第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調で推移しております。一方で、欧州・中東・北朝鮮情勢の不安定化、米国の保護主義的な通商政策への懸念等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の営業収益は269億95百万円(前年同期比21億86百万円増)、経常利益は56億29百万円(前年同期比22億60百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億34百万円(前年同期比9億12百万円増)となりました。

 

 当社グループは、当社、連結子会社6社及び持分法適用関連会社2社で構成されており、セグメントごとの分類は次のとおりであります。

 

銀行関連事業      ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)、

            ソリッド銀行(JSC Solid Bank)

証券関連事業      エイチ・エス証券株式会社

債権管理回収関連事業  エイチ・エス債権回収株式会社

IT関連事業       iXIT株式会社

その他事業       当社、H.S. International (Asia) Limited、株式会社外為どっとコム

 

 報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。

 

① 銀行関連事業

 ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)及びソリッド銀行(JSC Solid Bank)は、銀行関連事業に分類しております。

 なお、持分法適用関連会社であるソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。

 銀行関連事業の当第2四半期連結累計期間の営業収益は230億34百万円(前年同期比20億66百万円増)、営業利益は46億42百万円(前年同期比19億78百万円増)となりました。

 

ハーン銀行(本店所在地:モンゴル国)

 モンゴルの経済につきましては、インフラ整備事業や不動産開発等が続いていることに加え、銅価格の上昇に伴う輸出額の増加等もあり、実質GDP(1-6月)は前年同期比で6.3%増加、インフレ率も前年同期比で7.2%増加するなど、景気は回復基調となりました。

 貿易収支は、景気回復に伴い輸入が大幅に増加しているものの黒字が継続し、財政収支は、歳入の増加及び国際通貨基金(IMF)の構造改革プログラムに沿った歳出の抑制により、赤字から黒字に転換しております。また、IMFからの拡大信用供与措置(EFF)に伴う融資資金により、外貨準備高は29億ドル台(前年同期比126.6%増)まで回復しております。

 為替市場は、現地通貨(MNT)は米ドルに対して前年同期比で4.8%下落(ドル高)、円に対して前年同期比で6.2%下落(円高)となりました。

 モンゴルの銀行業界につきましては、金融セクターの融資残高は前年同期比で19.4%増加しました。また、延滞債権は前年同期比で4.1%減少、不良債権は前年同期比で16.3%増加となりました。

 このような環境の中、モンゴルにおいて最大級の商業銀行であるハーン銀行につきましては、モンゴル経済を注視し、慎重な姿勢で経営に臨んでまいりました。建設・不動産関連セクターには慎重に対応しつつ、一方では景気の回復基調を受けて、個人向け融資やクレジットカードのキャンペーン、中小企業向け融資等を積極的に展開してまいりました。また、新型ATMの増設やインターネットバンキングの推進など、顧客サービスの向上にも引き続き注力してまいりました。

 結果として、現地通貨ベースでは、預金残高は前年同期比28.5%増加、融資残高は前年同期比16.9%増加、資金運用収益は前年同期比12.1%増加となりました。

 

(法人向け融資)

 中国への銅輸出の増加及び銅・石炭の価格上昇により、鉱山セクターは回復基調にあります。一方で、アパート価格指数の下落等に見られる不動産の供給過剰の影響を勘案し、建設・不動産関連セクターについて慎重に対応してまいりました。融資の質を高めるため、既存の優良顧客への融資に注力しつつ、中小企業向け融資のキャンペーンを展開いたしました。また、不良債権の回収にも取り組んでまいりました。

 結果として、法人向け融資の融資残高は前年同期比で2.8%減少いたしました。

 

(個人向け融資)

 年金支給額の増加及び融資期間の延長により年金担保融資は好調に推移しました。さらに、自動車ローン、預金担保融資及びサラリーローンについてもキャンペーンを展開した結果、順調に増加いたしました。

 結果として、個人向け融資の融資残高は前年同期比で25.2%増加いたしました。

 

(農牧業向け融資)

 諸条件を定型パッケージ化した牧畜業向け融資の提供、融資の決定権限の支店長への委譲など、農牧業向け融資に関する顧客の利便性の向上を図ってまいりました。また、食肉の輸出増加により遊牧民の所得が向上し、消費意欲が高まったことに伴い、融資需要も増加しました。

 結果として、農牧業向け融資の融資残高は前年同期比で9.6%増加いたしました。

 

キルギスコメルツ銀行(本店所在地:キルギス共和国)

 キルギスの経済につきましては、ロシア経済の回復に伴う出稼ぎ労働者からの送金の増加が続いたものの、国内鉱工業生産の低迷により、実質GDP(1-6月)は前年同期比で0.1%増加となりました。なお、世界屈指の金鉱山であるクムトール鉱山関連企業を除いた実質GDPは前年同期比2.1%増加で推移しております。また、インフレ率は前年同期比で2.3%増加となりました。

 このような環境の中、キルギスコメルツ銀行につきましては、貸出残高と預金残高の増加は続いているものの、市中金利の低下を受けて貸出金利が低下し、収益が圧迫されました。また、前連結会計年度からの事業拡大に伴い、人件費を含む経費が増加しております。

