当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大はお客さまへの訪問自粛、店頭業務の休止、従業員の在宅勤務など当社グループの事業活動に影響を与えており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化した場合、当社グループの経営成績に一定の影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が欧米先進国を中心に進展したことにより、景況感の大幅な改善が見られました。特に欧州での景気回復が顕著であり、6月のユーロ圏PMI(購買担当者景気指数)が59.2と、2008年金融危機前の2006年以来、15年ぶりの高水準となりました。一部の国や地域では変異株が発生する等、新型コロナウイルス感染症再拡大の傾向が見られていることもあり、世界経済の先行きについて予断を許さぬ状況が継続しています。
このような環境下、国内株式市場において、日経平均株価は期初29,441.91円で始まりました。堅調な米国株式市場などを背景に日経平均株価は上昇し、4月6日に高値30,208.89円を付けました。その後は新型コロナウイルスの感染症再拡大や米国金融緩和縮小などが懸念され日経平均株価は下落し、5月13日に安値27,385.03円を付け、6月末の日経平均株価は28,791.53円で取引を終了しました。
米国株式市場においては、主要株価指数であるダウ工業株30種平均は期初33,054.58米ドルで始まりました。経済活動再開への期待感から景気敏感株への物色が優勢となり、ダウ工業株30種平均は5月10日には高値35,091.56米ドルを付けました。しかし、5月12日発表の4月CPI(消費者物価指数)が前月比0.8%増となり、これを受けてインフレ懸念から金融引締め政策の観測が高まると、ダウ工業株30種平均は33,555.22米ドルまで調整しました。その後一旦持ち直したものの、景気敏感株を中心に上値は重くダウ工業株30種平均は6月18日には一時33,271.93米ドルまで調整する場面も見られました。一方、4月後半から5月前半にかけて調整したハイテク株には見直し買いが入りナスダック総合指数は比較的堅調な推移となりました。6月末のダウ工業株30種平均は34,502.51米ドルで取引を終了しました。
当社が注力している中国・香港株式市場において、主要株価指数である香港ハンセン指数は期初28,594.55ポイントで始まりました。中国の独占禁止当局が4月10日にアリババ集団に科した罰金を受け、ネット大手株を中心に値を下げる場面がありましたが、世界的なワクチン接種への期待が下支えとなりました。4月下旬から5月中旬にかけて、中国当局によるネット企業全体への圧力が強まると、ハンセン指数は一時的に大きく売られ、5月13日に終値ベースで約4カ月ぶりの安値27,718.67ポイントを付けました。その後は、米国株式市場の上昇や中国本土からの投資資金の流入を受けて切り返し、6月2日に29,490.61ポイントを付けました。しかし、米国インフレや中国の対外関係の悪化を警戒する売りに押され、6月末のハンセン指数は28,827.95ポイントで取引を終了しました。
このような状況のもと、当第1四半期連結累計期間の当社グループの業績は、当社限定の中国株ファンドの販売が好調に推移したことにより投信募集手数料や投信代行手数料が増加したため、営業収益は29億46百万円(前年同四半期比127.5%)、経常利益は3億87百万円(前年同四半期は1億51百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億61百万円(前年同四半期は1億46百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)と前年同期と比較して回復に転じました。
なお、主な内訳は以下のとおりであります。
① 受入手数料
受入手数料の合計は23億70百万円(前年同四半期比147.7%)になりました。科目別の概況は以下のとおりであります。
(委託手数料)
当第1四半期連結累計期間の東証一・二部の1日平均売買代金は2兆9,294億円(前年同四半期比106.1%)になりました。当社の国内株式委託売買代金は1,694億円(前年同四半期比95.0%)、外国株式委託売買代金は221億円(前年同四半期比108.6%)になりました。その結果、当社グループの委託手数料は7億79百万円(前年同四半期比99.7%)になりました。
(引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料)
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は株式の引受高の増加により12百万円(前年同四半期比677.4%)になりました。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
主に証券投資信託の販売手数料で構成される募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は株式投資信託の募集金額が369億円(前年同四半期比214.4%)に増加したため10億56百万円(前年同四半期比234.2%)になりました。
(その他の受入手数料)
証券投資信託の代行手数料が中心のその他の受入手数料は株式投資信託の預り資産の平均残高が2,849億円(前年同四半期比142.1%)に増加したため5億22百万円(前年同四半期比140.9%)になりました。
② トレーディング損益
トレーディング損益は米国株の店頭取引の手数料率を下げたため株券等が3億36百万円(前年同四半期比97.5%)、外国債券の販売額の減少等により債券等が8百万円(前年同四半期比4.8%)、中国株取引に係る為替手数料の増加等によりその他が1億83百万円(前年同四半期比173.2%)で合計5億29百万円(前年同四半期比83.7%)になりました。
③ 金融収支
