第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、企業収益は一部に改善の遅れがみられるものの高水準を維持しており、緩やかな回復基調が続きました。一方、海外景気は先進国の企業部門の一部において弱さがみられたものの全体としては緩やかな回復傾向が続きました。米国の金融政策正常化の影響、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き不安、世界的な地政学的リスクの高まり、英国の欧州連合(EU)離脱問題に伴う先行き不透明感の高まり、さらに平成28年11月の米国大統領選挙に勝利したトランプ氏が掲げる政策に関する不確実性の高まり等が国内景気を下押しするリスクとなっており、先行き不透明な状況が続きました。

外国為替市場における米ドル/円相場は、平成28年10月は米国の年内利上げ観測に加え、原油価格の上昇、欧州諸国の長期金利上昇が米国長期金利を押し上げ、米ドルは3カ月ぶりに1米ドル=105円台半ばの高値をつけました。11月の米国大統領選挙開票において、トランプ候補の優勢が報じられると米ドルは1米ドル=101円台前半まで急落しましたが、その後、勝利したトランプ氏の掲げる大規模なインフラ支出拡大や減税への思惑等からドル高円安が加速し、12月に入ってもドル高基調は継続し、当第3四半期末は1米ドル=116円87銭で取引を終了しました。

また、ユーロ/円相場は、10月中は方向感が定まらない状況が続き、変動幅が1ユーロ=112円台半ばから116円台前半と非常に小さな動きに終始しました。11月に入ると米国大統領選の結果を受け、全通貨に対して米ドル高が進行しましたが、ユーロ/米ドルの下落に比べ、米ドル/円の上昇が上回ったことでユーロ/円は堅調に推移し1ユーロ=122円台前半まで上昇しました。12月中旬にユーロは、ユーロ/米ドル相場で、ほぼ14年ぶりの安値を記録しましたが、ユーロ/円は、1ユーロ121円台前半から124円台前半で推移し、当第3四半期末は1ユーロ=122円87銭で取引を終了しました。

このような市場環境のもと、当社グループの主力事業の1つである外国為替取引事業は、子会社トレイダーズ証券株式会社(以下「トレイダーズ証券」といいます。)において、『みんなのFX』(外国為替証拠金取引)、『みんなのバイナリー』(外国為替オプション取引)、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用した外国為替証拠金取引)及び『みんなのオプション』(外国為替オプション取引)のサービスをお客様に提供し収益拡大を図っております。当第3四半期連結累計期間は、『みんなのFX』『みんなのシストレ』において、米ドル/円の実質最大0.2銭スプレッドキャンペーンの実施、『みんなのシストレ』において、平成28年5月及び9月の2度にわたって大幅リニューアルを行い、FX取引に必要な各種情報の一画面への集約や視認性を高めた画面への改良等、お客様の取引利便性を高めるサービスの提供に努めてまいりました。また、FXカバーディーリングの収益性を高めるため、ビッグデータ解析を利用した人工知能(AI)研究に基づくディーリング手法(トレイダーズAI)を開発し11月に導入、その後、本格稼働を行い収益率の改善に成果を上げております。

当第3四半期連結会計期間の外国為替市場は、前述のとおり、11月の米国大統領選挙において事前予想を覆してトランプ氏が勝利したことで相場は乱高下し変動率が大きく上昇しました。その結果、トレーディング損益は前年同期を261,337千円上回り、1,796,779千円(前年同期比17.0%増)の計上となりました。

一方、子会社株式会社ZEエナジー(以下「ZEエナジー」といいます。)が営む再生可能エネルギー関連事業は、第2四半期に引き続き『かぶちゃん村森の発電所』及び『安曇野バイオマスエネルギーセンター』における木質バイオマスガス化発電装置の本格稼働への対応並びに『もがみまち里山発電所』における木質バイオマスガス化発電装置の工期終盤の試運転調整及び改修作業に注力したため、新規案件の受注はなく、完成工事高は604,297千円にとどまりました。なお、『かぶちゃん村森の発電所』及び『安曇野バイオマスエネルギーセンター』においては、現在、木質バイオマスガス化発電装置で生成した電力について継続的に売電を行いながら、発注者の同意の下、出力規模の最大化・常態化に向けた一部改修と試運転調整を行っております。また、『もがみまち里山発電所』における木質バイオマスガス化発電装置は、1月に電力送電網への系統連系を完了しており、発注者の検収を受けた後、売電を開始する予定です。

