文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであり、実際の業績等は異なることがあります。
「第八次中期経営計画」の推進
当社は、中期経営計画の達成を最重要課題としております。
当社の主力事業である不動産賃貸事業、不動産販売事業では、用地の取得から建物の完成、収益計上までに、短くて2~3年、再開発事業など大規模な開発では5年以上を要するものが多々あります。年度計画だけでは、土地の最有効活用を図り収益を最大化するという、不動産業本来の最も重要な視点が損なわれるおそれがあるため、当社は3年ごとの中期経営計画を策定し、その着実な実行を経営の最大眼目としてまいりました。
2016年4月より取り組んできた「第七次中期経営計画」は、当期末をもって終了したため、2019年4月より、次期(2020年3月期)を初年度とする新しい中期経営計画「第八次計画」をスタートさせました。
計画の内容(2019年5月16日公表)は、以下の通りです。
1.業績目標
中計最高業績連続更新、3ヵ年累計経常利益7,000億円の達成
大幅増益を達成した七次の成長ペースを維持し、六次から3計画、9期連続の最高業績更新を目指す
<3ヵ年の累計業績目標>
売 上 高 3兆1,000億円 (七次中計比 +2,132億円、+ 7%)
営業利益 7,400億円 ( 同 +1,258億円、+20%)
経常利益 7,000億円 ( 同 +1,412億円、+25%)
2.賃貸設備投資計画(分譲マンションなど販売用の仕入れを除く固定資産投資)
収益基盤強化のため、東京都心における賃貸ビル投資を継続推進
① 再開発を中心とした具体化している延床80万坪超の開発計画
(七次末時点賃貸延床152万坪の5割超)
今後、6~7年で収益化に目途、総額2兆円の投資を見込む
② 八次では、開発計画の約3割、延床23万坪の賃貸ビルを順次竣工稼働させる
③ 2兆円のうち、今後3年間で6千億円の投資を見込む
必要な資金は、拡大する賃貸キャッシュフロー(CF)※で賄える見通し
(有利子負債の増加は見込まない)
※賃貸キャッシュフロー:不動産賃貸事業の営業利益+減価償却費
3.部門別業績目標と事業戦略
東京のオフィスビル賃貸が成長の柱として牽引
<事業戦略>
① 不動産賃貸
好調な市場環境に支えられた七次を上回る利益成長を目指す
・空室率の低下と賃料上昇により拡大した既存ビルの収益力をさらに強化する
・七次竣工ビル(延21万坪)の通期稼働と、八次竣工ビル(延23万坪)の新規稼働による
収益を確実に取り込む
② 不動産販売
七次で実現した高水準の利益規模を維持する
・量を追わず利益重視で販売ペースをコントロールしていく
・競争激化の用地取得環境が続く中、「好球必打」で着実に確保する方針は継続する
③ 完成工事
リフォーム(新築そっくりさん)は、六次までの停滞から脱した七次の成長路線を継続する
良質な住宅ストック形成を目指す国策と合致する成長市場であり、需要拡大を見込む
注文住宅は、施工、品質管理体制を一段と整備し、事業基盤を強化する
七次で3千棟規模に業容が拡大、九次以降の成長を見据え足場を固める
④ 不動産流通
グループの連携を一層強化し、九次以降の成長基盤を構築する
七次で住友不動産販売の完全子会社化を実施、効率化をさらに進める
4.株主還元方針
配当は、これまで同様、利益成長に沿った「持続的増配」を目指す
キャッシュフローは賃貸ビル投資に優先配分する方針を継続する
当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)
1 基本方針の内容とその実現に資する取組み
(1) 中期経営計画を着実に達成、増収増益路線を継続
当社は、3年毎に策定する中期経営計画の達成を最重要課題とし、これを着実に遂行することにより企業価値を高めてまいりました。
バブル崩壊の打撃を克服し過去最高業績の回復を目指した第一次中期経営計画(1997年4月~2001年3月)を皮切りに、これまでに7つの経営計画を遂行、計画毎に所期の目標を着実に達成してまいりました。
2019年3月に終了した「第七次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)」は、好況に支えられた六次計画の環境が七次は続かないという見通しに立ちつつも、六次で達成した中計最高業績をさらに更新し、「増収増益路線」を堅持することを目標に掲げてスタートしました。幸い、世界的な好景気に牽引され、国内の景況は年々上向き、東京のオフィスビル賃貸をはじめとする当社の事業環境は総じて良好に推移しました。その結果、3ヵ年の累計業績は、売上高、営業利益、経常利益の全てにおいて当初の目標を大幅に超過達成するとともに、最終年度の2019年3月期には、売上高は1兆円、経常利益は2千億円の大台をそれぞれ初めて突破し、6期連続で最高業績の更新を達成しました。第七次計画は、当初の想定を上回る利益成長を遂げ、成功裏に終了することができました。
また、2017年6月に、不動産仲介子会社の住友不動産販売㈱を完全子会社化し、親子上場による利益相反のリスクを解消、グループ経営資源の最適配分による中長期的な企業価値向上を推進できる体制を構築するなど、コーポレート・ガバナンスの一層の強化にも取り組んでまいりました。
