第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の開示府令第四号の三様式記載上の注意(7)の規定を当事業年度に係る四半期報告書から適用しております。

前事業年度の有価証券報告書の提出日後、当四半期報告書の提出日までにおいて、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。変更箇所は下線で示しており、変更箇所の前後について記載を一部省略しています。

また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものです。

 

(前略)

7.決済履行確保の枠組みについて

(中略)

(損失補償制度の概要)

清算参加者が決済不履行を起こした場合、株式会社日本証券クリアリング機構は、当該清算参加者を当事者とする債務の引受け又は負担の停止並びに株式会社日本証券クリアリング機構が当該清算参加者に引き渡すべき有価証券及び金銭の引渡しを停止するとともに、引渡しを停止した有価証券及び金銭を、当該清算参加者の決済不履行の弁済に充当します。

 

以上の処理後においても、株式会社日本証券クリアリング機構の損失が解消されない場合には、以下に記載する方法により、損失の補填を行います。なお、この補填は、原則として、有価証券の売買、先物・オプション取引、店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引のそれぞれの清算に係る損失7について、不履行清算参加者の清算資格に応じて、個別に行います。(以下に記載されている金額は、2019年月末時点において確定している金額となります。)

 

決済不履行発生時の有価証券の売買及び先物・オプション取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。

① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金、取引証拠金及び清算基金等)による補填

② 金融商品取引所等の損失補償による補填8

③ 株式会社日本証券クリアリング機構による補填

④ 不履行清算参加者以外の清算基金による補填

⑤ 不履行清算参加者以外による相互保証

 

したがって、清算参加者の決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①の対応によっても、同社の損失を補填しえない場合には、②については、損失補償契約に定められた金額(現物取引:104億円、先物・オプション取引:174億円)を上限として、株式会社東京証券取引所又は株式会社大阪取引所が補填を行うことにより、また、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が証券取引等決済保証準備金として積み立てた金額(200億円)を上限として補填を行うことにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。

 

また、決済不履行発生時の店頭デリバティブ取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。

① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金)による補填
② 株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第一階層決済保証準備金)
③ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決

済保証準備金)
④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填
⑤ 破綻後における変動証拠金等の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填

 

 

したがって、清算参加者の店頭デリバティブ取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①までの対応によっても、同社の損失を補填しえないときには、それぞれの清算業務について②については、株式会社日本証券クリアリング機構が第一階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:20億円)を上限として補填することにより、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が第二階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:20億円)を上限として補填することにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。

 

(後略)

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第四号の三様式記載上の注意(8)の規定を当事業年度に係る四半期報告書から適用しております。

 当社グループは、当第1四半期連結会計期間より、IFRS第16号「リース」(2016年1月公表)(以下、「IFRS第16号」)を適用しております。詳細は「第4 経理の状況 1要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」をご参照ください。

 

1.業績等の概要

(1)業績

当社グループの当第1四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)の連結業績は、営業収益は290億69百万円(前年同期比1.7%減)、営業費用が136億43百万円(前年同期比5.6%増)となったため、営業利益は162億46百万円(前年同期比6.7%減)、税引前四半期利益は164億2百万円(前年同期比6.9%減)となりました。

また、法人所得税費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する四半期利益は107億11百万円(前年同期比7.8%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ179億23百万円減少し、459億68百万円となりました。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益164億2百万円に、減価償却費及び償却費38億4百万円及び支払法人所得税等182億3百万円などを加減した結果、53億43百万円の収入となりました。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、無形資産の取得による支出26億13百万円及び投資有価証券の売却による収入26億3百万円などにより、9億39百万円の収入となりました。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより、241億94百万円の支出となりました。

 

2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来に生じる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。

 

(1)当四半期連結累計期間の経営成績の分析

(営業収益の状況)

①取引関連収益

 取引関連収益は、現物の売買代金及びデリバティブの取引高等に応じた「取引料」、取引参加者の取引資格に応じた「基本料」、注文件数に応じた「アクセス料」、利用する売買システム施設の種類に応じた「売買システム施設利用料」等から構成されます。

