本文における将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。その内容にはリスク、不確実性、仮定が含まれており、将来の業績等を保証し又は約束するものではありません。
当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年6月30日まで)のわが国経済は、3回目の緊急事態宣言とその後の対象地域拡大及び期間の延長を受けて、サービス関連を中心に個人消費の回復の弱さが継続しました。一方、海外経済の順調な回復を背景に、輸出や生産は持ち直し基調を強めました。この先も、新型コロナウイルス(以下、「新型コロナ」)の感染拡大が最大のリスク要因となりそうですが、ワクチン接種の拡大や、外需の改善を受けた製造業を中心とする企業景況感の改善など明るい材料は増え始めており、日本経済は緩やかな回復に向かうと思われます。
海外経済は、ワクチン接種の普及が進んだ米英などを中心とする経済活動の再開を受けて、足元で急速な回復を見せています。こうした中、IMF(国際通貨基金)は4月に今年の世界経済の成長率見通しを前年比プラス6.0%(2020年の成長率:同マイナス3.3%)と、前回1月時の同プラス5.5%から上方修正しました。新興国に見られるワクチン接種の遅れや、変異ウイルスの感染拡大は懸念材料ですが、今のところ世界経済の正常化シナリオを変えるものではないとみています。
株式市場では、4月に29,400円台で始まった日経平均株価が、世界経済の正常化期待を背景に一時30,000円の大台を突破した後、日本での新型コロナ感染拡大への懸念や米インフレ上昇懸念などを背景に下落基調となり、5月中旬には一時27,500円を割り込みました。その後、国内でのワクチン接種普及への期待から反発に転じた日経平均株価は、6月半ばに29,400円台を回復しましたが、FOMC(米連邦公開市場委員会、6/15~16開催)で緩和縮小に向けた動きが示されたことで世界的な株安となった結果、再び28,000円割れとなりました。以後月末にかけて戻りを試す展開となった日経平均株価は、最終的に28,700円台で6月の取引を終えています。なお、4~6月の東証1部の1日当たり平均売買代金は2兆8,969億円となり、前年同期の2兆7,265億円を上回りました。
債券市場は、長期金利の指標である10年物国債利回りが4月にプラス0.12%で始まった後、国債入札の良好な結果や、米長期金利の低下基調を受けて4月23日にはプラス0.06%まで低下しました。4月下旬から6月上旬にかけては緊急事態宣言に伴う国内景気の先行き懸念や米長期金利の反発の動きなどが交錯する中、もみ合いで推移しました。その後、FRB(米連邦準備制度理事会)が量的緩和の縮小を急がないとの見方から米長期金利が低下に転じると、6月11日には期中最低金利となるプラス0.025%をつけました。その後はプラス0.05%まで低下幅をやや縮小して取引を終えています。
為替市場では、ドル円が4月に1ドル110円台で始まった後、米国経済の正常化が遅れるとの懸念や、FRBの金融緩和策が長期化するとの思惑等を受けてドル安円高が進み、4月23日に期中最安値となる107円台をつけました。その後は、米国で良好な経済指標が続いたことによる早期の経済回復期待や、ワクチン接種の順調な進展などを背景としたドル買いとリスク選好的な円売りからドル高円安が進み、ドル円は期中最高値となる111円台で取引を終えました。
当第1四半期連結会計期間よりエース証券株式会社及び丸八証券株式会社が連結子会社となったなかで、当第1四半期連結会計期間末の総資産は3,695億66百万円増加(前連結会計年度末比。以下、《財政状態の状況》において同じ。)し1兆7,861億36百万円となりました。このうち流動資産は3,715億21百万円増加し1兆7,141億98百万円となりました。主な要因は、トレーディング商品(資産)が1,621億80百万円増加し7,502億79百万円となり、有価証券担保貸付金が2,564億60百万円増加し6,642億89百万円となる一方、信用取引資産が350億29百万円減少し654億20百万円となり、短期差入保証金が83億3百万円減少し296億11百万円となりました。
また、固定資産は、投資有価証券が59億18百万円減少し422億36百万円となったことなどから19億54百万円減少し719億38百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は3,618億82百万円増加し1兆6,057億67百万円となりました。このうち流動負債は3,577億12百万円増加し1兆5,007億85百万円となりました。主な要因は、トレーディング商品(負債)が1,883億59百万円増加し5,676億52百万円となり、有価証券担保借入金が2,113億51百万円増加し5,800億22百万円となる一方、短期借入金が608億60百万円減少し1,839億25百万円となりました。
また、固定負債は、社債が35億10百万円増加し153億73百万円となったことなどから41億4百万円増加し1,042億81百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の利益剰余金は35億30百万円増加し1,109億21百万円となり、非支配株主持分が41億85百万円増加し108億55百万円となり、純資産合計は76億84百万円増加し1,803億69百万円となりました。
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
