文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)私たちの目指すもの
当社は、1974年に創業し、10万戸を超える供給実績のある新築マンションをはじめ、新築一戸建やリノベーションマンションを供給するほか、投資用不動産の開発・再生、不動産賃貸管理、アパートメントホテルの開発・運営などへ業容の拡大を進めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症の影響により働き方やライフスタイルの変化がさらに加速する中、ますます不動産の利活用に対するニーズが多様化しています。
当社はMission(存在意義)として、『「Next GOOD」お客さまへ。社会へ。一歩先の発想で、一歩先の価値を。』を掲げ、これらの変化と多様化にこたえる、一歩先の都市環境のプロデュースを進めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営方針、目標とする経営指標
当社グループの中長期経営方針と、2022年3月期を最終期とする「中期経営計画2021」において目標とした当社グループの経営指標は、以下のとおりです。
<中長期経営方針>
~さらなる飛躍をめざし、新たなステージへ~
●社会的価値創出への挑戦 すべての経営活動におけるCSVの実践 ~SDGs/ESGを意識した経営~
●事業創造・革新への挑戦 社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
●株主価値の向上 財務基盤のさらなる強化とともに、株主還元向上を追求
<「中期経営計画2021」の目標とする経営指標>
2019年5月10日公表の中期経営計画2021において、最終年度(2022年3月期)の連結売上高1,350億円、連結営業利益81億円を目指しておりましたが、中期経営計画策定時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症の影響により、2022年3月期の業績予想を連結売上高1,150億円、連結営業利益30億円に修正いたしました。また、損益目標の大幅な変更により、財務目標につきましては取り下げといたしました。
(3)経営環境
①全般
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、各種の社会経済活動が抑制され、個人消費の大幅な落ち込みがみられるなど、急速に悪化しました。後半にかけて、感染拡大の防止策を講じながら段階的に社会経済活動のレベルが引き上げられ、各種政策等も背景とした持ち直しがみられたものの、いまだ新型コロナウイルス感染症の収束には至らず、外食産業や観光産業をはじめとした幅広い産業で厳しい状況が続きました。
今後の日本経済は、経済対策をはじめとした各種政策の実施やワクチン接種の進展等により、段階的な回復基調へと移行することが期待される一方で、治療薬の開発・普及や変異株への対応等の不確実性を背景に、依然として先行き不透明な状況にあり、内外経済の下振れリスク等を注視していく必要があります。
②レジデンシャル事業セグメント
2020年においては、首都圏・近畿圏の新築マンション市場は、緊急事態宣言下における各社の販売活動自粛の影響もあり供給戸数は低調であった一方、住宅購入に対する需要は堅調で、販売価格・成約率ともに高い水準で推移いたしました。マンション流通市場は、中古マンションの成約件数は緊急事態宣言の影響等により2020年4月~6月において一時的な減少がみられたものの以降は回復し、成約価格が上昇しました。
2021年以降においては、雇用をはじめとした経済環境に対する新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合、住宅購入に対する意欲の減退など、マンション市況の悪化リスクを注視する必要があります。
また、長期的には、国内マンション市場は人口減少などにより緩やかに縮小する見通しとなっています。その一方で、首都圏への人口集中は継続する見通しとなっていることに加え、単身・シニア世帯の増加、消費・所有に対する意識の変化、また新型コロナウイルス感染症がもたらした働き方やライフスタイルの変化を背景とした住宅に対するニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発を通じたビジネスチャンスが期待できます。
③ソリューション事業セグメント
2020年においては、首都圏不動産投資市場は、世界的な金融緩和を背景に積極的な投資姿勢が継続し、投資用不動産の取引利回りは低水準で推移しました。首都圏賃貸市場は、新型コロナウイルス感染症による在宅勤務の広がりを背景に、オフィス空室率の上昇がみられました。
2021年以降においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、オフィス・店舗区画等における空室率上昇や賃貸条件悪化など、投資用不動産市況の悪化リスクを注視する必要があります。
一方、新型コロナウイルス感染症がもたらした働き方やライフスタイル、消費行動の変化と、それによる不動産の利活用に対するニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発や、周辺事業領域への展開を通じたビジネスチャンスが期待できます。
④宿泊事業セグメント
2020年においては、新型コロナウイルス感染症の影響による渡航制限に伴う訪日外国人旅行者数の大幅な減少のほか、緊急事態宣言の発令等により国内観光需要も抑制されたことから、観光市場は厳しい事業環境となりました。
2021年以降においては、経済対策をはじめとした各種政策の実施やワクチン接種の進展等により、観光市場全体で段階的な回復基調へと移行することが期待される一方、稼働低迷の長期化リスクや不動産投資市場におけるホテル投資の動向を引き続き注視する必要があります。
