第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)企業理念

当社グループは、「想いをかなえ、時をかなでる。」の企業理念のもと、クリオブランドの新築分譲マンションを中心に、生活の基盤となる住まいのあらゆるシーンに対応した事業を多角的に展開しております。

また、2021年4月からは、企業理念のベースとなるアクションポリシー「40 years NEW!」を掲げ、来年迎える次なる節目である40周年に向け社員一人ひとりが自ら考え行動できる企業風土の醸成に努めています。

創業以来変わることのないお客様視点に立った住まいづくりの姿勢を貫きつつ、社会の変化に対応しながら、住まいを通じた新しい価値を創造していくことで、グループ全体としての持続的な成長と企業価値の一層の向上を目指します。

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  (2)対処すべき課題

  当社グループとして、当面優先的に対処すべき課題は次のとおりであります。

我が国を取り巻く状況は、ウクライナ情勢を背景とした地政学リスクの高まりや、アメリカの通商政策が世界経済に与える影響などにより、先行きの不透明さが増しています。また、国内においては物価上昇の継続や円安の影響による実質賃金低下の懸念が高まっています。

当社グループの主力市場である首都圏マンション市場においては、金利の段階的な引き上げ、実質賃金の低下による個人消費の伸び悩み等の影響が懸念されます。一方で、国内における金利の上昇幅は限定的とみられ、住宅ローンの金利は低い水準が続くと考えられ、世帯年収の高い潜在購買層は引き続き増加傾向にあります。そのため、当社が提供する資産価値の高い住宅に対する需要は、底堅く推移することが期待されます。

当社は2025年3月期から2027年3月期までを計画期間とした「中期経営計画2027」を策定し、企業としての一層の成長を目指しております。本計画の初年度である当連結会計年度の経営成績は、売上高・利益とも計画を達成しました。2026年3月期及び2027年3月期につきましても、引き続き計画達成を目指してまいります。

分譲事業においては、用地仕入の厳しい環境が続くなかで、多様な仕入手法を駆使し、厳選した好立地の仕入れに努めます。従来取り組んでいる環境共生住宅に高いデザイン性を含めた高付加価値の商品開発に注力し、お客様に選ばれる商品を供給してまいります。

流通事業においては、拡大する中古マンション市場を取り込み、さらなる収益拡大を図ります。分譲事業で培ったものづくりのノウハウを活かし、買取再販物件においても上質な商品を提供してまいります。売買仲介については、1店舗あたりの人員数を増強し、店舗ごとの収益力の向上を図ってまいります。また、ウェルスソリューション事業については、当社が主に手がけるファミリー・コンパクトマンションの賃貸需要が拡大を続けているなかで、引き続き上質な賃貸マンションを開発し、富裕層への1棟販売を行ってまいります。

管理事業においては、安定した拡大を続けるマンション管理市場において、オリコンランキングやSUUMO AWARDにおける高い顧客満足度を背景に、引き続き他社管理物件の受託営業(リプレイス)を強化してまいります。

 

2026年3月期につきましては、下記の3つのポイントに注力し、事業を推進します。

① 上質な住まいづくりを追求し、お客様に選ばれる企業に

② 資本回転を意識した事業運営

③ 分譲事業における安定した案件パイプラインの整備

 

① 上質な住まいづくりを追求し、お客様に選ばれる企業に

分譲事業においては、製販管一体となったビジネスモデルが当社の強みです。立地やデザイン性、環境性能にこだわった高付加価値の物件開発、アフターサービスの強化、マンション管理業務の品質向上と、製販管の全てにおいて品質と顧客満足度を高めることで、お客様に選んでいただける住まいづくりに努めています。その結果、高価格帯物件においてもお客様に選ばれる企業となっており、当社の首都圏新築分譲マンションにおける1億円から5億円台の物件の販売比率が順調に増加しています。

 

② 資本回転を意識した事業運営

当社ではROIC向上のため、資本回転を意識した経営を行っています。2025年3月期までは、分譲事業と比較して資本回転の大きいマンション管理事業・売買仲介事業・買取再販事業の強化を進め、各事業は着実に成長しました。課題としては、買取再販事業・ウェルスソリューション事業において、事業強化のために仕入を拡大した影響で一時的に回転が低下していることが挙げられます。2026年3月期は、買取再販事業におけるオーナーチェンジ物件の在庫削減等に取り組むことで回転数の向上を図り、各事業のアセットライト化を進めてまいります。

