第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 (分譲マンション事業)

マンション業界は、鋼材や建築労務費の高騰による建築価格の高止まりや、プロジェクト用地の仕入価格の上昇を受け、コスト高が進んでおりますが、販売価格への転嫁が厳しくなり非常に難しい局面にあります。
当社は愛知県一宮市、岐阜県岐阜市を中心にマンションの分譲をしております。しかしながら当エリアにおきましても他社物件の分譲が増加し、競争が激化しております。また愛知県名古屋市へ2015年より再進出し、順調に販売が推移しておりますが、販売価格の高騰が著しく、購入層の物件選びもより厳選されております。
 以上を踏まえた対処すべき課題として、建築部門は新規建設会社の開拓、徹底したVEによる建築コストの削減、土地仕入部門では情報収集力の強化、用地検討エリアの拡大、精緻化したマーケティングによる土地の選別、販売部門においては発売をできる限り早期化し、完成時完売物件を増やすことがあげられます。

(注文住宅事業)

注文住宅市場は厳しい環境が続いております。その中でより高級な住宅の請負に特化し、また商業建築を強化していくことでこの状況に対処してまいります。

(不動産管理事業)

既存管理組合の管理委託契約の100%更新はもちろんのこと、他社管理組合の新規管理委託契約の獲得、大規模修繕工事のコンサルタント業務の受注、リフォーム工事等の積極提案などを行い、ストックビジネスの業務拡大を進めてまいります。

(経営環境)

 新型コロナウイルス感染症の影響により国内外の経済が悪化しており、経営環境は厳しい状況が続くと予想されます。当社グループにつきましても、お客様の来場に大幅な減少があり、先行きが不透明な状況であります。

(経営指標)

当社グループは、用地取得資金及び建築資金を金融機関からの借入金により調達しております。安定的な事業展開 を行うために、自己資本の拡充による財務基盤の強化が重要であると認識しており、最も重視している経営指標は自己資本比率であります。

なお、自己資本比率の目標値を50%以上としておりますが、持続的な成長と更なる企業価値向上に努めた結果、当連結会計年度末における自己資本比率は47.5%となりました。

(中長期的な会社の経営戦略)

当社グループは、現在当社および連結子会社2社で構成されており、マンション分譲事業、注文住宅事業、商業建築事業、不動産管理事業、不動産賃貸事業を行っておりますが、中長期的には、住宅・建築関連領域を拡大しワンストップでお客様のご要望にお応えできる総合不動産会社への変革を目指しております。

 そのため、M&Aも含め積極的な取組みを進めていく所存であります。

2 【事業等のリスク】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 

(1) 法的規制について

当社グループの属する不動産業界は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法、住宅品質確保促進等、注文建築事業におきましては、上記に加え建設業法、建築士法により法的規制を受けております。

将来これら法令の改正や新たな法的規制がある場合は、現在の当社グループ事業が何らかの制約を受ける可能性があるほか、同法に定める事項に違反した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらの規制が遵守できなかった場合、宅建業や建設業について指示処分や業務停止処分等を受けることになります。対応する取り組みとして、法律の改正について、知識を共有するとともに、契約の重要度に合わせリーガルチェックを徹底しております。

また、2005年4月1日の個人情報保護法施行に伴い、顧客等の個人情報を保有しております当社では、個人情報の取得時及び保管時等における取扱マニュアルや社内規程を制定したほか、全社員に対し勉強会を行い、個人情報の漏洩防止に努めております。

しかしながら、何らかの要因により個人情報が外部に流出した場合には、損害賠償費用等の発生や個人情報保護法に基づく罰則等を受け、ひいては当社グループの信用低下を招く可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経営成績の変動要因について

当社グループの主要事業である分譲マンション事業及び注文建築事業は、購入者の需要動向に左右される傾向があります。購入者の需要動向は、景気動向、不動産市況、住宅ローン等の金利動向、住宅税制等の変化により影響を受けることから、これらの動向により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、建築資材や土地等の購入価格の変動により建築費用及び土地費用が上昇する場合、販売競争の激化等により需給バランスが悪化し、価格が低下する場合若しくは在庫が増加する場合があります。このような場合には、利益率が低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうした厳しい状況の中でも販売への影響がを僅少にするため、土地仕入について戸数を追求せず、厳選した土地のみでプロジェクト化を行っております。

