第2 【事業の状況】

 

 本文における将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。その内容にはリスク、不確実性、仮定が含まれており、将来の業績等を保証し又は約束するものではありません。

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、事業等のリスクに重要な変更及び新たに発生した事項はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。四半期連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や状況に応じ合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社は特に以下の重要な会計方針及び見積りが、四半期連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 金融商品の評価

当社グループは、トレーディング商品に属する有価証券及びデリバティブ取引等については、時価をもって四半期連結貸借対照表価額とし、評価損益はトレーディング損益として計上しております。時価は、取引所等の市場価格のある有価証券及びデリバティブ取引等については市場価格により算定しております。市場価格のない有価証券及びデリバティブ取引等については主に金利、配当利回り、原証券価格、スワップレート、ボラティリティー、契約期間等を基に算出した現在価値の見積価格により算定しており、異なる前提条件等によった場合には当該時価が変動する可能性があります。

② 投資有価証券の減損

当社グループは、長期的な取引関係維持のため、特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い市場価格のある株式と、価格の決定が困難である市場価格のない株式が含まれております。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、「金融商品に関する会計基準」に基づき減損処理を行っております。市場価格のある株式については、株式の時価が一定期間継続して取得原価を30%以上下回り続けたとき等、下落が一時的ではないと判断します。市場価格のない株式については、1株当たり純資産額が取得原価の50%以下となった場合に減損処理を行います。

将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

③ 退職給付費用及び債務

従業員(執行役員を除く。)に係る退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には割引率、退職率、昇給率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の期待収益率等が含まれております。当社グループの退職年金制度においては、割引率は期末における安全性の高い長期の債券の利回りにより、退職率は直近3年間の実績に基づいております。退職給付債務の算定にあたっては、退職給付見込額の期間帰属方法を給付算定式基準とし、割引率の設定はイールドカーブ等価アプローチによる方法により算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。

④ 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当金を計上しております。評価性引当金の必要性を評価するにあたっては、将来の課税所得の発生及び税務計画を検討いたします。当社グループの主たる事業である金融商品取引業は、業績変動の幅が大きく、長期にわたる課税所得の発生を予測することが困難でありますが、策定した経営計画の期間以内の一定期間を、将来の課税所得の見積り期間としておりますので、翌事業年度以降の課税所得の発生見積りによって、評価性引当金が増減し、繰延税金資産の調整額が発生する可能性があります。

 

 

(2) 当第3四半期連結累計期間の経営成績

当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、当初、企業部門が円高で減益となり、家計部門も先行き不安から消費を手控えるなど、一時的な停滞感が見られました。その中で、安倍首相は景気対策を総動員する方針を示し、6月には平成29年4月に実施予定だった消費増税の再延期、8月には事業規模28兆円の経済対策を発表、更に、10月に成立した第二次補正予算では、国・地方を合わせて7.5兆円の歳出を計上するという具現化策を打ち出しました。

米大統領選以降は円高修正等を背景に輸出や生産が明確に回復、12月に発表された日銀短観では大企業製造業の業況判断DIが6四半期ぶりに上昇するなど、企業マインドは総じて改善しました。

海外経済についても上半期は停滞感が強まりましたが、10月以降経済指標は概ね好転しました。米国経済については、共和党ドナルド・トランプ新大統領による積極財政や規制緩和などへの期待から全般に好調を維持しました。また、中国経済の減速が緩やかなものに留まっているほか、新興国経済全般に底打ちの動きが見られました。更に、英国の欧州連合(EU)離脱決定など不透明感の残る欧州経済も、総じて安定した成長を維持しました。

