文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」という経営理念を掲げ、ストレージ事業を通じて人々の生活を豊かな暮らしにしていくことに貢献してまいります。また、ストレージ事業をはじめとするストックビジネスの安定収益基盤を軸に、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。
①ストレージ事業
当社の基幹事業であるストレージ事業を取り巻く市場環境につきましては、既存の事業者・新規参入事業者・投資家層などによる積極的な事業展開に加えて、一般生活者の認知度の向上や利用需要の顕在化が進み、その市場規模は着実に拡大しております。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による経済活動の停滞は続くものと思われ、依然として先行きは不透明な状況であります。
そのような中、新型コロナウイルスの影響で社会全体の生活様式及び働き方が変化したことにより、住環境に注目が集まるようになりました。テレワークスペースの確保や、家にいる時間が増えたことで快適な住空間を求める世帯が増加し、ストレージが世の中に役に立つ商品であり、社会に必要とされるサービスであるということが認知されはじめてきております。引き続き、当社の展開する「ハローストレージ」のシェア拡大、顧客の獲得及び新商品・新サービスの開発等に注力しながら、ストレージ市場の拡大と企業価値の向上を推進してまいります。
②土地権利整備事業
主に住宅用底地の売買を行う土地権利整備事業につきましては、日本には旧借地法に基づく底地が多く残っており、また景気変動の影響が比較的小さいビジネスモデルであることから、収益性の高い堅実な事業として展開を進めてまいります。
③その他運用サービス事業
主に収益不動産の保有によるアセット事業、及び遊休不動産を借り上げて運用するレンタルオフィス事業等から構成されております。アセット事業につきましては、新型コロナウイルスの影響を受けた一部のテナントからの賃料減額要請が発生したものの、その影響は限定的であり、引き続き安定した収益基盤の維持を目指しております。レンタルオフィス事業につきましては、新型コロナウイルスの影響による生活様式の変化により、サテライトオフィスのニーズが高まっております。一方で、大手不動産会社をはじめサテライトオフィス需要を取り込む事業参入・商品開発も相次いでおります。そのため、当社は引き続き堅実な運営を目指してまいります。
当社は、ストレージ事業を中心としたストックビジネスを基軸とし、安定的な成長を実現するために、収益性の観点において売上高経常利益率10%以上、安全性の観点から現預金10,000百万円の確保を経営指標としております。また、時代の急速な進化に順応できる組織として少人数経営を推進しており、「パーヘッド利益(従業員1人あたり利益)」の拡大に注力しております。2025年には、パーヘッド利益50百万円の達成を目標とし、企業価値の向上を推進してまいります。
当社は、2022年12月期を初年度とする中期経営計画を公表いたしました。本計画では、前述の「(1) 会社の経営の基本方針」を具現化するために、従来の屋外コンテナ型ストレージの出店の強化に加え、アセット屋内型ストレージ「ストレージミニ」の開発・出店展開を進め、多様なニーズに対して最適な商品を提供する体制を構築し、サービス・商品力・ブランド力・認知度向上を中長期的な経営戦略として位置づけております。
当社はストレージ事業を中心とした持続的な成長を確実にし、より強固な経営基盤を確保すべく、以下の事項を重要課題と捉え、その対応に引き続き取り組んでまいります。
1.安定的な収益基盤の確立
当社は、持続的な成長に向け、数年前より事業構造改革を行い、不動産売買に依存した収益構造から、ストレージ事業をはじめとするストックビジネス中心の収益構造への転換を進めてまいりました。今後も、ストックビジネスによる安定的な収益基盤を背景に、当社独自のツールである「エリアリンクマスター」を活用した人材育成や少人数経営の推進により、高効率で安定的な収益基盤を確立してまいります。
2.ストレージ事業の発展
当社の基幹事業は、トランクルームを運営するストレージ事業であります。日本におけるストレージ市場規模は年々拡大しておりますが、日本におけるストレージの認知度はいまだ低く、発展途上の市場であるといえます。ストレージが産業として成熟している米国では、世帯総数の約10%のストレージが利用されていることに対し、日本は世帯総数の1%程度の利用であるという状況です。
しかしながら、日本は欧米諸国と比較すると住宅が狭いため、収納に関する需要が潜在しております。近年、新型コロナウイルスの感染拡大による自宅生活の長期化により、ただ食事・睡眠をとる場所という位置づけから、快適で豊かな暮らしを営む居場所へと、日本人が考える「住居」の定義が変化してきております。こうした状況の中、「住居」をさらに良い環境に変えることができるように、ストレージ・トランクルームという商品を広め、日本人の暮らしの豊かさに貢献してまいります。
当社は、ストレージ事業の持続的な成長及び業界全体のさらなる発展を目指し、下記の課題に積極的に取り組んでまいります。
①出店室数の拡大
2020年に新型コロナウイルスの感染拡大による経済悪化を警戒し、出店活動を一時停止した影響で、2021年の出店室数は1,614室となりました。また、毎年定期的に発生する閉鎖の影響もあり、総室数は減少の結果となりました。
今後は、「中期経営計画22-24」で公表の通り、出店室数を徐々に拡大してまいります。近年の出店を分析し、1物件あたりの室数を減らし、コンビニエンスストアのような小型物件を中心とした出店展開を行ってまいります。また、当社の主力商品である屋外型コンテナは、地方都市でも需要が根強く、地方出店を強化してまいります。建物型の「トランクハウス24」シリーズは、高級感のある内装を施し、使い心地の良い物件の出店を進めてまいります。