当第1四半期連結累計期間の受入手数料の合計は29.4%増加(前年同期増減率。以下、《経営成績の状況》において同じ。)し95億4百万円を計上いたしました。
当社の主要子会社である東海東京証券株式会社(以下、「東海東京証券」)の株式委託売買高は、個人投資家の売買の減少により16.4%減少し6億55百万株、株式委託売買金額は8.0%減少し1兆3,111億円となり、当社グループの株式委託手数料は4.1%減少し33億50百万円の計上となり、委託手数料全体では5.3%減少し34億85百万円を計上いたしました。
株式は313.2%増加し2億92百万円を計上いたしました。また、債券は77.1%増加し1億43百万円の計上となり、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料全体では187.2%増加し4億36百万円を計上いたしました。
受益証券は、グループ会社の増加に加え東海東京証券の個人向けを中心とする投資信託の販売額が増加したことから141.4%増加し28億42百万円の計上となり、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料全体では140.6%増加し28億44百万円を計上いたしました。
投資信託の代行手数料は69.5%増加し14億8百万円の計上となり、また、保険手数料収入は35.3%増加し8億23百万円の計上となり、その他の受入手数料全体では17.5%増加し27億38百万円を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間の株券等トレーディング損益は5.6%減少し50億86百万円の利益の計上となり、外貨建債券や仕組債の売買を中心とした債券・為替等トレーディング損益は143.6%増加し45億円の利益を計上いたしました。この結果、トレーディング損益の合計は32.5%増加し95億87百万円の利益を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間の金融収益は12.2%増加し8億81百万円を計上いたしました。
また、金融費用は21.2%減少し5億26百万円を計上し、差引の金融収支は202.8%増加し3億55百万円の利益を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間の取引関係費は提携合弁証券からの外債販売の取次ぎ量に連動する支払手数料の増加などから52.4%増加し32億72百万円となりました。また、グループ会社の増加などにより、人件費は21.6%増加し80億13百万円、不動産関係費は15.3%増加し19億59百万円、事務費は22.9%増加し20億34百万円となりました。この結果、販売費及び一般管理費は25.1%増加し169億66百万円を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間の営業外損益は、持分法による投資利益3億41百万円、受取配当金2億21百万円などを計上し、営業外収益の合計は242.9%増加し6億5百万円を計上いたしました。また、投資事業組合運用損10百万円、為替差損7百万円などを計上し、営業外費用の合計は10.3%減少し23百万円を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間の主な特別損益は、エース証券株式会社の完全子会社化に伴い特別利益として負ののれん発生益82億68百万円を計上し、特別損失として段階取得に係る差損24億73百万円を計上いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は30.0%増加し199億73百万円、純営業収益は32.3%増加し194億47百万円となり、営業利益は118.9%増加し24億80百万円、経常利益は138.6%増加し30億61百万円、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益は725.0%増加し70億7百万円を計上いたしました。
当社グループは、中期経営計画「New Age's, Flag Bearer 5 ~新時代の旗手~」の最終年度を迎え、より一層、取引基盤を拡充するための重点グループ戦略として、東海東京証券株式会社(以下、「東海東京証券」)の収益力を強化するとともに、4つの未来戦略として「オルクドール・ソサエティ、オルクドール・エコシステム」、「地銀サポートプログラム」、「東海東京デジタルワールド」及び「グレート・プラットフォーム」を構築し、個人・法人のお客様から寄せられるニーズの多様化や高度化にお応えできる、先進的な「総合金融グループ」への進化を加速させております。
当社は、中期経営計画における取組課題の1つとしておりました「同業他社のM&A」につきまして、2019年9月に東海東京証券と合併しました髙木証券株式会社に続き、5月にはエース証券株式会社(以下、「エース証券」)を当社の完全子会社としました。その完全子会社化に併せ、東海東京証券及びエース証券との間で、東海東京証券を存続会社、エース証券を消滅会社とする吸収合併(2022年度上期中(予定))に向けた協議を開始しております。関西地区における営業基盤をより拡大し、かつ強固なものとするよう、統合協議と並行しながら、事業シナジーの発揮に努めてまいります。
