第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当期の国内株式市場は、新興国経済の減速による市場心理悪化、Brexit問題、為替相場での円高の動きや米利上げに関する不透明感などを背景に、上半期は低調相場となり、国内主要株価指数である日経平均株価は1万7千円を上値に低迷しました。下半期にはいると、所謂トランプ相場で一時期活況を呈し、年末にかけて1万9千円台まで急上昇しましたが、米政権の人事をめぐる混乱や米国の早期利上げ観測の後退などから世界の株式市場は一転軟調な相場となり、日経平均も2万円台を前に足踏み状態となりました。

このような市場の動きの中で、対顧客営業面では、大阪取引所に新たに上場したデリバティブ4商品すべてを取り扱うなど、広く個人投資家に向けてデリバティブ取引の啓発・普及活動に取組みました。従前からの個別セミナー等も継続実施し、個々のニーズに合致する金融商品や取引手法の提案を顧客に行ってまいりました。これにより、当期の受入手数料は、前年に比して微減の2億10百万円(前期比91.2%)となりました。

また、自己売買部門では、通常のトレーディング業務による売買益は2億91百万円(同46.2%)となりました。一方、保有している有価証券は、EU離脱問題の是非を問う英国の国民投票の結果を受けた株価下落の影響が尾を引き、当期末時において評価損58百万円(前期71百万円の評価損)を計上することとなりました。これによりトレーディング損益は2億32百万円(前期比41.6%)となりました。

なお、金融収益は保有有価証券の運用等によって2億44百万円(同260.5%)、販売費及び一般管理費は9億63百万円(同95.9%)となりました。

以上の結果、営業収益は7億57百万円(前期9億75百万円)、経常損失は1億18百万円(前期経常利益53百万円)、当期純損失は1億19百万円(前期当期純利益50百万円)となりました。

 

(1) 業績の概況

① 受入手数料

 

期別

種類

株券
(百万円)

債券
(百万円)

受益証券
(百万円)

その他
(百万円)


(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

委託手数料

184

4

15

204

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

5

5

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

0

5

5

その他の受入手数料

5

0

8

0

14

195

5

29

0

230

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

委託手数料

165

2

12

179

引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料

1

1

募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料

0

1

12

13

その他の受入手数料

3

0

10

0

14

170

3

36

0

210

 

 

 

委託手数料

当社の株式委託売買高は、金額で253億39百万円(前期比124.3%)、株数で54百万株(同139.3%)となり、株券委託手数料は1億65百万円(同89.5%)となりました。また、債券委託手数料は2百万円(同54.2%)となりました。

 

その他の受入手数料

その他の受入手数料は14百万円(同104.7%)となりました。

 

② トレーディング損益

 

 

第56期

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

第57期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

実現損益
(百万円)

評価損益
(百万円)


(百万円)

実現損益
(百万円)

評価損益
(百万円)


(百万円)

株券等トレーディング損益

632

△62

569

275

△57

217

債券等・その他の
トレーディング損益

△1

△8

△9

15

△0

14

 (債券等トレーディング損益)

(△1)

(△8)

(△10)

(5)

(△5)

(0)

 (その他のトレーディング損益)

( 0)

(―)

( 0)

(9)

(4)

(14)

631

△71

560

291

△58

232

 

 

当期のトレーディング損益は2億32百万円の利益(前期比41.6%)となりました。このうち株券等トレーディング損益については2億17百万円の利益(同38.2%)、債券等・その他のトレーディング損益は14百万円の利益(前期9百万円の損失)となりました。

 

③ 金融収支

金融収益は2億44百万円(前期比260.5%)となりました。また、金融費用は12百万円(同313.1%)となり、金融収支は2億31百万円(同258.2%)となりました。

 

④ 販売費・一般管理費

引続き経費の削減と効率経営に努めました結果、販売費・一般管理費は9億63百万円(前期比95.9%)となりました。

 

  ⑤ 特別損益

当期の特別損益の合計は、1百万円の利益となりました。これは金融商品取引責任準備金戻入によるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純損失が1億16百万円となり、また、預託金の増加による支出等により、当期末の残高は56億3百万円と前期末に比べ5億73百万円減少いたしました。