中長期的には、日本における独自の豊富な観光資源と、東・東南アジア諸国における一人当たりGDPの増加を背景に、ファミリーでの渡航・中長期滞在ニーズの回復と拡大が期待できます。
⑤工事事業セグメント
2020年においては、首都圏新築マンションの供給量減少に伴い、マンションギャラリー設営やインテリア販売等は縮小傾向であった一方、新型コロナウイルス感染症の影響による働き方の更なる変化等を背景にオフィスファシリティ工事の需要拡大が続きました。
2021年以降においては、引き続き、働き方の変化によるオフィスに対するニーズの多様化、消費行動の変化による店舗等に対するニーズの多様化などを背景に、企画・デザイン監修・施工管理を含む総合コンストラクションマネジメントの提供を通じたビジネスチャンスの拡大が期待できます。
(4)会社の対処すべき課題および中長期的な会社の経営戦略
前述の経営環境を踏まえ、当社は社会の変化へ柔軟に対応する企業活動の実践と、ミッション・中長期経営方針に則った社会的価値創出と事業創造・革新への挑戦を通じて、株主価値の向上に努めてまいります。「中期経営計画2021」の中間年度となる2021年3月期の中長期経営方針の進捗は次のとおりです。
①社会的価値創出への挑戦:すべての経営活動におけるCSVの実践
②事業創造・革新への挑戦:社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
a.事業展開を通じた進捗
レジデンシャル事業セグメントでは、多様化する住まいの選択肢の中で、いつも“コスモスイニシアの住まい”=INITIAがある状態を目指し、新築・中古を含めた商品・サービスを「INITIA」を基幹としたブランドに統一しました。アクティブシニア向け分譲マンション『イニシアグラン札幌苗穂』・『イニシアグラン札幌イースト』の販売を開始した他、リノベーションマンションシリーズ『INITIA &Renovation』シリーズにおいて、働き方やライフスタイルの変化に対応した商品の展開を行うなど、多様なニーズに対応した商品・サービスの展開を進めてまいりました。
ソリューション事業セグメントでは、「職住近接」を実現するレンタルオフィス「MID POINT」シリーズの展開のほか、ワークスペースを屋外に拡張することで密を避け、働き方の柔軟性と生産性の向上をサポートする空間デザインを取り入れた『リードシー恵比寿ビル』を販売するなど、働き方の多様化やニューノーマル時代に対応した商品の開発を進めてまいりました。
宿泊事業セグメントでは、ファミリーでの中長期滞在ニーズを想定した「APARTMENT HOTEL MIMARU」において、コラボレーションによる付加価値創出・認知拡大を進めたほか、トリップアドバイザー社による「2021トラベラーズチョイス ベスト・オブ・ザ・ベスト」日本のベストホテル8位に『MIMARU東京 上野EAST』が選出されるなど、高い評価を獲得しております。また、公共施設等を活用したアウトドアリゾート新ブランドの第1弾として、茨城県笠間市が所有する公共宿泊施設(旧あたご天狗の森スカイロッジ)を活用した『ETOWA KASAMA(エトワ笠間)』」をオープンしました。
工事事業セグメントでは、全ての方がストレスなくスポーツを楽しめるインクルーシブデザインを取り入れた屋外型スポーツ施設の設計協力・施工や、株式会社コスモスモア初の常設展示となる美術館『アートアクアリウム美術館』の設計・施工を行うなど幅広い建築ニーズへの対応を進めました。
b.更なる挑戦に向けた経営基盤の強化の進捗
創造性と生産性の向上を目的とした当社独自の働き方改革施策(Work Style Innovation)の展開を継続してまいりました。取組みを開始した2015年3月期と比較して、2021年3月期の当社営業利益は52%増、従業員の月平均残業時間は33%減、有給取得率は20ポイント向上し65%となりました。このほか、多様な働き方を促進するためリモートワークの全社利用促進や育児・介護と仕事の両立支援、副業制度の導入等を進め、女性従業員比率は58%、育児休職を取得したほぼ全ての従業員が復職しており、育児・介護による時短勤務者の比率は8%となっています。
また、日本健康会議が認定する、優良な健康経営を行う企業「健康経営優良法人2021」にも認定されました。今後も従業員にとって働きがいのある職場環境を醸成し、持続的な企業成長の実現を目指してまいります。
③株主価値の向上:財務基盤の更なる強化とともに株主還元向上を追求
2021年3月期においては、業績予想比で増収・増益となったことや今後の経営環境等を総合的に勘案し、無配としておりました2020年5月公表の配当予想から変更し、期末配当金として1株あたり7円の配当といたしました。
今後においては、引き続き、株主に対する利益還元と継続的な成長に必要となる内部留保の充実を図りながら、企業価値の向上・株主価値の最大化に努めてまいります。
以下において、当社グループの事業展開に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他の重要と考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で、重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、また、発生した場合には、その影響を最小限にとどめるよう対応に努めていく方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
本項における将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日(2021年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)不動産市況について