2019年5月に発表した新しい経営計画「第八次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)」では、前七次計画で達成した成長ペースを維持して最高業績の連続更新を第一の目標に掲げるとともに、東京都心において、具体化している開発計画に対する2兆円の賃貸設備投資計画を着実に進め、長期的な収益基盤強化を継続し、引き続き企業価値の向上に全力を尽くしてまいります。
(2) 成長を支えてきた東京都心のオフィスビル賃貸事業と企業価値
当社のこれまでの成長を支えてきた原動力は、東京都心のオフィスビルを中核とした不動産賃貸事業です。営業利益は当社全体の7割近くを占め、まさに、大黒柱として企業価値の根幹を成しております。
当社は、新宿住友ビル(通称三角ビル)が完成した1970年代初頭からおよそ半世紀にわたり、東京都心に特化したオフィスビル開発を推進、事業基盤を拡充してまいりました。これまでにバブル崩壊やリーマンショックなど未曾有の経済危機と、バブル景気や昨今のアベノミクス景気といった様々な環境変化を経てきましたが、当社は首尾一貫して、①資産売却による一時的な利益を追わず、②開発用地を自ら創り出して建設したビルを、③保有賃貸して長期安定的な賃貸収益を蓄積するという経営方針を貫き、継続してまいりました。その結果、現在、東京都心で220棟超、「東京ナンバーワン」を標榜するビルオーナーに成長、2020年3月期の賃貸キャッシュフロー(不動産賃貸事業の営業利益+減価償却費)は2千億円に達する見通しです。
オフィスビル賃貸事業は、用地取得から商品企画、テナント募集や入居テナントへのサービス、管理に至るまで、総合的な事業遂行能力を必要とします。その中でも、用地取得は最も重要で、当社は、土地を買いまとめたり、地権者の権利関係を調整する再開発の手法で、言わばメーカーのようにビル用地を創り出してきました。加えて、ビル管理やテナント募集でも、自社で行う直接主義を重視し、顧客や現場の実態を的確に把握した上で、常に商品企画の改善や業務の効率化などに鋭意取り組んでまいりました。その結果、高い収益性を実現し、保有不動産の資産価値を高め、企業価値を増大させてきたものと自負しております。2019年3月期の決算短信にて開示した「賃貸等不動産」の含み益は年々蓄積され、2019年3月末時点で約2兆7千億円に達しております。
(3) 買収防衛策の必要性
第八次計画では、延床面積80万坪超(2019年3月末時点賃貸延床152万坪の5割超)の東京都心における新規ビル開発計画を着実に推進することを第二の目標に掲げております。当社は、これらを順次完成、稼働させることにより、さらなる収益基盤の拡大、企業価値の向上、株主利益の増大を目指します。
この大規模な開発計画は、これまで弛まず積み上げてきた多額の先行投資がいよいよ収益化するものです。当社がこれまで長期間に亘り、不動産市況や景気の波にさらされることなく、賃貸ビル開発による事業基盤拡充を継続できたのは、安定収益源である賃貸キャッシュフローが常時下支えとなっていたためであり、この先行投資を有利子負債の際限ない増加に頼らず自信を持って実行するには、2千億円規模に拡大した賃貸キャッシュフローの維持拡大が必要です。また、大型の再開発が中心であるため、全件収益化に目途が立つまでには今後6年~7年を要すると見込まれます。
一方、将来の企業価値増大に資する開発計画が成就する前に、保有不動産を売却して含み益をはき出し、一過性の利益を求める短期志向の経営方針を採ることは、結果として、安定収益源の賃貸キャッシュフローを減少させ、開発計画を財務リスクにさらし、当社の企業価値基盤を損なう恐れがないとは申せません。
中長期的な展望に基づき着実な企業価値の向上を目指す当社の経営方針は、このような短期志向とは相容れませんので、買収を意図する投資家が現れた場合は、十分な情報と時間を確保して議論を尽くし、株主の皆様に信を問う必要があると考えており、「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本方針」といいます。)による手続きを予め具備しておくことが、株主共同の利益に合致すると判断しております。本方針は、2007年5月17日付当社取締役会決議に基づき導入され、同年6月28日開催の第74期定時株主総会、2010年6月29日開催の第77期定時株主総会、2013年6月27日開催の第80期定時株主総会、2016年6月29日開催の第83期定時株主総会および2019年6月27日開催の第86期定時株主総会において、それぞれの株主の皆様のご承認を得て、継続または更新され、その有効期間は、2022年6月開催予定の第89期定時株主総会終結時までとなっております。
2 当社株式の大規模買付行為に関する対応方針の内容と取締役会の判断
当社は、当社株式の大規模な買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えておりますが、当社株主の皆様が企業価値ひいては株主共同の利益への影響を適切に判断するためには、大規模買付者および当社取締役会の双方から、当社株主の皆様に必要かつ十分な情報・意見・代替案などの提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間が確保される必要があると考えております。
