第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に歯止めがかかる中、5月に実施された同感染症の感染症法上の位置づけ変更により各種行動制限や海外からの入国制限が解除されたことで、国内経済活動の正常化とインバウンド需要の回復がともに進み、内需を中心に景況感の改善が続いております。

 当社グループが属する不動産業界においては、働き方改革や在宅勤務等の新しい暮らし方の広がりを背景に安定した住宅需要があることや、金融緩和政策が当面維持されるとの見通しのもと、不動産マーケットは堅調に推移しております。

 しかしながら一方で、国外に目を向けると、ウクライナ情勢の長期化による原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、世界的な金融引き締め政策等による海外景気の下振れがわが国経済に及ぼす影響が懸念され、先行きは依然として楽観できない状況です。また、国内でも物価上昇が加速しており、不動産業界においては建築費高騰や人員不足、さらに中長期的には金利上昇の可能性も懸念材料となっております。

 このような先行きの見通しが非常に難しい事業環境が続いておりますが、当社は2021年2月に策定した第4次中期経営計画「IDEAL to REAL 2023」(2021年12月期から2023年12月期までの3ヶ年を対象)のもと、「転換&飛躍」を基本方針として、いかなる経済環境にも耐えうる強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化により持続的な成長を目指しております。

 第4次中期経営計画の最終年度となる2023年度は、「飛躍」を目指し全社一丸で邁進してまいります。

 

①第4次中期経営計画「IDEAL to REAL 2023」の進捗状況

 2021年に実施した中部電力株式会社(以下「中部電力」といいます。)への第三者割当増資による連結子会社化によって、当社の信用力は大きく向上しました。加えて、株式会社ピカソ及び同社グループ会社7社(以下「ピカソグループ」といいます。)の子会社化等により安定した賃貸収入を確保することで、計画の基本方針としてきた「転換」は順調に進展しております。

 

 中期経営計画最終年度となる当期は、「転換」から「飛躍」への仕上げの期であり、過去最高となる業績計画の達成と中部電力グループシナジーの発展を果たすべく取り組んでおり、分譲マンション事業売上高619億円の計画に対し、契約ベースの進捗率は80%を超える等順調に推移するとともに、後述する中部電力グループとの共同事業も実績が積み上がりつつあります。また、2023年2月公表の不動産賃貸事業等を手掛ける株式会社四条大宮ビル(会社分割実施後)の子会社化(株式譲渡実行予定日2023年7月31日)が、ストック収益のさらなる強化に寄与する見通しです。

 

 第4次中期経営計画の詳細及び進捗状況は下記のとおりとなります。

 

(ア)経営戦略基本方針

・想定外の経済環境の変化に耐えうる事業基盤を確立する。

 いかなる経済環境下においても資金調達力を維持することができる、堅固な事業及び財務基盤を確立させること。

・収益構造の変換と事業領域の拡大を同時に実現する。

 不動産賃貸事業の拡大により、フロー収益重視からストック収益重視への収益構造の転換を図ると同時に、事業の多様化及び事業展開地域の拡大を実現させること。

 

(イ)基本方針 「転換&飛躍」

「転換」

・長期収益不動産への積極投資、BS構造の改善

・フロー重視の経営からストック重視の経営へと転換

 

「飛躍」

・中部電力グループシナジーの発展

・売上高1,100億円、営業利益160億円の達成(中期経営計画最終年度)

 

(ウ)経営戦略

・持続的かつ安定収益構造への転換

・事業の多様化、エリア戦略による既存コア事業の安定成長

・事業の多様化、エリア戦略による新規事業のコア化

・新領域の挑戦

・日本エスコングループシナジー強化

・5大都市を中心とした拠点拡大

・中部電力グループシナジー強化

・ESGの推進

 

(エ)業績計画

(単位:百万円)

 

2021年

12月期

2022年12月期

2023年

12月期

 

実績

実績

期初計画

期初計画

比差異

増減率

期初計画

売上高

79,017

99,431

100,000

△568

△0.6%

110,000

営業利益

10,381

15,492

14,000

1,492

10.7%

16,200

 

