(1)業績
当連結会計年度のわが国経済は、国内企業業績の着実な回復や雇用・所得環境の改善等が見られ、緩やかな回復基調が続きましたが、資源価格の下落や金融市場の混乱など、不透明感も見られました。
当不動産業界におきましては、オフィス賃貸事業については、都心部および主要地方都市において空室率の改善傾向が継続し、また都心部では募集賃料も上昇傾向が継続しました。商業施設賃貸事業については、暖冬の影響による一部販売の伸び悩みや、年明け以降に消費者マインドに足踏みが見られたものの、力強いインバウンド消費等に支えられ、総じて堅調に推移いたしました。住宅分譲事業については、建築コスト等の上昇に伴う販売価格高騰などの影響が懸念されましたが、新規供給戸数の水準が比較的低位となったこと、また、低金利での融資の継続や税制をはじめとした政策の効果などにより、総じて堅調に推移いたしました。不動産投資事業については、緩和的な金融環境の中でリートによる資産取得が進み、平成28年3月末時点の、Jリート53銘柄による資産総額は14兆円を上回りました。また、オープンエンド型私募リート16銘柄による資産総額は1兆4千億円を上回りました。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、「イノベーション2017」の後半3カ年を計画として明確化するとともに、2020年代も成長を続ける企業であるため、「国内事業競争力の一層の強化」と「海外事業の飛躍的な成長」を柱とした中期経営計画「イノベーション2017 ステージⅡ」を策定し、不変の基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスモデルの革新」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組んでまいりました。
当社グループの連結業績につきましては、売上高は1兆5,679億円(前期比389億円増、2.5%増)、営業利益2,024億円(前期比164億円、8.8%増)、経常利益1,825億円(前期比191億円増、11.7%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益26億円を計上し、特別損失として固定資産除却損38億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,177億円(前期比175億円増、17.5%増)となりました。また、当連結会計年度末の有利子負債残高は2兆2,262億円となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(注) 本報告書の営業収益等は、消費税等抜きで表示しています。
報告セグメント別の業績は、次のとおりです。
各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。
① 賃貸
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
売上高 |
509,178 |
464,842 |
44,336 |
|
営業利益 |
124,112 |
107,863 |
16,249 |
当期は、「ららぽーと富士見」や「EXPOCITY」をはじめとする商業施設の新規開業による収益寄与に加えて、オフィスや商業施設の、通期稼働効果ならびに既存物件の増収効果等があり、セグメント全体では前期に比べ443億円の増収、162億円の増益となりました。
なお、当社の首都圏オフィス空室率(単体)は2.6%となりました。
<売上高の内訳>
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
オフィス |
291,674 |
283,459 |
8,214 |
|
商業施設 |
203,360 |
171,052 |
32,308 |
|
その他 |
14,144 |
10,331 |
3,812 |
|
合計 |
509,178 |
464,842 |
44,336 |
・貸付面積の状況(単位:千㎡)
|
|
当期 |
前期 |
増減 |
|
|
(平成28.3.31) |
(平成27.3.31) |
|
|
オフィス 所有 |
1,622 |
1,598 |
24 |
|
転貸 |
1,177 |
1,142 |
35 |
|
商業施設 所有 |
1,500 |
1,239 |
261 |
|
転貸 |
523 |
493 |
30 |
・期末空室率推移(%)
|
|
H28/3 |
H27/3 |
H26/3 |
H25/3 |
H24/3 |
H23/3 |
H22/3 |
H21/3 |
|
オフィス・商業施設(連結) |
2.2 |
3.2 |
3.5 |
3.3 |
2.9 |
3.5 |
3.1 |
2.2 |
|
首都圏オフィス(単体) |
2.6 |
3.2 |
3.3 |
3.8 |
4.4 |
4.0 |
3.9 |
2.5 |
|
地方オフィス(単体) |
3.1 |
4.1 |
4.3 |
5.3 |
6.4 |
7.6 |
7.1 |
6.6 |
<当期における主要な新規・通期稼働物件>
・新規稼働(当期稼働物件)
|
大崎ブライトタワー |
東京都品川区 |
平成27年4月竣工 |
オフィス |
|
大崎ブライトコア |
東京都品川区 |
平成27年4月竣工 |
オフィス |
|
ららぽーと富士見 |
埼玉県富士見市 |
平成27年4月開業 |
商業施設 |
|
三井アウトレットパーク クアラルンプール国際空港セパン |
マレーシア セランゴール州 セパン |
平成27年5月開業 |
商業施設 |
|
三井アウトレットパーク北陸小矢部 |
富山県小矢部市 |
平成27年7月開業 |
商業施設 |
|
ららぽーと海老名 |
神奈川県海老名市 |
平成27年10月開業 |
商業施設 |
|
EXPOCITY |
大阪府吹田市 |
平成27年11月開業 |
商業施設 |
|
