当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましても、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。
当社の事業環境としましては、訪日外国人旅客数は、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催による訪日客や、中国、東南アジア地域からの訪日客が引き続き伸びております。それに加え、本年9月に台風による影響を受けたものの、昨年の地震や台風などの自然災害の規模が大きくその減少した影響からの回復もあり、2019年累計(1月~9月)で2,441万人と、前年を上回っております。しかし、本年8月以降の訪日韓国人の大幅な減少や、中国経済の先行きの不確実性などに留意する必要がある状況となっております。
その中で、当第2四半期連結累計期間の航空旅客数は、羽田空港国内線におきましては前年を上回り、羽田空港国際線でも昨年度からの各航空会社による増便や提供座席数の増加に加え、旺盛な訪日需要と日本人の出国者数の増加により前年を上回りました。また、成田空港等のその他空港におきましても、国際線旅客を中心に好調に推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、すべてのステークホルダーに最高に満足していただける空港を目指す長期的な経営ビジョン「To Be a World Best Airport」の実現に向けて、「羽田空港の“あるべき姿”の追求」、「強みを活かした事業領域の拡大・収益多元化」、「収益基盤再構築・競争優位の確立」を戦略の3本柱とし、さまざまな施策に取り組んでおります。また、今期の主な経営課題として、「羽田国際化施設の供用開始後の運用に関する準備の推進」、「訪日中国人の消費動向の変化への着実な対応」、「2020年度のガイドラインの確実な達成を見据えた利益計画の遂行」を掲げております。
「羽田国際化関連の準備」としましては、本年9月に国土交通省より羽田空港国際線発着枠の増便分の配分内容が発表される中で、国際線機能強化に伴う旅客ターミナル整備を、第2ターミナル国際線部分の24時間運用に対応した追加工事を含めて、2020年3月の供用開始に向けて計画通りに準備を進めております。なお、その一環として進めていた第2ターミナル事務室の増床が本年10月に完了し、下期より航空会社へ賃貸することとなっております。また、さらなる館内環境改善の取り組みとして昨年10月から実施しておりました第1ターミナルの1階到着ロビーと地下1階のリニューアル工事が、本年9月30日に完了し、到着口の集約化やバス待合スペースを整備しました。
「訪日中国人の消費動向変化への対応」としましては、本年8月に成田空港の「JAPAN DUTY FREE 本館店」をリニューアルオープンしたほか、本年10月には空港型市中免税店「Japan Duty Free GINZA」でも、資生堂グループとコラボレートした区画を新たに展開するなど、訪日外国人に堅調な需要がある商品を中心にさらなる品ぞろえの強化を図っております。
また、「2020年度のガイドラインの確実な達成」を見据えて、かねてより取り組んでいた東京国際空港ターミナル株式会社(以下、「TIAT」という。)との連結子会社化による効果の具現化として、基幹業務システム統合などによるコスト削減効果を定着させ、さらなる深化を進めているほか、2020年以降の第2ターミナルの内際運用を始めるにあたり、旅客利便性を確保しつつ、より効率的な運営体制を確立するべく、TIATとの調整や既存業務の見直しを進めております。
その他にも海洋プラスチックごみ問題に配慮して、羽田空港と成田空港の直営飲食店舗やラウンジでプラスチック製ストローの提供を廃止し、年間約100万本の削減を進めるなど、環境にも配慮した取り組みを積極的に進めております。
なお、羽田空港旅客ターミナルは本年11月に、英国SKYTRAX社が実施する“Global Airport Rating”において、6年連続で世界最高水準である「5スターエアポート」を獲得しました。
当社では東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控えている中で、首都圏の空の玄関口としてオール羽田で連携し、国内線と国際線ターミナルともに、利便性や快適性、機能性に優れた施設とサービスを提供し、羽田空港の“あるべき姿”を追求し、世界中のお客さまから信頼され続ける空港を目指してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績につきましては、次のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
流動資産は、国有財産使用料の支払い等により現金及び預金が減少しました。また固定資産は、第1ターミナルのリニューアル工事完了に伴う、建物及び構築物等の増加等があった一方で、建物及び構築物等の減価償却が進んだことで減少しました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ 104億3千万円減少し、
4,742億2千4百万円となりました。
(負債)
期末に計上した未払費用の支払い、長期借入金の返済等により減少しました。その結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ 160億4千3百万円減少し、2,672億2千1百万円となりました。
(純資産)
