文中の将来に関する情報は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「より多くの人に証券投資を通じ、より豊かな生活を提供する」を経営理念とし、お客様から信頼され、選ばれる存在であり続けるために、企業規模ではなく、お客様に提供する価値の大きさで評価される企業を目指します。
我々の使命は「お客様に富と喜びと希望を与えること~世代、世帯に応じた幸せ~」であり、「超リテール証券」になるために以下を基本方針としています。
金融商品の提供を通じ、お客様に希望を宅配する「Hope Courier(希望の宅配人)」となって、お客様の希望に溢れた未来を共に創るパートナーになることを目指します。
お客様の心に注目し、「お客様のことを思う気持ち」を大事にします。お客様に喜んでいただくこと、お客様に感謝されることを常に考え、お客様第一の姿勢で、お客様満足度日本一の証券会社を目指します。
「超リテール証券」になるために、預り資産の増加を最重点課題としています。平成37年3月末までにグループ預り資産を2兆円にすることを計画しておりますが、前倒しで達成できるよう全社をあげて取り組みます。
人生100年時代となった今、リタイア後の人生設計はますます重要になっています。お客様とのコミュニケーションを密にとり、お客様の人生に寄り添って、お客様の人生の目標を資産形成からサポートしていきます。
株式委託手数料に依存しない収益体制の構築のため、投資一任運用サービス「ブルーラップ」、「アイザワ ファンドラップ」、投資信託の販売を強化し、従来のようなサテライト資産の獲得だけではなく、資産形成層を中心としたコア資産の取り込みを行うことでストック収益の拡大を目指します。
当社はアジア株のパイオニアであり、アジアの取扱い市場数(12市場)と取扱い銘柄数は業界最大水準です。当社の特長であるアジア株の取組みを強化し、更なる差別化を行うとともに、経営革新等支援機関としての取り組み、地域金融機関や大学との連携などの地域活性化(地方創生)に関する取り組みなどによって徹底した差別化を行います。
ソリューションスタイルによって得られるお客様の「喜び」「感謝」は社員に「仕事の喜び」と「働きがい」をもたらします。我々は社員が仕事の喜びを感じ、幸福を感じることのできる会社づくりに全力を尽くし、働き方改革によるワークライフバランスと全社員の幸福を実現させます。
当社が「超リテール証券」になるため、そして安定した収益基盤の確立のためには預り資産の増加が必要です。そのため、預り資産を、平成37年3月末までに2兆円にすることを目標として定めております。
個人金融資産が1,800兆円を超える中で、国民の安定的な資産形成の促進「貯蓄から資産形成へ」のために、投資対象と投資時期の分散による中長期投資や、少額からの積立投資、効果的な投資教育の提供、真に顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)の徹底が証券会社に求められております。
当社はこのような社会的要請に対応し、当社の持続的な高収益体制の構築のために、上記基本方針に則り、以下の重点施策に取り組んでまいります。
・役職員間のコミュニケーション、対話、ディスカッションによる意識改革
・管理職のリーダーシップとマネジメント力の向上
・将来の戦力である若手営業員の育成 など
・顧客本位の業務運営に関する原則の実践
・共通価値の創造、コンプライアンス(法令遵守)やサステイナビリティ(持続可能性)の追求
・顧客の投資意向に沿った適切な投資勧誘 など
・営業基盤の拡大による効果を最大限発揮
・米国株国内店頭取引、アジア株などの商品供給面の交流
・役職員の価値観の共有 など
・地域金融機関や大学との連携の拡大
・クロスボーダーソリューションの拡大
・社会貢献による当社レピュテーションの更なる向上 など
・全社的に退社時間を早め、ワークライフバランスを図る
・全社員が従来の業務のあり方を抜本的に見直し、業務効率化の徹底を図る
・ダイバーシティに関する取組みの強化 など
・相続による預り資産流出阻止の徹底
・税理士法人等との連携強化
・生前贈与による次世代への資産継承など顧客高齢化に対する対策の徹底
・認知症サポーターなど、家族と地域に寄り添った高齢者サポートの実施 など
当社グループでは、当面の課題として以下の施策に取り組んでまいります。
安定した収益基盤の確立のため、平成37年3月末までにグループ預り資産を2兆円にすることを計画しており、以下の施策に取り組むことで早期達成を目指します。
・地域金融機関との提携による資産導入
当社は株式会社西京銀行や第一勧業信用組合との包括的業務提携により、両社のお客様への金融商品の提
供やサービスの高度化について連携しております。今後も金融商品の提供を拡大するとともに、他の金融機
関へも取り組みを拡大してまいります。
・新規口座開設の強化
当社の特長であるアジア株取引、毎月5万円から積立投資が可能なアイザワファンドラップ(ラップ積立