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

当期の営業活動により資金は、3億81百万円増加(前期は4億64百万円の減少)しました。これは、主として約定見返勘定の減少による収入が12億80百万円あったこと等によるものです。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

当期の投資活動により資金は、5億4百万円減少(前期は1億55百万円の減少)しました。これは、投資有価証券の取得による支出が6億59百万円、無形固定資産の取得による支出が58百万円あったこと等によるものです。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

当期の財務活動により資金は、4億50百万円減少(前期は5億64百万円の減少)しました。これは、配当金の支払いによる支出が4億70百万円あったこと等によるものです。

 

(3) トレーディング業務の概要

 

 

第56期
(平成28年3月31日)

第57期
(平成29年3月31日)

(百万円)

(百万円)

資産

 

 

商品有価証券等

2,941

2,976

株券等トレーディング商品

2,550

2,732

債券等トレーディング商品

390

185

その他トレーディング商品

58

デリバティブ取引

17

42

オプション取引

0

0

先物取引

17

42

2,959

3,018

負債

 

 

商品有価証券等

83

90

株券等トレーディング商品

83

90

債券等トレーディング商品

その他トレーディング商品

デリバティブ取引

11

25

オプション取引

0

0

先物取引

11

25

94

116

 

 

 

(4) 自己資本規制比率

 

 

第56期
(平成28年3月31日)

第57期
(平成29年3月31日)

(百万円)

(百万円)

基本的項目

(A)

16,803

16,425

補完的項目

金融商品取引責任準備金

 

4

3

一般貸倒引当金

 

評価差額金等

 

188

163

(B)

193

166

控除資産

(C)

6,260

6,504

固定化されていない自己資本の額

(A)+(B)-(C)

(D)

10,735

10,088

 

市場リスク相当額

 

523

558

リスク相当額

取引先リスク相当額

 

24

21

 

基礎的リスク相当額

 

229

223

(E)

777

803

自己資本規制比率(D)/(E)×100

(%)

1,380.6

1,255.4

 

 

(注) 上記は金融商品取引法の規定にもとづき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」および「金融庁告示第59号」の定めにより決算数値をもとに算出したものであります。

 

2 【有価証券の売買等業務の状況】

(1) 有価証券の売買の状況(先物取引等を除く)

最近2事業年度における有価証券の売買の状況(先物取引を除く)は、次のとおりであります。

① 株券

 

期別

受託(百万円)

自己(百万円)

合計(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

20,388

48,886

69,275

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

25,339

58,577

83,917

 

 

② 債券

 

期別

受託(百万円)

自己(百万円)

合計(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

71

462

533

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

62

2,041

2,103

 

 

 

③ 受益証券

 

期別

受託(百万円)

自己(百万円)

合計(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

5,774

220,037

225,812

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

7,438

201,391

208,829

 

 

(2) 証券先物取引等の状況

最近2事業年度における証券先物取引等の状況は、次のとおりであります。

① 株式に係る取引

 

期別

先物取引(百万円)

オプション取引(百万円)

合計(百万円)

受託

自己

受託

自己

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

256,533

4,332,306

40,137

2,018,755

6,647,733

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

131,233

2,703,014

16,736

2,368,900

5,219,885

 

 

② 債券に係る取引

 

期別

先物取引(百万円)

オプション取引(百万円)

合計(百万円)

受託

自己

受託

自己

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

155,275

200,959

61,194

417,429

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

84,043

52,793

30,114

7,454

174,404

 

 

3 【有価証券の引受け及び売出し並びに特定投資家向け売付け勧誘等並びに有価証券の募集、売出し及び私募の取扱い並びに特定投資家向け売付け勧誘等の取扱いの状況】

最近2事業年度における有価証券の引受け及び売出し並びに特定投資家向け売付け勧誘等並びに有価証券の募集、売出し及び私募の取扱い並びに特定投資家向け売付け勧誘等の状況は、次のとおりであります。

(1) 株券

(単位:千株、百万円)

