当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等につきまして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針について
当社は「健康づくりで世のため人のために尽くす」を経営理念としており、当社グループは、『健康』をキーワードに事業展開を行っております。主力事業として『健康』な生活を創造するために「ホリデイスポーツクラブ」という名称で大人専用の総合型スポーツクラブを日本国内に展開しております。また、当社は建設業が発祥母体であり、当社グループが営んでいる事業において費用対効果の高い建築ノウハウがあると考えております。
スポーツクラブ事業におきましては、「ホリデイスポーツクラブ」を全国に99店舗出店しており、今後も、出店モデルとして単独店舗の経常利益率を35%以上と設定し、新規開発を行っていく方針です。現在、既存店の収益力回復に経営資源を集中し、お客様に対する感謝の気持ちを「安全・安心・快適」な施設運営という形で提供するとともに、新プログラム等の新商品の開発、コスト低減に取り組んでまいります。
ホテル事業におきましては、「ABホテル」という名称で愛知県内を中心に36店舗出店しており、出店モデルとして単独店舗の経常利益率を35%以上と設定し、駅前商圏を重点地区として開発していく方針であります。
不動産事業においては、愛知県内に52棟2,120室の賃貸マンションを所有しており、入居率100%を目標に入居者のニーズに合わせた室内設備の充実、入居者のみなさまが安心して過ごせる住環境の整備に努めております。今後は、名古屋地区を重点地域として、投資利回りを12%以上と設定し、年間300室を目標に新規開発をしていく方針であります。
(2)経営環境について
当社グループを取り巻く経営環境は、経済面で、個人消費の足踏み状態は残るものの、緩やかな景気の回復基調が継続しました。一方で、海外地政学的リスクの継続による、国内のエネルギー価格、原材料費等の高騰や、人手不足による運営コストの増加、すなわち、コストプッシュインフレの動向が、わが国の経済活動にとって向かい風となりました。また、インフレと円安を抑え込むために、日銀による政策金利の利上げが実行されましたが、米国を始めとした対外諸国も、高いインフレと高金利政策を継続しており、結局、当期を通じて、国内の高いインフレ率と円安の傾向が継続しました。今後は、これに加え、米国トランプ政権による通商政策の動向と、国際交易市場の構造改革が、わが国を含めた、世界規模で実行されることが予想されます。経済、為替変動、インフレ動向に対する不確実性の増大がもたらされることが想定されるため、よりいっそう経済の動向と変化に適宜対応し、的確に事業を運営してゆく必要があります。
また、国内のみならず世界中のありとあらゆる業界・業種で、事業の競争優位性を確立するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)とAI(人工知能)の活用が急ピッチで進んでおり、今後さらに、企業の飛躍的な生産性の向上を伴い、活用が加速してゆくと想定されます。そして、中長期的には、国内の人口減少による、ゆるやかな、消費マーケットの縮小と、人材不足による人件費の高騰の傾向が継続することが想定されます。
一方で、顧客ニーズに目を向けると、今後とも多様化する傾向にあります。スポーツクラブ事業では、24時間ジムやマイクロジムの急増等、サービスの多様化や価格競争により競争が激化する傾向にあります。ホテル事業では、インバウンド需要が旺盛で、ディマンドプルインフレ傾向となっていますが、これは為替レート変動による不確実性が存在します。また、民泊やゲストハウス、グランピング施設等、宿泊サービスの多様化が進展しつつあります。賃貸用不動産も、若年層単身者顧客のニーズ多様化が進展しています。
当社グループでは、上述の経済の動向、DX(デジタルトランスフォーメーション)とAI(人工知能)といった先端テクノロジー活用の動向、競合との競争状況、そして、顧客ニーズの動向といった、経営環境の変化の主要因を的確に見極め、柔軟性とスピード、戦略的思考をもって対応してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 既存施設の収益力の回復及び向上について
収益力向上のため、最優先で取り組むべき課題として、マーケットの急激な競争環境の変化に適応するために、マーケティング政策を重点的に実施しています。その一環として、主力のスポーツクラブ事業では、会員定着のための接客力向上やスタジオプログラムの充実、広告宣伝の強化、並びにトレーニング機器入れ替えやジムエリアのリニューアル等を実施し、引き続き、顧客創造並びに既存店の収益力回復に経営資源を集中し、お客様の健康生活の向上に貢献してまいります。また、これら収益向上策を組織として的確に実施するため、サービス業の根幹となる人的資本の育成と、組織能力の強化に努めています。
ホテル事業では、快適な宿泊を提供できるように店舗施設を適切に維持管理しつつ、付加価値提供等サービス内容を充実させて顧客満足度の向上に努め、各販売サイトの表示に工夫を行って新規顧客をより効率的に確保するとともに、リピーターの増加を図ること等により、単価の底支えや上昇及び稼働率の維持・向上に努めています。また、人件費や資源価格高騰によるコスト増加を抑制するため経費削減に努めています。
不動産事業では、満室経営となるよう入居者のニーズに合わせた室内設備の充実により、「入居者が安心して過ごせる住環境の提供」に努めています。
② 経営基盤の強化について