(オ)経営目標

 

2021年12月期

2022年12月期

2023年12月期

実績

実績

計画

計画比

増減率

計画

(注)4

賃貸利益割合

(注)1

21.2%

21.5%

26.0%

△4.5%

30.0%

ROE

(自己資本利益率)

11.8%

11.3%

13.0%

△1.7%

13.0%

ROIC

(投下資本利益率)

(注)2

3.2%

4.6%

4.0%

0.6%

4.0%

自己資本比率

24.8%

25.0%

23.0%

2.0%

21.0%

長期収益不動産割合

(注)3

20.6%

19.5%

21.0%

△1.5%

23.0%

純資産額

626億円

641億円

673億円

△31億円

720億円

(注)1 賃貸利益割合:賃貸セグメント利益/セグメント利益合計(調整額除く)

2 ROIC(投下資本利益率):税引後営業利益/(株主資本+有利子負債)

3 長期収益不動産割合:固定資産計上の賃貸収益不動産/総資産

4 第4次中期経営計画初年度に投資計画の前倒し進捗や安定した賃貸収入確保による収益構造の「転換」を一気に実現し、2023年12月期の「賃貸利益割合」「自己資本比率」「長期収益不動産割合」の計画を2022年3月25日に修正しております。

 

(カ)投資計画

(単位:百万円)

 

2021年

12月期

2022年

12月期

2021年・2022年累計

2023年

12月期

3ヶ年

累計

 

実績

実績

実績

計画

増減率

半期実績

計画

計画

収益不動産

への投資額

76,799

10,808

87,607

70,000

25.2%

7,635

65,700

130,000

その他開発

への投資額

19,191

26,103

45,294

55,000

△17.6%

21,237

22,300

90,000

グロス投資額

95,990

36,911

132,902

125,000

6.3%

28,872

88,000

220,000

 

②中部電力グループとのシナジー効果発揮状況

 中部電力の100%子会社である中電不動産株式会社との共同事業として、現在5プロジェクト目となる「TSUNAGU GARDEN 千里藤白台(大阪府吹田市藤白台)」の開発が進行中です。当該プロジェクトは、約2万坪の土地に周辺の住環境と調和した魅力あるまちづくりを目指しており、住宅と商業施設等を一体開発する同社と取り組む初の複合開発事業となります。

 中部電力との共同事業としては、現在2つのプロジェクトが進行中です。2022年8月に、名古屋競馬場跡地の開発事業において、中部電力を代表法人とし、当社も構成メンバーとして参画する事業者グループ(以下「当該事業者グループ」といいます。)が当該事業に係る基本計画協定を締結しました。また、同年9月には、愛知県が募集する「カーボンニュートラルの実現に向けた事業・企画アイデア」に対し、当該事業者グループは愛知県産木材の活用等の企画・応募を行った結果、「建築物木材利用促進協定」を同県で初めて締結しております。

 また、中部電力及び株式会社スプレッド(以下、「スプレッド」といいます。)とともに「合同会社TSUNAGU Community Farm」を設立し、世界最大規模となる1日10トンのレタスを生産できる完全人工光型植物工場「テクノファーム袋井」の建設を行っております。2024年1月の生産開始に向け、中部電力のエネルギー管理に関するノウハウ、当社の不動産開発力、スプレッドの栽培技術を融合し、効率的かつ安定的に、「安心・安全」なレタスの生産に向け取組んでおります。

 引き続き中部電力グループとの連携を強化し、大型まちづくりや「新しいコミュニティの形」の実現に向けて積極的に取組んでまいります。

 