不動産販売は、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給動向及び不動産に係る税制等の影響を受けやすい事業となります。例えば、レジデンシャル事業では大幅な金利上昇によるお客さまの購入意欲の減退や、新規大量供給による販売価格の下落、ソリューション事業では空室率の上昇や大幅な金利上昇による期待利回りの上昇、また宿泊事業では新型コロナウイルス感染症の拡大などが挙げられます。それらが生じた場合には、収益性の低下、保有資産・販売用不動産の評価損が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、市場動向の観測や不動産市況の悪化時の影響度合いを想定したリスク評価を定期的に実施するほか、不動産販売以外の事業比率を高めることにより、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(2)物件の引渡時期等に拠る業績の変動について
不動産販売における売上高の計上は、売買契約を締結した時点ではなく、顧客への引き渡しを行った時点で計上しております。レジデンシャル事業における不動産販売では一般的に転勤及び学期末の時期であること、ソリューション事業や宿泊事業における不動産販売では決算期末にかけて投資法人や不動産事業者による不動産取引が増加することなどを背景に、引き渡し時期が2~3月頃に集中することが多くなるため、第4四半期連結会計期間の売上高が他の四半期連結会計期間と比べ高くなる傾向があります。
当社グループといたしましては、四半期連結会計期間の業績動向を注視するとともに、不動産販売以外の事業比率を高めること等により業績の平準化を図ることで、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(3)金利変動について
当社グループは、不動産販売における事業用地の取得資金及び建築費の一部を、主に金融機関等からの借入金により調達しており、2021年3月現在のネット有利子負債は425億円、ネットD/Eレシオは1.2倍となっています。現行の金利水準が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、自己資本のさらなる拡充と、資金調達手法の拡張を図ることにより、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(4)契約不適合責任について
当社グループの商品において、設計・施工上の問題等に起因する不具合が生じた場合には、契約不適合責任として損害賠償等による費用の発生、又は商品・サービスに対する信用の失墜による売上高の減少など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、当社独自の「標準仕様書」「品質管理基準」を定め、専任スタッフが検査・確認するなど一貫した品質管理の体系的な実施と、継続的な品質管理体系の改善を図ることにより、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(5)協力会社について
当社グループの主要事業である不動産販売は、主に建設業者との間において工事請負契約を締結し、建物の建設工事を行っており、国内外の経済情勢等の影響により価格高騰などの問題が発生した場合には、建設業者にて調達する資材・部材の価格高騰等、当社の建築費上昇という結果をもたらす可能性があります。また、その他事業においても提供する商品及びサービスにおいて協力会社へ発注しており、協力会社の予期せぬ業績不振や事故等により事業継続できなくなるなどの不測の事態が発生した場合には、代替措置に伴う追加の費用発生やサービス提供が遅延するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、資材・部材価格の動向を注視していくとともに、特定会社への依存関係を強めないこと、所定の審査を経て登録した協力会社へ発注すること、日ごろより良好な取引関係を構築すること等により、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(6)個人情報及び情報システムの管理について
当社グループは、各事業を展開するにあたり、個人情報をお預かりしており、「個人情報の保護に関する法律」に定められる個人情報取扱事業者であります。当社グループといたしましては、「情報セキュリティ規程」をはじめとした情報管理に関する規程等の整備、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の制定と、それらに準拠した社員教育を含むセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセスその他不測の事態により、万が一、個人情報が外部へ漏洩した場合には、損害賠償等による費用の発生、又は信用の失墜による売上高の減少など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、規程類ならびにセキュリティ対策の継続的な強化・拡充を図ることにより、上記リスクの発生・影響を最小限にとどめるよう対応に努めてまいります。
(7)法的規制等について
当社グループの事業は、各種の法的規制等を受けております。
不動産関連事業においては、「宅地建物取引業法」「国土利用計画法」「建築基準法」「都市計画法」「住宅の品質確保の促進等に関する法律」「不動産特定共同事業法」「土壌汚染対策法」「犯罪による収益の移転防止に関する法律」などの法的規制等を受けております。当社は不動産業者として、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、事業展開しております。
宿泊事業は、「旅館業法」などの法的規制等を受けております。当社の連結子会社である株式会社コスモスホテルマネジメントは「旅館業法」に基づく許可を受け事業展開をしております。
工事事業は、「建設業法」「建築士法」「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」「労働安全衛生法」などの法的規制等を受けております。当社及び当社の連結子会社である株式会社コスモスモアは、建設業者として、「建設業法」に基づく許可を受け、事業展開しております。
