平成29年9月14日まで (1年毎の自動更新) |
(1) 中小の事業主様の課題解決に向けた連携事業 ① 創業支援事業 ② クロスボーダー(域外)ビジネスマッチング事業 ③ 海外ビジネス支援事業 (2) 個人のお客様に対する商品、サービスの高度化に向けた連携事業 ① 西京銀行のお客様向け金融商品販売等の強化事業 ② お客様向けセミナー共同企画事業 ③ お客様に対する投資情報の提供機能、お客様からの相談窓口機能(コールセンター等)に関するノウハウ、仕組みの共有化の検討 (3) 人事交流 |
(注)当初契約期間が満了し、契約が1年間更新されております。
(2)株式譲渡契約
①株式譲渡契約の内容
当社は、平成29年1月27日開催の取締役会の決議に基づき、日本アジア証券株式会社の全株式を取得し、当社の連結子会社とするため、日本アジアグループ株式会社との間で株式譲渡契約を締結いたしました。
これに基づき、当社は、平成29年3月1日付で、日本アジア証券株式会社の全株式を取得し、同社を連結子会社といたしました。
②株式譲渡契約の目的
当社は、「より多くの人に証券投資を通じ、より豊かな生活を提供する」という経営理念に基づき、フェイス・トゥ・フェイスの地域密着型営業を中心として、関東、東海、関西、中国地方において地元に根付いた店舗展開を進めてまいりました。当社は平成30年7月に100周年を迎える歴史のある証券会社ですが、他社に先駆けたアジア株式の取り組み、証券会社として初めて「経営革新等支援機関」の認定を受けるなど、時代のニーズに合わせて常に新しいことに挑戦しております。また、国立大学法人静岡大学等との産学連携や株式会社西京銀行との包括的業務提携など、地域の人材育成や経済・社会の発展に努めています。
日本アジア証券株式会社は時代のニーズに沿って米国株式、アジア株式等の外国証券を積極的に扱ってきた証券会社であり、関東、関西を中心に店舗展開しております。
当社と日本アジア証券株式会社は共に外国株式に注力しており営業戦略に隔たりが少なく、日本アジア証券株式会社の支店網には当社を補完する店舗が多いことなど、営業展開において様々なシナジーが期待されます。
日本アジア証券株式会社を当社のグループ会社に迎え、当社グループの営業基盤の拡大を図るとともに、当社が展開する相続サポート、中小企業や事業主に対するビジネスマッチング等のビジネスサポート、企業に対する経営革新等支援機関としてのサポートといったソリューションサービスを導入し、お客様に更なる質の高いサービスを提供することで、当社グループの持続的な成長と更なる企業価値の向上を図ってまいります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の減損会計、税効果会計、貸倒引当金、賞与引当金、役員賞与引当金、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
経営成績の分析につきましては、1 [業績等の概要] (1) 業績に記載しております。
当連結会計年度末の資産合計は967億61百万円と、前連結会計年度末に比べ168億50百万円の増加となりました。主な要因は、現金・預金21億92百万円の増加、預託金86億92百万円の増加、投資有価証券33億13百万円の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は428億78百万円と、前連結会計年度末に比べ180億85百万円の増加となりました。主な要因は、信用取引負債78億38百万円の増加、預り金78億30百万円の増加、短期借入金12億20百万円の増加によるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は538億82百万円と前連結会計年度末に比べ12億34百万円の減少となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金10億36百万円の減少によるものです。
現在、当社グループは主に、株式・投資信託等の約定に伴う受入手数料及び自己勘定でのトレーディング収益に依存しておりますことから、株式・債券相場が下落又は低迷すると、流通市場の市場参加者が減少し、売買高が縮小することから当社グループの受入手数料が減少する可能性があります。また、自己勘定で市場リスクを内包するトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動によりトレーディング損益に影響を及ぼす可能性があります。
経営戦略の現状と見通しにつきましては3 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。
資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、1 [業績等の概要] (2) キャッシュ・フローの状況に記載しております。
経営者の問題認識と今後の方針につきましては3 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] に記載しております。