当社グループは、今後も収益力の強化を図り、強固な経営基盤の構築に努めてまいります。今期は、連結子会社である東祥アセットマネジメント株式会社と、資産運用を受託する東祥東海リート投資法人、及びこれらの資産運用に関連する不動産物件を分離・譲渡することにより、事業の選択と集中を実行し、効果的に本業に集中特化できる組織経営基盤を整えました。
③ 健康経営の実践並びに人材の育成について
当社グループの経営理念である「健康づくりで世のため人のために尽くす」に基づき、お客様の健康づくりを応援する社員自身が元気で明るく最高のパフォーマンスを発揮し、事業活動の持続的な成長発展と生産性の向上に繋がるよう、社員の健康保持と増進に取り組んでまいります。
安定したサービスの提供、サービスの質の向上並びに既存店の収益力回復を図るうえにおきましては、社員教育の強化は必要不可欠であり、今後も積極的に社員教育に注力してまいります。
スポーツクラブ事業におきましては、人材の育成を強化する目的で、「ホリデイカレッジ」を運営しており、オンライン等を含む様々な研修を行っております。
④ 環境保護(省エネルギー活動)の取組みについて
当社は、経済産業省に提出しております「省エネ法定期報告書」において、目標達成の省エネ優良事業者として10年連続Sクラスの評価を受けております。今後におきましても、カーボンニュートラル等環境保護を意識した設備の更新を行い、併せてコスト削減に継続的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
当社は、経営理念である「健康づくりで世のため人のために尽くす」に基づき、「持続可能な社会の実現」に向け、「健康」を通じお客様に喜ばれ必要な会社として持続的な成長を促進し、合わせて地域社会に貢献することを基本方針としております。
当社のサステナビリティに関する基本方針は次のとおりであります。
1.スポーツクラブ運営などの事業活動により、「健康」を通じて社会問題に貢献してまいります。
2.上場会社として透明性・公正性のある経営により、持続的な会社の成長を促進してまいります。
3.株主、投資家との建設的な対話を通じ、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
4.従業員の健康課題の把握、健康増進並びに生活習慣病の予防に努め、従業員及び会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
5.主にお客様に提供するサービス向上のため、社員教育や研修施設への投資を行い、知的財産、無形資産の活用を推進しております。
当社の子会社であるABホテル株式会社においては、当社と事業領域は違うものの、基本方針は、上記内容とほぼ同様であります。
(1)ガバナンス
サステナビリティに関する基本方針に基づき、代表取締役はその推進役を担っており、各事業部により執行される体制となっております。事務局を管理本部総務人事部におき、月1回以上開催される取締役会において、施策の協議、決定が行われ、その進捗については週1回開催される役員会議にて報告されております。具体的な内容といたしましては、コスト削減にも繋がるCO2排出量を低下させる高効率機器への更新、従業員の労働意欲向上に向けた健康経営への取り組み、社会貢献活動等を協議しております。
また、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視又は管理するためのガバナンスについては、意思決定機関であると同時に業務執行状況を監督する機関である取締役会において、経営に関する重要事項についての報告、決議を行っており、社会貢献、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。
当社の子会社であるABホテル株式会社においては、2024年4月に設置された代表取締役を委員長とする「サステナビリティ委員会」を基軸にリスク及び機会を監視又は管理を行い、取締役会への報告を行ってまいります。
(2)戦略
会社の持続的な成長を確保するには人的資本への取り組みが最も重要であり、大きなテーマとしては、多様性を含めた人材確保と人材育成があると考えております。
人材確保の観点からは、従来の手法やサービスに拘ることなく、時代の変化に合わせた事業活動を行うことが必要であると考え、新しい視点や価値観を永続的かつ積極的に取り入れることが重要な経営課題であると認識しております。そのため、いかなる属性にも捉われることなく人材の登用ができる環境を整備し、女性管理職の登用や即戦力として期待値の高い中途採用の採用等、多様性確保に向けた取り組みを行うことを基本方針としております。
人材の育成の観点からは、当社グループにおける安定したサービスの提供、サービスの質の向上並びに既存店の収益力回復を図るうえにおきましては、社員教育の強化は必要不可欠であり、今後も積極的に社員教育に注力してまいります。スポーツクラブ事業におきましては、人材の育成を強化する目的で、「ホリデイカレッジ」を運営しており、オンライン等を含む様々な研修を行い、従業員のさらなる知識、能力取得の場を提供しています。
また、当社は、経営理念である「健康づくりで世のため人のために尽くす」に基づき、お客様の健康づくりを応援する社員自身が元気で明るく最高のパフォーマンスを発揮し、事業活動の持続的な成長発展と生産性の向上に繋がるよう、社員の健康保持と増進を図るための社内環境整備のための施策等に取り組んでおります。このような取り組みが認められ、経済産業省による「健康経営優良法人」の認定を受けています。