期別

引受高

売出高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
総額

募集の
取扱高

売出しの
取扱高

私募の
取扱高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
取扱高

株数

金額

株数

金額

株数

金額

株数

金額

株数

金額

株数

金額

株数

金額

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

内国
株券

279

412

279

412

0

0

外国
株券

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

内国
株券

38

100

38

100

1

3

外国
株券

 

 

(2) 債券

(単位:百万円)

期別

種類

引受高

売出高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
総額

募集の
取扱高

売出しの
取扱高

私募の
取扱高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
取扱高

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

国債

400

91

地方債

特殊債

社債

5

5

外国債券

5

55

合計

400

96

10

55

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

国債

1,730

205

地方債

特殊債

社債

外国債券

合計

1,730

205

 

 

(3) 受益証券

(単位:百万円)

期別

種類


引受高
 


売出高
 

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
総額

募集の
取扱高
 

売出しの
取扱高
 

私募の
取扱高
 

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
取扱高

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

株式
投信

単位型

追加型

256

公社債
投信

単位型

追加型

339

外国投信

2,200

合計

596

2,200

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

株式
投信

単位型

追加型

898

公社債
投信

単位型

追加型

0

外国投信

合計

898

 

 

(4) その他

(単位:百万円)

期別

種類

引受高

売出高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
総額

募集の
取扱高

売出しの
取扱高

私募の
取扱高

特定投資家
向け売付け
勧誘等の
取扱高

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

コマーシャル・ペーパー

外国証書

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

コマーシャル・ペーパー

外国証書

 

 

4 【その他の業務の状況】

最近2事業年度におけるその他の業務の状況は、次のとおりであります。

(1) 公社債の払込金の受入れおよび元利金支払の代理業務状況

 

期別

払込金の受入額
(百万円)

元金の支払額
(百万円)

利金の支払額
(百万円)

元利金の支払額合計
(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

101

325

13

338

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

205

100

13

114

 

 

(2) 証券投資信託受益証券の収益金、償還金および一部解約金支払の代理業務状況

 

期別

収益金支払額
(百万円)

償還金支払額
(百万円)

解約金支払額
(百万円)

第56期

(自 平成27年4月

至 平成28年3月)

135

210

第57期

(自 平成28年4月

至 平成29年3月)

108

490

1,393

 

 

(3) 有価証券の保護預り業務

 

期別

区分

国内有価証券

外国有価証券

第56期
(平成28年3月31日)

 株券(千株)

81,045

845

 債券(百万円)

465

416

 受益証券

(百万円)

追加型

株式

1,042

4,055

公社債

763

 新株予約権証券(個)

第57期
(平成29年3月31日)

 株券(千株)

73,299

847

 債券(百万円)

637

337

 受益証券

(百万円)

追加型

株式

1,653

2,756

公社債

11

 新株予約権証券(個)

 

 

(4) 有価証券の貸借およびこれにともなう業務状況(信用取引に係る顧客への融資および貸株)

 

期別

顧客の委託にもとづいて行った融資額と
これにより顧客が買付けている株数

顧客の委託にもとづいて行った貸株数と
これにより顧客が売付けている代金

株数(千株)

金額(百万円)

株数(千株)

金額(百万円)

第56期
(平成28年3月31日)

2,113

986

90

105

第57期
(平成29年3月31日)

1,525

912

12

26

 

 

(5) その他の商品の売買の状況

該当事項はありません。

 

(6) その他

 有価証券に関する常任代理業務

外国投資家のための有価証券の取得または処分の申請手続代行ならびにこれらに付随する代理業務をおこなっております。

 

5 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「お客様に満足いただける金融サービス」を提供するとともに、金融市場の担い手として市場に貢献できる証券会社であることを目指しています。また、これらを以て企業価値の最大化に努めてまいります。

 

① お客様に満足いただける金融サービス

当社は、投資家の最適な選択を支援することが、証券会社の本来の使命だとの考えから、多くの投資家に均一化されたサービスを提供するのではなく、投資家一人ひとりの資産運用ニーズをお伺いした上で、適切な商品や的確な投資情報を提供する「オーダーメイド型」サポートを心掛けています。また、幅広い知識を習得した人材の育成やコンプライアンス機能の強化に努めてまいります。

 

