文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
平成28年度第1四半期における我が国経済は、日銀によるここ数年来の金融緩和に加え、1月下旬からのマイナス金利政策が継続され、所得・雇用環境の改善を背景に緩やかな回復が見られるものの、中国、欧州や資源国の景気が下振れしている中で、国内では4月中旬に発生した熊本・大分地震の影響で九州経済が停滞し、さらに世界的にもたび重なるテロによる混乱に加え、6月中旬の英国のEU離脱の動きに伴い一段と円高、株安が進行し、我が国景気の回復にも足踏みが見られる状況にあります。
航空業界におきましては、国際線の訪日旅客の拡大が続いておりますが、国内線は若干減少し、燃料コストも下げ止まり傾向にあります。
また、国際・国内ともLCCの伸長や新幹線との競合等による厳しい競争環境にあり、各社とも路線ネットワークの拡充や燃費効率が優れた新鋭機材の増強、施設の集約化を行う等、あらゆるコスト削減にも取り組んでいるところであります。
このような経済情勢のもと、当社グループ(当社および連結子会社)の当期連結業績につきましては、賃貸物件の一部で入居が進んだこともあり、売上高は5,216百万円(前年同期比3.6%増加)、営業利益は1,011百万円(同24.7%増加)、経常利益は1,026百万円(同25.9%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は592百万円(同27.6%増加)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、東京国際空港においてパイロット訓練施設等の入居や大阪のりんくう国際物流センターの入居率が改善したこと、及びシンガポールの子会社の売上が拡大して来たこと等に伴い、売上高は3,898百万円(前年同期比4.2%増加)となり、営業利益は678百万円(同31.1%増加)となりました。
②熱供給事業
熱供給事業は、連結子会社の東京空港冷暖房㈱による東京国際空港沖合地区の地域冷暖房売上が堅調に推移し、売上高は747百万円(前年同期比0.1%増加)となり、電気料、燃料ガスの値下がり等もあって、営業利益は299百万円(同16.8%増加)となりました。
③給排水運営その他事業
給排水運営その他事業は、東京国際空港の乗降客数の増加に伴い給排水の売上が堅調に推移し、岐阜瑞浪の太陽光発電事業が通年化したこと等により、売上高は570百万円(前年同期比4.5%増加)となったものの、減価償却費の増加で営業利益は32百万円(同10.1減少%)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めておりません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、空港機能の補完を目的としております。当社グループの主要業務は、空港内における格納庫、事務室の賃貸、冷暖房等の供給であることから、主要賃貸先である航空会社に対する売上規模が大きく、航空業界を取り巻く環境の変動が、当社グループの成績に重要な影響を与える要因と考えております。
このような状況の中、当社グループといたしましては、東京国際空港の賃貸スペースの再活用を促進するため、空港容量の拡大等を背景として生じた運航支援施設、航空関連施設等に関する新たなニーズを把握し、当社施設の活用を積極的に図ってまいります。
また、空港外施設・資産への取組みとして、京浜急行空港線沿線での更なる展開、航空物流施設の整備、都心優良資産の取得継続、海外空港での事業展開等にも取り組んでまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、シンガポール子会社における借入金の増加等により、前連結会計年度末比1,544百万円増加の86,759百万円となりました。
負債は、シンガポールでの借入の増加に加え、国からの国有財産使用料(地代)が6月末現在未請求であるため、概算で未払費用に計上していること等により、前連結会計年度末比1,625百万円増加の35,195百万円となりました。
純資産は、有価証券評価差額金の減少等により、前連結会計年度末比80百万円減少の51,563百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は57.4%と前連結会計年度末に比べ、1.2ポイント減少しました。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するようにしております。「空港を拠点とする活力ある民間企業として、空港に必要な施設と機能を創造し提供する役割を担い、航空の発展に貢献する。」ことを使命としている当社グループとしては、東京国際空港の更なる容量拡大、また、今後増加が見込まれる訓練需要への対応等を踏まえて、地上施設の整備・充実にいかにして貢献していくかという問題を認識しております。
このため、こうした航空界の変化を積極的に受け止め、航空会社に共通した整備施設の調査等に取組むほか、首都圏空港の機能強化の動きや民活空港運営法の制定による空港の運営改革に関する動き等、国の政策の変化をフォローしてまいります。
また、今後も引き続き、当社グループの使命を認識して事業を進めて行く所存であります。
多目的総合ビル、地域冷暖房施設、航空機洗機施設、航空機汚水処理施設といった航空各社の共同利用施設などにみられる空港機能の補完、格納庫、原動機工場、訓練施設、機内食工場等といった航空各社が使用する空港機能施設の補完を事業の基盤と考え、必要に応じ積極的に新規投資を行ない、事業規模の拡大と収益力の拡大・向上を進めるとともに、安定的な賃料収入の確保に努めてまいります。