配当金の支払いがあった一方で、四半期純利益の計上により利益剰余金及び非支配株主持分が増加しました。その結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ 56億1千2百万円増加し、2,070億2百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、35.3%(前連結会計年度末は 33.7%)となりました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、営業収益は免税店舗での店舗改修による一時閉鎖や訪日中国人の消費の減退の影響に加え、羽田空港第2ターミナルの拡張整備工事の進展に伴う一部の国内線売店の閉鎖などの影響により商品売上が減少し、1,352億7千万円(前年同期比 1.6%減)となりました。営業利益は減収の影響に加え、昨年度より供用開始した第2ターミナルボーディングステーションやサテライト施設、P4駐車場の増床部における減価償却費や運用経費の増加、また本年9月の第1ターミナルのリニューアル工事完了に伴う修繕費の増加などにより 111億5千6百万円(前年同期比 13.9%減)、経常利益は、昨年の資金調達に伴う一時費用の負担が無くなり、107億2千8百万円(前年同期比 8.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、昨年のTIATの連結子会社化に伴う一過性の特別損益が無くなり、59億4千5百万円(前年同期比 78.9%減)となりました。
(単位:百万円)
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区 分 |
前第2四半期連結累計期間 |
当第2四半期連結累計期間 |
前年同期比 |
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営 業 収 益 |
137,423 |
135,270 |
△ 1.6 |
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(施設管理運営業) |
(40,661) |
(42,645) |
4.9 |
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(物品販売業) |
(86,560) |
(82,234) |
△ 5.0 |
|
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(飲食業) |
(10,201) |
(10,389) |
1.8 |
|
営 業 利 益 |
12,961 |
11,156 |
△ 13.9 |
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|
経 常 利 益 |
11,761 |
10,728 |
△ 8.8 |
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親会社株主に帰属する |
28,202 |
5,945 |
△ 78.9 |
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セグメント別の業績は次のとおりです。なお、営業利益はセグメント利益に該当します。
セグメント別の概況
(施設管理運営業)
(単位:百万円)
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区 分 |
前第2四半期連結累計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年9月30日) |
当第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比 増減率 (%) |
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施設管理運営業 |
40,661 |
42,645 |
4.9 |
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家賃収入 |
8,693 |
9,024 |
3.8 |
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施設利用料収入 |
21,663 |
22,269 |
2.8 |
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その他の収入 |
10,303 |
11,351 |
10.2 |
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セグメント間の内部売上高 |
2,682 |
2,653 |
△ 1.1 |
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売上高 合計 |
43,343 |
45,298 |
4.5 |
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セグメント利益 |
8,446 |
7,462 |
△ 11.7 |
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家賃収入につきましては、昨年12月の「THE HANEDA HOUSE」の開業に加え、国内線、国際線ターミナルでの航空会社への貸室増により、前年を上回りました。
施設利用料収入につきましては、国内線と国際線の旅客数増加に伴う旅客取扱施設利用料収入の伸びにより、前年を上回りました。