 今後は、利回りの高い中小企業や個人向けの貸出、オンラインバンキングやクレジットカード事業を強化するとともに、手作業を削減するシステムの強化や全体的な合理化も図ってまいります。

 

ソリッド銀行(本店所在地:ロシア連邦)

 ロシアの経済につきましては、原油等の資源価格上昇の影響等により実質GDP(1-6月)は前年同期比で1.7%増加となりましたが、欧米諸国のロシアに対する経済制裁は継続しております。また、中央銀行の規制強化等により銀行数は減少するなど、厳しい状況が続いております。

 このような環境の中、ソリッド銀行につきましては、引き続き貸出審査及びリスク管理を大幅に厳格化しつつ、中堅の優良企業への貸出業務の拡大を図っております。また、継続的なコスト削減や不良債権の回収、担保物権の売却に取り組んでまいりました。

 しかしながら、引当金は依然として高い水準で推移しており、また、他行との競争が激化している保証業務や貴金属取引等の非金利収益は前年同期比で減少するなど、業績は低迷しております。

 今後につきましても、現地通貨(ルーブル)の為替動向、原油価格の推移、経済制裁及び国際情勢の緊迫化等の影響もあり、当面はロシア経済の不透明感並びに低成長が続くと予想されますが、優良企業への貸出増加、預金コストの削減等に注力し、業務の合理化とともに財務状態の改善に取り組んでまいります。

 

② 証券関連事業

 エイチ・エス証券株式会社は、証券関連事業に分類しております。

 当第2四半期連結累計期間における国内株式市場において、期初21,400円台で始まった日経平均株価は、米国長期金利の上昇を受けて対米ドルで円安に推移したことなどから、5月半ばにかけて上昇基調で推移しました。しかし、米国が自動車や同部品に対する関税引き下げを検討する調査を開始したことや、海外での政治不安が高まったことなどを受け、7月前半にかけて株価は下落しました。

 その後は、トランプ米大統領が米ドル高をけん制した一方で、米EU(欧州連合)首脳会談が融和的な結果に終わるなど、強弱材料が入り混じる展開となり、一進一退の動きとなりました。

 9月に入り、米国が中国に対し追加関税対象の拡大を正式決定したものの、貿易摩擦に関する悪材料はいったん出尽くしたとの見方が広がったことで、株価は上昇しました。また、9月末に行われた日米首脳会談で新たな貿易交渉が開始されることとなり、米国による自動車への追加関税が当面棚上げされたことも株価上昇に寄与しました。

 結果として、9月末の日経平均株価は24,120円04銭で取引を終えました。なお、当第2四半期連結累計期間における東証の売買代金は前年同期比で4.4%増加しました。

 このような環境の中、エイチ・エス証券株式会社につきましては、お客様のパフォーマンスに貢献する証券会社として、国内株式営業への取り組み、外貨建て債券の販売、米国株式を中心とした外国株式の販売に注力いたしました。引受業務におきましては、新規公開(IPO)4社の幹事参入を果たしました。

 また、9月末における預り資産は、株式市場の上昇などにより4,150億67百万円(前年同期比249億2百万円増)となりました。

 結果として、当第2四半期連結累計期間の営業収益は17億92百万円(前年同期比2億75百万円減)、営業利益は1億25百万円(前年同期比2億30百万円減)となりました。

 

(受入手数料)

 当第2四半期連結累計期間の受入手数料は6億50百万円(前年同期比97百万円減)となりましたが、その内訳は以下のとおりであります。

委託手数料

 委託手数料につきましては、5億22百万円(前年同期比91百万円減)となりました。

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料につきましては、2百万円(前年同期比7百万円減)となりました。

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料につきましては、33百万円(前年同期比0百万円減)となりました。

その他の受入手数料

 主に投資信託事務代行手数料と投資銀行業務に係る手数料で構成されるその他の受入手数料は93百万円(前年同期比1百万円増)となりました。

(トレーディング損益)

 当第2四半期連結累計期間のトレーディング損益につきましては、株券等は4億84百万円(前年同期比59百万円減)となりました。また、債券・為替等は3億46百万円(前年同期比1億44百万円減)となり、合計で8億30百万円(前年同期比2億3百万円減)となりました。

 

(金融収支)

 当第2四半期連結累計期間における金融収益は3億10百万円(前年同期比26百万円増)、金融費用は57百万円(前年同期比3百万円増)となり、金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は2億53百万円(前年同期比23百万円増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

 当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、16億10百万円(前年同期比47百万円減)となりました。

 

③ 債権管理回収関連事業

 エイチ・エス債権回収株式会社は、債権管理回収関連事業に分類しております。

 サービサー業界につきましては、金融機関により実施されるバルクセール(債権の一括売却)において、売却対象債権数及び債権額の減少傾向が続いており、依然として債権の買取価格は高騰しております。

 このような環境の中、エイチ・エス債権回収株式会社につきましては、安定的な債権の買い取りを行うため、取引金融機関数の増加を目指しております。新たな入札参加金融機関への営業活動を行った結果、入札件数及び落札件数、買取額は前年同期比で上回り、堅調に推移しております。