今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合には、当社グループの事業活動に制限が生じるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)当社の筆頭株主及び親会社について
当社の筆頭株主及び親会社は、大和ハウス工業株式会社であり、同社は、当社の発行済株式総数の63.19%を保有しております。同社の利害が、当社の経営方針と常に一致するとの保証はなく、同社による当社株式に係る議決権行使等により、当社グループの事業運営及び業績に影響を与える可能性があります。
(9)新型コロナウイルス感染症の影響について
当社の従業員が感染した場合、健康被害や事務所の一時的な閉鎖などにより事業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症による経済への影響がさらに長期化・深刻化した場合には、不動産市況の悪化や宿泊施設における稼働低下の長期化により、収益性の低下や引渡時期の遅延など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、引き続き感染症対策を徹底しながら、感染症影響下に対応した企業活動の実践に取り組んでまいります。
(10)自然災害等について
天災、事故、大規模な感染症その他予測し得ない要因等の不測の事態により、当社グループ及び当社協力会社、資材調達先等に被害があった場合には、不動産価値の棄損や引渡時期の遅延、事業活動の中断による損失など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)海外情勢について
宿泊事業では、訪日外国人観光客による宿泊需要もターゲットの一つとしております。海外におけるテロ行為や戦争の勃発、または新たな感染症の発生や蔓延等の情勢の変化が生じ、渡航の自粛または規制による訪日外国人観光客の減少や、訪日旅行に対する消費マインドの減退が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)為替変動について
当社グループは、オーストラリアに連結子会社を有しており、会社の売上高、費用、資産・負債等は、当社の連結財務諸表作成のために円換算されることから、為替相場の変動によって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)繰延税金資産について
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断された場合には、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
なお、経営環境につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」をご参照ください。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月の緊急事態宣言発令も背景に、各種の社会経済活動が抑制され、個人消費の大幅な落ち込みがみられるなど、急速に悪化しました。後半にかけて、感染拡大の防止策を講じながら段階的に社会経済活動のレベルが引き上げられ、各種政策等も背景とした持ち直しがみられたものの、いまだ新型コロナウイルス感染症の収束には至らず、外食産業や観光産業をはじめとした幅広い産業で厳しい状況が続きました。
2020年度の不動産業界は、首都圏・近畿圏の新築マンション市場におきまして、販売活動休止の影響もあり供給戸数は低調であった一方、住宅購入に対する需要は堅調で、販売価格・成約率ともに高い水準で推移いたしました。マンション流通市場は、中古マンションの成約件数は引き続き底堅く、成約価格が上昇いたしました。不動産投資市場は、世界的な金融緩和を背景に積極的な投資姿勢が継続しました。一方で観光市場は、渡航制限に伴う訪日外国人旅行者数の大幅な減少のほか、緊急事態宣言の発令等により国内観光需要も抑制されたことから、厳しい事業環境となりました。
このような事業環境におきまして、当社は「中期経営計画2021」(2019年度~2021年度)に掲げる戦略方針に、新型コロナウイルス感染症影響による住まい方・働き方等の価値観の大きな変容への対応というテーマを加え、社会の変化とニーズの多様化に応える一歩先の商品やサービスの提供と、それらを通じた業績の改善・回復、ならびに企業価値の向上に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
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(単位:百万円) |
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度末比 |
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総資産 |
146,023 |
143,513 |
△2,510 |
|
総負債 |
113,198 |
108,531 |
△4,666 |
|
純資産 |
32,825 |
34,981 |
2,155 |
|
自己資本比率(%) |
22.34 |
24.00 |
1.65 |
経営成績
当連結会計年度の経営成績は、レジデンシャル事業、ソリューション事業及び工事事業に対する新型コロナウイルス感染症の影響は限定的でありましたが、2020年4月及び2021年1月の2回の緊急事態宣言が発令されるなど海外からの入国規制や外出自粛等により、宿泊事業においては厳しい状況が継続し、アパートメントホテル「MIMARU」の一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等から、売上高1,072億57百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益23億76百万円(同60.5%減)、経常利益22億7百万円(同58.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円(同41.2%減)を計上いたしました。