 

③ 分譲事業における安定した案件パイプラインの整備

用地仕入の競争が激化する中で、当社では不動産M&Aや建替え事業等の多様な仕入手法を駆使し、好立地の分譲用地確保に注力しています。建設業界の働き方改革の影響等もあり、一部分譲物件ではプロジェクト期間が長期化しておりますが、「中期経営計画2027」期間の先を見据え、中長期的な視点で案件パイプラインの整備を進めています。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループでは、2022年4月にサステナビリティ委員会を設置し、ESG等の課題の再整理を行い、社内における議論を深めています。同年6月にはサステナビリティ基本方針を制定し、当社が取り組むべき重要課題であるマテリアリティの選定を実施しました。また、当社グループ事業における気候変動にかかるリスクと機会の分析・検討を実施し、TCFDの提言に沿った情報開示を行っています。

 本委員会は、気候変動を含むサステナビリティに関する課題に戦略的に取り組むために、取締役及び執行役員により構成され、委員長は執行役員の中から代表取締役が任命します。毎月1回の定例開催に加え、必要に応じて臨時開催を実施できる体制になっております。

 本委員会では、グループ全体のサステナビリティに関する基本方針の策定、推進体制の整備、リスクと機会に関する検討・分析、及び取り組み方針や具体的な目標設定について協議し、取締役会及び代表取締役へ報告・提案を行います。取締役会には年4回程度の報告を行い、取締役会は必要に応じて対策を協議し、本委員会に対し監督・指示を行います。

 

(2)戦略

 気候変動を含むリスク及び機会への対応を進めるため、マテリアリティの特定と取り組みの整理・今後の方針決定を実施しました。マテリアリティは6つのテーマに分類し、「人と地球にやさしい住まいの提供」「脱炭素社会に向けた取り組み推進」「環境負荷の低減」「地域社会との共創」の4つは「選ばれる企業」となるための重点項目として、「健康経営の取り組み推進と人材価値の最大化」「ガバナンス・リスクマネジメントの徹底」の2つは「信頼される企業基盤」としての基本項目と位置づけました。マテリアリティの設定に関しては、当社企業サイトをご参照ください(https://www.meiwajisyo.co.jp/corp/sustainability/materiality/)

 また、当社グループは気候変動を中長期的なリスクの一つとして捉え、気候変動に伴うリスク及び機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、2℃未満シナリオおよび4℃シナリオを参照し、2050年までの長期的な当社グループへの影響を考察し、主力事業である分譲事業・流通事業を中心にシナリオ分析を実施しました。認識した気候変動に関するリスクと機会及び当社グループの対応策については、企業サイトをご覧ください(TCFDの提言に基づく情報開示:https://www.meiwajisyo.co.jp/corp/sustainability/TCFD/)

 

 また、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する取り組みとして、企業理念の根幹である「信頼」「共創」「共感」に基づき、お客さま、取引先、株主、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーとの対話と協働を通じて、自らの成長とともに、持続可能な社会の実現を目指しており、健康経営の取り組み推進と人材価値の最大化を重点課題と捉え人材の育成を進めております。

 人材価値の最大化を目指すため、当社グループの行動指針である「アクションポリシー」をベースに、①社員一人ひとりが主体的に行動すること、②グループ全体で目標達成意識を育むこと、③従業員同士で協力し合い経験を共有することで社員一人ひとりの能力を高めること、④仕事に対する情熱を持ち事業を通じて社会に付加価値を提供・還元していくこと、⑤お客様のニーズを第一に考え感謝される人になることの実現に向け、従業員研修の充実を図っております。

 社内環境整備に関する取り組みについては、性別、人種、国籍、民族、中途採用等を区別することなく多様な人材が活躍できる職場環境を確保することを基本的な考え方としており、役割や成果に基づく公正な評価を行うことで、社員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる評価制度を推進しております。

 