② 金融市場の担い手として

当社は、トレーディング技術とリスク管理能力の継続的な向上に努めます。積極的なトレーディングを通して市場の流動性を供給するとともに、顧客の資産運用やリスクヘッジのニーズに応えられるよう取引手法を拡充します。また、市場の急変時において発生しうる多額の損失を回避できるよう、堅確なリスク管理を徹底してまいります。

 

③ 企業価値の最大化

創業以来一貫して堅持してきた自主独立路線と開かれた社風の中で、社員一人ひとりの創造性を高めて当社の企業価値最大化に努めていくことが、企業としての社会的責任でもあると考えております。

 

(2)目標とする経営指標

安定成長と財務の健全性確保をはかるため、コンサルティング部門とトレーディング部門双方のバランスのとれた事業拡充、コスト構造の見直しなどを通した企業体質強化を行っております。これらの施策を通して中長期的な株主資本利益率の向上を目指すとともに、財務健全性の指標である自己資本規制比率にも留意しております。

 

(3)経営環境 

国内の証券市場は、政府・日銀による政策の効果もあって、長期低迷を脱して活況を取り戻しつつあるなか、金融庁は、国民の安定的な資産形成を実現する資金の流れへの転換を目指し、家計における長期・積立・分散投資の促進、金融機関等における顧客本位の業務運営の確立・定着等の施策を掲げ、様々な取組みを強く推進しています。
 これを受けて、投資家層の拡大とニーズの多様化はより進んでいくことも予測され、証券会社の担う役割は益々重要なものになると思われます。

 

(4)対処すべき課題

上記の経営を取り巻く環境に鑑み、以下の方針にもとづいて課題に取り組みたいと考えております。

 

① コンサルティング部門

お客様一人ひとりに対して、お客様の資産運用ニーズや資金の性格にあわせて、きめ細かく、かつ誠実にお応えできるよう、「お客様にとって“安心”、“信頼”、“満足”できる証券会社」をキャッチフレーズに、当社のコアコンピタンスのさらなる強化を進めてまいります。

 

② トレーディング部門

トレーディング技術とリスク管理能力の継続的な向上に努めております。積極的なトレーディング活動を通して流動性の提供と収益獲得を行うとともに、顧客の資産運用やリスクヘッジのニーズに応えられるよう取引手法の拡充と強化に努めます。また、市場の急変時において発生しうる多額の損失を回避できるよう継続的なリスク管理技術の向上を目指しております。

 

③ システム部門

当社が、証券会社向けにクラウド環境でサービス提供いたします自社システムは、株式・ETF・REIT・債券・投資信託などの一連の商品ラインナップはもちろん、特にJPX上場のデリバティブ商品の全てを取り扱っています。
 クラウド化した当社システムを1社でも多くの証券会社に提供していくことで、個人投資家の株式・デリバティブ活用に便利な取引環境の整備と、デリバティブ取引の大衆化を目指し、金融市場の発展に貢献できるよう活動してまいります。
 
 

 

6 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には有価証券報告書提出日現在、以下のようなものがあります。
 なお当社は、これらのリスク発生の可能性を確認した上で、発生の回避および発生した場合の対応に最大限の努力をする所存です。また、下記事項には将来に関するものが含まれますが、当該事項は提出日現在において判断したものであり、事業のリスクはこれらに限られるものではありません。

(1) 金融商品取引業としての収益変動

当社の主たる収益は、次の委託手数料とトレーディング収益により構成されており、それぞれの変動要因を抱えています。

① 委託手数料

証券市場の売買代金額の多寡や市場動向および経済環境などにより、大きく変動する場合があります。

② トレーディング収益

取扱い金融商品の相場水準やボラティリティ(価格変動率)等の予期できない変動により損失を被る可能性があります。

 

(2) 貸倒れリスク

当社の取引先の信用不安や株価の急落、債務不履行により、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、当社の業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。なお、貸倒れリスクをともなうおそれのある取引としまして、信用取引、先物取引、オプション取引等があります。

 

(3) オペレーショナル・リスク

業務処理のプロセスや不適切な役職員の行動、および災害の発生等により、当社に対する賠償請求や信用の低下が生じ、当社の業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

