① 会社経営の基本方針
当社は、「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」ことを経営理念としており、「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉とし、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」を目指しています。
その実現に向け、下記のいちよしのクレド(企業理念)の下、経営の公正性及び透明性を高め、機動的かつ適切な意思決定を行うことにより、業績の向上と企業価値の最大化を図りつつ、コーポレート・ガバナンスの強化充実に努めていくことを経営上の重要課題の一つとしております。また、指名委員会等設置会社の形態を採用し、加えて執行役員制度を導入することにより、業務執行の迅速性、実効性を高めるとともに業務執行に対する監督の強化を図っております。
〔いちよしのクレド(企業理念)〕
・経営理念 「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」
・経営目標 「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」
・行動指針 「感謝・誠実・勇気・迅速・継続 Long Term Good Relation」
② トライアングル・ピラミッド経営
リサーチをベースにリテール部門、法人部門、サポート・商品部門の正三角形4面体を管理・企画部門や関係会社が土台として支えることにより各部門及び関係会社の機能を最大限に発揮させることを目的とした経営スタイルです。
さらに各部門のコ・ワーク(共同業務推進)によるシナジー効果により、お客様により良い商品、より良い情報、より良いサービスをご提供し、その結果として、お客様の大切な金融資産の運用及び企業経営のお役に立つことになると考えております。
③ 中期経営計画・いちよしの成長基本戦略
当社は、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築に向けて、クレドの実践により一人一人のお客様にとって一番の証券会社を目指しております。また、預り資産を「お客様からの信頼」と「いちよしの基礎体力」のバロメーターと位置づけ、預り資産の拡大を最も重要な経営目標であり成長の源泉として持続的な成長の実現に努めています。
また、具体的な目標として、当社は、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指して従来築いてきた土台を基に、その上に「ブティックハウス」を構築するために、2016年10月から2020年3月末を計画期間とした「中期経営計画」を策定しております。預り資産の拡大、コンプライアンスの実践、コーポレート・ガバナンスを核として、「いちよしの成長基本戦略」を柱に、中期経営計画の達成に向けて取り組んでおります。
中期経営計画の項目と数値目標及び当期末実績は以下のとおりです。
〔中期経営計画〕
〔いちよしの成長基本戦略〕
1.クレドの徹底
いちよしの永続的な成長のベースになる経営理念
2.預り資産の拡大
預り資産は経営の最重要指標
預り資産はお客様からの信頼といちよし基礎体力のバロメーター
「顧客戦略」「チャネルの多様化」「商品戦略」「お客様サービス」
3.収支構造の改善の継続
株式市場の変動に影響されない収支構造の促進
「安定収入」「株式以外の収入でコストをカバー」
「成長分野への投資促進」「効率化、コスト削減、小さな本社作り」
4.いちよしグループの総合力
トライアングル・ピラミッド経営
「中小型成長株特化」「富裕層ビジネス特化」
5.コンプライアンスの実践
コンプライアンスは競争力の源泉
お客様本位のよりグレードアップしたコンプライアンス
「法令遵守は絶対」「クレドの精神に合ったお客様目線の適合性重視」
6.人材の増強と育成
人材こそが成長の源泉
「アドバイザーの質の向上」「若手アドバイザー、次期管理職の育成」
「女性・シニア層の積極的活用・登用」「本社部門の専門性アップ」
7.「働きやすい・やりがいのある職場」作り
誇りを持てる会社
社員のやる気アップ
「縦・横のコミュニケーションの充実」「人事制度・評価制度の見直し」
「職場環境の改善」「仕事のやり方見直し」
低金利環境の長期化を背景として「貯蓄から投資へ」そして「貯蓄から資産形成へ」の流れが本格化していくなかで、我が国における証券会社は、お客様の立場に沿ったビジネスを展開することがより強く求められております。かねてより、「コンプライアンスは競争力の源泉」という理念に基づきお客様との信頼関係を優先してサービスを提供することを長年続けて参りました当社としましては、今後もお客様本位の業務運営をより一層推進し、更なる進化に取り組んで参ります。
当社は、お客様の資産の中長期運用における「投信ベース資産」として、いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」を引き続きご提案するとともに、「投信アクティブ資産」として「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」をご提案し、一人一人のお客様の資金性格に応じた分散投資によるポートフォリオの構築によりお客様満足度の向上に取り組んで参りました。また、株式においても中長期投資による「株式ベース資産」と当社グループの強みである中小型成長企業を投資対象とした「株式アクティブ資産」への分散投資のご提案を実行して参りました。