(3)リスク管理

 サステナビリティに関するリスクの管理プロセスとして、サステナビリティ委員会を通じて、分析、対策の立案と推進、進捗管理等を実践し、可能性と影響度の観点から、重要度の高い項目に注力して取り組んでまいります。

 当社は、リスク管理規程に基づいた全社的なリスクマネジメント体制を構築しており、事業リスクについてはリスク管理委員会が所管し、サステナビリティに関する事業リスクについては、サステナビリティ委員会が管理しています。

 

 

 

(4)指標及び目標

気候変動に関する指標として、Ⅰ.GHG(CO2)排出量、Ⅱ.環境共生型住宅の開発について目標を設定し、達成に向けた取り組みを進めています。

Ⅰ.GHG(CO2)排出量の削減

 指標は、Scope1、Scope2に該当するGHG(CO2)排出量とし、算定対象は明和地所グループ全体としています。2018年度を基準年とし、2050年度までに排出量ネットゼロを削減目標としております。削減施策は下記の通りです。

 ・使用電力のグリーン化(本社ビルおよびグループ会社<東京都渋谷区>は、使用電力を再生可能エネルギー由来の電気へ切り替え済み)

 ・高効率設備の導入による省エネ化(2024年12月、本社ビル<東京都渋谷区>に高効率の空調設備を導入)

 ・使用ガスのグリーン化(2025年4月より、本社ビル<東京都渋谷区>は、空調設備で使用する都市ガスについて、カーボンオフセット都市ガスへ切り替え)

 

 

GHG排出量(単位:t-CO2)

 

Scope1

Scope2(マーケット基準)

2018年度

370

1,399

2022年度

358

1,187

2023年度

398

903

2024年度

395

899

 

Ⅱ.環境共生型住宅の開発推進

 当社は以前より環境に配慮したマンションの開発を推進しており、近年はZEH-M Orientedの開発に注力しています。2021年より新築分譲マンションの対応可能な物件から順次ZEH化し、2030年度までには、新規供給物件は全てZEH-M Oriented以上とすることを目指します。

 新築分譲マンションの新規供給物件における環境共生型住宅の割合は下記の通りです。環境共生型住宅比率*は、2023年度・2024年度ともに約9割と、高い水準を維持しています。

*新規供給物件のうち、ZEH-M Orientedまたは低炭素建築物認定を取得している物件の割合

 

新築分譲マンション 新規供給物件の内訳

 

環境共生型住宅

 

 

その他

合計

ZEH-M

Oriented

低炭素建築物

(住宅)

2022年度(n=18)

83.3%

16.7%

66.7%

16.7%

100.0%

2023年度(n=17)

88.2%

82.3%

5.9%

11.8%

100.0%

2024年度(n=9)

88.9%

88.9%

0.0%

11.1%

100.0%

 

 

 また、多様性の確保を含む人材の育成に関する取り組み及び社内環境整備に関する取り組みについて、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

①提出会社

指標

実績(2025年3月期)

目標

従業員女性比率

19.5

維持ないしは増加

中核人材に占める女性比率 ※1

9.5

維持ないしは増加

正規雇用労働者の中途採用比率 ※2

19.3

維持ないしは増加

管理職に占める中途採用比率

53.9

健康診断受診率

100.0

100

ストレスチェック受検率

99.8

100%

宅地建物取引士資格取得者数
(流通事業関連部門のみ)

92

増加

E-ラーニング受講率

100.0

100

※1 中核人材とは、管理職及び管理職候補である係長を指す。

※2 正規雇用労働者の中途採用比率とは、2025年3月期において新規に採用した正規雇用労働者に占める中途採用者の割合。

②連結

指標

実績(2025年3月期)

目標

従業員女性比率

21.2

維持ないしは増加

中核人材に占める女性比率 ※1

8.3

維持ないしは増加

正規雇用労働者の中途採用比率 ※2

43.9

維持ないしは増加

管理職に占める中途採用比率

68.3

健康診断受診率

98.7

100

ストレスチェック受検率

99.5

100

E-ラーニング受講率

100.0

100

※1 中核人材とは、管理職及び管理職候補である係長を指す。

※2 正規雇用労働者の中途採用比率とは、2025年3月期において新規に採用した正規雇用労働者に占める中途採用者の割合。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済環境の変化について

