第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や設備投資、雇用情勢の改善も進み、景気は緩やかな回復基調で推移しました。世界経済においても北朝鮮情勢の緊迫化など、地政学的なリスクは存在するものの、雇用環境が底堅く推移する米国や製造業の回復に牽引されるユーロ圏などを中心に緩やかな回復基調が継続しております。

当社が属する不動産業界は、日銀のマイナス金利政策による市場活性化等の影響により、都市部においては地価の上昇等持ち直しの動きを見せ、ここ数年の厳しい経済環境から着実に回復し、概ね順調に推移しております。このような環境のもと、当社は不動産運用サービス事業を中心としたストック型ビジネスと底地事業を中心とした不動産再生・流動化サービス事業を積極的に展開いたしました。

この結果、売上高は21,489百万円(前期比27.1%増)、営業利益は2,379百万円(前期比22.9%増)、経常利益は2,441百万円(前期比24.0%増)、当期純利益は1,547百万円(前期比35.4%増)となりました。 
 
 報告セグメントの業績は次のとおりであります。

<不動産運用サービス事業>

不動産運用サービス事業は、基幹事業であるストレージ事業において、積極的な新規出店および堅調な稼働の維持により、収益拡大に貢献しました。また、既存のコンテナタイプに加え、新タイプの「土地付きストレージ」(アセット型の屋内型ストレージ)の開発及び出店を積極的に行い、新たな顧客需要の発掘や、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」とのコラボレーションによるブランド力の強化など、積極的な事業展開を行いました。

この結果、不動産運用サービス事業の売上高は19,619百万円(前期比24.0%増)、セグメント利益は3,133百万円(前期比14.5%増)の増収増益となりました。

 

主要なものを列挙しますと以下のとおりとなります。

事業

2015年12月末

2016年12月末

2017年12月末

コンテナ(室)

45,053

53,736

63,571

トランク(室)

17,272

16,915

17,984

 

 

<不動産再生・流動化サービス事業>

不動産再生・流動化サービス事業は、不動産市況の影響を受けにくい底地事業の事業展開を拡大し、底地の購入及び販売を積極的に行いました。この結果、不動産再生・流動化サービス事業の売上高は1,869百万円(前期比71.9%増)、セグメント利益は464百万円(前期比88.5%増)の増収増益となりました。

 

事業

2015年12月末

2016年12月末

2017年12月末

不動産売買事業(件)

22

51

91

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前事業年度末に比べて564百万円減少し、6,594百万円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動の結果、使用した資金は2,992百万円となりました。

主な内訳は、たな卸資産の増加額5,787百万円、法人税等の支払額579百万円等の減少要因に対し、税引前当期純利益2,322百万円、減価償却費計上額585百万円等の増加要因によるものであります。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動の結果、使用した資金は1,423百万円となりました。

主な内訳は、有形固定資産の取得による支出額1,446百万円等の減少要因によるものであります。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動の結果得られた資金は3,854百万円となりました。

主な内訳は、長期借入れによる収入5,156百万円の増加要因に対し、短期借入金の減少額38百万円、配当金の支払額479百万円、長期借入金の返済による支出額1,076百万円等の減少要因によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

不動産運用サービス事業

5,775,643

119.5

174,636

60.7

合計

5,775,643

119.5

174,636

60.7

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

不動産運用サービス事業

19,619,780

124.0

不動産再生・流動化サービス事業

1,869,436

171.9

合計

21,489,217

127.1

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社は、ストレージ部門におけるシェア・質の「圧倒的なNO.1」、「事業基盤(ストレージ部門、アセット部門、オフィス部門における貸会議室)の強化」による超安定高成長の実現、「人材育成の充実」、「安定した配当」を基本方針に掲げ、首都圏を中心にストレージ(ハロートランク、ハローコンテナ)等のハローシリーズを展開しております。「困ったところにビジネスあり」の精神を忘れずに未活性の遊休不動産を所有する不動産オーナーのニーズに対して、当社独自のビジネスモデルによってストレージ(ハロートランク、ハローコンテナ)等の付加価値を加えることで、エンドユーザーに対してより便利で活用しやすい空間を提供しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は、ストレージ部門やアセット部門、オフィス部門における貸会議室等の収益が安定した不動産運用サービス事業を基軸とし、不動産再生・流動化サービス事業においては不動産市況を十分に考慮しながら新規の在庫購入を行い不動産売買を展開することで、長期的には収益性と資本効率を高めて総合的な企業価値の向上を重要な経営指標として定めていく方針であります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社は、前述の「(1) 会社の経営の基本方針」を具現化するために、全国展開を視野に入れたストレージ部門の現場数の増加及びサービス・商品力・ブランド力・認知度強化、アセット部門における収益不動産の保有、オフィス部門における貸会議室の出店拡大を中長期的な経営戦略として位置づけております。

ストレージ部門(ハロートランク、ハローコンテナ)については、規模のメリット、ノウハウのさらなる蓄積、サービス・商品力アップを図り、IT技術を利用した効率的運営、管理体制の強化を推進する方針であります。また全国展開を視野に入れ、現場出店のスピードを加速し、さらには「お客様」「オーナー様」により近い、トータル的なサポート体制を構築する方針であります。

