(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も、米国が12月に続き3月にも追加利上げを実施するなど、先進国を中心に回復の動きとなりました。
金融市場では、日米の金融政策並びに、英国のEU離脱選択や米大統領選挙など政治イベントが注目されました。株式市場は、11月の米大統領選挙を機にトランプ新政権への政策期待から上昇しましたが、1月以降は再び保ち合いとなりました。当連結会計年度末の日経平均株価は18,909円となり、2年ぶりに前連結会計年度末を上回りました。日本の10年国債利回りは7月に△0.30%まで低下しましたが、日銀のイールドカーブコントロール政策導入や海外金利上昇を受けて0.065%で当連結会計年度を終えました。ドル円は、円高基調で始まり6月に1ドル99円を付けました。米大統領選挙後はドル高に転じ、12月には118円台後半まで円安が進みましたが、日米金利差の拡大が進まず111円30銭台で当連結会計年度を終えております。
こうした環境の中、当社は、お客さまの多様なニーズにお応えするため、「特色ある旬の商品」の提供に努めました。また、株主資本の効率的運用の観点から、積極的な財務運営も行ってまいりました。その結果、当連結会計年度の業績につきましては、営業収益103億41百万円(前期比101.2%)、純営業収益102億10百万円(同101.0%)、経常利益47億35百万円(同110.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益46億88百万円(同163.5%)となりました。
当連結会計年度における収益等の内訳は次のとおりであります。
① 受入手数料
受入手数料は、21億65百万円(前期比80.3%)となりました。内訳は以下のようになっております。
イ.委託手数料
株券委託手数料は、9億25百万円(同77.3%)を計上し、これに受益証券委託手数料等を加えた「委託手数料」は、9億90百万円(同77.3%)となりました。
ロ.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
「引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」は、17百万円(同48.2%)となりました。
ハ.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、7億95百万円(同83.9%)となりました。
ニ.その他の受入手数料
主に投資信託の代行手数料からなる「その他の受入手数料」は、3億62百万円(同84.2%)となりました。
② トレーディング損益
株券等トレーディング損益は、37百万円の利益(前期は40百万円の損失)、債券等トレーディング損益につきましては、59億57百万円の利益(前期比146.3%)となりました。これらからその他のトレーディング損益0百万円の損失(前期は1百万円の利益)を差し引いた「トレーディング損益」は、59億93百万円の利益(前期比148.6%)となりました。
③ 営業投資有価証券損益
連結子会社(㈱FEインベスト)の「営業投資有価証券損益」は、2億31百万円の利益(前期は1百万円の損失)となりました。
④ 金融収支
金融収益12億6百万円(前期比75.4%)から金融費用1億30百万円(同110.8%)を差し引いた「金融収支」は、10億75百万円(同72.6%)となりました。
⑤ その他の営業収入
「その他の営業収入」は、連結子会社における手数料収入や不動産賃貸収入を中心に、7億43百万円(前期比39.2%)となりました。
⑥ 販売費・一般管理費
「販売費・一般管理費」は、59億65百万円(前期比89.2%)となりました。
⑦ 営業外損益
営業外収益は、有価証券利息を中心に合計で6億36百万円(前期比55.2%)を計上いたしました。一方、営業外費用は、支払利息等合計で1億45百万円(同48.9%)を計上し、営業外収益から営業外費用を差し引いた「営業外損益」は4億90百万円の利益(同57.3%)となりました。
⑧ 特別損益
特別利益は、連結子会社における固定資産売却益を中心に合計で33億47百万円(前期比110.2%)を計上いたしました。一方、特別損失は、固定資産売却損等合計で2億23百万円(同20.2%)を計上し、特別利益から特別損失を差し引いた「特別損益」は、31億24百万円の利益(同161.5%)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ40億6百万円増加し、当連結会計年度末には124億6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、52億80百万円(前連結会計年度は10億39百万円)となりました。これは主に預り金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、172億66百万円(同95億7百万円)となりました。これは主に連結子会社の固定資産の売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、183億13百万円(同137億32百万円)となりました。これは主に短期借入金及び長期借入金の返済によるものであります。
(3)トレーディング業務の概要
トレーディング商品:連結会計年度末のトレーディング商品の残高は以下のとおりです。
① 商品有価証券等(売買目的有価証券)
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種 類 |
平成28年3月31日現在 |
平成29年3月31日現在 |
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資 産(百万円) |
負 債(百万円) |
資 産(百万円) |
負 債(百万円) |
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株式・ワラント |
329 |
- |
62 |
- |
|