金融収益は受取利息の減少等により46百万円(前年同四半期比63.4%)、金融費用は信用取引費用の減少等により20百万円(前年同四半期比66.4%)で差引金融収支は26百万円(前年同四半期比61.3%)になりました。
④ 販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は通信・運送費の減少等により取引関係費が2億93百万円(前年同四半期比93.2%)、賞与引当金繰入の増加等により人件費が14億48百万円(前年同四半期比115.6%)となったため合計で28億11百万円(前年同四半期比107.2%)になりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は投資有価証券配当金、数理計算上の差異償却の増加等により2億73百万円(前年同四半期比138.9%)、営業外費用は投資事業組合運用損がなくなったこと等により0百万円(前年同四半期比6.4%)で差引損益は2億73百万円(前年同四半期比142.8%)になりました。
⑥ 特別損益
特別利益は金融商品取引責任準備金戻入により4百万円(前年同四半期比5.3%)、特別損失の計上はないため(前年同四半期は62百万円)差引損益は4百万円(前年同四半期比29.3%)になりました。
⑦ 資産の状況
資産合計は869億49百万円と前連結会計年度末に比べ2億17百万円の減少になりました。主な要因は、約定見返勘定が6億31百万円増加したものの、顧客分別金信託が8億51百万円減少したことによるものであります。
⑧ 負債の状況
負債合計は488億60百万円と前連結会計年度末に比べ2億83百万円の増加になりました。主な要因は、信用取引借入金が14億90百万円、顧客からの預り金が14億6百万円減少したものの、その他の預り金が38億52百万円増加したことによるものであります。
⑨ 純資産の状況
純資産合計は380億89百万円と前連結会計年度末に比べ5億円の減少になりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が3億38百万円、利益剰余金が1億38百万円減少したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の四半期末残高は335億72百万円と前年同四半期末に比べ60億98百万円の増加になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは顧客分別金信託の増減額8億55百万円(前年同四半期比24億9百万円の増加)、有価証券担保借入金の増減額7億92百万円(前年同四半期比18億12百万円の増加)、信用取引資産の増減額△2億25百万円(前年同四半期比9億64百万円の増加)、税金等調整前四半期純利益3億91百万円(前年同四半期比5億28百万円の増加)、信用取引負債の増減額△18億29百万円(前年同四半期比40億54百万円の減少)、営業貸付金の増減額△17百万円(前年同四半期比14億26百万円の減少)等により7億73百万円(前年同四半期比4億93百万円の増加)になりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは定期預金の払戻による収入14億56百万円(前年同四半期の計上はありません)等により14億11百万円(前年同四半期比14億16百万円の増加)になりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期に発生した短期借入金の純増減額58億円がなくなったこと等により△4億98百万円(前年同四半期比61億79百万円の減少)になりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」中の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当該第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)従業員数
著しい増減はありません。
(9)生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業区分は、「投資・金融サービス業」という単一の事業セグメントに属しており、当該箇所において記載できる情報がないことから、当該業務の収益の状況等については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。
(10)主要な設備
著しい変更はありません。
(11)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの営業収益は、中核事業が金融商品取引業であることから国内外の金融商品取引市場の変動に大きく影響を受けるため、不安定な状況にあります。そのため、現在、預り資産の残高拡大を中心に顧客基盤の拡充を通して得られる安定的な収益の確保を目指しております。
(12)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが、立替金及び預り金の増加等により7億73百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが、定期預金の払戻による収入等により14億11百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローが、配当金の支払等により4億98百万円の支出となりました。
この結果、当社グループの現金及び現金同等物の四半期末残高は前連結会計年度末に比べ16億39百万円増加の335億72百万円となり、十分に資金の流動性が確保されております。
また、不測の事態に備えるため、当社は取引銀行10行それぞれと当座貸越契約、取引銀行6行それぞれと貸出コミットメント契約を締結しており、連結子会社は取引銀行1行と当座貸越契約を締結しております。このほか、緊急時対応についてもコンティンジェンシープランを策定し、全社的な緊急時対応体制を構築しております。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。