分譲事業及び流通事業で取扱う商品については、消費者向け高額商品あるいは投下元本の大きな投資商品ということから、国内外経済等の影響を大きく受けます。景気後退局面における消費者心理の冷え込みや不動産取得にかかる税制等の変更による、お客様の購入意欲への影響や、当社保有の棚卸資産及び固定資産の資産価値の低下等により、簿価切下げによる評価損計上等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)金融環境の変化について

金融環境の変化もしくは当社業績の変動により、資金調達が困難になった場合、金利水準が上昇した場合、あるいは住宅ローンを利用するお客様に対する金融機関の融資姿勢が著しく消極的になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)法制度の変更等について

事業を遂行する上で建築基準法・都市計画法・不動産取引に関する法律等、種々の法的規制を受けており、法令違反が生じることのないように社内研修等による社員教育の実施を含めその遵守に努めておりますが、事業に関連する法制度が変更され、事業において新たな義務、制約及び費用負担等が発生することになった場合、また、関連する税制度が変更された場合には、社会的な信用失墜や規制当局による業務停止処分等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自然災害や突発的事象発生による影響について

火災や地震、風水害、感染症の流行等の災害発生に備えて事業継続計画(BCP)を策定しておりますが、被災状況によっては業務の中断等により当社の事業活動に多大な影響が及ぶ可能性があります。また、建設中あるいは完成引渡し前のマンションに大規模な修復工事を余儀なくされる事態が発生した場合は、工期の延長により引渡し時期が変動する等事業計画に大きな差異が生じます。さらに、大規模な修復工事は多額の補償を伴い、増加したコストについては保険により求償することになりますが、すべての損失を補填できるとは限らず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)事業用地の仕入について

不動産市況の動向により事業用地の価格が変動することで取得が計画どおりに進まない場合や、様々な調査を行い用地取得の意思決定をしたものの予想がつかない土壌汚染や地中埋設物等の瑕疵の発見による追加費用が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)建築工事について

建築資材の価格や建築工事にかかる人件費の高騰により、予定原価を超過し収益性が悪化したり、建築工事中の事故、施工会社の倒産や請負契約の不履行、設計・施工上の不具合、近隣住民の反対等予期せぬ事象が発生することによる建築工事の中止又は遅延や建築コストの上昇があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)契約不適合責任について

建築工事に関して当社品質管理部による施工会社への指導強化、検査体制の強化や建築工事フォローアップを行い、従前にも増して品質管理体制の向上に努めておりますが、万一、建物竣工後に設計・施工上の不具合等に起因する売主としての契約不適合責任を問われ、売買契約の錯誤無効や損害賠償請求の訴訟の対象とされた場合、これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)業績の変動要因について

四半期ごとに業績を比較した場合、竣工・引渡しのタイミングにより売上高が変動するため、四半期ごとの業績は他の四半期と比較して均一にはならず、各四半期の偏重の度合は過年度と同様になるとは限りません。また、売買契約のキャンセル、建築工期や建築確認手続の遅延等により引渡し時期が各決算期末を越えた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)繰延税金資産について

将来の収益見通しに基づく回収可能性を十分に検討したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、収益見通しの変更や税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産計上額の見直しが必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)個人情報について

個人情報の取扱い及び管理については、規程の整備、研修の実施等により周知徹底を図っておりますが、個人情報が漏洩した場合には、社会的な信用失墜や損害賠償の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績

当連結会計年度におきまして、当社グループの主力市場である首都圏マンション市場については、建設業界における人手不足や資材価格の高止まりの影響で、分譲マンションの平均価格は高値が続いております。特に、東京23区における2024年度の平均価格は、前年度に続き1億円超となりました。供給戸数は前年度比で減少していることから、金利上昇への懸念が続くなかでも、資産価値の高い住宅に対する需要は底堅く推移しています。

このような環境下、分譲事業においては、立地や利便性・住環境にこだわり厳選した用地取得を行うとともに、ZEH-M Oriented等の環境共生型住宅を含め、高付加価値のマンション開発を推進しております。こうした取組みが資産価値の高い住宅への需要を捉え、首都圏における販売が好調に進捗しました。

