文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、時代に生かされている企業として経済社会へ適正に参画し、持続的利益を追い求めていくとともに、文化軸においても独自な価値を創出していくことが、当社グループの社会的使命と役割であると考えています。商品として、企業として、これからも『より美しく』を経営理念として努力してまいります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題等
新型コロナウイルス感染症の影響により停滞していた経済活動は、ワクチンの普及に伴い、緩やかに回復していくものと考えております。一方で、米国の住宅需要の高まりや、欧米におけるコンテナ滞留の影響により引き起こされた木材価格の高騰・供給不足(ウッドショック)により、新設住宅着工戸数の減少や住宅価格の高騰が懸念されております。
市場が一層厳しさを増す中、当社は、主力事業である戸建住宅事業に注力することで市場シェアを伸ばしながら、多角的発展を強く目指していきたいと考えております。具体的には以下を重点課題として取り組んでまいります。
・引き続き商品開発に注力し、当社の商品性を消費者に認めていただけるよう、無垢建材によるインテリアの開発や自社開発の木製外壁材「ウォールウッド」に加え、従来のアルミサッシと比べ気密性・断熱性の高い木製サッシ「ウィンドウウッド」の開発を行い、デザイン・性能共に他社との差別化をより一層図ってまいります。
・販売においては、IT戦略を軸に、オウンドメディアの強化等デジタルマーケティングへ引き続き投資してまいります。住宅のルームツアーや工場見学会をYouTubeの動画配信で行う等、オンライン上での情報発信強化に努め、当社住宅に興味を持っていただけるよう取り組んでまいります。
・ウッドショックの状況下ではありますが、岐阜工場を中心とした地域の国産材流通ネットワークを活用し、住宅建材の安定した供給を進めてまいります。
・生活様式が変化する中で、住まいのあり方も同様に変化が求められていると感じております。その変化に対応すべく、家族それぞれの時間を大切にする「新しい家族のつながり」を提案する新商品「新家族」の住宅展示場を守山区にオープンいたします。工業化による規格型戸建商品を積極的に展開することで、注文戸建住宅市場でのシェア獲得を目指します。
・新型コロナウイルス感染症の中、3密が回避できるゴルフの人気が高まっており、若者ゴルファーも増加しております。「ウッドフレンズ森林公園ゴルフ場」および「ウッドフレンズ名古屋港ゴルフ倶楽部」では引き続き感染予防対策を徹底して、幅広い世代の利用者に対応したサービス提供に努めてまいります。
・仕入、生産、販売、アフターサービス等の様々な分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業務の効率化や顧客満足の向上に繋げてまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、事業成長と未来創出のため、売上高及び利益を拡大させることは必然であると考えるとともに、工業化、IT化、働き方改革を推進し、生産性向上を測定する意味において、社員1人当たりの創出価値(経常利益額)、ROE(利益/株主資本)を重要な経営指標としております。
(4) 長期の事業戦略
当社は、社会利便価値を創出し、正当な利益を追求することはもとより、地球上に存在し、地球の恩恵を受けている企業として、『地球を蘇らせる』という義務をマネジメントの中心に位置づけており、地球最適という考え方をコアに、『環境とDX』というテーマで、企業の継続的な発展生存を図りたいと考えています。
当社は、2010年より自社物件の構造材の国産材化を進めてまいりました。環境理念と経済性が適正に作用し、当連結会計年度の後半から起きたウッドショックの影響は僅かであり、むしろこの状況を事業チャンスと捉え、2029年の長期計画目標に向けて、国産資源の有効利用、循環型経済を発展的に推進する所存です。
現在の住宅事業に関連する全ての枠組みを『森林資源カスケード事業』と位置付け、コンストラクション部門、不動産開発部門、資源開発部門の事業部門を3分類し、技術革新と投資を進める計画です。また、当連結会計年度より進めている『アセット事業』を独自進化させます。
日本の社会には、高度な科学技術に基づく産業とともに、国内資源を活用した環境に優しい産業が求められており、その一端を担ってまいりたいと考えております。
(2029年度達成目標の事業計画への要件整備)
ゴール到達のため、現況事業の発展拡大に応じた計画(研究開発、高度専門人材の登用、外部機関とのアライアンス等)を達成していきたいと考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 新型コロナウイルス感染症の拡大について
新型コロナウイルス感染症の拡大により、住宅事業および都市事業では、購買意欲の低下による販売の停滞、不動産価値の下落、建設資材や住宅設備の納期遅延等が発生する可能性があります。余暇事業では、ゴルフ場およびホテルにおける営業自粛や、海外からの入国規制や渡航自粛によるインバウンド需要の減少により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 業績の変動要因について
分譲住宅は当社グループの主要な商品であり、連結売上高の約8割を占めております。分譲住宅における用地取得は景気の変動や地価の動向等により影響を受けるため、連結会計年度中の用地取得の状況により業績に変動を及ぼす可能性があります。また、用地購入資金及び建築資金の大部分を金融機関からの借入金で賄っており、有利子負債が増加する傾向にあるため、金利の変動により当社グループの収益が影響を受ける可能性があります。
その他、金融機関の融資姿勢やその金融環境により、事業用用地の計画的購入に影響が出る可能性があります。当社グループは、名古屋市およびその周辺地域を中心として事業展開を行っております。当該地域の経済環境の動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 上半期及び下半期の変動について