ららぽーと立川立飛 |
東京都立川市 |
平成27年12月開業 |
商業施設 |
・通期稼働(前期稼働物件)
|
ゲートスクエア |
千葉県柏市 |
平成26年4月竣工 |
オフィス |
|
ららテラス武蔵小杉 |
神奈川県川崎市 |
平成26年4月開業 |
商業施設 |
|
御徒町吉池本店ビル |
東京都台東区 |
平成26年4月開業 |
商業施設 |
|
8-10 Moorgate |
英国ロンドン市 |
平成26年5月竣工 |
オフィス |
|
飯田橋グラン・ブルーム |
東京都千代田区 |
平成26年6月竣工 |
オフィス |
|
札幌三井JPビルディング (赤れんがテラス |
北海道札幌市 北海道札幌市 |
平成26年8月竣工 平成26年8月開業 |
オフィス 商業施設) |
|
1200 17th Street |
アメリカ合衆国 ワシントン・ コロンビア特別区 |
平成26年9月竣工 |
オフィス |
|
新宿中村屋ビル |
東京都新宿区 |
平成26年10月開業 |
商業施設 |
|
ららぽーと和泉 |
大阪府和泉市 |
平成26年10月開業 |
商業施設 |
|
70 Mark Lane |
英国ロンドン市 |
平成26年11月竣工 |
オフィス |
|
新川崎スクエア |
神奈川県川崎市 |
平成27年3月開業 |
商業施設 |
<単体の賃貸事業内訳>
・全体
|
|
当期 |
前期 |
|
|
(平成27.4.1~28.3.31) |
(平成26.4.1~27.3.31) |
|
売上高 |
490,109 |
450,352 |
|
粗利益 |
89,329 |
76,418 |
|
粗利益率(%) |
18.2 |
17.0 |
・オフィス・商業施設
|
|
オフィス |
商業施設 |
||||
|
|
首都圏 |
地方 |
合計 |
首都圏 |
地方 |
合計 |
|
売上高 |
241,144 |
21,100 |
262,245 |
141,301 |
60,069 |
201,371 |
|
貸付面積(千㎡) |
2,248 |
330 |
2,578 |
1,294 |
675 |
1,969 |
|
棟数(棟) |
102 |
31 |
133 |
54 |
24 |
78 |
|
空室率(%) |
2.6 |
3.1 |
2.7 |
0.8 |
0.7 |
0.8 |
② 分譲
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
売上高 |
391,577 |
425,442 |
△33,864 |
|
営業利益 |
44,525 |
45,493 |
△968 |
当期は、個人向け住宅分譲において、計上戸数が減少したこと等により減収減益となった一方で、投資家向け分譲等は、高利益率物件の売却等により増益となり、セグメント全体では前期に比べ338億円の減収、同比9億円の減益となりました。
<売上高・営業利益の内訳>
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
住宅分譲(個人顧客向け) |
|
|
|
|
売上高 |
295,284 |
298,126 |
△2,842 |
|
営業利益 |
23,934 |
26,730 |
△2,796 |
|
投資家向け分譲等 |
|
|
|
|
売上高 |
96,293 |
127,315 |
△31,022 |
|
営業利益 |
20,591 |
18,763 |
1,828 |
|
売上高合計 |
391,577 |
425,442 |
△33,864 |
|
営業利益合計 |
44,525 |
45,493 |
△968 |
<住宅分譲内訳>
・売上高等の内訳
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|||
|
マンション |
253,438 |
(4,391戸) |
249,528 |
(4,858戸) |
3,909 |
(△467戸) |
|
首都圏 |
217,751 |
(3,385戸) |
206,037 |
(3,744戸) |
11,714 |
(△359戸) |
|
その他 |
35,686 |
(1,006戸) |
43,491 |
(1,114戸) |
△7,804 |
(△108戸) |
|
戸建 |
41,845 |
(751戸) |
48,598 |
(899戸) |
△6,752 |
(△148戸) |
|
首都圏 |
38,078 |
(682戸) |
43,087 |
(789戸) |
△5,009 |
(△107戸) |
|
その他 |
3,767 |
(69戸) |
5,510 |
(110戸) |
△1,742 |
(△41戸) |
|
売上高合計 |
295,284 |
(5,142戸) |
298,126 |
(5,757戸) |
△2,842 |
(△615戸) |
・契約状況
|
|
|
マンション |
戸建 |
合計 |
|
期首契約済み |
(戸) (A) |
4,351 |
71 |
4,422 |
|
期中契約 |
(戸) (B) |
4,344 |
714 |
5,058 |
|
計上戸数 |
(戸) (C) |
4,391 |
751 |
5,142 |
|
期末契約済み |
(戸) (A)+(B)-(C) |
4,304 |
34 |
4,338 |
|
完成在庫 |
(戸) |
88 |
127 |
215 |
|
新規発売 |
(戸) |
4,387 |
738 |
5,125 |
(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。
・期末完成在庫推移(戸)
|
|
H28/3 |
H27/3 |
H26/3 |
H25/3 |
H24/3 |
H23/3 |
H22/3 |
H21/3 |
|
マンション |
88 |
83 |
170 |
223 |
380 |
638 |
872 |
826 |
|
戸建 |
127 |