その他、事業活動を通して環境負荷の低減に努めるとともに、企業市民として地域と共生を図る活動を推進しており、経済産業省に提出しております「省エネ法定期報告書」において、目標達成の省エネ優良事業者として10年連続Sクラスの評価を受けております。今後におきましても、カーボンニュートラル等環境保護を意識した設備の更新を行い、併せてコスト削減に継続的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳細は、「
なお、当社の子会社であるABホテル株式会社においては、ホテル事業の活動として「快眠」するために必要な部屋づくり並びにサービスの提供を使命としていることから、インターネット上のみで取引を行う旅行会社のサイト(以下「OTA」という。)における客室評価点数、自然環境保護に配慮した宿泊プラン比率を指標として採用しております。
(3)リスク管理
当社は、サステナビリティに関するリスク及び機会を含む、当社グループの経営に関する様々なリスク等を検討並びに審議するため、週1回の役員会議の中で、主要なリスク等の状況について定期的にモニタリング、評価、分析をし、グループ各社に必要な指示、監督を行うとともに、その内容を定期的に取締役会に報告する体制を整えております。
(4)指標及び目標
① 人材の多様性の確保を含む人材育成及び社内環境整備に関する取組
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項 目 |
範 囲 |
指 標 |
実 績 |
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人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針 |
グループ |
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グループ |
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単 体 ※ |
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社内環境整備に関する方針 |
グループ |
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※子会社であるABホテル株式会社は、人材の多様性の確保を含む人材育成について「チューター制度」を実施しており、研修施設は設けていないため、単体表記となっております。
② 環境関連の取組
当社及び当社グループにおける温室効果ガス排出量(前年対比)の実績は以下のとおりであります。
「省エネ法定期報告書」に基づく温室効果ガス排出量前年対比
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項 目 |
範 囲 |
指 標 |
実 績 |
目 標 |
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2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
前年比 100%以下 |
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環境関連に関する方針 |
単 体 |
温室効果ガス 排出量前年対比 |
96.9% |
96.8% |
94.6% |
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子会社であるABホテル株式会社は、2023年度より省エネ法定期報告書を提出しており、今後においても温室効果ガス排出量低減に努めて参ります。(2024年度排出量:
③ 子会社であるABホテル株式会社における指標、目標及び実績値は次のとおりであります。
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指 標 |
目 標 |
実 績 |
備考 |
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客室の満足度の把握 |
客室の評価点数4.0以上 |
4.10 |
各種OTAサイトの |
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自然環境に配慮した プランの販売数の把握 |
50.0%以上 |
43.8% |
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有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)複数の事業を展開していることについて
当社グループは、スポーツクラブ事業を主力事業として位置づけており、事業リスクの分散、収益機会の拡大を目的にホテル事業及び不動産事業を展開しておりますが、今後、新規事業に進出したり、既存事業においても、国内景気の動向、競合他社との価格競争等により売上高を一時的に縮小したり、事業から撤退したりする可能性があります。そのため、事業別の売上高構成や主力事業が変更される可能性があり、事業内容の変更に伴って当社グループの属する業界や当社グループの業績に重要な影響を与える可能性のある外部要因の範囲も変化する可能性があります。
(2)出店戦略について
当社グループは、独自のマーケティングノウハウ、多様な資金調達方法を採用し、時期を見極めたうえでスポーツクラブ、ホテル及び不動産事業の開発を進めていく予定ではありますが、出店候補地が確保できない場合、出店に必要な人材が確保できない場合、その他新規出店に際し当社グループに予期せぬ事由が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)金利上昇リスクについて
