第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の日本経済は、夏場に自然災害が相次いだことで一時的に成長への影響がみられましたが、雇用・所得環境の改善が続くとともに、企業の生産活動も緩やかな増勢を維持するなかで回復が続きました。米中の貿易摩擦が世界経済に与える影響や金融資本市場の変動が懸念されましたが、当第3四半期連結累計期間における影響は限定的で欧米を中心に景気は回復傾向を辿りました。

日本の株式市場は、北朝鮮をめぐる地政学リスクの緩和や円安進行を追い風に、日経平均株価は5月21日に2万3,050円と、およそ3カ月半ぶりの高値を付けましたが、その後は、米中貿易摩擦の不透明感や新興国通貨の下落などもあり、2万1,000円台から2万3,000円程度の間での一進一退の値動きとなりました。しかし、貿易摩擦への過度な警戒が薄れるにつれ、米国株は過去最高値を更新し、出遅れ感や割安感の強い日本株に海外投資家の資金が流入したことで10月2日に、日経平均株価は2万4,448円と、約27年ぶりの高値を付けましたが、その後は、米長期金利の上昇懸念が深まるなかで、サウジアラビア情勢や英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱の不安材料も相場の重荷となりました。12月1日の米中首脳会談では、米中が貿易交渉を行うことを決めましたが、妥結できなければ、追加関税の引き上げに踏み切る考えを米国が示したことで、貿易摩擦への警戒感や世界経済の減速への懸念が続きました。また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が量的緩和で買い入れた金融資産の残高を圧縮する方針を継続する姿勢をみせたことなどで世界的な株安に拍車がかかり、12月26日には年初来安値1万8,948円を付け、当第3四半期連結会計期間末は2万14円と2万円台を維持して終わりました。

外国為替市場では、リスク回避の安全資産として期末にかけて円が買われ、当第3四半期連結会計期間末は1ドル=109円台での推移となりました。

一方、日本の新興株式市場は、日経ジャスダック平均株価及び東証マザーズ指数ともに4月以降の調整局面が続き、日経ジャスダック平均株価は3,210円、東証マザーズ指数は812で当第3四半期連結会計期間末を迎えました。

当第3四半期連結累計期間における東証一部市場の一日平均売買代金は前第3四半期連結累計期間比3.1%増の2兆9,220億円、東証二部市場の一日平均売買代金は同27.8%減の394億円、マザーズ市場の一日平均売買代金は同16.3%減の931億円、ジャスダック市場の一日平均売買代金は同21.4%減の616億円となりました。

 

当社は、このような環境下、株式につきましては、低金利環境の下で安定性と配当に注目した資産株のご提案に加え、当社グループの強みであるリサーチ力を生かした中小型成長企業への投資のご提案をするなど、お客様のニーズにお応えする施策を引き続き実行して参りましたが、個人投資家の売買代金減少などにより株券の委託手数料は前第3四半期連結累計期間比で減収となりました。

いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」につきましては、お客様の保守的な資産の中長期運用商品として順調に契約を伸ばしており、当第3四半期連結会計期間末の残高は1,053億円(前連結会計年度末比21.1%増)となりました。

 

投資信託につきましては、いちよし経済研究所のリサーチ力、いちよしアセットマネジメントの運用力といちよし証券の販売力という当社グループの総合力を生かした投資信託「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」を中心に、相場状況に応じて大型株と中小型株を機動的に配分する「日本復活成長株ファンド(愛称:ニッポンの輝)」や昨年8月に募集を開始しました高齢化社会に対応した「人生100年時代・世界分散ファンド」、地域金融機関向けの私募投資信託(プロ私募)などお客様のニーズに即したご提案を行って参りました。しかしながら、投資信託の販売額がマーケット環境の良好だった前第3四半期連結累計期間から減少したことなどにより、募集手数料は前第3四半期連結累計期間比で減収となりました。

 

以上の結果、当社グループの純営業収益は158億60百万円(前第3四半期連結累計期間比15.2%減)となりました。一方、販売費・一般管理費は135億54百万円(同0.7%増)となり、差し引き営業利益は23億5百万円(同56.0%減)となりました。