その他の収入につきましては、請負工事収入や警備等の業務受託料収入の増加に加え、本年3月のP4駐車場の増築による収容台数の増加で駐車場収入が伸びたこと、さらに国際線での広告料収入の増加や、国内線ラウンジ「POWER LOUNGE」の改装効果など、国内線、国際線ともにラウンジ収入が増加したことなどにより、前年を上回りました。
その結果、施設管理運営業の営業収益は 452億9千8百万円(前年同期比 4.5%増)、営業利益は、昨年度より供用開始した第2ターミナルボーディングステーションやサテライト施設、P4駐車場の増床部における減価償却費や運用経費の増加、また本年9月の第1ターミナルのリニューアル工事完了に伴う修繕費の増加などによる一時費用の発生で、74億6千2百万円(前年同期比 11.7%減)となりました。
(物品販売業)
(単位:百万円)
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区 分 |
前第2四半期連結累計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年9月30日) |
当第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比 増減率 (%) |
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物品販売業 |
86,560 |
82,234 |
△ 5.0 |
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国内線売店売上 |
17,956 |
17,946 |
△ 0.1 |
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国際線売店売上 |
50,200 |
47,489 |
△ 5.4 |
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その他の売上 |
18,404 |
16,798 |
△ 8.7 |
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セグメント間の内部売上高 |
473 |
488 |
3.2 |
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|
売上高 合計 |
87,034 |
82,723 |
△ 5.0 |
|
|
セグメント利益 |
8,102 |
7,430 |
△ 8.3 |
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国内線売店売上につきましては、ラグビーワールドカップの開催に合わせたラグビー日本代表オフィシャルストアの展開をはじめ、催事展開などの積極的な販売促進策による売上増の効果があったものの、第2ターミナルの拡張整備工事の進展に伴い、「イセタン羽田ストア(メンズ)ターミナル2」などの閉鎖店舗の売上減少により、前年をわずかに下回りました。
国際線売店売上につきましては、羽田空港国際線は総合免税店のリニューアルオープンによる効果や旅客数の増加に伴う売上増により前年を上回ったものの、成田空港免税店や空港型市中免税店では、店舗改修による一時閉鎖の影響に加え、昨年10月以降の中国人の消費の減退による影響が続いていることや、9月に関東地方に上陸した台風15号の影響により前年を下回り、売上全体としては前年を下回りました。ただし、免税店舗全体の売上は、昨年下期からの中国での免税品の持ち込みに対する規制強化や人民元安などの影響を受け、過去最高売上高を達成した昨年度上期に対して減少しているが、一昨年上期の売上高は上回っていることもあり、増加傾向が続いているものと見ております。今後も引き続き、中国人を中心とした訪日需要の伸びに加え、店舗改修による増収効果を最大限に取り込み、より一層の売上向上に努めてまいります。なお、韓国人旅客の商品売上は、前年同期比で30%以上減少しておりますが、国際線売店売上に占める売上高の割合は4%程度であることから、影響としては軽微となります。
その他の売上につきましては、成田空港での卸売事業と業務受託店舗の縮小や、韓国人旅客の減少に伴う地方空港における卸売上が減少して、前年を下回っております。
その結果、物品販売業の営業収益は 827億2千3百万円(前年同期比 5.0%減)、営業利益は商品売上の減少に加え、成田空港の免税店舗リニューアルに伴う一時費用の増加で、74億3千万円(前年同期比 8.3%減)、となりました。
(飲食業)
(単位:百万円)
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区 分 |
前第2四半期連結累計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年9月30日) |
当第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比 増減率 (%) |
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飲食業 |
10,201 |
10,389 |
1.8 |
|
|
|
飲食店舗売上 |
6,423 |
6,448 |
0.4 |
|
|
機内食売上 |
3,405 |
3,498 |
2.7 |
|
|
その他の売上 |
372 |
442 |
18.6 |
|
セグメント間の内部売上高 |
1,322 |
1,293 |
△ 2.2 |
|
|
売上高 合計 |
11,523 |
11,683 |