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(単位:百万円) |
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
連結業績予想 |
連結業績予想比 |
|
売上高 |
110,559 |
107,257 |
△3,302 |
105,000 |
2,257 |
|
営業利益 |
6,010 |
2,376 |
△3,634 |
0 |
2,376 |
|
経常利益 |
5,250 |
2,207 |
△3,043 |
△800 |
3,007 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
3,415 |
2,007 |
△1,407 |
△800 |
2,807 |
報告セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、セグメント損益は営業損益ベースの数値であります。
a.レジデンシャル事業
レジデンシャル事業におきましては、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加した一方で、売上総利益率が低下したこと等により、売上高407億円(前連結会計年度比8.9%増)、セグメント利益13億21百万円(同14.5%減)を計上いたしました。
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<レジデンシャル事業の業績> |
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(単位:百万円) |
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
増減率(%) |
|
売上高 |
37,369 |
40,700 |
3,331 |
8.9 |
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セグメント利益 |
1,545 |
1,321 |
△223 |
△14.5 |
|
<売上高の内訳> |
|
|
(単位:百万円) |
|||
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
|||
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販売数量 |
売上高 |
販売数量 |
売上高 |
販売数量 |
売上高 |
|
|
新築マンション(戸) |
325 |
18,185 |
455 |
20,779 |
130 |
2,594 |
|
新築一戸建(区画) |
70 |
5,224 |
92 |
7,920 |
22 |
2,696 |
|
リノベーションマンション等 |
― |
13,179 |
― |
11,248 |
― |
△1,930 |
|
(うちリノベーションマンション)(戸) |
(317) |
(12,333) |
(232) |
(10,474) |
(△85) |
(△1,858) |
|
不動産仲介その他 |
― |
779 |
― |
751 |
― |
△28 |
|
合計 |
― |
37,369 |
― |
40,700 |
― |
3,331 |
※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲を含んでおります。
※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。
<契約の状況> (単位:百万円)
|
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
||||
|
契約数量 |
売上高 |
契約数量 |
売上高 |
契約数量 |
売上高 |
増減率(%) |
|
|
新築マンション(戸) |
367 |
19,552 |
430 |
20,901 |
63 |
1,348 |
6.9 |
|
新築一戸建(区画) |
70 |
5,238 |
94 |
7,985 |
24 |
2,747 |
52.4 |
|
リノベーションマンション(戸) |
311 |
12,037 |
244 |
11,173 |
△67 |
△863 |
△7.2 |
<売上総利益率>
|
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2020年3月期(%) |
2021年3月期(%) |
前連結会計年度比 |
|
新築マンション |
18.5 |
17.8 |
△0.6 |
|
新築一戸建 |
10.8 |
10.1 |
△0.7 |
|
リノベーションマンション |
14.1 |
14.0 |
△0.0 |
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
<完成在庫> (2021年3月31日現在)
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
|
|
新築マンション (戸) |
完成在庫 |
92 |
135 |
43 |
|
(うち未契約完成在庫) |
(83) |
(105) |
(22) |
|
|
新築一戸建 (区画) |
完成在庫 |
53 |
10 |
△43 |
|
(うち未契約完成在庫) |
(50) |
(6) |
(△44) |