プラン)等他社との差別化商品を活用し、新規口座開設と資産導入を強化します。
金融商品取引業は、経済情勢及び市場環境の変動による影響を大きく受けやすく、当社は営業収益に占める株式関連収益の割合が高いことから、株式市況の影響を大きく受けております。持続的な高収益体制の構築のため、投資一任運用サービス「ブルーラップ」、「アイザワ ファンドラップ」、投資信託の販売及び残高の純増を強化するなど、ストック収益の増加に取り組みます。
当社は、内部監査の独立性を高めるため、内部監査を所管する内部監査部をいずれの業務ラインにも属さない独立した部署として設置しております。
内部監査部は、「内部監査規程」に基づき、毎期初に策定する「内部監査計画書」に従って監査を実施し、監査結果報告会において監査対象部門と問題点の共有化を図ったうえで改善を指示し、改善状況の確認を行います。
また、当社の内部統制については、統制組織及び統制手段の両面から内部牽制が有効に機能する仕組みを構築しております。統制組織としては、日本証券業協会の「協会員の内部管理責任者等に関する規則」に基づき、内部管理を担当する取締役1名を「内部管理統括責任者」として定めるとともに、各営業単位毎に「営業責任者」及び「内部管理責任者」を設置しております。内部管理責任者は組織上、コンプライアンス本部の下部組織であります営業管理部に属しており、人事上の評価につきましては組織の上長並びに内部管理統括補助責任者が行うこととしており、営業部店におきましては営業部門からの独立性を保持するとともに営業部門と相互の内部牽制が働く仕組みとしております。営業管理部の主たる業務としましては株式等の売買管理業務をはじめとして、営業に関する考査業務の統括及び顧客管理に関する事項並びに法令諸規則に係る社員の指導等でありますが、下部組織としましてお客様相談課を設置し、お客様からの問合せ並びに業務に関する事項について対応し内部管理体制の充実に努めております。これら制度を通じ、金融商品取引法その他法令諸規則等の遵守、投資勧誘等の営業活動、顧客管理等が適正に行われるよう社内の監査部門が中心となり、内部管理体制の整備に努めております。
金融商品取引法をはじめとした法令・諸規則遵守の強化を図るため、社内に「営業本部・コンプライアンス本部合同会議」を設置し、法令違反の未然防止策の立案、社内の問題点の洗い出しと改善策の検討・具体化を図っております。
内部統制上の会社のリスクを洗い出し、業務に活かすため「リスク管理委員会」を設け、月一回定期的に業務上のあらゆる問題を討議・検討しております。
内部監査部内に内部統制専門の担当者を設け、内部統制の運用を行っております。
2 【事業等のリスク】
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。
当社は、主要な事業活動である金融商品取引業務につき、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録(登録番号関東財務局長(金商)第6号)を受けております。金融商品取引業者は、金融商品取引業又はこれに付随する業務に関し、法令又は法令に基づく規定に違反した時は、登録又は認可の取消し、一定期間の業務停止又は何らかの改善命令を受ける可能性があります。現時点において当社はこれらの取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
株式・債券相場の下落又は低迷により、流通市場の市場参加者が減少し、売買高や売買代金が縮小する場合、あるいは発行市場において計画の延期や中止が行われた場合、当社の受入手数料が減少する可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、自己勘定で市場リスクを内包するトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が属する金融商品取引業界においては、株式の売買委託手数料の自由化、規制緩和に伴う他業態からの新規参入等をはじめとした環境変化が進行しております。とりわけ、近年においては、オンライン取引に特化した金融商品取引業者の台頭、銀行の金融商品取引仲介業の解禁等もあり、当業界を取り巻く環境は年々厳しさを増す傾向にあります。そのため、このような事業環境の中で、当社が競争力を低下させた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは株式市況に過度に依存しない収益体質を構築するため、金融商品取引業務以外の金融関連業務を行うことを目的として、投資事業組合や匿名組合等への投資並びに新規業務を行っております。これらの投資及び新規業務への開始に際してはその採算性等について十分な検討を行っておりますが、投資先の事業及び新規業務が計画的に遂行できなかった場合等においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
