第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度(平成27年4月1日から平成28年3月31日まで)におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策の効果により企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費における消費者マインドの足踏みや設備投資等に対する企業マインドの慎重な動きがみられるなど、一部において景気に弱さがみられたものの、総じて緩やかな回復基調が続きました。一方、海外景気は先進国を中心に緩やかな回復傾向が続いたものの、米国の金融政策正常化の影響、中国経済の減速傾向の表面化、急速な資源安と通貨安の進行に伴う新興国経済の不安定化、世界的な地政学的リスクの高まり等が国内景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行き不透明な状況が続きました。

 

外国為替市場におきましては、期初1米ドル=120円台前半で始まった米ドル/円相場は、米国の早期利上げを意識したドル高が進み、6月初めには13年ぶりの高値となる1米ドル=125円86銭をつけましたが、8月中旬に中国経済に対する不安が世界同時株安を招き円は116円台前半まで急伸しました。年度後半は、12月の米連邦準備制度理事会(FRB)における政策金利の引上げまで1米ドル=118円台から123円台のレンジで推移しましたが、平成28年に入ると、原油相場の下落に歯止めがかからず再び世界的な株価急落が進むとリスク回避の動きが加速し、1月には日銀によるマイナス金利政策導入の発表により一時的に円安に振れたものの、円は更に急伸し1米ドル=110円台半ばまで買われ、当連結会計年度末は、1米ドル=112円51銭で取引を終了しました。

ユーロ/円相場は、期初1ユーロ=128円台後半で始まった後、ギリシャの緊縮財政受入れを巡る混乱からユーロ離脱懸念が台頭しユーロは下落したものの、中国不安を背景としたリスク回避によりユーロ・キャリーの巻戻しが強まり、一時1ユーロ=136円台後半まで上昇しました。年度後半は、欧州中銀(ECB)が12月のECB理事会において追加緩和を発表したことを受けユーロ売りが強まりましたが、平成28年に入ると原油相場の下落が引き金となりリスク回避の動きが一段と強まり、円買いの加速によりユーロは一時122円台前半まで売られたものの、当連結会計年度末は、1ユーロ=128円04銭まで値を戻し取引を終了しました。

 

このような市場環境のもと、当社グループは、子会社トレイダーズ証券において、『みんなのFX』(外国為替証拠金取引)、『みんなのバイナリー』(外国為替オプション取引)、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用した外国為替証拠金取引)『みんなのオプション』(外国為替オプション取引)の外国為替取引事業を主軸として事業活動を行うとともに、平成27年12月1日付で株式交換により完全子会社化したバイオマスガス化発電プラント等を製造するZEエナジー及び金融システム開発に優れた技術を有するNextop.Asiaを新たな連結会社とし、再生可能エネルギー関連事業を当社グループの新たな収益源に育成するとともに、新FX取引システムの自社開発とシステムの早期統合を図るべく活動を行ってまいりました。

 

当連結会計年度は、主力事業である『みんなのFX』及び『みんなのバイナリー』の顧客取引が前期に比べ減少したことから、トレーディング損益は2,148,608千円(前期比127,991千円減、5.6%減)と前期を下回りましたが、平成27年12月より持分法適用会社から連結子会社に移行したZEエナジーにおいてバイオマスガス化発電プラントの完成工事高を712,593千円計上し営業収益の増加に寄与しました。受入手数料等を合わせた営業収益合計は2,938,156千円(前期比597,170千円増、25.5%増)となり、金融費用、完成工事原価等を差引いた純営業収益合計は前期を70,619千円上回る2,405,356千円(前期比3.0%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、当連結会計年度から株式交換により発生したのれんの償却費111,068千円を計上したことに加え、ZEエナジー、Nextop.Asia及び両社の子会社を連結したため人件費が760,539千円(前期比15.0%増)となり前期に比べ98,944千円増加するなど事業拡大による費用は全般的に増加しました。しかしながら、外国為替取引事業の収益に連動するシステム利用料が減少し不動産関連費が前期比204,836千円減少し779,808千円(前期比20.8%減)となったことに加え、広告宣伝費等の減少から取引関係費が前期比7,840千円減少し635,397千円(前期比1.2%減)、事務委託費等の減少から事務費が前期比35,194千円減少し40,481千円(前期比46.5%減)となったことなどから、販売費及び一般管理費の合計額は前期比177,107千円減少し2,506,839千円(前期比6.6%減)となりました。

その結果、営業損益は、バイオマスガス化発電プラント事業による利益貢献などがあったものの、外国為替取引事業のトレーディング損益が伸び悩んだことで前期比247,727千円の利益改善となりましたが黒字確保には至らず、101,482千円の営業損失となりました。

営業外収益は、償却債権取立益が前期比45,690千円減少し4,015千円となったものの、持分法による投資利益が48,402千円計上されたことにより、営業外収益合計は前期比9,952千円増加し64,404千円(前期比18.3%増)となりました。営業外費用は、前期に発生した持分法による投資損失(83,243千円)及び資金調達費(43,058千円)の計上がなかったことに加え、投資事業組合運用損が前期比7,965千円減少し286千円及び支払利息が前期比5,674千円減少し32,916千円計上したことにより、営業外費用合計は前期比136,269千円減少し40,420千円(前期比77.1%減)となりました。

