第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度のわが国経済は、中国をはじめ新興国経済の減速等の影響が懸念されましたが、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和等により、一部に弱さが見られたものの緩やかな回復基調が続きました。

平成27年の不動産業界におきましては、新築マンション市場では、建築費の高止まり等の影響により、首都圏の供給戸数が2年連続の減少となる40,449戸、平均価格は3年連続上昇の5,518万円となりましたが、低金利等を背景として、初月契約率は74.5%と堅調に推移いたしました。また、近畿圏の供給戸数は前年比0.6%増加の18,930戸、平均価格は3年連続上昇の3,788万円となりましたが、初月契約率においては5.8ポイント低下の70.8%と年後半は販売進捗が減速となりました。

マンション流通市場では、首都圏の中古マンション成約件数が前年比2.9%増加の34,776戸となり、成約単価・成約価格は3年連続の上昇となりました。また、近畿圏の成約件数も前年比5.9%増加の17,304戸となり、成約価格も上昇する等、過去3年間で最も高い水準となりました。

不動産投資市場におきましては、昨年の相続税制改正や低金利政策に伴うイールドスプレッドの拡大、都心オフィスビルの空室率低下及び賃料の上昇、訪日旅行者増加によるホテル需要の急増等により、投資対象となる不動産への期待値が高まりました。これらの影響により、取引価格が上昇し、利回りは低下基調となりましたが、投資意欲は極めて底堅く、マンション・オフィスビル・商業店舗・ホテル・物流施設等、ほぼ全てのセクターにおいて活発な取引が継続いたしました。

このような事業環境におきまして、当社は平成28年3月期を最終年度とした「コスモスイニシア 中期経営計画」の基本方針に則り、事業基盤の強化に努めてまいりました。

当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較して、不動産販売事業を始め全セグメントで増収となり、売上総利益率が改善したこと等により、売上高870億22百万円(前連結会計年度比15.1%増)、営業利益34億80百万円(同99.4%増)、経常利益29億59百万円(同119.0%増)を計上いたしました。

また、今後の業績見通しを勘案し、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、将来回収可能と見込まれる部分について繰延税金資産を計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純利益36億39百万円(同109.7%増)を計上いたしました。

中期経営計画(平成26年3月期~平成28年3月期)の経営指標との比較におきましては、計画期間累計の利益面において同計画を上回る実績となりました。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

報告セグメントの業績は以下のとおりであります

なお、各セグメントのセグメント損益は、営業損益ベースの数値であります。

 

①不動産販売事業

新築マンション販売におきましては、『イニシア江古田』(東京都)、『イニシア武蔵新城ハウス』(神奈川県)、『グランコスモ武蔵浦和』(埼玉県)、『イニシア船橋夏見』(千葉県)等、当連結会計年度の引渡戸数が896戸(前連結会計年度比124戸増)となったこと等により、売上高397億59百万円(同23.5%増)を計上いたしました。

新築一戸建販売におきましては、『グランフォーラム溝の口』(神奈川県)、『コスモアベニュー北浦和 見晴らしの街』(埼玉県)等、引渡区画数が90区画(同30区画減)となったこと等により、売上高54億80百万円(同11.4%減)を計上いたしました。

リノベーションマンション等販売におきましては、『リノグラン東林間アリーナ』(神奈川県)を引渡したことや、投資用不動産6棟及び土地の売却等により、売上高73億8百万円(同0.0%減)を計上いたしました。

不動産販売事業全体におきましては、新築マンションの販売代理収入等を合計した結果、売上高528億57百万円(同14.7%増)、セグメント利益28億35百万円(同51.6%増)を計上いたしました。

なお、新築マンションの売上総利益率は前連結会計年度比5.2ポイント改善の20.4%、新築一戸建の売上総利益率は同2.6ポイント改善の15.4%となり、当連結会計年度末における新築マンション及び新築一戸建の未契約完成在庫は各々242戸(同168戸増)・25区画(同2区画増)であります。

※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲、リノベーションマンション等には投資用不動産及び土地売却を含んでおります。