1.4 |
|
|
セグメント利益 |
492 |
531 |
7.9 |
|
飲食店舗売上につきましては、羽田空港国内線の飲食店舗では拡張整備工事による閉鎖の影響で前年を下回ったものの、国際線の飲食店舗では旅客数の伸びにより売上が増加したことで、前年を上回っております。
機内食売上につきましては、顧客である外国航空会社の旅客数の増加などにより、前年を上回っております。
その結果、飲食業の営業収益は116億8千3百万円(前年同期比 1.4%増)、営業利益は増収に加え、調達コストの低減や費用の見直しの効果により 5億3千1百万円(前年同期比 7.9%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ 91億3千3百万円減少し、781億3千9百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前第2四半期連結累計期間に比べ 34億8千3百万円減少(前年同期比20.9%減)し、131億8千8百万円となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前第2四半期連結累計期間に比べ 321億9百万円減少(前第2四半期連結累計期間は 181億3千万円の収入)し、139億7千8百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前第2四半期連結累計期間に比べ 296億7千9百万円減少(前第2四半期連結累計期間は 213億5千2百万円の収入)し、83億2千6百万円となりました。
これは主に、長期借入金の返済によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社の会社支配に関する基本方針及び会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み、並びに会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの各概要は以下のとおりです。
① 会社の支配に関する基本方針
当社は、当社株式の大規模買付行為が行われる場合に、これを受け入れるか否かの最終的な判断はその時点における株主の皆様に委ねられるべきものであると考えます。
当社は羽田空港において、航空系事業として、国内線旅客ターミナルビルの建設、管理運営を行い、2018年4月には東京国際空港ターミナル株式会社を連結子会社化し、国内線・国際線ターミナルを一体的に運用することで、より一層の効率的なターミナル運営会社として事業を行っております。一方、非航空系事業として、羽田空港、成田国際空港、関西国際空港並びに中部国際空港において物品販売業等を営み、その収益を基盤として航空需要の急速な拡大に即応した旅客ターミナルビルの拡充整備に努めており、また、これまで培ったノウハウを活かした空港外での事業展開を図ってまいりました。そのため、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、旅客ターミナル事業の有する高度の安全性と公共性についての適切な認識に加え、当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源(独創性の高い技術・ノウハウ、特定の市場分野における知識・情報、長期にわたり醸成された取引先との深い信頼関係、専門分野に通暁した質の高い人材等)への理解が不可欠であると考えます。
また、中長期的な増加が見込まれる訪日外国人による国内消費を取り込む施策を実施し、これらを支える、新たな価値を創造する環境の整備や株主・投資家に対する対話機会の拡大と各施策の確実性を高めるために組織・ガバナンスの再編・強化を図りながら、中期経営計画を邁進していきます。
当社は、大規模買付者が突然現れた場合に、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に与える影響について株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から、大規模買付行為が当社に与える影響や、大規模買付者の経営方針等の情報が適切かつ十分に提供されることが不可欠と考えます。さらに、当該大規模買付行為に関する当社取締役会による検討結果等の提示は、株主の皆様の判断に資するものであると考えます。
当社としましては、大規模買付行為が行われる場合には、大規模買付者において、株主の皆様の判断のために、当社が設定して事前に開示する一定のルールに従って、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供していただく必要があると考えております。また、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損することとなる悪質な当社株式の大規模買付行為を防止するため、大規模買付者に対して相応の質問や大規模買付者の提案内容等の改善を要求し、あるいは株主の皆様にメリットのある相当な代替案が提示される機会を確保し、さらには当該大規模買付ルールを遵守しない大規模買付行為に対しては企業価値ひいては株主共同の利益の維持・向上の観点から相当な措置がとられる必要があると考えております。
② 会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みとして、下記③で記載するもののほか、以下の取組みを行い、企業価値ひいては株主共同の利益の維持・向上に努めております。
(ⅰ)中期経営計画に基づく取組み