100 |
65 |
57 |
24 |
46 |
40 |
93 |
|
合計 |
215 |
183 |
235 |
280 |
404 |
684 |
912 |
919 |
・当期における主要な計上物件
|
Tomihisa Cross Comfort Tower |
東京都新宿区 |
マンション |
|
GLOBAL FRONT TOWER |
東京都港区 |
マンション |
|
桜上水ガーデンズ |
東京都世田谷区 |
マンション |
|
パークシティ大崎ザ タワー |
東京都品川区 |
マンション |
|
CAPITAL GATE PLACE |
東京都中央区 |
マンション |
|
ファインコートFujisawa SST |
神奈川県藤沢市 |
戸建 |
③ マネジメント
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
売上高 |
334,652 |
317,818 |
16,834 |
|
営業利益 |
52,446 |
49,317 |
3,128 |
当期は、プロパティマネジメントにおいて、管理受託件数の増加等により増収となったことや、仲介・アセットマネジメント等において、リハウス事業(個人向け仲介事業)の仲介件数の増加や成約単価の上昇があり、セグメント全体では前期に比べ168億円の増収、同比31億円の増益となりました。
<売上高・営業利益の内訳>
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
プロパティマネジメント |
|
|
|
|
売上高(※1) |
247,183 |
235,289 |
11,893 |
|
営業利益 |
29,956 |
28,502 |
1,453 |
|
仲介・アセットマネジメント等 |
|
|
|
|
売上高 |
87,469 |
82,528 |
4,940 |
|
営業利益 |
22,490 |
20,815 |
1,675 |
|
売上高合計 |
334,652 |
317,818 |
16,834 |
|
営業利益合計 |
52,446 |
49,317 |
3,128 |
※1 当期末のリパーク管理台数の状況
リパーク管理台数:191,450台(前期:166,752台)
・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む)
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|||
|
|
取扱高 |
件数 |
取扱高 |
件数 |
取扱高 |
件数 |
|
仲介 |
1,424,320 |
(37,827件) |
1,273,153 |
(37,156件) |
151,167 |
(671件) |
(注)仲介の取扱件数・取扱高は持分法適用のリハウス関連会社を含めた三井不動産リアルティグループ全体
の数値となっております。
・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む)
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|||
|
|
取扱高 |
件数 |
取扱高 |
件数 |
取扱高 |
件数 |
|
販売受託 |
139,299 |
(2,250件) |
106,910 |
(1,720件) |
32,389 |
(530件) |
④ 三井ホーム
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
売上高 |
247,455 |
242,150 |
5,304 |
|
営業利益 |
4,724 |
4,017 |
707 |
新築事業において、期首受注残高が前期を下回っていた一方、リフォーム・リニューアル事業および賃貸管理事業において増収したことや販売費及び一般管理費の減少もあり、前期に比べ53億円の増収、同比7億円の増益となりました。
<売上高の内訳>
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
新築 |
174,980 |
178,172 |
△3,192 |
|
リフォーム・リニューアル |
33,957 |
27,215 |
6,741 |
|
賃貸管理 |
22,763 |
21,454 |
1,309 |
|
住宅関連部資材販売 |
15,754 |
15,307 |
446 |
|
合計 |
247,455 |
242,150 |
5,304 |
・受注工事高内訳
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
新築 |
153,030 |
152,706 |
323 |
|
リフォーム・リニューアル |
40,735 |
34,963 |
5,771 |
⑤ その他
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
売上高 |
85,104 |
78,782 |
6,322 |
|
営業利益 |
7,163 |
5,186 |
1,976 |
当期は、施設営業におけるホテル事業が牽引し、セグメント全体では、前期に比べ63億円の増収、同比19億円の増益となりました。
<売上高の内訳>
|
|
当期 (平成27.4.1~28.3.31) |
前期 (平成26.4.1~27.3.31) |
増減 |
|
施設営業 |
57,189 |
51,974 |
5,214 |
|
その他 |
27,915 |
26,808 |
1,107 |
|
合計 |
85,104 |
78,782 |
6,322 |
(2)キャッシュ・フロー(連結)
当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で89億円減少し、1,099億円となりました。
◆営業活動によるキャッシュ・フロー