③北海道における事業の進捗

 2023年3月、当社がネーミングライツ契約を締結している、北海道北広島市に建設された北海道日本ハムファイターズの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールドHOKKAIDO)」が開業いたしました。当社は、新球場を核とした北海道ボールパークFビレッジ(総開発面積約36.7ha、以下「Fビレッジ」といいます。)におけるまちづくり構想に参画しており、新球場から直線距離80mの希少立地に分譲した「レ・ジェイド北海道ボールパーク(総戸数118戸)」は好評のうちに完売となりました。さらに、Fビレッジの南東の一角において開発に着手しているメディカルモールを併設したアクティブシニア向けのレジデンスは「マスターズヴェラス北海道ボールパーク」に名称が決定し、メディカルモール「Fビレッジ メディカルスクエア」のテナント6店舗も内定しました。建物は2024年春の完成予定であり、同年6月より入居を開始する予定です。

 また、Fビレッジへの重要なアクセス拠点としてさらなる期待が集まるJR北広島駅での「駅西口周辺エリア活性化事業」について、当社は事業パートナーとして開発を推進しております。2021年11月に続き2023年3月にも同事業における開発用地の一部を取得し、北広島駅の目の前の「駅前広場」、商業施設とホテルからなる「複合交流拠点施設」、屋内外の「立体的広場・公園」、「居住交流施設」の開発を行っております。この用地における開発事業の内、商業施設等は2024年度の開業を目指しており、当該駅前における開発を着実に進めております。

 同市以外においても、昨年以降、当社において札幌市内初となる分譲マンション「レ・ジェイド札幌元町(札幌市東区、総戸数39戸)」が完売したほか、分譲マンション「レ・ジェイド札幌苗穂(札幌市東区、総戸数42戸、2024年2月竣工予定)」の開発等、北海道での事業が順調に進捗しております。

 引き続きスポーツや文化振興等にも協力し、北海道地域の皆様に喜ばれるよう、地域全体の活性化と発展に貢献してまいります。

 

④不動産開発を通じた地方創生・地域活性化への取組み

 2022年2月に、福島県いわき市において、いわき駅並木通り地区市街地再開発組合及び株式会社フージャースコーポレーションとともに住宅・商業・駐車場棟一体の「並木の杜シティ」開発プロジェクトとして、同駅周辺にさらなる賑わいを創出するべく再開発を行っております。同年11月には、住宅棟について同市最高層のバリアフリー仕様・免震構造タワーマンションとして、「ミッドタワーいわき」の名称で販売を開始しております。

 また、長崎県大村市での西九州新幹線「新大村」駅周辺の開発事業において、大和ハウス工業株式会社、株式会社イズミとともに3社で構成する事業者グループの構成員として、2022年3月に大村市と基本協定を締結し、2023年3月に事業用地を取得しました。当該事業は「SAKURA MIRAI SHIN OMURA(サクラミライ新大村)」に名称が決定し、2022年9月の駅開業に伴い、大村市のまちづくり方針に沿って住民や市外からの来訪者が交流できる分譲マンションや商業施設等を開発する計画であり、当社は2区画において、レ・ジェイド新大村ステーションフロント及びレ・ジェイド新大村パークサイドの2棟(総戸数191戸)の分譲マンション開発を行っております。

 さらに、2023年2月には「tonarie宇都宮(栃木県宇都宮市)」が地域のさらなる活性化に貢献できる施設へとリニューアルしました。同年3月に「星田駅北土地区画整理事業」(施行面積約26.4ha)区域内において、MIRARTHホールディングス株式会社との共同事業として開発に着手した地域密着型ショッピングセンター「tonarie星田(大阪府交野市)」が開業しており、周辺では分譲マンション、戸建住宅、事業所等の産業施設の開発が計画され、今後の発展が見込まれます。同施設は、当社の商業施設ブランド「tonarie」シリーズとして10施設目となります。

⑤希少立地における多様な分譲マンション開発の推進

 単に分譲戸数を拡大することではなく、仕入れた用地が持つ価値を最大限に引き出す商品企画を軸に多様な展開を行っております。

 2023年1月、長野県北佐久郡軽井沢町に事業用地を取得しました。軽井沢の豊かな自然に囲まれた立地であり、同地における開発物件としては2棟目になります。1棟目の「オストレジデンス軽井沢(総戸数33戸、2021年完売)」は、上質な商品企画が評価され、2022年度グッドデザイン賞を受賞しております。