信用取引においては、顧客への信用供与が発生し、市況の変動によっては顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります。株式相場の変動等により、担保となっている有価証券等の価値が低下した場合など、各顧客に追加で担保の差し入れを求める場合があります。顧客が追加担保の差し入れに応じない場合には、担保となっている代用有価証券を処分いたしますが、株式相場が急激に変動し、顧客への信用取引貸付金を十分に回収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、取引所取引における先物取引及びオプション取引(売建て)につきましても類似のリスクがあります。
当社グループが保有する固定資産について、資産の収益性低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
当社グループは事業の特性上、日常業務の遂行に必要となる大量の資金を機動的かつ安定的に調達する必要があります。このため、長短期借入金といった安定的な資金調達に加えて、金融機関との間にコミットメントラインを設定する等、資金調達手段の多様化を図っております。また、調達による借換リスクを低減させるため、資金調達源の分散を図っております。ただし、経済情勢やその他の要因により、当社グループの経営成績及び財政状態が悪化した場合には、金融市場、資本市場等からの資金調達が困難となる、若しくは資金調達コストが上昇する可能性があります。
当社は、金融商品取引法の他、各金融商品取引所、日本証券業協会等の自主規制機関による法令・諸規則等に従って業務を遂行しておりますが、将来的に当社業務に関係する法令・諸規則や実務慣行、解釈等の変更が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
金融商品取引業者は、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率を120%以上に維持することが求められております。万一、定められた自己資本規制比率を維持できない場合は業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。そのため、当該比率が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは法令遵守(コンプライアンス)体制の整備を経営の最重要課題として位置付け、内部統制の整備を図り、より充実した内部管理体制の確立と役職員の教育・研修等を通じた意識徹底に努めております。こうした内部統制の整備やコンプライアンス研修は、役職員の違法行為を未然に防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除することを保証するものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、総じて周到に隠蔽行為がなされ、長期間にわたって発覚しないケースもあり、将来において当社グループの業績に影響を及ぼすような損害賠償を求められる可能性もあります。このほか、非公開情報の不適切な使用・漏洩・情報受領者と共謀等の不正行為の可能性もあります。これらの不正行為は、会社の使用者責任及び法的責任等を問われることもあり、場合によっては監督官庁より種々の処分・命令を受ける可能性があり、また、当社グループの社会的な信用が低下する可能性もあります。かかる事態の発生により、当社グループが損失(若しくは得べかりし利益の逸失)を被り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
顧客に対する説明不足あるいは顧客との認識の不一致などによって、顧客に損失が生じた場合には、当社が訴訟の対象となる可能性があります。万一、訴訟等に発展し、当社の主張と異なる判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、現在係争中の訴訟案件につきましては当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性は低いと考えております。
当社が提供するインターネット取引システム及び当社が業務上使用するコンピューターシステムが、回線の不具合、外部からの不正アクセス、災害や停電時の諸要因によって障害を起こした場合、障害規模によっては当社業務に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは「リスク管理委員会」を組織し、「情報セキュリティポリシー」、「情報セキュリティ管理規則」及び「情報セキュリティマニュアル」を制定し、情報漏洩防止体制等管理体制の強化を図っておりますが、万一、顧客情報を含む社内重要事実が社外に不正流出した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、さらに技術的、人的安全管理措置等、顧客情報の管理を図って参ります。