 当第1四半期連結累計期間の取引関連収益は、現物の売買代金が前年同期を下回り、取引料が減少したことなどから、前年同期比7.4%減の110億57百万円となりました。

 

 

・取引関連収益の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前第1四半期

連結累計期間

(自 2018年4月1日

 至 2018年6月30日)

当第1四半期

連結累計期間

(自 2019年4月1日

 至 2019年6月30日)

 

 

 増減(%)

取引関連収益

11,941

11,057

△7.4

 

取引料

9,622

8,735

△9.2

 

 

現物

7,231

6,141

△15.1

 

 

デリバティブ

2,391

2,593

8.5

 

 

 TOPIX先物取引

464

493

6.3

 

 

 日経平均株価先物取引(注1)

946

1,038

9.7

 

 

日経平均株価指数オプション取引(注2)

500

559

11.8

 

 

 長期国債先物取引

442

467

5.7

 

 

 その他

37

34

△8.0

 

基本料

257

249

△3.3

 

アクセス料

1,188

1,149

△3.3

 

売買システム施設利用料

851

901

6.0

 

その他

22

21

△1.9

(注1) 日経225mini先物取引を含めております。

(注2) Weeklyオプション取引を除きます。

 

②清算関連収益

 清算関連収益は、株式会社日本証券クリアリング機構が行う金融商品債務引受業に関する清算手数料等から構成されます。

 当第1四半期連結累計期間の清算関連収益は、前年同期比1.4%増の61億57百万円となりました。

 

③上場関連収益

 上場関連収益は、新規上場や上場会社の新株券発行の際に発行額に応じて受領する料金等から構成される「新規・追加上場料」及び時価総額に応じて上場会社から受領する料金等から構成される「年間上場料」に区分されます。

 当第1四半期連結累計期間の上場関連収益は、年間上場料が増加したことなどから、前年同期比1.1%増の32億90百万円となりました。

 

・上場関連収益の内訳

 

 

 

(単位:百万円)

 

前第1四半期

連結累計期間

(自 2018年4月1日

 至 2018年6月30日)

当第1四半期

連結累計期間

(自 2019年4月1日

 至 2019年6月30日)

 

 

増減(%)

上場関連収益

3,254

3,290

1.1

 

新規・追加上場料

773

734

△5.1

 

年間上場料

2,481

2,556

3.0

 

④情報関連収益

 情報関連収益は、情報ベンダー等への相場情報の提供に係る収益である相場情報料のほか、指数ビジネスに係る収益及びコーポレートアクション情報等の各種情報の提供に係る収益から構成されます。

 当第1四半期連結累計期間の情報関連収益は、指数ビジネスに係る収益が増加したことなどから、前年同期比0.8%増の53億45百万円となりました。

 

⑤その他の営業収益

 その他の営業収益は、売買・相場報道等の各種システムと取引参加者・ユーザをつなぐarrownetに係る利用料、注文の送信時間等の短縮による売買執行の効率化を目的として、システムセンター内に取引参加者及び情報ベンダー等が機器等を設置するコロケーションサービスに係る利用料、売買システム等のサービス提供料及び株式会社東証システムサービスが行うシステム開発・運用収益等から構成されます。

 当第1四半期連結累計期間のその他の営業収益は、arrownet利用料、コロケーションサービス利用料が増加したことなどから、前年同期比7.5%増の32億18百万円となりました。

 

・その他の営業収益の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前第1四半期

連結累計期間

(自 2018年4月1日

 至 2018年6月30日)

当第1四半期

連結累計期間

(自 2019年4月1日

 至 2019年6月30日)

 

 

増減(%)

その他の営業収益

2,993

3,218

7.5

 

arrownet利用料

796

837

5.1

 

コロケーションサービス利用料

943

1,019

8.1

 

その他

1,253

1,360

8.6

 

(営業費用の状況)