 

内訳につきましては以下のとおりです。

① 受入手数料

受入手数料の合計は154億35百万円(前第3四半期連結累計期間比15.9%減)となりました。

委託手数料:

株券の委託手数料は57億73百万円(前第3四半期連結累計期間比19.3%減)となりました。

このうち、中小型株式(東証二部市場、ジャスダック市場、マザーズ市場)の委託手数料は11億82百万円(同37.2%減)となり、株券委託手数料に占める中小型株式の割合は20.5%となりました。

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料:

発行市場では、主幹事1社を含む新規公開企業は26社(前第3四半期連結累計期間は主幹事4社を含む26社)の幹事・引受シンジケート団に加入いたしました。また、既公開企業に係る公募・売出しは3社(同6社)の幹事・引受シンジケート団に加入いたしました。

この結果、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料の合計は2億5百万円(前第3四半期連結累計期間比61.9%減)となりました。

当第3四半期連結会計期間末における累計引受社数は、1,071社(主幹事52社)となりました。

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料:

投資信託に係る手数料が32億59百万円(前第3四半期連結累計期間比37.1%減)となり、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料の合計は33億80百万円(同35.5%減)となりました。

その他の受入手数料:

その他の受入手数料は、当社の受益証券残高に係る信託報酬が31億98百万円(前第3四半期連結累計期間比1.9%減)、いちよしアセットマネジメントの運用に係る信託報酬が11億67百万円(同30.4%増)となり、これに当社のファンドラップに係るフィー等9億9百万円(同25.0%増)、アンバンドリング手数料、保険取扱手数料及び公開支援に伴う手数料等を加え、合計58億96百万円(同11.1%増)となりました。

 

② トレーディング損益

株券等のトレーディング損益は、17百万円(前第3四半期連結累計期間比54.7%減)の利益となりました。債券・為替等のトレーディング損益は、69百万円(同9.0%増)の利益となりました。その結果、トレーディング損益合計は86百万円(同15.0%減)の利益となりました。

 

③ 金融収支

金融収益は、信用取引貸付金の平均残高の増加により2億64百万円(前第3四半期連結累計期間比16.4%増)、金融費用は、37百万円(同48.8%減)となり、差し引き金融収支は2億27百万円(同47.0%増)となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の純営業収益は158億60百万円(前第3四半期連結累計期間比15.2%減)となりました。

 

 

④ 販売費・一般管理費

店舗移転(本社・支店)にかかる一時費用等により不動産関係費が16億47百万円(前第3四半期連結累計期間比13.1%増)となり、販売費・一般管理費は135億54百万円(同0.7%増)となりました。

 

⑤ 営業外損益

営業外収益が、受取保険金及び配当金1億19百万円、投資有価証券配当金22百万円等で1億72百万円となり、 差し引き1億65百万円(前第3四半期連結累計期間比73.8%増)の利益となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経常利益は24億71百万円(前第3四半期連結累計期間比53.7%減)となりました。

 

⑥ 特別損益

特別利益が、新株予約権戻入益1億75百万円、固定資産売却益61百万円及び投資有価証券売却益47百万円で2億84百万円、特別損失が、固定資産除却損等で17百万円となり、差し引き2億66百万円の利益となりました。

 

これらにより、税金等調整前四半期純利益は27億38百万円(前第3四半期連結累計期間比48.7%減)となりました。これに法人税、住民税及び事業税4億91百万円及び法人税等調整額3億78百万円等を差し引きした結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億49百万円(同48.9%減)となりました。

 

なお、当第3四半期連結会計期間末の預り資産は、主にマーケット環境の悪化等により1兆6,971億円(前連結会計年度末比12.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

① 流動資産

前連結会計年度末に比べて54億66百万円(10.5%)減少し、465億68百万円となりました。これは、現金・預金が45億76百万円及び預託金が9億60百万円増加する一方、信用取引資産が85億8百万円及び募集等払込金が35億円減少したこと等によるものです。

