当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
過去最高業績の更新、順調な進捗
当第1四半期の経営成績は下表の通りで、4期連続で増収増益を達成するとともに、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてにおいて第1四半期の過去最高(売上高と純利益は4期連続、営業・経常利益は3期連続)を更新しました。
オフィスビル賃貸好調、分譲マンション高進捗
部門別では、東京のオフィスビル中心で主力の不動産賃貸事業が引き続き好調に推移、分譲マンションの引渡し戸数が高水準となった不動産販売事業とともに第1四半期の最高益を更新し、業績を牽引しました。その結果、売上高は3,343億円(前年同期比+8.3%)、営業利益は813億円(同+13.4%)となりました。
経常利益、純利益ともに2桁増益
受取配当金の増加と支払利息の減少により、営業外損益はプラスとなり経常増益に寄与しました。その結果、経常利益は815億円(前年同期比+14.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は558億円(同+14.0%)となりました。
主要セグメント別の概況
<不動産賃貸事業部門>
既存ビルの賃料上昇継続、増収増益
当第1四半期は、既存ビルの空室率低下と賃料上昇効果に加え、前期に竣工した「住友不動産御成門タワー」、「住友不動産麹町ファーストビル」などの通期稼働が業績に寄与した結果、増収増益となり、売上高、営業利益ともに第1四半期として過去最高を更新しました。
既存ビル空室率低下、新規ビルのテナント募集順調
テナントの新規、増床需要は旺盛で、既存ビルの空室率は2.3%(前期末2.8%)と引き続き低下しました。また、当期竣工予定の「住友不動産秋葉原ファーストビル」が満室となったのをはじめ、「住友不動産新宿セントラルパークタワー」、「住友不動産秋葉原駅前ビル」、「住友不動産池袋東ビル」など、新規ビルのテナント募集も順調に進捗しております。
<不動産販売事業部門>
都心タワーが牽引、売上高、営業利益 過去最高
当第1四半期は、「シティタワー銀座東」、「シティタワー恵比寿」などが引渡しを開始、マンション、戸建、宅地の合計で2,957戸(前年同期比△63戸)を販売計上しました。計上戸数は減少しましたが、上記の都心タワ―マンションを中心に平均価格が上昇した結果、増収増益となり、売上高、営業利益ともに第1四半期として過去最高を更新しました。
マンション契約順調、当期計上予定戸数の9割確保
当第1四半期のマンション契約戸数は、1,018戸(前年同期比△296戸)と前年に比べ減少しましたが、第八次中期経営計画の業績目標に沿った販売ペースとしているためであり、当期計上予定戸数(5,300戸)に対する契約率は約90%(期首時点80%、前年同期80%)と計画通り順調に推移しております。
<完成工事事業部門>
受注棟数減少も、計画通りの進捗
当第1四半期の受注棟数は、注文住宅事業で438棟(前年同期比△270棟)、「新築そっくりさん」事業で1,713棟(同△684棟)と、前年より減少しましたが、「新築そっくりさん」事業では、減少分が前第4四半期の増加分(+658棟)と同水準であり、消費税増税の経過措置による駆け込みと反動減の影響は軽微であると判断しております。
当事業部門の業績は、例年通り、計上棟数が下半期を中心に増加する見通しで、計画通りの進捗と判断しております。
<不動産流通事業部門>
仲介件数過去最高、増収増益
当事業部門の第1四半期は、主力の仲介事業で個人の中古住宅取引を中心に、仲介件数が9,653件(前年同期比+0.8%)と過去最高を更新しました。その結果、売上高、営業利益ともに第1四半期として過去最高を更新、増収増益となりました。
<その他の事業部門>
上記の主要事業のほか、フィットネスクラブ事業、飲食業などその他の事業は、売上高3,280百万円(前年同期比△128百万円)、営業利益457百万円(同△272百万円)を計上いたしました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)
1 基本方針の内容とその実現に資する取組み
(1) 中期経営計画を着実に達成、増収増益路線を継続
当社は、3年毎に策定する中期経営計画の達成を最重要課題とし、これを着実に遂行することにより企業価値を高めてまいりました。
バブル崩壊の打撃を克服し過去最高業績の回復を目指した第一次中期経営計画(1997年4月~2001年3月)を皮切りに、これまでに7つの経営計画を遂行、計画毎に所期の目標を着実に達成してまいりました。