当社グループは、スポーツクラブ、ホテル及び不動産事業において施設の開発を行っております。施設の建設資金につきましては、多様な資金調達方法を採用しているものの、金融機関等からの借入金による資金調達が主となっており、今後も各事業における有形固定資産の取得に伴い、金融機関から資金を調達していく可能性があります。
当社グループでは、借入金を短期(約1年)、中期(3~6年)及び長期(8~10年)と分類しており、プロジェクトの収益計画に基づき資金調達を行っております。長期資金においては、金利の固定化等を行っておりますが、短期及び中期資金の調達については、金利の上昇により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自然災害等及び感染症によるリスクについて
当社グループは、スポーツクラブ、ホテル及び不動産事業において建物等の有形固定資産を所有しております。
当社グループは『施設』及びそれらに『サービス』を付加し収益を計上しており、大規模な震災や水害等の自然災害の発生、火災等により『施設』等が大規模に毀損した場合や、未知の感染症が拡大し緊急事態宣言が発令された場合には、可能な範囲での安心・安全な施設運営は行っているものの、スポーツクラブ事業においては、休業要請等により『サービス』の提供が困難になった場合や、ホテル事業においては、外出自粛要請により宿泊ニーズが減少し稼働率、室料単価の減少等が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)固定資産の減損について
当社グループは、2005年度より固定資産の減損に係る会計基準を適用しており、スポーツクラブ、ホテル及び不動産事業において各部門単位での収益を把握し、収益が計画を下回っている店舗においては、役員会等において収益改善策の検討等を行っておりますが、マーケット環境の変化等により著しく収益及び評価額が低下し、有形固定資産の減損処理が必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。各店舗単位における経営環境の変化に対応した運営を実施することにより、減損損失のリスクに対応しております。収益性の低下がみられるスポーツクラブの一部の店舗において、固定資産の減損について検討しており、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(6)敷金及び保証金について
当社グループは、2025年3月末現在、土地及び建物の賃貸借契約に基づき賃貸人に差し入れている敷金及び保証金が2,484百万円あります。この資産は、賃貸人の財政状態が悪化し、返還不能になったときは、賃料及び解体費用との相殺ができない範囲において貸倒損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。今後は土地所有物件の割合を増加させることにより、敷金及び保証金の貸倒損失発生リスクを低減いたします。
(7)情報の保護について
当社グループは、スポーツクラブ及びホテル事業等において多様な個人情報を管理しており、情報セキュリティにおいて厳重に管理し、情報の漏洩等の未然防止を行っておりますが、万一情報の漏洩、不正使用が起こった場合には、信用失墜等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。定期的なモニタリングを実施するほか、最新システムの導入並びに社員教育等により情報漏洩リスクに対応しております。
(8)法的規制
当社グループは、多角的な事業展開を行っており、複数の業界に属しておりますので、各業界において下記の通り法的規制を受けております。
当社グループは、これまで法的規制によって事業展開に制約を受けたことはありませんが、今後新たな法的規制等の導入や既存の法的規制の改廃や解釈の変更等が生じた場合並びに重大な法令違反が起こった場合には、当社グループの業績や事業の存続に影響を与える可能性があります。
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関連業界 |
規制法 |
管轄省庁 |
当社グループとの関連 |
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スポーツクラブ業 |
公衆浴場法 |
厚生労働省 |
スポーツクラブ事業 |
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大気汚染防止法 |
環境省 |
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ホテル業 |
旅館業法 |
厚生労働省 |
ホテル事業 |
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食品衛生法 |
厚生労働省 |
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下請代金支払遅延等防止法 (下請法) |
中小企業庁 |
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不動産業 |
宅地建物取引業法 |
国土交通省 |
不動産事業 |
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金融商品取引法 |
金融庁 |
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建設業 |
