第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、企業収益や個人消費・インバウンド需要の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。

 また、海外経済においては、不安定な国際情勢による地政学リスクや中国景気の減速懸念に加え、欧米各国の金融引き締め長期化観測から、先行き不透明な状況が続きました。

 

 こうした経済環境のもと、国内株式市場は、米国著名投資家が日本株への追加投資を表明したことに加え、日本銀行が金融緩和策の維持を決定したことが好感され、上昇基調で推移し、6月中旬の日経平均株価(終値)は約33年ぶりに33,000円台を回復しました。その後、8月に入ると、中国の大手不動産企業の経営不安を受け、中国景気の先行き不透明感が強まり、株価が弱含む局面もありましたが、9月中旬には好調な米国経済指標を背景に株価は上昇しました。しかしながら、9月下旬にかけて欧米の金融引き締め長期化懸念から株価は軟調に推移し、9月末の日経平均株価(終値)は31,857円62銭(前期末比13.6%上昇)で取引を終了しました。

 一方、米国株式市場は、主要企業の堅調な決算内容を好感して、期初より上昇基調で始まりました。5月には、米国政府債務の上限引き上げを巡る協議の難航から、株価が下落する局面もありましたが、7月に入ると、景気の大幅な減速は避けられるとする「ソフトランディング」の期待が高まり、ダウ工業株30種平均は約36年ぶりに13営業日連続で上昇しました。その後、9月に入り、欧米の金融引き締め長期化の警戒感や米国連邦議会で予算を巡る協議が難航し、政府機関の一部が閉鎖される懸念が高まったことから、株価は下落基調で推移し取引を終えました。なお、9月末のダウ工業株30種平均の終値は、33,507ドル50セントとなり、前期末を0.7%上回りました。

 

(当社グループの経営成績)

 当社グループの営業収益は113億90百万円(対前年同期比17.8%増加)、純営業収益は112億45百万円(同17.8%増加)となりました。また、販売費・一般管理費は、テレビCM放映料などの一時的な費用に加え、賞与などの変動費の増加を主因として79億15百万円(同9.1%増加)となり、経常利益は35億51百万円(同39.4%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は24億97百万円(同41.9%増加)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

岩井コスモホールディングス株式会社

 岩井コスモホールディングス株式会社は、グループの経営戦略の策定及びその推進に取り組んでおります。営業収益は、子会社からの配当収入を主として、前年同期と同額の14億40百万円となりました。一方、販売費・一般管理費は、前年同期並みの76百万円(前年同期比0.0%減少)となりました。営業外損益は、投資有価証券の配当金の減少を主因として前年同期比16.8%減少の1億55百万円の利益となり、以上の結果、経常利益は同2.0%減少の15億18百万円となりました。

 

岩井コスモ証券株式会社

 岩井コスモ証券株式会社は、新NISA制度などをテーマとしたWebセミナーの開催に加え、ホームページやSNS、YouTubeを積極的に活用した情報配信など、引き続き、デジタルを駆使した金融サービスの提供に注力しました。このような取り組みに加え、一定期間お取引がない顧客へのフォローアップとアプローチを強化し、顧客満足度の向上及び口座の再稼働化に取り組みました。また、投資信託の営業活動においては、成長・配当・割安に注目し、持続的成長が期待できる優良企業に投資する「インベスコ・世界厳選株式オープン」や、生成AIの登場で今後も成長が期待されるAI関連企業に投資を行う「グローバルAIファンド」、「ニッセイAI関連株式ファンド」に加え、“人生100年時代”に備え、中長期的な資産形成を目的とした「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド」の販売に注力するなど、投資信託残高の積み上げに努めました。

 一方、インターネット取引では、「コスモ・ネットレ」の更なる利便性の向上を目的として、7月末より米国株式リアルタイムトレードにおいて「外貨決済サービス」を開始しました。また、退職後のゆとりある老後生活実現に向けた資産形成ニーズの高まりを受け、投資初心者の方はもちろん、60歳以上のシニア世代へのサポートを強化するとともに、各種キャンペーンを積極的に展開し、取引促進及び新規口座獲得に注力しました。

 また、企業知名度とサービス認知度の向上を目的としてテレビCM制作に取り組み、お客様の資産形成をサポートするアナリストの投資情報の活用を訴求した「対面取引篇」と、インターネット取引「コスモ・ネットレ」の米国株式取引サービスを紹介した「ネット取引(眠らない世界経済)篇」の放映を開始致しました。

 このように、顧客サービスの向上と収益拡大に向けた施策に注力した結果、営業収益は前年同期比17.8%増加の113億95百万円、純営業収益は同17.8%増加の112億49百万円となりました。一方、販売費・一般管理費は、テレビCM放映料などの一時的な費用に加え、業績に連動する賞与等の変動費の増加を主因として同9.1%増加の79億13百万円となり、受取配当金などによる営業外損益67百万円の利益(対前年同期比10.5%減少)を加えた経常利益は、前年同期比43.6%増加の34億3百万円となりました。

 

 

(財政状態の状況)

 当第2四半期連結会計期間末の資産合計は2,041億87百万円となり、前連結会計年度末に比べて206億77百万円増加しました。主な要因としては、預託金が171億91百万円、投資有価証券の時価が上昇したことを主因に固定資産が24億52百万円、それぞれ増加したことが挙げられます。