有価証券の受発注に関しましては、入力項目の確認等を励行しているほか、システム上の画面表示も注意喚起する等事故防止策が図られております。さらに、約定代金及び売買単位が多量になる場合には、システム的に一定の権限を付与された者以外は入力できないシステムとなっております。しかし、万一入力項目を誤って入力し、約定が成立した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは常に質の高い投資情報サービスを提供し、お客様の満足度の向上を実現できる人材の確保並びに育成が重要な経営課題と捉えております。この観点から、新規採用及び中途採用の両面から積極的に人材を採用し、かつ社内研修の充実度を高めていく方針であります。しかしながら、当社グループが必要とする人材が確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、業務の効率化を図るため、業務の一部を他社へアウトソーシングしております。これらの業務委託先がシステムの故障、処理能力の限界又はその他の理由によりサービスの提供を中断又は停止し、適時に代替策を講じることができない場合には、当社グループの顧客へのサービスの提供が途絶し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの本社ビルや営業拠点は、東京近郊、東海及び関西に集中していますが、一般的に他の地域と比較して地震の頻度が多いため、それに伴う被害も受けやすい地域であるといえます。
また、大規模な地震、津波、台風、噴火等の自然災害による直接的な影響のほか、これらに起因する社会的インフラへの影響、また、コンピューター・ウィルス、テロ攻撃といった事象などにより、同様の混乱状態に陥る可能性があります。
これらの災害等により、金融商品取引に関するインフラ等への物理的な損害、従業員への人的被害並びにお客様への被害等があった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における世界経済は好調に推移しました。米国は金融緩和、技術革新による景気拡大が継続し、欧州も米国経済に牽引され景気の本格回復がみられました。アジアでは中国経済の成長減速がみられたものの、「成長の質」を追求するものであり、消費の拡大から景況感は好調に推移しました。日本の国内経済も好調でした。世界景気の拡大を支えにアベノミクスによる政策効果が波及し、日本企業の構造改革による収益力向上も企業の業績拡大に寄与しました。
国内株式市場は概ね上昇トレンドを形成しました。4月は北朝鮮の弾道ミサイルの発射やシリアへの空爆等による地政学リスクの高まり等を背景に18,224円68銭の安値をつけましたが、その後は世界同時好況、米長期金利の上昇を背景に円安・米ドル高が進行したことなどから上昇を継続しました。10月下旬には衆院総選挙がサプライズ実施され与党自民党が勝利すると与党政権安定化を評価する外国人投資家の買い越しにより、日経平均株価は16営業日連続で上昇するなど記録的な上昇相場となり、平成30年1月には26年ぶりの高値となる24,129円34銭をつけました。その後は為替相場の円高転換や、トランプ大統領の対中発言による米中貿易戦争懸念、安倍政権に対する政治不信から株価は調整局面を迎え、当連結会計年度末の終値は21,454円30銭となりました。
外国株式市場は、米国とベトナム市場が史上最高値を更新しました。米国は「適温相場」との異名をとる長期的な上昇となり、景気、金利、企業業績、投資家心理が過熱することなくバランスし、歴史的な上昇相場となりました。ベトナムは国内経済の好調、規制緩和の推進、IPOの推進などを背景に株高が鮮明になりました。成長期待から外国人投資家の資金流入も継続し、ベトナムの主要指数であるベトナムVN指数は11年ぶりの史上最高値水準となりました。
このような状況のもと、当社グループは「超リテール証券」を目指し、徹底した差別化戦略としてM&Aによるアジア株取引の強化、地域金融機関との連携、地域の大学との連携等に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における主な施策は次のとおりです。
ベトナムの現地証券会社であるJAPAN SECURITIES INCORPORATEDの株式を追加取得するため、平成30年1月に株式譲渡契約を締結しました。これにより、当社の持ち株比率は95.0%となります。今後は、ベトナム株取引の利便性の向上や日本から人員を派遣し、ベトナム株に関する情報提供を強化するとともに、ソリューションサービスの一環として、ベトナムに進出する企業の事業展開を支援してまいります。
平成29年12月に第一勧業信用組合と包括的業務提携契約を締結しました。これにより、両社の営業地域、更には両社の有するネットワーク先におけるビジネスマッチングやビジネス支援に取組むほか、お客様に対する商品やサービスの高度化に向けた連携事業、人事交流を積極的に行い、より一層地域に密着したサービスを展開してまいります。