本対応方針は、当社株式の大規模買付行為に関するルールを設定し、大規模買付者に対して大規模買付ルールの遵守を求めております。大規模買付ルールは、事前に大規模買付者から当社取締役会に対して必要かつ十分な情報が提供され、当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。大規模買付者がこの大規模買付ルールを遵守しない場合、あるいは遵守した場合でも、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかであるときや、企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうときには、当社取締役会として相当と認める対抗措置を講ずることとしております。
なお、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否か、当該大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう場合に該当するか否か、対抗措置をとるべきか否か等について取締役会が判断するにあたっては、社外の学識経験者、弁護士、公認会計士等から選任された特別委員会に対し諮問を行い、その勧告を最大限尊重するものとしております。
以上のとおり、本対応方針は、当社株式の大規模な買付行為に対し株主の皆様が判断するのに必要な情報と時間を確保するためのルールを設定し、大規模買付者がこのルールを遵守しない場合や大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかな場合などに対抗措置を講ずることを定めたものでありますので、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(注) 本方針の詳しい内容については、当社ホームページ
(http://www.sumitomo-rd.co.jp/uploads/2019.05.16_release_2.pdf)をご参照ください。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営環境の変化
当社グループが行っている不動産賃貸事業、不動産販売事業、完成工事事業および不動産流通事業は、景気動向、企業業績、個人所得等の動向、地価動向、金利等の金融情勢ならびに住宅税制等の影響を受けやすい傾向にあり、これらが当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 供給増加等
新規竣工ビルの増加、新規分譲住宅供給戸数の増加、競合事業者の増加等が、いわゆる市場全体の供給増加による競争激化を通じて、当社グループが行っている不動産賃貸事業、不動産販売事業、完成工事事業および不動産流通事業に影響を及ぼし、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3) 法的規制
当社グループが行う事業には各種の法規制があり、それらの法律等の改正によっては、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループが規制を受ける主な法律には、宅地建物取引業法、建設業法、借地借家法、建築基準法、都市計画法、都市再開発法、建物の区分所有等に関する法律等があります。
(4) 天災、人災等
地震、風水害等の自然災害、事故、火災、テロ等の人的災害等が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
6期連続最高業績の達成、売上高1兆円、経常利益2千億円の大台を初めて突破
当連結会計年度の業績は下表の通りで、7期連続の増収と、9期連続の営業、経常増益を達成するとともに、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて6期連続で過去最高を更新しました。
また、売上高は1兆円、経常利益は2千億円の大台を初めて突破しました。
主要4事業すべてで過去最高業績を更新
部門別では、東京のオフィスビル中心の不動産賃貸事業が引き続き好調に推移して業績を牽引したのをはじめ、主要4事業すべてで増収増益となり、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。その結果、売上高は1兆132億円(前期比+6.8%)、営業利益は2,204億円(同+7.2%)となりました。
営業外損益改善継続、経常増益に寄与
受取配当金の増加などにより、営業外損益は前期比26億円の改善となり、経常増益に寄与しました。その結果、経常利益は2,042億円(前期比+9.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,308億円(同+9.3%)となりました。
部門別の営業成績は下表の通りです。
<不動産賃貸事業部門>
既存ビルの賃料上昇継続、4期連続最高業績更新
当社の賃貸資産の9割以上が集中する東京のオフィスビル市場では、企業の積極的な採用計画や働き方改革による環境改善などを背景に、拡張移転や既存テナントの増床など新規需要が引き続き旺盛で、空室率の低下と継続賃料の上昇傾向が継続しております。