その結果、経常損益は前期比393,949千円の利益改善となりましたが黒字確保には至らず、77,498千円の経常損失となりました。

特別利益は、前期に発生した投資有価証券売却益(104,110千円)の計上はなかったものの、株式交換により発生した段階取得に係る差益132,754千円を計上したことで、特別利益合計は前期比24,287千円増加し135,750千円(前期比21.8%増)となりました。特別損失は、訴訟和解金23,874千円を計上したため、特別損失合計は、前期比19,434千円増加し24,511千円(382.8%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比388,336千円改善し20,412千円となりました。

各セグメントの事業の状況は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。

 

(外国為替取引事業)

トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は前期実績の5.3%減に当たる2,189,513千円、セグメント損益は225,361千円改善したものの34,195千円の損失となりました。

なお、外国為替取引事業の当連結会計年度末における顧客口座数、預り資産は以下のとおりとなりました。

顧客口座数       264,438口座 (前期末比  18,819口座増)

預り資産        13,162,948千円 (前期末比 1,012,475千円減)

 

(再生可能エネルギー関連事業)

平成27年12月より連結子会社としたZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は725,643千円、セグメント利益は81,000千円となりました。

 

(海外金融商品取引事業)

インドネシア子会社PT.PIALANG JEPANG BERJANGKAが営む当セグメントの営業収益は14千円、セグメント損失は42,395千円となりました。

 

(システム開発・システムコンサルティング事業)

Nextop.Asia及びトレイダーズフィナンシャルテクノロジー株式会社(以下、「トレイダーズフィナンシャルテクノロジー」といいます。)が営む当セグメントの営業収益は306,648千円、セグメント損失は67,748千円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動により273,374千円増加、投資活動により92,567千円減少、財務活動により142,292千円増加しました。この結果、資金は、前連結会計年度末と比較して321,976千円増加し986,751千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び当該増減の要因は、以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金は、273,374千円の収入超過となりました。これは主に、売上債権の増加124,346千円、その他の固定資産の増加44,318千円による収入減少及び支出増加に加え、非資金収益(段階取得に係る差益132,754千円、持分法投資利益48,402千円)による181,157千円の資金減少要因等があったものの、税金等調整前当期純利益33,740千円、非資金費用202,251千円(減価償却費91,182千円、のれんの償却額111,068千円)等による資金増加要因に加え、バイオマスガス化発電設備等に係る未成工事受入金424,039千円の増加による収入増加等により資金が増加したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金は、92,567千円の支出超過となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得86,203千円等による資金増加があったものの、関連会社への正味貸付131,056千円の支出増加等により資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金は、142,292千円の収入超過となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出52,360千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出30,232千円等により資金が減少したものの、新株予約権及びストックオプションの権利行使による217,525千円の収入等により資金が増加したことによるものです。

2【業務の状況】

(1)外国為替取引の売買等の状況

① 外国為替証拠金取引

区   分

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前期比

米ドル

(百万ドル)

663,345

381,346

△281,998

ユーロ

(百万ユーロ)

164,275

147,807

△16,467

英ポンド

(百万ポンド)

73,698

80,406

6,708

豪ドル

(百万ドル)

63,186

156,252

93,066

ニュージーランドドル

(百万ドル)

11,800

14,895

3,094

南アフリカランド

(百万ランド)

1,753

4,724

2,971

カナダドル

(百万ドル)

274

325

50

スイスフラン

(百万フラン)

740

300

△440

 

② 外国為替オプション取引

区   分

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前期比

米ドル

(百万ドル)

13

9

△4

ユーロ

(百万ユーロ)

5

5

△0

英ポンド

(百万ポンド)

4

5

1

 

(2)自己資本規制比率

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

平成27年3月31日

当連結会計年度

平成28年3月31日

 基本的項目

(A)

1,806

1,749

 補完的項目

 その他有価証券評価差額金等

 

0

0

 金融商品取引責任準備金等

 

0

0

 一般貸倒引当金

 

0

0

 長期劣後債務

 

40

20

 短期劣後債務

 

60

80

(B)

101

100

 控除資産計

(C)

510

433

 固定化されていない自己資本の額  (A)+(B)-(C)

(D)

1,397

1,416

 リスク相当額

 市場リスク相当額

 

0

0

 取引先リスク相当額

 

98

69

 基礎的リスク相当額

 

618

564

(E)

717

634

 自己資本規制比率  (D) / (E) × 100

 

194.6%

223.2%

(注)上記は金融商品取引法第46条の6第1項の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」で定められた計算方法により算出しております。

3【対処すべき課題】

当社グループは、下記の課題について重点的に取り組み、収益力の強化並びに経営体質の強化に努めるとともに、法令を遵守する内部管理体制を強化し、企業体質の健全性をより一層高めてまいります。

(1)主力事業の競争力強化

トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引『みんなのFX』、外国為替オプション取引『みんなのバイナリー』及び『みんなのオプション』、さらにシステム・トレード機能を搭載した『みんなのシストレ』について、今後も継続的な機能強化と利便性向上に取り組み、スプレッド競争だけではないサービス面での付加価値により他社との差別化を図ってまいります。