※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。

※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。

(単位:百万円)

 

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

増減率(%)

売上高

46,094

52,857

6,763

14.7

セグメント利益

1,870

2,835

965

51.6

 

売上高の内訳                                        (単位:百万円)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

販売数量

売上高

販売数量

売上高

販売数量

売上高

増減率(%)

新築マンション(戸)

772

32,195

896

39,759

124

7,564

23.5

新築一戸建(区画)

120

6,185

90

5,480

△30

△705

△11.4

リノベーションマンション等

7,308

7,308

△0

△0.0

その他

404

308

△95

△23.6

合計

46,094

52,857

6,763

14.7

 

契約の状況                                         (単位:百万円)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

契約数量

売上高

契約数量

売上高

契約数量

売上高

増減率(%)

新築マンション(戸)

703

31,286

918

40,864

215

9,578

30.6

新築一戸建(区画)

115

5,676

85

5,908

△30

231

4.1

リノベーションマンション等

7,376

6,337

△1,039

△14.1

その他

151

157

5

3.9

合計

44,491

53,267

8,776

19.7

 

②不動産賃貸事業

不動産賃貸事業におきましては、首都圏におけるサブリース事業を中心に展開し、マンションの受託戸数が8,980戸(同626戸増)となり、新規稼働物件が収益に寄与した一方で、営業費用が増加したこと等により、売上高149億80百万円(同4.4%増)、セグメント利益5億57百万円(同9.8%減)を計上いたしました。

(単位:百万円)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

増減率(%)

売上高

14,351

14,980

629

4.4

セグメント利益

617

557

△60

△9.8

転貸マンション戸数(戸)

8,354

8,980

626

7.5

空室率(%)

3.7

4.4

0.7

 

③不動産流通事業

不動産流通事業におきましては、法人仲介及びリテール仲介の取扱高が増加したことや中古マンション買取再販(リニュアル)事業における引渡戸数が大幅に増加したこと等により、売上高69億10百万円(同78.0%増)、セグメント利益9億28百万円(同109.6%増)を計上いたしました。

(単位:百万円)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

増減率(%)

売上高

3,882

6,910

3,028

78.0

セグメント利益

442

928

485

109.6

中古マンション引渡戸数(戸)

92

159

67

72.8

仲介取扱高

36,514

42,577

6,062

16.6

仲介取扱件数(件)

752

805

53

7.0

 

④その他事業

その他事業におきましては、オフィス改修工事の受注が好調に推移したことやオーストラリアにおけるホテル・リゾート運営事業の業績が改善したこと等により、売上高133億38百万円(同7.0%増)、セグメント利益4億77百万円(同258.2%増)を計上いたしました。

 

(単位:百万円)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

前連結会計年度比

増減率(%)

売上高

12,470

13,338

868

7.0

セグメント利益

133

477

344

258.2

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、131億24百万円となりました。

〔前連結会計年度末は134億38百万円〕

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

主に中古マンションや投資用不動産等の取得が進んだことにより、たな卸資産が183億88百万円増加したことから、174億34百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は50億59百万円の減少〕

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

主に有形固定資産の取得による支出が2億42百万円、投資有価証券の取得による支出が6億44百万円あったことから、10億32百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は1億37百万円の減少〕

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

主に長期借入金の返済による支出が110億82百万円あった一方で、たな卸資産の取得に伴う資金調達により、長期借入れによる収入が238億14百万円あったことや、不動産特定共同事業出資受入による収入が48億円あったことから、182億1百万円の資金の増加となりました。〔前連結会計年度は92億59百万円の増加〕

2【生産、受注及び販売の状況】

生産、受注及び販売の状況については、「1業績等の概要」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。

3【対処すべき課題】

(1)会社の経営の基本方針

当社は、昭和49年に創業し、これまでに10万戸を超える新築マンションをはじめ、新築一戸建やリノベーションマンションを供給する等、商品・サービスの提供を通じて「すべての判断の軸をお客さまに置き、住まいに関する様々なご要望に総合的にお応えしたい。」という想いを培ってまいりました。