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b.ソリューション事業
ソリューション事業におきましては、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高523億50百万円(前連結会計年度比10.4%増)、セグメント利益51億74百万円(同5.9%増)を計上いたしました。
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<ソリューション事業の業績> |
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|
(単位:百万円) |
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
増減率(%) |
|
売上高 |
47,440 |
52,350 |
4,910 |
10.4 |
|
セグメント利益 |
4,887 |
5,174 |
286 |
5.9 |
|
<売上高の内訳> |
|
|
(単位:百万円) |
|||
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
|||
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転貸/ 販売数量 |
売上高 |
転貸/ 販売数量 |
売上高 |
転貸/ 販売数量 |
売上高 |
|
|
投資用不動産等 |
― |
31,067 |
― |
35,747 |
― |
4,679 |
|
(うち一棟物件)(棟) |
(19) |
(20,615) |
(21) |
(30,885) |
(2) |
(10,269) |
|
不動産賃貸管理等(戸) |
10,633 |
15,466 |
10,226 |
15,845 |
△407 |
379 |
|
不動産仲介その他 |
― |
906 |
― |
758 |
― |
△148 |
|
合計 |
― |
47,440 |
― |
52,350 |
― |
4,910 |
※投資用不動産等には、賃料収入及び土地売却等を含んでおります。
<売上総利益率>
|
|
2020年3月期(%) |
2021年3月期(%) |
前連結会計年度比 |
|
投資用不動産等 |
12.6 |
13.8 |
1.2 |
※投資用不動産等のうち、一棟物件の売上総利益率となります。
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
c.宿泊事業
宿泊事業におきましては、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等により、売上高5億93百万円(前連結会計年度比95.3%減)、セグメント損失30億17百万円(前連結会計年度はセグメント利益11億62百万円)を計上いたしました。
なお、アパートメントホテル「MIMARU」におきましては、需要回復に合わせた営業再開を進めており、2021年3月末時点で12施設が営業中であります。
|
<宿泊事業の業績> |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
増減率(%) |
|
売上高 |
12,730 |
593 |
△12,137 |
△95.3 |
|
セグメント利益又はセグメント損失(△) |
1,162 |
△3,017 |
△4,180 |
― |
d.工事事業
工事事業におきましては、オフィス工事の受注が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高140億83百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益7億44百万円(同113.1%増)を計上いたしました。
|
<工事事業の業績> |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
前連結会計年度比 |
増減率(%) |
|
売上高 |
13,706 |
14,083 |
377 |
2.8 |
|
セグメント利益 |
349 |
744 |
395 |
113.1 |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は311億86百万円となりました。
[前連結会計年度末は216億30百万円]
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主に立替金が14億58百万円増加した一方で、投資用不動産等の販売が順調に進んだことによりたな卸資産が110
億5百万円減少したこと、預り金が41億94百万円増加したこと及び税金等調整前当期純利益を21億29百万円計上し
たことから、200億25百万円の資金の増加となりました。[前連結会計年度は80億20百万円の減少]
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に有形固定資産の取得による支出が2億86百万円あったこと及び投資有価証券の取得による支出が1億円あっ
たことから、4億24百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は3億84百万円の減少]
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主に長期借入れによる収入が200億67百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が310億62百万円あった
ことから、100億84百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は97億89百万円の増加]
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