 

(2)新規事業への取り組み

トレイダーズ証券が主力とする外国為替取引事業を取り巻く環境は、業者間による顧客獲得・シェア拡大のため熾烈な競争により低スプレッド化が進み、十分な利益を確保することが容易でない状況となっております。そのため、外国為替取引事業のみに依存した事業構造では、中長期的に成長拡大を続けていくことが益々難しくなると想定しております。当社グループが再び業容を拡大し収益力の強化を図るために、新たな成長の柱となる事業分野への進出が必要不可欠と判断し、当社の投資先の一つであったバイオマスガス化発電プラントの製造・販売事業を営むZEエナジーを株式交換により完全子会社化いたしました。ZEエナジーは、将来的に大きな成長が見込まれる再生可能エネルギーの一つであるバイオマスガス化発電プラント製造において独自の技術を有しており、既に実用化第一号案件が完成して稼働を開始しているだけでなく、大手企業等からも複数の受注を獲得している等の実績を有し、今後、受注案件の増加とともに当社グループの連結業績の拡大に貢献するものと期待しております。

今後も、当社グループが創業以来培ってきた金融事業、ベンチャー企業ビジネスのノウハウと国内外で築いたネットワークを活用し、特に成長性の高いアジア地域を中心としたグローバルな事業展開を目指してまいります。

 

(3)外部からの資金調達による財務基盤の安定化

当社グループが注力する外国為替取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金など多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。収益は相場動向に強く影響を受けるため、業績見通しを予測することが難しいばかりでなく、資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。

また、バイオマスガス化発電プラントの製造・販売に取り組むZEエナジーでは、現在は顧客から注文を受けて設備を製造・納入する受注生産・販売に注力しており、並行して関連会社であるZEデザインとの合弁事業として売電開始を計画しておりますが、今後、当社グループが自社所有するバイオマスガス化発電設備を全国に展開し売電を開始することで、当社グループの売上規模及び利益水準を長期にわたり安定的に増加させることが見込まれるため、その建設用資金の確保も優先課題としております。

今後も、当社グループが必要とする規模の資金調達を実現するため、当社は、第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債などのデット・ファイナンス等可能な限りの資金調達方法を検討し、早期実施に向け全力を尽してまいります。

 

(4)低コスト体制の徹底

当社グループでは、これまでの業績悪化からの再生過程において徹底した合理化を推進し、事業の取捨選択を進め、収益性が見込めない事業から撤退することで設備・人員体制を再構築し、低コスト化を進めてまいりました。その結果、年度ごとに販売費及び一般管理費の計上額を削減することができ、損益分岐点を引き下げることにより、外国為替取引事業において収益が停滞した時でも損益の悪化を軽減する構造へと徐々に改善の効果が現れております。一方、トレイダーズ証券の外国為替取引事業におけるサービス・ラインナップとシステム構成は2つのプラットフォームに分かれており、レベニューシェアで収益増加に比例してシステム利用料が計算される『みんなのFX』及び『みんなのバイナリー』とシステム費用が主に固定費になっている『みんなのシストレ』及び『みんなのオプション』が別々のプラットフォームによって並列して稼働しております。これらのシステム関連費用(システム利用料・システム保守料、サーバー費用等)は、当社グループの販売費及び一般管理費全体の約3割以上を占める重要な費目となっており、今後、当社グループが安定的な利益体質への転換を図るためには、『みんなのFX』等のシステム及び『みんなのシストレ』等のシステムを一つのプラットフォームに統合し、システム面の効率性を一層高め、システム関連費用を全体として引き下げることが非常に重要であると認識しております。

そのシステム統合を早期かつ確実に実現するため、Nextop.Asiaを株式交換により完全子会社化しました。Nextop.Asiaは、FX取引システムの開発に関して高い技術力を有しており、さらに中国・大連市に設立された同社子会社によって開発力がより一層強化されました。今後、完全子会社化したNextop.Asiaの開発力をベースとしてシステム統合を早期かつ確実に実現し、システム関連費用の大幅な削減と抜本的な損益構造の改善に取り組んでまいります。

 

(5)人材の確保・育成

当社グループが、業容の拡大及び経営体質の強化を実現していく上で、人材の確保・育成は不可欠であります。当社グループでは、新規プロジェクトへの登用、社員研修制度の充実、公正な人事制度の確立などに取り組むことで、将来、当社の核となる優秀な人材の確保・育成を図ってまいります。

 

(6)コーポレート・ガバナンスの充実

当社グループは、「金融サービスを通じて、社会・経済の発展に貢献する」「金融サービスにおける革新者を目指す」「健全な事業活動を通じて、関わる全ての人を大切にする」ことをグループ経営理念として掲げています。この経営理念を踏まえ、当社は、企業価値を向上させ、株主利益を最大化するとともに、ステークホルダーと良好な関係を築いていくためには、コーポレート・ガバナンスの確立が不可欠なものと認識しております。