そして、企業理念として「Next Value For The Customer」を掲げ、今後もお客さまの求める次の価値を創り出すことに真摯に取り組むとともに、多様化・変化するお客さまニーズに対応した商品の提供を通じて、より良い都市生活環境の創造に取り組んでまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題

今後の日本経済は、4月に発生した熊本地震や海外市場の景気後退懸念要因など景気下振れリスクを抱えた状況の中、政府による補正予算の編成や成長戦略の実行等により一進一退の状況が続くと考えております。

不動産市況におきましても、新築マンションの販売価格の上昇がピークに近づいており、先行きは不透明で楽観視できない状況であることから、事業エリアの選定や商品企画における価値創造努力がより一層必要となるものと認識しております。

また、今後の社会環境課題として、既存不動産のストック増加、老朽化対策に加え、少子高齢化や女性の社会進出の促進等、様々な変化への対応が必要と考えております。

このような事業環境のもと、当社は、今後の経営基盤の強化と成長戦略のさらなる実践を主要テーマに掲げた「中期経営計画2018」を策定いたしました。

今後におきましては、「中期経営計画2018」における基本方針に則り、より良い都市生活環境の実現を目指し、次の価値を創造し続けてまいります。

 

<「中期経営計画2018」における基本方針>

経営基盤の強化

成長戦略のさらなる実践

多様化するニーズに対応する商品・サービス展開

事業ポートフォリオの変革の推進

レジデンシャル事業

・新築分譲の深耕・中古ストック再生の強化拡大・リノベーション工事・入居後サービス拡張

→お客さまに豊富な選択メニュー/サービスを提供

・アクティブシニア向け住宅供給・入居後サービスを進化・拡張

・大和ハウスグループと連携した建替え・再開発事業への取り組み

ソリューション事業

・プロのコンサルタント集団として、事業用不動産に関するあらゆるソリューションをワンストップで提供

・投資用不動産開発に加え、中古ストック再生を強化拡大

工事・海外・新規事業

・工事事業強化

既存事業の拡張に加え、「大規模修繕工事」強化

・大和ハウスグループと連携したオーストラリアでの住宅開発継続

・インバウンド宿泊需要に対応した新規ビジネス展開

 

<「中期経営計画2018」における目標とする経営指標>

2018年度(平成31年3月期)  :売上高1,050億円 営業利益50億円

2018年度末(平成31年3月期末):ネットD/Eレシオ1.5倍(ネット有利子負債430億円、純資産290億円)

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他の重要と考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で、重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、また、発生した場合には、その影響を最小限にとどめるよう対応に努めていく方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。

本項における将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日(平成28年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)不動産市況、金利動向及び税制等について

当社グループの主要事業である不動産販売事業は、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給動向及び不動産に係る税制等の影響を受けやすいため、景気の悪化や大幅な金利上昇、新規大量供給による販売価格の下落など経済情勢に変化があった場合には、お客さまの購入意欲を減退させる可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、上記経済情勢の変化は、事業用地の仕入価格の変動要因にもなり、今後、事業用地の仕入れが計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの主要事業である不動産販売事業は、主に建設業者との間において工事請負契約を締結し、建物の建設工事を行っており、特定会社への依存関係はございませんが、建設業者の資材・部材の調達において、国内外の経済情勢等の影響により、価格高騰などの問題が発生した場合、当社の建築費上昇という結果をもたらす可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)物件の引渡時期等による業績の変動について

当社グループの主要事業である不動産販売事業においては、顧客への引渡時に売上高を計上しておりますが、引渡時期につきましては、一般的に転勤及び学期末の時期であることなどの理由により、2~3月頃に集中することが多くなるため、第4四半期連結会計期間の売上高が他の四半期連結会計期間と比べ高くなる傾向があります。

従いまして、天災、事故、その他予測し得ない要因等の不測の事態により、物件の引渡時期が期末を越える遅延が生じた場合、また、期末近くに竣工・引渡を計画している物件について、顧客への引渡が次期にずれ込む事態が生じた場合には、当該期の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)有利子負債への依存について