当社は、旅客ターミナルビルにおける絶対安全の確立のため、さらなる安全対策強化に全力を傾注するとともに、羽田空港国内線・国際線ターミナルの一体的運営による一層の効率化を図り、運営諸費用の増加等への対策に努めております。併せてお客様本位の旅客ターミナルビルの運営を目指し、当社グループCS理念「訪れる人に安らぎを、去り行く人にしあわせを」の下、顧客第一主義を徹底するほか、積極的な人材育成を図り、全社を挙げて一層のサービス向上、さらなる収益の向上に努めることとし、中期経営計画に基づく諸施策に積極的に取組んでおります。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化充実に向けた取組み
当社はコーポレート・ガバナンスが経営上重要な問題であるとの基本的認識に立ち、経営の透明性の確保を図るため、創業以来、社外取締役及び社外監査役を選任しております。原則毎月1回開催される取締役会は、常勤取締役11名、独立役員2名を含む非常勤の社外取締役4名で構成され、経営の基本方針、法令で定められた事項やその他経営に関する重要事項を決定するとともに業務執行状況の監督機能を果たしております。監査役会は、常勤監査役2名、独立役員である非常勤の社外監査役3名で構成され、監査役は、取締役会やその他重要な会議に出席し、取締役の業務執行の適法性、妥当性及び経営の透明性、健全性を監視できる体制となっております。
③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配される
ことを防止するための取組み
当社は、①で述べた会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため、「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「本対応方針」という。)により、大規模買付行為が行われる場合に関して大規模買付ルールを定め、かつ、大規模買付者が当該ルールを遵守しなかった場合における対抗措置の発動に係る手続について定めております。
(ⅰ)独立委員会の設置
大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するものか否かの検討・審議を行い、大規模買付行為に関する当社取締役会の判断及び対応の公正を担保する機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で中立な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役及び社外有識者のいずれかに該当する者の中から選任します。
当社取締役会は、大規模買付行為が開始された場合に当該大規模買付行為との関係では対抗措置を発動しない旨の不発動決議の是非について独立委員会に諮問することとし、当社取締役会はその勧告を最大限尊重するものとします。
(ⅱ)大規模買付ルール
大規模買付ルールとして、大規模買付者は、定められた手続に従い情報提出等を行うものとし、かつ、情報提出手続等を経て、当社取締役会が不発動決議を行うまで、大規模買付行為を行わないこととします。
(ア)大規模買付意向表明書の当社への事前提出
大規模買付者は、大規模買付ルールに従って大規模買付行為を行う旨の大規模買付意向表明書(当社所定の書式)を事前に当社に対して提出していただきます。
(イ)大規模買付行為に関する情報の提出
大規模買付者から大規模買付意向表明書をご提出いただいた場合、当社は当該大規模買付者に対し、改めてご提出いただく情報の項目を記載した情報リストを10営業日(初日不算入)以内に交付いたします。
大規模買付者は、情報リストに基づき、株主の皆様のご判断及び独立委員会の検討のために必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報を当社にご提出いただきます。
(ウ)独立委員会による検討開始に係る通知
当社は、当該大規模買付行為に関する情報の提出が完了したと認められる場合等、独立委員会による検討を開始するのが適当と合理的に判断される場合には、その旨を大規模買付者に通知し開示するとともに、独立委員会による検討の開始を依頼いたします。
(エ)独立委員会による検討及び不発動勧告決議
独立委員会は、独立委員会検討期間として定められた期間内に、大規模買付行為の内容の検討、当社取締役会等の提供する代替案の検討等を行います。
大規模買付者は、独立委員会が検討資料その他の情報提供、協議・交渉等を求めた場合には、速やかにこれに応じなければならないものとします。独立委員会は、当該大規模買付行為に関する情報の検討等の結果、全員一致の決議により、当該大規模買付行為が当社企業価値を毀損し会社の利益ひいては株主共同の利益を害するおそれがないものと認める場合には、当社取締役会に対して、不発動勧告決議を行うこととします。
(オ)株主総会における株主意思確認
独立委員会は、独立委員会検討期間内に不発動勧告決議を行うに至らなかった場合には、当該大規模買付行為に対する対抗措置に係る株主意思確認総会を開催する旨を勧告することとし、かかる勧告を受けて当社取締役会は、株主意思確認総会の招集を速やかに決定するものとします。
株主意思確認総会の決議は、出席株主の議決権の過半数によって決するものとします。
(カ)取締役会の不発動決議
当社取締役会は、独立委員会が当該大規模買付行為について不発動決議を行うべき旨勧告した場合、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情が存しない限り、不発動決議を速やかに行うものとします。
また、当社取締役会は、上記③(ⅱ)(オ)に定める株主意思確認総会において対抗措置を発動すべきでない旨の株主意思が示された場合、不発動決議を速やかに行うものとします。