当第1四半期連結累計期間の人件費は、前年同期比6.0%増の41億17百万円となりました。

 システム維持・運営費は、現物及びデリバティブの売買システムをはじめとした各種システムの維持及び管理運用に係る費用等から構成されます。システム維持・運営費は、前年同期比3.8%減の29億35百万円となりました。

減価償却費及び償却費は、前年同期比36.6%増の38億1百万円となりました。

 その他の営業費用は、前年同期比12.8%減の27億89百万円となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

(資産、負債及び資本の状況)

当社グループの資産及び負債には、株式会社日本証券クリアリング機構が清算機関として引き受けた「清算引受資産・負債」及び清算参加者から担保として預託を受けた「清算参加者預託金」が両建てで計上されております。「清算引受資産・負債」及び「清算参加者預託金」は、多額かつ清算参加者のポジションなどにより日々変動することから、当社グループの資産及び負債の額は、これらの変動に大きな影響を受けます。その他、金融商品取引の安全性を確保するための諸制度に基づく「信認金」、「取引参加者保証金」及び「違約損失積立金」が資産及び負債または資本に両建てで計上されております。

当第1四半期連結会計期間末の資産は、「清算引受資産」が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ2兆3,529億90百万円増加し、56兆4,223億96百万円となりました。また、「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」を控除した後の資産は、前連結会計年度末に比べ28億8百万円減少し、3,566億94百万円となりました。

当第1四半期連結会計期間末の負債は、資産と同様に「清算引受負債」が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ2兆3,644億80百万円増加し、56兆1,424億35百万円となりました。また、「清算引受負債」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「取引参加者保証金」を控除した後の負債は、前連結会計年度末に比べ88億35百万円増加し、964億51百万円となりました。

当第1四半期連結会計期間末の資本は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上により増加した一方、配当金の支払により減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ114億90百万円減少し、2,799億60百万円となりました。また、違約損失積立金を控除した後の資本は、2,520億12百万円となりました。

 

 

<参考>

 

資産合計

資本合計

親会社の所有者に

帰属する持分

親会社所有者

帰属持分比率

 

2020年3月期第1四半期

2019年3月期

百万円

56,422,396 (356,694)

54,069,405 (359,502)

百万円

279,960 (252,012)

291,450 (263,502)

百万円

273,309 (245,361)

285,009 (257,060)

0.5 (68.8)

0.5 (71.5)

(注) 各指標における( )内は、資産合計は「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」、資本合計及び親会社の所有者に帰属する持分は、「違約損失積立金」をそれぞれ控除して算出した数値です。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

(キャッシュ・フローの状況)

キャッシュ・フローの状況については、「1.業績等の概要-(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(契約債務)

当第1四半期連結会計期間末現在における契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

32,500

32,500

社債

20,000

20,000

 

(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針、経営環境及び当社グループが優先的に対処すべき課題等について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間において、該当事項はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの収益のうち、過半を占める「取引関連収益」及び「清算関連収益」は有価証券やデリバティブ商品の売買代金・取引高の水準に、「上場関連収益」は上場する企業の時価総額や資金調達額、新規上場会社数の水準などにそれぞれ大きく依拠しております。

したがって、当社グループの収益は、有価証券やデリバティブ商品の流通市場並びに発行市場の動向、ひいては世界的な金融市場の動向や国内外の経済情勢の影響を大きく受けることとなります。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、2019年3月28日に株式会社東京商品取引所(以下「東京商品取引所」という。)との間で締結した総合取引所の実現に向けた経営統合に関する基本合意書に関し、6月末での最終契約の締結及び東京商品取引所の発行済株式(無議決権株式を含む。)を対象とした公開買付けの開始(以下「最終契約の締結等」という。)を予定していましたが、6月28日時点で合意に至らなかったことから最終契約の締結等の時期を未定としました。

 

なお、2019年7月30日に東京商品取引所との間で、最終契約として、経営統合後の方針・体制等を内容とする経営統合契約を締結しています。