 また、神奈川県三浦郡葉山町において2つの事業用地を取得しており、「森戸海岸」等豊かな自然環境を最大限活かした分譲マンション開発に取組むほか、東京都千代田区景観まちづくり重要物件に指定された歴史的建造物「東方学会本館」の隣接地で開発中の定期借地権付新規分譲マンション「レ・ジェイド クロス 千代田神保町(総戸数50戸、2023年10月竣工予定)」は、2022年12月に早期完売を実現する等、付加価値の高い商品企画を推進しております。

 さらに、当社は住まいという「一生もの」を創り出す企業として、分譲マンション開発に関する品質管理指針「IDEAL CONPASS」を策定し、分譲マンションにお住まいいただく方の生活をサポートする長期アフターサービス「Escon Premium After Support」の提供を開始する等の取組みを行っており、よりお客様が安心・安全、快適と感じていただける住まいを引き続き提供してまいります。

 

⑥戦略的なM&Aの実施

 前述のとおり、2021年10月のピカソグループに続いて、2023年2月に不動産賃貸事業等を手掛ける株式会社四条大宮ビル(会社分割実施後)の子会社化を決定しました(株式譲渡実行予定日2023年7月31日)。同社は京都市において2010年に創業、同市を中心に不動産賃貸事業を展開しており、賃貸マンションや商業施設等、優良な収益資産を多数保有しております。

 引き続き、戦略的なM&Aを積極的に展開し、当社グループの事業強化・領域拡大を図ってまいります。

 

⑦新領域への挑戦

 第4次中期経営計画に「新規事業のコア化」「新領域の挑戦」を掲げ、事業内容の多角化、次世代を見据えた取組みを進めております。

 2021年3月より東京都港区において都市型の納骨堂「了聞(りょうもん)」の永代使用権の販売を開始し、特に都心部でお墓を手に入れることが困難という現代社会の課題解決を図り、かつ不動産事業の新たな領域への展開を目指し、事業に取組んでおります。

 また、2022年11月に当社において首都圏で初のオフィスビル「ESCON九段北ビル」が竣工したほか、2022年12月には、当社として海外初の戸建開発プロジェクトとなるタイ王国の不動産デベロッパーOrigin Property Public Company Limitedの子会社Britania Public Company Limitedが進めるプロジェクトに出資及び参画しました。

 2023年1月には戦略事業本部に海外事業部を設置し、海外での事業展開を本格的に開始いたしました。

 引き続き、次代を見据えた新たな事業分野への取組みに注力し、多面的に不動産ビジネスを展開いたします。

 

⑧気候関連財務情報開示タスクフォース提言への賛同表明及び情報開示

 当社は2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向け、次世代型まちづくり等、新たな環境価値を創造する

ことを目指しております。

 気候変動課題を経営の重点戦略の一つと捉え、経営層及び全社各部署から選抜したESG推進グループメンバ

ーが一体となり、「気候変動が事業にもたらすリスクや機会を分析するとともに、その情報開示を推進する」と

いう気候関連財務情報開示タスクフォース(以下「TCFD」といいます。)提言の枠組みに基づく情報開示に

向け取組んでおります。また、当社グループは2022年6月にTCFDへの賛同を表明いたしました。

 TCFD提言に基づく情報開示(気候変動のリスク・機会に関するガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目

標)の詳細については、当社ホームページ(https://www.es-conjapan.co.jp/esg/environment.html)をご参照

ください。

⑨ESG活動の取組み状況

 当社における重要な経営戦略として「ESG推進による社会課題への対応」を掲げております。「ESG推進

グループ」及び健康経営をより促進するための「健康文化醸成チーム」を中心に全社で取組みを推進し、財務情

報だけでは測れない本質的な企業価値向上に注力いたします。

 直近の主要な取組み内容は以下のとおりです。

 