債券 |
29,881 |
- |
29,273 |
- |
|
CP及びCD |
- |
- |
- |
- |
|
受益証券等 |
446 |
- |
854 |
- |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
② デリバティブ取引の契約額等及び時価
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種 類 |
平成28年3月31日現在 |
平成29年3月31日現在 |
||||||
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契約額 (百万円) |
契約額の うち1年超 (百万円) |
時価 (百万円) |
評価損益 (百万円) |
契約額 (百万円) |
契約額の うち1年超 (百万円) |
時価 (百万円) |
評価損益 (百万円) |
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株式先物取引 |
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売建 |
- |
- |
- |
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- |
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買建 |
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- |
- |
- |
- |
- |
- |
当社グループは、資金運用が拡大・多様化する中、リスク管理は経営上の最重要課題との認識に立ち、経営の健全性確保並びに経営資源の効率的活用を目的としたリスク管理体制の構築を図っており、重要事項については、取締役会にて審議決定することとしております。商品有価証券に係る市場リスクについては、取締役会が半期ごとにポジション・リスク限度額を各トレーディング部門に配分し、各トレーディング部門は、その範囲内で運用ルールを決定のうえ管理する体制となっております。また、「商品有価証券等に係る取扱基準」を定め、発行体ごとの限度額を設定するなど信用リスクの抑制・管理を行っております。リスク管理体制としては、各部門の業務・管理グループが、時価評価を行い、日々のポジション・リスク額・損益の状況をチェックのうえ、日々、社長及び担当取締役・執行役員に報告しております。さらに、総合的な牽制機能として、リスク管理部が、適正な自己資本規制比率維持の観点から、全社的なリスクの状況を取り纏め、日々、全取締役・執行役員並びに監査役に報告するほか、毎月末の自己資本規制比率並びにその詳細を取締役会に報告しております。
(1)経営の基本方針及び経営環境
当社グループは、創立以来、「信は萬事の基と為す」を経営の基本理念として、信頼を原点としたFace to Face(お客さまとの直接対話型)のビジネスモデルと健全経営の追求による安定的成長確保を経営の基本方針としております。
当社グループを取り巻く今後の経営環境は、穏やかな景気拡大が継続する可能性が強いものの、海外では政治リスク及び地政学的リスクが存在していること、また、欧米の金融政策の変更も見込まれることから、株式市場、債券市場、為替市場とも不透明な状況にあると考えております。(当連結会計年度末現在)
このような状況下においても当社グループは、経営環境の変化を的確に捉えながら、収益性・効率性の追求はもとより、コンプライアンスを含むリスク管理及びコーポレート・ガバナンスの実効性を高め、企業価値向上を図ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益構造の多様化と経営環境の変化を的確に捉えた新しい収益分野への取組みにより、安定的・持続的成長を目指すことを経営の基本としており、今後とも業績向上に努め、変化する経営環境において、連結ROE(自己資本利益率)の水準を高めてまいります。
(3)会社の対処すべき課題
① Face to Faceのビジネスモデルの追求
オンライン証券会社や他の中堅証券会社との差別化を図るうえで、「多様な商品によるマーケット変化を捉えた機動的な運用提案」をいかに実践し、お客さまの投資パフォーマンス向上に資するかが重要な課題であります。
今後とも、当社グループは、「特色ある旬の商品の提案力」及び「幅広いコンサルティング機能」の強化並びに「わかり易く、親切・丁寧な対応」の徹底に努め、お客さまの満足度向上を図りながら、資本市場の担い手としての役割を果たしてまいります。また、その取組みを通じて、長期安定的収益の基盤となる「新規顧客の開拓」及び「預り資産の増強」の課題を達成してまいります。
② 積極的な財務運営による収益力向上と収益多様化
当社グループは、これまで、株主資本の効率的運用の観点から、積極的な財務運営を行ってまいりました。
今後とも、経営環境の変化を的確に捉え、その時々の核となる新しい収益分野にいち早く取り組み、適正なリスク管理の下、収益力向上と収益多様化を図ってまいります。
③ リスク管理及びコーポレート・ガバナンスの充実
当社グループは、全てのステークホルダーの信頼に応え、資本市場の一層の発展に資するべく、役職員全員がより高い倫理観を持ち業務運営に取り組めるよう社内の制度やルールの見直しを継続的に実施し、コンプライアンスの強化を図ってまいります。
また、管理すべきリスクが多様化する中、財務の健全性の確保や企業価値向上に向け、リスク管理の更なる強化と効率化を図ってまいります。
さらに、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実に努めてまいります。
当社及び関係会社の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社及び関係会社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業関連について