アセット部門については、不動産市況を十分に考慮しながら年8%の投資収益を目標とする不動産等、当社独自の観点で厳選したうえで収益不動産を保有していく方針であります。

 

(4)会社の対処すべき課題

①不動産運用サービス事業における持続的な成長

ストレージ事業を中心とした、不動産運用サービス事業の持続的な成長を図るべく、お客様のニーズが高いエリアへの出店の強化、サービス力の向上、IT戦略を駆使した営業管理体制の強化を行ってまいります。また不動産運用サービス事業の持続的な成長には人的資源の充実も重視すべきであると考えており、人材の確保ならびに教育・研修体制の強化に力を入れていく所存であります。

②商品力・サービス力・ブランド力の更なる向上

ストレージ事業では、競合他社との価格競争が厳しさを増してきております。そのため、商品及びサービスの差別化が重要な課題であると考えております。そこで、当社は、幅広い条件(立地・面積)での出店が可能な新タイプの「土地付きストレージ」(アセット型の屋内型ストレージ)の出店を強化いたします。また、コンビニエンスストアのような便利さの追求、サンリオの「ハローキティ」とのコラボレーション物件の展開による認知度・ブランド力の確立、「スピード3分契約」等のソフト面の品質向上を実施していくことで、他社との間で明確な差別化を図り、顧客のニーズを最大限に獲得していく所存であります。

 

(5)その他、会社の経営上重要な事項

該当事項はありません。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をする所存であります。

文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 顧客ニーズや市況をはじめとする外部経営環境の変化によるリスクについて

当社は、各事業の用に供する物件の仕入に関しては、従来通り、第一義的に顧客ニーズに合致する物件の調査探索を行い、立地条件及び周辺の相場状況等を勘案して、慎重に検討する方針であります。
 また、物件の販売等についても、投資家のニーズに沿う物件の有効活用方法を提案する営業姿勢を強化し、近隣の不動産相場等の状況を勘案しながら、適時に資金回収を図っていく方針であります。
 しかしながら、当社の潜在需要の見通しが十分ではなかったり、また予見が困難な外部環境の変化により需要が減少する場合、あるいは周辺の賃料相場及び不動産価格相場が急激に変動した場合等には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 当社自ら不動産を所有することのリスクについて

当社が自ら不動産を所有するにあたっては、(ⅰ)希少価値のある物件である、(ⅱ)年8%の投資収益を目標、(ⅲ)即収入が見込める物件、(ⅳ)空室ができても当社不動産運用サービス事業のノウハウで効率運用が見込める物件、といった観点で物件を厳選したうえで投資を行っております。また、投資資金を借入で調達する場合、投資の期間に応じた調達を行い、必要に応じて固定金利での調達を実施することで金利上昇リスクの回避に努めております。
 しかしながら、当社の潜在需要の見通しが十分ではなかったり、また予見が困難な外部環境の変化により需要が減少する場合、あるいは周辺の賃料相場及び不動産価格相場が急激に変動した場合等には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3) 参入障壁が低いことのリスクについて

他社の「商品ありき」からのビジネス展開と比べて、当社は「不動産」に対して再活性をテーマにコンサルティングを行うことからスタートするビジネスであり、不動産関連事業を行う企業の中でも切り口が独自のマーケットを対象としているものと捉えております。また、多くの商品ラインナップからサービスを組み合わせて一緒にご提案できるという独自性を持っております。
 しかしながら、特許権等により法的に他社を排除できる参入障壁を持っているわけではなく、ビジネスモデル自体もシンプルなものであるため、他社の追随参入による競争激化が起こる可能性があります。

 

(4) ストレージ事業で使用するコンテナの仕入先について

当社は現在、ストレージ事業の用に供するコンテナの仕入れは複数の候補先の中から特定の3社を選定しております。
 仕入先を3社に選定している理由は、ストレージ事業の用に供されるコンテナについて、一定の品質を保ったコンテナの安定的な供給、特殊な造作及びアフターフォロー等の対応が着実な業者を選定し、当該業者と密接な関係を構築することが重要であると認識していること並びに大量発注により1基あたりのコンテナの仕入価格を低減することであります。
 しかしながら、上記3社がコンテナ生産の拠点としている中国・韓国における災害等による生産調整、その他当社が予見しない事態等が発生した場合には、他の仕入先からのルートに変更したとしてもコンテナが適時に供給されなくなる可能性は存在し、それにより事業機会の逸失及び事業展開のスピードの低下並びにコンテナ仕入価格の上昇等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 各物件オーナーとの賃貸借契約が短期間で解除される可能性について

当社は不動産運用サービス事業を展開する際に、各物件のオーナーとの間で当社を賃借人とする賃貸借契約を締結しております。
 個々の契約は原則として賃貸借期間の定めはあるものの、一方の当事者の意思表示に基づいて契約の解除が成立する内容になっております。
 当該物件につき、賃貸人であるオーナーの賃貸借方針が変更された場合及びより有益な資産活用方法等が顕在化した場合等は賃貸借契約が解除され、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 なお、本事業開始以降2017年12月末時点までにおいて、賃貸人であるオーナーから契約期間満了前に契約が解除された事例は76件あります。