(ア)環境「E」

・各種認証取得

 当社は、2020年5月に環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)である「エコアクション21」の認証を取得しているほか、当社が保有する商業施設「tonarieふじみ野」について、一般財団法人建築環境・省エネルギー機構より認定を受けたCASBEE(※1)評価認証機関より、CASBEE不動産評価認証の最高ランクである「Sランク」を取得しております。また、エスコンジャパンリート投資法人(以下「EJR」といいます。)が保有している「tonarie大和高田」「tonarie栂・美木多」「tonarie南千里」「tonarie清和台」「あすみが丘ブランニューモール」の各商業施設について、株式会社日本政策投資銀行よりDBJ Green Building認証を取得しております。上記6物件は、連結子会社である株式会社エスコンプロパティが運営管理を行っており、グループ全体で施設の価値向上に向けて取組んでおります。

※1 Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency / 「建築環境総合性能評価システム」は、建築物の環境性能を評価し格付けするもので、省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮等も含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです。

・環境に配慮したZEH対応住宅の継続的・積極的な開発

 2022年8月に、分譲マンション「レ・ジェイド本川越 コエドテラス(埼玉県川越市、総戸数102戸)」について、優れた断熱性能を有し年間の一次エネルギー消費量削減に資する「ZEH(※2)-M Oriented(ゼッチ・マンション・オリエンテッド)」の認証を取得しております。2021年度グッドデザイン賞を受賞した「レ・ジェイド大倉山(横浜市港北区、総戸数25戸)」、2022年6月に全戸早期契約完売した「レ・ジェイド八尾桜ヶ丘(大阪府八尾市、総戸数72戸)」に続き、当社において3物件目のZEHマンションとなります。

 今後も、総合デベロッパーの開発ノウハウを最大限活かし、お客様に評価され、かつ環境に配慮したZEHマンションの開発に積極的に取組みます。

 また、2020年11月には、埼玉県内を中心に戸建住宅の販売を行う連結子会社の株式会社エスコンホーム及び株式会社エスコンクラフトにおいて、ZEHビルダー認証登録をしております。

※2 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

・完全人工光型植物工場の建設・運営「テクノファーム袋井」

 前述のとおり、中部電力、スプレッドと協業し、世界最大規模となる1日10トンのレタスを生産できる完全人工光型植物工場「テクノファーム袋井」の開発を進めております。当社を含む3社は、植物工場事業を通じて、食や農業分野の課題を解決するとともに、クリーンエネルギーの積極的な利用や栽培過程におけるCO2の有効活用等、脱炭素化に向けた取組みを進めていくことで、持続可能で暮らしやすい社会の実現とSDGsの達成に貢献してまいります。

・名古屋競馬場跡地の開発事業における木材の使用促進の取組み

 当該事業者グループは、愛知県と「建築物木材利用促進協定」を締結しております。愛知県産木材を積極的に活用する等、当該事業を通じて脱炭素に資する取組みを行ってまいります。

 

(イ)社会「S」

・一般事業主行動計画の策定

 2022年12月には、育児や介護を行う社員の家庭と仕事の両立支援の促進、女性を含めた全ての人材が継続して就業し活躍できる職場づくりを目指し、次世代育成支援対策推進法や女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画(計画期間:2023年1月1日~2024年12月31日)を策定し、公表しました。

・「健康経営優良法人 2023」の認定取得

 社員の健康は事業活動の礎であり、当社の持続的成長には必要不可欠な要素であると捉え、健康経営の推進を図っております。その結果、社員の健康促進・増進に向けた取組み、働きやすさの向上に向けた取組み、ダイバーシティへの取組みが主に評価され、2023年3月、「健康経営優良法人 2023」に認定されました。

・「企業版ふるさと納税」を活用した北海道北広島市への支援

 北海道北広島市のまちづくりのさらなる発展に寄与するとともに、交通、観光、スポーツ及び教育等様々な分野に波及することにより、同市のさらなる発展の一助になればとの想いから、昨年に続き2023年3月に「企業版ふるさと納税」を活用し、同市に3億円を寄附しました。当該資金は将来にわたって活力あるまちを維持していくために活用されます。