以上の結果、受入手数料・その他の売上高等を含む営業収益合計は、2,447,923千円(前年同期比634,008千円増、35.0%増)となり、金融費用、完成工事原価等を差し引いた純営業収益合計は、1,711,847千円(前年同期比72,288千円増、4.4%増)と前年同期を上回りました。

販売費及び一般管理費は、ZEエナジー及び株式会社Nextop.Asia(以下「Nextop.Asia」といいます。)との株式交換により発生したのれん償却額249,870千円を計上したことに加え、ZEエナジー及びNextop.Asiaを連結子会社としたため人件費が650,852千円(前年同期比125,692千円増、23.9%増)に増加する等、事業拡大による費用が全般的に増加しました。また、外国為替取引事業の収益に連動するシステム利用料が増加し、不動産関係費が718,773千円(前年同期比140,034千円増、24.2%増)に増加したことに加え、外国為替取引事業を中心とする広告宣伝費が484,127千円(前年同期比163,521千円増、51.0%増)に増加したこと等により、販売費及び一般管理費は2,582,830千円(前年同期比861,944千円増、50.1%増)と前年同期を上回りました。

その結果、営業損益は、870,983千円の営業損失(前年同期は、81,327千円の営業損失)となりました。

営業外収益は、前年同期に計上した持分法による投資利益61,361千円の計上がなかったため、前年同期より57,764千円減少し、14,202千円(前年同期比80.3%減)となりました。営業外費用は、支払利息が36,763千円(前年同期比14,223千円増、63.1%増)と増加したことに加え、持分法による投資損失19,931千円の計上及び新株予約権付社債及び新株予約権発行による資金調達費用22,042千円を計上したこと等により、95,609千円(前年同期比66,591千円増、229.5%増)となりました。

その結果、経常損益は、952,390千円の経常損失(前年同期は、38,378千円の経常損失)となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損益は954,950千円の損失(前年同期は、70,994千円の四半期純利益)となりました。各セグメントの事業の状況は以下のとおりです。

 

(金融商品取引事業)

トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は前年同期比14.8%増の1,803,309千円、セグメント損益は240,048千円の損失(前年同期は47,213千円の営業損失)となりました。

なお、外国為替取引事業の当第3四半期末における顧客口座数、預り資産は以下のとおりとなりました。

顧客口座数    281,364口座(前連結会計年度末比    16,926口座増)

預り資産   11,743,309千円(前連結会計年度末比 1,419,638千円減)

 

(再生可能エネルギー関連事業)

平成27年12月より連結子会社としたZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は610,989千円、セグメント損益は430,743千円の損失(前年同期は29,227千円の営業利益)となりました。

 

(海外金融商品取引事業)

インドネシア子会社PT.PIALANG JEPANG BERJANGKAが営む当セグメントの営業収益は0円、セグメント損益は22,091千円の損失(前年同期は29,512千円の営業損失)となりました。

 

(システム開発・システムコンサルティング事業)

Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は、前年同期比70.3%増の346,917千円となったものの、175,693千円のセグメント損失(前年同期は9,552千円の営業損失)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して1,658,954千円減少し14,520,128千円となりました。これは主に、短期差入保証金が83,915千円増加したものの、現金及び預金が472,591千円減少したこと、外国為替取引にかかる顧客分別金信託が873,000千円減少したこと、のれん償却によりのれんが250,498千円減少したこと等によるものです。

負債合計は、前連結会計年度末と比較して865,773千円減少し11,933,433千円となりました。これは主に、借入金及び社債が491,536千円増加したものの、外国為替受入証拠金が861,196千円減少したこと等によります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して793,181千円減少し2,586,695千円となりました。これは主に、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失が954,950千円となったこと等によるものです。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループは、下記の課題について重点的に取り組み、収益力の強化並びに経営体質の強化に努めるとともに、法令を遵守する内部管理体制を強化し、企業体質の健全性をより一層高めてまいります。