このような環境下、当連結会計年度は、「住友不動産大崎ガーデンタワー」など前期に竣工した通期稼働ビルによる業績寄与が本格化したのに加え、既存ビルの空室率改善と賃料上昇効果などにより増収増益となりました。当事業部門の売上高、営業利益はともに4期連続で過去最高を更新しました。
既存ビル空室率18年ぶりの低水準、新規ビルのテナント募集順調
既存ビルの空室率は2.8%(前期末4.9%)と18年ぶりに2%台に低下しました。また、「住友不動産御成門タワー」、「住友不動産渋谷タワー」など当期竣工ビルはすでに満室稼働となりましたが、「住友不動産秋葉原ファーストビル」、「住友不動産麹町ガーデンタワー」など次期以降竣工予定ビルも順次満室となっており、新規ビルのテナント募集は想定を上回るペースで順調に進捗しております。
<不動産販売事業部門>
マンション計上戸数、売上高、営業利益、過去最高
分譲マンション市場では、新規物件の供給が限定的で、都心部を中心に上昇した販売価格が安定的に推移する中、消費者の購入意欲は低金利下で底堅い状況が続いております。
このような環境下、当連結会計年度は、「グランドヒルズ元麻布」、「シティタワー国分寺ザ・ツイン」、「シティテラス横濱長津田」、「シティタワー東梅田パークフロント」などが引き渡しを開始、マンション、戸建、宅地の合計で5,970戸(前期比+89戸)を販売計上しました。その結果、当事業部門の業績は、計上戸数、売上高、営業利益のすべてにおいて過去最高を更新、高水準の利益規模で9期連続の営業増益を達成しました。
マンション契約順調、次期計上分の8割契約済
マンションの契約戸数は5,111戸(前期比△2,244戸)となりました。次期計上予定分を含め想定を上回る契約進捗となったため期中に契約ペースを抑制した結果、新規発売が集中した前年に比べ減少しましたが、次期計上予定戸数5,300戸に対し期首時点で約80%(前年約65%)が契約済となり、次期業績目標達成に向け順調に推移しております。
<完成工事事業部門>
受注棟数過去最高、2割を超える増益で5年ぶりに最高益更新
住宅請負市場では、持家着工戸数が前年に比べ増加したものの引き続き30万戸未満で推移する一方で、住宅リフォームは良質な住宅ストックの整備が社会的課題となっており、成長市場として需要の拡大が見込まれます。
このような環境下、当連結会計年度は、「新築そっくりさん」事業、注文住宅事業ともに受注が好調に推移、それぞれ1万棟、3千棟の大台を超え、過去最高を更新しました。
また、計上棟数、売上高も両事業で過去最高を更新、当事業部門の業績は、計上棟数の増加と利益率の改善により、増収増益となりました。営業利益は2割を超える増益を達成、2014年3月期以来5年ぶりに過去最高を更新しました。
<不動産流通事業部門>
仲介件数、取扱高ともに過去最高を更新、4期連続増収増益
中古住宅流通市場では、首都圏における中古マンションの成約件数が高水準で推移、平均成約価格の上昇傾向が続きました。
このような環境下、当事業部門の業績は、個人の中古住宅取引を中心に仲介件数が37,643件(前期比+1.6%)と4期連続で過去最高を更新したのに加え、都心部を中心に取扱単価が上昇したことが寄与、取扱高も1兆3,263億円と過去最高を更新しました。
その結果、当事業部門の業績は、10期連続の増収と4期連続の営業増益を達成、売上高、営業利益はともに過去最高を更新しました。
なお、直営仲介店舗は4店舗を新規出店、当期末時点で全国計270店舗となりました。
<その他の事業部門>
フィットネスクラブ事業、飲食業などその他の事業は、売上高12,744百万円(前期比△133百万円)、営業利益1,527百万円(同△100百万円)を計上いたしました。
<中期経営計画の達成状況>
2016年4月よりスタートした「第七次中期経営計画」は、当期(2019年3月期)をもって終了しました。
世界的な好景気に牽引され、国内の景況は年々上向き、東京のオフィスビル賃貸をはじめとする当社の事業環境は総じて良好に推移しました。計画期間中3ヵ年の累計業績は下表の通りで、売上高、営業利益、経常利益のすべてにおいて当初の目標を大幅に超過達成するとともに、単年度でも、売上高は1兆円、営業利益と経常利益はともに2千億円の大台を初めて突破し、6期連続で最高業績の更新を達成しました。第七次計画は、当初の想定を上回る利益成長を遂げ、成功裏に終了することができました。
※2016年5月12日公表
<資産、負債、純資産の状況>
当連結会計年度末における総資産は5兆1,274億円(前期末比△397億円)となりました。マンション計上戸数の増加により、販売用不動産(仕掛含む)は減少しましたが、賃貸ビル投資により有形固定資産が増加しました。
負債合計額は3兆9,193億円(前期末比△1,328億円)となりました。連結有利子負債が3兆3,427億円(同△1,307億円)に減少しました。
純資産合計額は1兆2,081億円(前期末比+931億円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益が1,308億円となり、自己資本が1兆2,081億円(同+931億円)に増加、自己資本比率は23.6%(前期末21.6%)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、
営業活動によるキャッシュ・フロー 260,057百万円(前期比 +70,124百万円)