平成30年3月に信州大学全学教育機構と信州大学が開講する授業科目「証券・投資から育む「生きる力・考える力」」の授業を連携・協力して実施することについて覚書を締結しました。授業を通じて信州大学における教養教育(証券という観点の切り口から金融リテラシーを普及させることの社会的意義)の充実を図るとともに、信州大学と当社が連携・協力して地域の発展と人材の育成に寄与することを目的としております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ96億1百万円増加し、1,063億63百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ62億42百万円増加し、491億21百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ33億59百万円増加し、572億41百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、営業収益180億46百万円(前年度比72.5%増)、営業利益18億55百万円、経常利益28億50百万円(同374.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益22億55百万円(同106.8%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ36億9百万円減少し、119億61百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動の結果支出した資金は13億33百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上、信用取引資産の増加、顧客分別金信託の増加、トレーディング商品の減少、預り金の増加、信用取引負債の増加によるものです。
投資活動の結果支出した資金は10億17百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入、定期預金の預入による支出、投資有価証券の取得による支出によるものです。
財務活動の結果支出した資金は12億15百万円となりました。これは主に配当金の支払いによるものです。
③トレーディング業務の概要
トレーディング商品:当連結会計年度末のトレーディング商品の残高は以下のとおりです。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
資産の部のトレーディング商品(百万円) |
2,533 |
609 |
||
|
|
商品有価証券等(百万円) |
2,519 |
608 |
|
|
|
|
株式・ワラント(百万円) |
557 |
0 |
|
債券(百万円) |
1,608 |
608 |
||
|
受益証券等(百万円) |
353 |
0 |
||
|
為替予約取引(百万円) |
13 |
1 |
||
|
先物取引(百万円) |
― |
― |
||
|
オプション取引(百万円) |
― |
― |
||
|
負債の部のトレーディング商品(百万円) |
179 |
5 |
||
|
|
商品有価証券等(百万円) |
179 |
― |
|
|
|
|
株式・ワラント(百万円) |
179 |
― |
|
債券(百万円) |
― |
― |
||
|
受益証券等(百万円) |
― |
― |
||
|
為替予約取引(百万円) |
0 |
5 |
||
|
先物取引(百万円) |
― |
― |
||
|
オプション取引(百万円) |
― |
― |
||
トレーディングのリスク管理:
トレーディング業務は、市況の変化に影響を受けやすく、取引商品の多様化並びにマーケットリスクが複雑化しておりますので、リスク管理は極めて重要と認識しております。当社のリスク管理の基本は、財務状況に合せたリスクを適切にコントロールすることであります。このため当社では「自己計算による売買取引の実施権限に関する規程」を定め、ポジション枠、ロスカットルール、与信枠等の設定をしております。また、リスク管理は、商品部門、営業部門から独立した営業管理部が掌握し、トレーディングポジションの状況は経営者に毎日報告されており、損益と合せて報告書が月例取締役会に提出され分析・検討が行われております。
また、自己売買に関するポジション管理を目的とした、リスク管理委員会において、多様な取引手法やポジション枠の増加につきリスクをより正確に把握、監視する体制としております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の減損会計、税効果会計、貸倒引当金、賞与引当金、役員賞与引当金、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