建設業法 |
国土交通省 |
不動産事業 |
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建築士法 |
国土交通省 |
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全般 |
消防法 |
総務省 |
全事業 |
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景品表示法 |
消費者庁 |
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労働安全衛生法 |
厚生労働省 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概要
当社グループでは、経営環境の変化を考慮し、各事業領域で、マーケットの状況、顧客行動、競合動向等の分析と洞察に基づき、組織能力と経営資源を最大限活用し、業績の回復と企業価値向上を最優先課題ととらえ事業活動を行いました。
スポーツクラブ事業においては、会員定着のための接客力向上やスタジオプログラムの充実、広告宣伝の強化、並びにトレーニング機器入れ替えやジムエリアのリニューアル等を実施し、既存店舗の収益力回復のための取り組みを行いましたが、一部店舗において収益性の低下がみられたため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、2025年3月期において特別損失(減損損失)として1,595百万円を計上いたしました。
ホテル事業においては、ビジネスや観光、インバウンド需要等のお客様のニーズにお応えできるサービスの提供に努め、リピーター確保の運営を実施し、宿泊稼働率の向上、適正な価格調整を行った結果、ホテル事業の業績は増収増益となりました。
不動産事業においては、当連結会計年度中に、販売用不動産と賃貸物件、東祥東海リート投資法人(現:いちごプライベートリート投資法人)の投資口売却と、賃貸物件の取得を行い、所有不動産の再編を行った結果、増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は72,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,041百万円減少いたしました。
流動資産は22,430百万円となり、同4,649百万円の減少となりました。これは、現金及び預金が4,637百万円増加した一方、販売用不動産が、売却により8,927百万円減少したことが主な要因です。
固定資産は49,742百万円となり、同2,613百万円の増加となりました。これは、賃貸物件取得に伴い、有形固定資産が4,702百万円増加した一方、東祥東海リート投資法人の投資口の売却等により投資有価証券が1,388百万円減少したこと、また、販売用不動産の保証金の精算等により、敷金及び保証金が799百万円減少したことが主な要因です。
流動負債は14,453百万円となり、同5,439百万円の増加となりました。これは、1年内償還予定の社債が5,000百万円増加したことが主な要因です。
固定負債は15,458百万円となり、同9,427百万円の減少となりました。これは、販売用不動産の売却並びに計画的な返済計画に基づき、長期借入金が4,179百万円減少したことと、社債が1年内償還予定の社債へ振替わり、5,000百万円減少したことが主な要因です。
純資産は42,265百万円となり、同1,947百万円の増加となりました。これは、当期の事業活動と配当の支払い等の結果、利益剰余金が1,074百万円増加し、非支配株主持分が878百万円増加したことが主な要因です。
また、事業別の総資産は次のとおりであります。
【スポーツクラブ事業】
セグメント資産は、減損損失による資産簿価減少により、前年同期比1,522百万円減少の20,206百万円となりました。
【ホテル事業】
セグメント資産は、新規開業2店舗等の資産計上もあり、前年同期比3,435百万円増加の26,569百万円となりました。
【不動産事業】
セグメント資産は、賃貸マンション『A・City』7棟(374室)の資産取得があったものの、東祥東海リート投資法人(現:いちごプライベートリート投資法人)の投資口売却、販売用不動産の売却により、前年同期比8,952百万円減の9,929百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度における売上高は35,619百万円(前年同期比15.2%増)、営業利益は5,884百万円(同48.7%増)、経常利益は5,936百万円(同44.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,228百万円(前連結会計年度は2,229百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
また、事業別の業績は次のとおりであります。
【スポーツクラブ事業】
スポーツクラブ事業における当連結会計年度末の店舗数は、2024年12月に大野城店(福岡県大野城市)、2025年3月に熊本長嶺店(熊本県熊本市)、弘前店(青森県弘前市)が閉店し、99店舗となりました。
当社が経営する「ホリデイスポーツクラブ」におきましては、「遊ぶ、楽しむ、フィットネス」を基本コンセプトとしており、お客様の健康生活に寄与する安全・安心な施設サービスの提供に努めております。光熱費関連の経費は依然として増加の傾向にあるものの、会員定着のための接客力向上、新プログラム導入やダンス・ストレッチ等店舗独自のオリジナル企画等のスタジオプログラムの充実、ホットスタジオの再開、広告宣伝の強化、並びにトレーニング機器入れ替えやジムエリアのリニューアル等を実施し、既存店舗の収益力回復のための取り組みを実施しました。