この取り組みをより強力に進めるとともに、個人富裕層や運用ニーズが高い資産を保有しているマーケット(地域の金融機関・優良法人など)へのアプローチを引き続き強化することで預り資産を拡大して参ります。
また、当社はかねてより従業員の労働条件や職場環境、人事制度、人材育成を経営の重要課題としており、「働きやすい・やりがいのある職場」作りを「いちよしの成長基本戦略」のひとつと位置づけ、具体的な取組みを進めております。
今後も、当社の3つの強み①いちよし経済研究所のリサーチ力、②コーポレート・ガバナンス力、③コンプライアンス力(お客様満足度)を活かし、「いちよしの成長基本戦略」を柱に、「中期経営計画」を達成すべく、預り資産の拡大を核とした成長の実現に努めて参ります。
預り資産を増やすためには営業拠点の展開も重要であり、昨年は5月に東京支店を移転し、名称を銀座支店として新店舗にて営業を開始したほか、7月には九州最大の都市である福岡市博多にプラネットプラザ福岡(母店:大牟田支店)を新規開設いたしました。今後も、将来における資金フローを踏まえ大都市圏で生活する次世代とのリレーション構築を図りつつ、既存のお客様に対してもより身近な存在となれるような店舗網の更なる充実に努めて参ります。
また、当社のグループ力を活かしたいちよしアセットマネジメントの中小型株を運用する投資信託については、引き続き個人富裕層、地域の金融機関・優良法人を中心に更なる取引拡大を図って参ります。日本の10年物国債利回りが再びマイナスへと低下したこともあり、運用難を背景とした中小型株での運用ニーズは、今後一段と拡大するものと思われます。
当社の法人部門においてはIPO(新規公開)やPO(公募・売出)において主幹事会社を務める会社数の更なる増加に努め、管理・企画部門ではお客様からの信頼を向上するため、リテール部門・法人部門を強力にバックアップする体制の構築と効率化を進めて参ります。
今後とも、グループ会社各社とのシナジー効果の強化を図るなど、役職員一丸となって鋭意努力して参ります。
(3) 株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」ことを経営理念としており、「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉に「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」となることを目指しています。当社の経営基盤は、お客様との“Long Term Good Relation” に基づくサービスの提供にあり、これを強化することによって中長期的に当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させることができるものと考えております。
そのため、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念を理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
従って、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な対応措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
② 基本方針実現のための取組み
当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み
(ⅰ)中期経営計画による企業価値向上への取組み
当社は、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指し、2016年10月から2020年3月末を計画期間とした「中期経営計画」を策定しております。
具体的には、預り資産3兆5,000億円/ROE15%以上/主幹事会社数70社を2020年3月末までの数値目標として掲げております。預り資産の拡大に向けては、まず、家計の約980兆円の現金・預金をターゲットとして、1.ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)を中心としたサービスと投信、2.資産株の中長期投資によりベース資産の拡大を図り、次に、この2つのベース資産の上にアクティブ資産を積み上げ拡大していくことで、一人一人のお客様のニーズにお応えしながらお客様資産のポートフォリオを構築することによって、預り資産の拡大に取り組んでおります。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンス、株主還元等に関する取組み
当社は、従来より一貫して経営の意思決定の機動性、透明性、業務執行の迅速性、及び業務執行に対する監督強化を図っており、コーポレート・ガバナンスを経営における最優先課題の一つとしております。
当社は、2003年にいち早く現在の指名委員会等設置会社の制度を採用しております。当社取締役会においては、独立性を有する社外取締役4名による執行役の業務執行の監督が行われており、監査委員会においては、独立性を有する監査委員3名による取締役及び執行役の業務執行の監査が行われております。さらに、内部統制に関する一元的な管理体制を構築するため、内部統制委員会による内部統制の整備・充実に努めております。
また、当社は、株主還元につきましても積極的に取り組んでおり、具体的には、連結ベースでの配当性向
(50%程度)と純資産配当率(DOE2%程度)を配当基準とし、半期毎に算出した金額について、いずれか高いものを採用して配当額を決定しております。