① 主要な事業の前提に係るリスク
当社は、金融商品取引業者として金融商品取引法第29条に基づく金融商品取引業の登録(登録番号関東財務局長(金商)第65号)を受け、金融商品取引業を営んでおります。
金融商品取引業については、金融商品取引法第52条、第53条第3項及び第54条にて、登録の取消となる要件が定められており、これに該当した場合、登録の取消が命じられます。
当社の主要な事業活動の継続には、前述のとおり金融商品取引業登録が必要ですが、現時点において、当社はこれらの取消事由に該当する事実はないと認識しております。
しかしながら、将来、何らかの事由により登録の取消等があった場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
② 相場等の急激な変動に伴うリスク
当社グループは、自己勘定で株式・債券等のトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他の市場商品価格の急激な変動により損失を被る結果、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 市場の縮小に伴うリスク
経済・金融情勢等の悪化により、株式・債券市場が低迷・縮小する結果、投資者の投資活動が減退し、顧客注文が減少する場合には、当社の手数料収入が減少する可能性があります。また、発行市場もその影響を受けることから、引受け・募集の取扱い等の案件が減少する可能性があります。
さらに、当社及び関係会社は、不動産証券化関連業務を営んでおりますので、不動産市況の低迷に伴い、不動産市場の縮小が生じた場合には、匿名組合出資金等の毀損につながることも想定され、これら全ては、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合によるリスク
近年の規制緩和の影響で金融商品取引業への参入が容易になり、これに伴い競争が激化してきております。当社グループは、「大切な資産を育てるお手伝い」をブランドスローガンとして対面営業を推進しておりますが、当社グループが競争力を維持できなかった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ オペレーショナルリスク
当社グループの役職員による事故・不正等又は正確な事務処理を怠ることによって損失が発生した場合、当社グループに対する損害賠償や信用力の低下等を通じて、経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 災害等に関するリスク
自然災害やこれに伴う障害の発生等及び病原性感染症の拡大等により、事業の縮小を余儀なくされた場合、経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)財務関連について
① 資金調達環境の悪化に伴うリスク
資金調達では、銀行借入の他、コールマネーによる市場からの調達を行っておりますので、金融の引締めや当社の信用力の低下等により必要な資金が確保できなくなる、あるいは通常よりも著しく高い金利での調達を余儀なくされることがあった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社では、コールマネー等の無担保短期資金の調達が困難になった場合に備えて、コミットメントライン契約を締結しているほか、手元流動性の維持や換金性の高い資産の保有を心掛けるなど、流動性リスクへの対応を図っております。
② 固定資産の減損に関するリスク
当社及び関係会社が保有する固定資産の減損について、現時点では経営状況に著しい影響を及ぼすような減損が生じる可能性は、極めて低いと判断しております。しかしながら、今後の経済環境の変化等により、減損処理が必要となった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制等について
当社グループは、現時点における金融商品取引法等の法令・諸規則等にしたがって業務を遂行しておりますが、将来的に業務に関する法令・諸規則や実務慣行、解釈等の変更があった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当社がコントロールしうるものではありません。
(4)法令遵守に関するリスクについて
当社グループは、法令遵守に係る問題について内部統制の整備を図り、より充実した社内管理態勢の確立と役職員の教育・研修等を通じたコンプライアンス意識の徹底に努めております。しかしながら、価格変動商品を取り扱う業務の特殊性から、そのプロセスに関与する役職員の故意又は過失により法令に違反する行為がなされる可能性があります。内部統制の整備やコンプライアンス研修は、役職員の違法行為を未然に防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除することを保証するものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、総じて周到に隠蔽行為がなされ、長期間にわたって発覚しないケースもあり、将来において業績に影響を及ぼすような損害賠償を求められる事案が生じる可能性があります。このほか、非公開情報の不適切な使用・漏洩・情報受領者と共謀等の不正行為の可能性もあります。
これらの不正行為は、会社の使用者責任及び法的責任等を問われることもあり、当社グループの世評が大きく損なわれたり、財務上の損害が生じる可能性があります。
(5)訴訟等について
当社グループは、日頃から、役職員に対し、コンプライアンスとお客さま本位の営業姿勢の重視を徹底しており、今後とも、より一層のサービス拡充に努め、お客さまとの紛争の未然防止に最大限の努力をしてまいる方針であります。しかしながら、お客さまに損失が発生した場合には、お客さまに対する説明不足あるいはお客さまとの認識の不一致などによって、当社グループが訴訟の対象となるケースも想定されます。万一、訴訟等に発展し、仮に当社グループの主張と異なる判断がなされた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)その他