分譲住宅では、事業の性質上季節的変動があり、当社グループにおいては、上半期に比較して下半期の売上高の割合が高くなる傾向があります。さらに、分譲住宅は売買契約成立後、顧客への引渡時に売上が計上されるため、引渡時期により経営成績に偏りが生じる場合があります。
(4) 法的規制について
当社グループの事業は、住空間および不動産に関わる分野であります。そのため、宅地建物取引業法、建設業法、建築基準法、住宅品質確保促進法、その他多数の法令による規制を受けております。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 情報セキュリティについて
当社グループの営業機密や顧客情報等の重要情報の管理につきましては、十分留意していく所存でありますが、特に個人情報の紛失・漏洩等が発生した場合には、当社グループの信用が損なわれることとなり、その後の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 小規模組織であることについて
2021年5月31日現在、当社グループの従業員数は257名(使用人兼務役員数は含まれません。)と組織が小さく、内部管理体制もこのような事業規模に応じたものとなっており、一部組織の責任者を兼務等で補完しております。今後、事業規模の拡大にともない現在の体制では対処できない可能性があります。このような事態に対処すべく、今後人員の増強や内部管理体制の一層の充実を図ってまいりますが、これに伴い固定費の増加、損益分岐点の上昇を余儀なくされる可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
名古屋圏の地価公示価格平均変動率は、住宅地では9年ぶりの下落、商業地では8年ぶりの下落となりました。
このような状況の下、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は前連結会計年度と比較して144百万円減少し、37,474百万円(前年同期比0.4%減)となりました。営業利益は前連結会計年度と比較して582百万円増加し、1,210百万円(前年同期比92.9%増)となりました。経常利益は前連結会計年度と比較して601百万円増加し、915百万円(前年同期比191.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して426百万円増加し、546百万円(前年同期比356.8%増)となりました。
また、当社グループの当連結会計年度末の財政状態ですが、資産合計は、前連結会計年度と比較し1,691百万円減少し、25,742百万円(前年同期比6.2%減)となりました。負債合計は、前連結会計年度と比較し2,236百万円減少し、18,805百万円(前年同期比10.6%減)となりました。純資産合計は、前連結会計年度と比較して545百万円増加し、6,937百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
住宅事業セグメントにおいては、主力商品である戸建住宅を2戸減の943戸(前連結会計年度実績945戸)となったものの、商品改善を進めて他社との差別化を図った結果、販売単価及び利益率が上昇し、売上高は34,711百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は1,474百万円(前年同期比45.9%増)となりました。
余暇事業セグメントにおいては、緊急事態宣言を受け、「ウッドフレンズ森林公園ゴルフ場」を臨時休業したことにより、売上高は2,050百万円(前年同期比6.2%減)となりましたが、ナイター設備の設置等により、「ウッドフレンズ名古屋港ゴルフ倶楽部」の来場者数が増加し、セグメント利益は432百万円(前年同期比34.1%増)となりました。
都市事業セグメントにおいては、収益型不動産の販売により、売上高は888百万円(前年同期比15.4%減)、セグメント利益は44百万円(前年同期は27百万円の損失)となりました。
その他の事業セグメントにおいては、宅地開発による販売が減少したため、売上高は20百万円(前年同期比98.0%減)となりました。セグメント利益は6百万円(前年同期比77.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加に加え、たな卸資産が減少したことを主な要因として5,298百万円の収入(前年同期は363百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として「岐阜第3工場」の設備投資による有形固定資産の取得による支出等により、856百万円の支出(前年同期比6.5%増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済等により、3,338百万円の支出(前年同期比978.2%増)となりました。
以上の結果により、現金及び現金同等物は1,103百万円増加し、当連結会計年度末残高は4,264百万円(前年同期比34.9%増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は住宅事業について記載しております。
なお、余暇事業及びその他の事業は、生産及び受注の形態をとらないため、該当事項はありません。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
住宅事業 |
31,896,585 |
+2.0 |
|
合計 |
31,896,585 |
+2.0 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 |
受注残高 |
||||
|
数量(戸) |
金額(千円) |
前年同期比 (%) |
数量(戸) |