②当社ブランド「ハローストレージ」の認知度向上
市場の成長とともに競合他社の参入も散見される中で、当社ブランドの「ハローストレージ」の認知度を高めるべく、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」とのコラボレーションを軸に、マーケティング戦略を進めてまいります。
③付加価値サービスの開発・改善
自宅からトランクルーム収納までをオールインワンで提供する「ハロー宅配便」、トランクハウス24シリーズの入口セキュリティにおける交通系ICカード連携、収納に便利な「ラック販売・組立サービス」など、トランクルームを利用しやすくするためのサービス開発・現場改善をたゆまず実施し、お客様満足度の向上を追求してまいります。
④ストレージを通じた社会貢献
近年、社会の持続可能性や安心・安全に対する意識が高まる中、長期視点のリスク・機会の観点でESGの強化が必要不可欠であります。当社は全国で約2,000店舗を運営しておりますが、定期的なメンテナンスによりコンテナを長持ちさせることや、木造かつ高耐久のトランクハウス24を長期に運用することにより、環境に配慮した事業運営を進めてまいります。
また、「収納」を起点として、無駄な買い物の削減、モノを大切にする文化の醸成により廃棄物削減に貢献するなど、ストレージは循環型社会に大きく貢献できる可能性を秘めている事業であるといえます。今後も、社会基盤を支える企業として、社会課題の解決に継続的に取り組んでまいります。
該当事項はありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をする所存であります。
文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社が運営するストレージの需要は、景気や不動産市況をはじめとする社会情勢の変化に加え、ストレージ業界全体の需要動向や法的規制等の影響を受けやすく、急速な外部環境の変化により需要の大幅な減少、稼働率の減少、賃料の滞納の増加等が発生する恐れがあり、当社の経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当該リスクへの対応策として、定期的に景気動向・不動産市況等のモニタリングを行うとともに、エリア・規模・用途・物件特性に応じたマーケット観の醸成、投資判断力・リーシング力の強化等により、リスクの低減を図ってまいります。
当社はストレージ事業において土地を購入し建物を建設するアセット屋内型の「土地付きストレージ」の出店を進めており、一部の不動産を保有してストレージのサービスを全国に展開する方針であります。また、土地権利整備事業において底地を購入し販売用不動産として保有しております。これらの事業に供する不動産の仕入れ・保有については、不動産市況の悪化による地価等の下落に影響を受けやすい傾向にあること等から、今後、国内外の経済情勢が悪化したことにより、不動産への投資意欲の低下、不動産取引の減少、個人向け融資の厳格化、賃料の大幅な下落といった事態が生じた場合には、当社の経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当該リスクへの対応策として、定期的に景気動向・不動産市況等のモニタリングを行うとともに、立地条件及び周辺の相場状況等を勘案して、顧客ニーズに合致する物件の選定を慎重に検討し、リスクの低減を図ってまいります。
将来発生が懸念されている大地震をはじめ、暴風雨、洪水等の自然災害が発生した場合には当社が運用・管理を行っている不動産の価値が大きく毀損する可能性があるほか、被災した地域によっては、稼働率の大幅な低下や復旧に要する修繕費用等が生じる可能性があり、当社の経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当該リスクへの対応策として、被害を受けにくい立地条件をもとに物件の仕入れ活動を行っており、仮に自然災害等が発生した際は、各事業において策定している事業継続フローを活用し、被災時でも重要な事業を継続または早期復旧できるよう対策を行ってまいります。
当社が展開するストレージ事業や土地権利整備事業につきましては、特許権等により法的に他社を排除できるものがなく、ビジネスモデルもシンプルなものであるため、他社の追随参入による競争激化が起こる可能性があります。
当社は、当該リスクへの対応策として、展開する「ハローストレージ」ブランドの認知度向上、新商品・新サービスの開発による差別化を図り顧客基盤を獲得することにより、リスクの低減を図ってまいります。
当社が展開するストレージ事業のうち屋外コンテナ型のレンタル収納スペースについて、同業他社を含めた設置台数が急速に増加しております。当社は、国土交通省より建築基準法に基づく建築確認申請が必要との通達を受けて以降、新たに設置したコンテナは原則建築確認申請を行っておりますが、さらなる規制の強化により既存設置済みのコンテナに対しても建築基準に適合する必要性がある場合、予期せぬコストが発生し、当社の経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当該リスクへの対応策として、顧客や周辺地域住民の安全性を第一に考えた施策を進めていくと同時に、コンテナの安全性に対する啓蒙活動や巡回・メンテナンス体制の強化等により、リスクの低減を図ってまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度の売上高は20,572百万円(前期比8.5%減)、営業利益は3,044百万円(前期比33.8%増)、経常利益は3,009百万円(前期比39.2%増)となりました。また、2021年12月16日に公表いたしましたとおり、2019年12月期に計上した買戻損失引当金のうち、買い戻しが実現しなかったコンテナに対する引当金を取り崩すことによる買戻損失引当金戻入益を1,610百万円計上したこと等により、特別利益が1,833百万円となった結果、当期純利益は3,171百万円(前期比42.5%増)と大幅な増益となりました。