株式市場では、日経平均株価が4月に16,700円台で始まった後、一時17,600円台まで上昇しましたが、その後は、日銀の追加緩和見送りやFRB(米連邦準備制度理事会)の追加利上げ見送りに伴うドル安円高等を嫌気して急反落し、英国のEU離脱が決まった6月24日には14,800円台の安値をつけました。しかし、7月に入ると日銀がETF(上場投資信託)の買い入れ倍増を決めたことや、政府が補正予算で経済対策を打ち出す方針を明らかにしたことから持ち直し、更に11月以降は、米国トランプ新大統領による景気刺激策への期待から米国株高とドル高円安が進行、これを好感して日経平均株価も急上昇し、12月末は19,114円で取引を終えました。なお、4~12月の東証1部の1日当たりの平均売買代金は2兆5,375億円となり、前年同期の2兆8,811億円を下回りました。

債券市場では、長期金利の指標である10年物国債利回りが4月にマイナス0.04%で始まった後、円高、株安、米長期金利低下を受けて低下基調を辿り、7月8日に一時マイナス0.30%をつけました。その後、9月に日銀が長短金利操作付き量的・質的金融緩和を発表、10年物国債利回りの誘導目標をゼロ%程度としたことや米国での利上げ観測の強まり、12月の政策金利引き上げなどを受け、12月16日には一時0.1%まで上昇しました。年末にかけては、日銀の国債買い入れオペを中心とした金利低下圧力から、利回りはやや低下し12月末は、0.04%で取引を終えました。

為替市場では、FRBの追加利上げ見送り等から、4月に1ドル=112円台で始まった後、6月の国民投票で英国のEU離脱が決定したことを受けたリスクオフの動きから、ドル安円高が進行し6月24日には一時99円近辺まで安値を切り下げました。しかし、その後は、徐々にドル高円安の地合に変化する中、米大統領選を契機にドル高円安の流れが一気に加速、12月15日には一時118円60銭台までドルが急騰し、12月末は116円90銭台で取引を終えました。

 

当社グループは、経営計画「Ambitious 5(アンビシャス ファイブ)」を平成24年4月にスタートさせ、平成26年度以降を同計画のセカンドステージとして位置づけ、より進化した施策を推進しております。

同ステージでは、基本理念は堅持しつつ、お客様の利便性を高める新たな機能の取り込みやグローバルネットワークの拡充等を図り、独自性ある総合金融グループとして、「Leading Player in ASIA(リーディング プレイヤー イン アジア)」となることを目指しております。

国内のアライアンス戦略として、これまで開業準備を進めてきました「ほくほくTT証券株式会社」(出資比率:株式会社ほくほくフィナンシャルグループ60%、当社40%)は、東海東京証券株式会社の富山支店、金沢支店及び札幌支店並びに札幌法人課及び北陸地域の法人顧客における金融商品取引業を会社分割の方法により承継し、本年1月に営業を開始いたしました。

この他、8月に株式会社栃木銀行との間で、当社の子会社である宇都宮証券株式会社の合弁会社化を目的とした同社株式の一部譲渡に関する基本合意書を締結し、本年4月に合弁会社として業務を開始すべく準備を進めております。また、9月にはエース証券株式会社の株式を既存株主から取得し、同社を関連会社とするなど、業容の拡大を図っております。

 

既存のアライアンス先につきましては、8月には西日本シティTT証券株式会社が東海東京証券株式会社の南九州3支店(熊本支店、宮崎支店及び鹿児島支店)における金融商品取引業を会社分割の方法により承継し、また、10月には池田泉州TT証券株式会社が池田支店を新設するなど、それぞれネットワークの強化を図っております。 

一方、海外においては、当社グループの投資業務の効率化及び自己資金運用機能の向上を目的に、5月に「東海東京グローバル・インベストメンツ・プライベート・リミテッド」をシンガポールに設立いたしました。

 

当社グループの経営成績の状況は、以下のとおりであります。

 

(受入手数料)

 

前第3四半期連結累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日)

区分

株券
(百万円)

債券
(百万円)

受益証券
(百万円)

その他
(百万円)

合計
(百万円)