③ 会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株券等に対して大規模買付行為がなされた場合は、株主の皆様が適切に判断するための必要な情報収集や情報開示に努め、会社法その他の法律及び当社定款が当社取締役会の権限として認める措置を適切に講じてまいります。
④ 上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記②に記載した当該取組みは、会社支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値・株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として考えております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対処に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 金融商品取引業の収益変動リスク
国内及び海外株式・債券相場が下落または低迷した場合、流通市場での売買高が減少し、結果として当社の売買委託手数料が減少する可能性があります。また、これに付随して、発行市場においても同様の影響を受ける可能性があります。
(2) 市場リスク
当社では、投資有価証券の保有の他、自己勘定でトレーディング業務を行っており、株価、金利及び外国為替相場等の変動により、保有する有価証券等の価格が変動し、損失が発生する可能性があります。
(3) 信用(取引先)リスク
取引先の債務不履行等(信用状態の変化を含む)により、損失を被る可能性があります。
(4) 流動性リスク
金融情勢または当社グループの財務内容の悪化等により、資金調達面で制約を受け、資金の流動性に障害が生じる可能性、及び通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失が発生する可能性があります。
(5) 事務リスク
当社グループでは、各種マニュアルの整備やコンプライアンス体制の整備強化に努めておりますが、事務処理プロセスで発生する事務ミス、事故、または不正等により損失が発生する可能性があります。
(6) システムに関するリスク
コンピュータシステムのダウン、誤作動、または災害や停電による障害等により損失が発生する可能性、及びコンピュータが不正に使用されることにより損失が発生する可能性があります。
(7)リーガルリスク
法令違反等があった場合、損失が発生する可能性、訴訟の提起を受ける可能性、及び監督当局から行政処分等を受ける可能性があります。
(8) 情報関連リスク
インサイダー取引、内部情報の漏洩、及び不適切な情報開示により、損失が発生する可能性、及び社会的信用が低下する可能性があります。
(9) 競争によるリスク
金融・証券業界は本格的な競争時代を迎えており、今後ますます競争は激化していくことが予想され、当社及び各連結子会社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 法制度等の変更によるリスク
昨今の金融・証券業界を取り巻く各種法制度等の改正により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 災害等によるリスク
地震、火災等の災害により、当社グループの業務体制に支障が生じる可能性、及び役職員が被害を受けた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度の日本経済は、夏場に自然災害が相次いだことで輸出や個人消費の伸びが一時的に抑えられました。年明け以降も企業の生産活動や輸出にやや弱さがみられましたが、雇用・所得環境の改善が続き、全般として緩やかな回復が続きました。また、世界経済においては、米中の貿易摩擦や中国・欧州の景気下ぶれが警戒されましたが、米国景気が回復基調を続けたこともあり、世界景気は回復傾向を辿りました。
日本の株式市場は、1年を通して株価変動の大きい状況が続きました。年度初めは北朝鮮をめぐる地政学リスクの緩和や円安進行を追い風に、日経平均株価は5月21日に2万3,050円と3カ月半ぶりの高値を付けました。その後は米中貿易摩擦の不透明感や新興国通貨の下落などもあり、2万3,000円近辺を上値とした一進一退の値動きとなりました。9月から10月初旬にかけては海外投資家を中心に日本株を見直す動きが強まり、10月2日には2万4,448円と約27年ぶりの高値を付けましたが、その後は米長期金利の上昇懸念やサウジアラビア情勢の悪化、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱が相場の重荷となり、再び下落基調に転じました。さらに、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融引き締め継続を示唆したことが嫌気材料となり、12月26日には1万8,948円まで下落しました。年明けの1月4日は昨年末比452円安と大幅下落でスタートしましたが、年末に金融引き締め継続を示唆していたパウエル議長が一転して利上げに慎重姿勢を示したことや米中貿易協議が進展するとの期待が好感材料となり、3月4日には2万1,860円まで上昇しました。その後は、世界的な景気減速懸念や欧米及び中国の弱い経済指標が発表されたことから様子見となり、当連結会計年度末の日経平均株価は2万1,205円となりました。