各セグメントの業績は以下の通りであります。
<ストレージ事業>
当社の基幹事業であるストレージ事業は、「ストレージ運用」と「ストレージ流動化」の2つのサブセグメントで構成されております。
ストレージ運用は、当社が展開するトランクルームのブランド「ハローストレージ」の稼働率が、前期末比5.20ポイント増の85.86%と上場来最高値を記録し、収益性が高まりました。稼働率の上昇要因は主に、申込数を堅調に獲得できたこと、総室数が減少したことの2点であります。
申込については、新型コロナウイルスはストレージの需要に対して若干のプラスに働きました。経済状況の悪化による解約等が一部発生いたしましたが、一方でリモートワークや巣ごもり生活を起因とする自宅整理需要を取り込むなど、堅調に稼働室数を伸ばしました。また、2016年から2018年にかけて出店した大型物件の稼働率が時間をかけて上昇したことに加え、2019年以降の出店精度向上により新規物件の稼働率が高まったことが、全体の稼働率上昇に大きく寄与いたしました。一方で、2020年に出店活動を一時停止した影響で2021年の出店室数が通年比で減少したことに加え、毎年定期的に発生する閉店等により、総室数は前期末比101室減の97,784室となり、稼働率の上昇に寄与いたしました。さらに、2020年から約2年にわたり進めてきたコンテナの買戻しによる利益率改善効果に加え、2018年12月期決算に計上した転貸損失引当金について稼働率の上昇及び自社出店への方針転換に伴う戻入れが発生したことから、ストレージ運用は大幅増益の結果となりました。
ストレージ流動化は、アセット屋内型ストレージの「土地付きストレージ」の受注2件と販売1件等を計上いたしました。
この結果、ストレージ事業の売上高は15,469百万円(前期比4.7%増)、営業利益は3,415百万円(前期比56.3%増)と増収増益となりました。
<土地権利整備事業>
土地権利整備事業につきましては、売上高は3,716百万円(前期比38.7%減)、営業利益は442百万円(前期比49.3%減)と減収減益となりました。2021年期末時点での在庫額は2,516百万円と前期末比1,750百万円減少し、「量から質」を重視した方針へ切り替え、事業規模の最適化を図る取り組みを行いました。
<その他運用サービス事業>
その他運用サービス事業は、アセット事業、オフィス事業等の賃料収入を収益基盤とする事業で構成されております。アセット事業は、新型コロナウイルスの影響を受けた一部テナントの賃料減額を継続している影響で、減収減益となりましたが、高稼働を維持いたしました。オフィス事業は、2021年4月の新規物件オープンの出店費用の影響で減益となりましたが、稼働状況は堅調に推移したため増収減益となりました。これらに加え、貸会議室事業及びパーキング事業の撤退による影響で、その他運用サービス事業の売上高は1,385百万円(前期比15.5%減)、営業利益は382百万円(前期比3.5%減)と減収減益となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて8.6%増加し17,319百万円となりました。これは主として販売用不動産1,396百万円、未収消費税等560百万円、未収還付法人税等258百万円がそれぞれ減少したこと等に対して、現金及び預金が3,663百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて0.5%増加し24,882百万円となりました。これは主としてコンテナの買取り等の影響により工具、器具及び備品が1,065百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は、前事業年度末に比べて3.7%増加し42,202百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて13.5%減少し5,867百万円となりました。これは主として未払法人税等が557百万円増加したこと等に対して、買戻損失引当金2,297百万円、未成工事受入金192百万円がそれぞれ減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて2.6%減少し15,371百万円となりました。これは主としてリース債務が280百万円、社債が157百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、前事業年度末に比べて5.9%減少し21,239百万円となりました。
純資産合計は、前事業年度末に比べて15.6%増加し20,963百万円となりました。これは主として繰越利益剰余金が2,780百万円増加したこと等によるものであります。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前事業年度末に比べて3,663百万円増加し、13,440百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、5,741百万円の収入となりました。主な内訳は、買戻損失引当金の減少額2,297百万円、法人税等の支払額236百万円等の減少要因に対して、税引前当期純利益4,519百万円、たな卸資産の減少額1,476百万円、減価償却費計上額879百万円等の増加要因によるものであります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、1,264百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出額1,822百万円等の減少要因によるものであります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、825百万円の支出となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入2,001百万円、短期借入金の増加額396百万円の増加要因に対し、長期借入金の返済による支出額2,363百万円等の減少要因によるものであります。