また、「地銀サポートプログラム」の推進に関して、当社は、合弁証券事業(とちぎんTT証券株式会社)を共同展開しております株式会社栃木銀行との間で、4月に包括的業務提携に関する合意書を締結しました。有力地方銀行とともに創り上げてきた提携合弁証券会社は着実に成果を上げておりますが、さらに、従来の合弁証券事業の枠組にとどまらず、その提携先の親銀行とともに、「富裕層」「法人」「デジタル」「人材育成・研修」「運用」等をキーワードに提供するサービスの幅を広げ銀証連携を強化することで、お客様により支持され、より広域な地域社会への貢献に繋げてまいります。
他にも、当社は、山形県と秋田県を営業基盤とする広域地方銀行グループであるフィデアホールディングス株式会社と5月に金融商品仲介業務の提携に関する基本合意書を締結し、実現に向けた協議を開始しました。本提携の合意とともに、富裕層向けビジネス(民事信託を含む)、事業承継に係るM&A、法人向けビジネス、スマホ証券・FinTech等のデジタル分野など、幅広い分野での包括的業務提携に向けた検討を開始することにも合意しております。
さらに、当社は、これまでに有力地方銀行、及びその提携合弁証券との事業協働を通して推進してきた地域経済の活性化において更なる貢献を企図し、5月に株式会社経営共創基盤(IGPI)が地方創生を目的として設立した投資・事業経営会社「株式会社日本共創プラットフォーム」(以下、「JPiX」)へ、証券会社として唯一、出資(10億円)を実施しております。JPiXの地方創生に資する取組みや恒久的・持続的な金融プラットフォーム構築は、当社グループが目指す、より広域な地域社会への貢献に向けた方向性と合致するものであり、当社グループは、本出資に伴う取組みやJPiXへの人材派遣、プラットフォーム構築での協業等を通じて、地域のお客様や地域経済に貢献できる取組みを、より一層進めてまいります。
このほか、当社グループによる先端的なデジタル戦略への取組みやテレワークのためのインフラ整備促進等が、デジタル技術を前提としてビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に取組む企業として評価され、6月に、経済産業省と東京証券取引所が主催する「DX銘柄2021」に選定(昨年度は「DX注目企業2020」に選定)されました。当社は、最先端のFinTech機能を駆使し、革新的な独自のプラットフォーム機能である「東海東京デジタルワールド」を早期に実現することを目指して取り組んでおり、当社子会社である株式会社マネーコンパス・ジャパンが提供する資産管理アプリ「おかねのコンパス」と併せ、今秋に事業開始を予定しているスマホ専業証券を核として、セキュリティトークン、暗号資産、ロボアドバイザー、おつり投資、及びデジタル通貨/地域通貨等のデジタルサービスを兼ね備え、地域金融機関の他、事業会社の金融ニーズにお応えしてまいります。
当社及び東海東京証券は、6月に代表取締役の異動を実施しました。同時に、当社は、最高経営責任者の職位を廃止し、代表取締役会長 石田建昭及び代表取締役社長 合田一朗の合意制による新経営体制へ変更しております。様々な戦略遂行に伴ってグループ事業基盤が大きく拡がり、業務の多様化も一層進んでいくことに鑑み、より高度な経営判断を要するため、経営体制の厚みを増すことが必要と判断したものであります。また、後継者育成計画(サクセッションプラン)の一環として、外部専門家や社外取締役の意見、指名・報酬委員会での議論を踏まえ、経営の安定性と継続性も考慮し、共同経営体制への移行を決定しております。
東海東京証券の代表取締役社長には、グループ戦略を中心となって推進してきた佐藤昌孝が就任することによって、戦略と執行の一体化を実現しグループシナジーを高めるよう取り組んでまいります。新経営体制の下、全社一丸となって、証券業界を取り巻く環境変化に対応し、顧客サービスの更なる向上及び当社グループの企業価値の維持・向上を効果的に追求してまいります。
当社グループの新型コロナ感染症への対応につきましては、引き続きお客様並びに役社員の健康・安全を第一に考え、新型コロナ感染防止を優先した業務運営を心掛けております。当社グループでは7月より、役社員や家族等を対象として新型コロナワクチンの職域接種を順次開始しております。今後とも感染拡大の防止に努めるとともに関係機関と連携し、適切に対応してまいります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。中期経営計画においては、数値目標として自己資本利益率(ROE)10%、経常利益300億円、グループ預かり資産10兆円の指標を掲げております。
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた事項はありません。
該当事項はありません。
(4) 従業員数
第1四半期連結会計期間より、新たにエース証券株式会社及び丸八証券株式会社を連結の範囲に含めたこと等により、従業員数が前連結会計年度比582名増加の3,024名となりました。
当社グループの主たる業務である金融商品取引業は、その業務の性質上、自己の計算により株式及び債券等の有
価証券を保有するのに多額の資金を必要とします。
主な資金調達手段としては現先取引等の有担保調達、市中銀行等の金融機関借入、MTN及び短期社債の発行、
コールマネー等の方法があり、資金繰り状況に応じた適切な組合せにより資金調達を行っています。
有事の際の資金調達手段として市中銀行と総額430億円のコミットメントライン契約を確保しています。また、リ
スク管理では関連規程に基づいて日次、週次、月次で資金繰り管理を行っている他、コンティンジェンシー・プラ
ンについても4段階の想定シナリオに基づいたリスク管理を実施しています。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。