外国為替市場では、10月4日に1ドル=114円54銭まで円安・ドル高が進みましたが、その後はリスク回避姿勢の高まりや米長期金利の低下などから円が買われ、当連結会計年度末は1ドル=110円台後半となりました。日本の新興株式市場は、日経ジャスダック平均株価及び東証マザーズ指数ともに調整局面が続きましたが、12月安値から反発に転じ日経ジャスダック平均株価は3,444円、東証マザーズ指数は955で当連結会計年度末を迎えました。
当連結会計年度における東証一部市場の一日平均売買代金は前連結会計年度比3.4%減の2兆8,550億円、東証二部市場の一日平均売買代金は同36.8%減の356億円、マザーズ市場の一日平均売買代金は同8.1%減の1,020億円、ジャスダック市場の一日平均売買代金は同32.9%減の584億円となりました。
当社は、このような環境下、株式につきましては、低金利環境の下で安定性と配当に注目した資産株のご提案に加え、当社グループの強みであるリサーチ力を活かした中小型成長企業への投資のご提案をするなど、お客様のニーズにお応えする施策を引き続き実行して参りました。
いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」につきましては、お客様の保守的な資産の中長期運用商品として順調に契約を伸ばしており、当連結会計年度末の残高は1,181億円(前連結会計年度末比35.8%増)となりました。
投資信託につきましては、いちよし経済研究所のリサーチ力、いちよしアセットマネジメントの運用力といちよし証券のアドバイス力という当社グループの総合力を活かした投資信託「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」を中心に、相場状況に応じて大型株と中小型株を機動的に配分する「日本復活成長株ファンド(愛称:ニッポンの輝)」や高齢化社会に対応した「人生100年時代・世界分散ファンド」、地域金融機関向けの私募投資信託(プロ私募)などお客様のニーズに即したご提案を行って参りました。
グループのいちよしアセットマネジメントにおきましては、投資信託の基準価額下落の影響があった一方でファンドラップの契約が増加したこと等により、当連結会計年度末の運用資産残高は3,691億円となりました。
以上の結果、当社グループの純営業収益は197億69百万円(前連結会計年度比21.1%減)となりました。一方、販売費・一般管理費は177億13百万円(同1.2%減)となり、差し引き営業利益は20億56百万円(同71.2%減)となりました。
また、販売費・一般管理費に対する投資信託の信託報酬とファンドラップに係るフィー等の比率(コストカバー率)は38.9%と前連結会計年度比で1.7%上昇し収益基盤の安定性が増しました。
内訳につきましては以下のとおりであります。
① 受入手数料
受入手数料の合計は192億5百万円(前連結会計年度比22.0%減)となりました。
委託手数料:
株券の委託手数料は70億20百万円(前連結会計年度比27.1%減)となりました。
このうち、中小型株式(東証二部市場、ジャスダック市場、マザーズ市場)の委託手数料は14億99百万円(同39.4%減)となり、株券委託手数料に占める中小型株式の割合は21.4%となりました。
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料:
発行市場では、主幹事1社を含む新規公開企業は37社(前連結会計年度は主幹事4社を含む新規公開企業は30社)の幹事・引受シンジケート団に加入いたしました。また、既公開企業に係る公募・売出しは6社(同市場変更及び公募・売出しは7社)の幹事・引受シンジケート団に加入いたしました。
この結果、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は2億66百万円(前連結会計年度比53.2%減)となりました。
当連結会計年度末における累計引受社数は、1,082社(うち主幹事52社)となりました。
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料:
投資信託に係る手数料が38億81百万円(前連結会計年度比42.1%減)となり、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料の合計は40億26百万円(同40.6%減)となりました。
その他の受入手数料:
その他の受入手数料は、当社の受益証券残高に係る信託報酬が41億38百万円(前連結会計年度比5.5%減)、いちよしアセットマネジメントの運用に係る信託報酬が15億27百万円(同20.8%増)となり、これに当社のファンドラップに係るフィー等12億18百万円(同18.7%増)、アンバンドリング手数料、保険取扱手数料及び公開支援に伴う手数料等を加え、合計76億86百万円(同3.3%増)となりました。
② トレーディング損益
株券等のトレーディング損益は、19百万円(前連結会計年度比59.6%減)の利益となりました。債券・為替等のトレーディング損益は、外国債券の募集の増加により1億6百万円(同39.7%増)の利益となりました。その結果、トレーディング損益合計は1億25百万円(同1.6%増)の利益となりました。
③ 金融収支
金融収益は、3億36百万円(前連結会計年度比8.2%増)、金融費用は、50百万円(同45.7%減)となり、差し引き金融収支は2億86百万円(同31.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の純営業収益は197億69百万円(前連結会計年度比21.1%減)となりました。