 

② 固定資産

前連結会計年度末に比べて7億82百万円(11.9%)減少し、57億73百万円となりました。これは、繰延税金資産が3億32百万円及び上場投資有価証券の含み益の減少により投資有価証券が2億30百万円減少したこと等によるものです。

 

以上の結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて62億49百万円(10.7%)減少し、523億41百万円となりました。

 

③ 流動負債

前連結会計年度末に比べて53億61百万円(25.0%)減少し、161億1百万円となりました。これは、預り金が37億45百万円増加する一方、信用取引負債が62億13百万円及び未払法人税等が19億83百万円減少したこと等によるものです。

 

④ 固定負債

前連結会計年度末に比べて32百万円(12.0%)減少し、2億41百万円となりました。これは、長期借入金が29百万円減少したこと等によるものです。

 

⑤ 特別法上の準備金

特別法上の準備金は、2億11百万円となりました。

 

⑥ 純資産

前連結会計年度末に比べて8億55百万円(2.3%)減少し、357億86百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益18億49百万円の計上により増加し、配当金の支払い23億8百万円及びその他有価証券評価差額金2億57百万円減少したこと等によるものです。

 

 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

  株式会社の支配に関する基本方針

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社支配に関する基本方針)

当社は、「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」ことを経営理念としており、「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉に「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」となることを目指しています。当社の経営基盤は、お客様との“Long Term Good Relation” に基づくサービスの提供にあり、これを強化することによって中長期的に当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させることができるものと考えております。

そのため、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念を理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

従って、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な対応措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み

(ⅰ) 中期経営計画による企業価値向上への取組み

当社は、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指し、2016年10月から2020年3月末を計画期間とした「中期経営計画」を策定しております。
 具体的には、預り資産3兆5,000億円/ROE15%以上/主幹事会社数70社を2020年3月末までの数値目標として掲げております。預り資産の拡大に向けては、まず、家計の約960兆円の現金・預金をターゲットとして、①ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)を中心としたサービスと投信、②資産株の中長期投資によりベース資産の拡大を図り、次に、この2つのベース資産の上にアクティブ資産を積み上げ拡大していくことで、一人一人のお客様のニーズにお応えしながらお客様資産のポートフォリオを構築することによって、預り資産の拡大に取り組んでおります。

 

(ⅱ) コーポレート・ガバナンス、株主還元等に関する取組み

当社は、従来より一貫して経営の意思決定の機動性、透明性、業務執行の迅速性、及び業務執行に対する監督強化を図っており、コーポレート・ガバナンスを経営における最優先課題の一つとしております。

当社は、2003年にいち早く現在の指名委員会等設置会社の制度を採用しております。当社取締役会においては、独立性を有する社外取締役4名による執行役の業務執行の監督が行われており、監査委員会においては、独立性を有する監査委員3名による取締役及び執行役の業務執行の監査が行われております。さらに、内部統制に関する一元的な管理体制を構築するため、内部統制委員会による内部統制の整備・充実に努めております。

また、当社は、株主還元につきましても積極的に取り組んでおり、具体的には、連結ベースでの配当性向(50%程度)と純資産配当率(DOE2%程度)を配当基準とし、半期毎に算出した金額について、いずれか高いものを採用して配当額を決定しております。

 

 

③ 会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社株券等に対して大規模買付行為がなされた場合は、株主の皆様が適切に判断するための必要な情報収集や情報開示に努め、会社法その他の法律及び当社定款が当社取締役会の権限として認める措置を適切に講じてまいります。

 

④ 上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

上記②(ⅰ) (ⅱ)に記載した当該取組みは、会社支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値・株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。

会社名

事業所名
(所在地)

内容

設備の内容

所要金額
(百万円)

完了年月

提出会社

銀座支店

(東京都中央区)

店舗移転

建物及び器具備品

47

2018年5月

 

 (注)1 上記には消費税等は含まれておりません。
       2 銀座支店は、東京支店を改称し、同一区内での移転であります。 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。