当社では、当社グループのコーポレート・ガバナンスのあり方について、外部有識者を招き情報共有及び意見交換を行う場としてコーポレートガバナンス委員会を設置するとともに、独立役員2名(いずれも当社社外監査役)及び社外取締役1名を選任して客観的かつ中立的な視点からの経営監視をお願いすることなどにより、コーポレート・ガバナンスの充実を図っております。また、証券取引所の上場規則に基づき平成27年6月1日に適用が開始された「コーポレートガバナンス・コード」については、基本5原則を遵守するとともに、その趣旨・精神を踏まえて今後も引き続き、当社に相応しいコーポレート・ガバナンスのあり方を追求してまいります。

 

(7)内部管理体制の強化

当社グループは、コンプライアンスが企業価値を支える骨格であるとの強い確信のもと、コンプライアンス体制の強化に取り組み、企業活動の健全性を高め、あらゆるステークホルダーから、より一層信頼されるよう努めております。特に、当社グループの中核を担うトレイダーズ証券においては、法令等遵守に係る取締役会の諮問機関としてコンプライアンス委員会を設置するとともに、「コンプライアンスの基本方針」に基づき、「コンプライアンス・マニュアル」「倫理コード」を制定し、「コンプライアンス・プログラム」に従い、内部管理統括責任者の監督の下、金融商品取引法その他の法令を遵守することはもとより、高い倫理観をもって業務運営を行ってまいります。また、当社グループは、金融商品取引法に対応した内部統制システムを整備・運用しており、財務報告の信頼性の確保、法令の遵守、及び資産の保全に努める一方、更なる業務効率の改善も行ってまいります。

トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引『みんなのFX』及び外国為替オプション取引『みんなのバイナリー』を中心として、さらに平成26年5月にリリースしたシステム・トレード機能を搭載する『みんなのシストレ』について、今後も継続的な機能強化と利便性向上に取り組み、スプレッド競争だけではないサービス面での付加価値により他社との差別化を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社の経営成績、事業運営及び財務状態その他に関する事項のうち、投資家の投資判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として、以下のようなリスクがあげられます。これらのリスクは複合、連鎖して発生し、様々なリスクを増大させる可能性があります。

当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。

なお、本項目に記載の事項は必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、また、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)外部環境によるリスク

① 競争激化に伴うリスク

外国為替取引事業における競争は激しく、手数料の無料化、取引スプレッドの縮小、取引単位の少額化など競争が激化した結果、収益性の低下及びコスト負担の増大が事業者の経営を圧迫しております。今後、業界の競争環境が当社グループの対応を上回る速度で進んだ場合、当社グループの体質改善及びサービスの強化が追いつかないことにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、再生可能エネルギー関連事業においては、ZEエナジーが特許を有するバイオマスガス化発電プラント製造に関する高度な技術分野は、日本国内において追随する競合他社が比較的少ない状況です。しかしながら、今後、外国企業の日本市場への参入や他社において技術が向上しバイオマスガス化発電プラントと同等の小型発電設備が開発された場合、競争激化により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 規制等に関するリスク

外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、証券取引事業及び外国為替取引事業(第一種、第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業)を営むに当たり、内閣総理大臣の登録を受けるとともに、自主規制機関である日本証券業協会、金融先物取引業協会、第2種金融商品取引業協会及び日本投資顧問業協会に加入しており、金融商品取引法その他の法令のほか、これら自主規制機関の規則に服しています。個人投資家向けの外国為替証拠金取引・店頭バイナリーオプション取引については顧客保護のための様々な規制強化がなされてきました。トレイダーズ証券では、内部管理統括責任者の指揮の下、全社的な内部管理態勢の強化と法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に取り組み、制度改正への適時対応に努めております。しかしながら、法令諸規則の改正に対して、当社グループが的確に対応できなかった場合、あるいは、監督官庁等から法令諸規則違反を指摘され、行政処分等を受けるに至った場合には、顧客からの信用失墜を招き、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、トレイダーズ証券が取り扱う外国為替取引商品に対する規制強化により、当社グループの想定を上回る取引量の減少が生じ収益性の低下が進んだ場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、再生可能エネルギー関連事業においてZEエナジーは、再生可能エネルギー発電設備建設等に関し、建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、さらには環境,労働関連の法令等、さまざまな法的規制を受けております。ZEエナジーでは法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に努めておりますが、違法な行為があった場合は、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。

③ 再生可能エネルギーの固定価格買取制度に係る買取価格の変動リスク

平成24年7月1日より施行された固定価格買取制度は再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、電気事業者等が一定期間固定価格で買い取ることを義務付ける制度であり、政府が定める固定価格買取制度における買取価格の変動が売電価格に直接反映されるため、ZEエナジーの顧客が再生可能エネルギー源による発電設備の導入を検討する際の同社の工事請負価格、又は同社の持分法適用会社、ZEデザインが直接発電設備を所有し売電する際の売上に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該制度の買取価格引き下げ、又は廃止が発生した場合、当社グループの利益が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

経済環境、市況の変化に伴うリスク

外国為替取引事業においては、主にハイリスクの金融デリバティブ取引を個人投資家に提供しているため、日本経済あるいは世界の経済環境の動向や、市況の影響を大きく受ける傾向があります。相場の急変で顧客に損失が生じた場合には、顧客資金が減少し、その後の取引量が大きく減少することがあります。また、相場動向によっては顧客の投資意欲が減退し、リスク回避的な投資行動をとることで、当社グループの収益性が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、再生可能エネルギー関連事業においては、市況の変化により建設資材価格等が請負契約締結後に予想を超えて大幅に上昇し、それを請負金額に反映することが困難な場合は、建設コストの増加につながり当社グループの利益が悪化し、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 災害の発生によるリスク