① 年金債務に関するリスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件等に基づいて算定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
② システムに関するリスク
当社グループ又はその業務委託先が業務上使用するコンピューターシステムや回線が、品質不良、外部からの不正アクセス、災害や停電時の諸要因によって障害を起こした場合には、障害規模によっては当社業務に支障をきたし、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、「情報セキュリティ方針」並びに「情報セキュリティ規程」等の規程類を制定し、管理体制の強化を図っており、特に個人情報保護については「個人情報保護規程」等諸規程の整備と社員研修、システム的な安全措置対応を実施しております。しかし、万一、顧客情報等の流出があった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 人材の確保及び育成について
当社グループは、常に幅広いコンサルティングサービスを提供し、お客さまの満足度の向上を実現できる人材の確保並びに育成していくことが重要な経営課題と捉えております。この観点から、新規採用及び中途採用の両面で積極的に人材を採用し、かつ社内研修の充実度を高めていく方針です。しかしながら、必要とする人材が確保できなかった場合には、経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、有価証券の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の計上、減価償却資産の償却、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付等の会計処理については、会計関連諸法規をベースに、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる基準により見積り及び判断を行っております。会計処理については、真実性の原則は勿論のこと、特に健全性と継続性の原則に配慮しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社の当連結会計年度における経営成績は、営業収益103億41百万円(前期比101.2%、1億18百万円増)、純営業収益102億10百万円(同101.0%、1億5百万円増)、経常利益47億35百万円(同110.7%、4億58百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益46億88百万円(同163.5%、18億21百万円増)と、平成28年3月期に比べ増収・増益となりました。これは、主として、債券トレーディング益が増加したこと及び連結子会社における固定資産の売却益を計上したこと等によるものであります。内訳は以下のとおりであります。
(営業収益)
当連結会計年度の受入手数料につきましては、株券委託手数料は、9億25百万円(前期比77.3%、2億71百万円減)、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、17百万円(同48.2%、19百万円減)となりました。募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、7億95百万円(同83.9%、1億52百万円減)、主に投資信託の代行手数料からなる、その他の受入手数料は、3億62百万円(同84.2%、67百万円減)となりました。以上の結果、受入手数料全体では、21億65百万円(同80.3%、5億30百万円減)となりました。トレーディング損益につきましては、株券等トレーディング損益は、37百万円の利益(前期は40百万円の損失)、債券等トレーディング損益につきましては、59億57百万円の利益(前期比146.3%、18億85百万円増)となりました。これらからその他のトレーディング損益0百万円の損失(前期は1百万円の利益)を差し引いたトレーディング損益全体は、59億93百万円の利益(前期比148.6%、19億61百万円増)となりました。連結子会社の営業投資有価証券損益は、2億31百万円の利益(前期は1百万円の損失)となりました。金融収益は為替差益の消滅等により、12億6百万円(前期比75.4%、3億94百万円減)となりました。また、その他の営業収入につきましては、連結子会社における手数料収入や不動産賃貸収入を中心に7億43百万円(同39.2%、11億50百万円減)となっております。以上の結果、当連結会計年度の営業収益は、103億41百万円(同101.2%、1億18百万円増)となりました。
(金融費用)
当連結会計年度の金融費用は為替差損の発生等により、1億30百万円(前期比110.8%、12百万円増)となりました。
(純営業収益)
営業収益から金融費用を差し引いた当連結会計年度の純営業収益は、102億10百万円(前期比101.0%、1億5百万円増)となりました。
(販売費・一般管理費)
当連結会計年度の販売費・一般管理費は、主に連結子会社の租税公課が増加しましたが、連結子会社の不動産関係費及び減価償却費等の減少により、59億65百万円(前期比89.2%、7億18百万円減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の純営業収益から販売費・一般管理費を控除した営業利益は、42億44百万円(前期比124.1%、8億24百万円増)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、有価証券利息を中心に合計で6億36百万円(前期比55.2%、5億17百万円減)、一方、営業外費用は、支払利息等合計で1億45百万円(同48.9%、1億51百万円減)となり、営業外損益全体では、4億90百万円の利益(同57.3%、3億65百万円減)となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外損益の利益を加算した当連結会計年度の経常利益は、47億35百万円(前期比110.7%、4億58百万円増)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、連結子会社における固定資産売却益を中心に合計で33億47百万円(前期比110.2%、3億9百万円増)、一方、特別損失は、固定資産売却損等合計で2億23百万円(同20.2%、8億80百万円減)となり、特別損益全体では、31億24百万円の利益(同161.5%、11億89百万円増)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