金額(千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
住宅事業 |
928 |
31,637,812 |
+1.1 |
49 |
1,654,289 |
△13.5 |
|
合計 |
928 |
31,637,812 |
+1.1 |
49 |
1,654,289 |
△13.5 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 住宅事業のうち中古不動産の販売については、事業の性質上、上記には含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
数量(戸) |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
住宅事業 |
943 |
34,568,239 |
+3.4 |
|
余暇事業 |
- |
2,049,391 |
△6.2 |
|
都市事業 |
21 |
836,787 |
△15.2 |
|
その他の事業 |
- |
20,478 |
△98.0 |
|
合計 |
964 |
37,474,898 |
△0.4 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されます。
この連結財務諸表の作成にあたり、現行の見積りを必要とする会計処理は、「第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕(1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りの方法によっております。会計基準等の新設や更新、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合は、基本的に会計処理基準に準拠する方法によることとしています。新たに見積りを必要とする場合は、各状況下で最も合理的と判断される前提に基づく見積り方法を採用する方針としています。
② 当連結会計年度の財政状態の分析
資産合計は、たな卸資産が減少を主な要因として、前連結会計年度と比較し1,691百万円減少し、25,742百万円(前年同期比6.2%減)となりました。負債合計は、借入金の減少を主な要因として、前連結会計年度と比較し2,236百万円減少し、18,805百万円(前年同期比10.6%減)となりました。純資産合計は、利益剰余金の増加を主な要因として、前連結会計年度と比較して545百万円増加し、6,937百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
③ 当連結会計年度の経営成績等の分析・検討
当連結会計年度における名古屋圏の分譲住宅市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、前連結会計年度と比較して大幅に着工件数が減少したものの、在宅勤務の普及により住宅に対する価値観が「居住空間の快適性」に向かったことで、注文住宅と比べて短期間で取得できる分譲住宅の需要が高まったことから堅調に推移し、市場在庫は減少に転じました。しかしながら、住宅需要の高まりを受けて、住宅用地の取得競争は激しさを増し、依然として厳しい市場環境が続いております。
このような状況下、住宅事業におきましては、独自建材の活用を拡げることで他社との差別化を推し進めるとともに、コロナ対応プラン等、商品性の改革に取り組むことによって利益率の改善に努めました。また、岐阜工場において、生産と物流におけるプラットフォーム化によるコストダウンを進めるとともに、施工管理体制を支店化することにより現場判断を早め、事業工期の短縮と生産性の強化を進めました。営業面においては、新しい生活様式への対応として、ICT(情報通信技術)を活用した物件見学や工場見学のオンデマンド配信等、顧客に対する情報発信を強化するとともに、オンライン商談等、非対面による営業ツールの拡充を行いました。
余暇事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を直接的に受けたHOTEL WOOD 高山は非常に厳しい事業運営を強いられることとなりましたが、ゴルフ場施設においてナイター照明設備を一部設置する等、顧客満足の向上に努めました。
以上のような取り組みにより、売上高は前連結会計年度と比較して144百万円減少し、37,474百万円(前年同期比0.4%減)となりました。営業利益は前連結会計年度と比較して582百万円増加し、1,210百万円(前年同期比92.9%増)となりました。経常利益は前連結会計年度と比較して601百万円増加し、915百万円(前年同期比191.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して426百万円増加し、546百万円(前年同期比356.8%増)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財政政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入金及び社債発行により資金調達することとしております。運転資金に関しては主として短期借入金で、設備投資等の長期資金については、固定金利の長期借入金で調達しております。
金利情勢等を鑑み、資金調達種類を検討し、最適な資金調達方法を選択する財務方針を採用しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況で記載したとおりであります。
この結果、当社グループが重要な経営指標としている社員1人当たりの創出価値(経常利益額)は前年同期比214.8%増の2,435千円となりました。ROE(利益/株主資本)は前年同期より6.8%ポイント増加し8.8%となりました。
特記すべき事項はありません。
住宅事業において、住宅性能を高めることを目的とした建設部材の開発を行っております。当連結会計年度における研究開発費の総額は