2019年3月に終了した「第七次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)」は、好況に支えられた六次計画の環境が七次は続かないという見通しに立ちつつも、六次で達成した中計最高業績をさらに更新し、「増収増益路線」を堅持することを目標に掲げてスタートしました。幸い、世界的な好景気に牽引され、国内の景況は年々上向き、東京のオフィスビル賃貸をはじめとする当社の事業環境は総じて良好に推移しました。その結果、3ヵ年の累計業績は、売上高、営業利益、経常利益の全てにおいて当初の目標を大幅に超過達成するとともに、最終年度の2019年3月期には、売上高は1兆円、経常利益は2千億円の大台をそれぞれ初めて突破し、6期連続で最高業績の更新を達成しました。第七次計画は、当初の想定を上回る利益成長を遂げ、成功裏に終了することができました。
また、2017年6月に、不動産仲介子会社の住友不動産販売㈱を完全子会社化し、親子上場による利益相反のリスクを解消、グループ経営資源の最適配分による中長期的な企業価値向上を推進できる体制を構築するなど、コーポレート・ガバナンスの一層の強化にも取り組んでまいりました。
2019年5月に発表した新しい経営計画「第八次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)」では、前七次計画で達成した成長ペースを維持して最高業績の連続更新を第一の目標に掲げるとともに、東京都心において、具体化している開発計画に対する2兆円の賃貸設備投資計画を着実に進め、長期的な収益基盤強化を継続し、引き続き企業価値の向上に全力を尽くしてまいります。
(2) 成長を支えてきた東京都心のオフィスビル賃貸事業と企業価値
当社のこれまでの成長を支えてきた原動力は、東京都心のオフィスビルを中核とした不動産賃貸事業です。営業利益は当社全体の7割近くを占め、まさに、大黒柱として企業価値の根幹を成しております。
当社は、新宿住友ビル(通称三角ビル)が完成した1970年代初頭からおよそ半世紀にわたり、東京都心に特化したオフィスビル開発を推進、事業基盤を拡充してまいりました。これまでにバブル崩壊やリーマンショックなど未曾有の経済危機と、バブル景気や昨今のアベノミクス景気といった様々な環境変化を経てきましたが、当社は首尾一貫して、①資産売却による一時的な利益を追わず、②開発用地を自ら創り出して建設したビルを、③保有賃貸して長期安定的な賃貸収益を蓄積するという経営方針を貫き、継続してまいりました。その結果、現在、東京都心で220棟超、「東京ナンバーワン」を標榜するビルオーナーに成長、2020年3月期の賃貸キャッシュフロー(不動産賃貸事業の営業利益+減価償却費)は2千億円に達する見通しです。
オフィスビル賃貸事業は、用地取得から商品企画、テナント募集や入居テナントへのサービス、管理に至るまで、総合的な事業遂行能力を必要とします。その中でも、用地取得は最も重要で、当社は、土地を買いまとめたり、地権者の権利関係を調整する再開発の手法で、言わばメーカーのようにビル用地を創り出してきました。加えて、ビル管理やテナント募集でも、自社で行う直接主義を重視し、顧客や現場の実態を的確に把握した上で、常に商品企画の改善や業務の効率化などに鋭意取り組んでまいりました。その結果、高い収益性を実現し、保有不動産の資産価値を高め、企業価値を増大させてきたものと自負しております。2019年3月期の決算短信にて開示した「賃貸等不動産」の含み益は年々蓄積され、2019年3月末時点で約2兆7千億円に達しております。
(3) 買収防衛策の必要性
第八次計画では、延床面積80万坪超(2019年3月末時点賃貸延床152万坪の5割超)の東京都心における新規ビル開発計画を着実に推進することを第二の目標に掲げております。当社は、これらを順次完成、稼働させることにより、さらなる収益基盤の拡大、企業価値の向上、株主利益の増大を目指します。
この大規模な開発計画は、これまで弛まず積み上げてきた多額の先行投資がいよいよ収益化するものです。当社がこれまで長期間に亘り、不動産市況や景気の波にさらされることなく、賃貸ビル開発による事業基盤拡充を継続できたのは、安定収益源である賃貸キャッシュフローが常時下支えとなっていたためであり、この先行投資を有利子負債の際限ない増加に頼らず自信を持って実行するには、2千億円規模に拡大した賃貸キャッシュフローの維持拡大が必要です。また、大型の再開発が中心であるため、全件収益化に目途が立つまでには今後6年~7年を要すると見込まれます。