経常利益に特別損益の利益31億24百万円を加えた当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、78億60百万円(前期比126.5%、16億48百万円増)となりました。
(法人税、住民税及び事業税)
当連結会計年度の法人税等の税負担額は、13億37百万円(前期比67.8%、6億34百万円減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、46億88百万円(前期比163.5%、18億21百万円増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の連結営業収益は、証券市場に係る受入手数料及びトレーディング損益を柱としており、その大半が株式市場及び債券市場を源泉としております。株式・債券市場の好・不調による業績への影響を緩和するため、収益源の多様化を通じて収益の安定性確保に努めておりますが、それでもなお、業績が証券市場の動向に左右される傾向が強く、業績が大きく変動する可能性があります。また、国内外の金融商品市場の急激な変動により、当社が保有している金融商品の評価損益が多額になる可能性もあります。
一般的に、証券市場や外国為替市場は、内外の政治・経済情勢、金利、企業収益等、様々な要因を反映して変動しますので、当社の連結経営成績についても、証券市場を通じて、それらの要因・情報からの影響を受ける度合いが高いと言えます。
したがいまして、このような環境が当社の連結経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)現状と見通し
以上のような状況を踏まえ、当社グループといたしましては、創立以来の「信は萬事の基と為す」の基本理念のもと、①「特色ある旬の商品の提案力」と「幅広いコンサルティング機能」の強化等を通じてのFace to Faceのビジネスモデルの追求、②積極的な財務運営による収益力向上と収益多様化及び③リスク管理及びコーポレート・ガバナンスの充実を重点課題として、それらの達成に向けて邁進する所存であります。
(5)連結会計年度の財政状態の分析
当社の当連結会計年度末の資産総額は、722億63百万円、負債総額は、258億28百万円、純資産額は、464億35百万円となりました。内訳は以下のとおりとなっております。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、605億89百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億85百万円増加いたしました。これは主に信用取引資産が7億95百万円減少した一方で、現金・預金が40億6百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、116億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ138億92百万円減少いたしました。これは主に連結子会社の固定資産売却に伴う有形固定資産が138億38百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、215億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ102億23百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が114億70百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、42億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億52百万円減少いたしました。これは主に連結子会社における長期借入金が10億36百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、464億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億29百万円増加いたしました。これは主に非支配株主持分が17億79百万円減少した一方で、利益剰余金が24億55百万円増加したことによるものであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ40億6百万円増加し、当連結会計年度末には124億6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における営業活動の結果得られた資金は、52億80百万円(前連結会計年度は10億39百万円)となりました。これは主に預り金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における投資活動の結果得られた資金は、172億66百万円(同95億7百万円)となりました。これは主に連結子会社の固定資産の売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動の結果使用した資金は、183億13百万円(同137億32百万円)となりました。これは主に短期借入金及び長期借入金の返済によるものであります。