この結果、当連結会計年度のスポーツクラブ事業の売上高は12,566百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は487百万円(前年同期は354百万円のセグメント損失)となりました。
なお、収益性の低下がみられる一部店舗で、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、特別損失(減損損失)を1,595百万円計上しました。減損損失を計上した12店舗においては、2026年3月期の減価償却費は111百万円程度減少する見込みであります。
【ホテル事業】
ホテル事業における当連結会計年度末の店舗数は、2024年9月三重県初出店となる「ABホテル伊賀上野」を出店、同年11月に岐阜県5店舗目となる「ABホテル中津川」を出店し、36店舗(4,683室)となりました。
ABホテル株式会社が運営する「ABホテル」では、お客様が快眠できる部屋造りやサービスの充実、附帯設備として大浴場の設置を行う等、お客様がひと時でも心休まる快適な空間を提供しております。運営面におきましては、各都道府県及び市町村が実施している宿泊割引キャンペーンへの参加、朝食メニューの見直し等リピーター確保の運営を実施し、宿泊稼働率の向上、適正な価格調整並びに経費削減に努めました。
この結果、前々期までに開業した既存33店舗の当連結会計年度の平均宿泊稼働率は85.6%(前年同期比5.7ポイント減)となりましたが、宿泊ニーズの高い立地での運営に加え、客室単価の調整を需要に合わせ細やかに行った結果、当連結会計年度のホテル事業の売上高は10,651百万円(同7.2%増)、セグメント利益は3,962百万円(同9.7%増)となりました。
なお、連結会計年度におけるホテル事業の売上高としては過去最高を更新しております。
【不動産事業】
不動産事業における当連結会計年度末の所有賃貸マンション部屋数は、前連結会計年度末に売却した販売用不動産に続き、当期においては、名古屋市内の賃貸マンション2棟(105室)の売却、東祥東海リート投資法人(現:いちごプライベートリート投資法人)の投資口売却、賃貸マンション7棟(374室)の取得、販売用不動産の売却といった、所有不動産の再編を行った結果、52棟(2,120室)となりました。
当社が経営する賃貸マンション「A・City」では、満室経営となるよう入居者のニーズに合わせた室内設備の充実、入居者が安心して過ごせる住環境の整備に努めております。賃貸マンションの運営においてはマンションごとの立地や入居率を考慮し入居者のニーズに合わせた設備の充実やプランの設定等、満室経営に向けた施策を実施し、また、販売用不動産の運用及び売却を行いました。
この結果、当連結会計年度の不動産事業の売上高は12,401百万円(前年同期比39.8%増)となり、販売用不動産の売却等が寄与し大幅な増収となりました。また、セグメント利益は1,432百万円(同86.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループキャッシュ・フローにつきましては、営業活動による収入が15,425百万円あった一方、投資活動による支出が6,566百万円、財務活動による支出が4,418百万円あった結果、現金及び現金同等物は19,005百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は15,425百万円(前年同期は10,900百万円の収入)であります。これは主に税金等調整前当期純利益が4,131百万円、減価償却費が2,540百万円、減損損失が1,595百万円、販売用不動産の減少額が9,156百万円あった一方、法人税等の支払が1,660百万円あったこと等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,566百万円(前年同期は3,378百万円の使用)であります。これは主にスポーツクラブ、ビジネスホテル並びに賃貸マンションに係る有形固定資産の取得による支出が8,952百万円あった一方、投資有価証券の売却による収入が1,900百万円あったこと等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,418百万円(前年同期は7,929百万円の使用)であります。これは主に長期借入れによる収入が5,100百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が9,712百万円あったこと等を反映したものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
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スポーツクラブ事業 |
1,195 |
12.9 |
|
ホテル事業 |
27 |
100.0 |
|
不動産事業 |
9,159,030 |
177.3 |
|
合計 |
9,160,253 |
177.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 不動産事業の仕入実績は販売用不動産の売却原価計上によるものであります。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
スポーツクラブ事業 |
12,566,742 |
103.7 |
|
ホテル事業 |
10,651,628 |
107.2 |