投資活動によるキャッシュ・フロー △209,212百万円(前期比 +11,322百万円)
財務活動によるキャッシュ・フロー △146,058百万円(前期比 △172,519百万円)
となり、現金及び現金同等物は91,338百万円減少して170,707 百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
当期の経常利益が2,042億円となり、営業キャッシュ・フローは2,600億円の収入となりました。経常利益の増加に加え、たな卸資産の減少などにより、前期比では701億円改善しました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
主に賃貸事業の増強を目的として合計1,885億円の有形固定資産投資を行ったほか、共同投資事業出資預託金を差引94億円返還いたしました。その結果、投資キャッシュ・フローは2,092億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務政策により柔軟性を持たせるため、1,983億円の長期借入を実施した一方で、社債償還および長期借入金返済を合計2,857億円実施したほか、短期借入金を差引357億円返済しました。その結果、財務キャッシュ・フローは1,460億円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
生産、受注及び販売の状況については、前掲「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針等が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処して、一般債権については貸倒実績率法により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しており、これら見込額算定の前提条件には、割引率、退職率、算定時点の年金資産額ならびに直近の統計数値に基づいて算定される死亡率などが含まれております。なお、過去勤務費用は発生した連結会計年度に一括費用処理しております。また、数理計算上の差異は、翌連結会計年度に一括費用処理する方法によっております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。
当連結会計年度は、売上高は1兆円、経常利益は2千億円の大台を初めて突破し、売上高1兆132億円(前連結会計年度比+648億円)、営業利益2,204億円(同+147億円)、経常利益2,042億円(同+173億円)となりました。7期連続の増収と、9期連続の営業、経常増益を達成するとともに、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて6期連続で過去最高を更新しました。
当連結会計年度は、東京のオフィスビル中心の不動産賃貸事業が、売上高、営業利益ともに4期連続で過去最高を更新し業績を牽引したのをはじめ、主要4事業すべてで増収増益を達成しました。その結果、売上高は1,013,229百万円(前連結会計年度比+64,827百万円、同+6.8%)、営業利益は220,419百万円(同+14,781百万円、同+7.2%)となりました。
なお、各事業部門の詳細については、前掲「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
営業外収益は、受取配当金の増加を主因として、10,697百万円(前連結会計年度比+1,139百万円)となりました。また、営業外費用は、26,859百万円(同△1,464百万円)となりました。その結果、営業外損益は△16,162百万円(同2,604百万円の改善)となりました。
当連結会計年度は、合計86百万円(前連結会計年度比△1,026百万円)の特別利益を計上した一方、当社グループ内の資産再編に伴う減損損失など合計14,755百万円(同+3,214百万円)の特別損失を計上しました。その結果、特別損益は、差引14,668百万円の損失(同4,241百万円の悪化)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益が130,817百万円となり、株主資本が前連結会計年度末比117,463百万円増加 した結果、当連結会計年度末の自己資本は、1,208,116百万円(同+93,141百万円)、自己資本比率は23.6%となりました。
資金調達においては、当連結会計年度中に、1,983億円の長期借入を実施した一方で、社債償還および長期借入金返済を合計2,857億円実施したほか、短期借入金を差引357億円返済しました。また、SPCが調達するノンリコース長期借入金を差引75億円返済しました。その結果、連結有利子負債は、3,342,786百万円(前連結会計年度末比△130,725百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末において、連結有利子負債の長期比率は99%(前連結会計年度末98%)、固定金利比率は96%(同94%)となっております。引き続き安定的な財務運営に努めてまいります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。