(キ)大規模買付ルールに従わない大規模買付行為に対する対抗措置の発動
当社取締役会が不発動決議を行うまで、大規模買付者は、大規模買付行為を行ってはならないものとします。当社取締役会は、大規模買付ルールに従わない大規模買付行為が行われ対抗措置の発動が相当である場合、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的として、本対応方針に基づく対抗措置を行うものとします。本対応方針の対抗措置としては、新株予約権の無償割当てその他の法令及び当社の定款上許容される手段を想定しております。
(ⅲ)株主・投資家に与える影響
本対応方針は、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断されるために必要な情報を提供し、さらには、当社株主の皆様が大規模買付行為に係るより良い提案や、当社取締役会等による代替案の提示を受ける機会を保証するための相応の検討時間・交渉力等が確保されることを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、十分な情報のもとで、大規模買付行為への応諾その他の選択肢について適切な判断をされることが可能となり、そのことが当社株主全体の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、本対応方針の設定は、当社株主及び投資家の皆様が適切な投資判断をなされる上での前提となるものであり、当社株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
④ 取締役会の判断及びその理由
当社の中期経営計画、コーポレート・ガバナンスの強化充実等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本対応方針は上記の基本方針に沿うものであり、またその合理性を高めるため以下のような特段の工夫が施されておりますので、本対応方針は、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(i)本対応方針は、2017年6月29日開催の第73回定時株主総会においてその基本的内容につき、株主の皆様の事前承認を受けております。当該株主総会の承認は、当該定時株主総会から3年を有効期間とします。当社取締役会は、3年が経過した時点で、改めて本対応方針に関する株主意思の確認を行い、株主の皆様にご判断いただくことを予定しております。当社取締役会は、当該株主総会承認の有効期間中、関連する法制度の動向その他当社を取り巻く様々な状況を勘案して、当該株主総会承認の趣旨の範囲内で、本対応方針の細目その他必要な事項の決定や修正等を行うこととします。
(ⅱ)本対応方針は、株主意思確認総会において対抗措置を発動すべきでない旨の株主意思が示された場合、当社取締役会は不発動決議を速やかに行うものとしております。また、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役及び社外有識者のいずれかに該当する者の中から選任される委員により構成される独立委員会が、株主意思確認総会の招集に先立つ独立委員会検討期間内において、当該大規模買付行為が当社企業価値を毀損し会社の利益ひいては株主共同の利益を害するおそれがないものと認め不発動勧告決議を行った場合には、当社取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、速やかに同勧告決議に従い不発動決議を行うこととされています。このように、取締役の地位の維持等を目的とした恣意的な発動を防止するための仕組みを本対応方針は確保しております。
(ⅲ)当社は、取締役の解任決議要件の普通決議からの加重も行っておりません。本対応方針は、大規模買付者が自己の指名する取締役を当社株主総会の普通決議により選任し、係る取締役で構成される取締役会により、廃止させることが可能です。従いまして、本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、期差任期制を採用していないため、本対応方針はスローハンド型(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
(ⅳ)本対応方針は、経済産業省及び法務省が定めた2005年5月27日付「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」が求める適法性の要件(新株予約権等の発行の差止めを受けることがないために充たすべき要件)、合理性の要件(株主や投資家など関係者の理解を得るための要件)をすべて充たしております。また、経済産業省企業価値研究会の2008年6月30日付報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容にも合致しております。
⑤ その他
本対応方針の詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載の「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の継続について」の本文をご覧ください。
( 参考URL https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/company/ir/ )
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。