該当事項はありません。
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、決算期間における収益及び費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、転貸損失引当金、たな卸資産の評価額、減価償却資産の耐用年数、固定資産の評価、及び繰延税金資産の回収可能性等であり、継続して評価を行っております。なお、評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき実施しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。特に以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。
①たな卸資産の評価
たな卸資産について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額し、当該減少額を評価損として計上しております。そのため、販売計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には評価損の計上が必要となる可能性があります。
②固定資産の減損処理
固定資産について、減損の兆候があり、かつ資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合は、回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。減損の兆候の判定及び回収可能性の見積りにおける重要な仮定は、不動産鑑定士による鑑定評価等及び将来キャッシュ・フローの見積りであります。当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。
③繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しています。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
④転貸損失引当金
ストレージ事業におけるマスターリースにおいて、転貸差損が将来にわたり発生する可能性が高い物件について、翌事業年度以降の損失見込額を計上しております。転貸損失引当金の計算にあたっては、過去の収益実績を元に将来収益を見積もっています。しかし、ストレージ事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ収益が減少した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
当社の当事業年度の経営成績等は、減収・大幅増益の結果となりました。土地権利整備事業(底地)について、事業規模の最適化を図るため減収となったものの、ストレージ運用の大幅増益により、計画を上回り着地いたしました。前事業年度より、不動産売買による一過性の利益に依存した収益構造から、毎月安定的に収益が積みあがるストック型の収益構造への転換に向けた施策を進めてまいりました。
当社の基幹事業はストレージ事業であります。当社が展開するレンタル収納スペースは約97,000室であり、そのうち約85%の稼働率を維持しており、継続的な収益を見込める環境が構築されております。また、当社が展開するストレージ物件は無人で運営・管理できる体制となっており、人件費等のコストを必要としないため、市況の影響を受けず安定した収益を見込むことが可能であります。さらに、ストレージ事業においては、レンタル収納スペースの需要及び認知度の向上により、市場規模が拡大傾向にあります。東京近郊では競合他社の出店も増加しておりますが、当社は競合エリアへの出店を模索し続けるとともに、地方の10万人都市を中心に小型物件(20~40室)の出店を進めました。大都市と比較して出店地代が安価なうえに競合他社が少なく、出店後の申込数等が好調に推移しております。また、従来の投資家への受注販売を軸とした出店展開から、自社投資出店へ切り替えたことで、損益分岐点が下がることによりストレージ運用の利益率が改善しております。今後も当社の営業ノウハウを活かして全国にストレージ物件を展開し、ストックビジネスの持続的な成長及び強固な収益基盤の確立を目指してまいります。
土地権利整備事業は、住宅用底地の売買を中心に展開しております。土地を自由に活用できない底地権者と、住み続けることはできるが土地の活用ができない借地権者との権利関係を当社が介入することによって解決する事業であります。権利関係が複雑化しておりニッチな事業のため競合が少なく、建物を保有する借地権者への売却は、借地権者の購入需要も高く不動産市況に影響されにくいため、継続的に収益を獲得しております。当事業年度は滞留在庫の圧縮を行い、在庫水準の適正化を進めてまいりました。また、底地を保有している期間は地代収入を得られるため、投資用商品としての注目度も上がっており、投資家への販売も出口戦略の選択肢の一つとして考えております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、各事業の成長速度を加速させる中で、ストレージの出店、底地の仕入、システムインフラの整備等、機動的な活用ができる資金水準の維持と財務の健全性を考慮した有利子負債を適切に保つことが非常に重要であると考えております。そのため、資本の財源は、流動性の高い資金の確保として、内部留保の確保及び金融機関からの運転資金の借入で対応しております。販売用不動産に計上している底地については、仕入段階での精査及び出口戦略を考慮したうえで、適正な在庫水準を保ちつつ、内部留保を活用した売買を行っております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。