当社グループは、不動産販売事業における事業用地の取得資金及び建築費の一部を、主に金融機関等からの借入金により調達しており、有利子負債への依存度が高い水準にあることから、現行の金利水準が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)瑕疵担保責任について

当社は、独自に「標準仕様書」「品質管理基準」を定めるとともに、新築マンションにおいては設計段階から建設工事・建物竣工に至る各過程での重要なポイントを各現場で専任スタッフが検査・確認し、一貫した品質管理を体系的に行うQIT活動を展開するなど、高品質な住宅づくりに努めております。

また、アフターサービスの充実を図るため、建物竣工後2~3ヶ月間、新築マンション内に工事関係者の職員が駐在し、入居されたお客様からのご要望、各種手直し、修繕などスピーディーな対応を行っております。

しかしながら、建物竣工後、ある一定期間内において、設計・施工上の問題等に起因する瑕疵など、不具合が生じた場合は、間接損害を含め、不具合が原因で生じた損害に対する責任として、損害賠償等による費用発生、又は当社の商品・サービスに対する信用の失墜による売上高の減少などの可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)協力会社への依存について

当社グループの提供する商品及びサービスにおいて、当社グループの従業員等が直接実施する場合を除いては、戸建建築、モデルルーム工事等の業務を所定の審査を経て登録した協力会社へ発注しております。

当社グループといたしましては、協力会社が行う業務はそのまま当社評価にも通じるものであることから、日頃より良好なコミュニケーションを図るとともに、定期的に技術・ノウハウの共有に努めております。

しかしながら、協力会社の予期せぬ業績不振や事故等により事業継続できなくなるなどの不測の事態が発生した場合は、代替措置に伴う追加の費用発生やサービス提供が遅延する可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)個人情報の管理について

当社グループは、事業展開するにあたり、新築マンション及び戸建住宅をご購入いただいたお客さま等、もしくはご検討いただいたお客さま等の個人情報をお預かりしており、「個人情報の保護に関する法律」に定められる個人情報取扱事業者であります。

当社グループといたしましては、情報管理に関する規程等の整備・個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の制定を行うとともに、社員教育システムの運用・オフィス入退館システムの導入など、情報管理全般にわたる体制強化を図っております。

しかしながら、不測の事態により、万が一、個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、当社グループの信用失墜による売上高の減少、又は損害賠償による費用発生等の可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)法的規制等について

当社グループが事業展開するにあたり、以下の法的規制等を受けております。

・不動産業は、「宅地建物取引業法」「国土利用計画法」「建築基準法」「都市計画法」「住宅の品質確保の促進等に関する法律」「不動産特定共同事業法」「土壌汚染対策法」「犯罪による収益の移転防止に関する法律」などの法的規制等を受けております。当社は不動産業者として、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、事業展開しております。

・建設業は、「建設業法」「建築士法」「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」「労働安全衛生法」などの法的規制等を受けております。当社の連結子会社である株式会社コスモスモアは、建設業者として、「建設業法」に基づく免許を受け、事業展開しております。

今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合には、当社グループの事業活動が制限を受ける可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)海外事業について

当社の連結子会社であるCosmos Australia Pty Ltd 及びその子会社4社は、オーストラリア・クイーンズランド州にある世界遺産に認定されているフレーザー島内において、ホテル・リゾート運営を中心に事業展開しておりますが、当該事業から撤退する方針であることから、将来の撤退に伴う損失見込額につきましては、必要な会計処理を行っております。

しかしながら、将来における事業撤退に伴う費用が大幅に増加するなど、事業撤退の条件が著しく悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)保有不動産の価格、収益性の変動について

当社グループは、事業遂行上必要な販売用不動産及び事業用不動産を保有しております。このため、不動産市況の動向その他の要因により不動産価格が下落した場合には、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)当社の筆頭株主及び親会社について