|
不動産事業 |
12,401,056 |
139.8 |
|
合計 |
35,619,427 |
115.2 |
(注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 不動産事業の販売実績の増加は販売用不動産の売却によるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
エスティ12合同会社 |
- |
- |
9,000,327 |
25.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループは、この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産、負債及び損益に関して報告数値に影響を与える見積りを行っております。当社グループは、貸倒引当金、繰延税金資産及び固定資産の減損に関する見積り及び判断を継続して行っております。
しかしながら、多様化する社会のニーズ、市況の変化等により見積り及び判断が実際の結果と異なる場合があります。
a.貸倒引当金
当社グループは、顧客等の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。
売上先等の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産を計上する場合、収益力に基づく課税所得の十分性及び実現性の高いタックス・プランニング等により回収可能性を判断して計上しておりますが、繰延税金資産の全部または一部について、将来実現できないと判断した場合、判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。同様に、計上金額の純額を上回る繰延税金資産を今後実現できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。
c.固定資産の減損
当社グループは、スポーツクラブ、ホテル及び賃貸マンション等の固定資産を所有しており、将来、著しく収益及び評価額が低下した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は72,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,041百万円減少いたしました。
流動資産は22,430百万円となり、同4,649百万円の減少となりました。これは、現金及び預金が4,637百万円増加した一方、売却により販売用不動産が8,927百万円減少したことが主な要因です。
固定資産は49,742百万円となり、同2,613百万円の増加となりました。これは、賃貸物件取得に伴い、有形固定資産が4,702百万円増加した一方、東祥東海リート投資法人の投資口の売却等により投資有価証券が1,388百万円減少したこと、また、販売用不動産の保証金の精算等により、敷金及び保証金が799百万円減少したことが主な要因です。
(負債合計)
流動負債は14,453百万円となり、同5,439百万円の増加となりました。これは、1年内償還予定の社債が5,000百万円増加したことが主な要因です。
固定負債は15,458百万円となり、同9,427百万円の減少となりました。これは、販売用不動産の売却並びに計画的な返済計画に基づき、長期借入金が4,179百万円減少したことと、社債が1年内償還予定の社債へ振替わり、5,000百万円減少したことが主な要因です。
(純資産)
純資産は42,265百万円となり、同1,947百万円の増加となりました。これは、当期の事業活動と配当の支払い等の結果、利益剰余金が1,074百万円増加し、非支配株主持分が878百万円増加したことが主な要因です。
2)経営成績
(売上高)
スポーツクラブ事業におきましては、全国40都道府県99店舗体制となりました。
ホテル事業におきましては、愛知県14店舗、愛知県外22店舗の体制となりました。
不動産事業におきましては、愛知県名古屋市を中心に賃貸マンション「A・City」を建設、愛知県内で52棟2,120室を所有し、入居率も安定的に推移しております。
グループ全体の売上高は35,619百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価につきましては、前連結会計年度に引き続き、人件費においては館内の運営オペレーションの変更、ワークシェアの実施、一部賃借料の減額要請、館内の清掃及び修繕等の自営化等コスト削減を行ったものの、販売用不動産の売却原価計上等により、27,820百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は78.1%となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、業務委託費の増加等により、1,913百万円となりました。売上高に対する比率は5.4%となりました。
(営業利益)
営業利益につきましては、売上高及び売上総利益の増加により5,884百万円となりました。売上高に対する営業利益の比率は16.5%となっております。
(営業外収益(費用))
営業外収益(費用)につきましては、持分法による投資利益が減少した結果、営業外収益の純額は51百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