 さらに、中小企業庁より経営革新等支援機関の認定に基づいた企業再生分野への取組みについて、金融機関に対し積極的に提案し、取り組むよう推進しております。引き続き、従来からの債権の管理回収と併せ、財務リストラを中心とした更なる中小企業の事業再生にサービサーとして貢献してまいります。

 結果として、当第2四半期連結累計期間の営業収益は16億円(前年同期比4億86百万円増)、営業利益は1億39百万円(前年同期比20百万円増)となりました。

 

④ IT関連事業

 iXIT株式会社は、IT関連事業に分類しております。

 IT関連事業を取り巻く環境は、スマートフォンの高性能化、通信インフラ環境の発達等を背景に、スマートフォンやクラウドを活用したサービスやシステムの需要が拡大しており、新たな社会基盤構築へのニーズが高まっております。また、異業種からの協業等が活発化して競合他社が増加し続けるなど、従来の通信事業の枠を超えた新たな市場での厳しい競争が加速しております。

 このような環境の中、iXIT株式会社につきましては、将来の成長に向けた新たなサービスの創出、新規顧客の開拓に向けた営業の強化及び固定費の削減に努めてまいりました。新規受託案件や新規サービスの増加など、その取組みの効果は見られるものの、売上高の減少傾向が続き、既存コンテンツの課金収入の減少を補うには至りませんでした。

 結果として、当第2四半期連結累計期間の営業収益は6億12百万円(前年同期比74百万円減)、営業損失は1億26百万円(前年同期は営業損失0百万円)となりました。

 

⑤ その他事業

 当社(単体)の他、他のセグメントに分類されていない連結子会社及び持分法適用関連会社は、その他事業に分類しております。なお、持分法適用関連会社の業績は、持分法による投資損益に反映されます。

 当社(単体)の営業収益は、主に関係会社からの配当金及び経営管理料で構成されます。

 その他事業の当第2四半期連結累計期間の営業収益は4億91百万円(前年同期比2億82百万円増)、営業利益は3億45百万円(前年同期比3億2百万円増)となりました。

 

⑥ 持分法による投資損益

 持分法適用関連会社である株式会社外為どっとコム及びソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。

 株式会社外為どっとコムにつきましては、高収益単価の通貨の取引数増加に伴う収益単価の改善により、当第2四半期連結累計期間の業績は前年同期比で増収増益となりました。

 一方で、ソリッド銀行の当第2四半期連結累計期間の業績は低迷が続いております。

 結果として、当第2四半期連結累計期間の持分法による投資利益は5億70百万円(前年同期は持分法による投資損失16百万円)となりました。

 

また、財政状態は次のとおりであります。

 

① 資産

 当第2四半期連結会計期間末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて255億35百万円増加し、4,315億9百万円になりました。これは主に、「有価証券」が171億22百万円、「貸出金」156億99百万円及び「現金及び預金」が132億2百万円増加、一方で「買現先勘定」が132億98百万円減少したことによるものであります。

 主な増減要因は、「貸出金」はハーン銀行から顧客への貸出金の増加、「有価証券」、「現金及び預金」、「買現先勘定」はハーン銀行における資金運用に伴う増減によるものであります。

 

② 負債

 負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べて237億78百万円増加し、3,602億7百万円になりました。これは主に、「預金」が277億97百万円増加し、一方では「長期借入金」が75億81百万円減少したことによるものであります。

 主な増減要因は、「預金」はハーン銀行が顧客から預かる預金の増加、「長期借入金」はハーン銀行における長期借入金の減少によるものであります。

 

③ 純資産

 純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて17億56百万円増加し、713億2百万円になりました。これは主に、「利益剰余金」が26億50百万円増加し、一方では「為替換算調整勘定」が7億96百万円減少したことによるものであります。なお、「非支配株主持分」は、主にハーン銀行において当社グループに帰属しない非支配株主の持分であります。

 

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期比で542億76百万円増加し、1,209億23百万円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは476億72百万円の資金増加(前年同期比344億59百万円増)となりました。これは主に、「預金の純増減(△)」351億64百万円及び「債券の純増(△)減」258億89百万円の資金が増加した一方、「貸出金の純増(△)減」210億75百万円の資金が減少したことによるものであります。

 主な増減要因は、ハーン銀行が顧客から預かる預金の増加、ハーン銀行が保有する債券の減少及びハーン銀行から顧客への貸出金の増加によるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは13億36百万円の資金減少(前年同期比14億5百万円減)となりました。これは主に、「投資有価証券の売却及び償還による収入」15億32百万円の資金が増加した一方、「有形固定資産の取得による支出」17億4百万円の資金が減少したことによるものであります。

 主な増減要因は、ハーン銀行における投資有価証券の売却及び償還、並びに設備投資の増加によるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは8億6百万円の資金減少(前年同期比65億82百万円増)となりました。これは主に、「長期借入れによる収入」174億10百万円の資金が増加した一方、「長期借入金の返済による支出」182億66百万円の資金が減少したことによるものであります。

 主な増減要因は、ハーン銀行における長期借入金の借入れ及び返済によるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。