 一方、負債合計は1,436億62百万円となり、前連結会計年度末に比べて177億9百万円増加しました。主な要因としては、預り金が119億61百万円、受入保証金が35億10百万円、それぞれ増加したことが挙げられます。

 純資産合計は605億25百万円となり、前連結会計年度末に比べて29億68百万円の増加となりました。

 

 なお、当第2四半期末における岩井コスモ証券株式会社の自己資本規制比率の状況は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

 

 

前第2四半期末

(2022年9月30日)

当第2四半期末

(2023年9月30日)

前事業年度末

(2023年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的項目

 

 

(A)

47,372

49,609

47,705

補完的項目

 

 

(B)

860

955

889

 

その他有価証券評価差額金(評価益)

415

529

443

 

金融商品取引責任準備金

438

419

439

一般貸倒引当金

5

6

6

控除資産

 

 

(C)

8,036

4,784

7,855

固定化されていない自己資本(A)+(B)-(C)

(D)

40,195

45,780

40,738

リスク相当額

 

 

(E)

5,488

5,453

5,499

 

市 場リスク相当額

527

375

562

 

取引先リスク相当額

1,421

1,465

1,438

基礎的リスク相当額

3,539

3,612

3,498

自己資本規制比率 (%)

(D)/(E)×100

732.3

839.5

740.8

 

(経営成績の状況)

(受入手数料)

受入手数料は54億84百万円(対前年同期比3.2%減少)となりました。内訳は以下のとおりであります。

 

前第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)

単位:百万円

区分

株券

債券

受益証券

その他

合計

委託手数料

3,613

0

350

2

3,966

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

18

6

24

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

0

444

445

その他受入手数料

47

2

1,116

61

1,228

合計

3,679

8

1,911

64

5,664

 

当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)

単位:百万円

区分

株券

債券

受益証券

その他

合計

委託手数料

3,787

58

0

3,846

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

25

6

32

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

0

362

363

その他受入手数料

48

2

1,159

32

1,242

合計

3,861

9

1,580

32

5,484

 

 

①委託手数料

 委託手数料は、前年同期比3.0%減少の38億46百万円となりました。主な要因は、業績や高配当が期待できる銘柄などを中心に選別し、日本株及び米国株の提案による営業強化に努めたことで株式委託手数料が同4.8%増加したものの、ETFによる受益証券委託手数料が同83.2%減少したことが挙げられます。

 

②引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

 株券の手数料は前年同期比34.6%増加の25百万円となりました。また、債券の手数料は、社債の取り扱いを中心に同13.0%増加の6百万円となり、引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料全体では同29.2%増加の32百万円となりました。

 

③募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、前年同期比18.4%減少の3億63百万円となりました。投資信託の主な販売動向では、成長・配当・割安に注目し持続的成長が期待できる優良企業に投資する「インベスコ・世界厳選株式オープン」のほか、中長期に安定した収益が期待できる債券型ファンド「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド」や、日本の好配当株式へ投資を行う「日本好配当リバランスオープン」が販売の上位となりました。

 

④その他の受入手数料

 その他の受入手数料は、投資信託の信託報酬手数料の増加を主因として、前年同期比1.1%増加の12億42百万円となりました。

 

(トレーディング損益)

単位:百万円

 

前第2四半期連結累計期間

(自2022年4月1日

至2022年9月30日)

当第2四半期連結累計期間

(自2023年4月1日

至2023年9月30日)

株   券   等

2,243

4,475

債   券   等

762

141

そ   の   他

△44

△45

合       計

2,961

4,570

 

 米国株式の国内店頭取引を中心とする株券等トレーディング損益は、景気の大幅な減速は避けられるとする「ソフトランディング」の期待が高まり、ダウ工業株30種平均が約36年ぶりに13営業日連続で上昇するなど、取引が活発化し、前年同期比99.5%増加の44億75百万円の利益となりました。一方、債券等トレーディング損益は、同81.5%減少の1億41百万円の利益となり、その他のトレーディング損益45百万円の損失(前年同期は44百万円の損失)を含めたトレーディング損益の合計では、前年同期比54.3%増加の45億70百万円の利益となりました。

 

(金融収支)

 金融収益は、信用取引収益の増加を主因として、前年同期比28.1%増加の13億35百万円となりました。一方、金融費用は同14.0%増加の1億45百万円となり、差し引き金融収支は同30.0%増加の11億90百万円となりました。

 

(販売費・一般管理費)

 販売費・一般管理費は、テレビCM放映料などの一時的な費用に加え、業績に連動する賞与等の変動費の増加を主因として前年同期比9.1%増加の79億15百万円となりました。

 

(営業外損益)

 営業外損益は、受取配当金を中心に前年同期比15.1%減少の2億21百万円の利益となりました。

 

(特別損益)

 特別損益は、投資有価証券売却益の計上等により44百万円の利益となりました(前年同期は0百万円の利益)。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、52億31百万円と前連結会計年度末に比べて4億99百万円の増加となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、8億6百万円(対前年同期比38億91百万円増加)となりました。これは、顧客分別金信託の増加による支出(△200億円)があった一方で、預り金の増加による収入(119億61百万円)や受入保証金の増加による収入(35億10百万円)があったことに起因します。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、6億70百万円(同29億18百万円増加)となりました。これは、定期預金の預入による支出(△27億93百万円)があった一方で、定期預金の払戻による収入(34億58百万円)があったことに起因します。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、14億13百万円(同1億3百万円減少)となりました。これは、配当金の支払による支出(△14億10百万円)があったことに起因します

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。