一方、将来の企業価値増大に資する開発計画が成就する前に、保有不動産を売却して含み益をはき出し、一過性の利益を求める短期志向の経営方針を採ることは、結果として、安定収益源の賃貸キャッシュフローを減少させ、開発計画を財務リスクにさらし、当社の企業価値基盤を損なう恐れがないとは申せません。
中長期的な展望に基づき着実な企業価値の向上を目指す当社の経営方針は、このような短期志向とは相容れませんので、買収を意図する投資家が現れた場合は、十分な情報と時間を確保して議論を尽くし、株主の皆様に信を問う必要があると考えており、「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本方針」といいます。)による手続きを予め具備しておくことが、株主共同の利益に合致すると判断しております。本方針は、2007年5月17日付当社取締役会決議に基づき導入され、同年6月28日開催の第74期定時株主総会、2010年6月29日開催の第77期定時株主総会、2013年6月27日開催の第80期定時株主総会、2016年6月29日開催の第83期定時株主総会および2019年6月27日開催の第86期定時株主総会において、それぞれの株主の皆様のご承認を得て、継続または更新され、その有効期間は、2022年6月開催予定の第89期定時株主総会終結時までとなっております。
2 当社株式の大規模買付行為に関する対応方針の内容と取締役会の判断
当社は、当社株式の大規模な買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えておりますが、当社株主の皆様が企業価値ひいては株主共同の利益への影響を適切に判断するためには、大規模買付者および当社取締役会の双方から、当社株主の皆様に必要かつ十分な情報・意見・代替案などの提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間が確保される必要があると考えております。
本対応方針は、当社株式の大規模買付行為に関するルールを設定し、大規模買付者に対して大規模買付ルールの遵守を求めております。大規模買付ルールは、事前に大規模買付者から当社取締役会に対して必要かつ十分な情報が提供され、当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。大規模買付者がこの大規模買付ルールを遵守しない場合、あるいは遵守した場合でも、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかであるときや、企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうときには、当社取締役会として相当と認める対抗措置を講ずることとしております。
なお、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否か、当該大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう場合に該当するか否か、対抗措置をとるべきか否か等について取締役会が判断するにあたっては、社外の学識経験者、弁護士、公認会計士等から選任された特別委員会に対し諮問を行い、その勧告を最大限尊重するものとしております。
以上のとおり、本対応方針は、当社株式の大規模な買付行為に対し株主の皆様が判断するのに必要な情報と時間を確保するためのルールを設定し、大規模買付者がこのルールを遵守しない場合や大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかな場合などに対抗措置を講ずることを定めたものでありますので、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(注) 本方針の詳しい内容については、当社ホームページ
(http://www.sumitomo-rd.co.jp/uploads/2019.05.16_release_2.pdf)をご参照ください。
(3)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(4)主要な設備の状況
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設計画は次のとおりであり、不動産賃貸事業の拡充を目的としたものであります。
(注)1 上記金額は消費税等を含んでおりません。
2 見積金額に土地および借地権は含んでおりません。
3 所要金額6,600百万円については、預り敷金および保証金、ならびにキャッシュ・フローによりまかなう予定でありますが、現時点で詳細については確定しておりません。
特記すべき事項はありません。