④ 販売費・一般管理費
店舗移転(本社・支店)にかかる一時費用等により不動産関係費が増加した一方、人件費等の減少により177億13百万円(前連結会計年度比1.2%減)となりました。
⑤ 営業外損益及び特別損益
営業外収益は、受取保険金及び配当金1億19百万円、投資事業組合運用益29百万円等により1億95百万円となり、差し引き1億82百万円(前連結会計年度比107.2%増)の利益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は22億38百万円(前連結会計年度比69.0%減)となりました。
特別利益は、新株予約権戻入益1億76百万円、固定資産売却益61百万円及び投資有価証券売却益47百万円により2億84百万円、特別損失は、固定資産除却損等により20百万円となり、差し引き2億64百万円の利益となりました。
これらにより、税金等調整前当期純利益は、25億3百万円(前連結会計年度比65.1%減)となりました。これに法人税、住民税及び事業税5億37百万円及び法人税等調整額2億65百万円等を差し引きした結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億74百万円(同66.5%減)となりました。
なお、当連結会計年度末の預り資産は、主にマーケット環境の悪化等により1兆7,929億円(前連結会計年度末比7.6%減)となりました。
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて93億25百万円(17.9%)減少し、427億9百万円となりました。これは、現金・預金が12億76百万円及び未収還付法人税等が9億92百万円増加し、信用取引資産が81億77百万円及び募集等払込金が38億97百万円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて7億20百万円(11.0%)減少し、58億35百万円となりました。これは、繰延税金資産が1億93百万円、上場投資有価証券の含み益の減少等により投資有価証券が1億88百万円減少したこと等によるものです。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて100億46百万円(17.1%)減少し、485億44百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて80億79百万円(37.6%)減少し、133億83百万円となりました。これは、信用取引負債が44億93百万円、未払法人税等が18億92百万円及び受入保証金が8億78百万円減少したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて43百万円(15.9%)減少し、2億30百万円となりました。これは、長期借入金が39百万円減少したこと等によるものです。
特別法上の準備金は、2億11百万円となりました。
③ 純資産
前期末に比べて19億23百万円(5.2%)減少し、347億18百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益16億74百万円の計上により増加し、配当金の支払い23億8百万円及び自己株式の取得8億69百万円による支出により減少したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は71.2%となりました。また、当社の自己資本規制比率は、552.9%となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、信用取引資産及び信用取引負債36億83百万円減少、募集等払込金38億97百万円減少等により増加、法人税等の支払額33億58百万円による減少等により、45億65百万円(前連結会計年度比72億55百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、△1億30百万円(同1億5百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額23億4百万円、自己株式の取得による支出8億69百万円等により、△31億88百万円(同14億51百万円の減少)となりました。
以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末残高に比べ、12億45百万円増加し、142億20百万円となりました。
トレーディング商品:
最近2連結会計年度末におけるトレーディング商品残高は以下のとおりであります。
トレーディングに係るリスク管理体制:
当社グループにおけるトレーディングに係るリスク管理体制は、株価、金利、外国為替相場等の変動を適切に認識し、リスク管理規程及び市場リスク管理細則に準じて市場リスクの管理を行っております。
具体的には、主として顧客との取引から発生するトレーディング業務に係わる有価証券について、取引を行う部門毎及び商品毎に許容可能なリスク量(ポジション枠)をロスカット基準等と合わせて定めております。また、市場リスク相当額は標準的方式により算出され、状況を把握して確認を行っております。なお、内部統制委員会の下部組織であるリスク管理会議においては、運用環境や当社の財務状況等を勘案してポジション枠等の見直しや今後の対応等の協議を行っております。