項目 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
22.4 |
23.3 |
22.3 |
24.0 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
21.8 |
14.8 |
9.5 |
10.5 |
|
債務償還年数(年) |
― |
― |
― |
3.7 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
― |
― |
― |
39.7 |
|
※ |
自己資本比率 |
:自己資本÷総資産 |
|
※ |
時価ベースの自己資本比率 |
:普通株式時価総額÷総資産 |
|
※ |
債務償還年数 |
:有利子負債÷キャッシュ・フロー |
|
※ |
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
:キャッシュ・フロー÷利払い |
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.普通株式時価総額は、期末株価終値及び自己株式を除く期末発行済株式数より計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2018年3月期、2019年3月期及び2020年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。なお、当社グループにおける不動産販売事業の特性として、営業活動によるキャッシュ・フローが毎期大きく変動する可能性があります。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中に関する記載は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動資産は1,336億93百万円となり、同26億32百万円減少いたしました。
これは、新築マンション、新築一戸建及び投資用不動産の売却が順調に進んだことや、仕入を厳選して行ったことにより、販売用不動産が同91億27百万円減少したことや、仕掛販売用不動産が同16億92百万円減少したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定資産は98億19百万円となり、同1億21百万円増加いたしました。
これは、繰延税金資産を同2億8百万円積み増したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動負債は756億21百万円となり、同71億83百万円増加いたしました。
これは、1年内返済予定の長期借入金が同14億87百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が同26億98百万円増加したこと、短期借入金が同20億78百万円増加したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定負債は329億10百万円となり、同118億49百万円減少いたしました。
これは、長期借入金が同94億99百万円、不動産特定共同事業出資受入金が同17億86百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
これは、前連結会計年度に係る株主配当金を支払った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円を計上したこと等によるものです。
また、当連結会計年度末の自己資本比率は、24.00%となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比33億2百万円減収の1,072億57百万円となりました。
主な要因は、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加したこと等によりレジデンシャル事業において同33億31百万円の増収、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと等によりソリューション事業において同49億10百万円の増収、工事事業において同3億77百万円の増収となった一方で、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと等により宿泊事業において同121億37百万円の減収となったことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度比36億34百万円減益の23億76百万円となりました。
主な要因は、ソリューション事業において増収及び投資用不動産等の売上総利益率が同1.2ポイント改善したことにより2億86百万円増益、工事事業において増収及びセグメント利益率が改善したこと等により同3億95百万円増益となった一方で、レジデンシャル事業においてセグメント利益率が悪化したこと等により同2億23百万円減益、宿泊事業において減収及び新型コロナウイルス感染症の影響による客室稼働率の低下等により同41億80百万円減益となったことによるものです。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比30億43百万円減益の22億7百万円となりました。
主な要因は、受取配当金が同4億8百万円増加、新型コロナウイルス感染症の影響を受け雇用調整助成金を96百万円受給した一方で、営業利益が同36億34百万円減益となったことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度14億7百万円減益の20億7百万円となりました。
主な要因は、法人税、住民税及び事業税の負担が同5億24百万円減少したことや、繰延税金資産を2億8百万円積み増した一方で、経常利益が同30億43百万円減益となったことによるものです。