当期は、営業活動により321億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,813億円や減価償却費674億円などによるものです。また、販売用不動産の取得・売却によるキャッシュ・フローは、取得による支出が売却による回収を上回り、1,739億円の減少となっております。
◆投資活動によるキャッシュ・フロー
当期は、投資活動により2,397億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出2,051億円などによるものです。
◆財務活動によるキャッシュ・フロー
当期は、財務活動により2,011億円の増加となりました。これは、借入金の調達などによるものです。
生産、受注および販売の状況については、「1 業績等の概要」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。
今後の社会経済環境の見通しにつきましては、米国経済は底堅い個人消費にけん引され概ね好調に推移すると見込まれます。一方で、中国その他新興国の先行きや原油価格の動向などに不透明感も見られ、さらには英国のEU離脱に向けた動きや地政学的リスクの高まりなど、世界経済全体としては不確実性が高まってきています。わが国においては、雇用・所得環境のさらなる改善による個人消費の伸びや、インバウンド需要の拡大も期待されますが、消費税率引き上げ再延期を巡る動きや、世界の政治・経済の情勢が日本経済に与える影響にも十分留意する必要があるものと考えております。また、ICTの加速度的な進化やダイバーシティの進展により、くらしや働き方がますます多様化し、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。
このような見通しのもと、当社グループは、「市場を創造しながら成長を続けるリーディングカンパニーであるとともに、グローバルカンパニーとしての地位を確立する」ことを目指し、不変の基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスモデルの革新」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組み、「イノベーション2017 ステージⅡ」の達成に向け、鋭意邁進してまいります。
国内では、社会の成熟化に伴う顧客ニーズの変化に対応するために、ハードの提供だけでなく、豊かで快適な時間を過ごすためのサービスもあわせて提供するべく、「不動産のソリューションパートナー」から「ビジネスとくらしのソリューションパートナー」へと、ビジネスモデルを革新してまいります。
海外では、飛躍的な成長を実現するため、総合デベロッパーとしての当社の強みと、各国のマーケットに精通したパートナーの強みを組み合わせ、欧米・アジアそれぞれのエリア特性を活かし、安定性と成長性に富んだポートフォリオを構築してまいります。
また、内部管理態勢の強化など引き続きコーポレートガバナンスの充実に努めるとともに、環境理念「&EARTH」のもと、人と地球がともに豊かになる社会の実現にむけ、都市環境の創造と地球環境の保全への貢献等、企業の社会的責任を十分に果たしながら、企業価値の向上に努めてまいります。
なお、当社連結子会社の三井不動産レジデンシャル株式会社が分譲した横浜市所在のマンションにおいて、基礎部分となる杭の一部の不具合が判明しております。
本マンションにつきましては、売主責任を果たすべく、引き続きお客様の安全・安心を最優先に、誠心誠意対応してまいります。
あわせて、当社グループの信頼回復に向け、再発防止等に向けた取り組みを徹底してまいります。
当社グループの経営成績および事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済情勢の動向
当社グループが国内外に所有・運営するオフィスビルや商業施設への需要は景気の動向に左右されうること、また住宅購入顧客の購買意欲は景気の動向やそれに伴う雇用環境等に影響を受けやすい傾向にあること、不動産市況の悪化による地価等の下落に影響を受けやすい傾向にあること、等から、国内外の経済情勢が更に悪化した場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。また、保有有価証券の資産価値が低下した場合には、当社グループの財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)金利の変動
将来において、金利が急激に上昇した場合には、資金調達コストの増加や不動産への投資期待利回りの上昇、また住宅購入顧客の購買意欲の減退等により、当社グループの事業に悪影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。また、当社グループの有利子負債の金利水準は格付けにより影響を受けるおそれがあります。
(3)不動産関連税制の変更
将来において、不動産関連税制が変更された場合には、資産保有および取得・売却時のコストの増加、また住宅購入顧客の購買意欲の減退等により、当社グループの事業に悪影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(4)不動産および金融関連法制の変更
将来において、建築基準法・都市計画法および金融商品取引法など当社事業に関連する法制が変更された場合には、新たな義務の発生、費用負担の増加、所有資産に関する権利の制限等により、所有資産の価値の低下や事業範囲の制限など、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)天変地異等の災害・環境問題等
将来において、天変地異・環境問題・土壌汚染や不動産の瑕疵が判明した等の場合には、所有資産の毀損や補償の義務履行等により、当社グループの事業に悪影響を及ぼし、また所有資産の価値の低下につながる可能性があります。
(6)不動産開発等