地震、津波、風水害等の大規模自然災害や感染症の大流行が発生し、当社グループの従業員や保有資産への被災の他、再生可能エネルギー関連事業において、受注環境の変化、建設資機材や燃料等の価格高騰及び電力供給不足等が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社及び当社グループ子会社は、同一建物内に所在しており、当該建物に固有の災害や通信障害、あるいは広域にわたる自然災害、情報・通信システム、電力供給等のインフラストラクチャーの障害などが発生した場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ カントリーリスク

当社グループは、海外に子会社を有し事業活動を行っているため、外国政府による規制、政治的な不安定さ及び資金移動の制約等に起因したカントリーリスクが存在します。事業活動が、当該国・地域の政治・経済・社会の不安定さにより派生する事象に直面した場合、債権の回収や事業活動の継続に甚大な支障が生じる可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)当社グループの事業戦略、経営基盤に関するリスク

① 事業戦略の選択に伴うリスク

当社グループは、トレイダーズ証券における外国為替取引事業を主柱としつつ、平成27年12月にバイオマスガス化発電プラントの製造販売を主要業務とするZEエナジー及び金融システムの開発を主要業務とするNextop.Asiaを完全子会社としました。また、平成27年1月にはインドネシアの商品先物仲介業を展開する子会社PT.PIALANG JEPANG BERJANGKAが営業を開始、同年2月に株式会社MARS Companyと合弁会社マーズマーケティングを設立、平成28年1月に投資事業及び金融ソリューション事業に特化した活動を行うためトレイダーズインベストメントを設立する等、新たな収益源獲得のため有望な新規事業を立ち上げ、機を見てビジネス展開できるよう努めております。しかしながら、新規ビジネスにおいては様々な理由により採算が取れないまま終了となる場合があります。このような場合、多額の固定資産除却損あるいは事業整理損を計上するなどにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 新サービスの提供・既存サービスの撤退、新商品の開発又はシステム開発等に伴うリスク

外国為替取引事業においては、多様化する顧客ニーズへの対応を図るため、新サービス・新商品の導入や既存サービスの改善、見直しを行っております。また、当社グループは、インターネットを利用した取引システムによるサービスの提供をメインとしており、今後もシステム開発・拡充等を継続的に実施していくことが必要不可欠であると判断し、平成28年4月にトレイダーズフィナンシャルテクノロジーとNextop.Asiaを統合し、外国為替取引システム開発及び保守・運用に至るまでの内製化を行う体制を構築し、常にシステムの安定稼働と開発リスクの低減に努めております。

しかしながら、新商品・新サービスをスタートさせるまでのコスト負担、システム開発費用の増加、あるいは既存サービスの終了に伴う固定資産除却損あるいは事業整理損等の計上などにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 自己資本規制比率が低下するリスク

トレイダーズ証券は、第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法等の法令により、財務状態の健全性を維持するために、自己資本規制比率(固定化されていない自己資本をリスク相当額(市場リスク、取引先リスク及び基礎的リスク等)で除した比率)の適正水準の維持(120%以上)が求められています。平成28年3月31日時点におけるトレイダーズ証券の自己資本規制比率は223.2%となっております。

しかしながら、外国為替トレーディング損益は相場動向に強く影響を受けるため、業績の下振れにより自己資本規制比率が著しく低下した場合には、資金繰りリスクやレピュテーションリスクが生じ、当社グループの事業に悪影響を与える可能性があります。さらに、法令で定められた自己資本規制比率を維持できなかった場合には、金融監督当局から早期是正措置の発動等による業務改善命令、業務停止命令あるいは金融商品取引業登録の取消等の行政処分を受ける可能性があります。

④ 財務・会計処理に伴うリスク

当社グループは、投資有価証券を保有しており、市場価格の下落又は当該投資先の財政状態及び経営成績の悪化等を起因とする評価損あるいは減損損失が発生する可能性があり、また、システムに関連する器具備品及びソフトウエア等の固定資産について、資産の陳腐化、稼働率の低下、戦略変更による処分等が生じた場合には、除却・減損処理による特別損失の計上が必要となる可能性があります。

また、連結純資産及び資金残高に関しましては、2度のエクイティ・ファイナンス(平成25年8月に500,000千円の転換社債型新株予約権付社債の発行、平成27年1月に300,000千円の転換社債型新株予約権付社債の発行及び400,000千円の新株予約権の発行)の実施及び平成27年12月行った株式交換に伴う新株式の発行1,997,877千円により、当連結会計年度末の連結純資産は3,379,876千円、資金残高は986,751千円まで回復しました。しかしながら、今後、重要な営業損失の計上又はマイナスの営業キャッシュ・フローが継続的に発生した場合、純資産及び資金残高に大きな減少が生じ、さらに信用度の低下により資金調達活動に重要な支障が生じた場合には、当社グループの財務状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)事業活動、顧客取引に関するリスク