また、重点強化事業として取り組んでいる流通事業においては、買取再販、売買仲介ともに好調に推移し、ウェルスソリューション(投資用不動産の一棟販売)においても5棟の決済・引渡しが完了しました。

この結果、当連結会計年度における業績については、売上高799億2百万円(前期比12.1%増)、営業利益52億40百万円(同5.4%増)、経常利益37億69百万円(同5.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益28億97百万円(同4.2%増)となりました。

 

(連 結)

区分

当期実績

(百万円)

前期実績

(百万円)

増減

金額(百万円)

増減率(%)

売上高

79,902

71,250

8,651

12.1

営業利益

5,240

4,973

267

5.4

経常利益

3,769

3,990

△221

△5.5

親会社株主に帰属する当期純利益

2,897

2,781

116

4.2

 

(個 別)

区分

当期実績

(百万円)

前期実績

(百万円)

増減

金額(百万円)

増減率(%)

売上高

73,599

65,294

8,304

12.7

営業利益

4,832

4,319

512

11.9

経常利益

3,772

3,754

17

0.5

当期純利益

2,803

2,718

85

3.1

 

 

(2)連結セグメント別の業績

各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上を記載しております。

① 分譲事業

分譲事業におきましては、新築分譲マンション816戸(前期比12戸増)の引渡しを行ったこと等から、売上高は533億88百万円(同8.1%増)、セグメント利益は38億86百万円(同8.8%減)となりました。

分譲マンションの契約高は前期から36億円減少し497億4百万円、期末契約残高は前期末から45億80百万円増加し680億45百万円となっています。

 

売上の状況は次のとおりです。

区分

当期実績

構成比

分譲マンション

戸数(戸)

816

 

売上高(百万円)

45,165

84.6%

土地・建物

売上高(百万円)

8,072

15.1%

手数料等

売上高(百万円)

150

0.3%

戸数(戸)

816

 

売上高(百万円)

53,388

100.0%

 

② 流通事業

流通事業におきましては、中古マンションの買取再販において高い利益率を確保したこと、ウェルスソリューション(投資用不動産の一棟販売)において5棟の引渡しを行ったこと等から、売上高は196億69百万円(同29.3%増)、セグメント利益は13億40百万円(同161.4%増)となりました。

 

売上の状況は次のとおりです。

区分

当期実績

買取再販

戸数(戸)

162

売上高(百万円)

12,766

手数料等

売上高(百万円)

1,266

 

③ 管理事業

管理事業におきましては、売上高は60億30百万円(前期比5.3%増)、セグメント利益は5億15百万円(同6.6%増)となりました。

 

④ 賃貸事業

賃貸事業におきましては、売上高は6億81百万円(前期比5.8%減)、セグメント利益は2億30百万円(同21.5%減)となりました。

 

⑤ その他事業

その他事業におきましては、売上高は1億31百万円(前期比25.8%減)、セグメント利益は81百万円(同22.4%減)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は221億22百万円となり、前連結会計年度末比124億30百万円減少いたしました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、333億73百万円の資金の減少(前期は18億33百万円の減少)となりました。これは税金等調整前当期純利益39億91百万円の計上、棚卸資産の増加363億30百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、58億43百万円の資金の減少(前期は24億35百万円の増加)となりました。これは連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出55億23百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは267億87百万円の資金の増加(前期は1億40百万円の増加)となりました。これは、短期借入金の純増額50億94百万円、新規プロジェクトにかかる長期借入れによる収入427億44百万円、プロジェクトの終了等に伴う長期借入金の返済による支出200億54百万円、配当金の支払額9億37百万円等によるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

該当事項はありません。

 

(2)契約実績

当連結会計年度における分譲事業の契約状況は次のとおりであります。

 

契約高

契約残高

数量

金額(百万円)

前期比(%)

数量

金額(百万円)

前期比(%)

分譲マンション

734戸

49,704

93.2

972戸

68,045

107.2

土地・建物

6,805.76㎡

9,382

1,421.3

1,984.60㎡

1,387

1,849.3

734戸

 

6,805.76㎡

59,086

109.5

972戸

 