(イ)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は1,063億63百万円と、前連結会計年度末に比べ96億1百万円の増加となりました。主な要因は、預託金22億円の増加、信用取引資産77億54百万円の増加、投資有価証券39億61百万円の増加、現金・預金40億13百万円の減少によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は491億21百万円と、前連結会計年度末に比べ62億42百万円の増加となりました。主な要因は、信用取引負債26億67百万円の増加、有価証券担保借入金11億99百万円の増加、預り金18億97百万円の増加によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は572億41百万円と前連結会計年度末に比べ33億59百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金13億91百万円の増加、その他有価証券評価差額金19億72百万円の増加によるものです。
(ロ)経営成績
(営業収益)
当連結会計年度より、日本アジア証券株式会社について損益計算書を連結しております。その結果、営業収益は180億46百万円(前年度比72.5%増)となりました。営業収益のおもな内訳は次のとおりです。
1)受入手数料
当連結会計年度の受入手数料は、106億49百万円(前年度比60.8%増)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。
ⅰ)委託手数料
委託手数料は日本アジア証券株式会社の連結等により、77億56百万円(同53.3%増)となりました。
ⅱ)引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、国内株式の引受額の増加により51百万円(同97.3%増)となりました。
ⅲ)募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、日本アジア証券株式会社の連結等により14億82百万円(同133.5%増)となりました。
ⅳ)その他の受入手数料
その他の受入手数料は、日本アジア証券株式会社の連結等により、13億57百万円(同51.0%増)となりました。
2)トレーディング損益
当連結会計年度のトレーディング損益は、66億90百万円(同104.4%増)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。
ⅰ)株券
日本アジア証券株式会社の連結等により、49億54百万円(同131.3%増)となりました。
ⅱ)債券
日本アジア証券株式会社の連結等により、9億48百万円(同32.2%増)となりました。
ⅲ)その他
外国為替取引から生じる損益の増加等により、7億87百万円(同90.4%増)となりました。
3)金融収益
金融収益は信用取引収益の増加等により6億58百万円(同34.6%増)となりました。
なお、金融費用は信用取引費用の増加等により1億84百万円(同70.1%増)となりました。これにより、金融収支は4億73百万円(同24.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、日本アジア証券株式会社の連結等により、160億6百万円(同50.6%増)となりました。
(営業外損益)
営業外収益は受取配当金5億4百万円、投資事業組合運用益2億93百万円等により10億円となりました。営業外費用は和解金3百万円等により4百万円となりました。これにより営業外損益は9億95百万円の利益となりました。
(特別損益)
特別利益は投資有価証券売却益12百万円、金融商品取引責任準備金戻入22百万円等により39百万円となりました。特別損失は合併関連費用2億5百万円、減損損失48百万円等により2億64百万円となりました。これにより特別損益は2億25百万円の損失となりました。
(ハ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
現在、当社グループの収益は主に、株式・投資信託等の約定に伴う受入手数料及び米国株式国内店頭取引、外国債券の販売、主にアジア株式取引の際に発生する外国為替取引等のトレーディング損益に依存しております。そのため、株式・債券相場が下落又は低迷すると、流通市場の市場参加者が減少し、売買高が縮小することから当社グループの受入手数料およびトレーディング損益が減少する可能性があります。また、自己勘定で市場リスクを内包するトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動によりトレーディング損益に影響を及ぼす可能性があります。