(3) 有利子負債への依存について

分譲マンション事業におきましては、用地等の購入代金を主として借入金に依存しております。従いまして、金融情勢の変化等何らかの要因により当社の資金調達に支障が生じる場合、市場金利の変動等により調達コストが変動する場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクを回避するため、特定の金融機関に限定せず、多数の金融機関よりプロジェクト融資を受け、また当座貸越契約を結んでおり、それぞれの金融機関と円滑な関係を継続するとともに、親会社の運営するCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)にも参加し、適宜資金調達を行える体制を整えております。

 

(4) 業績の季節変動について

分譲マンション事業におきましては、マンションの売買契約成立後、顧客への引渡時に売上が計上されるため、マンションの完成時期の偏りにより上半期と下半期では経営成績に変動が生じる可能性があります。また、工事の発注にあたり、当社の基準に適合した施工業者を選定し、綿密な打合せをおこなっておりますが、建築工事の遅延等の理由により、顧客への引渡時期が翌期にずれ込む等の場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応として、できる限り、土地仕入および工事発注の平準化を図っております。

 

(5) 訴訟等について

分譲マンション事業におきましては、マンションの開発に際し、用地取得時には土壌汚染等の有無について調査を行うほか、近隣住民と協議を行い、建築にあたっては十分な建築技術を要する施工業者の選定等により、分譲マンションの環境及び品質確保に努めております。しかし、土壌汚染や分譲物件に係る瑕疵等が発生した場合、訴訟その他の請求を受ける可能性があり、その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。主な対応として、土壌汚染については事前調査の徹底等を行っております。

注文建築事業におきましては、受注した建物の建築に際し、その品質管理や現場の安全管理に務めております。しかし、当該建物に係る瑕疵や労災事故が発生した場合、訴訟その他の請求を受ける可能性があり、その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新型コロナウイルス感染症による業績への影響について

分譲マンション事業におきましては、売買契約成立時点ではなく顧客への引渡時に売上が計上されるため、新型コロナウイルス感染拡大により、建築工事や引渡の遅延があった場合には、売上を計上できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

①当期の経営成績の概況

当連結会計年度における我が国経済は、継続して雇用・所得環境が改善し、緩やかな景気回復基調で推移しました。しかし2020年に入り、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、先行きについては厳しい状況が続くと見込まれております。

この様な経済状況のもとで、当連結会計年度における業績は、売上高10,354百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益788百万円(前年同期比8.3%減)、経常利益826百万円(前年同期比3.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益676百万円(前年同期比1.5%増)となりました。

②事業の種類別セグメントの業績概要

 (分譲マンション事業)

マンション業界は、マイナス金利政策の導入や住宅取得税制の維持により、需要は堅調に推移しておりますが、一方で建築資材及び工事労務費の高止まり、プロジェクト用地の仕入価格の高騰の影響を受け、販売価格が高騰し難しい局面を迎えております。

そのような環境の下、当期は新たに4棟133戸の新築マンションを分譲し、中古1戸含む完成在庫及び来期完成予定物件も併せ164戸(前期は243戸)を成約しております。

また、引渡しにつきましては完成在庫を含め220戸(前期は199戸)を行っております。

この結果、売上高7,746百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント利益(営業利益)815百万円(前年同期比1.1%減)となっております。

 (注文建築事業)

新築8棟及び大規模改修等14件の引渡しを行っております。また、引渡し済み物件を含め、11件の工事について工事進行基準に基づき、売上を計上いたしました。

以上より、売上高2,107百万円(前年同期比29.6%減)、セグメント利益(営業利益)は185百万円(前年同期比21.5%減)となっております。

   (不動産管理事業)

分譲マンション222棟5,560戸の管理及び、賃貸物件の退去に伴うリフォーム211戸、マンションの大規模修繕のコンサルタント19件などにより、売上高496百万円(前年同期比1.5%減)、セグメント利益(営業利益)97百万円(前年同期比10.1%増)となっております。

 (賃貸事業)

賃貸事業につきましては、当社にて6戸のマンション、株式会社アーキッシュギャラリーにおいて3戸のマンションと1棟の戸建、エムジー総合サービス株式会社において土地1筆を事業に供しております。

また、当社が保有するマンションのうち10戸を期中に売却しております。

その結果、売上高39百万円(前年同期比26.7%減)、セグメント利益(営業利益)は13百万円(前年同期比35.2%減)となっております。

③新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響と今後の対応

 (今後の業績への影響)

今般の新型コロナウイルス感染症拡大により、営業時間の短縮、訪問活動の自粛、在宅勤務等により4月以降のお客様の来場につきましては、大幅な減少を余儀なくされております。

マンションの建築工事の進捗につきましては、現状で遅延等は発生しておりません。

 (今後の対応)