売上高、売上総利益、営業利益が増加し、関係会社株式売却益や関係会社清算益を計上したことにより特別利益の計上があったものの、減損損失を計上したことから、税金等調整前当期純利益は4,131百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金等調整前当期純利益の増加等により1,228百万円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等の状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの資金需要のうち主なものは、設備投資資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費及び販売手数料であります。
今後もスポーツクラブ事業(「ホリデイスポーツクラブ」)、ホテル事業(「ABホテル」)並びに不動産事業(賃貸マンション「A・City」及び複合施設等)の開発により、設備投資の資金需要はありますが、建物リース等の導入により資金需要の伴わない開発の割合を計画的に実施し、設備投資による資金需要を最小限に抑える創意工夫を行うほか、不動産の売却による資金調達も実施してまいります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金につきましては内部資金(2025年3月31日現在、現金及び預金残高21,214百万円)、設備資金につきましては内部資金を中心に、金融機関からの借入又は社債の発行により資金調達をすることとしております。
2025年3月31日現在、社債及び長期借入金の残高は17,656百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計11,650百万円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高2,971百万円、借入未実行残高8,679百万円)。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2026年3月期の業績予想につきましては、スポーツクラブ事業における2025年3月末の会員数及び直近の入退会の状況、ホテル事業における直近の宿泊稼働率及び客室単価、不動産事業における賃貸マンションの入居率を参考数値とし、業績予想を算出した結果、売上高26,790百万円(前年同期比24.8%減)、営業利益5,880百万円(同0.1%減)、経常利益5,880百万円(同0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,330百万円(前年同期比89.7%増)と予想いたしました。
スポーツクラブ事業におきましては、既存店の収益力回復に経営資源を集中し、お客様の安全・安心、満足度の向上に取組んでまいります。
ホテル事業におきましては、引き続き高稼働を維持し、適切な宿泊価格の設定を行うとともに、事業拡大にシフトしてまいります。
賃貸マンション「A・City」を主力とする不動産事業におきましては、附帯サービスの提供等新規サービスの企画開発を行い、賃貸マンションの満室経営を目標とした施策を実施してまいります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおりであります。
(1)私募リートに係るスポンサーサポート契約の解除
当社及び連結子会社であるABホテル株式会社は、2020年1月7日付で当社と東祥東海リート投資法人(以下、「東祥東海リート」という。)及び東祥アセットマネジメント株式会社(以下、「東祥アセットマネジメント」という。)との間でスポンサーサポート契約を締結しておりましたが、当社が、2024年8月1日付で東祥アセットマネジメントの株式を譲渡したことによって、同日付で私募リートに係るスポンサーサポート契約を解除しました。解除した契約は以下のとおりであります。
① 本契約の目的
当社が、東祥東海リート及び東祥アセットマネジメントに対してスポンサーサポート業務(その内容は「②本契約書の概要」に記載。)を提供することにより、東祥東海リートの安定的かつ継続的な不動産等の取得の機会を確保し、また、東祥東海リート及び東祥アセットマネジメントの不動産運営管理を向上させ、もって、東祥東海リートの持続的な成長及び安定運用を図ることを目的とします。
② 本契約書の概要
有効期間 本契約の締結日から5年間
スポンサーサポート業務の主な内容
a.売却物件の優先交渉権の付与
b.第三者売却物件の優先情報提供
c.ウェアハウジング機能の提供
d.資産の取得業務及び運営業務等の支援
e.リーシングサポートの提供
f.プロパティマネジメントの提供
g.その他の支援
(2)信託受益権売買契約
当社は、2024年8月29日開催の取締役会において、エスティ12合同会社に対し信託受益権の譲渡を決議し、下記のとおり信託受益権を譲渡いたしました。
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契約者名 |
相手方の名称 |
契約品目 |
契約締結日 (物件引渡日) |
契約内容 |
譲渡価額 (帳簿価額) |
|
㈱東祥(当社) |
エスティ12合同会社 |
信託受益権 |
2024年8月29日 (2024年11月28日) |
信託受益権売買 |
9,000,327千円 (8,692,868千円) |
※エスティ12合同会社に対する信託受益権譲渡に関しましては、譲渡価額及び帳簿価額をそれぞれ売上高並びに売上原価として計上いたしました。
なお、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(令和5年12月22日内閣府令第81号)附則第3条第4項により、2024年3月31日以前に締結された契約については記載を省略しております。
該当事項はありません。