当社の筆頭株主及び親会社は、大和ハウス工業株式会社であり、同社は、当社の発行済株式総数の63.19%を保有しており、当社の経営について重大な影響を及ぼす可能性がありますが、当社の経営方針についての考え方や同社の利害が、当社の他の株主と常に一致するとの保証はなく、当社グループの経営方針についての考え方及び同社による当社株式に係る議決権行使等により、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があり、これらの結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。

なお、本項における将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日(平成28年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態

①資産

当連結会計年度末の総資産は1,022億93百万円となり、前連結会計年度末比194億99百万円増加いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。

当連結会計年度末の流動資産は855億13百万円となり、同186億37百万円増加いたしました。これは中古マンションや投資用不動産等の取得が進んだことにより、販売用不動産が増加したことなどによるものです。

また、当連結会計年度末の固定資産は167億80百万円となり、同8億62百万円増加いたしました。これは繰延税金資産が同8億33百万円増加したことなどによるものです。

②負債

当連結会計年度末の負債合計は828億23百万円となり、前連結会計年度末比159億59百万円増加いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。

当連結会計年度末の流動負債は531億41百万円となり、同71億42百万円増加いたしました。これは短期借入金が同15億73百万円増加したことや、不動産特定共同事業出資受入金が同56億円増加したことなどによるものです。

また、当連結会計年度末の固定負債は296億82百万円となり、同88億16百万円増加いたしました。これは長期借入金が同132億54百万円増加したことなどによるものです。

③純資産

当連結会計年度末の純資産は194億70百万円となり、前連結会計年度末比35億40百万円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益36億39百万円を計上したことなどによるものです。

④キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、174億34百万円の資金の減少となりました。これは、中古マンションや投資用不動産等の取得が進んだことにより、たな卸資産が183億88百万円増加したことが主な要因であります。

なお、当社の営業活動によるキャッシュ・フローは、各年度の不動産販売事業における事業用地の取得及び工事進捗に伴う建築費の支払並びに資金回収状況などにより、大きく変動する可能性があります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、10億32百万円の資金の減少となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が2億42百万円となったことや、投資有価証券の取得による支出が6億44百万円となったことが主な要因であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、182億1百万円の資金の増加となりました。これは、長期借入金の返済による支出が110億82百万円あった一方で、長期借入による収入が238億14百万円あったことや、不動産特定共同事業出資受入れによる収入が48億円あったことが主な要因であります。

その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は131億24百万円となりました。

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

項目

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率(%)

27.2

20.0

19.2

19.0

時価ベースの自己資本比率(%)

17.0

21.2

24.9

14.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

17.0

 

自己資本比率

:自己資本÷総資産

時価ベースの自己資本比率

:普通株式時価総額÷総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

:有利子負債÷キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ

:キャッシュ・フロー÷利払い

(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.普通株式時価総額は、期末株価終値及び自己株式を除く期末発行済株式数より計算しております。

3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※平成26年3月期、平成27年3月期及び平成28年3月期におけるキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

(2)経営成績

①売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比15.1%増収の870億22百万円となりました。

これは、不動産販売事業を始め全セグメントにおきまして、増収となったことによるものです。

 

②営業利益

当連結会計年度の営業利益は、同99.4%増益の34億80百万円となりました。

これは、販売費及び一般管理費が同11億57百万円増加した一方で、増収となったことや売上総利益率が改善したことなどによるものです。

 

③経常利益

当連結会計年度の経常利益は、同119.0%増益の29億59百万円となりました。

これは、資金調達費用が同50百万円増加したことや、為替差損を62百万円計上したことなどにより、営業外損益が同1億27百万円悪化した一方で、営業利益が同17億35百万円増益となったことによるものです。

 

④親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、同109.7%増益の36億39百万円となりました。

これは、法人税、住民税及び事業税が同5億28百万円増加した一方で、経常利益が同16億8百万円増益となったことや、当連結会計年度におきまして、繰延税金資産計上に伴う法人税等調整額△12億20百万円を計上したことなどによるものです。