(4) システムリスク

当社が業務上使用するコンピュータ・システムにおいては、システム面のハード、ソフトの不具合および人為的ミスの他、回線障害、コンピュータウィルス、コンピュータ犯罪、災害等により機能不全が原因で当社業務遂行に障害が発生することとなった場合、お客様からの注文の処理をすることができなくなり、当社の業務および財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 外国為替レートの変動

当社がおこなう海外市場との取引等によっては、為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社は、通貨変動に対するヘッジなどを通じて、為替の変動による影響を最小限に止める措置を講じていますが、予測を超えた為替変動が当社の業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

 

7 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

8 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

9 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針および見積もり

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。この財務諸表の作成にあたっては、後述の「経理の状況」の「重要な会計方針」をご参照ください。

 

(2) 財政状態の分析

当期末の総資産合計は、前期末に比べ5億3百万円増加し203億17百万円となりました。

流動資産は、前期末に比べ1億96百万円増加し137億9百万円となりました。流動資産の増加の主な要因は信用取引資産の増加によるものであります。

固定資産は、前期末に比べ3億6百万円増加し66億7百万円となりました。固定資産の増加の主な要因は投資有価証券の取得によるものであります。

当期末の負債合計は、前期末に比べ10億92百万円増加し34億45百万円となりました。

流動負債は、前期末に比べ10億79百万円増加し30億52百万円となりました。流動負債の増加の主な要因は預り金の増加によるものであります。

固定負債は、前期末に比べ15百万円増加し3億89百万円となりました。固定負債の増加の主な要因は役員退職慰労引当金によるものであります。

当期末の純資産の残高は、前期末に比べ5億89百万円減少し168億71百万円となりました。純資産の減少の主な要因は利益剰余金の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は82.9%(前期末88.0%)となりました。

また、期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、178円94銭(前期末185円35銭)となりました。

 

(3) 当事業年度の経営成績の分析

当社の主な収益の源泉は、トレーディング損益、受入手数料、金融収益であります。当期の営業収益は7億57百万円(前期比77.6%)となりました。

内訳は、トレーディング損益が2億32百万円(同41.6%)、受入手数料が2億10百万円(同91.2%)、金融収益が2億44百万円(同260.5%)であります。一方、販売費・一般管理費は、9億63百万円(同95.9%)となりました。これに営業外損益1億0百万円(同116.3%)を計上した結果、経常損失が1億18百万円(前期経常利益53百万円)となりました。

特別利益は金融商品取引責任準備金戻入として1百万円を計上いたしました。以上により、税引前当期純損失は1億16百万円(前期税引前当期純利益54百万円)、法人税、住民税及び事業税を差し引いた当期純損失は1億19百万円(前期当期純利益50百万円)となりました。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の主たる事業である金融商品取引業は、経済情勢や相場環境の変動による影響を大きく受けます。今後においてもこのような要因で経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 資本の財源および資金の流動性に関しての分析

当期における現金及び現金同等物は、税引前当期純損失が1億16百万円となり、また、投資有価証券の取得による支出等により、当期末の残高は56億3百万円と前期末に比べ5億73百万円減少いたしました。具体的詳細については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況に記載しております。

 

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社の主たる事業である金融商品取引業の業績は、経済情勢や市場環境の変動による影響を大きく受けます。そのため、時に困難な舵取りに直面することもありますが、金融・資本市場における公器としての立場を認識し、関係する様々なステークホルダーに対する責務を果たすべく経営に取り組んでおります。

近い将来、社会にいわゆるデジタル世代が主流を占めるようになることを見据え、フィンテックの果実や利点を積極的に取り込み、次のような顧客サービスの展開を通じて、当社独自の証券ビジネスモデルの構築を目指してまいります。

・個人投資家の収益機会の拡大と取引手法の多様化を図る観点から、市場デリバティブ取引の活用推進・提案を行うこと。

・フィデューシャリー・デューティーを徹底し、「対面営業」と「インターネット取引」の両者の利便性を取り入れた金融サービスを提供すること。

・お客様の資産に関わる様々な相談にお応えする金融のコンシェルジュとして、総合的なウェルスマネジメント(資産管理サービス)を推進すること。