当社グループでは、感染症対策を行いつつ、本格的に営業活動を再開し、経費の見直し等を行ってまいります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,074百万円(前年同期比10.0%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は224百万円(前年同期は1,684百万円獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益910百万円(前年同期比8.5%増)、前年と比べ期末に完成する物件が少なかったため、工事に係る買掛金が減少したことによる、仕入債務の減少1,135百万円(前期は仕入債務の増加883百万円)等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果獲得した資金は65百万円(前年同期は1,182百万円使用)となりました。これは主に賃貸の用に供していた共同住宅1棟の売却による収入485百万円、グループファイナンスによる貸付金の回収による収入4,406百万円、貸付による支出4,880百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果獲得した資金は38百万円(前年同期は516百万円使用)となりました。これは主に長期借入による収入1,450百万円、長期借入金の返済による支出1,384百万円であります。

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループの主たる業務には生産に該当する事項がありませんので、記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における販売不動産の契約実績は次のとおりであります。

 

 

期首契約残高

前期比(%)

期中契約高

前期比(%)

期末契約残高

前期比(%)

分譲マンション事業

数量
(戸)

95

182.7

164

67.5

39

41.1

金額
(千円)

3,156,383

176.6

6,215,669

74.7

1,797,133

56.9

注文建築事業

数量
(戸)

15

115.4

14

48.3

7

46.7

金額
(千円)

1,286,467

151.5

1,019,963

34.6

453,330

35.2

 

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

 2.注文建築事業は請負金額500万円以上のものを計上しております。

 

 

(3) 販売実績

当期における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

数量(戸)

前期比(%)

金額(千円)

前期比(%)

分譲マンション事業

220

110.6

7,598,760

107.4

注文建築事業

22

81.4

1,853,100

74.2

不動産管理事業

5,660

102.9

496,786

98.5

賃貸事業

39,970

73.3

合計

 

 

9,988,616

98.6

 

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

 2.注文建築事業は請負金額500万円以上のものを計上しております。

(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)

財政状態及び経営成績の分析は、原則として連結財務諸表に基づいて分析したものであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の分析

「(業績等の概要)(1)業績」に記載のとおりであります。

(2)財政状態の分析

①資産

当連結会計年度末における流動資産は6,995百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円減少いたしました。これは主に仕掛販売用不動産が406百万円、関係会社貸付金が473百万円増加し、販売用不動産が636百万円減少したことによります。

固定資産は1,187百万円となり、前連結会計年度末に比べ507百万円減少いたしました。これは主に賃貸の用に供していたマンション1棟を売却し、建物が258百万円、土地が157百万円減少したことによります。

この結果、総資産は8,182百万円となり前連結会計年度末に比べ531百万円減少いたしました。

②負債

当連結会計年度末における流動負債は3,872百万円となり、前連結会計年度末に比べ332百万円減少いたしました。これは主に来期完成予定マンションのプロジェクト融資である1年以内返済長期借入金が919百万円増加し、3月完成のマンションが減少したことによる工事代の買掛金が1,135百万円、前受金が183百万円減少したことによります。

固定負債は、379百万円となり、前連結会計年度末に比べ861百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が853百万円減少したことによります。

この結果、負債合計は4,251百万円となり前連結会計年度末に比べ1,193百万円減少いたしました。

③純資産

当連結会計年度末における純資産合計は3,930百万円となり、前連結会計年度末に比べ662百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益676百万円によるものであります。

この結果、自己資本比率は47.5%(前連結会計年度末は37.1%)となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況

「(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(4)財務政策

当社の主要事業である分譲マンション事業は、マンションの建設着工から完成まで平均14ヶ月位を要し、分譲代金の回収もマンションの完成時期に集中する点をふまえ、資金需要に柔軟に対応できるよう、金融機関との円滑な関係を構築しております。

(5)営業キャッシュ・フロー   

当社は、マンション用地の取得資金を金融機関からの借入によっており、かつ用地取得からマンションの完成による資金回収までの期間が一事業年度で完結しないことから、マンション用地の取得状況によって、営業キャッシュ・フローは大きく変動いたします。

 

(6)上半期及び下半期の変動    

当社の主要事業である分譲マンション事業においては、マンションの売買契約成立後、顧客への引渡時に売上が計上されるため、マンションの完成時期の偏りにより上半期と下半期では経営成績に変動が生じる傾向があります。

(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等による不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

(繰延税金資産)

当社は、繰延税金資産について、回収可能性があると判断した将来減産一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。