委託手数料

12,300

21

965

1

13,288

引受け・売出し・特定投資家
向け売付け勧誘等の手数料

317

238

555

募集・売出し・特定投資家向
け売付け勧誘等の取扱手数料

1

31

8,453

8,486

その他の受入手数料

61

9

3,510

1,220

4,802

合計

12,680

301

12,930

1,221

27,133

 

 

当第3四半期連結累計期間(自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日)

区分

株券
(百万円)

債券
(百万円)

受益証券
(百万円)

その他
(百万円)

合計
(百万円)

委託手数料

9,136

21

617

0

9,775

引受け・売出し・特定投資家
向け売付け勧誘等の手数料

231

276

508

募集・売出し・特定投資家向
け売付け勧誘等の取扱手数料

2

76

4,826

4,906

その他の受入手数料

62

10

2,874

1,743

4,691

合計

9,432

384

8,319

1,744

19,881

 

 

当第3四半期連結累計期間の受入手数料の合計は26.7%減少(前年同期増減率、以下(2)において同じ。)し198億81百万円を計上いたしました。

① 委託手数料

当社子会社である東海東京証券株式会社の株式委託売買高は4.0%増加し36億71百万株、株式委託売買金額は1.4%増加し2兆9,537億円となりましたが、個人投資家の売買が減少したため、当社グループの株式委託手数料は25.7%減少し91億36百万円の計上となり、委託手数料全体では26.4%減少し97億75百万円を計上いたしました。

② 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

株式は27.0%減少し2億31百万円を計上いたしました。また、債券は15.8%増加し2億76百万円の計上となり、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料全体では8.6%減少し5億8百万円を計上いたしました。

③ 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

受益証券は投資信託の販売額の減少により42.9%減少し48億26百万円の計上となり、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料全体では42.2%減少し49億6百万円を計上いたしました。

④ その他の受入手数料

投資信託の代行手数料は18.1%減少し28億74百万円の計上となり、その他の受入手数料全体では2.3%減少し46億91百万円を計上いたしました。

 

 

(トレーディング損益)

 

区分

前第3四半期
連結累計期間
(自 平成27年4月1日
 至 平成27年12月31日)

当第3四半期
連結累計期間
(自 平成28年4月1日
 至 平成28年12月31日)

株券等トレーディング損益         (百万円)

10,650

9,211

債券・為替等トレーディング損益   (百万円)

12,946

15,156

合計

23,596

24,367

 

 

当第3四半期連結累計期間の株券等トレーディング損益は、外国株式の売買が減少したことなどにより13.5%減少し92億11百万円の利益の計上となりました。一方、債券・為替等トレーディング損益は、国内債券の売買などが好調に推移し17.1%増加し151億56百万円の利益を計上いたしました。この結果、トレーディング損益の合計は3.3%増加し243億67百万円の利益を計上いたしました。

 

(金融収支)

当第3四半期連結累計期間の金融収益は11.1%減少し20億95百万円となり、金融費用は16.8%増加し11億55百万円となりました。差引の金融収支は31.3%減少し9億39百万円の利益を計上いたしました。

 

(販売費及び一般管理費)

当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、取引関係費が提携合弁証券からの外債販売の取次ぎ量の減少に伴い支払手数料が減少したことなどから13.7%減少し78億68百万円となり、人件費は業績連動による賞与の減少等から2.1%減少し185億70百万円となり、減価償却費は4.0%減少し13億30百万円となりました。一方、事務費は勘定系システムの事務委託費の増加等から7.3%増加し52億97百万円となり、不動産関係費は3.3%増加し45億91百万円となりました。この結果、販売費及び一般管理費は2.5%減少し396億33百万円となりました。

 

(営業外損益)

当第3四半期連結累計期間の営業外収益は、持分法による投資利益は78.8%増加し17億11百万円となり、受取配当金は10.3%増加し4億42百万円となりました。この結果、営業外収益の合計は32.4%増加し28億91百万円を計上いたしました。また、営業外費用の合計は10.9%増加し83百万円となりました。

 

(特別損益)