・医療への貢献

 病気や怪我で苦しんでいる多くの方々のために、iPS細胞による治療を早期にかつ安価で提供実現する活動を支援するため、京都大学「iPS細胞研究基金」に2020年以来寄附を行っております。

 また、癌治療薬として期待されている癌ワクチンの治験支援として大阪大学大学院医学系研究科に2019年以来寄附を行い、2022年5月には癌免疫療法の研究を目的に、同研究科が取り組んでいる「癌免疫学」寄附講座の設置にかかる費用について寄附いたしました。

 2022年11月には、チャリティイベント「Osaka Great Santa Run 2022」(主催:グレートサンタラン・オーガニゼーション(一般社団法人 OSAKA あかるクラブ内))へ協賛いたしました。当イベントでは、参加費の一部を病気と闘うこどもたちへのプレゼントとして届ける取組みを行っております。

・スポーツ振興への貢献

 2021年4月には、プロサッカーチーム「FC琉球」を運営する琉球フットボールクラブ株式会社に出資し、これを通じて沖縄での事業機会創出の橋頭堡とするとともに、同チームの沖縄に密着した地域活性化活動を支援することにより、スポーツ振興を通して地域社会に貢献してまいります。

・人的資本の充実

 持続的な成長の実現には組織力の強化が必要であり、そのためには社員又は社員が持つ知識、技能、資質等である「人的資本」のさらなる充実が重要であるとの認識のもと、当社では経営企画本部に人材戦略部を設置するとともに、「人財育成・社員の成長」を加速させていくための指針として「育成基本方針(人財基本要件)」を策定いたしました。この「育成基本方針(人財基本要件)」を全社員が理解し、実践していくための人財育成プログラムを構築し、今期からスタートさせております。また、昨今の物価高の影響や社員のエンゲージメント向上、及び優秀な人財の確保を図るため、2023年4月より給与のベースアップを行っております。

 

(ウ)ガバナンス「G」

・取締役指名及び報酬に関する任意の委員会設置

 2020年1月に取締役の指名、報酬等にかかる取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化することを目的として、「指名・報酬諮問委員会」を設置しております。2023年3月より、4名の委員の内3名を監査等委員である取締役から独立社外取締役に交代し、取締役の選任及び報酬等につき公平性・透明性を確保することに加え、取締役の選任及び報酬等に関する監査等委員の意見陳述権の明確化を図る等、企業統治の向上に努めております。

・後継者育成

 後継者候補制度いわゆるサクセッションプランへの取組みも開始し、2023年1月には計7名を雇用型執行役員として選任しております。

・取締役会の多様性

 2023年3月24日開催の第28回定時株主総会において、社外取締役及び監査等委員である取締役がそれぞれ1名ずつ新たに選任され、当社の取締役会は業務執行取締役3名、社外取締役3名、監査等委員である取締役4名の計10名の構成となりました。取締役の半数となる5名(内女性1名)を独立役員としたことで、取締役会の多様性を拡充するとともに、よりガバナンスの効いた体制を構築しております。

・コンプライアンス経営の推進

 当社の連結子会社である株式会社エスコンアセットマネジメント(以下「EAM」といいます。)に対する行政処分を重く受け止め、2022年10月に、法令遵守態勢及び内部管理態勢を強化するとともに、利害関係者との取引プロセスを監視し、二度と同じ事象を起こさないよう利益相反管理態勢を構築すべく、社長直下組織にコンプライアンス室を新設しました。

 また、2023年3月にはコンプライアンス行動規範を見直し、コンプライアンス宣言を制定しました。こうした取組みにより、当社及びグループ全体におけるコンプライアンス経営の推進を徹底強化してまいります。

 

(エ)その他

 不動産セクターのESG配慮を測る年次のベンチマーク評価であるGRESBに2018年より毎年参加し、継続的な評価結果の向上を目指しております。2022年10月には、「ディベロップメント・ベンチマーク」における環境への配慮やサステナビリティへの取組みについて、総合スコアでの相対評価に基づく5段階評価のGRESBレーティングにおいて、「2 Stars」の評価(報告期間:2021年1月1日~2021年12月31日)を取得し、また4年連続で「Green Star(※3)」を取得しております。

