文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、当第3四半期連結累計期間より「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期(当期)純利益」を「親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益」としております。
(1)業績の状況
当第3四半期における我が国経済は、日銀の金融緩和の継続を始めとする各種政策の効果もあって、所得・雇用環境の改善が続くなかで緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、欧米各国における経済情勢は堅調なものの、中国をはじめブラジル、インドネシア等新興国の景気停滞に加え、中東の混乱もあり世界的な景気が下振れしている状況にあります。
航空業界におきましては、原油価格の低下が続き燃料コスト引き下げの中で、特に国際線において訪日旅客の大幅な増加に伴い業績も拡大しております。一方で、国内線においては年末年始期間中の輸送実績は前年並みであったものの、北陸新幹線開業に伴う同方面便への影響等もあって若干減少しております。また今後3月には北海道新幹線開業も予定されていることに加え、新興エアラインやLCCの路線拡大もあって業界内の競争は一段と厳しさを増しており、エアラインは各社ともコスト圧縮に努めております。
このような経済情勢のもと、当社グループ(当社および連結子会社)の当第3四半期連結業績につきましては、前期からの大手航空会社の一部施設からの退去の影響もあり、売上高は15,328百万円(前年同期比△2.9%)、営業利益は2,408百万円(同△10.9%)、経常利益は2,295百万円(同△25.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,372百万円(同△19.9%)となりました。
セグメントの業績は次の通りであります。
①不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、東京国際空港におけるシミュレーター施設等に加え、シンガポールの連結子会社で小型格納庫およびエンジン工場の2物件が加わったものの、東京国際空港内において大手航空会社のテナント退去や賃料値下げが前期に行われたことにより、売上高は11,336百万円(前年同期比△2.9%)となり、営業利益は1,529百万円(同△22.1%)となりました。
②熱供給事業
熱供給事業は、連結子会社の東京空港冷暖房㈱による冷暖房売上が堅調に推移したものの、26年5月末をもって羽田空港一丁目地区における当社による地域冷暖房事業が終了したことにより、売上高は2,351百万円(前年同期比△0.7%)となりました。なお電気料、燃料ガスの値下がり等もあって、営業利益は776百万円(同42.0%増加)となりました。
③給排水運営その他事業
給排水運営その他事業は、東京国際空港の旅客増に伴い給排水事業は順調に推移したものの、共用通信回線数が一部解約に伴い減少したこと等により、売上高は1,639百万円(前年同期比△5.7%)となり、また共用通信回線装置PBXの更新に伴う償却費の増加等により、営業利益も103百万円(同△46.5%)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めておりません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、空港機能の補完を目的としております。当社グループの主要業務は、空港内における格納庫、事務室の賃貸、冷暖房等の供給であることから、主要賃貸先である航空会社に対する売上規模が大きく、航空業界を取り巻く環境の変動が、当社グループの成績に重要な影響を与える要因と考えております。
このような状況の中、当社グループといたしましては、東京国際空港の賃貸スペースの再活用を促進するため、空港容量の拡大等を背景として生じた運航支援施設、航空関連施設等に関する新たなニーズを把握し、当社施設の活用を積極的に図ってまいります。
また、空港外施設・資産への取組みとして、京浜急行空港線沿線での更なる展開、航空物流施設の整備、都心優良資産の取得継続、海外空港での事業展開等にも取り組んでまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、国内におけるホテルや太陽光発電の投資に加え、シンガポールの連結子会社における投資も始まったことから、89,117百万円と前連結会計年度末比4,846百万円増加(同5.8%増加)となりました。
負債は、東京国際空港内における国有財産使用料が確定していないことに伴う未払費用の計上や海外投資の借入等により、37,562百万円と前連結会計年度末比4,008百万円増加(同11.9%増加)となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により、51,554百万円と前連結会計年度末比838百万円増加(同1.7%増加)となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.4ポイント減少の55.9%となりました。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するようにしております。「空港を拠点とする活力ある民間企業として、空港に必要な施設と機能を創造し提供する役割を担い、航空の発展に貢献する。」ことを使命としている当社グループとしては、東京国際空港の更なる容量拡大、また、今後増加が見込まれる訓練需要への対応等を踏まえて、地上施設の整備・充実にいかにして貢献していくかという問題を認識しております。
このため、こうした航空界の変化を積極的に受け止め、航空会社に共通した整備施設の調査等に取組むほか、首都圏空港の機能強化の動きや民活空港運営法の制定による空港の運営改革に関する動き等、国の政策の変化をフォローしてまいります。
また、今後も引き続き、当社グループの使命を認識して事業を進めて行く所存であります。
多目的総合ビル、地域冷暖房施設、航空機洗機施設、航空機汚水処理施設といった航空各社の共同利用施設などにみられる空港機能の補完、格納庫、原動機工場、訓練施設等といった各航空会社が使用する空港機能施設の補完を事業の基盤と考え、必要に応じ積極的に新規投資を行ない、事業規模の拡大と収益力の拡大・向上を進めるとともに、安定的な賃料収入の確保に努めてまいります。