 

① 主力事業の競争力強化

トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引『みんなのFX』、外国為替オプション取引『みんなのバイナリー』及び『みんなのオプション』、さらにシステム・トレード機能を搭載した『みんなのシストレ』について、今後も継続的な機能強化と利便性向上に取り組み、スプレッド競争だけではないサービス面での付加価値により他社との差別化を図ってまいります。また、外国為替取引のカバーディーリングの収益性を高めるため、ビッグデータ解析を利用した人工知能(AI)研究に基づくディーリング手法(トレイダーズAI)を開発し、平成28年11月より導入し、トレーディング収益の収益率改善に成果を上げております。今後もトレーディング収益の収益率を高めるよう図ってまいります。

 

② 新規事業への取り組み

トレイダーズ証券が主力とする外国為替取引事業を取り巻く環境は、業者間による顧客獲得・シェア拡大のため熾烈な競争により低スプレッド化が進み、十分な利益を確保することが容易でない状況となっております。そのため、外国為替取引事業のみに依存した事業構造では、中長期的に成長拡大を続けていくことが益々難しくなると想定しております。当社グループが再び業容を拡大し収益力の強化を図るために、新たな成長の柱となる事業分野への進出が必要不可欠と判断し、木質バイオマスガス化発電装置の製造・販売事業を営むZEエナジーを株式交換により完全子会社化いたしました。ZEエナジーは、将来的に大きな成長が見込まれる再生可能エネルギーの一つである木質バイオマスガス化発電装置製造において独自の技術を有しており、『かぶちゃん村森の発電所』及び『安曇野バイオマスエネルギーセンター』において、同発電装置の製造を行い、現在は継続的に売電を行いながら出力規模の最大化・常態化に向け最終調整を行っている状況です。また、『もがみまち里山発電所』における木質バイオマスガス化発電装置は検収を受けた後、売電を開始する予定です。今後は、これらの案件の製造過程で習得した知識・経験・技術を活かし、木質バイオマスガス化発電装置製造の汎用化に向けた取り組みを強化し、製造技術の確立、製造工期の短縮を図ってまいります。

今後も、当社グループが創業以来培ってきた金融事業、ベンチャー企業ビジネスのノウハウと国内外で築いたネットワークを活用し、特に成長性の高いアジア地域を中心としたグローバルな事業展開を目指してまいります。

 

③ 外部からの資金調達による財務基盤の安定化

当社グループが注力する外国為替取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金など多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。収益は相場動向に強く影響を受けるため、業績見通しを予測することが難しいばかりでなく、資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。

また、木質バイオマスガス化発電装置の製造・販売に取り組むZEエナジーでは、現在は顧客から注文を受けて設備を製造・納入する受注生産・販売に注力しており、並行して関連会社である株式会社ZEデザインとの合弁事業として売電開始を計画しておりますが、今後、当社グループが自社所有する木質バイオマスガス化発電装置を全国及び海外に展開し売電事業を行うことで、当社グループの売上規模及び利益水準を長期にわたり安定的に増加させることができるため、その建設用資金の確保は重要であると認識しております。

平成28年10月31日付で第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債450百万円及び新株予約権1,010百万円を発行しましたが、今後も、当社グループの財務基盤の安定化、事業の発展のために資金調達が必要と判断した場合、第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債等のデット・ファイナンス等、可能な限りの資金調達方法を検討し、実行を図ってまいります。

 