※3 「ディベロップメント・ベンチマーク」における「Green Star」とは、「マネジメント・コンポーネント」及び「ディベロップメント・コンポ―ネント」の2軸で絶対評価の上、双方ともの得点率が50%以上の参加者へ与えられます。

 

⑩EAMに対する行政処分について

 当社の連結子会社であるEAMは、2022年7月15日に金融庁より業務停止命令及び業務改善命令の行政処分を受け、同年8月15日に業務改善報告を金融庁長官宛に提出し、受理されております。加えて、EAMは当該行政処分に関連して、2023年6月8日に一般社団法人投資信託協会より処分を受けておりますが、新たに不動産鑑定評価業者の独立性を損なう不適切な働きかけ、不適切な不動産鑑定業者選定プロセスほか、忠実義務違反等の行為が行われたものではありません。当社は、EAMの親会社であり、EAMを資産運用受託者とするEJRのメインスポンサーとして、今回のEAMに対する行政処分を重く受け止め、再発防止をグループ全体の重要課題と認識し、前述のとおり利益相反管理態勢を構築するためコンプライアンス室を設置しております。

 また、EAMでは、2023年1月に代表者変更や当社との兼務解除など経営体制見直しを行い、新たなスタートを切っています。引き続き、指摘を受けた内容の本質、真因を踏まえ、EAMのみならずグループ全社で法令遵守態勢及び内部管理態勢の強化を徹底し、改善策を着実に実行してかかる事態の再発防止に全力を挙げて取り組んでまいります。

 

⑪セグメント別の事業展開

 中核事業である不動産販売事業においては、収益不動産の販売等を行うとともに、分譲マンションの販売が順調に進捗しております。

 分譲事業においては、「レ・ジェイド阿倍野播磨町(大阪市阿倍野区、総戸数48戸)」「レ・ジェイドシティ橋本Ⅰ・Ⅱ(相模原市緑区、総戸数Ⅰ/69戸、Ⅱ/87戸)」「レ・ジェイド札幌苗穂(札幌市東区、総戸数42戸)」「レ・ジェイド茅ヶ崎東海岸南(神奈川県茅ケ崎市、総戸数31戸)」「レ・ジェイド新横浜(横浜市港北区、総戸数190戸)」「レ・ジェイド袋井駅前(静岡県袋井市、総戸数48戸)」「レ・ジェイド谷町五丁目(大阪市中央区、総戸数42戸)」の新規分譲案件を販売開始しております。販売の進捗としては、今期の竣工物件のうち「レ・ジェイド北海道ボールパーク(北海道北広島市、総戸数118戸)」をはじめ5物件が全戸引渡し済み、今期及び来期引渡し予定物件のうち「レ・ジェイド松戸 Station Front(千葉県松戸市、総戸数44戸)」等6物件は契約完売しております。

 また、北海道での分譲マンション事業は順調に進展中、九州では福岡、熊本に続き長崎での開発にも着手しており、加えて沖縄にも進出する等、事業エリアの拡大を進めております。

 

 不動産賃貸事業においては、前述のとおり、ピカソグループに加えて株式会社四条大宮ビル(会社分割後)を子会社化することで、賃貸事業のさらなる強化による安定収益確保が実現する見通しです。また、賃貸レジデンスの新ブランド「TOPAZ(トパーズ)」を立ち上げており、今後積極的に展開してまいります。

 

 その他では、岡山県倉敷市で新たに商業底地を取得、また、前述の地域密着型ショッピングセンター「tonarie星田」が2023年3月に開業する等、商業施設の安定的な賃料収入の確保と資産価値の向上に努めております。

 

 不動産企画仲介コンサル事業においては、納骨堂の永代使用権の販売を開始する等、当社が強みとする企画力等を活かし、業務受託、企画仲介コンサル事業等ノンアセットで利益率の高い事業として注力しております。

 

 この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高47,939百万円(前年同四半期比17.3%増)、営業利益6,842百万円(同21.3%増)、経常利益6,317百万円(同23.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,209百万円(同27.7%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(ア)不動産販売事業