市場リスクの管理は、日々、リスク管理室がモニタリングを行い、経営陣その他の関係者に対して報告を行っております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もりを必要とします。経営者は、これらの見積もりについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針等が連結財務諸表における重要な見積もりの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループの主たる事業である金融商品取引業は、証券市場の変動の影響を大きく受ける市況産業であるため、業績変動の幅が大きく、長期にわたり安定的な課税所得の発生を予測することが困難であります。そのため、繰延税金資産については、将来の回収可能性を慎重に判断しております。
② 賞与引当金
当社グループの賞与引当金は、従業員に対する賞与の支払いに備えるため、所定の計算方法により算出した支払見込額を計上しております。この具体的な計算方法は、賞与の前支給対象期間の業績対比等の係数を基礎として算出しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績等について
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、純営業収益は前連結会計年度比21.1%減の197億69百万円、経常利益は同69.0%減の22億38百万円となりました。
当社グループは、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指し、2016年10月から2020年3月末を計画期間とした「中期経営計画」を策定しております。2020年3月末の数値目標の預り資産3兆5,000億円、ROE15%以上、主幹事会社70社に対して、当連結会計年度末は預り資産1兆7,929億円、ROE4.7%、主幹事会社52社となりました。
また、3つの数値目標のうち特に、預り資産を「お客様からの信頼」と「いちよしの基礎体力」のバロメーターと位置づけ、預り資産の拡大を最も重要な経営目標であり成長の源泉として持続的な成長の実現に努めています。
営業収益のうち主な科目別の経営成績の分析は、以下のとおりであります。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」のサービスがお客様の保守的な資産の中長期運用商品として順調に契約を伸ばしており、当連結会計年度末の残高は1,181億円となりました。
投資信託につきましては、いちよし経済研究所のリサーチ力、いちよしアセットマネジメントの運用力といちよし証券のアドバイス力という当社グループの総合力を活かした投資信託「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」を中心に、相場状況に応じて大型株と中小型株を機動的に配分する「日本復活成長株ファンド(愛称:ニッポンの輝)」や高齢化社会に対応した「人生100年時代・世界分散ファンド」、地域金融機関向けの私募投資信託(プロ私募)などお客様のニーズに即したご提案を行って参りました。
その結果、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料合計は、前連結会計年度比40.6%減の40億26百万円となりました。
(その他の受入手数料)
その他の受入手数料は、全体では前連結会計年度比3.3%増の76億86百万円となりました。主な内訳は、「受益証券残高に係る信託報酬」が同5.5%減の41億38百万円、「運用に係る信託報酬」が同20.8%増の15億27百万円、「ファンドラップに係るフィー等」が同18.7%増の12億18百万円です。
受益証券残高に係る信託報酬については、投資信託の販売額の減少及び基準価額の下落により減少した一方で、運用に係る信託報酬については、いちよしアセットマネジメントの高い運用成績が寄与しました。ファンドラップに係るフィー等については、いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」の契約が順調に伸びたことが寄与しました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、主たる事業である金融商品取引業は、国内外の証券市場の変動に大きな影響を受ける可能性があり、当社グループの経営成績に重要な影響を与えます。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
資金需要
当社の資金需要の主な要因は、信用取引貸付金の自己融資の増減による資金、及び投信買付(追加設定)により、投信委託会社への払込日とお客様買付代金入金日との相違による一時的に立替金となる資金、並びに、お客様分別金により入金確認日とお客様分別金に信託する日の相違による一時的に立替金になる資金、人件費をはじめとする販売費及び一般管理費、当社株式配当金及び法人税等の納付による資金があります。
資金の流動性
資金の流動性については、上記資金需要による流動性と、有価証券売買に伴うお客様買付代金の業者に払込する資金、お客様売却代金をお客様に払込する資金の流動性を確保する必要があります。
また、更なる流動性の確保のため、主要取引銀行6行と当座貸越枠(無担保)を総額170億円と証券金融会社より借入金枠(有担保)120億円を設定しています。
なお、当社グループの資本の財源については、(経営成績等の状況の概要)(3) キャッシュ・フローの状況に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。