当第3四半期連結累計期間の主な特別損益は、投資有価証券売却益11億15百万円、事業譲渡益8億50百万円を特別利益に計上いたしました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は12.7%減少し463億45百万円、純営業収益は13.3%減少し451億89百万円となり、営業利益は51.5%減少し55億55百万円、経常利益は38.3%減少し83億63百万円を計上し、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益は27.8%減少し76億91百万円を計上いたしました。

 

 

(3) 財政状態

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は1,621億31百万円増加(前連結会計年度末比。以下、(3)において同じ。)し7,306億80百万円となりました。このうち流動資産は、有価証券担保貸付金が1,012億22百万円増加し2,352億64百万円となり、トレーディング商品(資産)が511億58百万円増加し3,103億93百万円となる一方、信用取引資産が11億66百万円減少し402億8百万円となったことなどから1,558億36百万円増加し6,810億94百万円となりました。また、固定資産は、投資有価証券が63億35百万円増加し314億6百万円となったことなどから62億95百万円増加し495億85百万円となりました。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は1,642億45百万円増加し5,775億89百万円となりました。このうち流動負債は、トレーディング商品(負債)が914億84百万円増加し2,285億96百万円となり、約定見返勘定(負債)が317億59百万円増加し470億21百万円となり、有価証券担保借入金が155億97百万円増加し841億36百万円となったことなどから1,473億61百万円増加し5,360億20百万円となりました。また、固定負債は、長期借入金が121億円増加し318億円となったことなどから168億93百万円増加し411億39百万円となりました。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、利益剰余金が8億56百万円増加し863億93百万円となる一方で、取締役会決議による自己株式取得を行ったことにより自己株式が11億93百万円増加(純資産は減少)し△75億83百万円となり、その他有価証券評価差額金が4億93百万円減少し15億32百万円となったことなどから21億13百万円減少し1,530億90百万円となりました。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財産上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた事項はありません。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」という。)を定めております。その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は以下の通りです。

① 基本方針の内容の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益(以下、「当社グループの企業価値等」という。)を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。

当社取締役会は、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社グループの企業価値等に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株券等の大量買付行為(③において定義する。以下同じ。)の中には、その目的等から見て、対象会社の企業価値等に資さないものも少なくありません。当社グループが構築してきたコーポレートブランド・企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させていくためには、当社グループにおける企業価値の源泉を維持するとともに、経営計画「Ambitious 5」を実行していくことが必要不可欠であり、これらが当社の株券等の大量買付行為を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社グループの企業価値等は損なわれることになります。

 

 

② 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループにおける企業価値の源泉は、金融商品取引業及びその関連業務において永年にわたり蓄積してきた商品やサービス、金融・資本市場等についての高度な専門知識と豊富な経験及び当社グループをとりまく国内外のあらゆるステークホルダーの皆様との長期的信頼関係であると考えております。当社は、上記①のような当社グループの企業価値等を著しく損なう大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講ずることにより、当社グループの企業価値等を確保する必要があると考えております。

また、当社は、基本方針の実現に資するための取組みとして、前述の経営計画「Ambitious 5」に基づき具体的施策を実行していくことで、当社グループの企業価値等の向上が図れるものと考えております。更に、基本方針の実現に資する取組みとして、当社はコーポレート・ガバナンスの充実を経営上の重要課題の一つとして位置づけていることからコーポレート・ガバナンスに関する基本方針を定め、継続的に企業価値の向上を図ることを目的として、コーポレート・ガバナンスの強化・充実に努めております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成28年6月29日開催の第104期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了する「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」の更新を同総会に上程し、株主の皆様にご承認いただきました(更新後の「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を、以下、「本プラン」という。)。

本プランは、当社が発行者である株券等について、(a)大量買付行為を行おうとする者(以下、「大量買付者」という。)の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付け、(b)大量買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付け、(c)当社の他の株主が、大量買付者の共同保有者に該当し、その結果、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上となるような行為((a)から(c)を総称して、以下、「大量買付行為」という。)を対象といたします。