証券会社は経済情勢及び市況環境の変動による影響を受けやすく、その中でも当社は営業収益に占める株式関連収益の割合が高いことから、株式市況の影響を大きく受けております。この状況に対応するため、預り資産の増加及び安定収益(ストック収益)の増加を当社の課題としており、持続的な高収益体制の構築のため、投資一任運用サービス「ブルーラップ」、「アイザワ ファンドラップ」、投資信託の販売及び残高の純増を強化しております。
特に、当連結会計年度においては「アイザワ ファンドラップ」を戦略的な中核商品とし、契約金額の積み上げを行ってまいりました。その結果、当連結会計年度末の契約金額残高は前年同期比311.6%増の104億54百万円となりました。平成30年7月1日に日本アジア証券株式会社と合併することで、同社のお客様にも「アイザワ ファンドラップ」のご案内が可能となります。引き続き契約金額の積み上げを行ってまいります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、信用取引買付代金の顧客への貸付であります。信用取引買付代金は株式市況の変動の影響を受けますが、当社は主に日本証券金融株式会社の貸借取引により調達しております。また、不測の事態に備え、安定的かつ機動的な財務運営を行うため、株式会社みずほ銀行及び三井住友信託銀行株式会社と総額26億円のコミットメントラインを設定しております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社グループが掲げる「超リテール証券」になるため、そして安定した収益基盤の確立のため、平成27年3月末に9,800億円であったグループ預り資産を平成37年3月末までに2兆円にする計画としております。
平成30年3月末のグループ預り資産は1兆3,971億円となり、進捗率は40.9%となりました。
日本アジア証券株式会社の子会社化により、グループ預り資産は大きく増加しましたが、引き続き地域金融機関との提携による資産導入、新規口座開設の強化等により、早期達成を目指します。
(1)吸収合併契約
当社は平成29年9月26日開催の取締役会において、平成30年7月1日を効力発生日としたうえで、当社を存続会社として、当社の完全子会社である日本アジア証券株式会社を吸収合併することを決議するとともに、同日付で合併契約書を締結しました。
合併契約の概要は、次のとおりであります。
平成29年3月1日に日本アジア証券株式会社を当社グループに迎えて以降、両社のリソースを活用し、お客様満足度の向上に努めてまいりました。このたび両社が合併することにより、一層のお客様満足度の向上を目指すとともに、経営資源の効率的な活用、経営基盤の更なる強化等によって企業価値の向上を目指してまいります。
当社を存続会社とする吸収合併方式で、日本アジア証券株式会社は解散いたします。
平成30年7月1日(予定)
本合併に際して新株式の発行、新株式の割当は行わないため、該当事項はありません。
合併期日(効力発生日)において、日本アジア証券株式会社の資産・負債および権利義務の一切を引継ぎいたします。
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商号 |
藍澤證券株式会社 |
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本店の所在地 |
東京都中央区日本橋1丁目20番3号 |
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代表者の氏名 |
代表取締役社長 藍澤 基彌 |
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資本金の額 |
8,000百万円 |
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事業の内容 |
金融商品取引業 |
(2)包括的業務提携契約
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契約 |
相手先の |
相手先の |
契約 |
契約期間 |
提携内容 |
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提出会社 |
第一勧業信用組合 |
東京都 |
平成29年 |
平成29年12月14日から 平成30年12月13日まで (1年毎の自動更新) |
(1) 中小の事業主様の課題解決に向けた連携事業 ① 創業支援事業 ③ クロスボーダー(域外)ビジネスマッチング事業 ④ 海外ビジネス支援事業 (2) お客様に対する商品、サービスの高度化に向けた連携事業 ① 当社から融資ニーズをお持ちのお客様を第一勧業信用組合へ紹介 ② 第一勧業信用組合から資産運用ニーズをお持ちのお客様を当社へ紹介 ③ お客様に対する投資情報の提供ノウハウ、仕組みの共有化等の検討 ④ お客様向けセミナー等の共同企画 (3) 人事交流 |
該当事項はありません。