④ 低コスト体制の徹底

トレイダーズ証券の外国為替取引事業におけるサービス・ラインナップとシステム構成は2つのプラットフォームに分かれており、レベニューシェアで収益増加に比例してシステム利用料が計算される『みんなのFX』及び『みんなのバイナリー』とシステム費用が主に固定費になっている『みんなのシストレ』及び『みんなのオプション』が別々のプラットフォームによって並列して稼働しております。これらのシステム関連費用(システム利用料・システム保守料、サーバー費用等)は、当社グループの販売費及び一般管理費全体の約3割以上を占める重要な費目となっており、今後、当社グループが安定的な利益体質への転換を図るためには、『みんなのFX』等のシステム及び『みんなのシストレ』等のシステムを一つのプラットフォームに統合し、システム面の効率性を一層高め、システム関連費用を全体として引き下げることが非常に重要であると認識しております。

そのシステム統合を早期かつ確実に実現するため、Nextop.Asiaを株式交換により完全子会社化しました。Nextop.Asiaは、外国為替取引システムの開発に関して高い技術力を有しており、さらに中国・大連市に設立された同社子会社によって開発力がより一層強化されました。今後、完全子会社化したNextop.Asiaの開発力をベースとしてシステム統合を早期かつ確実に実現し、システム関連費用の大幅な削減と抜本的な損益構造の改善に取り組んでまいります。

 

⑤ 人材の確保・育成

当社グループが、業容の拡大及び経営体質の強化を実現していく上で、人材の確保・育成は不可欠であります。当社グループでは、新規プロジェクトへの登用、社員研修制度の充実、公正な人事制度の確立などに取り組むことで、将来、当社の核となる優秀な人材の確保・育成を図ってまいります。

 

⑥ コーポレート・ガバナンスの充実

当社グループは、「金融サービスを通じて、社会・経済の発展に貢献する」「金融サービスにおける革新者を目指す」「健全な事業活動を通じて、関わる全ての人を大切にする」ことをグループ経営理念として掲げています。この経営理念を踏まえ、当社は、企業価値を向上させ、株主利益を最大化するとともに、ステークホルダーと良好な関係を築いていくためには、コーポレート・ガバナンスの確立が不可欠なものと認識しております。

当社では、当社グループのコーポレート・ガバナンスのあり方について、外部有識者を招き情報共有及び意見交換を行う場としてコーポレートガバナンス委員会を設置するとともに、独立役員2名(いずれも当社社外監査役)及び社外取締役1名を選任して客観的かつ中立的な視点からの経営監視をお願いすることなどにより、コーポレート・ガバナンスの充実を図っております。また、証券取引所の上場規則に基づき平成27年6月1日に適用が開始された「コーポレートガバナンス・コード」については、基本5原則を遵守するとともに、その趣旨・精神を踏まえて今後も引き続き、当社に相応しいコーポレート・ガバナンスのあり方を追求してまいります。

 

⑦ 内部管理体制の強化

当社グループは、コンプライアンスが企業価値を支える骨格であるとの強い確信のもと、コンプライアンス体制の強化に取り組み、企業活動の健全性を高め、あらゆるステークホルダーから、より一層信頼されるよう努めております。特に、当社グループの中核を担うトレイダーズ証券においては、法令等遵守に係る取締役会の諮問機関としてコンプライアンス委員会を設置するとともに、「コンプライアンスの基本方針」に基づき、「コンプライアンス・マニュアル」「倫理コード」を制定し、「コンプライアンス・プログラム」に従い、内部管理統括責任者の監督の下、金融商品取引法その他の法令を遵守することはもとより、高い倫理観をもって業務運営を行ってまいります。また、当社グループは、金融商品取引法に対応した内部統制システムを整備・運用しており、財務報告の信頼性の確保、法令の遵守、及び資産の保全に努める一方、更なる業務効率の改善を行ってまいります。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

該当事項はありません。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループにおける主な資金需要は、トレイダーズ証券において、顧客及びカウンター・パーティーとの間で取引の売買代金又は証拠金等の受け払い、信託銀行への顧客資産の分別信託金の預託等で日々資金移動を行うため多額の資金が必要となります。

外国為替取引事業を安定的に運営するために決済用の手許資金を厚く保有するとともに、自己資本を増強し自己資本規制比率を一層引き上げることが重要であると認識しております。当社は、引き続き多様な資金調達方法を検討し、財務基盤の安定化実現に向け、尽力してまいります。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「(3)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載したとおりであります。