 

(6) ストレージ事業に対する規制強化の可能性について

当社がストレージ事業として行っているものの中で「コンテナ型の倉庫」事業について、近年、同業他社を含めた設置台数が急速に増加しています。これに伴い、一部の業者において、居住環境等の問題による近隣住民とのトラブル、あるいはコンテナを建築物として認定した建築基準法に基づく撤去命令が出される事例もあると報道されています。
 当社が設置しているコンテナについて、2017年12月末時点では、近隣住民とのトラブル、あるいは撤去命令等の行政処分が行われた事実はありませんが、今後、行政指導等が強化された場合には、当社のストレージ事業の事業活動に影響を与える可能性があります。

 

(7) 不動産運用サービス事業におけるストレージ事業(流動化)の全体業績に占める割合について

当社は不動産運用サービス事業としてストレージ事業(流動化)を行っております。当該事業の売上総利益率はその他の事業に比して高いため、全体の売上総利益に占める当該事業の売上総利益の割合は相対的に高くなっております。2017年12月期の業績に対して不動産運用サービス事業におけるストレージ事業(流動化)の売上高及び売上総利益の金額並びに売上高及び売上総利益に占める割合は下表のとおりとなります。

 

項目

2017年12月期(単位:千円)

全体の業績

売上高

21,489,217

売上総利益

5,683,424

ストレージ(流動化)
事業の業績

売上高

7,688,783

売上総利益

1,692,362

比率

売上高

35.8%

売上総利益

29.8%

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当事業年度における研究開発活動につきましては、不動産運用サービス事業において業務システムに関する研究開発活動を行いました。なお、研究開発費の金額は、30,800千円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、決算期間における収益及び費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、たな卸資産の評価額、減価償却資産の耐用年数、及び法人税等であり、継続して評価を行っております。なお、評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき実施しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 

(2) 当事業年度の経営成績の分析

①概況

当社はストック型ビジネスを中心とした不動産運用サービス事業および現状の不動産市況を考慮し底地事業を中心とした不動産再生・流動化サービス事業を展開した結果、当事業年度における売上高は21,489百万円(前事業年度比27.1%増)、営業利益は2,379百万円(前事業年度比22.9%増)、経常利益は2,441百万円(前事業年度比24.0%増)、当期純利益は1,547百万円(前事業年度比35.4%増)となりました。

 

②売上高

当社の売上高は、21,489百万円(前事業年度比27.1%増)となりました。

このうち不動産運用サービス事業が19,619百万円、不動産再生・流動化サービス事業が1,869百万円となっております。

 

③営業費用

当社の売上原価は、原価率が73.6%となっております。

一方、販売費及び一般管理費は3,303百万円(前事業年度比16.5%増)となり、売上高営業利益率は11.1%となっております。

 

④営業外損益

借入金の期末残高が8,523百万円(前事業年度末比90.2%増)となり、支払利息が62百万円(前事業年度比57.5%増)発生しております。

 

⑤特別損益

固定資産売却益31百万円、事業譲渡益11百万円、店舗等撤退損失22百万円、固定資産除却損22百万円、減損損失101百万円等が発生しております。

 

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性について

①資産、負債及び純資産の状況
(a)資産

流動資産は、前事業年度末に比べて、44.1%増加し、17,532百万円となりました。これは主として販売用不動産が1,271百万円、仕掛販売用不動産が4,675百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が564百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前事業年度末に比べて、6.4%増加し、12,372百万円となりました。これは主として有形固定資産の取得等により有形固定資産が643百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、資産合計は、前事業年度末に比べて、25.7%増加29,904百万円となりました。

(b)負債

流動負債は、前事業年度末に比べて、14.8%増加し、5,691百万円となりました。これは主として工事未払金が224百万円、1年内返済予定の長期借入金が183百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

固定負債は、前事業年度末に比べて、121.5%増加し、7,861百万円となりました。これは主として長期借入金が3,895百万円、社債が264百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、前事業年度末に比べて59.3%増加し、13,553百万円となりました。

(c)純資産

純資産合計は、前事業年度末に比べて、7.0%増加し、16,351百万円となりました。
これは主として繰越利益剰余金が1,068百万円増加したこと等によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前事業年度末に比べて564百万円減少し、6,594百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(a)営業活動によるキャッシュ・フロー

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、2,992百万円の支出となりました。主な内訳は、たな卸資産の増加額5,787百万円、法人税等の支払額579百万円等の減少要因に対し、税引前当期純利益2,322百万円、減価償却費計上額585百万円等の増加要因によるものであります。

(b)投資活動によるキャッシュ・フロー

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、1,423百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出額1,446百万円等の減少要因によるものであります。

(c)財務活動によるキャッシュ・フロー

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、3,854百万円の収入となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入5,156百万円の増加要因に対し、短期借入金の減少額38百万円、配当金の支払額479百万円、長期借入金の返済による支出額1,076百万円等の減少要因によるものであります。