① オンライン取引のシステム障害に伴うリスク

外国為替取引事業において主要商品である金融デリバティブ取引の大半は、顧客からインターネットを通じて受注し、一連のコンピュータ処理システム及び第三者への接続を通じて取引を執行しております。当社グループでは、サーバー等の増強、基幹システムのサーバー類のデータセンターへの移設、システムの改善等を随時行い、あわせてシステム障害時の業務フローの整備等、安全性を確保すべく、システム運営及び保守に努めております。しかしながら、これらのシステムに障害、誤作動が発生し機能不全に陥った場合、顧客からの注文が受付けられなくなる事態、又はカウンター・パーティーに対するカバー取引を適時に執行できなくなる事態が発生し、顧客からの信用失墜を招くとともに損害賠償請求を受ける可能性が発生します。また、多額のトレーディング損失が発生することにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 資金繰りリスク

外国為替取引事業においては、顧客及びカウンター・パーティーとの間で取引の売買代金又は証拠金等の受け払い、信託銀行への顧客資産の分別信託金の預託等、日々多額の資金移動を行っており、厳格な資金繰り管理を行っておりますが、業績不振により資金が減少した場合には、資金繰りが逼迫する可能性があります。

また、再生可能エネルギー関連事業においても、業績不振により資金が減少した場合には、資金繰りが逼迫する可能性があります。

当社グループでは、金融機関等、外部からの借入、エクイティ・ファイナンス、あるいはカウンター・パーティーとの外国為替必要証拠金差入額の交渉等により、調達手段の安定化・多様化を図っておりますが、業績の回復が遅れ、経済情勢の変動などの要因により、資金調達が困難になった場合、又は通常より著しく不利な条件での資金調達等を余儀なくされた場合、当社グループの資金繰り及び業績に大きな影響を与える可能性があります。

③ 市場リスク

外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について随時、カウンター・パーティーとカバー取引を行うことによって為替変動リスク(市場リスク)を回避しております。しかしながら、為替相場の急変により適時にカバー取引が行えない場合、予期し得ない損失によって当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ カバー取引先(カウンター・パーティー)のリスク

外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について、複数の金融機関等を相手方としてカバー取引を行い、証拠金を差入れています。しかしながら、これらの各金融機関等が固有の事情により破綻もしくは信用力が悪化した場合には、トレイダーズ証券が差入れた証拠金が回収できなくなる等、連鎖的に当社グループが損失を被る可能性があります。

⑤ 受注先及び発注先の信用リスク

再生可能エネルギー関連事業において、景気の減速や再生可能エネルギー関連市場の縮小などにより、発注者。協力業者、共同施工会社などの取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延などの事態が発生し、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 顧客立替金が発生するリスク及び同債権が貸倒れとなるリスク

平成28年3月31日現在、トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引は、個人顧客については約定代金の4~100%、法人顧客については1%~100%を必要証拠金として預託を受けており、また、顧客が建玉を維持するためには必要証拠金の一定割合を維持していただく取り決めとしています。トレイダーズ証券は自動ロスカット制を採用しており、その可能性は高くありませんが、相場が急変した場合には顧客に必要証拠金を超える損失が生じトレイダーズ証券の立替金となることがあり、顧客に対する立替金債権等を回収できない場合には、顧客に対する債権の一部又は全部について貸倒れの損失を負うことで、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 金融商品仲介業務に関するリスク

トレイダーズ証券は、証券取引事業において金融商品仲介制度を用いております。金融商品仲介制度では、トレイダーズ証券(所属金融商品取引業者)と金融商品仲介業者との間で締結した業務委託契約に基づき、金融商品仲介業者が業務委託を受けた有価証券の売買等の媒介、募集・売出の取扱いを行い、所属金融商品取引業者は、金融商品仲介者に対する管理・監督責任を負います。

トレイダーズ証券では、所属する金融商品仲介業者への定期的な検査及びヒアリングを実施し、さらにコンプライアンス研修等を通じて事故の未然防止に努めておりますが、これらの管理・監督活動等をもってしても十分な監督が行き届かず、金融商品仲介業者が不適切な勧誘行為等を行った場合には、顧客から損害賠償請求あるいは監督当局による行政処分を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)オペレーショナルリスク、その他のリスク

① オペレーショナルリスク

当社グループの役職員が正確な事務処理を怠り、あるいは内部統制が有効に機能しない等の事情によって、事務処理能力が低下し、十分かつ適切なサービスが提供できなくなった場合には、事故に基づく顧客又は取引先からの損害賠償請求、監督官庁からの行政処分等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 技術・品質上の重大事故や不具合などによる瑕疵等のリスク

再生可能エネルギー関連事業において、設計、施工段階における技術・品質面での重大事故や不具合が発生し、その修復に多大な費用負担や施工遅延が生じたり、重大な瑕疵となった場合には、当社グループの事業及び業績や企業評価に悪影響を及ぼす可能性があります。

役職員の不正行為によるリスク

当社グループは、役職員に対する法令遵守意識の徹底、内部管理体制の整備、また、内部通報制度導入により、経営管理部もしくは外部の弁護士に通じるホットラインの設置等を通じ、役職員による不正の探知及び未然防止に努めておりますが、これらによっても防げない不正行為もしくは予測し得ない不正行為等によって当社グループに著しい損害や信用失墜が生じ、トレイダーズ証券が業務停止、課徴金の徴収その他の行政処分を受けることとなった場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 外部業者への業務委託に伴うリスク