当社グループが不動産開発等を行う場合、当社グループ役員・従業員が直接業務を行う場合を除き、建設会社等、一定の技術を有する第三者に業務を委託するほか、地価や開発コストの上昇や工事等の不備等を含む多くの外部要因に左右され、想定外の多額の費用の発生または開発計画の遅延もしくは中止を余儀なくされる場合があり、その結果、当社グループの事業が悪影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループでは主に三井ホームセグメントに属する三井ホーム等において、住生活の向上を図るための基礎的研究(住宅部資材・工法・性能等の研究)・商品開発等の研究開発活動を実施しています。
基礎的研究および応用技術開発においては、最先端技術を搭載したスマートハウス実証実験住宅「MIDEAS」(ミディアス)を中心に、HEMSや次世代スマート省エネ技術、創エネ技術等の実用化に向けた研究開発活動を継続して行っております。また、高強度耐力壁のMidply Wall System(ミッドプライ・ウォール・システム)などの新技術や、国産材利用促進のためCross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)など新素材・新工法の実用化検証を進めております。
住宅商品の開発においては、街のランドマークとなるファサード、のびやかに広がる大空間、こもり感のある快適な屋根裏空間を実現し、新しい平屋のライフスタイルを提案する「WESTWOOD」(ウエストウッド)、「家じゅうの温度差の無い健康で快適な空間」と「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を超えて家電を含めた電気代ゼロ」を同時に実現する環境配慮型住宅「green's ZERO」(グリーンズゼロ)、集う喜びに加えてもてなすことの楽しみを住まいにおいて感じ取るひとつの試みとして「サロンのある暮らし」を提案した「VENCE」(ヴァンス)を開発いたしました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、445百万円となっており、報告セグメントごとの内訳は、三井ホームセグメントで436百万円、その他セグメントで8百万円であります。
当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、
「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)財政状態(連結)
◆資産
当期末の総資産は、5兆3,742億円となり、前期末比で2,971億円増加しました。
主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,366億円増加し、また設備投資により有形・無形固定資産が1,803億円増加しました。
なお、当期の設備投資額は2,071億円、減価償却費は674億円でした。
◆負債
当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、2兆2,262億円となり、前期末比で2,500億円増加しました。
なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、2,800億円の未使用枠があります。
また、当期末の流動比率は、前期末の204%から低下し181%となりました。
◆純資産
当期末の純資産合計は、1兆9,890億円となり、前期末比で569億円の増加となりました。これは、利益剰余金が905億円増加し、土地再評価差額金が74億円増加したことなどによります。
当期末の自己資本比率は35.8%と前期末の36.9%から低下し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は前期末の1.06倍から1.16倍に上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、1,945.41円(前期末は1,894.35円)となりました。
(2)経営成績(連結)
◆当期は、「賃貸」セグメントにおける、商業施設の新規開業、前期に竣工・開業したオフィスや商業施設の通期稼働、既存物件の増収効果等により、売上高は1兆5,679億円、前期比389億円(2.5%)の増収、営業利益は2,024億円、同比164億円(8.8%)の増益、経常利益は1,825億円、同比191億円(11.7%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は1,177億円、同比175億円(17.5%)の増益となりました。
◆「賃貸」セグメントでは、「ららぽーと富士見」や「EXPOCITY」をはじめとする商業施設の新規開業に
よる収益寄与に加えて、オフィスや商業施設の、通期稼働効果ならびに既存物件の増収効果等があり、セグメ
ント全体では前期に比べ443億円の増収、162億円の増益となりました。
なお、当社の首都圏オフィス空室率(単体)は2.6%となりました。
◆「分譲」セグメントでは、個人向け住宅分譲において、計上戸数が減少したこと等により減収減益となった一方で、投資家向け分譲等は、高利益率物件の売却等により増益となり、セグメント全体では前期に比べ338億円の減収、同比9億円の減益となりました。
◆「マネジメント」セグメントでは、プロパティマネジメントにおいて、管理受託件数の増加等により増収となったことや、仲介・アセットマネジメント等において、リハウス事業(個人向け仲介事業)の仲介件数の増加や成約単価の上昇があり、セグメント全体では前期に比べ168億円の増収、同比31億円の増益となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況(連結)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要」をご参照ください。