本プランは、当社グループの企業価値等を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合等に、(a)大量買付者に対し、必要かつ十分な情報の事前提供を要請し、(b)当社経営陣が情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(c)株主の皆様に対し、当社経営陣の計画や代替案等の提示や、大量買付者との交渉を行っていくための手続きを定めております。大量買付者が本プランにおいて定められた手続に従わない等、当社グループの企業価値等を著しく損なうと判断される場合には、当社は、対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てます。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」という。)には、(a)大量買付者及びその関係者による行使を制限する行使条件、(b)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されておりますが、大量買付者からその他の財産の交付と引換えに新株予約権を取得することができる旨の条項は、採用しておりません。

本新株予約権の無償割当が実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。

本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、また当社グループの企業価値等の確保又は向上のために必要かつ相当な対抗措置を発動するか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行います。その判断の客観性、合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しております。

独立委員会は、3名以上の委員により構成され、委員は、社外取締役、実績ある会社経営者、投資銀行業務に精通する者、当社の事業に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは会社法等を主たる研究対象とする研究者またはこれらに準ずる者等の社外者の中から当社取締役会が選任するものとしております。独立委員会は、大量買付者、当社の取締役、従業員等に必要に応じて独立委員会への出席及び説明を要求することができ、当社取締役会からの諮問事項について審議・決議して、当社取締役会に対し勧告を行います。この勧告は公表されるものとし、当社取締役会はかかる勧告を最大限尊重して対抗措置の発動または不発動につき速やかに決議を行うものとします。

本プランは、対抗措置の発動または不発動を判断する当社取締役会の決議に際して、独立委員会による勧告手続を経なければならず、かつ当社取締役会は、同勧告を最大限尊重しなければならないものとすることにより、当社取締役会の判断の客観性、公正性及び合理性が確保できるよう設計されております。

更に、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合で、当社取締役会が大量買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、当該大量買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催することもできるものとされております。

当社取締役会は、株主総会が開催された場合、対抗措置の発動に関して、当該株主総会における株主の皆様のご判断に従うものとします。

 

④ 本プランの合理性(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由)

本プランは、以下の理由により、上記①の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

ⅰ 会社の支配に関する基本方針に沿うものであること

本プランは、大量買付者に大量買付に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、情報判断のための一定の評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、当社所定のルールを遵守しない大量買付者には対抗措置を講じることとしております。

また、ルールが遵守された場合でも、大量買付行為により当社グループの企業価値等が損なわれると判断される場合は、大量買付者に対し対抗措置を講じることとしていることから、本プランは会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えております。

 

ⅱ 買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性確保の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省に設置された企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。

 

ⅲ 株主共同の利益を損なうものではないこと

本プランは、株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会を確保して、適切な投資判断を行うことを可能とするものであることから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。

 

 

ⅳ 株主意思を重視し、また、対抗措置の発動について合理的な客観的要件を設定するものであること

本プランについて株主の皆様の意思を適切に反映させる機会を確保するため、第104期定時株主総会において本プランを承認する議案をお諮りし、株主の皆様にご承認いただきました。また、本プランの有効期間の満了前であっても、当社株主総会において、本プランの廃止が決定された場合には、本プランはその時点で廃止されることとなり、その意味で、本プランの更新だけでなく存続についても、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。

また、本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動または不発動の判断を株主の皆様が当社取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従った対抗措置の発動に関する決議に際して、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することができることとしております。

したがって、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。

 

ⅴ 会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと(独立性の高い社外者の判断を重視していること)

本プランは、対抗措置の発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることを要し、当社取締役会は同委員会の勧告を最大限尊重するものであること等、当社取締役会による判断の公正性・客観性が担保される工夫がなされており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

ⅵ デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。

また、本プランは、当社取締役会の構成員の交代を一度に行うことがないために、その発動を阻止するのに時間がかかる、いわゆるスローハンド型買収防衛策でもありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。