当社グループは、外国為替取引システムの運営及び保守、帳票作成等のバックオフィス業務、顧客資産の分別保管業務その他を当社グループ外の業者に委託しております。このため、何らかの理由で、当社グループの事業上重要な業務委託先との取引関係が変化した場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

情報漏えいによるリスク

当社グループは、顧客情報をはじめとする大量の個人情報及び機密情報等を取り扱っており、これらの情報漏えい等を防止することは重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、個人情報等の漏えい等が生じ、損害賠償請求や監督官庁による行政処分を受けた場合には、損害賠償額の支払いや対応コスト等の発生、あるいは顧客、取引先、株主等からの信用が低下すること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 顧客からの訴訟提起によるリスク

外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、顧客サービスの拡充と法令遵守に努めておりますが、顧客に対する説明不足又は顧客との認識の相違などによって顧客に損失が発生した場合には、トレイダーズ証券が訴訟を提起される可能性があります。当該損害がトレイダーズ証券の過失又は不法行為によるものと認定された場合には、損害賠償義務を負うこととなり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 犯罪による収益の移転防止に関するリスク

「犯罪による収益の移転防止に関する法律」は、特定事業者による顧客等の本人特定事項等の確認、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講ずることにより、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的としております。

トレイダーズ証券は、同法の定めに基づき本人特定事項の確認を実施するとともに、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講じております。しかしながら、トレイダーズ証券の業務方法が同法に準じていないという事態が発生した場合、金融監督官庁による行政処分等を受けることがあり、その場合、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に重大な影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)当社は、平成27年9月15日付の取締役会において、ZE エナジーの全株式を取得し、完全子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)当社は、平成27年9月15日付の取締役会において、Nextop.Asiaの全株式を取得し、完全子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)当社は、平成28年2月16日付の取締役会において、当社連結子会社であるトレイダーズフィナンシャルテクノロジーとNextop.Asiaを合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月30日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や状況等を勘案して合理的と考えられる様々な要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

① 貸倒引当金の計上基準

当社グループは債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討して回収不能見込額を計上しております。しかし、将来、相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。

② 固定資産の減損処理

当社グループは主にインターネットを通じた外国為替取引事業及び証券取引事業を営んでいることから、これらの事業に関する取引システム等の多くの固定資産及びリース資産を保有しております。これらの保有する固定資産及びリース資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候があり、減損損失を認識すべきであると判断した場合には、固定資産及びリース資産の減損処理を行っております。しかし、将来、営む事業の収益性の悪化や経営環境の変化等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。

③ 投資有価証券の減損処理

当社グループでは投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法で、時価のない有価証券については原価法で評価しております。保有する投資有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、実質価額が著しく下落し、その回復可能性が見込めないと判断した場合には、投資有価証券の減損処理を行っております。しかし、将来、株式市況の悪化又は投資先の業績不振等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,184,045千円減少し、13,154,861千円となりました。

減少の主な理由は、新株予約権による資金調達及びグループ会社の借入金の増加により現金及び預金が321,976千円、バイオマスガス化発電プラント事業に係る完成工事未収入金が145,023千円、未収消費税等の増加による未収入金が102,147千円増加したものの、外国為替取引に係る顧客分別金信託が1,890,000千円減少したことによるものです。

 

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比較して2,520,228千円増加し3,007,066千円となりました。

増加の主な理由は、FXシステム開発に伴うソフトウエア及びソフトウエア仮勘定が112,746千円、株式交換によりのれんが2,367,501千円増加したことによるものです。

 

③ 繰延資産

当連結会計年度末における繰延資産は、前連結会計年度末と比較して6,138千円減少し17,155千円となりました。

減少の理由は、連結子会社PT.PIALANG JEPANG BERJANGKAの開業費償却により開業費が6,246千円減少したことによるものです。

 

④ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末と比較して951,780千円減少し12,588,071千円となりました。

減少の理由は、バイオマスガス化発電プラント事業等に係る未成工事受入金が514,622千円、短期借入金が215,414千円増加したものの、外国為替受入証拠金が1,778,196千円減少したことによるものです。

 

⑤ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債は前連結会計年度末と比較して35,844千円増加し210,918千円となりました。

増加の主な理由は、長期借入金が29,458千円増加したことによるものです。

 

⑥ 純資産

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して2,246,277千円増加し3,379,876千円となりました。

増加の主な理由は、株式交換により資本剰余金が1,997,877千円増加したことに加え、新株予約権及びストック・オプションの権利行使により、資本金が117,667千円、資本剰余金が117,667千円増加したことによります。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の7.4%から当連結会計年度末は20.7%に回復しました。なお、1株当たり純資産額は前連結会計年度末比24円73銭増の42円71銭となりました。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

① 営業収益

当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度と比較して597,170千円増加し、2,938,156千円となりました。