1,984.60㎡

69,432

109.3

(注)土地・建物の数量は、土地の実測面積を記載しております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前期比(%)

分譲事業(百万円)

53,388

108.1

流通事業(百万円)

19,669

129.3

管理事業(百万円)

6,030

105.3

賃貸事業(百万円)

681

94.2

報告セグメント計(百万円)

79,770

112.2

その他事業(百万円)

131

74.2

合計(百万円)

79,902

112.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び偶発債権・債務の開示並びに連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。当社グループは、過去の実績や状況に応じ最も合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループは、重要な会計方針のうち、判断と見積りに重要な影響を及ぼすものは以下のものであると考えております。

 

① 棚卸資産評価

当社グループは、通常の販売目的で保有する棚卸資産についての評価を実施し、評価額が帳簿価額を下回った場合には評価損失を計上しております。棚卸資産の評価は、鑑定評価に基づくものの他、近隣売買事例や過去の価格推移等により行っております。

② 貸倒引当金

当社グループは、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。取引先の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③ 繰延税金資産

当社グループは、企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率に基づいて繰延税金資産又は繰延税金負債を計上しております。

当社グループが計上している繰延税金資産は、将来減算される一時差異及び繰越欠損金等によるものであります。繰延税金資産のうち、将来において回収が不確実であると考えられる部分に対しては評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額していますが、将来の課税所得の見込み額の変化や法人税率の変動等に基づき繰延税金資産の回収可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の増減により法人税等調整額が増減し、純利益が増減する可能性があります。

④ 退職給付費用

当社グループは、従業員の退職給付費用及び債務を数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件となる基礎率には、割引率、昇給率、退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等が含まれ、これまでの実績及び将来の見通しを考慮して設定しておりますが、実際の基礎率との差異については数理計算上の差異額として、発生期の翌連結会計年度において一括費用処理することとしております。前提条件として使用する基礎率は、その算定の基となる統計数値等に重要な変動が生じていない限り見直しを行いません。

基礎率を変更した場合、割引率の減少(増加)は、退職給付債務が増加(減少)するため、数理計算上の差異の費用処理を通じて退職給付費用を増加(減少)させる可能性があります。長期期待運用収益率の引き下げ(引き上げ)は、退職給付費用を構成する期待運用収益を減少(増加)させることになり、その結果、退職給付費用は増加(減少)することになります。

⑤ 賞与引当金

当社グループは、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、賞与支給見込額の当連結会計年度負担額を計上しております。

⑥ 役員賞与引当金

当社は役員賞与の支出に備えて、当連結会計年度における支給見込額を計上しております。

⑦ 役員退職慰労引当金

当社及び一部の連結子会社は役員の退職慰労金の支出に備えて、内規に基づく期末要支給額の全額を計上しております。

⑧ 株主優待引当金

株主優待制度の利用による費用負担に備えるため、発生すると見込まれる額を計上しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

分譲事業におきまして、新築分譲マンション816戸の引渡しを行いました。また、流通事業におきましては、中古マンションの買取再販において高い利益率を確保したこと、ウェルスソリューション(投資用不動産の一棟販売)において5棟の引渡しを行いました。以上の結果、売上高は799億2百万円(前期比12.1%増)となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、分譲事業における用地費の上昇等から、633億33百万円(前期比13.7%増)となりました。

販売費及び一般管理費は113億28百万円(前期比7.3%増)となりました。

③ 営業外損益

営業外収益は、違約金収入が減少したこと等から1億56百万円(前期比13.1%減)となりました。

営業外費用は、営業外支払手数料が増加したこと等から16億27百万円(前期比40.0%増)となりました。

④ 特別損益

固定資産売却益1億円、負ののれん発生益1億28百万円を特別利益として計上いたしました。

固定資産除却損7百万円を特別損失として計上いたしました。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は799億2百万円(前期比12.1%増)、営業利益は52億40百万円(同5.4%増)、経常利益は37億69百万円(同5.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億97百万円(同4.2%増)となりました。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要の主なものは分譲事業における用地仕入れであり、金融機関からの借入れにより資金調達を行っております。

資金の状況につきましては、「経営成績等の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。