c.経営上の目標の達成状況
「中期経営計画2021」の中間年度である2021年3月期の達成・進捗状況は以下のとおり、売上高・営業利益は業績予想比増収・営業増益となりました。また、仕入を厳選し、在庫の販売を進めたことや当期純利益の計上等により、自己資本比率、ネット有利子負債、ネットD/Eレシオは前連結会計年度比改善しました。
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
||
|
実績 |
連結業績予想 |
実績 |
連結業績予想比 |
|
|
売上高 |
1,106億円 |
1,050億円 |
1,073億円 |
23億円 |
|
営業利益 |
60.1億円 |
0億円 |
23.8億円 |
23.8億円 |
|
自己資本比率 |
22.3% |
― |
24.0% |
― |
|
ネット有利子負債 |
608億円 |
― |
425億円 |
― |
|
ネットD/Eレシオ |
1.9倍 |
― |
1.2倍 |
― |
2022年3月期の業績につきましては、宿泊事業において新型コロナウイルス感染症の影響による一定の稼働低下が継続する一方、宿泊事業以外の事業セグメントにおける影響は限定的との前提のもと算定し、売上高1,150億円、営業利益30億円を見通しております。なお、「中期経営計画2021」において、最終年度(2022年3月期)の連結売上高1,350億円、連結営業利益81億円を目指しておりましたが、中期経営計画策定時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症の影響により、損益目標を上記の通り修正しております。また、損益目標の大幅な変更により、財務目標については取り下げといたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスクを十分認識した上で、発生の回避、または発生した場合には、その影響を最小限にとどめるように対応する方針であります。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
(1) 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務体質の強化と事業成長に向けた投資を両立し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを、財務戦略の基本方針としております。
財務体質の強化に関しては、継続的な利益創出による内部留保の充実を図ることで、リスク耐性の強化を図ります。同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めるとともに、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用も進めることにより、資本コストの低減及び資本効率の向上にも努めてまいります。
投資に関しては、2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響を勘案し、新規投資の抑制などを行い、影響の長期化への備えとして手元流動性の維持・向上に努めてまいりました。2022年3月期は、投資対効果を高める努力を加えながら、企業価値の向上に資する成長に向けて、システム・R&Dなどを含む新規投資を進めてまいります。
(2) 経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。「中期経営計画2021」期間においては、イベントリスク耐性も考慮し、当社グループの資金支出の多くを占める提出会社の月商約2か月分を、安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
(3) 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要においては、営業活動における資金支出の中で、不動産販売に関わる事業用地・事業用不動産の取得が最も重要かつ大きな資金支出となっております。
(4) 資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金、外部資金を有効に活用しております。内部資金については、自己資本比率の向上のため内部留保の拡充を図ってまいります。また、安定的な外部調達能力の維持向上は重要な課題と考えており、親会社である大和ハウス工業株式会社から融資保証枠400億円の供与を受けるほか、当社独自での金融機関からの借入による資金調達を実施しております。また、資金の流動性確保のために金融機関との当座貸越契約の締結や長期運転資金借入を進めるほか、グループ資金の効率化のためのグループ会社とのキャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)契約の締結を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積りは以下のとおりであり、当該見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(販売用不動産等の評価)
当社グループは、販売用不動産等(販売用不動産及び仕掛販売用不動産)の評価について、個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産等については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等により、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると慎重に判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等の見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。