増加の主な理由は、主力事業である『みんなのFX』及び『みんなのバイナリー』の顧客取引が前期に比べ減少したことから、トレーディング損益は前連結会計年度と比較して127,991千円減少し、2,148,608千円となりましたが、平成27年12月より持分法適用会社から連結子会社に移行したZEエナジーにおいてバイオマスガス化発電プラントの完成工事高を712,593千円計上し営業収益の増加となったことによるものです。

 

② 純営業収益

当連結会計年度の純営業収益は、前連結会計年度と比較して70,619千円増加し、2,405,356千円となりました。

増加の主な理由は、上記①と同様の理由により営業収益が増加となったことによるものです。

 

③ 営業利益

当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較して247,727千円利益改善したものの、101,482千円の営業損失となりました。

営業損失となった主な理由は、上記②純営業収益が増加したことに加え、販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比較して減少したものの黒字確保には至らなかったことによるものです。

販売費及び一般管理費は、当連結会計年度から株式交換により発生したのれんの償却費111,068千円を計上したことに加え、ZEエナジー、Nextop.Asia及び両社の子会社を連結したため人件費が760,539千円となり前期に比べ98,944千円増加するなど事業拡大による費用は全般的に増加しました。しかしながら、外国為替取引事業の収益に連動するシステム利用料が減少、不動産関連費が前期比204,836千円減少し779,808千円となったことに加え、広告宣伝費等の減少から取引関係費が前期比7,840千円減少し635,397千円、事務委託費等の減少から事務費が前期比35,194千円減少し40,481千円となったことなどから、前連結会計年度と比較して177,107千円減少し2,506,839千円となりました。

 

④ 経常利益

当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度と比較して393,949千円利益改善したものの、77,498千円の経常損失となりました。

経常損失となった主な理由は、上記③ 営業利益までの要因に加え、償却債権取立益が前期比45,690千円減少し4,015千円となったものの、持分法による投資利益を48,402千円計上したことに加え、前期に発生した持分法による投資損失(83,243千円)及び資金調達費(43,058千円)の計上がなかったこと、投資事業組合運用損が前期比7,965千円減少したことによるものです。

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して388,336千円利益改善し、20,412千円となりました。

増加の主な理由は、訴訟和解金23,874千円を特別損失に計上したことに加え、前期に発生した投資有価証券売却益(104,110千円)の計上がなかったものの、株式交換により発生した段階取得に係る差益132,754千円を特別利益に計上したことよるものです。

 

この結果、自己資本利益率は前連結会計年度の△34.7%から0.9%となり、前連結会計年度の△6円62銭の1株当たり当期純損失金額から、0円31銭の1株当たり当期純利益金額となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、当社グループを取り巻く経営環境・事業環境・システム環境等の面から業績に影響を及ぼす事項について述べております「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載したとおりであります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

次期の当社グループは、当連結会計年度に子会社化したZEエナジーのバイオマスガス化発電プラント事業が第2の収益の柱として本格的な成長段階に入り、連結業績に寄与すると見込んでいます。プラントの受注・引き合いが順調に推移するとともに、これまでにバイオマスガス化発電プラントの設計・製造を行う過程で体得した経験・ノウハウを活かし生産性を向上することで収益の拡大が見込まれます。主力事業である外国為替取引事業はトレーディング損益が当連結会計年度をやや上回る水準で推移すると見込んでいますが、次期は、グループ会社(Nextop.Asia)で自社開発を進めている新FX取引システムの開発費用に加え、既存FX取引システムの外部ベンダーへのシステム利用料が重複して発生するため、システム関連費用の増加が見込まれます。新FX取引システムの完成とシステム統合は平成29年4月以降を予定しており、費用削減効果の発現は平成30年3月期以降になる見込みです。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動により273,374千円増加、投資活動により92,567千円減少、財務活動により142,292千円増加しました。この結果、資金は、前連結会計年度末と比較して321,976千円増加し986,751千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び当該増減の要因は、以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金は、273,374千円の収入超過となりました。これは主に、売上債権の増加124,346千円、その他の固定資産の増加44,318千円による収入減少及び支出増加に加え、非資金収益(段階取得に係る差益132,754千円、持分法投資利益48,402千円)による181,157千円の資金減少要因等があったものの、税金等調整前当期純利益33,740千円、非資金費用202,251千円(減価償却費91,182千円、のれんの償却額111,068千円)等による資金増加要因に加え、バイオマスガス化発電設備等に係る未成工事受入金424,039千円の増加による収入増加等により資金が増加したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金は、92,567千円の支出超過となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得86,203千円等による資金増加があったものの、関連会社への正味貸付131,056千円の支出増加等により資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金は、142,292千円の収入超過となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出52,360千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出30,232千円等により資金が減少したものの、新株予約権及びストックオプションの権利行使による217,525千円の収入等により資金が増加したことによるものです。

 

② 財務政策

当社グループが注力する外国為替取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金など多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。収益は相場動向に強く影響を受けるため、業績見通しを予測することが難しいばかりでなく、資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。

当社グループ経営の財務基盤の安定化のためには、損益の改善を図り利益を計上することが必須でありますが、当社が必要とする規模の資金調達を実現するため、第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債などのデット・ファイナンス等可能な限りの資金調達方法を検討し、早期実施に向け全力を尽してまいります。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2事業の状況 3対処すべき課題」に記載したとおりであります。