 不動産販売事業においては、売上高41,314百万円(前年同四半期比17.9%増)、セグメント利益7,836百万円(同19.3%増)となりました。

 

(イ)不動産賃貸事業

 不動産賃貸事業においては、保有する収益不動産の賃料収入の増加を含めた資産価値の向上を図るべくリーシング活動及びプロパティマネジメント事業に注力した結果、売上高6,296百万円(前年同四半期比14.2%増)、セグメント利益2,505百万円(同17.4%増)となりました。

 

(ウ)不動産企画仲介コンサル事業

 不動産企画仲介コンサル事業においては、企画力、多面的な事業構築力を最大限に活かし、企画コンサル等の業務受託等に積極的に取組んだ結果、売上高327百万円(前年同四半期比7.5%増)、セグメント利益177百万円(同832.3%増)となりました。

 

 契約及び販売の実績は次のとおりであります。

 

(ア)契約実績

 前第2四半期連結累計期間及び当第2四半期連結累計期間における不動産販売事業の契約実績は、次のとおりであります。

区分

前第2四半期連結累計期間

(自 2022年1月1日

 至 2022年6月30日)

当第2四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

 至 2023年6月30日)

期中契約高

期末契約残高

期中契約高

期末契約残高

物件戸数

(戸)

金額

(百万円)

物件戸数

(戸)

金額

(百万円)

物件戸数

(戸)

金額

(百万円)

物件戸数

(戸)

金額

(百万円)

中高層住宅等

535

25,893

852

49,648

532

28,178

785

41,980

その他

12,432

18,818

3,533

12,764

535

38,325

852

68,467

532

31,711

785

54,745

 

(イ)主な販売実績

 前第2四半期連結累計期間及び当第2四半期連結累計期間における主な販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

前第2四半期連結累計期間

(自 2022年1月1日

至 2022年6月30日)

当第2四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

至 2023年6月30日)

物件名

物件

戸数

(戸)

金額

(百万円)

物件名

物件

戸数

(戸)

金額

(百万円)

不動産販売事業

分譲マンション

517

24,312

分譲マンション

490

31,068

古賀市玄望園区画6

5,479

岐阜県羽島市物流施設

8,380

千葉リサーチパーク

3,001

吹田市藤白台5丁目(老健用地)

308

鶴間駅前

323

その他

1,558

その他

1,940

 

 

 

小計

517

35,056

小計

490

41,314

不動産賃貸事業

 

 

5,515

 

 

6,296

不動産企画仲介

コンサル事業

 

 

304

 

 

327

 

合計

40,876

合計

47,939

(注)セグメント間の取引はありません。

 

 

 財政状態の状況は次のとおりであります。

 

 当第2四半期連結会計期間末の資産については、前連結会計年度末比28,465百万円増加し、292,194百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,424百万円、有形固定資産が593百万円それぞれ減少したものの、棚卸資産が28,333百万円増加したことによるものであります。

 負債については、前連結会計年度末比27,873百万円増加し、227,458百万円となりました。これは主に長期・短期の借入金が33,224百万円増加したことによるものであります。

 純資産については、前連結会計年度末比591百万円増加し、64,736百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益4,209百万円を計上したものの、配当金の支払3,673百万円があったことによるものであります。この結果、自己資本比率は22.8%(前連結会計年度末は25.0%)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首残高に比べて1,614百万円減少し、33,990百万円(前年同四半期末は34,677百万円)となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は31,224百万円の減少(前年同四半期は16,204百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益6,317百万円、棚卸資産の増加額28,685百万円及び法人税等の支払額3,080百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は39百万円の増加(前年同四半期は1,556百万円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出234百万円、固定資産の取得による支出147百万円及び預り保証金の受入による収入517百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は29,558百万円の増加(前年同四半期は18,866百万円の増加)となりました。これは主に、長期・短期借入金の借入れ、返済による純収入33,224百万円、配当金の支払額3,670百万円等によるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。